JPH05104559A - 反応射出成形装置および反応射出成形方法 - Google Patents

反応射出成形装置および反応射出成形方法

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JPH05104559A
JPH05104559A JP27290091A JP27290091A JPH05104559A JP H05104559 A JPH05104559 A JP H05104559A JP 27290091 A JP27290091 A JP 27290091A JP 27290091 A JP27290091 A JP 27290091A JP H05104559 A JPH05104559 A JP H05104559A
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pressure
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resin
material liquid
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JP27290091A
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Kunio Niwa
邦夫 丹羽
Masaru Kono
賢 甲野
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 繊維強化樹脂製品を反応射出成形する場合に
おいて、金型内への樹脂の射出圧力を制御して、樹脂浸
透性を向上し、かつ繊維の移動を防止する。 【構成】 金型4内に予め繊維強化材を配置した後に未
反応原料液を金型4内へ射出して、上記繊維強化材に樹
脂を含浸させつつ硬化して成形品を成形する反応射出成
形装置において、上記金型と、未反応原料液の衝突混合
装置の間に、未反応原料液を所要の一定圧力で金型4へ
圧送可能とする圧力調整容器3を介設している。該圧力
調整装置3により金型4内に配置している繊維強化材の
繊維密度に応じて射出圧を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応射出成形装置およ
び該装置を用いた反応射出成形方法に関し、詳しくは、
金型内に予め繊維強化材を配置した後に金型内へ未反応
原料液を射出して、上記繊維強化材に樹脂を含浸させつ
つ重合反応させて成形品を成形するもので、特に、強
度、耐衝撃性等が要求される一般構造材、建築用材、自
動車用材、防具材等の成形に好適に用いられるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の反応射出成形では、2個
の容器に未反応原料液を分けて入れ、一方には重合触
媒、他方に重合開始剤と活性調整剤とを添加して、2種
類の安定した反応溶液を調整し、この2種類の反応溶液
をミキシングヘッド(衝突混合装置)で瞬間的に衝突混合
させて撹拌し、混合後、直ちに加熱した金型のキャビテ
ィ内に射出する方法がとられている。上記の未反応原料
液を衝突混合する方法では、衝突圧力により充分な撹拌
が得られ、撹拌手段を設ける必要がない利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、衝突混
合させるためには、衝突圧力を所要の大きな圧力にする
必要があり、よって、該衝突混合装置より直ちに金型に
射出される未反応原料液の射出圧は大きな圧力となって
いる。このように、金型内への未反応原料液の射出圧が
大きいと、金型内に予め積層配置している繊維強化材の
繊維密度が大きい場合、繊維中に樹脂が浸透せず、繊維
を押し付け、その隙間のみに樹脂が満たされることとな
る。即ち、繊維中に樹脂が十分に含浸されない問題が生
じる。
【0004】また、大きな射出圧で射出される樹脂によ
り、繊維に移動が生じ、設計通りの繊維含有率や繊維角
度が維持出来ず、その結果、成形品が設計通りに成形で
きない欠点がある。
【0005】本発明は上記した問題を解消せんとするも
ので、衝突混合後、金型内への未反応原料液の射出圧力
を繊維密度に対応して調整して制御できるようにし、よ
って、繊維中への樹脂の浸透性改善および繊維の移動を
阻止して設計通りの成形品を製造出来るようにすること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明は、金型内に予め繊維強化材を配置した後
に未反応原料液を射出して、上記繊維強化材に樹脂を含
浸させつつ重合反応させて成形品を成形する反応射出成
形装置において、上記金型と、未反応原料液のミキシン
グヘッドあるいは混合槽の間に、未反応原料液を所要の
一定圧力で金型へ圧送可能とする圧力調整容器を介設し
ていることを特徴とする反応射出成形装置を提供するも
のである。
【0007】さらに、本発明は、上記反応射出成形装置
を用いて、反応射出成形に用いる樹脂の未反応原料液を
衝突混合装置で衝突混合させた後、直ちに、圧力調整容
器を通して所要圧力に圧力制御して金型内に射出し、金
型内に予め配置している繊維強化材中に樹脂を含浸させ
つつ重合反応させて繊維強化樹脂製品を成形する反応射
出成形方法を提供するものである。
【0008】上記圧力調整容器内の圧力調整は、圧力媒
体を用いて行っており、該圧力媒体としては圧力制御さ
れる窒素等の不活性ガスからなる気体を用い、該気体を
容器内に充填して行うことが好ましい。具体的には、上
記不活性ガスで置換あるいは容器内空気圧を減圧する方
法等が用いられ、圧力調整容器から金型への吐出圧力を
20kg/cm2以下に設定することが好ましい。また、上記
圧力調整容器にリーク弁または/および圧力リリーフバ
ルブを設け、容器内の圧力を一定以上に上げないように
することが、安全性の点から好ましい。
【0009】さらに、樹脂浸透を向上するために金型キ
ャビティ内を真空に減圧しても良い。
【0010】上記圧力調整容器は、金型へ射出する未反
応原料液の温度を最適温度とすると共に、該容器内部に
残留する余った樹脂を取り出すために、容器内で重合さ
せて取り出すことが出来るように、圧力調整容器に温度
制御手段を設けている。
【0011】上記圧力調整容器の容積は、1回の金型に
射出される未反応原料液よりも大きくても小さくてもよ
いが、混合された液がミキシングヘッド内に逆流するこ
とを妨げる設定が好ましい。そのため、例えば、 ミキシ
ングヘッドからの吐出量よりも圧力調整容器内の内容積
が大きくなるように設定するか、あるいは、金型内の圧
力<圧力調整容器内の圧力の関係になるように設定して
いる。
【0012】上記反応射出成形装置により成形する繊維
強化樹脂に用いる繊維強化材としては、連続繊維及び/
または長繊維の形態で、かつ、カーボン繊維、ガラス繊
維、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ス
チール繊維、アモルファス金属繊維、ポリエステル繊
維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、有機繊維及び/
またはそれらの混合物が用いられる。また、必要に応じ
て、上記繊維の不織布も用いられる。
【0013】上記成形法に用いられる樹脂は反応射出成
形法(RIM)あるいはレジントランスファーモールディ
ング(RTM)により成形されうる樹脂であり、その例と
しては、RIMナイロンやシクロペンタジエン、エポキ
シ、ウレタン、ポリエステル、架橋ポリエステルアミド
等があげられる。
【0014】RIMナイロンである場合、金型内に重合
触媒と重合開始剤とを含む溶融したラクタム類を注入
し、これを加熱によりポリアミド重合とするモノマーキ
ャスティング法により成形される。
【0015】上記モノマーであるω−ラクタム類として
は、α−ピロリドン、α−ピペリドン、ω−エナントラ
クタム、ε−カプロラクタム、ω−カプリロラクタム、
ω−ペラルゴノラクタム、ω−デカノラクタム、ω−ウ
ンデカノラクタム、ω−ラウロラクタム、あるいはこれ
らのc−アルキル置換−ω−ラクタム、並びにこれらの
二種以上のω−ラクタムの混合物があげられる。また、
ω−ラクタムは必要に応じて改良成分(ソフト成分)を含
むことができる。該ソフト成分は分子中に使用する開始
剤と反応する官能基を有し、しかも、Tgの低い化合物
で、通常の官能基を有するポリエーテルや液状ポリブタ
ジエンなどが使用される。
【0016】上記ω-ラクタム類として使用される市販
の原料としては、宇部興産(株)会社のUBEナイロン(U
X-21)等がある。これはアルカリ触媒とカプロラクタ
ムからなるA成分と、ソフト成分を含むプレポリマーと
カプロラクタムからなるB成分とから構成されている。
【0017】上記重合触媒としては、水素化ナトリウム
が好ましいが、その他のナトリウム、カリウム、水素化
リチウム等の公知のω−ラクタムの重合触媒を使用する
ことが出来る。その添加量はω−ラクタムに対して0.
1〜0.5モル%の範囲が好ましい。
【0018】また、重合開始剤(活性剤)としては、 N−
アセチル−ε−カプロラクタムが用いられるが、その他
のトリアリルイソシアヌレート、N−置換エチレンイミ
ン誘導体、1.1’−カルボニルビスアジリジン、オキ
サゾリン誘導体、2−(N−フェニルベンズイミドイ
ル)アセトアニリド、2−(N−フェニルベンズイミド
イル)アセトアニリド、2−N−モリホリノ−シクロヘ
キセン−1.3−ジカルボキサニリド等や公知のイソシ
アナート、カルボジイミド等の化合物を用いることが出
来る。上記重合開始剤の添加量はω−ラクタムの量に対
して0.05〜1.0モル%の範囲内にあることが好まし
い。
【0019】マトリクス樹脂としてシクロペンタジエン
樹脂を用いる場合、該シクロペンタジエン樹脂となる重
合性モノマーとしては、ジシクロペンタジエンのほか、
ジヒドロジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエ
ン、テトラシクロペンタジエン、シクロペンタジエン−
メチルシクロペンタジエン共二重体等が用いられる。
【0020】上記シクロペンタジエン樹脂の重合触媒と
しては、タングステン、モリブデン、タンタル等のハロ
ゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニ
ウム塩等が好適に用いられる。重合開始剤としては、周
期率表第I族〜第III族の金属のアルキル化物を中心とす
る有機金属化合物、アルコール、フェノール等の酸素含
有化合物等が好適に用いられる。
【0021】さらに、上記重合触媒および活性剤(重合
開始剤)を含む溶液は、重合反応が非常に速く開始され
るので、成形用金型に充分に流れ込まない間に重合が起
こることがあるため、活性調節剤としてアルキレングリ
コールまたはポリアルキレングリコールから選ばれるグ
リコール化合物のモノエーテルおよび/またはモノエス
テルが好適に用いられる。また、金型への射出に際して
は、金型温度を通常40〜130℃の範囲とし、通常1
〜5分間重合反応を行うことが好ましい。
【0022】上記金型への射出成形に際しては、金型温
度を通常40〜130℃の範囲とし、通常1〜5分間重
合反応を行っている。
【0023】
【作用】上記したように、衝突混合装置から金型への原
料供給路に圧力調整容器を介設して、金型へ射出する未
反応原料液の圧力を減圧調整しているため、金型内には
予め配置している繊維強化材の繊維密度に対応させた圧
力に制御して未反応原料液を射出することが出来る。よ
って、繊維中への樹脂の浸透を十分に行うことが出来る
と共に、射出圧による繊維の移動を無くして、設計通り
の繊維含有率および繊維角度を維持することが出来る。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1は本発明に係わる反応射出成形装置の
全体概略図であって、1Aは未反応原料液の第1容器、
1Bは第2容器、2は衝突混合装置となるミキシングヘ
ッド、3は圧力調整容器、4は金型である。
【0025】上記未反応原料液の第1および第2容器1
A、1Bはそれぞれミキシングヘッド2と還流路5A、
5Bを介して接続しており、還流路には未反応原料液を
所要の高圧でミキシングヘッド2へ供給するためのシリ
ンダ6A、6Bを設けている。 ミキシングヘッド2
は、その内部では第1容器1Aと第2容器1Bより供給
された未反応原料液をミキシングヘッド2の供給部分に
設けたオリフィス15A、15Bより高圧で供給して衝
突混合させる構成としており、この衝突混合した未反応
原料液をミキシングヘッド2の吐出口側に付設した圧力
調整容器3へ吐出させている。
【0026】上記圧力調整容器3は、ミキシングヘッド
2の吐出口に連通した取入口3aと、金型4のキャビテ
ィ7に供給管8を介して連通させた吐出口3bと、圧力
制御用の圧力源9と圧力供給管10を介して連通した圧
力口3cとを設けた密閉容器からなる。尚、圧力調整容
器3にはミキシングヘッド2から未反応原料液が吐出さ
れると、その容積が圧縮されるため、圧力が所定の一定
以上にならないように、リリーフ弁12を取り付け、か
つ、安全性を考慮するとリーク弁28も取り付けてい
る。
【0027】上記圧力源9から圧力調整容器3には窒素
を供給し、圧力調整容器3の内部を窒素と置換して所要
の圧力に調整するか、或はリーフ弁を用いて窒素流通状
態にすることが可能である。
【0028】また、圧力調整容器3の外周部にヒータ等
からなる温度調整装置20を取り付け、圧力調整容器3
内の原料液の温度を所要温度に制御出来るようにしてい
る。
【0029】上記圧力調整容器3から金型4までの供給
管8は極めて短く設定し、ミキシングヘッド2で衝突混
合した未反応原料液を約500cm2/sec〜3cm2/secで
キャビティ7へ供給出来るように内径を設定し、供給管
8の内部で未反応原料液が硬化しないようにしている。
尚、供給管8を無くして、ミキシングヘッド2と金型4
との間に圧力調整容器3を直付けで介設しても良い。上
記金型4のキャビティ7は真空ポンプ26と連通して、
キャビティ27内を減圧状態に制御出来るようにしてい
る。
【0030】次に、上記反応射出成形装置を用いて反応
射出成形を行う第1実施例について記載する。まず、シ
クロペンタジエンの未反応モノマー(帝人ハーキュレス
製メトン)を、第1容器1A、第2容器1B(ポリウレタ
ンエンジニアリング製のMC104HR)に分けて入
れ、かつ、第1容器1A側には重合触媒、第2容器1B
側には重合開始剤と活性調整剤とを添加して、2種類の
安定したA液とB液とかなる反応溶液を調整した。か
つ、これらA液とB液とを20℃に保温した。
【0031】次に、シリンダ6A、6Bを用いて、ミキ
シングヘッド2へA液とB液とを圧送し、該ミキシング
ヘッド2の内部でA液とB液とを混合させた。その際、
ミキシングヘッド2直前の圧力が60kg/cm2となるよう
に上記シリンダ6A、6Bの速度およびオリフィス15
A、15Bの径を調整して圧送した。
【0032】上記ミキシングヘッド2で衝突混合された
未反応原料液は直ちに、内容積800cm3の圧力調整容
器3に吐出された。 その際の吐出量は500cm3とし、圧
力調整容器3の内容積を大としている。
【0033】上記圧力調整容器3の内部は減圧状態とし
ており、該圧力調整容器3より金型4のキャビティ7に
3kg/cm2の圧力で圧送した。金型4は80℃に加熱して
おり、かつ、該金型4に射出される原料液は温度調整装
置20により20℃に設定した。
【0034】キャビティ7は300mm×150mm×厚み
4mmとしている。該キャビティ7内には予めガラス繊維
クロス21層(表面はシランカップリング処理を施し、
バインダーの無いもの)を配置している。 キャビティ7内で上記圧力調整容器3より射出したシク
ロペンタジエンは繊維強化材中に含浸しながら重合し、
約1分後に重合が終了した。
【0035】上記方法で成形された製品では、図2に示
すように、繊維のずれがなく、かつ、各部における繊維
含有率は設計通りであった。図2において、図中、斜線
X1が繊維強化材、斜線X2が樹脂浸透部分、空白が樹
脂のみの部分を指しており、図2では全体に斜線X1と
X2とが均等に交差した状態で繊維のずれがなく、樹脂
が均等に浸透していることが示されている。
【0036】また、圧力調整容器3内に残留した原料液
は、温度調整装置20により調温することで重合体ある
いは未重合液状態で取り出すことが可能である。
【0037】反応射出成形方法の第2実施例を以下に記
載する。RIMナイロンの未反応モノマー(宇部興産製
UX−21)を第1容器1Aと第2容器1Bとに分ける
入れ、それぞれ第1実施例と同様な配合剤を添加してA
液とB液とを設け、90℃に保温した。
【0038】上記A液とB液とをシリンダ6A、6Bを
用いてミキシングヘッド2直前の圧力を30kg/cm2とな
るように調整して、 ミキシングヘッド2へ圧送し、A液
とB液とを衝突混合させた。この混合液を内容積800
cm3の圧力調整容器3へ吐出した。その際の吐出量を5
00cm3とした。
【0039】圧力調整容器3内は窒素と置換して減圧状
態としており、3kg/cm2の圧力で、金型3の300mm×
150mm×厚さ4mmのキャビティ7に圧送した。キャビ
ティ7内にはカーボン繊維クロス(東邦レーヨン製W31
01)を20層予め配置していた。尚、該繊維強化材は
繊維表面をアルコール可溶性ナイロン(東レ製AQナイ
ロンK−80)で処理した。金型3は予め150℃に加
熱しており、該金型に圧送するRIMナイロンは90℃
とした。キャビティ7内に射出したRIMナイロンは繊
維強化材に含浸しつつ重合し、約1.5分後に重合反応
が完了した。
【0040】上記方法で成形された繊維強化樹脂製品で
は繊維内にナイロンが十分に浸透しており、かつ、繊維
のずれがなく、 前記図2に示す状態であった。
【0041】上記本発明による製造方法と比較するため
に、従来の圧力調整容器を用いない方法で繊維強化樹脂
製品を製造した。即ち、ミキシングヘッドを金型に直接
固定して成形した。用いた樹脂および繊維強化材は第1
実施例と同一とし、かつ、金型も第1実施例と同一のも
のを用い、温度条件等も同一とした。
【0042】ミキシングヘッドでの衝突混合時の圧力を
60kg/cm2として、 この圧力で混合したRIMシクロペ
ンタジエンをキャビティ内に吐出した。キャビティ内に
予め配置している繊維強化材は射出圧により移動し、キ
ャビティ内で偏った状態となった。成形品は図3に示す
状態で、顕微鏡で観察するまでもなく、明らかに樹脂浸
透は不均一であり、かつ、成形品を切断して顕微鏡で観
察した場合も当然ながら樹脂浸透は不均一であった。ま
た、後述する曲げ試験を行うためにサンプルを取り出す
ことさえも不可能であった。
【0043】さらに、本発明に係わる製造方法による繊
維強化樹脂成形品の強度をテストした。即ち、上記第2
実施例により製造した成形品を10mmに切断してテスト
片を設けた。該テスト片をJIS K 7055による
試験方法を用い、サンプル支持長さ80mmにより3点曲
げ試験を行い、曲げ弾性率および曲げ強度を測定した。
【0044】その結果は、曲げ弾性率が5190kg/m
m2、 曲げ強度が69.0kg/mm2で、 十分な曲げ弾性率お
よび曲げ強度を有していた。 また、 比重も1.461〜1.468とバラツキなく、 設
計通りものが得られた。
【0045】さらに、図4に示すように、圧力調整容器
3’を金型形状で離型可能としても良い。その場合、圧
力調整容器3'の洗浄作業を短縮化することが出来る利
点がある。
【0046】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば金型内に射出する射出圧力を圧力調整容器によ
り圧力制御しているため、大きな射出圧により金型内に
予め配置している繊維強化材が押圧されて樹脂の浸透性
が不十分となることが防止出来ると共に、繊維強化材の
移動が防止出来る。よって、成形品の各部は設計通りの
強度、繊維含有率、繊維角度を保持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる反応射出成形装置の実施例を
示す全体図である。
【図2】 上記装置により成形された成形品の断面状態
を示す概略図である。
【図3】 従来の圧力調整容器がない装置により成形さ
れた成形品の断面状態を示す概略図である。
【図4】 本発明の反応射出装置の他の実施例を示す
全体図である。
【符号の説明】
1A、1B 未反応原料液容器 2 ミキシングヘッド 3 圧力調整容器 4 金型 7 キャビティ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内に予め繊維強化材を配置した後に
    未反応原料液を金型内へ射出して、上記繊維強化材に樹
    脂を含浸させつつ重合反応させ成形品を成形する反応射
    出成形装置において、 上記金型と、未反応原料液の衝突混合装置の間に、未反
    応原料液を所要の一定圧力で金型へ圧送可能とする圧力
    調整容器を介設していることを特徴とする反応射出成形
    装置。
  2. 【請求項2】 上記圧力調整容器は未反応原料液の温度
    調整手段も備えていることを特徴とする請求項1記載の
    装置。
  3. 【請求項3】 上記圧力調整容器内を不活性ガスで置換
    あるいは減圧して、該圧力調整容器から金型への吐出圧
    力を20kg/cm2以下に設定している前記請求項のいずれ
    か1項に記載の装置。
  4. 【請求項4】 上記圧力調整容器にリーク弁または/お
    よび圧力リリーフバルブを設けたことを特徴とする請求
    項1および2のいずれか1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 反応射出成形に用いる樹脂の未反応原料
    液を衝突混合装置で衝突混合させた後、直ちに、圧力調
    整容器を通して所要圧力に減圧制御して金型内に射出
    し、金型内に予め配置している繊維強化材中に樹脂を含
    浸させつつ重合反応させて繊維強化樹脂製品を成形する
    反応射出成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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