JPH0481316A - 車両の統合制御装置 - Google Patents

車両の統合制御装置

Info

Publication number
JPH0481316A
JPH0481316A JP19421490A JP19421490A JPH0481316A JP H0481316 A JPH0481316 A JP H0481316A JP 19421490 A JP19421490 A JP 19421490A JP 19421490 A JP19421490 A JP 19421490A JP H0481316 A JPH0481316 A JP H0481316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
steering
suspension
control
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19421490A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Ono
英一 小野
Yasuyuki Hayashi
林 靖享
Kaoru Takanami
高浪 薫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP19421490A priority Critical patent/JPH0481316A/ja
Publication of JPH0481316A publication Critical patent/JPH0481316A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両の操舵装置と懸架装置とを統合的に制御
することにより、例えば懸架系の挙動か操舵系に及ぼす
影響を考慮した高性能な旋回特性が得られる車両の統合
制御装置に関する。
【従来技術とその問題点】
従来より、アクティブ制御によって車両の旋回運動特性
を制御する装置かある。この従来の車両運動制御装置と
して「ハンドル操舵量と車両挙動量を検出し、ハンドル
操舵量より目標とする動特性を得るために必要な目標制
価量を演算し、フィードフォワード信号として発生させ
るフィードフォワード信号演算手段と、ノ\ンドル操舵
量に基づき演算される目標とする車両の挙動量と車両挙
動量との偏差量を演算し、この偏差量から車両状態に基
づき最適な補正量を演算し、フィードバック信号として
発生させるフィードバック信号演算手段と、前記フィー
ドフォワード信号と前記フィードバック信号とを加減算
し、操舵制御信号を演算する制御信号演算手段と、前輪
または後輪の少なくともいずれか一方の転舵輪に最適な
転舵角を与えるように制御するアクチュエータ手段とか
らなる」車両の操舵制御信号(特願平1−132166
号)がある。 また、車両の旋回運動特性の制御はサスペンションの荷
重を制御することによっても可能である。 この従来の車両運動制御装置として[ハンドル操舵量と
車両の操舵系挙動量と車両の水平方向の状態量と垂直方
向の状態量を検出し、垂直方向の状態量からサスペンシ
ョンに生ずる振動を抑制する振動抑制制御信号を出力す
る振動抑制制御信号演算手段と、操舵量から操舵系挙動
量の目標値である目標挙動量信号を出力する目標挙動量
演算手段と、目標挙動量信号と操舵系挙動量の偏差を演
算し偏差信号を出力する偏差演算手段と、水平方向の状
態量から車両の状態が懸架系へ及ぼす影響量を演算し懸
架系影響量信号として出力する懸架系影響量演算手段と
、偏差信号と懸架系影響量信号とから車体の姿勢を保持
するとともに操舵系の車両挙動を補償する制御信号を演
算し非干渉化制御信号として出力する非干渉化制御信号
演算手段と、振動抑制制御信号と非干渉化制御信号とか
ら統合制御信号を演算し統合制御信号演算手段と、この
統合制御信号に基づきサスペンションの特性を制御する
アクチュエータ手段とからなる」振動制御用非干渉化装
置およびサスペンションの統合制御装置(特願平1−1
43325号)がある。 これらの操舵制御信号とサスペンションの統合制御装置
とは、同時に使用すると荷重移動などによるスタビリテ
イ−ファクタ変化という懸架系運動からの影響を有効に
利用することで旋回運動に対する制御効果をさらに向上
させることができる。 しかし、二つの装置が行う旋回運動の制御は性能上互い
に干渉し合っており、また、同時に設計する際には多く
の試行錯誤が必要であった。
【発明の目的】
本発明は、車両の操舵装置と懸架装置を統合的に制御し
、高性能な旋回特性を得ることにある。 ところで上記従来技術では、旋回という一つの運動に対
し操舵による制御則と懸架による制御則が独立している
ために、それぞれの制御則の設計の際多くの試行錯誤を
必要とした。しかしながら、懸架系が旋回運動に及ぼす
影響は非線形的なものであるため、これら二つの制御系
を単純にまとめたのでは線形制御理論を適用することが
できず、多くの試行錯誤による設計に頼らざるを得ない
。 そこで本発明では、旋回運動に影響を与える懸架系制御
の制御変数を非線形変換により変換後の新しい変数を含
んだシステムは線形システムとみなすことができること
に着眼し、この線形システムに線形制御理論を適用する
ことで、シンプルな構成で、懸架系が旋回運動に及ぼす
非線形な影響を考慮した優れた旋回特性を得ることを目
的とする。
【発明の説明】
本発明は、第1図に示すように、少なくとも、ハンドル
の操舵量と車両の旋回運動などを表す挙動量とを検出す
る検出手段1と、前記検出された操舵量に基づき目標と
する車両の挙動量を達成するための目標操舵制御量を演
算する目標操舵制御量演算手段2と、前記検出された操
舵量に基づき目標とする車両の挙動量を演算する目標挙
動量演算手段3と、前記演算された目標挙動量と検出さ
れた挙動量とに応じて、懸架補正量と前記演算された目
標操舵制御量を補正する操舵補正量とを線形モデルに基
づき統合的に演算する補正量演算手段4と、前記演算さ
れた懸架補正量を前記検出された挙動量に基づき非線形
変換して懸架特性を表す実懸架補正量を出力する非線形
補償手段5と、前記目標操舵制御量と操舵補正量とに応
じて車両の前輪および後輪の少なくとも一方に最適な転
舵角を生じさせる操舵制御駆動手段7と、前記実懸架補
正量と姿勢制御量とに応じて各輪のサスペンション特性
を可変制御する懸架制御駆動手段8とを具備するもので
ある。 上記構成よりなる本発明の車両の統合制御装置の作用は
、次のとおりである。 検出手段1は、ハンドル操舵量および車両の旋回運動な
どを表す挙動量を検出し、それらに対応する電気信号な
どに変換する。 つぎに、目標操舵制御量演算手段2において操舵量に対
する車両の挙動を最適にするため、目標とする車両の挙
動量を達成するために必要な目標操舵制御量を操舵量よ
り車両挙動の動特性を考慮して演算して、挙動量の制御
においてフィードフォワード的な制御量として出力し、
操舵に対する車両の応答性を向上させる。なお、この目
標とする車両の動特性は、ドライバか最も操縦し易い動
特性などである。 また、目標挙動量演算手段3では、動特性を含んだ目標
となる車両の挙動量である目標挙動量を演算する。 つぎに、補正量演算手段4において横風や路面外乱によ
って生じた挙動量の偏差を抑制するために操舵補正量と
旋回運動に影響を及ぼす懸架特性に関連する懸架補正量
を線形モデルに基づき統合的に演算し、挙動量の制御に
おいてフィードバック的な制御量として出力し、車両の
安定性を向上させる。 そして、操舵制御信号演算手段7においてフィードフォ
ワード的な制御量である目標操舵制御量とフィードバッ
ク的な制御量である操舵補正量を加減算し、その演算結
果に基づき前輪または後輪の少なくとも一方の転舵輪に
最適な転舵角を与えるように操舵アクチュエータを駆動
する。 一方、非線形補償手段5において、前記演算された懸架
補正量を、挙動量を用いて非線形変換することにより、
懸架系の直接的な制御パラメータである実懸架補正量を
出力する。 そして、懸架制御駆動手段8において、挙動量の制御の
ための実懸架補正量に基づき、各輪の懸架アクチュエー
タを駆動し、サスペンション特性を可変制御する。 挙動量の制御に着目すると、車両諸元の変動や外部環境
からの外乱等がない場合、挙動量の制御においてフィー
ドフォワード的な制御量である目標操舵制御量によって
挙動量を目標挙動量に一致させることができるため、偏
差は零となり、挙動量の制御においてフィードバック的
な制御量である操舵補正量と懸架補正量も零となり、フ
ィードバック制御は働かない。懸架補正量が零であるこ
とは旋回によるロールを前後輪のサスペンションで均等
に支持することに対応しており、車体にねじれを生じさ
せず、かつ各輪の荷重をなるべく均等に配分するような
サスペンションの制御となっている。したがって、この
ように車両諸元の変動や外部環境からの外乱等がない場
合には、車体に負担をかけず、かつタイヤ力に余裕をも
たせた制御が可能である。 一方、車両諸元の変動や外部環境からの外乱等かある場
合は、フィードフォワード的な制御のみでは目標となる
挙動量を得ることはできず、偏差を生じる。この場合、
偏差に対応した操舵補正量と懸架補正量が出力される。 これらの補正量は偏差を零に漸近させるように働き、車
両の動特性を目標挙動量に漸近させることかできる。 このように、本発明の車両の統合制御装置では挙動量の
制御においてフィードバック的な制御量として操舵補正
量のほかに、懸架補正量を統合的に用いており、操舵に
よる補正のみて偏差を零に漸近させる場合と比較してよ
り速やかに漸近させることか可能となり、車両変動に対
するロバスト性や外乱に対する安定性により優れた車両
運動か実現できる。 すなわち、本発明は、挙動量に対し線形な懸架補正量を
制御入力とするので、比較的簡単な構成で常に応答よく
目標の制御特性を得ることができる。しかも、この懸架
補正量を挙動量を用いて最終的に非線形変換することに
より懸架特性を表す実懸架補正量を演算するので、懸架
特性か旋回運動に及ぼす非線形の影響を正確に反映する
ことかできる。したかって、常に、操舵特性のみならず
懸架特性をも考慮した、応答性および安定性か高い旋回
特性が得られるという優れた効果がある。 さらに、操舵補正量である前後輪の実舵角と車両の旋回
運動等を表す挙動量の関係は線形微分方程式で表される
のに対し、懸架特性を表す実懸架補正量と旋回運動の関
係は線形微分方程式としてではなく非線形線形微分方程
式として表される。 このため、従来のように実懸架補正量を直接制御入力と
した制御系の設計を行おうとすると線形制御理論を適用
できず、試行錯誤的な設計となってしまい、目的の最適
な制御系を得ることが困難であるという問題があった。 そこで本発明では、実懸架補正量より非線形変数変換に
よって求められる車両の旋回運動に影響を及ぼす懸架特
性に関連する懸架補正量を導出し、この懸架補正量を制
御入力とする制御系の設計を行う。この場合、挙動量と
操舵補正量および懸架補正量とは伝達関数によって記述
される線形微分方程式の関係にあるため、線形制御理論
を適用することか可能であり、比較的容易に偏差から操
舵補正量と懸架補正量を統合的に演算するための補正量
演算手段4を設計することができる。
【その他の発明の説明】
その他の発明は、上述した本発明を具体化したものであ
り、第2図に示すように、車両の移動速度を検出し車速
信号を出力する車速検出手段11と、ハンドルの操舵量
を検出し操舵量信号を出力する操舵量検出手段12と、
車両の挙動量を検出し挙動量信号を出力する挙動量検出
手段13と、車両の状態量を検出し状態量信号を出力す
る状態量検出手段15と、転舵輪の実舵角を検出し実舵
角信号を出力する実舵角検出手段14と、前記操舵量信
号より前記車速信号に基づき目標とする車両の挙動量を
達成するための目標操舵制御量を演算する目標操舵制御
量演算手段2oと、前記操舵量信号より前記車速信号に
基づき目標とする車両の挙動量を演算する目標挙動量演
算手段3oと、該目標挙動量信号と前記挙動量信号との
偏差を演算する偏差演算手段41と、該偏差量信号から
車両に働く外乱などに基づき最適な操舵補正量と懸架補
正量を演算する補正量演算手段40と、前記目標操舵制
御量信号と前記操舵補正量信号を加減算して操舵制御信
号とする加減算器を有する操舵制御信号演算手段70と
、該操舵制御信号を操舵アクチュエータ駆動信号にパワ
ー増幅する操舵駆動手段71と、パワー増幅された操舵
アクチュエータ駆動信号に基づき前輪または後輪の少な
くとも何れか一方の転舵輪に最適な転舵角を与えるよう
に制鈍する操舵アクチュエータ手段72と、前記懸架補
正量信号より前記車速信号と前記挙動量信号と前記実舵
角信号に基づき非線形変換により実懸架補正量を演算す
る非線形補償手段50と、前記車速信号と前記目標挙動
量信号より車体の姿勢変化を予測しこれを抑制するため
の目標姿勢制御量を演算する目標姿勢制御量演算手段6
1と、前記状態量から姿勢制御補正量を演算する姿勢制
御補正量演算手段62と、前記目標姿勢制御量信号と前
記姿勢制御補正量信号から車体の姿勢を保持するための
姿勢制御量を演算する姿勢制御量演算手段60と、前記
実懸架補正量信号と前記姿勢制御量信号から旋回運動を
補償しかつ姿勢を保持するための懸架制御信号を演算す
る懸架制御信号演算手段80と、該懸架制御信号を懸架
アクチュエータ駆動信号にパワー増幅する懸架駆動手段
81と、パワー増幅された懸架アクチュエータ駆動信号
に基づき4輪のサスペンション特性を可変制御する懸架
アクチュエータ手段82とを具備してなる。 上記構成よりなるその他の発明の車両の統合制御装置の
作用は、次の通りである。 車速検出手段IIにおいて車両の移動速度を検出し、対
応する電気信号などに変換する。また、操舵量検出手段
12においてハンドル操舵量を検出し対応する電気信号
などに変換する。さらに、挙動量検出手段13において
車両の旋回運動などを表す挙動量を検出し対応する電気
信号などに変換する。また、状態量検出手段15におい
て車体の姿勢などを表す状態量を検出し対応する電気信
号などに変換する。さらに、実舵角検出手段14におい
て転舵輪の実舵角を検出し対応する電気信号などに変換
する。 つぎに、目標操舵制御量演算手段20において操舵量に
対する車両の挙動を最適にするため、目標とする車両の
挙動量を達成するために必要な目標操舵制御量を操舵量
や車速などから車両挙動の動特性を考慮して演算して挙
動量の制御においてフィードフォワード的な制御量とし
て出力し、操舵に対する車両の応答性を向上させる。な
お、この目標とする車両の動特性は、ドライバが最も操
縦し易い動特性などである。 また、目標挙動量演算手段30では、動特性を含んだ目
標となる車両の挙動量である目標挙動量を演算する。つ
いで、偏差演算手段41では、目標挙動量と挙動量との
偏差を演算する。 つぎに、補正量演算手段40において横風や路面外乱に
よって生じた挙動量の偏差を抑制するために操舵補正量
と懸架補正量を統合的に演算し、挙動量の制御において
フィードバック的な制御量として出力し、車両の安定性
を向上させる。 そして、操舵制御信号演算手段70においてフィードフ
ォワード的な制御量である目標操舵制御量とフィードバ
ック的な制御量である操舵補正量を加減算して操舵制御
信号を発生させる。 ついで、操舵制御信号を操舵駆動手段71において操舵
アクチュエータを駆動するための操舵アクチュエータ駆
動信号に増幅し、この操舵アクチュエータ駆動信号を操
舵アクチュエータ72において前輪または後輪の少なく
とも一方の転舵輪に最適な転舵角を与えるように操舵ア
クチュエータを駆動する。 また、非線形補償手段50において懸架補正量を車速と
挙動量と実舵角を用いて非線形変換することにより、懸
架系の直接的な制御パラメータである実懸架補正量を出
力する。 さらに、目標姿勢制御量演算手段61において車速と目
標挙動量より、挙動量や車速変化などが姿勢に及ぼす影
響を相殺するための目標姿勢制御量を姿勢の制御におい
てフィードフォワード的な制御量として出力する。 また、姿勢制御補正量演算手段62において状態量より
、姿勢制御補正量を姿勢の制御においてフィードバック
的な制御量として出力する。 ついで、姿勢制御演算手段60においてフィードフォワ
ード的な制御量である目標姿勢制御量と、フィードバッ
ク的な制御量である姿勢割部補正量を加減算して姿勢を
保持するための姿勢制御量を演算する。 つぎに、懸架制御信号演算手段80において挙動量の制
御のための実懸架補正量と、姿勢の制御のための姿勢制
御量より、姿勢を保持しつつ、所望の挙動量を得るため
の懸架制御信号を出力する。 ついで、懸架制御信号を懸架駆動手段81において各輪
の懸架アクチュエータを駆動するための懸架アクチュエ
ータ駆動信号に増幅し、この懸架アクチュエータ駆動信
号に基づき各輪の懸架アクチュエータ82を駆動し、サ
スペンション特性を可変制御する。 挙動量の制御に着目すると、車両諸元の変動や外部環境
からの外乱等かない場合、挙動量の制御においてフィー
ドフォワード的な制御量である目標操舵制御量によって
挙動量を目標挙動量に一致させることができるため、偏
差は零となり、挙動量の制御においてフィードバック的
な制御量である操舵補正量および懸架補正量も零となり
、フィードバック制御は働かない。懸架補正量が零であ
ることは旋回によるロールを前後輪のサスペンションで
均等に支持することに対応しており、車体にねじれを生
じさせず、かっ各輪の荷重をなるべく均等に配分するよ
うなサスペンションの制御となっている。したがって、
このように車両諸元の変動や外部環境からの外乱等がな
い場合には、車体に負担をかけず、がっタイヤ力に余裕
をもたせた制御となっている。 一方、車両諸元の変動や外部環境からの外乱等がある場
合は、フィードフォワード的な制御のみでは目標となる
挙動量を得ることはできず、偏差を生じる。この場合、
偏差に対応した操舵補正量と懸架補正量とが出方される
。これらの補正量は偏差を零に漸近させるように働き、
車両の動特性を目標挙動量に漸近させることができる。 このように、その他の発明の車両の統合制御装置では、
挙動量の制御においてフィードバック的な制御量として
操舵補正量のほかに、懸架補正量を統合的に用いており
、操舵による補正のみで偏差を零に漸近させる場合と比
較してより速やかに漸近させることが可能となり、車両
変動に対するロバスト性や外乱に対する安定性により優
れた車両運動が実現できる。さらに、挙動量と操舵補正
量および懸架補正量は伝達関数によって記述される線形
微分方程式の関係にあるため、線形制御理論を適用する
ことが可能であり、比較的容易に偏差から操舵補正量と
懸架補正量を求めるための補正量演算手段40を設計す
ることができる。 ここで、非線形補償手段50の演算内容について、その
−例を第3図および第4図を用いてさらに具体的に説明
する。 車両に用いられるタイヤ特性は接地荷重に対して非線形
的な性質を示すものであり、第3図に示すようにコーナ
リングフォースは接地荷重に対して飽和特性を示す。こ
のため、コーナリングフォースの左右2輪の合計は接地
荷重の合計が等しい場合、第4図に示すように左右輪の
荷重差かないときに最大値を示し、荷重差にしたかって
減少する。本発明はこの性質を旋回特性等の車両の挙動
量の制御に活用するものである。すなわち、旋回等によ
って生じるロール運動を前輪のサスペンションで抑制す
る場合、後輪は荷重差を生じないのに対し、前輪は車両
の姿勢を保持するのに必要な荷重差を左右輪に生じる。 このため前輪のコーナリングフォースは減少し、前輪の
舵角を戻したことと同じ効果を持つ。また、旋回等によ
って生じるロール運動を後輪のサスペンションで抑制す
る場合、前輪は荷重差を生じないのに対し、後輪は車両
の姿勢を保持するのに必要な荷重差を左右輪に生じる。 このため後輪のコーナリングフォースは減少し、後輪の
舵角を戻したことと同じ効果を持つ。結局これらの現象
を考慮した車両運動は次式を用いて記述することができ
る。 mv(β+R)=F、+F、     −(1)1、R
=a、Fl−a、F、        ・・・ (2)
F+=−cr(β+a+R/v−δI)・(I   k
rl vRl(1+λ))−(3)Fr=−c、(β−
a、R/v−δ、)・(1−に、l vR1(1−λ>
)−(4)ただし、 a ft a r :前輪および後輪の車軸と重心との
距離cf+cr:前後輪のコーナリングパワーFr、F
、:前後輪のコーナリングフォースIt :ヨー慣性モ
ーメント m  :車両質量 R:ヨー角速度 V  二車速 β  :車体スリップ角 δ1.δ1:前後輪の実舵角 また、krlvRl(1+λ)およびkTlvR(l−
λ)は左右輪の荷重移動によるコーナリングパワーの減
少を表す項である。λ(−1≦λ≦1)は懸架系制御に
関する値であり、λ=1は旋回の際に生じるロールモー
メントを前輪サスペンションで支持していることに、ま
たλ=−1は後輪サスペンションで支持していることに
対応している。 ところで(1)ないしく4)式から分かるように、懸架
系の直接的な制御パラメータである実懸架補正量λは車
体スリップ角βやヨー角速度Rに関する微分方程式の非
線形要素として表されている。しかしながら、次式のよ
うな非線形変換を行うと、(1)ないしく4)式はかな
り厳密に線形化される。 p=kIl vRl (1+λ) ・(β+a、R/v−δl) C,a r k、1vR1(1−λ) rF1t ・(β−a、R/v−δ、)   ・・・(5)(5)
式の変換後の懸架補正量pを用いて(1)ないしく4)
式の微分方程式を線形近似すると次式が得られる。 x=Ax+Bu            −(6)x=
[β、R]”           ・・・ (7)u
=[δ7.δ、、p]”      ・・・(8)ただ
し、 mv ただし、 t 8口0 mv r B12: mv Iよ したがって補正量演算手段40は(6)ないしく10)
式に基づき、偏差を零にするような制御系を構成すれば
良い。すなわち、(6)ないしく10)式は、多入力多
出力系の線形の制御対象を表しているので、線形制御理
論を適用することにより、容易にかつ迅速に演算ができ
、常に応答よく適切な制御か可能になるとともに、容易
に制御系の設計が可能である。 また、(5)式の逆変換は、 ただし、 Δ+−crarkrlvR1(β十al 二ニーδ、)
■ A、=c、a、krl vRl (β−a、    −
δr)■ となることより、非線形補償手段50は(11)式にし
たがって懸架補正量pを実懸架補正量λに変換すること
となる。
【実施例】
本発明の車両の統合制御装置を第5図を用いて説明する
。 本実施例の車両の統合制御装置は、車両の前後輪操舵装
置および4輪サスペンション装置に適用したもので、車
速検出手段11と、操舵量検出手段12と、挙動量検出
手段13と、状態量検出手段15と、実舵角検出手段1
4と、目標操舵制御量演算手段20と、目標挙動量演算
手段30と、偏差演算手段41と、補正量演算手段40
と、操舵制御信号演算手段70と、操舵駆動手段71と
、操舵アクチュエータ手段72と、非線形補償手段50
と、目標姿勢制御量演算手段61と、姿勢制御補正量演
算手段62と、姿勢制御量演算手段60と、懸架制御信
号演算手段80と、懸架駆動手段81と、懸架アクチュ
エータ手段82とからなる。 車速検出手段11は車速センサ110からなり、従動輪
の回転速度から車速を演算し、対応する電気信号を車速
信号Vとして出力する。 操舵量検出手段12はハンドルと同軸上に取り付けられ
た操舵角センサ120からなり、ハ、ンドルの操舵角を
測定し、ハンドルギヤ比に相当する値で除算して、操舵
制御を行わない場合の前輪実舵角に相当する値を操舵量
信号δ、、として出力する。 挙動量検出手段13は車体スリップ角センサ131とヨ
ー角速度センサ132とからなる。車体スリップ角セン
サ131は非接触式速度計を用いたものであり、車体ス
リップ角βを電気信号に変換し出力するものである。ま
た、ヨー角速度センサ132は車両重心に取り付けられ
、該重心位置でのヨー角速度を測定して該ヨー角速度R
を表す信号を出力する。 状態量検出手段15はロール角センサ150からなる。 ロール角センサ150は各輪のサスペンション長さから
ロール角を求めるものであり、ロール角φを表す信号を
出力する。 実舵角検出手段14は前輪実舵角センサ141と後輪実
舵角センサ142とからなる。前輪実舵角センサ141
は前輪の実舵角δ、を測定し対応する信号を出力する。 また、後輪実舵角センサ142は後輪の実舵角δ、を測
定し対応する信号を出力する。 目標操舵制御量演算手段20と、目標挙動量演算手段3
0と、偏差演算手段4Iと、補正量演算手段40と、操
舵制御信号演算手段70と、非線形補償手段50と、目
標姿勢制御量演算手段61と、姿勢制御補正量演算手段
62と、姿勢制御量演算手段60と、懸架制御信号演算
手段80からなる演算手段は、車速信号と操舵量信号と
挙動量信号と状態量信号と前後輪の実舵角信号を入力し
、前後輪の操舵制御信号と各輪の懸架制御信号を出力す
るディジタルコンピュータにより構成される。 以下に各演算手段における演算の内容を説明する。 目標挙動量演算手段30は、操舵量信号δ8.より車速
信号■に基づきドライバが最も操縦し易いような車両挙
動量である目標車体スリップ角β0と目標ヨー角速度R
6を目標車両挙動量として出力する。ここでは、このよ
うな車両挙動の動特性として、操舵に対し車体スリップ
角は零、ヨー角速度は一次遅れで追従する特性を考える
。つぎに、操舵量信号δ81、車速信号Vと目標車体ス
リップ角β。、目標ヨー角速度R6の関係を表す数式を
示す。 β、=0               ・・・(12
)ただし、Tは一次遅れの時定数、Sはラプラス演算子
を表す。(13)式の演算は、離散化して漸化式として
演算される。 目標操舵制御量演算手段20は、目標車両挙動量である
目標車体スリップ角β。と目標ヨー角速度R0を得るた
めに必要な、前輪目標操舵制御量信号δ、Iと後輪目標
操舵制御量信号δr+を挙動量に対するフィードフォワ
ード的な制御量として演算する。 つぎに、目標操舵制御量演算手段20の演算内容につい
て説明する。各輪の実舵角と挙動量の間には(6)ない
しく10)式の関係がある。この特性を(12)、 (
13)式で表される目標動特性にするためには、操舵量
δ8wと前後輪の実舵角δ1.δ、の間につぎの動特性
が必要となる。 ・・・(17) ・・・(19) したかって、目標操舵制御量演算手段20の演算は、(
14)ないしく19)式を離散化し、δ、をδ14、δ
、をδ1.としたものとなる。 偏差演算手段41は、目標挙動量である目標車体スリッ
プ角β。および目標ヨー角速度R6と測定された挙動量
である車体スリップ角βおよびヨー角速度Rとの偏差を
演算し偏差信号として出力する。 補正量演算手段40は、車体スリップ角偏差信号β0−
βとヨー角速度偏差信号RO−Rから、これらの偏差信
号を零に漸近させるような挙動量に対しフィードバック
的な制御量である前輪操舵補正量信号δ、b、後輪操舵
補正量信号δ7bおよび懸架補正量信号pを演算し出力
する。この演算のアルゴリズムは、(6)ないしく10
)式の線形状態方程式を制御対象とした制御則となる。 すなわち、本実施例の場合、 Xc=AeXe+Beuc ye=CcXc u、:=[β0−β、ROR] ” ye=[δlb+  δrb+  p] ”ただし、A
e、Bc、Ccは定数行列 によって、δfb+  δrb+  pを演算している
。このように、(6)ないしくlO)式は線形状態方程
式であるため、線形制御理論を適用することか可能とな
る。この場合、制御則に動特性を含んでいる。この制御
則は離散化されて漸化式となる。また、制御則は状態フ
ィードバックでもよい。 操舵制御信号演算手段70は、目標操舵制御量演算手段
20より得られた前輪目標操舵制御量δf、と、補正量
演算手段40より得られた前輪操舵補正量信号δfbを
加算し前輪操舵制御信号δ、0とし、目標操舵制御量演
算手段20より得られた後輪目標操舵制御量δ7.と、
補正量演算手段40より得られた後輪操舵補正量信号δ
7.を加算し後輪操舵制御信号δ7゜とじ、前輪操舵制
御信号δ、0と後輪操舵制御信号δ、。を操舵制御信号
として出力する。 非線形補償手段50は、補正量演算手段40より得られ
た懸架補正量信号pから車速検出手段11より得られた
車速信号Vと、挙動量検出手段13より得られた車体ス
リップ角信号βとヨー角速度Rと、実舵角検出手段14
より得られた前輪実舵角信号δ、と後輪実舵角信号δ、
に基づき(11)式に従って実懸架補正量信号λを演算
する。 目標姿勢制御量演算手段61は、車速検出手段11より
得られた車速信号Vと、目標挙動量演算手段30より得
られた目標ヨー角速度R0から、旋回によるロールを抑
制し姿勢を保持するために必要な力のモーメントをフィ
ードフォワード的な姿勢制御量である目標姿勢制御量信
号MXfとして演算する。 つぎに、目標姿勢制御量演算手段61における演算の具
体的な内容を説明する。旋回時の車両重心位置には、車
速信号Vと目標ヨー角速度R0から次式で与えられる横
加速度が生じることか予測される。 g −” V Ro              −(
20)また、車両重心回りにはこの横加速度に応じたロ
ールモーメントが生じるため、これを相殺するための力
のモーメントとして次式が導かれる。 Mxt= −mgyh=−mvRoh    −(21
)ただし、hは重心高さを表す。 すなわち、目標姿勢制御量演算手段61の具体的な演算
式は(21)式である。 姿勢制御補正量演算手段62は、状態量検出手段15よ
り得られるロール角信号Φにあるゲインを乗することに
より、姿勢制御に対しフィードバック的な制御量として
の姿勢制御補正量信号M、>を演算する。 M、b=−GΦ           ・(22)ただ
し、Gはロール角Φを零に漸近させるためのゲインであ
る。 姿勢制御量演算手段60は、目標姿勢制御量演算手段6
1より得られる目標姿勢制御量信号Mx rと姿勢制御
補正量演算手段62より得られる姿勢制御補正量信号M
□を加算し、姿勢制御量信号M、(1として姿勢を保持
するために必要な力のモーメントを演算する。 懸架制御信号演算手段80は、非線形補償手段50より
得られた実懸架補正量信号λと姿勢制御量演算手段60
より得られる姿勢制御量信号M、。 から懸架制御信号として姿勢を保持し、かつ挙動量を目
標値に補正するためのサスペンション制御力を演算し出
力する。 ただし、 fl:左前輪サスペンション制御力 f2:右前輪サスペンション制御力 f3:左後輪サスペンション制御力 f4:右後輪サスペンション制御力 Tf:前輪トレッド T7:後輪トレッド 操舵駆動手段71は、操舵制御信号演算手段70より操
舵制御信号として出力された前輪操舵制御信号δ、。と
後輪操舵制御信号δ、。を入力し、それぞれ前輪操舵ア
クチュエータ信号と後輪操舵アクチュエータ信号に変換
する増幅器711,712からなる。 操舵アクチュエータ手段72は、操舵駆動手段71より
出力された前輪操舵アクチュエータ信号と後輪操舵アク
チュエータ信号に基づき前後輪を転舵する前輪操舵アク
チュエータ721と後輪操舵アクチュエータ722とか
らなる。 懸架駆動手段81は、懸架制御信号演算手段80より出
力された懸架制御信号としてのサスペンション制御力信
号f 、、 f 2. f 、、 −f 、を入力し、
懸架アクチュエータ信号に変換する増幅器811゜81
2.813,814からなる。 懸架アクチュエータ手段82は、懸架駆動手段81より
出力された懸架アクチュエータ信号に基づき4輪のサス
ペンション制御力を可変制御するフォースジェネレータ
821,822,823゜824からなる。 上記構成からなる本実施例の作用および効果は、以下の
通りである。 まず、車速センサ110と操舵角センサ120と車体ス
リップ角センサ131とヨー角速度センサ132とロー
ル角センサ150と前輪実舵角センサ141と後輪実舵
角センサ142の出力はディジタルコンピュータにより
構成される演算手段に入力される。 該演算手段ではまず、目標挙動量演算手段20において
(12)式と(13)式を離散化した漸化式にしたがっ
て目標とする車両の挙動量である目標車体スリップ角β
。と目標ヨー角速度R8か演算される。 また、目標操舵制御量演算手段20において車両挙動の
動特性をドライバか最も操縦し易い動特性に変更するた
めに必要な前後輪の実舵角をそれぞれ前輪目標操舵制御
量信号δITと後輪目標操舵制御量信号δrtとして(
14)ないしく19)式を離散化した漸化式にしたがっ
て演算する。 なお、前記目標挙動量はこのドライバが最も操縦し易い
動特性にしたがうものであり、車両諸元の変動や横風外
乱などの外部環境からの外乱かない場合挙動量は目標挙
動量に一致する。 つぎに、偏差演算手段41において車両諸元の変動や外
部環境からの外乱により生じる目標挙動量と挙動量の実
測値との偏差が演算される。 ついで、補正量演算手段40において前記偏差を零に漸
近させ、車両諸元の変動や外部環境からの外乱の影響を
抑制するために必要な前輪操舵補正量信号δfb1後輪
操舵補正量信号δrbおよび懸架補正量信号pが演算さ
れる。これらの補正量信号により、車両諸元の変動や外
部環境からの外乱がある場合においても、車両挙動の動
特性は目標動特性に追従させることができるが、本発明
では、補正量として操舵補正量のほかに懸架補正量を用
いるため、操舵補正量のみの場合と比較してより高性能
な制御特性か得られる。 つぎに、操舵制御信号演算手段70において目標操舵制
御量と操舵補正量を加算し目標挙動量を達成するための
操舵制御信号か出力される。 また、非線形補償手段50において補正量演算手段40
より得られた挙動量を目標挙動量に漸近させるための懸
架補正量pを(11)式にしたかって実際の懸架系制御
の制御パラメータである実懸架補正量λに変換する。な
お、実懸架補正量λは、旋回により生じるロールモーメ
ントを前後輪何れのサスペンションで相殺するかを示す
パラメータであり、λ=1は前輪サスペンションのみで
相殺することに、λ=−1は後輪サスペンションのみで
相殺することに、λ=0は前後輪均等に相殺することに
対応している。 このように本実施例では、補正量演算手段40で演算す
る懸架系の補正量とした実際の制御パラメータであるλ
を直接演算するのではなく、懸架補正量pを演算し、非
線形補償手段50においてこれを実懸架補正量λに変換
している。 このため、補正量演算手段40からながめた制御対象、
すなわち操舵補正量δ11、δ1.および懸架補正量p
を入力とし、車体スリップ角偏差β−β。およびヨー角
速度偏差R−Reを状態としたシステムは、 x=[β−β。、R−RO]T−(27)u=[δ86
.δrb+p]”       ・・・(28)と表す
と、(6)、 (9)、 (zo)式のように線形近似
され、線形制御理論を適用することにより、偏差を零に
漸近させるための制御則を容易に導出することが可能と
なる。 また、目標制御量演算手段61において旋回によるロー
ルを抑制し姿勢を保持するために必要な力のモーメント
がフィードフォワード的な姿勢制御量である目標姿勢制
御量信号Mx(とじて演算される。 さらに、姿勢制御補正量演算手段62においてフィード
バック的な姿勢制御量である姿勢制御補正量信号Mxb
が演算される。 つぎに、姿勢制御量演算手段60において目標姿勢制御
量信号M!fと姿勢制御補正量信号M0が加算され、姿
勢制御量信号M、6として姿勢を保持するために必要な
力のモーメントか演算される。 ついで、懸架制御信号演算手段80において懸架系制御
の制御パラメータである実懸架補正量λにしたがって姿
勢制御量信号Mxoを前後輪に分配し、各輪のサスペン
ション制御力を演算し、懸架制御信号として出力される
。 以上により、車両の姿勢を保持しつつ、旋回性能を高め
るための車両の統合制御装置が得られる。 また、本実施例においてはドライバが最も操縦し易い車
両挙動特性として(12)、 (13)式を用いたが、
(12)式のように車体スリップ角を零にすることによ
り、ドライバはスピンを警戒することなく安心して操縦
できる。ところが(12)式は通常の2WS車と比べ特
性が大きく異なるため違和感を持つドライバもある。こ
の場合には(12)式の代わりに車体スリップ角の特性
を車速に対して比例、操舵に対して一次遅れで追従する
ような特性にすることにより解決される。また、(13
)式はヨー角速度の低周波ゲインかニュートラルステア
特性を示す通常の2WS車と等しく設定されているため
、ドライバは違和感を持つことなく操縦することができ
、かつ操舵に対して一次遅れで追従するためにオーバー
シュートがなく安定した走行が可能となる。なお、本実
施例では、ヨー角速度の低周波ゲインかニュートラルス
テア特性を示すように設定されているか、これは車速に
よる低周波ゲインの変化の設定によって、オーバーステ
ア特性やアンダーステア特性にすることも可能である。 ところで、本実施例は前後輪の舵角が制御可能な車両に
対する車両の統合制御装置を示したものであるが、この
非線形補償手段を特徴とする車両の統合制御方法は前後
輪の何れか一方が制御可能な車両に対しても容易に実施
することができる。 この場合、補正量演算手段からながめた制御対象は、前
後輪何れかの操舵補正量と懸架補正量を入力とした線形
システムとなる。 また、本実施例ではロールに関する姿勢制御のみを考え
たが、同時にピッチに関する姿勢制御を行うことも考え
られる。この場合、状態量検出手段にピッチ角の検出を
、目標姿勢制御量演算手段に加減速によるピッチ運動を
抑制する力のモーメントMア、の演算を、姿勢制御補正
量演算手段に状態量検出手段から得られたピッチ角を抑
制する力のモーメントMybの演算を、姿勢制御量演算
手段にこれらの力のモーメントを加算するMア。という
演算を加える必要かあり、懸架制御信号演算手段ではロ
ールモーメントMXOとその前後輪配分λのほかにピッ
チモーメントMyoを同時に実現するサスペンション制
御力を演算する必要かある。このときの懸架制御信号演
算手段における演算内容を次式に示す。 ・・・ (29) ・・・ (31) ・・・ (32) さらに、懸架系の制御として姿勢制御の゛ほかに振動抑
制制御を行う場合は、振動を抑制するために必要なサス
ペンション制御力を(29)ないしく32)式に加算す
ることにより、実現できる。 なお、上述した本実施例は、サスペンション制御力が可
変制御可能なアクティブサスペンションに関するもので
あったか、本発明は前後輪のロール剛性のみが可変とな
る車両に対しても適用できる。この場合、懸架制御駆動
手段8は実懸架補正量に基づき前後輪のロール剛性を演
算し、その演算結果に基づき懸架アクチュエータにより
懸架機構を制御駆動する。すなわち、この場合、前後輪
のロール剛性は、それぞれKm+。からKmaXまで(
K2、ヵ<Km、、 )可変であるとする。このとき、
懸架制御駆動手段8ては前後輪のロール剛性の比か実懸
架補正量λになるへく一致するように、例えば次式に従
って設定される。 ただし、K、、に、は夫々前輪および後輪のロール剛性
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図、第2図はその
他の発明の構成を示すブロック図、第3弘 図および第参図はタイヤ特性を示す図、第5図は実施例
の構成を示すブロック図である。 1 ・・・ 検出手段 2 ・・・ 目標操舵制御量演算手段 3 ・・・ 目標挙動量演算手段 4 ・・・ 補正量演算手段 5 ・・・ 非線形補償手段 操舵制御駆動手段 懸架制御駆動手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 少なくとも、ハンドルの操舵量と車両の旋回運動などを
    表す挙動量とを検出する検出手段と、前記検出された操
    舵量に基づき目標とする車両の挙動量を達成するための
    目標操舵制御量を演算する目標操舵制御量演算手段と、 前記検出された操舵量に基づき目標とする車両の挙動量
    を演算する目標挙動量演算手段と、前記演算された目標
    挙動量と検出された挙動量とに応じて、懸架補正量と前
    記演算された目標操舵制御量を補正する操舵補正量とを
    線形モデルに基づき統合的に演算する補正量演算手段と
    、前記演算された懸架補正量を前記検出された挙動量に
    基づき非線形変換して懸架特性を表す実懸架補正量を出
    力する非線形補償手段と、 前記目標操舵制御量と操舵補正量とに応じて車両の前輪
    および後輪の少なくとも一方に最適な転舵角を生じさせ
    る操舵制御駆動手段と、 前記実懸架補正量と姿勢制御量とに応じて各輪のサスペ
    ンション特性を可変制御する懸架制御駆動手段と を具備することを特徴とする車両の統合制御装置。
JP19421490A 1990-07-23 1990-07-23 車両の統合制御装置 Pending JPH0481316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19421490A JPH0481316A (ja) 1990-07-23 1990-07-23 車両の統合制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19421490A JPH0481316A (ja) 1990-07-23 1990-07-23 車両の統合制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0481316A true JPH0481316A (ja) 1992-03-16

Family

ID=16320853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19421490A Pending JPH0481316A (ja) 1990-07-23 1990-07-23 車両の統合制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0481316A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7099759B2 (en) * 2004-03-30 2006-08-29 General Motors Corporation Method and apparatus for estimating steering behavior for integrated chassis control
JP2010006282A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Toyota Central R&D Labs Inc 車両制御装置
JP2010234869A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Honda Motor Co Ltd 4輪操舵車両
US8050818B2 (en) 2004-07-07 2011-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Roll stiffness control apparatus of vehicle
JP2012131303A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Nissan Motor Co Ltd サスペンション制御装置
WO2022049765A1 (en) * 2020-09-07 2022-03-10 Volvo Truck Corporation Method for controlling air suspensions, air suspension controller, air suspension system, vehicle, computer program, and computer-readable medium

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7099759B2 (en) * 2004-03-30 2006-08-29 General Motors Corporation Method and apparatus for estimating steering behavior for integrated chassis control
US8050818B2 (en) 2004-07-07 2011-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Roll stiffness control apparatus of vehicle
JP2010006282A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Toyota Central R&D Labs Inc 車両制御装置
JP2010234869A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Honda Motor Co Ltd 4輪操舵車両
JP2012131303A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Nissan Motor Co Ltd サスペンション制御装置
WO2022049765A1 (en) * 2020-09-07 2022-03-10 Volvo Truck Corporation Method for controlling air suspensions, air suspension controller, air suspension system, vehicle, computer program, and computer-readable medium
EP4210975A4 (en) * 2020-09-07 2024-06-19 Volvo Truck Corporation METHOD FOR CONTROLLING AIR SUSPENSIONS, AIR SUSPENSION CONTROL, AIR SUSPENSION SYSTEM, VEHICLE, COMPUTER PROGRAM AND COMPUTER-READABLE MEDIUM

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7092805B2 (en) Steering apparatus for steerable vehicle
US10858040B2 (en) Method for the control of vehicle steering and vehicle behaviour
US9227633B2 (en) Method and a system for changing a vehicle's trajectory
JP4556775B2 (ja) 車両用操舵装置
US6226579B1 (en) Method and apparatus for operating a steering system for a motor vehicle
CN109641620B (zh) 车辆和用于车辆转向的方法
US5615117A (en) Method for controlling a front and rear wheel steering system
JP6663333B2 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
US20220289288A1 (en) A method and system arrangement for vehicle steering and vehicle with such a system
Yamamoto Active control strategy for improved handling and stability
JPH0285069A (ja) 補助かじ取り装置
JP2008506587A (ja) 自動車両の走行安定性を向上させるための方法
CN111645755B (zh) 一种控制方法和装置
JP4747722B2 (ja) 車両の横転防止装置
CN114312750B (zh) 一种主动转向和横摆力矩自学习协同控制方法
CN108146430A (zh) 一种主动悬架与主动转向集成***及其鲁棒控制方法
CN207523688U (zh) 一种主动悬架与主动转向集成***
JPH0344027B2 (ja)
JP4613668B2 (ja) 車両挙動制御装置および車両挙動制御方法
JP4806930B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2008239115A (ja) 車両の運動制御装置
JPH0481316A (ja) 車両の統合制御装置
JPH04300783A (ja) 車両用舵角制御装置
JP3212134B2 (ja) 車両の統合制御装置
JPH04339009A (ja) 車両の統合制御装置