JPH0511771A - 騒音制御装置 - Google Patents

騒音制御装置

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JPH0511771A
JPH0511771A JP3328022A JP32802291A JPH0511771A JP H0511771 A JPH0511771 A JP H0511771A JP 3328022 A JP3328022 A JP 3328022A JP 32802291 A JP32802291 A JP 32802291A JP H0511771 A JPH0511771 A JP H0511771A
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JP
Japan
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control
noise
signal processing
control point
speaker
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JP3328022A
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English (en)
Inventor
Kenji Fukumizu
健次 福水
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/16Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば人間の耳付近で消音させようとする場
合、頭が動いても人間の耳付近に常に消音ゾーンを形成
することが可能である。 【構成】 予め定められた各制御点候補P1乃至Pm毎
のフィルタ係数w(1)乃至w(m)を係数記憶部6に
記憶させた後、消音動作を開始する。消音すべき制御点
が例えば制御点候補P1の位置から制御点候補P2の位
置に移ると、制御点選択部7は、制御点候補P2を選択
し、その旨、信号処理切替部8に伝える。信号処理切替
部8では、制御点候補P2に対応したフィルタ係数w
(2)を係数記憶部6から読出し、これを信号処理部2
のフィルタ係数として設定し信号処理を切替る。これに
より、消音すべき制御点がP1からP2に移動してもこ
れに追従しP2の位置付近を迅速に消音することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、騒音に対しこれを打ち
消すような音を二次音として発生させることによって、
ある地点における騒音を減衰させる騒音制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、文献「アクティブ・ノイ
ズ・コントロール・チェアの実現 電気情報通信学会
研究会報告 EA90−2」には、騒音に対しこれを打
ち消すような音を二次音として発生させて騒音を制御す
る騒音制御装置が開示されている。図11はこの種の従
来の騒音制御装置の構成例を示す図である。図11の騒
音制御装置には、騒音発生源50の地点において騒音の
原因信号を観測し電気信号x(n)に変換するマイクロ
ホン等の騒音観測部51と、騒音観測部51で得られた
電気信号x(n)に対して適切なデジタルフィルタによ
り信号処理を施す信号処理部52と、信号処理部52に
より信号処理された結果の信号s(n)に応じた二次音
を発生するスピーカ等の二次音源部53と、騒音を除去
したい地点に配置され、騒音発生源50から伝播した騒
音y(n)と二次音源部53から伝播した制御音として
の二次音とが合わさって残騒音として入力し、その音圧
を電気信号に変換し出力信号e(n)として出力するマ
イクロホン等の残騒音観測部54と、残騒音観測部54
からの出力信号e(n)に基づき信号処理部52におけ
るデジタルフィルタのフィルタ係数を更新する係数更新
部55とが設けられており、残騒音観測部54からの出
力信号e(n)に基づき信号処理部52のフィルタ係数
を更新して出力信号e(n)が零となるような適切な信
号処理がなされることにより、残騒音観測部54が配置
された地点の近傍での騒音を除去するようになってい
る。なお、上記の各信号において、nは時刻を表わして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の騒音制御装置では、出力信号e(n)が零となるよ
うな制御を行なうのに、係数更新部55においてはLM
S(Least Mean square)アルゴリズム,すなわち最小二
乗誤差法による係数更新のアルゴリズムが良く用いられ
ている。すなわち、図11のシステム構成では、時刻n
における残騒音観測部54からの出力信号e(n)は、
次式により表わされる。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、Cjは二次音源部53と残騒音観
測部54との間の伝達関数であり、s(n−j)と伝達
関数Cjとのコンボルーションが残騒音観測部54に入
力する二次音信号となる。また、wi(n)は信号処理
部52におけるデジタルフィルタのフィルタ係数であっ
て、LMSアルゴリズムでは、wi(n)を各サンプル
ごとに更新する適応信号処理がなされる。
【0006】すなわち、係数更新部55におけるLMS
アルゴリズムでは、出力信号e(n)の二乗誤差σ
(n),すなわち{e(n)}2が時刻nとともに小さ
くなるように、フィルタ係数wiを各サンプルごとに更
新するようになっている。より具体的には、数1におい
て、e(n)を二乗すると、wiに関する二次式となる
ので、LMSアルゴリズムでは、二乗誤差σ(n)をw
iに関する二次式として見たときに、次式の二次曲面Z
を下っていくように、フィルタ係数wiをサンプルごと
に更新するようにしている。
【0007】
【数2】
【0008】いまの場合、時刻(n+1)におけるフィ
ルタの係数wi(n+1)は、収束係数をαとして次式
で与えられる。
【0009】
【数3】
【0010】数3からわかるように、wi(n)を更新
するためには、二次音源部53と残騒音観測部54との
間の伝達関数Cjが計算上必要となる。この伝達関数Cj
としては、システム同定手法により事前に測定しておい
たものが一般に用いられ、上述のLMSアルゴリズムを
適用して所定の消音効果を得るためには、一旦測定され
て設定された伝達関数Cjをシステム稼動中にも変化し
ないようにしておく必要がある。すなわち、従来の騒音
制御装置では、一旦設定された伝達関数Cjが変わらな
いよう、二次音源部53と残騒音観測部54の位置を固
定しておく必要があった。しかしながら、騒音を除去し
たい地点が例えば所定の作業等をしている人間の耳付近
であり、人間の耳付近にマイクロホン等の残騒音観測部
54を装着して用いる場合、人間の頭が動くと、これに
伴なって残騒音観測部54も移動してしまう。このとき
には、伝達関数Cjが変化してしまいLMSアルゴリズ
ムが有効に働かず、この結果、σ(n)が減少する方向
にwi(n)が更新されるとは限らなくなり、消音効果
が得られなくなる場合があった。
【0011】このように従来の騒音制御装置では、一旦
固定された位置でしか有効に消音することができず、人
間の頭が動くと、人間の耳付近には消音ゾーンが形成さ
れなくなり、消音効果が得られなくなる場合があるとい
う問題があった。
【0012】本発明は、例えば人間の耳付近で消音させ
ようとする場合、頭が動いても人間の耳付近に常に消音
ゾーンを形成することが可能な騒音制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、騒音発生源における騒音を観
測する騒音観測手段と、騒音観測手段で得られた信号を
処理する信号処理手段と、信号処理手段で信号処理され
た結果の信号に応じ、騒音制御用の二次音を発生する二
次音源手段と、予め定められている複数の制御点候補の
中から騒音制御がなされるべき位置に対応した制御点候
補を制御点として選択する制御点選択手段と、選択され
た制御点に応じて前記信号処理手段の信号処理を切換え
る信号処理切換手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項2記載の発明は、騒音制御が
なされるべき位置を推定する位置推定手段と、推定され
た位置に応じた制御点を複数の制御点候補の中から選び
出す制御点決定手段とを有していることを特徴としてい
る。
【0015】また、請求項3記載の発明は、騒音発生源
における騒音を観測する騒音観測手段と、騒音観測手段
で得られた信号を処理する信号処理手段と、信号処理手
段で信号処理された結果の信号に応じ、騒音制御用の二
次音を発生する二次音源手段と、予め定められている複
数の制御点の中から現時刻に制御対象とする制御点を選
択する制御点選択手段と、選択された制御点に応じて前
記信号処理手段の信号処理内容を切換える信号処理切換
手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】また、請求項4記載の発明は、騒音発生源
における騒音を観測する騒音観測手段と、騒音観測手段
で得られた信号を処理する信号処理手段と、複数の制御
スピーカを有しており、信号処理手段で信号処理された
結果の信号に応じ騒音制御用の二次音を発生する二次音
源手段と、二次音源手段の複数のスピーカの中から現時
刻に制御に使用する少なくとも1つの制御スピーカを選
択する制御スピーカ選択手段と、選択された制御スピー
カに応じて前記信号処理手段の信号処理内容を切換える
信号処理切換手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0017】また、請求項5記載の発明は、騒音発生源
における騒音を観測する騒音観測手段と、騒音観測手段
で得られた信号を処理する信号処理手段と、複数の制御
スピーカを有しており、信号処理手段で信号処理された
結果の信号に応じ騒音制御用の二次音を発生する二次音
源手段と、予め定められている複数の制御点の中から現
時刻に制御対象とする制御点を選択する制御点選択手段
と、二次音源手段の複数のスピーカの中から現時刻に制
御に使用する少なくとも1つの制御スピーカを選択する
制御スピーカ選択手段と、選択された制御点および/ま
たは制御スピーカに応じて前記信号処理手段の信号処理
内容を切換える信号処理切換手段とを備えていることを
特徴としている。
【0018】また、請求項6記載の発明では、請求項
3,4または5記載の騒音制御装置において、消音した
い空間を所定の大きさの領域ごとに分割するときに、前
記制御スピーカおよび/または前記制御点は、分割され
た各領域ごとに、その領域の制御を担当するよう少なく
とも1つ配置されており、この場合に、前記領域の中か
ら現時刻に制御すべき領域が選び出されるときに前記制
御点選択手段は、選び出された領域を担当する制御点を
選択するようになっており、前記制御スピーカ選択手段
は、選び出された領域を担当するスピーカを選択するよ
うになっていることを特徴としている。
【0019】また、請求項7記載の発明では、請求項6
記載の騒音制御装置において、前記領域の中から現時刻
に制御すべき領域を選び出すための位置検出手段がさら
に設けられており、該位置検出手段は、装置を使用する
人間の位置を検出し、人間の頭部を含む領域を消音すべ
き領域として選び出すようになっていることを特徴とし
ている。
【0020】また、請求項8記載の発明では、請求項6
記載の騒音制御装置において、隣接した複数の領域につ
いてはこれらの領域に1つの制御スピーカを割当て、こ
れらの領域を該1つの制御スピーカによって共有させる
ようになっていることを特徴としている。
【0021】また、請求項9記載の発明では、請求項3
または5記載の騒音制御装置において、制御点が同定制
御点と推定制御点とに2分されており、同定制御点に関
しては、二次音源部の制御スピーカからのインパルスレ
スポンスを同定し、推定制御点に関しては、二次音源部
の制御スピーカからのインパルスレスポンスを二次音源
部の制御スピーカと同定制御点との間のインパルスレス
ポンスから推定し、それらのインパルスレスポンスをも
とに信号処理手段における処理を決定するようになって
いることを特徴としている。
【0022】また、請求項10記載の発明では、請求項
9記載の騒音制御装置において、ある1つの制御スピー
カから、ある1つの推定制御点に至るインパルスレスポ
ンスを推定する際に、該推定制御点の周囲にある複数の
同定制御点に至るインパルスレスポンスの間で、対応す
る反射波の振幅と時間遅れを検出し、推定制御点とそれ
らの同定制御点の位置関係に応じて各反射波に応じた振
幅と時間遅れをもったインパルスレスポンスを推定する
ようになっていることを特徴としている。
【0023】
【作用】請求項1記載の騒音制御装置では、予め定めら
れている複数の制御点候補の中から騒音制御がなされる
べき位置に対応した制御点候補を制御点として選択し、
選択された制御点に応じて信号処理手段の信号処理を切
替える。これにより、騒音制御のなされるべき位置が変
動しても、その位置に対応した制御点が選択され、これ
に応じた信号処理が即座になされるので、位置変動に即
座に追従させて消音ゾーンを形成することができる。
【0024】また、請求項2記載のように、制御点を選
択するに際し、騒音制御がなされるべき位置を推定し、
推定された位置に応じた制御点を制御点候補の中から選
び出すようにすれば、騒音制御がなされるべき位置の自
由な移動に追従させて消音ゾーンを形成することができ
る。
【0025】また、請求項3,4,5,6,7記載の発
明では、その時刻に必要な範囲だけを制御可能となって
おり、多数の制御点マイクロホン,制御スピーカが設け
られている場合にも、そのうちの一部の制御点マイクロ
ホン,制御スピーカだけが実際に使用される。
【0026】また、請求項8記載の発明では、隣接した
複数の領域についてはこれらの領域に1つの制御スピー
カを割当て、これらの領域を該1つの制御スピーカによ
って共有させる。
【0027】また、請求項9,10記載の発明では、制
御点が同定制御点と推定制御点とに2分されており、同
定制御点に関しては、二次音源部の制御スピーカからの
インパルスレスポンスを同定し、推定制御点に関して
は、二次音源部の制御スピーカからのインパルスレスポ
ンスを二次音源部の制御スピーカと同定制御点との間の
インパルスレスポンスから推定し、それらのインパルス
レスポンスをもとに信号処理手段における処理を決定す
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明に係る騒音制御装置の一実施例の
構成図である。図1を参照すると、この実施例の騒音制
御装置には、騒音発生源50の地点において騒音の原因
信号を観測し電気信号x(n)に変換するマイクロホン
等の騒音観測部1と、騒音観測部1で得られた電気信号
x(n)に対して例えば適切なデジタルフィルタにより
信号処理を施し、例えば電気信号x(n)の位相,振幅
を処理する信号処理部2と、信号処理部2により信号処
理された結果の信号s(n)に応じた二次音を発生する
スピーカ等の二次音源部3と、予め定められた複数の制
御点候補P1乃至Pmのいずれかに配置され、制御点候
補の位置において、騒音発生源50から伝播した騒音y
(n)と二次音源部3から伝播した制御音としての二次
音とが合わさった残騒音としての音圧を電気信号に変換
し出力信号e(n)として出力するマイクロホン等の残
騒音観測部4と、残騒音観測部4からの出力信号e
(n)に基づき信号処理部2におけるフィルタのフィル
タ係数を更新する係数更新部5と、残騒音観測部4を各
制御点候補P1乃至Pmにそれぞれ位置決めしたときに
各制御点候補P1乃至Pm毎に係数更新されたフィルタ
係数が各制御点候補P1乃至Pmに対応させて記憶され
る係数記憶部6と、騒音制御処理時に各制御点候補P1
乃至Pmの中から騒音制御がなされるべき位置に対応し
た制御点候補を制御点として選択する制御点選択部7
と、選択された制御点に応じて信号処理部2の信号処理
を切換える信号処理切替部8とが設けられている。
【0029】なお、騒音観測部1としては、機械等から
発生している音波を検知しこれを電気信号に変換するセ
ンサが用いられたり、あるいは騒音発生源50からの騒
音がモータの回転に伴なうものである場合には、騒音観
測部1としては、例えば、モータの回転数をそのまま電
気的な周波数とする電気信号x(n)に変換するものが
用いられたり、あるいは、機械の振動によって騒音が発
生している場合には、騒音観測部1としては、振動を電
気信号x(n)に変換する振動ピックアップ等が用いら
れる。
【0030】また、残騒音観測部4,係数更新部5は、
騒音制御処理を実際に行なうに先立って用いられ、係数
更新部5は、例えば前述のLMSアルゴリズムにより、
残騒音観測部4からの出力信号e(n)が減少する方向
に信号処理部2のフィルタ係数を更新し、これを予め係
数記憶部6に記憶させるようになっている。また、信号
処理切替部8は、この実施例において具体的には、制御
点選択部7によって選択された制御点に対応するフィル
タ係数を係数記憶部6から読出し、読出したフィルタ係
数を信号処理部2のフィルタのフィルタ係数として設定
することにより、信号処理の切替えを行なうようになっ
ている。
【0031】次に、このような構成の騒音制御装置の動
作について説明する。なお、信号処理部2にはフィルタ
としてデジタルフィルタが用いられているとする。この
場合に、この実施例では、騒音制御処理を実際に行なわ
せるに先立って、各制御点候補P1乃至Pmごとのデジ
タルフィルタのフィルタ係数を係数更新部5により予め
決定しておく。
【0032】すなわち、係数更新部5は、例えば前述し
たようなLMSアルゴリズム(最小二乗誤差法による係
数更新のアルゴリズム)を用いて、残騒音観測部4から
出力される出力信号e(n)の二乗誤差が時刻とともに
小さくなるようにフィルタ係数を更新して各制御点候補
P1乃至Pmごとのフィルタ係数を予め決定する。例え
ば、制御点候補P2の位置におけるフィルタ係数は、残
騒音観測部4を制御点候補P2の位置に設置したとき
に、この位置に設定された残騒音観測部4からの出力信
号e(n)が“0”となるように、前述の数3を用いて
決定される。
【0033】同様にして、他の制御点候補,例えば制御
点候補Pm等の位置におけるフィルタ係数も、残騒音観
測部4をこの制御点候補Pm等の位置に設置したとき
に、この位置に設置された残騒音観測部4からの出力信
号e(n)が“0”となるように、数3を用いて決定さ
れる。
【0034】なお、数3を用いて各制御点候補P1乃至
Pmごとのフィルタ係数を決定する際には、二次音源部
3から各制御点候補P1乃至Pmの位置までの音の伝達
関数Cjが必要となるが、この伝達関数Cjは、白色雑音
などを用いて、例えばLMSなどの既知のシステム同定
手法により各制御点候補P1乃至Pmごとに事前に測定
しておけば良い。
【0035】このようにして、実際の騒音制御処理に先
立ち、残騒音観測部4を各制御点候補P1乃至Pmの位
置に順次に設置し、各制御点候補P1乃至Pmごとのフ
ィルタ係数を係数更新部5により決定すると、決定され
たフィルタ係数w(1)乃至w(m)は、図1に示すよ
うに、各制御点候補P1乃至Pmごとに係数記憶部6に
記憶される。
【0036】各制御点候補P1乃至Pmごとのフィルタ
係数w(1)乃至w(m)を係数記憶部6に予め記憶さ
せた後、消音動作を実際に行なわせる。この場合、制御
点選択部7は、消音がなされるべき制御点を選択する。
消音がなされるべき制御点として、例えば、各制御点候
補P1乃至Pmの中から制御点候補P1を選択すると、
制御点選択部7は、制御点候補P1を選択した旨、信号
処理切替部8に与える。
【0037】信号処理切替部8では、選択された制御点
に応じて信号処理部2の信号処理を切替える。具体的に
は、制御点候補P1に対応した最適なフィルタ係数w
(1)を係数記憶部6から読出し、これを信号処理部
2,すなわちデジタルフィルタのフィルタ係数として設
定する。これにより、二次音源部3からは、制御点候補
P1の位置において騒音y(n)を有効に除去する二次
音,すなわち制御音が即座に出力され、制御点候補P1
の位置付近を迅速に消音することができる。次に、制御
点選択部7が制御点として例えば制御点候補Pmを選択
し、消音がなされるべき制御点がP1から例えばPmに
移ると、制御点候補Pmに対応した最適なフィルタ係数
w(m)が信号処理部2のフィルタ係数として即座に設
定され、これにより、二次音源部3からは、制御点候補
Pmの位置において騒音y(n)を有効に除去する二次
音が即座に出力され、制御点候補Pmの位置付近を迅速
に消音することができる。
【0038】このように、この実施例では、種々の位置
において予め測定され記憶されたフィルタ係数のうちで
位置変化に応じて現在の位置に最適なものを選択し信号
処理部2のフィルタ係数として設定しているので、消音
したい位置が変動しても、その位置変動に追従して消音
したい位置に常に消音ゾーンを形成することができる。
【0039】また、この実施例では、騒音制御処理時
に、フィルタ係数のLMSアルゴリズム等による繰り返
し更新処理を必要とせず、従って、消音したい位置が急
に変化するような場合にも、この位置の変動に即座に追
従させて信号処理部2の信号処理の内容を切替え、信号
処理部2において最適なフィルタ係数を即座に設定する
ことができるので、常に高い消音効果を得ることができ
る。
【0040】ところで、制御点選択部7は、騒音制御装
置が適用される用途等に応じて、種々の構成をとること
ができる。例えば、シートの位置が段階的に切替わるよ
うな自動車内での消音に適用しようとする場合、シート
の位置を段階的に切替える手動スイッチとして制御点選
択部7を構成することができる。このときには、シート
に人間が着座した状態において、シートの段階的な切替
位置に応じた人間の頭部の各位置を制御点候補として予
め定め、各位置での最適なフィルタ係数を予め決定し記
憶させておく。これにより、自動車内において、人間が
手動スイッチによりシートの位置を動かし、これに応じ
て人間の頭部が動くような場合にも、手動スイッチに対
応した制御点,すなわち頭部位置が自動的に選択され、
この頭部位置の付近に常に消音ゾーンを形成することが
できる。
【0041】あるいは、使用者の頭部の位置を自動推定
して制御点を選択するように制御点選択部7を構成する
こともできる。図2はこの種の制御点選択部7の構成例
を示す図であり、この例では、制御点選択部7は、使用
者の頭部の位置を推定する位置推定部40と、位置推定
部40によって推定された使用者の頭部の位置に基づき
最適な制御点を決定する制御点決定部44とから構成さ
れている。位置推定部40は、具体的には、使用者の頭
部付近に装着される超音波スピーカ42と、超音波スピ
ーカ42に超音波出力用の信号を発生する信号発生部4
1と、所定位置に予め設置され、超音波スピーカ42か
ら出力された超音波を検出する例えば3つの超音波マイ
クロホン43とを有している。なお図2には、特に実際
の騒音制御処理に必要な要素だけが示されており、実際
の騒音制御処理時においては一般に使用されない残騒音
観測部4や係数更新部5は、図2においては図示されて
いない。
【0042】制御点選択部7が図2のように構成されて
いる場合、人間の頭部付近,例えば耳付近に超音波スピ
ーカ42を装着して信号発生部41から信号としてイン
パルスを所定の時間毎に発生させると、人間の耳付近に
装着された超音波スピーカ42からは所定時間毎に超音
波インパルスが出力される。所定位置(例えば人間の頭
部よりも空間的に上方)に設置された3つの超音波マイ
クロホン43では、超音波スピーカ42から出力され空
間を伝播した超音波インパルスを検出する。このとき
に、位置推定部40では、超音波スピーカ42から出力
された超音波インパルスが超音波マイクロホン43に到
達するまでの伝播時間を測定して、この伝播時間に基づ
き超音波スピーカ42との間の距離を算出する。ここ
で、超音波スピーカ42は、3つの超音波マイクロホン
43よりも下側に位置しているので、3つの超音波マイ
クロホン43との間の各距離を用いて、超音波スピーカ
42,すなわち人間の耳付近の空間的位置を一意的に決
定することができる。
【0043】位置推定部40によって人間の耳付近の位
置が推定されると、推定された位置に基づいて、制御点
決定部44は、予め設定されている制御点候補P1乃至
Pmのうちで最適な制御点を決定する。例えば、推定さ
れた位置に最も近い位置にある制御点候補を最適な制御
点として決定し、選択する。
【0044】このようにして、最適な制御点が選択され
ると、前述したと同様にして、この制御点に対応したフ
ィルタ係数が係数記憶部6から読出されて信号処理部2
に設定され、これに基づく二次音源部3からの二次音に
より、人間の耳付近に消音ゾーンを形成することができ
る。特に、図2の例では、制御点選択部7は、人間の頭
部,例えば耳付近の位置を自動推定し、推定された位置
に基づき制御点を選択するようにしているので、人間の
頭部の自由な移動に追従して消音ゾーンが形成され、実
用上広いエリアが消音できたのと同様の効果を得ること
が可能となる。
【0045】なお、上述の説明では、超音波スピーカ4
2から出力される超音波はインパルスであるとしたが、
インパルスのかわりに、バースト波やピンクノイズ,ホ
ワイトノイズなどを用いても良い。また超音波発生のか
わりに、電波を用いて位置推定を行なっても良い。ある
いは、赤外線発生装置を頭部に装着し、赤外線カメラを
用いることにより位置を推定することも可能である。
【0046】また、上述の説明では、複数の制御点候補
P1乃至Pmのうちから1つの制御点候補を制御点とし
て選択するようにしているが、処理の都合に応じ、例え
ば推定された位置に近い2つ以上の制御点候補を制御点
として選択するようになっていても良い。
【0047】また、上述の実施例では、説明を簡単にす
るために、騒音発生源を1箇所とし、二次音源部3,残
騒音観測部4をそれぞれ1個づつとしたが、騒音発生
源,二次音源部,または残騒音観測部を複数設ける場合
にも、本発明を同様にして適用することができる。ま
た、係数更新部5,信号処理切換部7等を信号処理部1
内に含めるようにしても良く、係数更新部等を信号処理
部1に含めるか否かはあくまでも任意事項であり、本発
明にとって本質的なことではない。
【0048】図3は二次音源部に制御スピーカが多数設
けられている騒音制御装置の概念図,図4は図3の騒音
制御装置の具体的な構成例を示す図である。すなわち、
図3,図4においては、さらに、制御点を多数用意し、
制御点の個数に比例して二次音源部に制御スピーカを多
数設けて広い範囲に消音ゾーンを形成することを意図し
ている。なお、図3,図4においては、図1の係数更新
部5等に対応する部分を信号処理部10内に含めてい
る。
【0049】図3を参照すると、この騒音制御装置で
は、騒音源が1箇所であるとし、L個の制御点Pl(1
≦l≦L)における音圧を二次音源部のM個の制御スピ
ーカSPm(1≦m≦M)を使って制御するようになっ
ている。
【0050】また、図4を参照すると、この騒音制御装
置は、騒音観測部9と、信号処理部10と、二次音源部
11と、複数の制御点マイクロホンMICl(1≦l≦
L)とを有している。騒音観測部9としては、前述の実
施例と同様に、例えば、騒音源マイクロホン201で騒
音を検知し、この電気信号をローパスフィルタ202で
フィルタリング処理し、A/D変換器203でデジタル
信号に変換するようになっている。また、信号処理部1
0は、長さIのデジタルFIRフィルタW(m)={w
i(m)}(i=0〜I−1,1≦m≦M)の係数を保
持する制御フィルタ記憶領域12と、騒音観測部9から
の騒音源信号,すなわち電気信号x(n)をI時刻分保
持する長さIの騒音源信号記憶領域13と、騒音源信号
記憶領域13に蓄えられた騒音源信号x(n)を制御フ
ィルタ記憶領域12に保持されている各フィルタW
(m)によってフィルタリング処理し、制御信号s
m(n)を作る制御信号計算回路14と、LMSアルゴ
リズムにより伝達関数Cを算出するモデリング回路15
と、長さJのモデリングフィルタC'lmをL×M個保持
するためのモデリングフィルタ記憶領域16と、騒音源
信号記憶領域13の内容とモデリングフィルタ記憶領域
16の内容とを用いて、フィルタリング結果rlm(n)
を計算する参照信号計算回路17と、L×M個のフィル
タリング結果rlm(n)を長さI分保持する参照記号記
憶領域18と、参照記号記憶領域18の内容,各制御点
lに配置された制御点マイクロホンMIClからの出力
l(n),制御フィルタ記憶領域12の内容を用いて
フィルタ係数の内容を更新する制御フィルタ更新回路1
9とを有している。
【0051】また、二次音源部11は、信号処理部10
の制御信号計算回路14からの制御信号s(n)をアナ
ログ信号に変換するD/A変換器20と、D/A変換器
20からのアナログ信号に対しフィルタ処理を行なうロ
ーパスフィルタ21と、ローパスフィルタ21からの信
号を増幅して制御スピーカSPm(1≦m≦M)に与え
るパワーアンプ22とを有している。
【0052】次に、このような構成の騒音制御装置の動
作を説明する。信号処理部10には、長さIのデジタル
FIRフィルタW(m)の係数を保持する制御フィルタ
記憶領域12と、騒音源信号x(n)を過去のI時刻分
だけ保持する騒音源信号記憶領域13とが例えばメモリ
内に設けられており、信号処理部10の制御信号計算回
路14では、騒音源信号記憶領域13に蓄えられている
騒音源信号x(n)を、制御フィルタ記憶領域12に蓄
えられている各フィルタW(m)によってフィルタリン
グ処理し、目的とする制御信号sm(n)を作る。この
制御信号sm(n)が信号処理部10の出力として二次
音源部11に与えられると、二次音源部11では、D/
A変換器20,ローパスフィルタ21,パワーアンプ2
2で処理した後、制御スピーカSPmに与え、制御スピ
ーカSPmにより外界に出力する。
【0053】ところで、信号処理部10におけるフィル
タ係数は、例えば、次のような逐次的な更新則によって
求められる。いま、各制御点PlにマイクロホンMICl
を設置しておき、室内を伝播して時刻nに制御点Pl
到達した騒音をdl(n)、W(m)の出力地点から制
御スピーカSPmで出力されさらに制御点Plに設置され
たマイクロホンMIClに至る出力経路のインパルスレ
スポンスをClm={Cj(lm)}とおく。このとき、
マイクロホンMIClの出力el(n)は、次式のように
与えられる。
【0054】
【数4】
【0055】制御点での音圧ができるだけ小さくなるよ
うな最適なフィルタを求めるためには、次式によって与
えられる出力の2乗誤差の和Eを最小化するようにW
(m)を決定する。
【0056】
【数5】
【0057】なお、上式において、E〔・〕は平均を表
わしている。数4,数5から、Eはwi(m)の2次形
式とみなせ、2次の係数を決定する行列は半正定値で、
かつ実用上ほとんどの場合正定値であるので、E(n)
を最小にするwi(m)が唯一つ存在する。最小値をと
るwi(m)を逐次的に検索するため、Filtered −XL
MSアルゴリズムでは、各サンプル毎に、−∂{e
(n)2}/∂wi(m)の方向にwi(m)の値を更新
していく。すなわち、Δwi(m,n)を時刻nにおけ
るwi(m)の更新量とすると、時刻(n+1)におけ
るwi(m)は次式によって与えられる。
【0058】
【数6】
【0059】上式において、C(lm)は、音響的なイ
ンパルスレスポンスであり、数6によりフィルタ係数を
更新するためには、先づC(lm)を事前に何らかの手
段により同定しておく必要がある。信号処理部10のモ
デリング回路15,モデリングフィルタ記憶領域16
は、C(lm)の同定を実現するために設けられてお
り、二次音源部11の制御スピーカSPmに目的として
いる周波数帯域をカバーする雑音信号を入力し、制御ス
ピーカSPmから発せられ室内の伝達関数C(lm)を
通り制御点Plに設置されたマイクロホンMIClで出力
された信号el(n)を使うと、モデリング回路15で
は、LMS法によりC(lm)の測定値であるモデリン
グフィルタC'(lm)をFIRフィルタとして得て、
モデリングフィルタ記憶領域16に格納する。
【0060】モデリングフィルタ記憶領域16に長さJ
のFIRフィルタ,すなわちモデリングフィルタC'
(lm)が保持され、伝達関数Clmが長さJのFIRフ
ィルタC'lm={C'j(lm)}(j=1〜J−1)に
よって十分な精度で同定されたとすると、数6を算出す
るため、先づ、参照信号計算回路17では、騒音源信号
記憶領域13の内容とモデリングフィルタ記憶領域16
の内容とを用いて、次式の積和計算によりrlm(n)を
計算し、参照記号記憶領域18に書き込む。
【0061】
【数7】
【0062】次いで、制御フィルタ更新回路19は、上
記参照記号記憶領域18の内容と、マイクロホンMIC
lからの出力el(n)と、制御フィルタ記憶領域12の
内容とを用いて次式を計算し、これにより、フィルタ係
数の内容を更新していく。
【0063】
【数8】
【0064】環境の変化などが差程生ぜず、通常の稼働
時にはフィルタ係数を固定して決まった処理を施す場合
には、稼働前に上述のフィルタ係数更新を行ない、十分
収束したところでこの計算を停止すれば良い。この場合
には、信号処理部10は、制御信号計算回路14により
数4のsm(n)のフィルタリング処理のみを行なうこ
とになる。なお、この際には制御点に設置したマイクロ
ホンは取り除いておけば良い。
【0065】これに対し、稼働時に音響的な環境変化が
予測される場合には、稼働時にもフィルタ係数の更新が
必要となるため、制御信号計算回路14による数4のS
m(n)の計算とともに、これと並行して、参照信号計
算回路17による数7の計算と制御フィルタ更新回路1
9による数8の計算が行なわれることになる。
【0066】このように、図4の騒音制御装置では、制
御点,制御スピーカを多数用い、デジタルフィルタによ
るフィルタリング演算を行なうことによって、広い範囲
に消音ゾーンを形成することができて、広い範囲にわた
って形成された消音ゾーンによって、騒音制御のなされ
るべき位置が多少変動するような場合にも、消音効果を
得ることができる。
【0067】しかしながら、図4の装置により広い範囲
の消音ゾーンを形成する場合、制御に必要なフィルタリ
ング演算の量は、制御点の個数と制御スピーカの個数と
の積のオーダーで増加し、また、デジタルフィルタによ
るフィルタリング演算は多数の積和演算を必要とする。
このため、制御点,制御スピーカを多数用いると、演算
量が膨大なものとなり、またハードウェア規模が非常に
大きくなるという問題がある。
【0068】より具体的には、図4の装置における演算
量は、制御信号計算回路14での制御信号sm(n)の
計算(数4)に長さIのフィルタリングをM個を必要と
し、また、フィルタ係数更新時には、数7のrl(n)
の計算に長さJのフィルタリングをL×M個必要とし、
また、数8のW(m)の更新に長さIの積和演算をL×
M個必要としており、合計すると、長さIの積和がM×
(L+1)回,長さJの積和がL×M回必要となる。従
って、制御点の個数Lと制御用スピーカの個数Mが増大
すると、その積のオーダーで演算量は増加していくこと
になる。特にI=Jのときには、長さIの積和演算を
(2L+1)・M回実行する必要がある。これらの演算
はリアルタイムに行なわれる必要があるため、M,Lが
非常に大きい場合には、ハードウェアコストが莫大にな
って、現実的な制御装置を構築できない。すなわち、消
音効果を得るためには、その音場に適合し、しかも高い
精度で制御音の位相と振幅を制御しなければならないた
め、デジタル信号処理を使う必要が生じるが、デジタル
フィルタによるフィルタリング演算は多数の積和演算を
必要とするので、制御点,制御スピーカの個数が増加す
るとハードウェアコストが莫大になってしまう。また、
制御点,制御スピーカの個数が多くなった場合には、初
期あるいは各段階で行なわれるC'の同定の際に、多数
の制御点に個々にマイクロホンを設置する必要があるた
め、非常に手間がかかるという問題も生じる。
【0069】本願の発明者は、図4の装置を改良し、実
用的なハードウェア規模で、かつ同定に手間をかけずに
広い範囲を消音可能な騒音制御装置をさらに案出した。
【0070】図5はこのような騒音制御装置の第1の構
成例を示す図である。図5の騒音制御装置では、図4の
騒音制御装置と同様に複数の制御点と複数の制御スピー
カとが設けられているが、図4の騒音制御装置の構成に
対し、消音がなされるべき領域を検出する位置検出部2
6と、複数の制御点の中から現時刻に制御対象とする1
個または複数個の制御点を選択する制御点選択部24
と、複数の制御スピーカの中から現時刻に使用する1個
または複数個の制御スピーカを選択する制御スピーカ選
択部25とが設けられている。
【0071】より具体的には、消音したい空間を適当な
大きさの領域に分割し、分割した領域の各々に対し、そ
の領域の制御を1個または複数個の制御スピーカに担当
させ、また、その領域の制御を1個または複数個の制御
点に担当させるようにしている。この場合、制御点選択
部24は、上記領域の中から現時刻に制御すべき領域を
選び出し、選び出された領域を担当する制御点を選択す
るよう構成され、また、制御スピーカ選択部25は、選
び出された領域を担当する制御スピーカを選択するよう
構成されている。すなわち、制御点選択部24には、図
6(a)に示すように、各領域に対してその境界を形作
る座標条件を保持する領域条件保持部27と、領域の番
号が与えられたときにその領域の制御を担当する制御点
の番号を信号処理部10に返す制御点番号換算テーブル
または制御点番号換算式計算回路28とが設けられてい
る。また、制御スピーカ選択部25も、図6(b)に示
すように、制御点選択部24と同様の領域条件保持部2
9と、領域の番号が与えられたときにその領域の制御を
担当する制御スピーカの番号を信号処理部10に返す制
御スピーカ番号換算テーブルまたは制御スピーカ番号換
算式計算回路30とが設けられている。
【0072】次に、図5の構成の騒音制御装置の動作に
ついて図7を用いて説明する。図7は消音したい空間の
一例を示す図である。ここでは、消音したい空間とし
て、室内のある一定の高さの2次元平面を考え、この2
次元空間に仮想的なX−Y座標系を設定しておく。これ
を一定の間隔でメッシュ切りし、正方形の領域に分割す
る。分割された各領域の制御を担当する制御点は、その
領域の頂点4個とする。これら領域を3×3の9個づつ
集めた正方形の各頂点の上方部ULに制御スピーカを設
置し、この9個の領域RGの制御を担当する制御スピー
カとする。なお、上記領域分割法や、制御点,制御スピ
ーカの設定法は、あくまで一例であって、他の設定法を
取る場合にも、以下に述べる手法はほぼそのまま適用可
能である。
【0073】以下、ある一つの領域の制御を担当する制
御点の数をM'個、制御スピーカの数をL'個と書くこと
にする。いまの場合、M'=L'=4である。
【0074】設定された領域の総数をT個、制御点の総
数をL個、制御スピーカの総数をM個とおき、領域の通
し番号をt(1≦t≦T)、制御点をPl(1≦l≦
L)、制御スピーカをSPm(1≦m≦M)で表わすこ
とにし、また特に一つの領域に着目した場合には、領域
tの制御を担当する制御点をP(t,μ)(1≦μ≦
L')、領域tの制御を担当する制御スピーカをSP
(t,ν)(1≦ν≦M')という記法で表わす。ま
た、信号処理部10は、騒音源信号を受け取る1個の入
力端子NSと、場合に応じ制御点に設置されるマイクロ
ホンの出力を受け取るL'個の入力端子μ(1≦μ≦
L')と、いずれかの制御スピーカに接続されるM'個の
入力端子ν(1≦ν≦M')とを有しているとする。
【0075】信号処理部10が行なう制御用のフィルタ
リングは、領域t毎に固有の処理を行なう必要があるの
で、フィルタ係数は、各(t,ν)(1≦t≦T,1≦
ν≦M')毎に保持する必要がある。そこで、領域tの
制御を担当するスピーカSP(t,ν)から出力される
信号を作るフィルタ係数をW(t,ν)={wi(t,
ν)}(i=0〜I−1)と書くことにする。W(t,
ν)(1≦t≦T,1≦ν≦M')は(t,ν)のイン
デックスによりアクセス可能な制御フィルタ記憶領域1
2に保持される。
【0076】制御点選択部24および制御スピーカ選択
部25は、その領域条件保持部27,29に、各領域に
対してその境界を形作るX座標,Y座標の条件を保持し
ておく。例えば、いまの例では、領域tが、at≦X≦
tかつct≦Y≦dtという条件で定まっているとすれ
ば、{(at,bt),(ct,dt)}というデータを領
域条件保持部27,29に格納しておく。
【0077】また制御点選択部24の制御点番号換算テ
ーブルまたは制御点番号換算式計算回路28は、領域の
通し番号tが与えられたときに、領域tの制御を担当す
る制御点P(t,μ)(1≦μ≦L')の通し番号l
(1≦l≦L)を返すものとし、また、制御スピーカ選
択部の制御スピーカ番号換算テーブルまたは制御スピー
カ番号換算式計算回路30は、領域の通し番号tが与え
られたときに、領域tの制御を担当する制御スピーカS
P(t,ν)(1≦ν≦M')の通し番号m(1≦m≦
M)を返すものとする。
【0078】先づ、信号処理部10は、初期化段階にお
いて次の処理を行なう。すなわち、信号処理部10は、
帯域制限された白色雑音など、制御する騒音の周波数帯
域を含んだ信号を、自らが持つ信号発生回路(図示せ
ず)によって発生させ、ある一つの制御スピーカSPm
から出力させる。制御点Pl(1≦l≦L)にはマイク
ロホンMIClを設置しておき、制御スピーカSPmから
出力され外界を伝達した音響信号を捕える。モデリング
回路15は、制御スピーカSPmから出力された信号
と、MIClの出力信号とを受け取り、前述したLMS
などの方法により、伝達関数C'lmを算出する。伝達関
数C'lmが各l,mについて算出されると、それらの結
果は、信号処理部10が保有するモデリングフィルタ記
憶領域16に、(l,m)のインデックスによりアクセ
ス可能な状態で書き込まれ保持される。
【0079】次いで、制御中には、領域tの選択が以下
のようにしてなされる。すなわち、位置検出部26は、
例えば、装置を使用する人間の頭部の位置を検出する
と、その位置検出情報を制御点選択部24と制御スピー
カ選択部25とに渡す。いまの例の場合、消音したい空
間が2次元の空間なので、この2次元空間に設定されて
いるX−Y座標を制御点選択部24と制御スピーカ選択
部25に渡す。なお、位置検出は図2を用いて説明した
ように超音波を用いて行なうこともできるし、あるい
は、耳の付近や頭頂部などに赤色光源を装着し点灯して
おき、消音したい空間全域を映しだすように設置された
T・VカメラによってRGB出力を取得し、このうち、
赤色(R)出力をA/D変換して多値デジタル画像を得
て、この画素中、値が一定の閾値以上の画素を検出する
ことにより、赤色光源の位置すなわち人間の頭部の位置
を検出するようになっていても良い。
【0080】制御点選択部24は、領域条件保持部27
に格納された各領域の境界条件(at,bt),(ct
t)を読み出し、位置検出部26が求めた座標値
(X,Y)に対し、at≦X<bt,ct≦Y<dtの不等
式評価を行ない、これが真であれば、このtを制御すべ
き領域の番号として得る。制御スピーカ選択部25も、
制御点選択部24と全く同様の方法により制御すべき領
域の番号tを得る。
【0081】このようにして、制御したい領域tが制御
点選択部24と制御スピーカ選択部25とにより選択さ
れると、これは信号処理部10に渡される。また、制御
点選択部24は、領域tの制御を担当する制御点のイン
デックス(t,μ)(1≦μ≦L')を、制御点番号換
算テーブルによって、通し番号(l(1),l(2),l
(3),l(4))に変換し、これを信号処理部10に渡す。
同様に、制御スピーカ選択部25は、領域tの制御を担
当する制御スピーカのインデックス(t,ν)(1≦ν
≦M')を、制御スピーカ番号換算テーブルによって、
通し番号(m(1),m(2),m(3),m(4))に変換し、制
御スピーカSPm(ν)を信号処理部10の出力端子νに
接続する。また、上記通し番号m(ν)を信号処理部10
に渡す。
【0082】信号処理部10は、長さIの騒音源信号記
憶領域10を有しており、ここにx(n),x(n−
1),…,x(n−I+1)というデータを格納してい
る。制御信号計算回路14は、このデータを、与えられ
た領域番号tに従って制御フィルタ記憶領域12から読
み出したW(t,ν)によって、次式のようにフィルタ
リングし、それぞれ出力端子νを通して制御スピーカS
P(t,ν)から外界に出力する。
【0083】
【数9】
【0084】なお、この際、上記フィルタ係数W(t,
ν)としては、適切に制御効果が得られるものを設計す
る必要があり、その設計法を次に述べる。
【0085】先づ、初期化段階では、上述の制御信号の
作成方法と全く同一の処理を行ない、制御音をスピーカ
SP(t,ν)(1≦ν≦M')から発生させておく。
制御点選択部24は上述の処理に加えて、マイクロホン
MICl(ν)の出力を信号処理部10の入力端子μに接
続する。信号処理部10は、制御点選択部24から与え
られた制御点の通し番号(l(1),l(2),l(3),l
(4))と制御スピーカ選択部25から与えられた制御ス
ピーカの通し番号(m(1),m(2),m(3),m(4))とを
使って、モデリングフィルタ記憶領域16から読みだし
たC'l(μ)m(ν)の内容と騒音源信号記憶領域13の内
容とを用いて、数7,数8と同様に、rμν(n),w
i(t,ν;n+1)を計算する。すなわち、参照信号
計算回路17は、次式によりrμν(n)を計算する。
【0086】
【数10】
【0087】さらに、入力端子μを通して得たMIC
l(μ)の出力el(μ)(n)とを用い、制御フィルタ更新
回路19はwi(t,ν;n+1)を次式のように計算
する。
【0088】
【数11】
【0089】この結果は、制御フィルタ記憶領域12に
書き込まれ、これによりW(t,ν)(1≦ν≦M')
を徐々に適正化することができる。
【0090】固定的な制御の場合には、上記の処理を装
置の初期化段階で行ない、十分収束させ、制御中は、制
御フィルタ記憶領域12の内容を固定しておく。また、
適応的な制御を行なう場合には、制御状態中も継続的に
上記処理を行なう。なお、適応的な場合には制御中にも
制御点にマイクロホンを設置しておく。また、上記の処
理では、領域tを一つ固定して説明した。このtは、初
期化段階の場合には、1≦t≦Tを順に巡っていくもの
であり、適応制御における制御状態中の場合には、選択
された制御対象とする領域のインデックスである。
【0091】このように図5の騒音制御装置では、位置
検出部26によって消音したい領域(例えば人間の位
置)を検出し、その時刻に必要な範囲だけを制御するよ
うにしているので、多数のマイクロホン,スピーカが設
けられているときにも、少数のマイクロホン,スピーカ
による制御が可能となり、広範囲の消音が可能であるに
もかかわず、演算量,ハードウェア量を大幅に少なくす
ることができる。
【0092】なお、上記の例では、領域を基礎とした選
択となっているが、必ずしもこの手法によらずとも良
い。例えば、ある地点の近傍のみに高い消音効果を得た
いときには、その地点のすぐ側の制御点を選択すること
も可能である。また、これと反対に、消音効果は差程高
くなくとも良いかわりにある程度広い範囲で消音したい
場合には、その範囲にまばらに配置された制御点を選択
することも可能である。
【0093】また、上記の例では、制御点選択部24と
制御スピーカ選択部25との両者が設けられているが、
これらのいずれか一方のみを設けた構成も可能である。
すなわち、上記の例では、制御点,制御スピーカ共に複
数設けられている場合を想定したが、本発明は、制御点
または制御スピーカのいずれか一方が複数個設けられて
いる場合に適用するときにも、その効果を奏するもので
あり、従って、制御点は1点だけで制御スピーカを選択
可能に構成することもできるし、制御スピーカは1個だ
けで制御点を選択可能に構成することもできる。
【0094】また、分割された領域の各々に対して制御
スピーカを用意する場合において、各領域に対して別々
にスピーカを使用すると、T×M'個のスピーカが必要
となり、Tが大きい場合にはスピーカの個数が増加し、
配置する際の物理的問題やコスト面での問題が生じる。
これに対し、図6に示すように、正方形の頂点に制御ス
ピーカを配置し、隣接し合う正方形については制御スピ
ーカを共有させ、一つの制御スピーカにより複数の領域
の制御を兼務させれば、さらに制御スピーカの個数を削
減することができ、また、制御スピーカを設置する際の
手間等を低減することができる。
【0095】また、例えば、固定された座席を移動させ
る場合のように、人間の変動位置が数箇所のみに限定さ
れている環境下では、移動する毎に人間が手動スイッチ
によって制御すべき領域を選ぶことも可能であり、この
場合には、図4の位置検出部26によらずとも、あるい
はこれが設けられていなくても領域を選ぶことができ
る。
【0096】また、位置検出部26が設けられている場
合において、消音したい空間内に人間が存在しないこと
を検知する機構をこの位置検出部26にさらに設けるこ
とも可能である。この検知機構は、例えば、位置検出部
26が前述のようにTVカメラを用いる場合には、赤色
光源の画像中でのレベルをあらかじめ保持しておき、こ
れとの差が一定の閾値以内の画素が画像中に存在しない
か、検出された人間の位置が対象とする空間の外である
ときに、人間が存在しないと判定し、その旨の信号を信
号処理部10に与えるように構成することができる。ま
た、超音波を用いる場合には、空間内に設置された超音
波受信機が定められた周波数の超音波を検知しないか、
検出された人間の位置が対象とする空間の外であるとき
に、人間が存在しないと判定し、その旨の信号を信号処
理部10に与えるよう構成することができる。また、人
間が存在しない旨の信号が位置検出部26から送られる
ときには、その時刻におけるフィルタリング演算を行な
わず、スピーカに“0”を出力するように信号処理部1
0を構成することができる。これにより、無駄な音波の
発生を防止し、スピーカを駆動するパワーアンプを初め
とする装置類の消費電力コストを抑えることができる。
【0097】図8は図4の装置を改良し、実用的なハー
ドウェア規模でかつ手間をかけずに広い範囲を消音可能
な騒音制御装置の第2の構成例を示す図である。なお、
図4と対応する箇所には同じ符号を付している。図8の
騒音制御装置では、図4の騒音制御装置と同様に複数の
制御点と複数の制御スピーカとが設けられているが、図
8の騒音制御装置では、その信号処理部101の構成が
図3の騒音制御装置の信号処理部10と異なっている。
すなわち、図8の騒音制御装置の信号処理部101は、
制御フィルタ記憶領域12と、騒音源信号記憶領域13
と、制御信号計算回路14と、モデリング回路15と、
モデリングフィルタ記憶領域16と、参照信号計算回路
17と、参照記号記憶領域18と、制御フィルタ更新回
路19と、モデリングフィルタ推定回路102と、騒音
経路算出回路103と、擬似騒音計算回路104と、騒
音経路記憶領域105とを有している。
【0098】また、図8の騒音制御装置において、制御
点は、図9のように配置されているものとし、黒丸で示
された同定制御点BPと、白丸で示された推定制御点C
Pとに分けられている。この例では説明の簡単のため
に、推定制御点CPはそれを挾んで対抗する2個の同定
制御点BPの中点に存在するものとする。ある推定制御
点をP0とし、これに隣接した4つの同定制御点をP1
2,P3,P4とする。なお、ここに示した制御点の配
置法は、あくまで一例であって本発明にとっては必要な
事項ではない。
【0099】この図8の騒音制御装置の特徴は、初期化
段階に行なわれるモデリングフィルタC'の同定の仕方
にある。すなわち、図8の騒音制御装置では、先づ、同
定制御点Pl(1≦l≦4)のみにマイクロホンMICl
を設置する。信号処理部101は、モデリング回路15
において、同定制御点Plに設置されたマイクロホンM
ICl(1≦l≦4)とスピーカSPmとの間のインパル
スレスポンスC'lm={C'j(lm)}(j=1〜J−
1)を、前述したと全く同様の仕方で同定する。その
後、モデリングフィルタ推定回路102は、推定制御点
CPに関するインパルスレスポンスを推定して決定す
る。
【00100】いま、モデリング回路15において同定
したインパルスレスポンスC'lmが例えば図10のよう
なものであったとする。インパルスレスポンスC'
lmは、制御スピーカSPmからインパルスを出したとき
に、制御点Plに伝わる音波を表わしたものであるか
ら、図10における波形は、各制御点Plに到来してき
た反射波に対応する。そこで、モデリングフィルタ推定
回路102は、{C'j1(1m)}と{C'j1(3m)}
とを比較し、両者で対応する反射波の成分を抽出するた
めに、次式の評価関数Eを用いて、{j1}と{j3}
との対応付けを行なう。
【0101】
【数12】 E=[j1・C'j1(1m)−j3・C'j3(3m)]2
【0102】この対応付けには、DPマッチングなどの
方法を用いればよい。なお、数12においてjを各値に
乗じてあるのは、音波の減衰が距離に反比例するという
モデルで正規化したためである。対応が付いた組合せ
は、(j0,j3)の組としてテーブルに保持してお
く。P0に対応するインパルスレスポンスC'j0(0m)
を作るために、あるj0に対して、
【0103】
【数13】j0=(j1+j3)/2
【0104】を満たす組(j1,j3)を上記テーブル
の中から求める。この添字は、P0がP1とP3の中点に
あるため、ちょうど時間遅れが両者の真ん中に来るよう
に取ったものである。このような組がテーブル中に複数
存在するときには、j1の値が最小のものを選ぶなど何
らかの方法によりどれか一つを選んでおく。以上の操作
により、j0に対して、(j1,j3)の組がただ一つ
定まる。{C'j2(2m)}と{C'j4(4m)}に対し
ても全く同様の操作を行ない、j0に対して、(j2,
j4)の組をただ一つ定めておく。このように定められ
た組(j1,j3),(j2,j4)を用いて、{C'
j0(0m)}の値を、対応する反射波から以下の式にし
たがって推定する。
【0105】
【数14】 C'j0(0m)=[(j0/j1)・C'j1(1m) +(j0/j2)・C'j2(2m) +(j0/j3)・C'j3(3m) +(j0/j4)・C'j4(4m)]/4
【0106】上式は、各々の同定制御点BPから推定さ
れた値を平均したものである。モデリングフィルタ推定
回路102は、モデリングフィルタ記憶領域16に、上
のようにして求めた伝達関数の値を書き込み、制御用フ
ィルタの更新の際には、数7の計算を行なうときにこの
値を用いる。
【0107】また、騒音経路算出回路103は、初期化
段階において、騒音源信号x(n)と同定制御点BPに
設置されたマイクロホンMIClの出力を用いて、LM
S法などの方法により、騒音源から各制御点Plに至る
インパルスレスポンスGl={gi(l)}(i=0〜I
−1)を同定し、騒音経路記憶領域105に書き込む。
次いで、騒音経路算出回路103は、推定制御点に対し
て、上述のC'の推定と全く同様の仕方で、{g
i(l)}を推定し、騒音経路記憶領域105に書き込
む。
【0108】擬似騒音計算回路104は、上記のように
して騒音経路記憶領域105に書き込まれた{g
i(l)}に基づき、制御用フィルタ係数を決定する際
のマイクロホン出力e'l(n)を次のようにして算出す
る。すなわち、Plが同定制御点のときには、次式のよ
うに、マイクロホンからMIClの出力el(n)をマイ
クロホン出力e'l(n)としてそのまま用いる。
【0109】
【数15】e’l(n)=el(n)
【0110】これに対し、Plが推定制御点のときに
は、次式のようにして、推定制御点での仮想的なマイク
ロホン出力e'l(n)を算出する。
【0111】
【数16】
【0112】図8の騒音制御装置においては、制御フィ
ルタ更新回路19は、以上のように算出されたe'
l(n)を用い、次式の更新則により、フィルタ係数Wm
を逐次的に計算していく。
【0113】
【数17】
【0114】そして、この値が十分収束したところでこ
れらの処理を停止し、制御フィルタ記憶領域12の内容
を固定し、制御段階に入る。
【0115】このように、図8の騒音制御装置では、装
置の初期化段階に行なう必要があるマイクロホンを設置
してのインパルスレスポンスの同定の手間を省くことが
できる。すなわち、推定制御点においては、マイクロホ
ンを実際に設置してインパルスレスポンスを実際に同定
せずとも、推定がなされるので、C'の同定の手間を軽
減することができ、その結果、装置の実用面での簡便性
を向上させることができる。
【0116】なお、図8の例においても、図4の例と同
様に、制御点,制御スピーカ共に複数設けられている場
合を想定したが、前述したように、制御点は1点だけで
制御スピーカが複数個設けられている場合、あるいは、
制御点が複数設けられているが制御スピーカは1個だけ
の場合にも、本発明を適用することができる。
【0117】また、上述した実施例の騒音制御装置は、
工場や居室で、機械装置などが騒音を発生している環境
において使用されるとき、人間の作業範囲程度の広い空
間の騒音を低減させることができ、さらに、室内におい
て用いる騒音制御装置付きデスクや騒音制御装置付きパ
ーティションなどにも応用することができる。
【0118】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1記載の発
明によれば、予め定められている複数の制御点候補の中
から騒音制御がなされるべき位置に対応した制御点候補
を制御点として選択し、選択された制御点に応じて信号
処理手段の信号処理を切替えるようにしているので、騒
音制御のなされるべき位置が変動しても、その位置に対
応した制御点が選択されこれに応じた信号処理が即座に
なされて、位置変動に即座に追従し消音ゾーンを形成す
ることができる。
【0119】また、請求項2記載の発明では、制御点を
選択するに際し、騒音制御がなされるべき位置を推定
し、推定された位置に応じた制御点を制御点候補の中か
ら選び出すようにしているので、騒音制御がなされるべ
き位置の自由な移動に追従させて消音ゾーンを形成する
ことができる。
【0120】また、請求項3,4,5,6,7記載の発
明によれば、その時刻に必要な範囲だけを制御可能とな
っており、多数の制御点マイクロホン,制御スピーカが
設けられている場合にも、そのうちの一部の制御点マイ
クロホン,制御スピーカだけが実際に使用されるので、
演算量を抑え、ハードウェア規模を抑えることができ
る。
【0121】また、請求項8記載の発明によれば、隣接
した複数の領域についてはこれらの領域に1つの制御ス
ピーカを割当て、これらの領域を該1つの制御スピーカ
によって共有させるようになっているので、制御スピー
カの個数を低減でき、さらに制御スピーカの設置上の問
題点を低減することができる。
【0122】また、請求項9,10記載の発明によれ
ば、制御点が同定制御点と推定制御点とに2分されてお
り、同定制御点に関しては、二次音源部の制御スピーカ
からのインパルスレスポンスを同定し、推定制御点に関
しては、二次音源部の制御スピーカからのインパルスレ
スポンスを二次音源部の制御スピーカと同定制御点との
間のインパルスレスポンスから推定し、それらのインパ
ルスレスポンスをもとに信号処理手段における処理を決
定するようになっているので、装置の初期化段階時に必
要な制御点マイクロホンを設置してのインパルスレスポ
ンスの同定の手間を軽減し、装置の実用面での簡便性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る騒音制御システムの一実施例の構
成図である。
【図2】制御点選択部の構成例を示す図である。
【図3】二次音源部に多数の制御スピーカが設けられて
いる騒音制御装置の概略図である。
【図4】図3の騒音制御装置の具体的な構成例を示す図
である。
【図5】図4の騒音制御装置をさらに改良した騒音制御
装置の第1の構成例を示す図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ制御点選択部,制御
スピーカ選択部の構成例を示す図である。
【図7】図5の騒音制御装置の動作を説明するための図
である。
【図8】図4の騒音制御装置をさらに改良した騒音制御
装置の第2の構成例を示す図である。
【図9】図8の騒音制御装置の動作を説明するための図
である。
【図10】モデリング回路において同定したインパルス
レスポンスの一例を示す図である。
【図11】従来の騒音制御システムの構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 騒音観測部 2 信号処理部 3 二次音源部 4 残騒音観測部 5 係数更新部 6 係数記憶部 7 制御点選択部 8 信号処理切替部 40 位置推定部 41 信号発生部 42 超音波スピーカ 43 超音波マイクロホン 44 制御点決定部 P1乃至Pm 制御点候補

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音発生源における騒音を観測する騒音
    観測手段と、騒音観測手段で得られた信号を処理する信
    号処理手段と、信号処理手段で信号処理された結果の信
    号に応じ、騒音制御用の二次音を発生する二次音源手段
    と、予め定められている複数の制御点候補の中から騒音
    制御がなされるべき位置に対応した制御点候補を制御点
    として選択する制御点選択手段と、選択された制御点に
    応じて前記信号処理手段の信号処理内容を切換える信号
    処理切換手段とを備えていることを特徴とする騒音制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の騒音制御装置において、
    前記制御点選択手段は、騒音制御がなされるべき位置を
    推定する位置推定手段と、推定された位置に応じた制御
    点を複数の制御点候補の中から選び出す制御点決定手段
    とを有していることを特徴とする騒音制御装置。
  3. 【請求項3】 騒音発生源における騒音を観測する騒音
    観測手段と、騒音観測手段で得られた信号を処理する信
    号処理手段と、信号処理手段で信号処理された結果の信
    号に応じ、騒音制御用の二次音を発生する二次音源手段
    と、予め定められている複数の制御点の中から現時刻に
    制御対象とする制御点を選択する制御点選択手段と、選
    択された制御点に応じて前記信号処理手段の信号処理内
    容を切換える信号処理切換手段とを備えていることを特
    徴とする騒音制御装置。
  4. 【請求項4】 騒音発生源における騒音を観測する騒音
    観測手段と、騒音観測手段で得られた信号を処理する信
    号処理手段と、複数の制御スピーカを有しており、信号
    処理手段で信号処理された結果の信号に応じ騒音制御用
    の二次音を発生する二次音源手段と、二次音源手段の複
    数のスピーカの中から現時刻に制御に使用する少なくと
    も1つの制御スピーカを選択する制御スピーカ選択手段
    と、選択された制御スピーカに応じて前記信号処理手段
    の信号処理内容を切換える信号処理切換手段とを備えて
    いることを特徴とする騒音制御装置。
  5. 【請求項5】 騒音発生源における騒音を観測する騒音
    観測手段と、騒音観測手段で得られた信号を処理する信
    号処理手段と、複数の制御スピーカを有しており、信号
    処理手段で信号処理された結果の信号に応じ騒音制御用
    の二次音を発生する二次音源手段と、予め定められてい
    る複数の制御点の中から現時刻に制御対象とする制御点
    を選択する制御点選択手段と、二次音源手段の複数のス
    ピーカの中から現時刻に制御に使用する少なくとも1つ
    の制御スピーカを選択する制御スピーカ選択手段と、選
    択された制御点および/または制御スピーカに応じて前
    記信号処理手段の信号処理内容を切換える信号処理切換
    手段とを備えていることを特徴とする騒音制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3,4または5記載の騒音制御装
    置において、消音したい空間を所定の大きさの領域ごと
    に分割するときに、前記制御スピーカおよび/または前
    記制御点は、分割された各領域ごとに、その領域の制御
    を担当するよう少なくとも1つ配置されており、この場
    合に、前記領域の中から現時刻に制御すべき領域が選び
    出されるときに前記制御点選択手段は、選び出された領
    域を担当する制御点を選択するようになっており、前記
    制御スピーカ選択手段は、選び出された領域を担当する
    スピーカを選択するようになっていることを特徴とする
    騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の騒音制御装置において、
    前記領域の中から現時刻に制御すべき領域を選び出すた
    めの位置検出手段がさらに設けられており、該位置検出
    手段は、装置を使用する人間の位置を検出し、人間の頭
    部を含む領域を消音すべき領域として選び出すようにな
    っていることを特徴とする騒音制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の騒音制御装置において、
    隣接した複数の領域についてはこれらの領域に1つの制
    御スピーカを割当て、これらの領域を該1つの制御スピ
    ーカによって共有させるようになっていることを特徴と
    する騒音制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項3または5記載の騒音制御装置に
    おいて、制御点が同定制御点と推定制御点とに2分され
    ており、同定制御点に関しては、二次音源部の制御スピ
    ーカからのインパルスレスポンスを同定し、推定制御点
    に関しては、二次音源部の制御スピーカからのインパル
    スレスポンスを二次音源部の制御スピーカと同定制御点
    との間のインパルスレスポンスから推定し、それらのイ
    ンパルスレスポンスをもとに信号処理手段における処理
    を決定するようになっていることを特徴とする騒音制御
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の騒音制御装置におい
    て、ある1つの制御スピーカから、ある1つの推定制御
    点に至るインパルスレスポンスを推定する際に、該推定
    制御点の周囲にある複数の同定制御点に至るインパルス
    レスポンスの間で、対応する反射波の振幅と時間遅れを
    検出し、推定制御点とそれらの同定制御点の位置関係に
    応じて各反射波に応じた振幅と時間遅れをもったインパ
    ルスレスポンスを推定するようになっていることを特徴
    とする騒音制御装置。
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