JPH0512461Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、窓框の周囲に設けた複数個の窓用
金具（以下、取付ピンとする。）を操作する操作
杆を窓框のコーナ部で連結する窓用障子框のコー
ナ金具に関する。

〔従来の技術〕

従来より、開き窓であると同時に倒し窓でもあ
る窓があり、一般に知られている。

この種の窓は窓の竪框と横框に開き窓用の取付
けピンと倒し窓用の取付ピンが窓用障子框の周方
向にスライドして開口枠のピン受けに係合かつ離
脱自在に取り付けられ、かつこの開き窓用の取付
ピンと倒し窓用の取付ピンは竪框および横框の中
にその周方向にスライド自在に取り付けられた操
作杆を介して取手に連結されている。そして、窓
の開閉めに際しては取手を回して開き窓用の取付
ピンと倒し窓用の取付ピンを窓用障子框の周方向
にスライドさせ開口枠のピン受けに選択的に係合
させることにより開き窓若しくは倒し窓として開
閉めを行うものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、この種の窓において、左右竪框の中
に取り付けられた操作杆と上下框の中に取り付け
られた操作杆は窓の各コーナ部において、たとえ
ば、ワイヤーによつて連結されている。

ワイヤーはガイド部材に窓用障子框のコーナ部
に沿つて略円弧状に形成したガイド溝の中を挿通
させることによりワイヤーが窓のコーナ部を円滑
に滑走できるようにしてある（例えば特公昭55−
34274号公報の第２図参照）。

しかし、このような構成だと、ワイヤーとガイ
ド溝間の摩擦のため、特に永年の経過とともにワ
イヤーが雨水によつて錆び付いたりすることによ
り摩擦のため、ワイヤーが窓用障子框のコーナ部
を滑走できない場合が多く、操作杆の窓用障子框
コーナ部における力の伝達が旨くできないという
欠点があつた。

この考案はこのような前記従来の課題を解消す
るために提案されたもので、操作杆の窓用障子框
コーナ部における力の伝達を極めて円滑に行うこ
とができるだけでなく、簡単かつ廉価に製作可能
な窓用障子框のコーナ家具を提供することを目的
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は、窓用障子框の各コーナ部にガイド
部材１６を設け、このガイド部材１６に窓用障子
框のコーナ部に沿つて略Ｌ字状のガイド溝１９を
設け、このガイド溝１９に屈曲変形可能なスライ
ド部材１８を挿通するとともに、このスライド部
材１８の両端部に前記窓用障子框のコーナ部に設
けた複数個の窓用金具を操作する操作杆１３，１
４を連結する窓用障子框のコーナ金具１５におい
て、前記スライド部材１８が摺動するガイド溝１
９のコーナ部の内側と外側とに湾曲形のレース１
７ａを配設し、その対向面に多数のローラ１７ｂ
を回転自在に埋設してころがり受け体１７とてあ
ることにより前記目的を達成するものである。

〔実施例〕

以下この考案を図示する一実施例に基づいてて
説明すると、窓１の片方の竪框２と下框３に開き
窓用の取付ピン４と倒し窓用の取付ピン５が各框
の長手方向にスライドし、開口枠６の竪枠７およ
び下枠８に取り付けられたピン受け９，１０にそ
れぞれ係合かつ離脱自在に取付けられ、かつ竪框
２と下框３の片方のコーナ部には取付ピン４およ
び５の両方の機能の併せ持つ取付ピン（図省略）
が取り付けられ、この取付ピンは開口枠のコーナ
部のピン受け１２に係合されている。

また、左右竪框２，２と下框３の中には操作杆
１３と１４が各框の長手方向にスライド自在に挿
通されている。操作杆１３と１４は竪框２と下框
３の各コーナ部においてコーナ金具１５によつて
弧状に連結され、さらに操作杆１３および１４に
よつて取付ピン４，５が取手１１に連結されてい
る。

かかる構成において、取手１１を回すことによ
り取付ピン４とピン受け９および取付ピン５とピ
ン受け１０間の係合、離脱が自由に行えるように
なつている。

コーナ金具１５は、ガイド部材１６とニードル
ベアリング若しくはボールベアリングなどのころ
がり受け体１７，１７とスライド部材１８とから
構成されている。

ガイド部材１６は金属若しくは合成樹脂より窓
框コーナ部に沿つて略Ｌ字状に形成され、側部に
はその長手方向に沿つて連続する略Ｌ字状のガイ
ド溝１９が形成されている。

ガイド溝１９のコーナ部には一定の曲率が付け
られ、かつ、その外側と内側にころがり受け体１
７，１７が取り付けられている。ころがり受け体
１７はコーナ部の内側と外側とに略湾曲形のレー
ス１７ａを配設し、このレース１７ａの内側と外
側の相対向面に複数個のローラ１７ｂを回転自在
に埋設してある。

また、ガイド部材１６には取付片２０，２０が
形成され、ガイド部材１６は取付片２０，２０を
竪框２および下框３の溝底部にねじ止めすること
によつて竪框２と下框３の各コーナ部に取付けら
れている。さらにガイド部材１６のガイド溝１９
は塞部材（図示省略）によつて塞がれている。塞
部材はねじ止め等によつて取付けられている。

ガイド部材１６のガイド溝１９にはその長手方
向に沿つて略Ｌ字状にスプリングワイヤー若しく
はチエーン等からなる屈曲変形可能なスライド部
材１８（実施例ではチエーン）が挿通され、その
両端部はガイド部材１６の先端部より所定長突出
された操作杆１３と１４にピン等で連結されてい
る。

かかる構成において、スライド部材１８はガイ
ド溝１９内に屈曲しながらスライド自在とされ、
特にガイド溝１９のコーナ部はころがり受け体１
７によつて円滑にスライドすることが可能とさ
れ、これに伴つて操作杆１３と１４が竪框２と下
框３の長手方向に沿つて同時にスライドすること
が可能とされている。

このような構成において、取手１１を回し、開
き窓用の取付ピン４と倒し窓用の取付ピン５を竪
框２および下框３の長手方向にスライドさせ、開
口枠の竪枠７および下枠８のピン受け９，１０に
選択的に係合させることによつて開き窓若しくは
倒し窓として開閉めをおこなうものである。

〔考案の効果〕

以上、この考案のコーナ金具は窓框のコーナ部
にガイド部材を設け、このガイド部材に窓框のコ
ーナ部に沿つて略Ｌ字状のガイド溝を設けるとと
もにこのガイド溝に屈曲変形可能なスライド部材
を挿通し、かつ前記ガイド溝コーナ部の内側と外
側とに湾曲形のレースを配設し、その対向面に複
数個のローラを回転自在に埋設してころがり受け
体としてあるので、スライド部材はガイド溝のコ
ーナ部をころがり受け体、特にその相対向するロ
ーラによつて円滑にスライドすることができ、操
作杆の窓框コーナ部における力の伝達が無駄なく
きわめて円滑におこなうことができる。

またスライド部材として、従来のチエーンを使
用することができるので、比較的廉価にかつ簡単
に製作することができる。さらに、ころがり受け
体のレースを別体に設けてあるため補修に際して
ころがり受け体の交換だけでよく補修が極めて簡
単にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの考案の実施例を示すもの
で、第１図は窓の正面図、第２図は塞部材を取つ
た状態のコーナ金具を示す正面図、第３図はころ
がり受け体の斜視図、第４図はチエーンの一部平
面図、第５図は操作杆の連結状態を示す正面図で
ある。 １……窓、２……竪框、３……下框、４，５…
…取付ピン、６……開口枠、７……竪枠、８……
下枠、９，１０……ピン受け、１１……取手、１
２……ピン受け、１３，１４……操作杆、１５…
…コーナ金具、１６……ガイド部材、１７……こ
ろがり受け体、１７ａ……レース、１７ｂ……ロ
ーラ、１８……スライド部材、１９……ガイド
溝、２０……取付片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓用障子框の各コーナ部にガイド部材１６を設
   け、このガイド部材１６に窓用障子框のコーナ部
   に沿つて略Ｌ字状のガイド溝１９を設け、このガ
   イド溝１９に屈曲変形可能なスライド部材１８を
   挿通するとともに、このスライド部材１８の両端
   部に前記窓用障子框のコーナ部に設けた複数個の
   窓用金具を操作する操作杆１３，１４を連結する
   窓用障子框のコーナ金具１５において、前記スラ
   イド部材１８が摺動するガイド溝１９のコーナ部
   の内側と外側とに湾曲形のレース１７ａを配設
   し、その対向面に複数個のローラ１７ｂを回転自
   在に埋設してころがり受け体１７としてなること
   を特徴とする窓用障子框のコーナ金具。