JPH05133418A - ベアリングユニツト - Google Patents
ベアリングユニツトInfo
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- JPH05133418A JPH05133418A JP31982491A JP31982491A JPH05133418A JP H05133418 A JPH05133418 A JP H05133418A JP 31982491 A JP31982491 A JP 31982491A JP 31982491 A JP31982491 A JP 31982491A JP H05133418 A JPH05133418 A JP H05133418A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- bearing
- housing
- magnet
- bearing unit
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 ディスク装置等の揺動軸受部のガタツキ、振
動，騒音、及び軸倒れを無くし、塵埃の発生の無い、応
答性に優れた長寿命のベアリングユニット構造にする。 【構成】 宝石軸受を揺動動作の摺動部に使用したベア
リングユニットの軸受構造において、シャフト（軸）３
をスラスト方向の軸受で磁石８の磁気的吸引力により圧
支し、シャフト３のラジアル方向をシャフト外周面と穴
石５軸受の内周部Ｒ曲面で枢支する。
動，騒音、及び軸倒れを無くし、塵埃の発生の無い、応
答性に優れた長寿命のベアリングユニット構造にする。 【構成】 宝石軸受を揺動動作の摺動部に使用したベア
リングユニットの軸受構造において、シャフト（軸）３
をスラスト方向の軸受で磁石８の磁気的吸引力により圧
支し、シャフト３のラジアル方向をシャフト外周面と穴
石５軸受の内周部Ｒ曲面で枢支する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータの外部記憶
装置におけるディスクの回転軸受、あるいはヘッドスイ
ングアームにおける揺動軸受システムに関するものであ
る。
装置におけるディスクの回転軸受、あるいはヘッドスイ
ングアームにおける揺動軸受システムに関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術及び課題】最近パーソナルコンピュータの
外部記憶装置として、フロッピーディスク装置（FD
D），ハードディスク装置（HDD），光ディスク装置（OD
D）が盛んに使用されるようになっている。このような
ドライブ装置にはディスクを回転させるスピンドルや、
ヘッドを移動してディスクのトラックをキャリッヂする
ための揺動装置が必要であり、更にディスクとしては小
径化及び高密度化が進み、記憶装置全体としては超小
型，薄型化，軽量化が進行している。
外部記憶装置として、フロッピーディスク装置（FD
D），ハードディスク装置（HDD），光ディスク装置（OD
D）が盛んに使用されるようになっている。このような
ドライブ装置にはディスクを回転させるスピンドルや、
ヘッドを移動してディスクのトラックをキャリッヂする
ための揺動装置が必要であり、更にディスクとしては小
径化及び高密度化が進み、記憶装置全体としては超小
型，薄型化，軽量化が進行している。
【０００３】図２は従来よりのHDDにおけるヘッド部を
キャリッヂするためのスイングアームの揺動基点に設け
られたベアリングユニットを示すものである。図２にお
いて１はスイングアームが取り付けられるハウジング、
２はシャフト（軸）３の上部と下部にセットされるボー
ルベアリングであり、上下２個のボールベアリング２の
外輪はハウジング１の内周面に、同内輪はシャフト３の
外周面にそれぞれ固定され、シャフト３の一端側のネジ
部はシャーシに位置決め固定される。このような構成に
した理由は、下記に示すベアリングユニットとしての目
的，課題による。
キャリッヂするためのスイングアームの揺動基点に設け
られたベアリングユニットを示すものである。図２にお
いて１はスイングアームが取り付けられるハウジング、
２はシャフト（軸）３の上部と下部にセットされるボー
ルベアリングであり、上下２個のボールベアリング２の
外輪はハウジング１の内周面に、同内輪はシャフト３の
外周面にそれぞれ固定され、シャフト３の一端側のネジ
部はシャーシに位置決め固定される。このような構成に
した理由は、下記に示すベアリングユニットとしての目
的，課題による。
【０００４】１）携帯用のいわゆるノート型パソコンへ
のユニット搭載も考慮し、ディスク装置の取付け方向に
関係なく全方向にわたる衝撃その他の荷重に耐え、かつ
ガタを生じてはならない構造にする。 ２）ヘッドのアクセスタイムを短縮し、かつ高密度メデ
ィアを正確にアクセスするために、軸部における静止摩
擦抵抗及び回転摩擦抵抗を極力小さくしてスイングアー
ムの揺動動作を迅速かつスムーズにし、振動，騒音等の
発生を防ぎ安定したアクセスを可能とする。 ３）HDD装置等のヘッド部のアクセス時における浮上量
は、ディスク表面からサブミクロンオーダーの狭い距離
間隔であるため、接触の恐れのある軸倒れ及び揺動時の
波打ち現象を極力押さえる必要がある。 ４）アクセス動作時にヘッドとディスク面に潤滑剤や塵
埃の付着または付着の恐れのある蒸気等を発生させては
ならない。 ５）ユニットとして長寿命であること。 の５つが挙げられる。
のユニット搭載も考慮し、ディスク装置の取付け方向に
関係なく全方向にわたる衝撃その他の荷重に耐え、かつ
ガタを生じてはならない構造にする。 ２）ヘッドのアクセスタイムを短縮し、かつ高密度メデ
ィアを正確にアクセスするために、軸部における静止摩
擦抵抗及び回転摩擦抵抗を極力小さくしてスイングアー
ムの揺動動作を迅速かつスムーズにし、振動，騒音等の
発生を防ぎ安定したアクセスを可能とする。 ３）HDD装置等のヘッド部のアクセス時における浮上量
は、ディスク表面からサブミクロンオーダーの狭い距離
間隔であるため、接触の恐れのある軸倒れ及び揺動時の
波打ち現象を極力押さえる必要がある。 ４）アクセス動作時にヘッドとディスク面に潤滑剤や塵
埃の付着または付着の恐れのある蒸気等を発生させては
ならない。 ５）ユニットとして長寿命であること。 の５つが挙げられる。
【０００５】以上の点に対し前記記載のボールベアリン
グを使用した従来構成は、全方向の衝撃に対しては良く
耐え、静止摩擦抵抗が低く、高粘度潤滑材が使用可能な
利点を有している。しかしボールベアリングはボールを
内外輪の間を転動させ、複数のボールを等間隔に保持す
るためのリテーナーがあるために内外輪とボールとの間
にガタがあり、揺動時の振動，騒音の発生原因となって
いた。また軸倒れに対しても予圧力をかけて調整しなけ
ればならないが、内外輪転走面とボールの表面仕上げの
精度により若干のガタツキは避けられない。更にシステ
ムの構成上ボールベアリングの寸法が大きくなり、昨今
のドライブ装置の小型化，薄型化，軽量化には対応が難
しくなってきている。
グを使用した従来構成は、全方向の衝撃に対しては良く
耐え、静止摩擦抵抗が低く、高粘度潤滑材が使用可能な
利点を有している。しかしボールベアリングはボールを
内外輪の間を転動させ、複数のボールを等間隔に保持す
るためのリテーナーがあるために内外輪とボールとの間
にガタがあり、揺動時の振動，騒音の発生原因となって
いた。また軸倒れに対しても予圧力をかけて調整しなけ
ればならないが、内外輪転走面とボールの表面仕上げの
精度により若干のガタツキは避けられない。更にシステ
ムの構成上ボールベアリングの寸法が大きくなり、昨今
のドライブ装置の小型化，薄型化，軽量化には対応が難
しくなってきている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のボールベ
アリングシステムの軸受構造を改善することを目的と
し、従来の転動軸受にかわり人工ルビー等の宝石材を使
用した精密加工部品を摺動部軸受に用いることにより、
穴石軸受がシャフトのラジアル方向を保持し、受石が磁
石の磁気的吸引作用を利用してシャフトをスラスト方向
の軸受方向に圧支させる。
アリングシステムの軸受構造を改善することを目的と
し、従来の転動軸受にかわり人工ルビー等の宝石材を使
用した精密加工部品を摺動部軸受に用いることにより、
穴石軸受がシャフトのラジアル方向を保持し、受石が磁
石の磁気的吸引作用を利用してシャフトをスラスト方向
の軸受方向に圧支させる。
【０００７】
【実施例１】図１(a)に本発明のベアリングユニット構
造を、また図１(b)に同ユニットの部品構成を示す。図
１(b)において１はハウジング、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされるシャフ
ト３のラジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部
はＲ曲面で研磨加工がほどこされ軸外周面に対し線接触
状態で保持している。また６は上下穴石をハウジング内
で必要間隔に保つためのスペーサーであり、７は軟磁性
体ヨークとしてハウジング内に固着される。そして８は
上下方向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８の
バックヨークとなるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起
上に固定される。
造を、また図１(b)に同ユニットの部品構成を示す。図
１(b)において１はハウジング、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされるシャフ
ト３のラジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部
はＲ曲面で研磨加工がほどこされ軸外周面に対し線接触
状態で保持している。また６は上下穴石をハウジング内
で必要間隔に保つためのスペーサーであり、７は軟磁性
体ヨークとしてハウジング内に固着される。そして８は
上下方向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８の
バックヨークとなるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起
上に固定される。
【０００８】図１(b)の各部品を組み込んだものを図１
(a)に示す。シャーシーに固定されるシャフト（軸）３
と受石４，穴石５の摺動部を介してハウジング１は揺動
自在になされると同時に、シャフト３上に固着された磁
石８と軟磁性体７との間に磁気的吸引力が働き、シャフ
ト３のスラスト方向上端と受石４の平面は点接触状態で
圧止され、従ってスラスト方向のガタは無くなる。この
時、磁石８より発生する磁束は図１(a)の破線Ａに示す
ように軟磁性体７とシャフト３上のバックヨーク部との
空隙を介して流れ、空隙面は同極性で構成されるのでハ
ウジング１の揺動により渦電流を発生することはない。
また図には示していないが受石４，穴石５とシャフト３
との接触摺動面は凝集力の強い潤滑油または撥油材の併
用により保油が可能であり、塵埃の流出入を防止するた
め磁石８，シャフト３のバックヨーク部と軟磁性体７間
の空隙は磁性流体をもって封止することも可能である。
(a)に示す。シャーシーに固定されるシャフト（軸）３
と受石４，穴石５の摺動部を介してハウジング１は揺動
自在になされると同時に、シャフト３上に固着された磁
石８と軟磁性体７との間に磁気的吸引力が働き、シャフ
ト３のスラスト方向上端と受石４の平面は点接触状態で
圧止され、従ってスラスト方向のガタは無くなる。この
時、磁石８より発生する磁束は図１(a)の破線Ａに示す
ように軟磁性体７とシャフト３上のバックヨーク部との
空隙を介して流れ、空隙面は同極性で構成されるのでハ
ウジング１の揺動により渦電流を発生することはない。
また図には示していないが受石４，穴石５とシャフト３
との接触摺動面は凝集力の強い潤滑油または撥油材の併
用により保油が可能であり、塵埃の流出入を防止するた
め磁石８，シャフト３のバックヨーク部と軟磁性体７間
の空隙は磁性流体をもって封止することも可能である。
【０００９】
【実施例２】図３に本発明の構造の他の例を示す。図３
における１はハウジングであり、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされる軸のラ
ジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ曲面
で研磨加工がほどこされシャフト３の外周面に対し線接
触状態で保持している。また７は軟磁性体ヨークとして
ハウジング内に固着される。そして８は上下方向に磁極
を有したリング状磁石であり、磁石８のバックヨークと
なるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に固定され
る。図３において図１との違いは、ハウジング内にセッ
トされる穴石の位置をシャフト３上に固着された磁石８
と軟磁性体７を挟んで上下に位置しているところにあ
り、軸間隔の長さによる軸倒れ防止を図ったものであ
る。
における１はハウジングであり、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされる軸のラ
ジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ曲面
で研磨加工がほどこされシャフト３の外周面に対し線接
触状態で保持している。また７は軟磁性体ヨークとして
ハウジング内に固着される。そして８は上下方向に磁極
を有したリング状磁石であり、磁石８のバックヨークと
なるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に固定され
る。図３において図１との違いは、ハウジング内にセッ
トされる穴石の位置をシャフト３上に固着された磁石８
と軟磁性体７を挟んで上下に位置しているところにあ
り、軸間隔の長さによる軸倒れ防止を図ったものであ
る。
【００１０】
【実施例３】図４における10は上端部にリング状磁石を
固定したハウジングであり、５はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のラジアル方向を保持する穴石
で、穴石内周部はＲ曲面で研磨加工がほどこされシャフ
ト外周面に対し線接触状態で保持している。８は上下方
向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバック
ヨークとなるスラスト押え９の軟磁性体の円盤状部品に
固定される。シャーシーに固定されるシャフト３と穴石
５の摺動部を介してハウジング10は揺動自在になり、シ
ャフト３の一端側にセットされた磁石８を有するスラス
ト押え９が、ハウジング10を磁石の反発力を利用してス
ラスト方向下向きに圧止する。従ってスラスト方向のガ
タは無くなる。
固定したハウジングであり、５はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のラジアル方向を保持する穴石
で、穴石内周部はＲ曲面で研磨加工がほどこされシャフ
ト外周面に対し線接触状態で保持している。８は上下方
向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバック
ヨークとなるスラスト押え９の軟磁性体の円盤状部品に
固定される。シャーシーに固定されるシャフト３と穴石
５の摺動部を介してハウジング10は揺動自在になり、シ
ャフト３の一端側にセットされた磁石８を有するスラス
ト押え９が、ハウジング10を磁石の反発力を利用してス
ラスト方向下向きに圧止する。従ってスラスト方向のガ
タは無くなる。
【００１１】
【発明の効果】本発明はベアリング構造の摺動部に精密
加工された宝石軸受を用い、シャフト（軸）のスラスト
方向のガタを磁石の磁気的吸引力により無くして枢支す
ることにより、従来問題とされていたボールベアリング
構造のガタツキ及び軸倒れ、更に揺動時の振動，騒音の
発生を低減し、同時に軸部における静止摩擦抵抗，回転
摩擦抵抗をも改善した結果、ヘッドのアクセスタイムを
短縮する応答性に優れたスムーズな揺動動作が可能とな
った。また、揺動部軸受に耐久性に最も優れた高硬度な
宝石を配置することにより、耐摩耗性に優れた無給油で
長寿命のベアリングユニット構造を得ることができた。
加工された宝石軸受を用い、シャフト（軸）のスラスト
方向のガタを磁石の磁気的吸引力により無くして枢支す
ることにより、従来問題とされていたボールベアリング
構造のガタツキ及び軸倒れ、更に揺動時の振動，騒音の
発生を低減し、同時に軸部における静止摩擦抵抗，回転
摩擦抵抗をも改善した結果、ヘッドのアクセスタイムを
短縮する応答性に優れたスムーズな揺動動作が可能とな
った。また、揺動部軸受に耐久性に最も優れた高硬度な
宝石を配置することにより、耐摩耗性に優れた無給油で
長寿命のベアリングユニット構造を得ることができた。
【図１】(a)本発明のベアリングユニットの構造図。 (b)本発明のベアリングユニットの部品構成図。
【図２】従来のボールベアリングユニットの構造図。
【図３】本発明の他の一例のベアリングユニットの構造
図。
図。
【図４】本発明の他の一例のベアリングユニットの構造
図。
図。
１ ハウジング ２ ボールベアリング ３ シャフト（軸） ４ 受石 ５ 穴石 ６ スペーサー ７ 軟磁性体ヨーク ８ 磁石 ９ スラスト押え 10 ハウジング
【手続補正書】
【提出日】平成４年１月１４日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ベアリングユニット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータの外部記憶
装置におけるディスクの回転軸受、あるいはヘッドスイ
ングアームにおける揺動軸受システムに関するものであ
る。
装置におけるディスクの回転軸受、あるいはヘッドスイ
ングアームにおける揺動軸受システムに関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術及び課題】最近パーソナルコンピュータの
外部記憶装置として、フロッピーディスク装置（FD
D），ハードディスク装置（HDD），光ディスク装置（OD
D）が盛んに使用されるようになっている。このような
ドライブ装置にはディスクを回転させるスピンドルや、
ヘッドを移動してディスクのトラックをキャリッヂする
ための揺動装置が必要であり、更にディスクとしては小
径化及び高密度化が進み、記憶装置全体としては超小
型，薄型化，軽量化が進行している。
外部記憶装置として、フロッピーディスク装置（FD
D），ハードディスク装置（HDD），光ディスク装置（OD
D）が盛んに使用されるようになっている。このような
ドライブ装置にはディスクを回転させるスピンドルや、
ヘッドを移動してディスクのトラックをキャリッヂする
ための揺動装置が必要であり、更にディスクとしては小
径化及び高密度化が進み、記憶装置全体としては超小
型，薄型化，軽量化が進行している。
【０００３】図３は従来よりのHDDにおけるヘッド部を
キャリッヂするためのスイングアームの揺動基点に設け
られたベアリングユニットを示すものである。図３にお
いて１はスイングアームが取り付けられるハウジング、
２はシャフト（軸）３の上部と下部にセットされるボー
ルベアリングであり、上下２個のボールベアリング２の
外輪はハウジング１の内周面に、同内輪はシャフト３の
外周面にそれぞれ固定され、シャフト３の一端側のネジ
部はシャーシに位置決め固定される。このような構成に
した理由は、下記に示すベアリングユニットとしての目
的，課題による。
キャリッヂするためのスイングアームの揺動基点に設け
られたベアリングユニットを示すものである。図３にお
いて１はスイングアームが取り付けられるハウジング、
２はシャフト（軸）３の上部と下部にセットされるボー
ルベアリングであり、上下２個のボールベアリング２の
外輪はハウジング１の内周面に、同内輪はシャフト３の
外周面にそれぞれ固定され、シャフト３の一端側のネジ
部はシャーシに位置決め固定される。このような構成に
した理由は、下記に示すベアリングユニットとしての目
的，課題による。
【０００４】１）携帯用のいわゆるノート型パソコンへ
のユニット搭載も考慮し、ディスク装置の取付け方向に
関係なく全方向にわたる衝撃その他の荷重に耐え、かつ
ガタを生じてはならない構造にする。 ２）ヘッドのアクセスタイムを短縮し、かつ高密度メデ
ィアを正確にアクセスするために、軸部における静止摩
擦抵抗及び回転摩擦抵抗を極力小さくしてスイングアー
ムの揺動動作を迅速かつスムーズにし、振動，騒音等の
発生を防ぎ安定したアクセスを可能とする。 ３）HDD装置等のヘッド部のアクセス時における浮上量
は、ディスク表面からサブミクロンオーダーの狭い距離
間隔であるため、接触の恐れのある軸倒れ及び揺動時の
波打ち現象を極力押さえる必要がある。 ４）アクセス動作時にヘッドとディスク面に潤滑剤や塵
埃の付着または付着の恐れのある蒸気等を発生させては
ならない。 ５）ユニットとして長寿命であること。の５つが挙げら
れる。
のユニット搭載も考慮し、ディスク装置の取付け方向に
関係なく全方向にわたる衝撃その他の荷重に耐え、かつ
ガタを生じてはならない構造にする。 ２）ヘッドのアクセスタイムを短縮し、かつ高密度メデ
ィアを正確にアクセスするために、軸部における静止摩
擦抵抗及び回転摩擦抵抗を極力小さくしてスイングアー
ムの揺動動作を迅速かつスムーズにし、振動，騒音等の
発生を防ぎ安定したアクセスを可能とする。 ３）HDD装置等のヘッド部のアクセス時における浮上量
は、ディスク表面からサブミクロンオーダーの狭い距離
間隔であるため、接触の恐れのある軸倒れ及び揺動時の
波打ち現象を極力押さえる必要がある。 ４）アクセス動作時にヘッドとディスク面に潤滑剤や塵
埃の付着または付着の恐れのある蒸気等を発生させては
ならない。 ５）ユニットとして長寿命であること。の５つが挙げら
れる。
【０００５】以上の点に対し前記記載のボールベアリン
グを使用した従来構成は、全方向の衝撃に対しては良く
耐え、静止摩擦抵抗が低く、高粘度潤滑材が使用可能な
利点を有している。しかしボールベアリングはボールを
内外輪の間を転動させ、複数のボールを等間隔に保持す
るためのリテーナーがあるために内外輪とボールとの間
にガタがあり、揺動時の振動，騒音の発生原因となって
いた。また軸倒れに対しても予圧力をかけて調整しなけ
ればならないが、内外輪転走面とボールの表面仕上げの
精度により若干のガタツキは避けられない。更にシステ
ムの構成上ボールベアリングの寸法が大きくなり、昨今
のドライブ装置の小型化，薄型化，軽量化には対応が難
しくなってきている。
グを使用した従来構成は、全方向の衝撃に対しては良く
耐え、静止摩擦抵抗が低く、高粘度潤滑材が使用可能な
利点を有している。しかしボールベアリングはボールを
内外輪の間を転動させ、複数のボールを等間隔に保持す
るためのリテーナーがあるために内外輪とボールとの間
にガタがあり、揺動時の振動，騒音の発生原因となって
いた。また軸倒れに対しても予圧力をかけて調整しなけ
ればならないが、内外輪転走面とボールの表面仕上げの
精度により若干のガタツキは避けられない。更にシステ
ムの構成上ボールベアリングの寸法が大きくなり、昨今
のドライブ装置の小型化，薄型化，軽量化には対応が難
しくなってきている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のボールベ
アリングシステムの軸受構造を改善することを目的と
し、従来の転動軸受にかわり人工ルビー等の宝石材を使
用した精密加工部品を摺動部軸受に用いることにより、
穴石軸受がシャフトのラジアル方向を保持し、受石が磁
石の磁気的吸引作用を利用してシャフトをスラスト方向
の軸受方向に圧支させる。
アリングシステムの軸受構造を改善することを目的と
し、従来の転動軸受にかわり人工ルビー等の宝石材を使
用した精密加工部品を摺動部軸受に用いることにより、
穴石軸受がシャフトのラジアル方向を保持し、受石が磁
石の磁気的吸引作用を利用してシャフトをスラスト方向
の軸受方向に圧支させる。
【０００７】
【実施例１】図１に本発明のベアリングユニットの部品
構成を、また図２に同ユニットの組込み構造を示す。図
１において１はハウジング、４はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止める受
石、５は同じくハウジング内にセットされるシャフト３
のラジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ
曲面で研磨加工がほどこされ軸外周面に対し線接触状態
で保持している。また６は上下穴石をハウジング内で必
要間隔に保つためのスペーサーであり、７は軟磁性体ヨ
ークとしてハウジング内に固着される。そして８は上下
方向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバッ
クヨークとなるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に
固定される。
構成を、また図２に同ユニットの組込み構造を示す。図
１において１はハウジング、４はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止める受
石、５は同じくハウジング内にセットされるシャフト３
のラジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ
曲面で研磨加工がほどこされ軸外周面に対し線接触状態
で保持している。また６は上下穴石をハウジング内で必
要間隔に保つためのスペーサーであり、７は軟磁性体ヨ
ークとしてハウジング内に固着される。そして８は上下
方向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバッ
クヨークとなるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に
固定される。
【０００８】図１の各部品を組み込んだものを図２に示
す。シャーシーに固定されるシャフト（軸）３と受石
４，穴石５の摺動部を介してハウジング１は揺動自在に
なされると同時に、シャフト３上に固着された磁石８と
軟磁性体７との間に磁気的吸引力が働き、シャフト３の
スラスト方向上端と受石４の平面は点接触状態で圧止さ
れ、従ってスラスト方向のガタは無くなる。この時、磁
石８より発生する磁束は図２の破線Ａに示すように軟磁
性体７とシャフト３上のバックヨーク部との空隙を介し
て流れ、空隙面は同極性で構成されるのでハウジング１
の揺動により渦電流を発生することはない。また図には
示していないが受石４，穴石５とシャフト３との接触摺
動面は凝集力の強い潤滑油または撥油材の併用により保
油が可能であり、塵埃の流出入を防止するため磁石８，
シャフト３のバックヨーク部と軟磁性体７間の空隙は磁
性流体をもって封止することも可能である。
す。シャーシーに固定されるシャフト（軸）３と受石
４，穴石５の摺動部を介してハウジング１は揺動自在に
なされると同時に、シャフト３上に固着された磁石８と
軟磁性体７との間に磁気的吸引力が働き、シャフト３の
スラスト方向上端と受石４の平面は点接触状態で圧止さ
れ、従ってスラスト方向のガタは無くなる。この時、磁
石８より発生する磁束は図２の破線Ａに示すように軟磁
性体７とシャフト３上のバックヨーク部との空隙を介し
て流れ、空隙面は同極性で構成されるのでハウジング１
の揺動により渦電流を発生することはない。また図には
示していないが受石４，穴石５とシャフト３との接触摺
動面は凝集力の強い潤滑油または撥油材の併用により保
油が可能であり、塵埃の流出入を防止するため磁石８，
シャフト３のバックヨーク部と軟磁性体７間の空隙は磁
性流体をもって封止することも可能である。
【０００９】
【実施例２】図４に本発明の構造の他の例を示す。図４
における１はハウジングであり、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされる軸のラ
ジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ曲面
で研磨加工がほどこされシャフト３の外周面に対し線接
触状態で保持している。また７は軟磁性体ヨークとして
ハウジング内に固着される。そして８は上下方向に磁極
を有したリング状磁石であり、磁石８のバックヨークと
なるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に固定され
る。図４において図２との違いは、ハウジング内にセッ
トされる穴石の位置をシャフト３上に固着された磁石８
と軟磁性体７を挟んで上下に位置しているところにあ
り、軸間隔の長さによる軸倒れ防止を図ったものであ
る。
における１はハウジングであり、４はハウジング内にセ
ットされるシャフト（軸）３のスラスト方向を受け止め
る受石、５は同じくハウジング内にセットされる軸のラ
ジアル方向を保持する穴石であり、穴石内周部はＲ曲面
で研磨加工がほどこされシャフト３の外周面に対し線接
触状態で保持している。また７は軟磁性体ヨークとして
ハウジング内に固着される。そして８は上下方向に磁極
を有したリング状磁石であり、磁石８のバックヨークと
なるシャフト３の軟磁性体の円盤状突起上に固定され
る。図４において図２との違いは、ハウジング内にセッ
トされる穴石の位置をシャフト３上に固着された磁石８
と軟磁性体７を挟んで上下に位置しているところにあ
り、軸間隔の長さによる軸倒れ防止を図ったものであ
る。
【００１０】
【実施例３】図５における10は上端部にリング状磁石を
固定したハウジングであり、５はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のラジアル方向を保持する穴石
で、穴石内周部はＲ曲面で研磨加工がほどこされシャフ
ト外周面に対し線接触状態で保持している。８は上下方
向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバック
ヨークとなるスラスト押え９の軟磁性体の円盤状部品に
固定される。シャーシーに固定されるシャフト３と穴石
５の摺動部を介してハウジング10は揺動自在になり、シ
ャフト３の一端側にセットされた磁石８を有するスラス
ト押え９が、ハウジング10を磁石の反発力を利用してス
ラスト方向下向きに圧止する。従ってスラスト方向のガ
タは無くなる。
固定したハウジングであり、５はハウジング内にセット
されるシャフト（軸）３のラジアル方向を保持する穴石
で、穴石内周部はＲ曲面で研磨加工がほどこされシャフ
ト外周面に対し線接触状態で保持している。８は上下方
向に磁極を有したリング状磁石であり、磁石８のバック
ヨークとなるスラスト押え９の軟磁性体の円盤状部品に
固定される。シャーシーに固定されるシャフト３と穴石
５の摺動部を介してハウジング10は揺動自在になり、シ
ャフト３の一端側にセットされた磁石８を有するスラス
ト押え９が、ハウジング10を磁石の反発力を利用してス
ラスト方向下向きに圧止する。従ってスラスト方向のガ
タは無くなる。
【００１１】
【発明の効果】本発明はベアリング構造の摺動部に精密
加工された宝石軸受を用い、シャフト（軸）のスラスト
方向のガタを磁石の磁気的吸引力により無くして枢支す
ることにより、従来問題とされていたボールベアリング
構造のガタツキ及び軸倒れ、更に揺動時の振動，騒音の
発生を低減し、同時に軸部における静止摩擦抵抗，回転
摩擦抵抗をも改善した結果、ヘッドのアクセスタイムを
短縮する応答性に優れたスムーズな揺動動作が可能とな
った。また、揺動部軸受に耐久性に最も優れた高硬度な
宝石を配置することにより、耐摩耗性に優れた無給油で
長寿命のベアリングユニット構造を得ることができた。
加工された宝石軸受を用い、シャフト（軸）のスラスト
方向のガタを磁石の磁気的吸引力により無くして枢支す
ることにより、従来問題とされていたボールベアリング
構造のガタツキ及び軸倒れ、更に揺動時の振動，騒音の
発生を低減し、同時に軸部における静止摩擦抵抗，回転
摩擦抵抗をも改善した結果、ヘッドのアクセスタイムを
短縮する応答性に優れたスムーズな揺動動作が可能とな
った。また、揺動部軸受に耐久性に最も優れた高硬度な
宝石を配置することにより、耐摩耗性に優れた無給油で
長寿命のベアリングユニット構造を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のベアリングユニットの部品構成図。
【図２】本発明のベアリングユニットの構造図。
【図３】従来のボールベアリングユニットの構造図。
【図４】本発明の他の一例のベアリングユニットの構造
図。
図。
【図５】本発明の他の一例のベアリングユニットの構造
図。
図。
【符号の説明】 １ ハウジング ２ ボールベアリング ３ シャフト（軸） ４ 受石 ５ 穴石 ６ スペーサー ７ 軟磁性体ヨーク ８ 磁石 ９ スラスト押え 10 ハウジング
【手続補正２】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
Claims (2)
- 【請求項１】 人工ルビー等の宝石軸受を摺動軸受部に
使用したシャフト保持構造において、シャフトをスラス
ト方向の軸受で磁石の磁気的吸引力により圧支し、ラジ
アル方向を穴石軸受で枢支することを特徴とする宝石軸
受を用いたベアリングユニット。 - 【請求項２】 穴石軸受の内周部がＲ曲面に研磨加工さ
れ、シャフト外周面に対し線接触状態で枢支することを
特徴とする請求項１のベアリングユニット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31982491A JPH05133418A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | ベアリングユニツト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31982491A JPH05133418A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | ベアリングユニツト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05133418A true JPH05133418A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=18114619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31982491A Withdrawn JPH05133418A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | ベアリングユニツト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05133418A (ja) |
-
1991
- 1991-11-07 JP JP31982491A patent/JPH05133418A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990204 |