JPH0511164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［この考案の分野］ この考案は粉末または液状のジユース等のブロ
ー成型の容器であつて、特に炭酸飲料の容器に最
適な合成樹脂製中空容器に関する。

［この分野の従来技術と欠点］ 従来この種の容器はブロー成型によつて筒状の
容器本体を作りジユース等を封入後単にこの口部
をシールしたものが多い。これは容器内のジユー
スを飲む時、上記シール部を切断して口部に当て
吸いとるものであるが飲んでる途中で中止したい
場合、残留物の漏出を阻止する配慮がなく事実上
不可能である。

この為上記シール部分を「栓」のような形状と
し飲む場合この栓を切取り、途中で中止したい場
合容器の口部に上記栓を嵌め込むようにした考案
がなされている。しかしこの種子供用の飲料容器
で切取つた栓部分を携帯することは考えられず、
また例え携帯したとしても数回の使用で容器の口
部の復元力がなくなり、結局栓と容器口部に隙間
ができ充填物が洩れる虞があり、特に炭酸飲料の
のような揮発性がある液体の容器としては不向き
である。

また近時予め粉末状の炭酸粉を容器に封入して
おき、使用者が水などをこの容器内に入れ所謂ジ
ユースを作成しつつ飲む形式のものが流行してい
るが、かかる場合容器口部は水を容器内に入れ易
くするために比較的大きなものとせねばならず、
これが上記飲むのを中止し保存する場合特に漏出
する原因となつていた。

［この考案の目的］ この考案の目的は容器内の液体を飲んでる途中
で中止しても、該液体が炭酸飲料と雖も外に漏出
しないようにし、かつ容器本体の口部を比較的大
きく出来る容器を簡単に成型できるようにしたこ
とにある。

また、容器本体にストロを設けて容器物を飲み
易くしたことで使用者に多大な興味をもたらせる
ことができる容器を簡単に成型できるようにした
ことにある。

［この考案の特長と作用効果］ この考案の合成樹脂中空製容器の主たる特長
は、口部外周にねじ部を刻設した筒状体を設け、
上記筒状体口部の上辺周囲から上方に切り取り可
能な中空体を膨出させ、さらに該中空体に連結さ
せて該連結部分が切り取り可能でありかつ上記筒
状体口部の内径よりもやや大径の外径をもつ球状
の中空栓体を設け、夫々が一体成型で造形出来る
容器本体と、上記筒状体の口部のねじ部と螺合出
来る内ねじを持つたキヤツプ体とよりなり、使用
時は上記中空体を除去して筒状体口部を露出させ
内容物の装入又は排出を可能とし、不使用時は上
記球状の中空栓体を筒状体の口部に載置してから
キヤツプ体を筒状体に螺合するすることで筒状体
口部を密封出来るようにしたことにある。

而して、上記筒状体内に例えば炭酸ジユースの
ような液体、または粉末状の炭酸ジユースを封入
密閉する。またこの容器本体とは別にキヤツプ体
を備え販売に供する。

使用者は筒状体の口部周囲から上方に膨出させ
た中空体を切り取り、内容物を炭酸ジユースの場
合はそのまま飲むのであるが粉末炭酸ジユースの
場合は口部より水を入れて粉末物を溶解させる。
この場合上記口部は比較的大きいので水の挿入が
比較的楽である。

いま、使用者が飲むのを中止したい場合上記中
空体と中空栓体を切り放し、この切り放された中
空栓体を上記容器本体の口部に載置する。

然かる後上記キヤツプ体を筒状体のねじ部と螺
合させると中空栓体は口部内径より稍々大径とし
たことおよび中空となつているため、キヤツプ体
によつて筒状体の口部に圧着される。この場合中
空栓体は該栓体内に空気が保存されておりこの空
気圧のパツキング作用で筒状体口部をくまなく密
封するもので、このことは近頃流行の蒸発しやす
い炭酸飲料でも所謂飲み残しの状態で炭酸分を蒸
発させることなく保存できる効果がある。

また、近頃この種容器内に粉末状の「ジユース
の素」などをいれ販売に供し、使用者が冷水を注
入してジユースを作りつつ飲むことも流行してい
る。

この場合例えば容器の口部は水道の蛇口が挿入
できる程度の大きさが要求されるが、本案の上記
筒状体口部の内径はこの要望にあつた比較的大き
くすることが出来るものである。即ち筒状体の口
径が大きくなればなるほど口部の正円が出し難い
ことから通常のキヤツプでは密なる封止が出来ず
内容物が洩れる虞があるが、この点上記の中空栓
体は球状で中空内に保存された空気の弾力でパツ
キングの役目を持つている為例え筒状体の口部が
正円でなくとも充分密封の効果を発揮させること
が出来る。

なお、上記のように本案は所謂キヤツプとは別
に中間の栓と呼べる中空栓体を有することで、こ
の中空栓体の存在は従来衆知のラムネを連想させ
また、使用後はこれを取り出してビー玉のように
して遊べるなど多大な興味を使用者である子供に
持たせることが出来る。

この考案は上記容器本体にストロを備えたこと
も特長となつている。

即ち、上記筒状体と平行して設けられ末端部が
筒状体の末端部と連結した小径のストロ体と、こ
のストロ体の中間部に設けた蛇腹状部と、ストロ
体の上端にこれと連結し、該連結部分が切り取り
可能となつている閉鎖された切り取り片とよりな
り上記筒状体、ストロ体、蛇腹状部、切り取り片
の夫々を同時に成型した容器本体と、上記筒状体
の口部に上記中空栓体を載置した状態で上記筒状
体のねじ部と螺合出来る内ねじを持つたキヤツプ
体を設けたことである。

いま上記容器筒状体に液体が挿入されている場
合はその儘上記中空体を筒状体の口部に載置しキ
ヤツプ体を筒状体に螺合させ、また粉末状のジユ
ース等が封入されている場合は水などを注入、攪
拌してからキヤツプ体を筒状体に螺合させてお
く。

ついで上記ストロ体の上端の連結部分を切り取
り除去することでストロ体の上端が開放されるか
らこの部分を口に当て容器中の液体を飲むもので
ある。この場合飲むのを中止するときでも上記比
較的大径の筒状体口部の密封状態はその儘でよ
く、該ストロを用いるときは容器その先端の開放
部が極く小さなため筒状体内に空気が入らず従つ
て容器筒状体を押圧しつつ飲むもので、携帯時な
ど内容物が漏出する虞は殆どない。また上記スト
ロ体の蛇腹状部を折り曲げておいてもよい。

［実施例の説明］ １は末端が閉ざされた筒状体で、その口部２の
外周にねじ部３を刻設する。この口部２の上面周
囲から上方に切り取り可能に膨出させた中空体４
を設け、これと連結し該連結部分５が切り取り可
能でありかつ上記口部２の内径より稍々大径の中
空栓体６を設け、夫々を同時成型して容器本体７
を成型する。８は別途製造したキヤツプ体で、上
記筒状体１の口部２に上記中空栓体６を載置した
状態で上記筒状体１のねじ部３と螺合出来る内ね
じ９を持つている。

而して、上記筒状の筒状１内に例えば炭酸ジユ
ースにような液体、または粉末状の炭酸ジユース
を封入密閉し、この容器本体とは別にキヤツプ体
８を備え販売に供する。

使用者は容器本体１の口部２の周囲から上方に
膨出させた中空体４を切り取り、炭酸ジユースの
ような液体の場合はそのまま飲むのであるが、粉
末状の炭酸粉が封入されているような場合は口部
２より水を入れて粉末物を溶解させる。この場合
上記口部２は比較的大径であるため水の挿入が比
較的楽である。

いま使用者が飲むのを中止したい場合、上記中
空体４と中空栓体６を夫々の連結部５で切り放
し、この切り放された中空栓体６を上記筒状体１
の口部２に載置する。然かる後上記キヤツプ体８
の内ねじ９と、筒状体１のねじ部３と螺合させる
と上記中空栓体４は口部２の内径より稍々大径と
したことおよび中空となつているため筒状体１の
口部２に密に嵌合し、内容物が蒸発し易い炭酸飲
料と雖も外部に漏洩させることがない。

なお、上記中空栓体６を球状のものとしたから
恰も従来周知のラムネの球のようであり、これを
使用する小児等に多大な興味を持たせることが出
来る。

この考案の他の実施例として、図のようにスト
ロ体を設けることも出来る。

即ち上記と同一部分を同一符号で示して説明す
ると、筒状体１と平行して設けられ末端部が筒状
体１の末端部と連結した小経のストロ体１０を設
け、このストロ体１０の中間部に蛇腹状部１１を
形成させる。このストロ体１０の上端にこれと連
結し、該連結部分１２が切り取り可能となつてい
る閉鎖された切り取り片１３を設け夫々を同時成
型して構成したものである。

いま使用者がこのストロを使用したい場合、こ
のストロ体１０の上端の連結部分１２を切り取
り、切り取り片１３を除去することでストロ体１
０の上端が開放される。ここでこの部分を口に当
て容器中の液体を飲むものであるが、この場合ス
トロ体１０の中間部に蛇腹状部１１を形成させた
ものであるから、ストロ体１０を自由方向に動か
すことが出来液体を飲み易い事は勿論である。

なお、この場合飲むのを中止するときでも上記
比較的大径の口部２の密封状態はその儘でよく、
該ストロ体１０を用いるときはその先端の開放部
が極く小さなため筒状体１内に空気が入らず従つ
て容器本体７を押圧しつつ飲むもので、携帯時な
ど内容物が漏出する虞は殆どない。さらに、上記
の実施例で使用者が飲むのを中止しキヤツプ体８
を閉ざした場合上記上記蛇腹状部１１を折り曲げ
ておけば、内容物が蒸発し易い炭酸飲料と雖も外
部に漏洩させることがないのである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例で第１図はキヤツプ体を
施した全体の側面図、第２図は成型完了時の正面
図、第３図は筒状体上部の拡大縦断面図、第４図
はキヤツプ体を施した状態の筒状体上部の拡大縦
断面図である。 １……筒状体、２……口部、３……ねじ部、４
……中空体、５……連結部分、６……中空栓体、
７……容器本体、８……キヤツプ体、１０……ス
トロ体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 口部外周にねじ部を刻設した筒状体を設け、
   上記口部の上辺周囲から上方に切り取り可能な
   中空体を膨出させ、さらに該中空体に連結させ
   て該連結部分が切り取り可能でありかつ上記口
   部の内径よりもやや大径の外径をもつ球状の中
   空栓体を設け、夫々が一体成型で造形出来る容
   器本体と、上記筒状体の口部のねじ部と螺合出
   来る内ねじを持つたキヤツプ体とよりなり、使
   用時は上記中空体を除去して筒状体口部を露出
   させ内容物の装入又は排出を可能とし、不使用
   時は上記球状の中空栓体を筒状体の口部に載置
   してからキヤツプ体を筒状体に螺合するするこ
   とで筒状体口部を密封出来るようにした合成樹
   脂製中空容器。 ２ 上記筒状体と平行して設けられ末端部が筒状
   体の末端部と連結した小径のストロ体と、この
   ストロ体の中間部に設けた蛇腹状部と、ストロ
   体の上端にこれと連結し、該連結部分が切り取
   り可能となつている閉鎖された切り取り片とよ
   りなり上記筒状体、ストロ体、蛇腹状部、切り
   取り片の夫々を同時に成型した容器本体と、上
   記筒状体の口部に上記中空栓体を載置した状態
   で上記筒状体のねじ部と螺合出来る内ねじを持
   つたキヤツプ体を設けた実用新案登録請求の範
   囲１、に示した合成樹脂製中空容器。