JPH05115546A - 透析装置 - Google Patents

透析装置

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JPH05115546A
JPH05115546A JP3286428A JP28642891A JPH05115546A JP H05115546 A JPH05115546 A JP H05115546A JP 3286428 A JP3286428 A JP 3286428A JP 28642891 A JP28642891 A JP 28642891A JP H05115546 A JPH05115546 A JP H05115546A
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JP
Japan
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blood pressure
dialysis
patient
concentration
expected
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Pending
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JP3286428A
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English (en)
Inventor
Masatake Akagawa
雅健 赤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Medical Co Ltd filed Critical Asahi Medical Co Ltd
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Publication of JPH05115546A publication Critical patent/JPH05115546A/ja
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/14Dialysis systems; Artificial kidneys; Blood oxygenators ; Reciprocating systems for treatment of body fluids, e.g. single needle systems for hemofiltration or pheresis
    • A61M1/16Dialysis systems; Artificial kidneys; Blood oxygenators ; Reciprocating systems for treatment of body fluids, e.g. single needle systems for hemofiltration or pheresis with membranes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B2230/00Measuring physiological parameters of the user
    • A63B2230/30Measuring physiological parameters of the user blood pressure

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作者の操作ミス,設定ミスを未然に防止す
る。患者の透析中の血圧実測値と予測血圧値とを対比す
ることによって、その後の血圧値推移を予測しNa濃度
を修正する。 【構成】 透析患者の体重測定値から透析条件を決める
ための情報、透析条件から除水目標量を決定するための
情報、患者の過去の血圧等の容体情報、透析液の濃度の
プログラム情報等を記録するための記憶媒体と、これら
の情報を記録媒体に書き込む手段と、記憶媒体からこれ
らの情報を読み出し、透析条件を自動的に透析装置に設
定する手段とを備える。患者の血圧の推移を予め計測
し、その結果を予測血圧推移値として記憶媒体に記憶さ
せておき、透析中の患者の血圧を間欠的に測定して得ら
れる実測値と比較して、それらの偏差に基づいてNa濃
度を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め定められた目標除
水量および透析時間に基づいて、透析患者の血液から除
水を行う透析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の透析装置は、透析患者から血液を
抜き、ダイアライザを通して体外循環を行い、血液中の
老廃物を含む水分を取り除いた後の血液を透析患者に戻
している。
【0003】透析の目標除水量は、透析時間と共に、透
析装置の操作スイッチから予め設定入力され、除水は、
通常、除水ポンプを用いて行われ、その速度は、透析時
間に合わせて制御されている。透析装置の透析設定条件
として用いられる目標除水量は、一般的に、透析患者の
透析直前の体重と、種々の条件を考慮して予め定められ
た標準体重との差分に、透析中に取得する食事量,飲水
量,プライミング量,返血量等を加算したものが用いら
れる。また、透析時間は、透析患者が不均衡症候群等の
副作用を起こさない程度の時間として、4時間ないし5
時間で透析が完了するように定められる。
【0004】このようにして決定された目標除水量およ
び透析時間は、カルテに記載され、実際の透析を行うと
きには、操作者がカルテを見て、除水速度を計算し、透
析装置に手入力して設定する方式が広く用いられてい
る。また、当然のことながら、透析開始後の患者の副作
用の監視も、手間のかかる仕事であるが、重要なことと
して現在でも行われていることである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来装
置では、透析設定条件を手動入力するために、操作ミス
を起こす可能性があった。また、透析設定条件は、カル
テ等に直筆で記載されるので、カルテへの転記ミス,カ
ルテからの読み取りミス,条件の計算ミスを起こす可能
性もないとはいえない。さらに、多人数の透析患者を扱
う病院でも、担当職員が少ないので、装置の操作やカル
テの作成処理に、省力化が望まれていた。そして、透析
を開始しても、透析患者が各種副作用を起こさぬように
監視する必要があり、そのためには、患者の血圧測定を
し、患者を観察して、状況によっては、透析液の濃度を
増減したり、除水速度を減じたりする処理をこまめに行
う必要があった。さらに、血圧を連続的に測定するに
は、観血的に測定する方法が最適であるが、透析患者に
は通常適用できない。このため、上腕カフ型の自動血圧
計や指に付ける自動血圧計が用いられている。しかし、
これらの血圧計を連続的に使用すると、患者の測定部位
に苦痛を与えることとなるため、ある時間測定間隔をあ
ける必要がある。このため、これらの血圧計の測定値
で、即、透析中の患者の容体を監視するのは、適当でな
いといえる。
【0006】本発明の目的は、上述の点を改善すべく、
透析の条件設定時の事務処理を簡略化し、装置への設定
入力操作が確実、容易な透析装置を提供することにあ
る。また、装置自身が過去のデータを参考にして、患者
の容体を自動的にチェックしながら透析を進めることの
できる透析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、透析患者の体重測定値からその日
の透析条件を決めるための情報、それらの透析条件から
除水目標量を決定するための情報、その患者の過去の血
圧等の容体情報、透析液の濃度のプログラム情報等を記
録するための記憶媒体と、これらの情報を記録媒体に書
き込む手段と、記憶媒体からこれらの情報を読み出し、
その時の透析条件を自動的に透析装置に設定する手段と
を備えたことを特徴とする。
【0008】さらに、患者の血圧の推移を予め計測し、
その結果を予測血圧推移値として記憶媒体に記憶させて
おき、透析中の患者の血圧を間欠的に測定して得られる
実測値と比較して、それらの偏差に基づいてNa濃度を
修正する手段を設けたことを特徴とする。患者によって
は、単一の透析濃度で透析を続けると、急激な血圧低下
を来し危険な患者もいることから、Na濃度を高濃度か
ら段階的に徐々に減少させる、いわゆる高Na濃度透析
をも行えるようにした。これによって、患者の肉体的負
担を軽減することが可能となる。
【0009】
【作用】本発明によれば、体重,血圧等の測定値をオン
ラインで記録媒体に書き込むことができる。また、記憶
媒体の内容を透析装置に読み込むことによって、透析装
置に透析条件を設定できる。したがって、操作者の操作
ミス,設定ミスを未然に防止できる。さらに、患者の透
析中の血圧実測値と予測血圧値との対比をすることによ
って、その後の血圧値推移を予測してNa濃度修正を実
施しながら透析を進めることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0011】図2は、体重データ入力システムのブロッ
ク図である。図において、体重計1は、体重の測定値を
デジタル電気信号として外部に出力するもので、表示は
アナログ方式でもデジタル方式でもよい。体重計1の出
力は、入出力インターフェース装置2を介して、パーソ
ナルコンピュータ3に供給される。パーソナルコンピュ
ータ3の表示データは、CRTまたは液晶表示器からな
る表示装置4に表示される。一方、パーソナルコンピュ
ータ3の情報は、入出力インターフェース装置2と、携
帯用記録媒体リーダ・ライタ5とを通して、携帯用記録
媒体MCに記録できるようになっている。逆に、携帯用
記録媒体に記録された情報は、携帯用記録媒体リーダ・
ライタ5によって読み取られ、入出力インターフェース
2を介してパーソナルコンピュータ3に供給される。こ
こで、携帯用記録媒体MCとしては、半導体メモリを使
ったICカード、これにマイクロプロセッサを組み込ん
だICカード、磁気記憶機能を備えた磁気カード、ある
いは、光追記型の光カード等が使用される。
【0012】図3は、携帯用記録媒体MCの構成を示す
概念図である。この記録媒体MCには、発行病院名、患
者コードのほか、透析時間、透析基礎体重、前回透析完
了体重、今回透析前体重、食事量、補水量(点滴,飲
水)、減水量(汗,尿)、入水量(回路チューブ,ダイ
アライザ,返血量,装置の誤差)などの透析条件、除水
目標量パターン、Na濃度パターン、予想血圧推移値な
どが記録されている。ここで、除水目標量パターンは、
例えば、1データ4バイトで、30分間隔で10区間の
データが記録される。Na濃度パターンについても同様
である。予想血圧推移値は、1データ4バイトで、3分
間隔で100個のデータが記録される。
【0013】図7は、体重計1を用いた透析前処理を示
すものである。まず、患者に体重計1に載ってもらい、
その測定値を透析前体重として携帯用記録媒体MCに書
き込む。また、除水目標値を次の式によって算出する。
【0014】除水目標値=透析前体重−標準体重+入水
総量−減水総量 これらの情報は、パーソナルコンピュータ3によって、
読み出し、書き込み、修正できるようになっている。す
なわち、パーソナルコンピュータ3には、携帯用記録媒
体MC内の各データを、患者ごとに、設定、入力、訂正
するプログラム、除水目標量を算出するプログラム、お
よびメモ等の読み書きを実行するプログラムなどが備え
られている。
【0015】図1は、本発明による透析装置の実施例の
構成を示すブロック図である。図において、患者6の血
液は、体外に取り出され、ダイアライザ7に通される。
ダイアライザ7には、患者6の血液流とは別に、透析液
流が透析液ポンプ8から供給される。透析液ポンプ8と
しては、ダイアライザ7に供給される透析液と、ダイア
ライザ7から引き抜かれる廃液とが同一容量となるよう
に制御する、ポンプ方式、または容量チャンバコントロ
ール方式のものが使用できる。
【0016】ダイアライザ7の排液側には、除水ポンプ
9が接続され、ダイアライザ7の内液から単独に除水を
行う。透析液10は、別に設けた多人数供給装置で作成
供給することもできるが、透析液を単独に用意する個人
用のバイカーボネイト透析の例では、透析液希釈水19
に加えるA原液とB原液とを濃度制御部12,13で制
御し、所望の混合比の透析液10を構成する。なお、多
人数透析液供給装置で透析液が用意できれば、濃度制御
部12,13は不必要であるのは言うまでもない。
【0017】この透析装置全体は、制御用コンピュータ
15によって制御される。ここで、制御に必要な情報
は、入出力インターフェース2を通して、制御用コンピ
ュータ15に供給される。一方、制御用コンピュータ1
5からの制御出力は、出力インターフェース17を経由
して、透析液ポンプ8、除水ポンプ9、Na濃度制御部
14、B液濃度制御部13、およびA液濃度制御部12
の制御端に供給される。制御コンピュータ15として
は、8ビット程度以上の機能のものであれば、使用でき
る。自動血圧計18は、一般に市販されている、上腕に
カフを巻く方式、あるいは、指とか手首を検出部とする
方式のものが使用できる。
【0018】Na濃度制御部14は、Na原液を、透析
液に設定された量だけ混合注入制御するもので、設定制
御可能な定量ポンプと、電気電導度計による濃度測定法
との組み合わせの構成が多く用いられる。
【0019】次に、本実施例の動作を説明する。本実施
例は、通常、糖尿病腎症患者の透析において、血圧低下
緩和制御を行うのに用いられる。
【0020】図4および図5は、糖尿病腎症の人が、通
常の透析を行った場合と、高Na透析を行った場合の臨
床データ例を示す。通常の透析では、透析実施期間中、
透析液濃度が一定に保たれる。一方、高Na透析では、
透析の初期段階ではNa濃度を高くしておき、段階的に
徐々に下げていく。これによって、血液中のNaは、透
析の最終段階で始めて排出されることとなり、急激な血
圧低下が回避できる。図4に示すように、通常透析を行
うと、多くの人の場合、血圧値が下降し、危険な状態に
なることもある。このような傾向があることは、良く知
れわたっている。そこで、図5に示すような、高Na透
析を行うことが多くなってきている。糖尿病腎症の場
合、全ての人に高Na透析を行えば良いが、人それぞれ
の血圧の推移があるので、同一Na濃度で透析を実施す
るのは適当でない。そこで、本実施例では、個人差をチ
ェックして、かつ血圧値にも対応し、透析を実施する。
この方法を実行するためには、種々のルールを定め、こ
のルールに従って透析を行う。以下、これらのルールを
説明する。
【0021】ルール1 通常透析での患者血圧推移値の
取得(図7参照) 通常透析を行う場合、どこの透析施設でも、その都度必
ず、ある時間間隔で血圧を測定し、患者の容体監視を行
っている。したがって、何回かの透析時の対応測定時刻
の血圧データを平均すれば、通常透析での血圧推移値
は、比較的容易に得られる。この血圧推移値は、例え
ば、図4の血圧推移曲線Hのようになり、患者個人ごと
に用意した携帯用記録媒体MCに記録され、透析時の下
限血圧チェック値として使用される。
【0022】ルール2 患者の標準高Na透析時の予想
血圧推移値の取得 ルール2−1(図8参照) 図8に透析液(mEq/l)のNa濃度パターンの例を
示す。透析開始時の濃度が高い順に、例えば、A,B,
Cと名前を付けておく。また、透析時間も3時間から4
時間で行う患者も居るので、図8の5時間透析時の例に
準じてパターンを作成し、これらのパターンデータを、
数分程度の間隔で携帯用記録媒体MCに記憶しておく。
【0023】ルール2−2(図9) 次に、図1に示す透析装置の携帯用記録媒体リーダ・ラ
イタ5に、携帯用記録媒体MCをセットして、高Na透
析と前述のBパターンとを指定する。また、例えば5分
間隔程度の血圧測定を、自動血圧計18にセットして、
患者の透析を実施する。自動血圧計18で得られた血圧
値は、携帯用記録媒体MCに、その都度書き込むように
しておく。こうして、透析実施から完了までの患者の血
圧推移値が、例えば図5の血圧推移曲線Hのように得ら
れ、これが携帯用記録媒体MCに記録される。この場
合、同様の透析を何回か実施して、それらの各値を平均
すれば、さらに良いデータとなる。よって、透析を何回
か実施してデータを採取することが望ましく、このデー
タの平均値を予想血圧推移値とする。この平均化操作
は、図1の制御用コンピュータ15にプログラムしてお
くことによって達成できる。
【0024】このような方法によって、各患者につい
て、通常透析時の血圧推移値カーブとモデル的Na濃度
による高Na透析時の血圧推移値カーブを求め、各患者
の携帯用記録媒体MCに予め記録しておく。ここで、通
常透析時のカーブは、下限リミットのカーブとして用い
られ、高Na透析時のカーブは、予想血圧推移値カーブ
として用いられる。患者が透析する時は、その人の携帯
用記録媒体MCを透析装置の携帯用記録媒体リーダ・ラ
イタ5に挿入し、透析条件内容を読ませて、透析条件を
透析装置に設定する。また、透析実施期間中は、一定時
間ごとに予想血圧推移値を読み出し、患者の血圧の測定
値と比較して、予め定めたルールに従ってNa濃度設定
値を補正をする。この補正処理は、制御用コンピュータ
15に備えられたプログラムによって実行される。以
下、このルールを述べる。
【0025】ルール3 予想血圧推移値と測定血圧値と
の比較(図10参照) 図10は、予想血圧推移値カーブHsと、2つの測定血
圧値カーブHa,Hcとを示すグラフである。ここで、
予想血圧推移値カーブHsは、図5の高Na透析の血圧
推移値カーブHである。また、測定血圧値カーブHa
は、カーブHsの上部を通り、測定血圧値カーブHc
は、カーブHsの下部を通る。図10において、透析後
1Hrのデータは、Ha=172mmHg,Hs=16
0mmHg,Hc=148mmHgである。よって、測
定値カーブHaの比較データHs−Haは、160−1
72=−12mmHgとなり、測定値カーブHcの比較
データHs−Hcは、160−148=+12mmHg
となる。この減算結果が、正符号側で大きな値ほど、患
者の状況変化が悪化傾向であることを示す。
【0026】ルール4 予想血圧下降速度勾配と実際の
血圧下降速度勾配との比較(図11参照) 図11は、血圧下降速度勾配の比較評価例を示すグラフ
である。図11において、標準カーブHsは、ルール3
の予想血圧推移値カーブHsと同一のものである。測定
値カーブLaは、より安全側のカーブを示し、測定値カ
ーブLcは、危険側のカーブを示している。予想血圧下
降勾配と実測血圧下降勾配の比較は、次のように行われ
る。
【0027】たとえば、勾配の偏差として、カーブHs
およびLaの20分から25分のデータは、 カーブHsの勾配(この例では直線)=b/a=2.5 カーブLaの勾配(この例では直線)=b/a=1.5 よって、勾配の偏差=2.5−1.5=+1。
【0028】次に、たとえば、カーブHsおよびLcの
10分から15分のデータは、 カーブHsの勾配(この例では直線)=b/a=2.5 カーブLcの勾配(この例では直線)=b/a=4.5 よって、勾配の偏差=2.5−4.5=−2。
【0029】この結果、勾配の偏差が、負符号側で大き
な値ほど、患者の状況変化が悪化傾向であることが分か
る。
【0030】ルール3およびルール4は、数分ないし数
十分間隔で患者の血圧を自動血圧計で測定しながら、各
測定時刻の実測値と予想血圧推移値、および、それらの
勾配を比較し、これを使って濃度の設定値の増減のデー
タを作成するように構成するわけである(図12参
照)。
【0031】ルール3およびルール4の数値から、Na
濃度設定変更値を求める演算は、ファジィー推論によ
る。すなわち、ルール5,6,7に基づいて、Mamd
ani(Yager)提唱のファジィー推論法に沿っ
て、グレードとスケールを定めることによって、観測情
報である患者の血圧推移値(実測値)と予め記録してあ
る予想血圧推移値との偏差、および血圧推移値から求め
た血圧下降速度勾配と予想血圧下降速度勾配との偏差か
ら、ファジィー推論法により、Na濃度の設定値の増減
情報を得る。この推論は、図1の制御用コンピュータ1
5に内蔵されたプログラムによって行われる。得られた
Na濃度設定変更値は、この制御用コンピュータ15か
ら、出力インターフェース17を介してNa濃度制御部
14に供給され、Na濃度を変えるように動作する。よ
って、患者との間でフィードバックループ制御が構成さ
れる。
【0032】ルール5 評価関数(メンバーシップ関数
と呼ぶ)を下記のように定める。
【0033】
【表1】
【0034】ルール6 制御規則(図12)を下記のよ
うに定める。
【0035】1.予想血圧推移値と透析時の血圧推移値の
比較 …X1とする 2.予想血圧推移値の下降速度と透析時の血圧値の下降速
度の比較…X2とする 3.Na濃度の設定値の増減 …Yと
する ルール7 制御規則(ファジィープロダクションルー
ル) ルール6の制御規則の実際の組み合わせ例として下記の
ように定める。
【0036】
【表2】
【0037】上表のそれぞれにおいては、例えば IF X1 is Z0 and X2 is Z0 then Y is Z0 と表わす。
【0038】図13は、メンバーシップ関数を利用した
max−min合成重心法の実例を示す線図である。こ
のようなメンバーシップ関数に、上記のルール7が順次
適用されて、Na濃度の制御が行われる。
【0039】例えば、X1=+3mmHg,X2=−2
mmHg/分の場合、X1のメンバーシップ関数から、
Z0=0.6,P1=0.5が得られ、X2のメンバー
シップ関数からZ0=1.0,N1=0.4が得られ
る。これらの組合わせに表2のルールを適用し、Min
条件をあてはめれば、Yのメンバーシップ関数P1,P
1,Z0に対応する得として、M1=0.4,M2=
0.5,M3=0.6がそれぞれ得られる。これらを合
成して、その重心をとれば、Y=0.7%が得まる。こ
の場合、Na濃度を0.7%減少させるように制御す
る。
【0040】以上述べたルールによる透析の制御は a.患者の血圧測定値 b.予想血圧推移値のずれ c.予想血圧下降速度勾配のずれ の比較に基づいて行われる。図14は、この様子を示す
ものである。
【0041】しかしながら、本発明による透析装置の制
御は、これに限定されるものではない。たとえば、図1
5に示すように、上記のa.とb.を組合せて透析制御
を行ってもよく、また、図16に示すように、a.と
c.を組合せて制御してもよい。
【0042】すなわち、図15では、自動血圧計で数分
以上の間隔で患者の血圧値を計り、この実測値と予想血
圧推移値との偏差に、所定の比率を乗じて、濃度設定変
更値を算出する。一方、図16では、同様にして得られ
た血圧値から血圧下降速度勾配を求め、これと予想血圧
下降速度勾配との偏差に、所定の比率を乗じて、濃度設
定変更値を算出する。これらの濃度設定変更値は、図1
の制御用コンピュータ15から出力インターフェース1
7を介してNa濃度制御部に与えられ、Na濃度の変更
が行われる。こうして、Na濃度設定値の補正制御が行
われる。しかしながら、上記実施例のように、上記の
a,b,cの3つをすべて使用してファジィー制御を用
いると、さらに制御性を高めることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、複雑な
糖尿病腎症の透析時の血圧降下の緩和策とし有効であ
る。また、記録媒体に記録された情報に基づいて、高N
a透析に必要な各種設定を行うので、操作者の手間と操
作ミスを軽減できる。さらに、患者の血圧測定が間欠的
でよいので、患者の肉体的な負担を軽減できる。また、
記録媒体を患者ごとに用意することによって、複数の患
者にも容易に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透析装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】体重計のデータ入力部の構成を示すブロック図
である。
【図3】携帯用記録媒体MCの内容を示す概念図であ
る。
【図4】糖尿病腎症患者の通常透析時の血圧推移例を示
すグラフである。
【図5】糖尿病腎症患者の高Na透析時の血圧推移例を
示すグラフである。
【図6】透析前処理の概要を示すブロック図である。
【図7】ルール1の概要を示すブロック図である。
【図8】ルール2−1で使用される透析時間ごとのNa
濃度変化パターンを示すグラフである。
【図9】ルール2−2の概要を示すブロック図である。
【図10】予想血圧推移値と測定血圧値の一例を示すグ
ラフである。
【図11】予想血圧下降速度勾配と実測血圧下降速度勾
配の一例を示すグラフである。
【図12】Na濃度コントロールの概要を示すブロック
図である。
【図13】メンバーシップ関数の一例を示す線図であ
る。
【図14】ルール3の概要を示すブロック図である。
【図15】実施例とは別のNa濃度制御方法の概要を示
すブロック図である。
【図16】さらに別のNa濃度制御方法の概要を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 体重計 2 入出力インターフェース装置 3 パーソナルコンピュータ 4 表示装置 5 携帯用記録媒体リーダ・ライタ 6 人体 7 ダイアライザ 8 透析液ポンプ 9 除水ポンプ 10 透析新液 11 透析排液 12 A液濃度制御部 13 B液濃度制御部 14 Na濃度制御部 15 制御用コンピュータ 17 出力インターフェース 18 自動血圧計 19 透析液希釈水 MC 携帯用記録媒体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の血圧を自動的に測定する血圧測定
    手段と、 透析に必要なデータを患者別に記録するための記録媒体
    と、 該記録媒体に記録されたNa濃度パターンを読み出し、
    透析装置の透析液Na濃度を制御する手段と、 透析開始から完了までの患者の血圧推移を前記血圧測定
    手段から読み込み、前記記録媒体に予想血圧推移として
    予め記録する手段と、 透析開始から完了までの前記予想血圧推移から予想血圧
    下降速度勾配を算出する手段と、 透析実施時に前記記録媒体に記録された予想血圧推移を
    読み出すとともに、患者の血圧を前記血圧測定手段から
    読み込み、対応時刻の予想血圧推移と比較し、予想血圧
    推移との偏差を正負の符号を付けて算出する手段と、 予想血圧推移の偏差の算出時にあわせて、患者の血圧測
    定値から血圧下降速度勾配を算出し、前記予想血圧下降
    速度勾配との偏差を正負の符号をつけて算出する手段
    と、 予想血圧推移との偏差と予想血圧下降速度勾配との偏差
    に基づいて透析液Na濃度調整を行う手段とを具備する
    ことを特徴とする透析装置。
  2. 【請求項2】 患者の血圧を自動的に測定する血圧測定
    手段と、 透析に必要なデータを患者別に記録するための記録媒体
    と、 該記録媒体に記録されたNa濃度パターンを読み出し、
    透析装置の透析液Na濃度を制御する手段と、 透析開始から完了までの患者の血圧推移を前記血圧測定
    手段から読み込み、前記記録媒体に予想血圧推移として
    予め記録する手段と、 透析実施時に前記記録媒体に記録された予想血圧推移を
    読み出すとともに、患者の血圧を前記血圧測定手段から
    読み込み、対応時刻の予想血圧推移と比較し、予想血圧
    推移との偏差を正負の符号を付けて算出する手段と、 前記予想血圧推移との偏差に基づいて透析液Na濃度調
    整を行う手段とを具備することを特徴とする透析装置。
  3. 【請求項3】 患者の血圧を自動的に測定する血圧測定
    手段と、 透析に必要なデータを患者別に記録するための記録媒体
    と、 該記録媒体に記録されたNa濃度パターンを読み出し、
    透析装置の透析液Na濃度を制御する手段と、 透析開始から完了までの患者の血圧推移を前記血圧測定
    手段から読み込み、前記記録媒体に予想血圧推移として
    予め記録する手段と、 透析開始から完了までの前記予想血圧推移から予想血圧
    下降速度勾配を算出する手段と、 患者の血圧測定値から血圧下降速度勾配を算出し、前記
    予想血圧下降速度勾配との偏差を正負の符号をつけて算
    出する手段と、 前記予想血圧下降速度勾配との偏差に基づいて透析液N
    a濃度調整を行う手段とを具備することを特徴とする透
    析装置。
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