JPH0513462A - 化合物半導体構造 - Google Patents

化合物半導体構造

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JPH0513462A
JPH0513462A JP3162573A JP16257391A JPH0513462A JP H0513462 A JPH0513462 A JP H0513462A JP 3162573 A JP3162573 A JP 3162573A JP 16257391 A JP16257391 A JP 16257391A JP H0513462 A JPH0513462 A JP H0513462A
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layer
compound semiconductor
potential barrier
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contact layer
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JP3162573A
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Masahiko Takigawa
正彦 滝川
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電界効果トランジスタ型構造を有する化合物
半導体構造に関し、閾値電圧の低い電界効果型トランジ
スタを構成するのに適した化合物半導体構造。 【構成】 化合物半導体基板上に形成されたノンドープ
化合物半導体のバッファ層と、ポテンシャル井戸を形成
する低不純物濃度化合物半導体の井戸層と、キャリアに
対して電位障壁を形成する化合物半導体の電位障壁と、
バッファ層よりも格子定数の小さな化合物半導体で形成
され、オーミックコンタクトを形成するのに適したコン
タクト層とを有する。また、前記バッファ層よりも格子
定数の大きな化合物半導体で形成され、オーミックコン
タクトを形成するのに適したコンタクト層と、さらに、
コンタクト層に形成され、一方向の寸法がそれに直交す
る方向の寸法よりも長い開口と、前記開口内で前記電位
障壁層上に形成されたゲート電極とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に関し、特
に電界効果トランジスタ型構造を有する化合物半導体構
造に関する。
【0002】電界効果型トランジスタの1つであるいわ
ゆる高電子移動度トランジスタ(HEMT)は、低雑音
で高速動作可能な半導体デバイスとして次第に広く用い
られてきた。さらに低消費電力を実現するため、相補型
HEMT(CHEMT)の開発が行われている。
【0003】
【従来の技術】従来のHEMT型半導体装置は、半導体
基板上にバッファ層を介してキャリア走行層を構成する
半導体井戸層を形成し、その上にキャリアに対し電位障
壁を構成する電位障壁層(いわゆる電子供給層)を形成
し、その上にショットキ接触を構成するゲート電極を形
成していた。キャリア走行層としては、たとえばGaA
sやInGaAs等が用いられていた。
【0004】図6に従来の技術による相補型HEMT型
半導体装置の構成例を示す。図6(A)は構成を示す断
面図、図6(B)はその特性を示すグラフである。図6
(A)において、半絶縁性GaAs等で形成された半導
体基板51の上に、ノンドープGaAs等で形成された
バッファ層52がエピタキシャルに成長され、In0.25
Ga0.75Asで形成され、キャリア走行層を構成する井
戸層53がエピタキシャルに成長され、さらにその上に
Al0.5 Ga0.5 Asで形成され、キャリアに対して電
位障壁を構成する電位障壁層55がエピタキシャルに成
長されている。
【0005】電位障壁層55上には、ショットキ接触を
構成するゲート電極62、63が形成される。ゲート電
極62を挟んでp型不純物をイオン注入したp型領域5
6、57が形成され、ゲート電極63を挟んでn型不純
物をイオン注入されたn型領域58、59が形成されて
いる。
【0006】このようにして、ゲート電極62下にpチ
ャネル、ゲート電極63下にnチャネルが形成される。
また、これらのpチャネルHEMTとnチャネルHEM
Tの間には、Bイオン等をイオン注入された素子分離領
域61が形成されている。
【0007】このような構成においては、たとえばpチ
ャネルHEMTの閾値電圧は約−0.35Vであり、n
チャネルHEMTの閾値電圧は約0.7Vである。pチ
ャネルHEMTの閾値電圧と、nチャネルHEMTの閾
値電圧の和は、井戸層53のバンドギャップに相当す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図6(A)に示した従
来のHEMT型半導体装置は、その閾値電圧が比較的高
い。図6(B)に示すように、ゲート電極に印加するゲ
ート電圧の絶対値を増大していくと、ゲート・ソース間
にゲートリーク電流が流れ出す。
【0009】閾値電圧が比較的高いため、高速性を維持
するため論理振幅を大きくとると、ゲートリーク電流も
大きくなってしまう。ゲートリーク電流を抑えようとす
ると、ゲート電圧を高くすることができず、高速動作が
困難になってしまう。
【0010】たとえば、電源電圧を1.5Vとしたと
き、無負荷ゲート遅延時間は約230ps、消費電力は
約64μW/ゲートであり、電源電圧を1Vにすると、
無負荷ゲート遅延時間は700ps、消費電力は7μW
/ゲートであることが報告されている(R. R. Daniels
et al IEDM86 17.3 p448, A. I. Akinwande et al. IED
M90 19.6.1 p983 )。
【0011】本発明の目的は、閾値電圧の低い電界効果
型トランジスタを構成するのに適した化合物半導体構造
を提供することである。本発明の他の目的は、nチャネ
ル、pチャネル共に閾値電圧の低い電界効果型トランジ
スタを構成するのに適した化合物半導体構造を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物半導体構
造は、化合物半導体基板と、前記化合物半導体基板上に
形成されたノンドープ化合物半導体のバッファ層と、前
記バッファ層上に形成され、ポテンシャル井戸を形成す
る低不純物濃度化合物半導体の井戸層と、前記井戸層上
に形成され、キャリアに対して電位障壁を形成する化合
物半導体の電位障壁層と、前記電位障壁層上に形成さ
れ、前記バッファ層よりも格子定数の小さな化合物半導
体で形成され、オーミックコンタクトを形成するのに適
したコンタクト層とを有する。
【0013】また、本発明の化合物半導体構造は、化合
物半導体基板と、前記化合物半導体基板上に形成された
ノンドープ化合物半導体のバッファ層と、前記バッファ
層上に形成され、ポテンシャル井戸を形成する低不純物
濃度化合物半導体の井戸層と、前記井戸層上に形成さ
れ、キャリアに対して電位障壁を形成する化合物半導体
の電位障壁層と、前記電位障壁層上に形成され、前記バ
ッファ層よりも格子定数の大きな化合物半導体で形成さ
れ、オーミックコンタクトを形成するのに適したコンタ
クト層と、さらに、コンタクト層に形成され、一方向の
寸法がそれに直交する方向の寸法よりも長い開口と、前
記開口内で前記電位障壁層上に形成されたゲート電極と
を有し、前記コンタクト層の与える応力によって前記ゲ
ート電極下の前記キャリア走行層の閾値電圧が約0.1
V以下にされている。
【0014】
【作用】バッファ層とコンタクト層の格子定数が異なる
ため、コンタクト層に開口を形成したとき、バッファ層
等に応力が印加される。バッファ層等に印加される応力
によって、誘起電荷が発生する。この誘起電荷を積極的
に利用することにより、井戸層に対する閾値電圧を調整
することができる。
【0015】nチャネルトランジスタと、pチャネルト
ランジスタに対してコンタクト層をそれぞれ別個に選択
することにより、nチャネルトランジスタ、pチャネル
トランジスタ共に閾値電圧を低くすることができる。
【0016】
【実施例】図1に、本発明の実施例を示す。図1(A)
は、HEMT型半導体装置の断面を示す。化合物半導体
基板1の上に、結晶性を改良するためのバッファ層2が
化合物半導体1と同一若しくは異なる化合物半導体によ
り比較的厚く形成され、その上にキャリアに対し、ポテ
ンシャル井戸を構成する井戸層3、キャリアに対し電位
障壁を形成する電位障壁層4が比較的薄いエピタキシャ
ル化合物半導体層で形成され、さらにオーミック電極を
形成するためのコンタクト層5がエピタキシャル成長さ
れた化合物半導体層で形成されている。
【0017】ここで、コンタクト層5はバッファ層2と
異なる格子定数を有する。図示の構成においては、コン
タクト層5はバッファ層2の格子定数よりも小さな格子
定数を有する。コンタクト層5には開口6が形成されて
おり、開口6内に下の電位障壁層4を露出する。
【0018】コンタクト層5上にオーミック接触を形成
するソース電極7、ドレイン電極9が形成され、開口6
内の電位障壁層4の上にショットキ接触を構成するゲー
ト電極8が形成されている。開口6はゲート幅方向の寸
法がゲート長方向の寸法よりも大きく形成されている。
【0019】バッファ層2の格子定数よりも小さな格子
定数を有するコンタクト層5に開口6が形成されている
ため、コンタクト層5の縮もうとする性質が、コンタク
ト層5から下の層に矢印11で示すような引っ張り応力
を与える。
【0020】この引張応力の方向、すなわち、ソース電
極7、ドレイン電極9間に流れる電流方向を、結晶構造
の適当な方向に選ぶことにより、バッファ層2他の層に
所定極性の誘起電荷12が生じる。この誘起電荷12に
より、井戸層3に対する閾値電圧が調整される。
【0021】ここで、図1に示す半導体装置の閾値を調
整する機能の基礎となる現象について、より詳細に説明
する。図2は、本発明の基礎となる実験結果を示すグラ
フである。図において、横軸はゲート長をμmで示し、
縦軸は閾値電圧をVで示す。アロイ型オーミックコンタ
クトによりソース/ドレイン電極を形成した場合の閾値
電圧を△印で示し、コレクタに対しコンタクト層を設
け、ノンアロイ型オーミック電極でソース/ドレイン電
極を形成した場合の閾値電圧を●および○で示す。
【0022】バッファ層がGaAsで形成され、ノンア
ロイ型オーミック電極のコンタクト層がInGaAsで
形成される場合を示す。電流方向が〈011〉方向であ
る場合、ゲート長が十分長いときはノンアロイ型オーミ
ック電極の場合の閾値電圧はアロイ型オーミック電極の
場合の閾値電圧と同一であるが、ゲート長が短くなるに
つれ、ノンアロイ型オーミック電極を用いた場合の閾値
電圧は次第に高くなる。
【0023】一方、電流方向が〈01−1〉方向の場
合、閾値電圧の変化は逆方向となる。すなわち、電流方
向は〈01−1〉方向の場合、ゲート長が短くなるにつ
れ、閾値電圧は負に変化する。
【0024】この現象は、ノンアロイ型オーミック電極
のコンタクト層がバッファ層の格子定数よりも大きな格
子定数を有するため、コンタクト層から下の層に圧縮応
力が印加され、この圧縮応力によってチャネルを構成す
る井戸層内に電位変化が生じていることを示している。
【0025】電流方向が〈011〉方向の場合と、〈0
1−1〉の場合とで変化の方向が逆であることは、方向
性によって生じる電位変化が逆極性であることを示して
いる。
【0026】すなわち、ゲート電極下のバッファ層やキ
ャリア走行層となる井戸層に所定方向の応力を印加する
と、所定極性の誘起電荷が発生することが示されてい
る。この誘起電荷の量を調整することにより、閾値電圧
をほぼ0に低減することが可能である。
【0027】次に、図3を参照してより具体的に説明す
る。図3(A)は、コンタクト層5を設けなかった場
合、すなわち図6(A)に示すような従来技術によるH
EMT型構造の場合の閾値電圧の変化をゲート長の関数
として示したものである。なお、バッファ層はGaA
s、井戸層はInGaAsで形成された場合を示す。
【0028】ゲート長が十分長い場合、nチャネルHE
MTの閾値電圧は約0.7Vであり、pチャネルHEM
Tの閾値電圧は約0.35Vである。ゲート長が次第に
短くなると、閾値電圧の絶対値は次第に減少する。
【0029】pチャネルの閾値電圧は、ゲート長が約
0.2μmのときほぼ0となり、さらにゲート長が短く
なると正となる。nチャネルの閾値電圧は、ゲート長の
短縮とともに減少するが、ゲート長が約0.1μmで約
0.2V程度の値を保つ。
【0030】電流方向を〈01−1〉方向に設定する場
合、図2に示すように、コンタクト層を形成してバッフ
ァ層、井戸層等に圧縮応力を印加するようにすれば、閾
値電圧は応力により負方向に変化する。
【0031】そこで、井戸層に圧縮応力を印加するた
め、コンタクト層にGaAsよりも格子定数の大きなI
x Ga1-x Asを用い、図3(A)に示す特性を持つ
nチャネルHEMTの閾値電圧を0にするに必要な組成
xを求め、プロットしたのが図3(B)のグラフであ
る。
【0032】pチャネルHEMTの閾値は、ゲート長約
0.2μm以下ではnチャネルHEMTと同様に正とな
るため、ゲート長約0.2μm以下のpチャネルHEM
Tの調整用にはnチャネルHEMTの調整用と同様にI
nGaAsのコンタクト層を用いればよい。この場合に
必要なコンタクト層の組成xを、図3(C)下側部分に
示す。
【0033】また、ゲート長約0.2μm以上のpチャ
ネルHEMTは、負の閾値電圧を有するため、この閾値
電圧をほぼ0にするためには、nチャネルHEMTの場
合と逆の応力を印加すればよい。このためには、バッフ
ァ層のGaAsよりも格子定数の小さな物質、たとえば
GaAsy 1-y を用いることができる。
【0034】この場合、図3(A)に示すpチャネルH
EMTの閾値電圧をほぼ0にするのに必要なコンタクト
層の組成yを図3(C)上側部分に示す。すなわち、図
3(B)、(C)に示すような、コンタクト層を用いる
と、nチャネルHEMTもpチャネルHEMTもその閾
値電圧をほぼ0にすることができる。
【0035】なお、電流方向を〈01−1〉方向から
〈011〉方向に変換したときには、応力の誘起する電
荷の極性が反転するため、閾値調整に有効なバッファ層
とコンタクト層の格子定数の大小関係は反転される。
【0036】図1(A)に示す構成において、化合物半
導体基板1がGaAsを主成分とする場合、バッファ層
2としてはGaAsやAlGaAsが用いられ、井戸層
3としてはInGaAsを主成分とするもの等が用いら
れ、電位障壁層4としてはAlGaAsまたはAlIn
GaP等を主成分とするものが用いられる。
【0037】この時、コンタクト層5としてはGaAs
を主成分とするバッファ層よりも格子定数の大きなIn
GaAsまたはバッファ層よりも格子定数の小さなGa
AsPを主成分とするものを用いればよい。
【0038】また、化合物半導体基板1がInPを主成
分とする場合は、バッファ層2としてはInPまたはA
lInAsを主成分とするものが用いられ、井戸層3と
してはInGaAsを主成分とするものが用いられ、電
位障壁層4としてはAlInAs、AlGaAsSb、
またはInPを主成分とするものが用いられる。
【0039】この場合、コンタクト層5としてはバッフ
ァ層2よりも格子定数の大きなIn x Ga1-x As(x
>0.5)を主成分とするものまたは、バッファ層2よ
りも格子定数の小さなInx Ga1-x As(x<0.
5)を主成分とするものを用いればよい。
【0040】なお、コンタクト層として下地結晶と格子
定数の異なるものを用いるため、コンタクト層と下地結
晶の間には格子不整合が生じる。したがって、コンタク
ト層用エピタキシャル層の厚さには臨界厚が存在する。
図4は、エピタキシャル層の臨界厚を示すグラフであ
る。コンタクト層を形成するときは、この臨界厚を越え
ないように厚さを選択する。
【0041】図1(B)は、相補型HEMTの構成例を
示す。化合物半導体基板1の上にバッファ層2、井戸層
3、電位障壁層4を形成することは、図1(A)の場合
と同様である。
【0042】このように形成されたエピタキシャル積層
に、Bイオン注入等により分離領域13を形成し、図中
左側領域と右側領域を電気的に分離する。図中左側領域
にnチャネルHEMTを形成し、図中右側領域にpチャ
ネルHEMTを形成する。
【0043】化合物半導体基板1およびバッファ層2が
GaAsであり、電流方向が〈01−1〉方向である場
合、コンタクト層5aは、GaAsよりも格子定数の大
きなInGaAs等で形成する。また、pチャネルHE
MTにおいては、コンタクト層5bをGaAsよりも格
子定数の小さなGaAsP等で形成する。
【0044】なお、電位障壁層4は、AlGaAsまた
はAlGaInP等で形成すればよい。井戸層3は、た
とえばInGaAsで形成する。なお、開口6a、6b
はゲート幅方向がゲート長方向よりも大きな寸法を持つ
矩形形状を有するものとする。開口6a、6b内にショ
ットキ接触を形成するゲート電極7a、7bをWSi等
で形成し、nチャネルHEMT用コンタクト層5a上に
はAuGeNi等でオーミック電極6a、8aを形成
し、pチャネルHEMTのコンタクト層5b上にはAu
ZnAu等でオーミック電極6b、8bを形成する。
【0045】コンタクト層5a、5bの組成を図3
(B)、(C)のグラフにしたがって選択し、閾値電圧
をほぼ0にするようにすれば、nチャネル、pチャネル
共に閾値電圧がほぼ0の相補型HEMTが得られる。
【0046】図1(B)に示すような相補型HEMTを
製造する製造工程を以下説明する。GaAsで形成され
た化合物半導体基板1上にバッファ層2として、GaA
s(または一部AlGaAsを含む場合を含む)を約6
00nm、井戸層3として、In0.33Ga0.67Asを約
7.5nm、電位障壁層4として、Al0.5 Ga0.5
sを約18nm、pチャネル用コンタクト層5bとして
GaAs0.040.96を約15nmMOCVD(有機金属
気相成長法)で成長する。なお、コンタクト層5bには
p型不純物を約1.4×1018cm-3ドープする。
【0047】次に、pチャネル用コンタクト層5bを選
択ドライエッチングし、必要な部分以外を除去する。次
に、nチャネル用コンタクト層5aとして、In0.33
0.67AsをMOCVDで成長する。
【0048】次に、Bイオンを加速電圧約140Ke
V、ドース量約4×1013cm-2でイオン注入し、素子
間分離のための分離領域13を形成する。次に選択ドラ
イエッチングにより、nチャネル用コンタクト層5aの
不要部分を除去する。なお、この状態でコンタクト層5
a、5bにはそれぞれ所定寸法の開口6a、6bが形成
されるようにする。
【0049】次に通常のホトリソグラフィを用い、ゲー
ト長約0.25μmのWSiゲート電極7a、7bをス
パッタリングを用いて形成する。nチャネルHEMTに
はSi、pチャネルHEMTにはBeをWSiゲート電
極7a、7bをマスクとして加速電圧約60KeV、ド
ース量約1.4×1013cm-2でイオン注入する。その
後、ラピッドサーマルアニールを行ってこう不純物濃度
のコンタクト層5a、5bを形成する。
【0050】その後、nチャネルHEMTのソース/ド
レイン電極としてAuGeNi膜6a、8aを形成し、
pチャネルHEMTのソース/ドレイン電極としてAu
ZnAu膜6b、8bを形成する。これらのソース/ド
レイン電極はたとえば蒸着によって形成できる。その
後、約400°C、5分間の窒素雰囲気アニーリングを
行い、ソース/ドレイン電極のオーミック接触を形成す
る。
【0051】その後、Al配線を形成し、nチャネルH
EMT、pチャネルHEMT間を接続し、相補型回路を
形成する。以上のような構成により、従来よりも著しく
改善された駆動能力を有する相補型HEMTを形成する
ことができる。たとえばpチャネルHEMTとして24
0mS/mm、nチャネルHEMTとして600mS/
mmの駆動能力を得ることができる。また、無負荷ゲー
ト遅延時間として約70ps、消費電力10μW/ゲー
トを得ることが期待される。
【0052】図5は、このような特性を他の半導体デバ
イスと比較して示すグラフである。点C1、C2が従来
の技術によるHEMTの特性を示し、点P1、P2が本
発明の実施例により達成することが期待される特性を有
する。このように、本来相補型HEMTによって達成可
能であると期待されていながら、従来は実現することの
できなかった特性を実現することができる。
【0053】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
新規な構成により閾値電圧の低い電界効果型トランジス
タを提供することができる。
【0055】相補型HEMTを構成した場合も、nチャ
ネルHEMT、pチャネルHEMT共に閾値電圧がほぼ
0の相補型HEMTを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す。図1(A)はHEMT
の構成を示す断面図、図1(B)は相補型HEMTの構
成を示す断面図である。
【図2】本発明の基礎実験の結果を示すグラフである。
【図3】バッファ層と格子定数の異なるコンタクト層に
よる閾値電圧の調整を説明するためのグラフである。図
3(A)はコンタクト層が無い場合の閾値電圧を示すグ
ラフ、図3(B)はnチャネル閾値電圧調整用のコンタ
クト層の組成を示すグラフ、図3(C)はpチャネル閾
値電圧調整用のコンタクト層の組成を示すグラフであ
る。
【図4】エピタキシャル層の臨界厚を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の実施例により達成することが期待され
る特性を他のデバイスの特性と比較して示すグラフであ
る。
【図6】従来の技術を示す。図6(A)は従来の技術に
よる相補型HEMTの構成を示す断面図、図6(B)は
図6(A)に示す相補型HEMTの特性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 化合物半導体基板 2 バッファ層 3 井戸層 4 電位障壁層 5 コンタクト層 6 開口 7 ソース電極 8 ゲート電極 9 ドレイン電極 11 応力 12 誘起電荷 13 分離領域 14 応力 15 誘起電荷 53 半導体井戸層 55 電位障壁層 56、57 p型領域 58、59 n型領域 62、63 ゲート電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板(1)と、 前記化合物半導体基板(1)上に形成されたノンドープ
    化合物半導体のバッファ層(2)と、 前記バッファ層(2)上に形成され、ポテンシャル井戸
    を形成する低不純物濃度化合物半導体の井戸層(3)
    と、 前記井戸層(3)上に形成され、キャリアに対して電位
    障壁を形成する化合物半導体の電位障壁層(4)と、 前記電位障壁層(4)上に形成され、前記バッファ層よ
    りも格子定数の小さな化合物半導体で形成され、オーミ
    ックコンタクトを形成するのに適したコンタクト層
    (5)とを有する化合物半導体構造。
  2. 【請求項2】 さらに、コンタクト層(5)に形成さ
    れ、一方向の寸法がそれに直交する方向の寸法よりも長
    い開口(6)と、 前記開口(6)内で前記電位障壁層(5)上に形成され
    たゲート電極(8)とを有する請求項1記載の化合物半
    導体構造。
  3. 【請求項3】 化合物半導体基板(1)と、 前記化合物半導体基板(1)上に形成されたノンドープ
    化合物半導体のバッファ層(2)と、 前記バッファ層(2)上に形成され、ポテンシャル井戸
    を形成する低不純物濃度化合物半導体の井戸層(3)
    と、 前記井戸層(3)上に形成され、キャリアに対して電位
    障壁を形成する化合物半導体の電位障壁層(4)と、 前記電位障壁層(4)上に形成され、前記バッファ層よ
    りも格子定数の大きな化合物半導体で形成され、オーミ
    ックコンタクトを形成するのに適したコンタクト層
    (5)と、 さらに、コンタクト層(5)に形成され、一方向の寸法
    がそれに直交する方向の寸法よりも長い開口(6)と、 前記開口(6)内で前記電位障壁層(5)上に形成され
    たゲート電極(8)とを有し、前記コンタクト層の与え
    る応力によって前記ゲート電極(8)下の前記キャリア
    走行層の閾値電圧が約0.1V以下にされている化合物
    半導体構造。
  4. 【請求項4】 前記化合物半導体基板(1)がGaAs
    を主成分とし、前記バッファ層(2)がGaAsを主成
    分とし、前記井戸層(3)がInGaAsを主成分と
    し、前記電位障壁層(4)がAlGaAsまたはAlI
    nGaPを主成分とし、前記コンタクト層(5)がGa
    AsPを主成分とする請求項1ないし2記載の半導体構
    造。
  5. 【請求項5】 前記化合物半導体基板(1)がGaAs
    を主成分とし、前記バッファ層(2)がGaAsを主成
    分とし、前記井戸層(3)がInGaAsを主成分と
    し、前記電位障壁層(4)がAlGaAsまたはAlI
    nGaPを主成分とし、前記コンタクト層(5)がIn
    GaAsを主成分とする請求項3記載の半導体構造。
  6. 【請求項6】 前記化合物半導体基板(1)がInPを
    主成分とし、前記バッファ層(2)がInPまたはAl
    GaAsを主成分とし、前記井戸層(3)がInGaA
    sを主成分とし、前記電位障壁(3)がInGaAsを
    主成分とし、前記電位障壁層(4)がAlInAs、A
    lGaAsSb、またはInPを主成分とし、前記コン
    タクト層(5)がInx Ga1-x As(x<0.5)を
    主成分とする請求項1ないし2記載の半導体構造。
  7. 【請求項7】 前記化合物半導体基板(1)がInPを
    主成分とし、前記バッファ層(2)がInPまたはAl
    GaAsを主成分とし、前記井戸層(3)がInGaA
    sを主成分とし、前記電位障壁(3)がInGaAsを
    主成分とし、前記電位障壁層(4)がAlInAs、A
    lGaAsSb、またはInPを主成分とし、前記コン
    タクト層(5)がInx Ga1-x As(x>0.5)を
    主成分とする請求項3記載の半導体構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5686325A (en) * 1994-11-30 1997-11-11 Fujitsu Limited Method for forming MESFET having T-shaped gate electrode
US6075262A (en) * 1995-09-21 2000-06-13 Fujitsu Limited Semiconductor device having T-shaped gate electrode
JP2003534664A (ja) * 2000-05-24 2003-11-18 レイセオン・カンパニー 半導体構造体

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