JPH0512595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、都市ごみ焼却施設に設けられる焼却
炉に、ごみを破砕しながら供給するためのごみ破
砕供給装置に関するものである。

〔従来技術〕

従来、この種のごみ破砕供給装置としては、例
えば第２図ａ，ｂに示すものが知られている。

上記従来のごみ破砕供給装置Ａでは、図示せぬ
焼却炉に接続配備されるケーシング１の上方に、
ごみ投入用のホツパ２が一体的に形成されてい
る。上記ホツパ２の出口２ａの下方には、上記ホ
ツパ２に投入されたごみを定量的に下方へ押し込
むためのプツシヤ３が配備されており、このプツ
シヤ３は、流体シリンダ４により略水平面内で往
復駆動される。

上記プツシヤ３の下方には、ロータ５が回転可
能に配備されており、このロータ５の外周面に
は、複数の爪６ａを有する複数の回転刃６が形成
されている。そして、上記ロータ５は、図示せぬ
モータにより回転駆動される。

上記ロータ５に対向して、固定刃７ａを有する
支持台７が配備されており、この支持台７は、流
体シリンダ８により上記ロータ５の回転刃６に向
かつて揺動駆動される。

この場合、上記ロータ５、回転刃６、爪６ａ、
支持台７、固定刃７ａ及び流体シリンダ８等によ
り、上記プツシヤ３により押されて定量的に供給
されるごみを破砕するための破砕手段９が構成さ
れている。

上記構成による従来のごみ破砕供給装置Ａにお
いては、ホツパ２に投入されたごみは、プツシヤ
３で押されることにより破砕手段９に供給され
る。

上記破砕手段９に供給されたごみは、固定刃７
ａと回転駆動される回転刃６の爪６ａとにより粗
破砕され、上記ケーシング１の下方に設けられた
排出口１ａを通つて図示せぬ焼却炉へ供給され
る。

尚、上記ホツパ２内に投入されたごみは、一般
的に負圧に保たれる焼却炉内と該ホツパ２の外部
との間でシールをする、いわゆるマテリアルシー
ルの機能を兼ねるものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、上記従来のごみ破砕供給装置Ａで
は、ホツパ２に投入されたごみは、プツシヤ３で
略水平方向へ押されることにより、該プツシヤ３
の下方に配備された破砕手段９に供給されるた
め、例えばダンボール箱のような大型で軽いごみ
は、回転刃６の上方で浮遊し、回転刃６と固定刃
７ａとで噛み込むことができない。そのためこれ
らのごみを破砕することができないという問題点
がある。

また、ホツパ２内にごみが貯留されていない場
合に、ケーシング１の排出口１ａとホツパ２との
間のシールが不十分となり、焼却炉内の排ガスや
煙がホツパ２から外部へ流出するという問題点も
ある。

そこで、本考案は、上記事情に鑑みて創案され
たものであり、大型で重量の軽いごみであつても
確実に破砕することができ、また、ケーシング１
の排出口１ａとホツパ２との間を、ごみの有無に
関わらず完全にシールすることのできるごみ破砕
供給装置の提供を目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案が採用する
主たる手段は、その要旨とするところが、焼却炉
に接続配備され、ごみ投入用のホツパを有するケ
ーシングと、上記ホツパの出口下方に配備され、
略水平面内で往復駆動されるプツシヤと、上記プ
ツシヤの下方に配備され、該プツシヤにより押さ
れて供給されるごみを破砕するための破砕手段と
を具備してなるごみ破砕供給装置において、上記
プツシヤの前方に傾斜面を有する案内プレートを
配備すると共に、上記案内プレートを、上記プツ
シヤにより押されたごみを該案内プレートの傾斜
面に沿つて案内し、該ごみの量に応じてその移動
方向を変えて上記破砕手段に供給することのでき
る開位置と、少なくとも上記ホツパ内にごみが貯
留されていない状況下では上記ホツパの出口を閉
鎖することのできる位置とを取り得るように構成
してなる点に係るごみ破砕供給装置である。

〔作用〕

ホツパに投入されたごみは、プツシヤにより略
水平方向に押される。

上記プツシヤにより押されたごみは、略プツシ
ヤの前方に配備された案内プレートの傾斜面に沿
つて下方へ案内され、破砕手段に強制的に供給さ
れる。そして、上記ごみは、破砕手段により破砕
され、焼却炉へ供給される。

また、ホツパ内にごみが貯留されていない場
合、上記案内プレートによりホツパの出口を閉鎖
することで、上記焼却炉とホツパとの間を完全に
シールすることができる。

〔実施例〕

以下添付図面を参照して、本考案を具体化した
実施例に付き説明し、本考案の理解に供する。
尚、以下の実施例は、本考案を具体化した一例で
あつて、本考案の技術的範囲を限定する性格のも
のではない。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係るごみ
破砕供給装置の側断面図である。

また、第２図に示した前記従来のごみ破砕供給
装置Ａと共通する要素には、同一の符号を使用し
て説明する。

この実施例に係るごみ破砕供給装置Ｂは、第１
図に示す如く、従来のごみ破砕供給装置Ａと基本
的構造をほぼ同様とする。

上記ごみ破砕供給装置Ｂでは、プツシヤ３の前
方に、円弧状の傾斜面を有する案内プレート１０
が揺動可能に配備されている。この案内プレート
１０は、流体シリンダ１１により、上記プツシヤ
３により押されたごみを該案内プレート１０の傾
斜面に沿つて案内してその移動方向を変え、破砕
手段９に供給することのできる位置（同図におい
て実線で示す位置）と、ホツパ２の出口２ａを閉
鎖することのできる位置（同図において２点鎖線
で示す位置）との間で揺動駆動される。

上記したように構成されるごみ破砕供給装置Ｂ
においては、ホツパ２に投入されたごみは、プツ
シヤ３により略水平方向へ押される。

上記プツシヤ３により押されたごみは、案内プ
レート１０の傾斜面に沿つて下方に案内され、破
砕手段９に強制的に供給される。

上記破砕手段９に供給されるごみは、回転駆動
される回転刃６の爪６ａと固定刃７ａとにより粗
破砕され、ケーシング１の排出口１ａを通つて図
示せぬ焼却炉へ供給される。

従つて、上記構成によるごみ破砕供給装置Ｂに
おいては、ダンボール箱のような大型で重量の軽
いごみであつても、該ごみをロータ５の上方で浮
遊させることなく、案内プレート１０の傾斜面に
沿つて強制的に下方の破砕手段９に供給すること
ができ、回転刃６の爪６ａと固定刃７ａとで確実
に噛み込んで粗破砕することができる。

そのため、上記爪６ａと固定刃７ａとによるご
みの噛み込み効率が向上し、該ごみの焼却炉への
供給効率も向上する。

また、上記構成による案内プレート１０は、流
体シリンダ１１により揺動可能であるため、ホツ
パ２内のごみの量に応じて案内プレート１０の設
定位置を変えることができる。その結果、回転刃
６の爪６ａと固定刃７ａとによる上記ごみの噛み
込み効率と共に、焼却炉へのごみの供給効率を更
に向上させることができる。

他方、上記ホツパ２内にごみが貯留されていな
い場合、即ち上記ごみ破砕供給装置Ｂの運転停止
時においては、上記案内プレート１０を流体シリ
ンダ１１により上記ホツパ２の出口２ａを閉鎖す
ることのできる位置へ揺動駆動して位置決め保持
することにより、ケーシング１の排出口１ａとホ
ツパ２との間を完全にシールすることができる。
その結果、焼却炉からの排ガスや煙がホツパ２か
ら外部へ流出することも無くなる。

尚、上記実施例においては、案内プレート１０
が流体シリンダ１１により揺動駆動されるように
構成された場合を例に説明したが、上記案内プレ
ート１０を手動にて設定位置の変更をし得るよう
に構成することも可能である。

〔考案の効果〕

本考案は、上記したように、焼却炉に接続配備
され、ごみ投入用のホツパを有するケーシング
と、上記ホツパの出口下方に配備され、略水平面
内で往復駆動されるプツシヤと、上記プツシヤの
下方に配備され、該プツシヤにより押されて供給
されるごみを破砕するための破砕手段とを具備し
てなるごみ破砕供給装置において、上記プツシヤ
の前方に傾斜面を有する案内プレートを配備する
と共に、上記案内プレートを、上記プツシヤによ
り押されたごみを該案内プレートの傾斜面に沿つ
て案内し、該ごみの量に応じてその移動方向を変
えて上記破砕手段に供給することのできる開位置
と、少なくとも上記ホツパ内にごみが貯留されて
いない状況下では上記ホツパの出口を閉鎖するこ
とのできる位置とを取り得るように構成してなる
ことを特徴とするごみ破砕供給装置であるから、
ダンボール箱のような大型で重量の軽いごみであ
つても、確実に破砕手段へ供給することができ、
該破砕手段により破砕することができる。更に、
上記構成による案内プレートは、ごみの量に応じ
てその開位置が変えられるので、上記破砕手段に
よる上記ごみの噛み込み効率と共に、焼却炉への
ごみの供給効率を更に向上させることができる。

また、ホツパ内にごみが貯留されていない場
合、上記ホツパの出口を案内プレートで閉鎖する
ことにより、焼却炉内からの排ガスや煙の流出を
完全に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るごみ破砕供給
装置の側断面図、第２図ａ，ｂは従来のごみ破砕
供給装置の構成を示すものであつて、同図ａは側
断面図、同図ｂは同図ａにおけるＣ−C′矢視断面
図である。 符号の説明、１……ケーシング、２……ホツ
パ、２ａ……出口、３……プツシヤ、９……破砕
手段、１０……案内プレート、Ｂ……ごみ破砕供
給装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 焼却炉に接続配備され、ごみ投入用のホツパを
   有するケーシングと、 上記ホツパの出口下方に配備され、略水平面内
   で往復駆動されるプツシヤと、 上記プツシヤの下方に配備され、該プツシヤに
   より押されて供給されるごみを破砕するための破
   砕手段とを具備してなるごみ破砕供給装置におい
   て、 上記プツシヤの前方に傾斜面を有する案内プレ
   ートを配備すると共に、上記案内プレートを、上
   記ブツシヤにより押されたごみを該案内プレート
   の傾斜面に沿つて案内し、該ごみの量に応じてそ
   の移動方向を変えて上記破砕手段に供給すること
   のできる開位置と、少なくとも上記ホツパ内にご
   みが貯留されていない状況下では上記ホツパの出
   口を閉鎖することのできる位置とを取り得るよう
   に構成してなることを特徴とするごみ破砕供給装
   置。