JPH048984Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、吸湿剤を収容し室内雰囲気の除湿に
使用する使い捨てできる組立式簡易除湿容器に関
するものである。

〔従来の技術〕

従来噴霧水を用いて粒化した塩化カルシウムを
充填したプラスチツク成形品の除湿器が室内雰囲
気の除湿に使用されてきた。しかしこの除湿器は
吸湿剤を詰替え使用するので使用管理が面倒であ
り、またプラスチツク成形品のためコストが比較
的高く、また製造が複雑、面倒であり、販売上占
有空間が大きく、更には廃棄プラスチツクの公害
などの問題がある。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、簡便かつ低廉な使い捨て可能な組立
式簡易除湿容器の提供を目的とする。

本考案の除湿容器は、上方を開口させた防湿、
防水性の軟質製袋を、組み立ておよび折り畳み可
能な外箱内に内装し、外箱の組立ておよび折り畳
みに伴い立体化および扁平化できるように、内装
袋の立面部を外箱の立面部内に貼着内装してなる
除湿容器であつて、前記外箱には、その一周壁上
縁に支持部を介し、通孔が透設された吸湿剤載置
部および蓋部を連接し、前記外箱に内装した前記
内装袋の開口面に前記吸湿剤載置部を嵌装させて
なる組立式簡易除湿容器である。

本考案の除湿容器は紙および軟質包材で構成さ
れ、構造が簡単で折り畳んで販売され、その組み
立ては容易にして低廉で使い捨てが可能のもので
あり、通気通水性の不織布袋に収納した吸湿剤が
使用される。

〔実施例〕

以下実施例について本考案の除湿容器を説明す
る。

第１図は本考案の除湿容器の１例の斜視図、第
２図は第１図の−断面図、第３図は外箱の展
開図、第４図は外箱の組立て要領説明図、第５図
は外箱内面上に折り畳み内装袋を配置した展開図
である。

紙製外箱１は吸湿剤載置部２、蓋部３、支持部
４ａ，４ｂ、両側に側面部６を連接する前面部
５、底面部７、背面部８が折線を介して順次連接
し、蓋部３には挿込又は貼着フラツプ９が、また
吸湿剤載置部２には各側面部６内面に接当するフ
ラツプ１０が、更に側面部６側端には背面部８へ
の貼着フラツプ１１がそれぞれ連接されて形成さ
れる。底面部７はほぼ中央を横断する折線１２並
びに折線１２を縦断して刻設された切込み１３お
よび挿通孔１４からなる係止部を有する。両側面
部６にはフラツプ１５および前記底面部の係止部
に挿通係止する係止フラツプ１６が連接され、フ
ラツプ１５および係止フラツプ１６に共通する折
線１７が設けられる。また吸湿剤載置部２および
蓋部３には、通孔１８が適宜透設される。なお、
背面部８に透視窓１９を設けることもよい。ま
た、紙製外箱１は紙のみならず、他の材料との組
合せ、例えば塩ビフイルムとの複合材としたり、
各種の合成紙が使用でき外箱全体もしくは吸湿剤
収容部位（特に載置部２及び支持部４ａ，４ｂ、
フラツプ１０）に防水性を付与させる材料であれ
ば、任意に選択できる。外箱自体に防水性を付与
させることによつて能率のよい除湿が期待でき
る。

また防水機能とヒートシール性を有するフイル
ムを貼合した外箱であれば、外箱のフラツプ１１
や内装袋２０の貼着作業で接着剤を必要としな
い。

防湿、防水性を有する軟質製の、背シール２
１、底部シール２２を有する、あるいは角底ヒダ
付などの上方を開口させた適宜扁平状態に折り畳
んだ内装袋２０（図示ではガゼツト折平袋）が外
箱の前面部５および背面部８の接着剤２３により
貼着される。内装袋２０は通常透明材料で形成さ
れる。内装袋と外箱との接着位置は、外箱を組み
立てたときに内装袋の立面部が外箱の立面部、す
なわち前面部５、背面部８、側面部６に隣接し立
体容器として保持されるように、外箱立面部の適
宜の位置（図示した実施例では内装袋の前面部、
背面部の外面を外箱の同部内面に接着）とするこ
とができる。

また外箱を組み立てたとき、それに伴い内装袋
の両側ひだ部が谷折となつた扁平な状態から立体
形状に変形すると、内装袋２０の開口周縁は、外
箱内面沿いに接当し、吸湿剤載置部２を嵌入する
と、支持部４ａ、フラツプ１０は前記内装袋２０
の開口内面に装着され、前記載置部２上に吸湿剤
Ｈを収容する空間が形成される（第１，２図参
照）。

本考案の除湿容器は、背面部両側縁にフラツプ
１１を貼着し、外箱の前面部５と背面部８内面上
相互間に内装袋２０を配置して、前記内装袋２０
と外箱とを接着し、折線１７を介しての側面部６
を折り畳み（第５図）、背面部８上へ吸湿剤載置
部２、蓋部３を折り畳んだ扁平状態で販売され
る。使用者は底面部７の折線１２を伸ばして係止
フラツプ１６を係合部１３，１４に挿通係止する
だけで外箱が組み立てられ（第４図）、それと共
に、立体状になつた内装袋２０の開口面に支持部
４ａを介して吸湿剤載置部２を嵌装して吸湿剤Ｈ
を載置し、蓋部３を内折せるフラツプ１５上に覆
蓋しフラツプ９で挿込又は貼着固定して除湿容器
が完成する。通気通水性不織布に収納された吸湿
剤、例えば塩化カルシウムＨは不透過性外装に入
れて添付されているからこれからとり出して、前
記載置部２に載せればよい。

このように組み立てられた除湿容器は湿気を嫌
う室内、例えば押入れ、下駄箱、洋服ダンスなど
に適宜の位置に配置することができ、雰囲気中の
湿分は外箱の通孔を通して吸湿剤に吸収され、生
じた容液Ｓは吸湿剤載置部２の通孔１８から内装
袋内に流入し貯留される。内装袋内の貯留水位は
外箱の透視窓１６を通して外側から監視できるの
で、所定水位になつたときにこの容器を廃棄し、
新しい除湿容器を配備することができる。

〔効果〕

本考案の除湿容器は外箱の組み立ておよび折り
畳みに伴い、立体化および扁平化できるように、
内装袋の立面部を外箱の立面部内に貼着内装した
構成であるため、製造、販売上有利にしてかつ廉
価に提供できるものであり、しかも必要の都度、
組立て、折り畳みが可能なので、輸送コストの低
減に寄与し、店頭での場所塞ぎにならず、いわゆ
るプレミアムとして最適なものである。

また使用管理上、一枚の素材を接着剤なしで付
属品のごときを必要とせずに、簡単に組み立て及
び折り畳みができるので真に便宜なものである。

しかも外観上、外箱が紙またはそれと同質の材
料で製作されるので、印刷適性がよく、種々のデ
ザインを実施できる。更に使用廃棄の場合、前述
のとおり紙製なので公害問題のおそれもなく、手
軽に焼却できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の除湿容器の１例を示し、第１図
は斜視図、第２図は第１図の−断面図、第３
図は外箱の展開図、第４図は外箱の組み立て要領
説明図、第５図は外箱内面上に折り畳み内装袋を
配置した展開図である。 １……外箱、２……吸湿剤載置部、３……蓋
部、４ａ，４ｂ……支持部、１８……通孔、２０
……軟質製内装袋、Ｈ……吸湿剤。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上方を開口させた防湿、防水性の軟質製袋２
   ０を、組み立ておよび折り畳み可能な外箱１内
   に内装し、外箱１の組み立ておよび折り畳みに
   伴い立体化および扁平化できるように、内装袋
   ２０の立面部を外箱の立面部内に貼着内装して
   なる除湿容器であつて、前記外箱１には、その
   一周壁上縁に支持部４ｂを介し、通孔１８が透
   設された吸湿剤載置部２および蓋部３を連接
   し、前記外箱１に内装した前記内装袋２０の開
   口面に前記吸湿剤載置部２を嵌装させてなる組
   立式簡易除湿容器。 (2) 内装袋２０が透明材料製で、外箱１の立面部
   に透視窓１９を設け、貯留水位を外側から監視
   可能な実用新案登録請求の範囲第１項記載の組
   立式簡易除湿容器。