JPH0512119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はラジオを盗難されないようにした、
自動車のラジオ取付装置に関するものである。

「従来の技術」 自動車のインストルメントパネルにはラジオを
取付けることが多い。この場合の構造としては、
インストルメントパネルに孔を設け、この孔にラ
ジオの箱体を挿入して、ラジオの下部からスクリ
ユでインストルメントパネルに固定することが多
い。

「考案が解決しようとする問題点」 上記のような構造でラジオを取付けた場合、イ
ンストルメントパネルの下部から手を入れ、スク
リユを弛めることにより、ラジオを比較的容易に
取りはずすことができるので、盗難され易い問題
があつた。

この考案は、インストルメントパネルに取付け
たラジオが、盗難されないようにすることを目的
とするものである。

「問題点を解決するための手段」 この考案は、インストルメントパネルに孔を設
け、この孔にラジオの箱体を挿入して取付けた自
動車において、インストルメントパネルの内側
に、下部をインストルメントパネルおよび車体に
固定した門型のブラケツトを設け、このブラケツ
トには前後方向に位置を変えてナツトを溶着した
金具を取付けると共に、ラジオの箱体の下面に、
スクリユを挿通するための金具を取付け、この金
具に挿通したスクリユをナツトに螺合することに
よりラジオをブラケツトに取付け、このラジオの
取付部の下面をブラケツトに固定した灰皿ガイド
で覆つたことを特徴とする自動車のラジオ取付装
置である。

「作用」 このような構成とすることにより、灰皿ガイド
がラジオ箱体の固着用スクリユをかくすので、従
来のように盗難に合うことがない。

「実施例」 次に、この考案の一実施例を図について説明す
ると、第１図において１はブラケツトであつて、
板体を門型に折り曲げて形成したものである。こ
のブラケツト１は両端下部が外側に折り曲げら
れ、ここにナツト２が溶着されている。また中央
の上部から下方に折り曲げた部分があり、その下
端には孔３が設けられ、その上部にはナツト４が
溶着されている。この門型のブラケツト１は、両
端の脚の部分で第２図に示すようにインストルメ
ントパネル５（第３図参照）に取付けられる。こ
の取付けは後述のように、インストルメントパネ
ル５の下方からスクリユ６を挿通してナツト２に
螺合して行なうことになる。これと共に、上部か
ら下方に折り曲げた部分は、第１図に示すステー
７を介して、第２図に示すようにスクリユ８，９
とナツト１０，１１とにより、車体側部材である
フロアトンネル１２に固定されることになる。

ブラケツト１の上部には、第１図で明らかなよ
うに、金属板をＷ字形に折り曲げ、その両端部
と、両端部と中央部との中間部と、中央部とにナ
ツト１３，１４，１５を取付けた金具１６が溶着
により取付けられている。金具１６はラジオ１７
（第４図参照）の箱体１８を取付けるものである。
このためラジオ１７の箱体１８の下面には、金具
１６のナツト１３，１５に対応するように金具１
９，２０が取付けられており、それらの孔２１に
スクリユが挿通されるようになつている。ラジオ
１７の箱体１８の上面と下面との前縁部には、第
４図、第６図に示すようにＵ字状に屈曲させたバ
ネ材２２が取付けられている。

第１図において符号２３で示すものは灰皿、２
４は灰皿ガイドである。灰皿ガイド２４は前端が
上方に、また後端が下方にそれぞれ折り曲げられ
ているもので、これらの部分に、それぞれスクリ
ユを挿通する孔２５，２６が設けられている。第
５図に示すものはエスカツシヨン２７である。

次に各部品の取付順序を説明する。まず第１図
に示すブラケツト１と金具１６との一体品をイン
ストルメントパネル５の内側から所定の位置に置
き、その両端部に溶着されたナツト２をインスト
ルメントパネル５の床部に設けた孔２８（第２
図、第３図参照）上に位置させて、下方から挿通
したスクリユ６で固定する。次にラジオ１７を、
その箱体１８の下面に設けた金具１９，２０をブ
ラケツト１上の金具１６のナツト１３，１５を取
付けた部分に対応させ、ナツト１３，１５に前方
からスクリユ２９，３０を螺合させて取付ける
（第２図参照）。このときラジオ１７の箱体１８に
取付けられたバネ材２２は、インストルメントパ
ネル５のフランジ部３１に係合する（第６図参
照）。

次に第５図に示すエスカツシヨン２７を第３図
に示すインストルメントパネル５の前方より押し
当て、下端に灰皿ガイド２４の上端を係合させて
取付ける（第２図参照）。灰皿ガイド２４は孔２
５，２６に挿通したスクリユ３２，３３をナツト
１４，４に螺合させることにより金具１６および
ブラケツト１に取付けられる。灰皿ガイド２４に
は灰皿２３を装着する。以上の手順でラジオ１７
および灰皿２３を部組みしたインストルメントパ
ネル５を車体に取付ける時点で、フロアトンネル
１２に固定しておいたステー７にブラケツト１の
下方に折り曲げた部分を合致させ、孔３（第１図
参照）にスクリユ８を挿通してナツト１０に螺合
することにより、ブラケツト１を固定して作業を
終了する（第７図参照）。

「考案の効果」 この考案は以上説明したような構造でラジオ１
７をインストルメントパネル５に取付けるように
したものであるから、灰皿２３を灰皿ガイド２４
から抜いても、この灰皿ガイド２４がラジオ１７
の取付部をかくすことになるので、盗難されにく
いことになる。またブラケツト１およびこれと一
体の金具１６により、ラジオ１７の保持とインス
トルメントパネル５の車体（フロアトンネル１
２）への取付けとが同一部品で行えるので、これ
らの取付けが強固に、また外観性よく行なわれる
ことになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例のうちの要部を分
解状態で示した斜視図、第２図は第１図のものを
用いてラジオを取付けた状態を一部断面で示した
側面図、第３図はインストルメントパネルのラジ
オ取付部を示す斜視図、第４図はラジオを下方か
ら見た斜視図、第５図はエスカツシヨンを示す斜
視図、第６図はラジオ前部とインストルメントパ
ネルとの関係を示す第３図の−線における断
面図、第７図は完成状態を示すインストルメント
パネルの斜視図である。 １……ブラケツト、５……インストルメントパ
ネル、１３，１４，１５……ナツト、１６，１
９，２０……金具、１７……ラジオ、１８……箱
体、２４……灰皿ガイド、２９，３０……スクリ
ユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インストルメントパネルに孔を設け、該孔にラ
   ジオの箱体を挿入して取付けた自動車において、
   前記インストルメントパネルの内側に、下部をイ
   ンストルメントパネルおよび車体に固定した門型
   のブラケツトを設け、該ブラケツトには前後方向
   に位置を変えてナツトを溶着した金具を取付ける
   と共に、前記ラジオの箱体の下面に、スクリユを
   挿通するための金具を取付け、該金具に挿通した
   スクリユを前記ナツトに螺合することによりラジ
   オをブラケツトに取付け、該ラジオ取付部の下面
   を前記ブラケツトに固定した灰皿ガイドで覆つた
   ことを特徴とする自動車のラジオ取付装置。