JPH0478114A - 複合磁心 - Google Patents

複合磁心

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JPH0478114A
JPH0478114A JP2190452A JP19045290A JPH0478114A JP H0478114 A JPH0478114 A JP H0478114A JP 2190452 A JP2190452 A JP 2190452A JP 19045290 A JP19045290 A JP 19045290A JP H0478114 A JPH0478114 A JP H0478114A
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JP
Japan
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magnetic core
magnetic
soft magnetic
alloy material
powder
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JP2190452A
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Takao Sawa
孝雄 沢
Morie Yamaguchi
山口 守衛
Kunpei Kobayashi
薫平 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は複合磁心に係り、特に長尺で円形断面を有し、
透磁率などの磁気特性が優れ、かつ機械的強度が大きな
複合磁心に関する。
(従来の技術) 例えば自動車のエンジン点火装置のイグニッションコイ
ルなどに使用される比較的長尺な磁心には、従来、電磁
鋼板の積層体や巻回体が用いられてきた。ところで、イ
グニッションコイルでは高周波励磁が必要とされるが、
従来の電磁鋼板製の磁心は周波数特性が劣るために、以
下に示すような問題があった。
すなわち、イグニッションコイルに数KHz以上の高周
波励磁を行なうと、渦電流損失の増大によって、磁化特
性が低下してしまう。これによって、イグニッションコ
イルの二次電圧が低下し、ミススパークが発生し易いと
いう問題が生じている。
また、電磁鋼板の積層体で磁心を形成する場合には、矩
形の電磁鋼板要素を積層する構造であるため、断面が円
形状の磁心を形成することが実質的に困難であり、通常
、角形断面を有するものが使用されている。そのため角
形の磁心にコイルを巻回してイグニッションコイルを形
成する際に、磁心の稜線部にコイルが当接して、切断し
易く、またコイルのエナメル被覆が剥離し易くなるなど
巻線性が極めて低い欠点がある。
また断面が角形の磁心は、一般に円筒状の収納容器内に
収納してイグニッションコイル等に形成されるため、磁
心の占積率を大きくとることが困難である。そのため、
製品となるコイル等の容積が増大して、配置スペースの
利用効率が大幅に低下してしまう欠点かある。
そこで円柱形状に形成して巻線性を向上させることが容
易であり、かつ占積率を大きく設定することか可能な圧
粉磁心が、近年多用化されている。
このような圧粉磁心は、一般に軟磁性粉と絶縁性を有す
るバインダとの混合体をプレス成形することによって製
造される。
このようにして製造された圧粉磁心は占積率を大きく設
定することが可能であるため、比較的に機器を小形に形
成することができる上に、高周波領域においても渦電流
損失が小さい軟磁性粉を使用しているため、周波数特性
が良好となる。
(発明が解決しようとする課題) このような従来の圧粉磁心は、絶縁性を有するエポキシ
樹脂等のバインダで粒状の磁性材料粉を相互に結合して
形成されており、各バインダ部が磁気的なギャップとな
るため、周波数の高低によって透磁率が大きな変化を受
けることは少ない。
しかし、概して透磁率は小さく、特に8〜12KH2程
度の周波数領域で使用される磁心としては、従来材の電
磁鋼板を積層して形成した磁心と比較して、磁気特性か
劣る欠点があった。
また磁性材料粉として一般にアスペクト比(粉体の縦横
の寸法比)が1に近い粒状の軟磁性粉を使用していたた
め、圧粉磁心の軸方向に多数の磁気的ギャップが形成さ
れ易い。したがって透磁率等の磁気特性が低いという問
題点がある。
さらに圧粉磁心に共通する難点であるか、圧粉磁心はバ
インダによって磁性材料粉を固定化しただけで形成され
ているため、衝撃に対する強度が弱く、外力あるいは機
械的な振動が付加するような条件下で使用する場合には
、その信頼性が低下し易い傾向がある。そしてこの傾向
は磁心がより長尺化するに伴ってより顕著になる。
また従来から、高周波数領域で使用する磁心の材料とし
ては、パーマロイ、フェライトなどの結晶質材料も用い
られている。
しかしながら、パーマロイは比抵抗が小さいので高周波
数領域での鉄損が大きくなる。また、フェライトは高周
波数領域での損失は小さいか、磁束密度もせいぜい50
00ガウスと小さく、そのため、大きな動作磁束密度で
の使用時にあっては、飽和に近くなりその結果鉄損が増
大する。
近年、高周波数領域で使用される電気機器の小型化が望
まれており、より鉄損を低減して動作磁束密度の増大を
図ることがで要請されている。
本発明は上記の問題点を解決するためにさなれたもので
あり、長尺で円形断面を有し、低周波数領域においても
透磁率などの磁気的特性が優れ、かつ機械的強度が大き
く耐久性に優れた複合磁心を提供することを目的とする
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段と作用) 上記目的を達成するため本発明に係る複合磁心は、偏平
形状を有する軟磁性合金材と絶縁材とから成る磁心本体
と、この磁心本体を収容する金属製外管とを備え、上記
軟磁性合金材の偏平面が上記金属製外管の軸方向に配向
されており、上記軟磁性合金材は実質的にアモルファス
状態であることを特徴とする。
そして軟磁性合金材の組成は下記の(1)〜(3)式で
表わされるように調整するとよい。
すなわち軟磁性合金材は、一般式: %式%(1) で表わされるアモルファス合金であり、但し、 Mは周期律表第rVa族、Va族、VIa族元素、Mn
、CoおよびCuから選択される少なくとも1種の元素
であり、 YはSi、B、PおよびCから選択される少なくとも1
種の元素であり、 a、bはそれぞれ原子%で 0≦a≦ 8゜ 10≦b≦30 を満足するように調整するとよい。
また軟磁性合金材は一般式: %式%(2) で表わされるアモルファス合金であり、但し、AはMn
、Fe、Ni、Cr、Mo、W。
V、Nb、Ta、Ti、Zr、Hf、Cuおよび白金族
元素から選択される少なくとも1種の元素であり、 XはSi、B、PおよびCから選択される少なくとも1
種の元素であり、Cは原子比で、dは原子%でそれぞれ 0≦C≦ 0.3゜ 10≦d≦35 を満足するように構成することもできる。
さらに特に高周波特性を要求される磁心に対しては、軟
磁性合金材は一般式: %式%(3) で表わされるアモルファス合金であり、但シ、LはFe
、Ni、Mnから選択される少なくとも1種の元素であ
り、 M′はTi、 V、 Cr、 Cu、 Zr、 Nb、
 Mo、 Hf、  Ta、 Wおよび白金族元素から
選択される少なくとも1種の元素であり、e、  f、
  gは原子比で、hは原子%でそれぞれ 0.01≦e≦0.15゜ 0≦f≦0.1゜ 0.2≦g≦1.0゜ 20≦h≦35 を満足するように構成するとよい。
また軟磁性合金材を粉粒状または細線状に形成し、粉粒
または細線のアスペクト比(厚さに対する偏平面の最大
長さの比)を5以上に設定するとよい。
以下本発明の各構成要素および組成の限定理由を説明す
る。
本発明の対象となる複合磁心に使用される軟磁性合金材
としては、上記一般式(1)、  (2)。
(3)で表わされる組成を有し、実質的に非晶質(アモ
ルファス状態)である粉状または細線状の鉄基合金また
はCOO合金が採用される。
ここで上記(1)式中において、Mは磁歪および磁気異
方性を低減させ軟磁性特性の改善に有効な元素である。
さらにMにおける各添加元素は上記効果に加え、さらに
以下の効果を有する。すなわちVa族元素は耐脆化性の
向上に有効であり、VIa族元素は耐食性の向上および
表面性の向上に有効である。この中で特にT、a、 N
b、 W、 Moは軟磁性特性の改善、■は耐脆化性と
共に表面性の向上の効果か顕著であり、好ましいもので
ある。 COは飽和磁束密度の改善に有効であり、これ
により磁歪、軟磁性特性の改善等の効果を有している。
しかし、その量があまり多いと飽和磁束密度が低下する
Mnは軟磁性特性の改善あるいは耐食性の改善に有効な
元素である。しかし、その量があまり多いと飽和磁束密
度が低下する。
(1)式中のY (S i、  B、  P、  C)
は製造途中における合金の非結晶化を助成する元素であ
り、結晶化温度の改善ができ、磁気特性向上のための熱
処理条件の緩和に対して有効である。
また(2)式におけるAは(1)式におけるMの機能と
ともに熱安定性向上、磁気特性の改善に有効な元素であ
る。AがMn、 Fe、  Ni、  Cr。
Mo、 W、 V、 Nb、  Ta、 Ti、  Z
r、 Hf。
Cuおよび白金族元素から選ばれる場合は、Cか0.3
を超えるとキュリー温度が低下し実用的ではない。した
がって添加割合はCOに対して30原子%以下とされる
。但し、AがFe、Niの場合、Cが50原子%を超え
ると磁気特性の改善が見られなくなる。ここで白金族元
素は、耐食性および耐摩耗性の改善に有効な元素である
また(2)式におけるXは、(1)式に担げるYと同様
にアモルファス化に必須な元素であり、(2)式のCO
基非晶質合金の場合、その添加量が10原子%未満また
は35原子%を超えると、アモルファス化が困難となる
ため、10〜35原子%の範囲に設定される。
さらに、特に優れた高周波特性を要求される磁心に対し
ては、一般式: %式%) (式中りはFe、Ni、Mnから選択された少なくとも
1種の元素であり、M′はIVaVa族元素a族元素、
VIa族元素、Cuおよび白金族元素からなる群より選
択された少なくとも1種の元素であり、e、  f、 
 gは原子比で、hは原子%でそれぞれ 0.01≦e≦0.15゜ 0≦f≦0.1゜ 0.2≦g≦1.0゜ 20≦h≦35を満足する。) で示される組成の合金を用いることが望ましい。
なお、上記Fe基またはCo基非晶質軟磁性合金材にお
いて、O9S等の通常のFe系またはCOO合金にも含
まれているような不可避的な不純物を微量含んでいても
、本発明の効果を損うものではない。
また本発明において使用するFe基またはCO基基磁磁
性合金材、例えば通常の溶湯急冷法によって調製した非
晶質合金薄帯を直接に粉砕するか、または−旦非晶質合
金薄帯を調製した後に、得られた合金薄帯をその結晶化
温度以下で10分〜25時間、好ましくは20分〜5時
間の熱処理を行ない、さらに得られた合金薄帯を、所定
の偏平度を有するように粉砕して調製される。
なお軟磁性合金材の偏平度は粉砕強度および粉砕時間を
変えることによって調整される。
また軟磁性合金材は、アトマイズ法、メカニカルアロイ
ング法などによって直接非晶質合金粉末を調製した後に
、得られた合金粉末を、その結晶化温度以下の温度で熱
処理することにより製造することもできる。
また磁心本体の透磁率を増大させるために、軟磁性合金
材として長尺で細線状に形成したものを使用することも
できる。すなわち軟磁性合金材を、金属製外管内の軸方
向に沿って配設された複数の長尺な細線から構成すると
ともに各細線の表面に絶縁材を被覆して形成することも
できる。
この長尺の細線は、例えば高速移動する冷却液中に前記
組成を有する溶融状態の合金原料を射出して、長尺の非
晶質(アモルファス)細線を形成した後に、この細線を
合金の結晶化温度以下で熱処理することにより、形成さ
れる。なお、熱処理を行なわずに射出した細線をそのま
ま使用することもできる。この細線は金属製外管の全長
に亘って連続するものであってもよいが、1〜5−程度
に切断された短繊維状に形成したものでもよい。
ここで本発明に使用される磁心本体としての圧粉磁心は
、前記のように調製された、偏平形状を有し、かつ保磁
力か小さい軟磁性粉と、絶縁材である有機系バインダな
どとの混合体をプレス等により圧縮成形したものである
また上記軟磁性粉としては、磁気特性を改善するために
、第5図に示すように、特に偏平形状を有する軟磁性粉
1を使用することが本発明の特徴の1つである。この偏
平状の軟磁性粉lの厚さtに対する偏平面の最大長さ1
の比をアスペクト比Rとした場合に、その値は5以上に
設定される。
アスペクト比Rが5未満の場合には後述する配向性が低
下するため磁気特性も低下する。特に顕著な磁気特性の
改善効果を発現させるためにはアスペクト比を20以上
に設定することが望ましい。
なお粉砕操作によって製造する軟磁性粉のアスペクト比
は、原料となる軟磁性材料片の粉砕強度や粉砕時間を適
宜変更することにより調整される。
また金属製外管としては、圧粉磁心に対する巻線を容易
にするために、断面が円形状を有するものが好ましく、
またその材質は、使用用途に応じて適宜選択するものと
する。例えば軟磁性材からなる外管を用いれば、より磁
気特性の向上が図れ、また内部に充填される軟磁性材と
は異なる軟磁性材を用いることによって、中間的な磁気
特性を付与することも可能となる。また、ステンレスの
ような耐蝕性金属材料を用いることにより、過酷な条件
下での使用が可能となり、さらに磁心全体の機械的強度
の向上も図ることができる。
ざらに圧粉磁心は、金属製外管の内容積に対する占積率
が98%以上となるように、金属製外管内に充填される
。また、充填された圧粉磁心の充填密度は75%以上と
することが好ましい。
上記占積率は、上記圧粉磁心を一体化させたものとして
換算し、この圧粉磁心の金属製外管の内容積に対する占
積率として求めたもので、具体的には金属製外管の各断
面における外管内の面積に対する圧粉磁心の面積の割合
の平均値により求めるものとする。
この占積率が98%未満であるということは、金属製外
管と圧粉磁心との間に、磁気特性の低下を招くような空
間が形成されることを意味する。
つまり、圧粉磁心の占積率を98%以上、好ましくは1
00%により近付けることによって、金属製外管の存在
が磁気特性の低下要因となることが防止され、良好な磁
気特性が得られる。
また、上記充填密度は、軟磁性粉の固有密度を基準とし
、この密度値に対する実際に外管内に充填された軟磁性
粉の密度値の比率(密度比)として求めたものである。
この充填密度が75%未満であると、磁気特性の低下を
招いてしまう。
本発明の目的とする特性を有する複合磁心は、偏平形状
を有する軟磁性粉と絶縁材との混合体、または外表面が
絶縁被覆された長尺の軟磁性細線を金属製外管内に充填
した後に、金属製外管をスウエージングマシンなどを使
用して周方向がら転打したり、または熱間静水圧プレス
(HI P)処理して縮径したりすることにより、上記
軟磁性粉の偏平面を金属製外管の軸方向に配向させた圧
粉磁心を形成するとともに、圧粉磁心と金属製外管とを
一体化して製造される。
また他の製造方法として偏平形状を有する軟磁性粉と絶
縁材との混合体を冷間静水圧プレス(CIP)処理して
圧縮成形することにより、上記軟磁性粉の偏平面を長手
方向に配向させた圧粉磁心を形成した後に、得られた圧
粉磁心を円形断面を有する金属製外管内に装填し一体に
固定する製造方法でもよい。
このようなスウエージング法、HIP処理法、CIP処
理法を利用することにより、金属製外管と混合体との間
に空隙を殆ど形成することなく、両者を一体化すること
ができ、同時に高い充填密度を有し、円形断面で長尺の
圧粉磁心を形成することができる。
また軟磁性粉として、アスペクト比が大きな偏平形状を
有する軟磁性粉を使用してスウエージング処理、HIP
処理またはCIP処理を行なった場合には、軟磁性粉等
の混合体は、徐々に縮径されることにより、各軟磁性粉
は、その偏平面が軸方向に配向されつつ高密度化される
上記構成に係る複合磁心によれば、構成材料としてアス
ペクト比か大きな偏平形状を有し、磁気特性が優れた軟
磁性粉を使用しており、この偏平面が軸方向に配向され
て、高密度の圧粉磁心か形成される。そのため、アスペ
クト比が小さな軟磁性粉で形成した従来の圧粉磁心と比
較して、軸方向に配列する粉体間に形成される磁気的ギ
ャップか大幅に減少し磁気特性が大幅に改善される。
また金属製外管によって圧粉磁心が保護される構造であ
るため、磁心全体としての強度が高まり、過酷な条件下
で使用される場合にも優れた耐久性と信頼性とを保持で
きる。
特に軟磁性合金材として、磁気的なギャップを有しない
長尺の細線を金属製外管内の軸方向に沿って配設するこ
とにより、ギャップが多い圧粉磁心のみで構成した従来
の磁心と比較して、特に低周波数領域における透磁率を
相対的に高めることができる。
(実施例) 次に本発明の複合磁心について以下の実施例を参照して
より具体的に説明する。
実施例1〜12、比較例1〜4 実施例1〜12として第1表左欄に示す組成を有する非
晶質合金粉末をアトマイズ法により調製し、得られた粉
末を粉砕し、さらに温度400〜420℃で40分〜1
時間熱処理することにより、平均粒径80〜120μm
1アスペクト比(J/l)が約90の偏平状のFe基ま
たはCO基基磁磁性合金粉末得た。
次に各軟磁性合金粉末に、平均粒径が50μmのエポキ
シ樹脂粉末を1重量%添加し、充分に混合して均一な混
合体を調製した。
一方金属製外管として、外径15−1内径13=、長さ
300mmの円形断面のステンレス管を用意し、このス
テンレス管内に、上記混合体を充填した後に、ステンレ
ス管の両端開口をシリコンゴムで封止した。
次に上記混合体を充填したステンレス管をスウ二一ジン
グマシンにセットし、ステンレス管を回転させながら、
ステンレス管の外表面を四方から径方向に転打して、外
径8−1内径5.4−まで縮径することにより、第1図
に示すような金属製外管としてのステンレス管2内に磁
心本体としての圧粉磁心3が充填された複合磁心4を得
た。上記圧粉磁心3は、軟磁性合金材としてのアトマイ
ズ合金粉1と、絶縁材としてのエポキシ樹脂粉末5とか
ら成る。
なおこれらの実施例1〜12の複合磁心4・・・の占積
率はいずれも98,0〜99.5%で充填密度は88.
0〜88.7%の範囲であった。
そして得られた複合磁心の磁気特性を評価するため、交
流での初透磁率μ  をLCRメータをC 使用して測定する一方、機械的強度を評価するために抗
折試験に供した。
一方、比較例1として、実施例1で使用した軟磁性粉と
同一の組成を有し、平均粒径が80μm1アスペクト比
が1.2である粒状のアトマイズ鉄粉に、平均粒径が5
0μmのエポキシ樹脂粉末を1重量%添加して混合体を
調製した。そして得られた混合体を実施例1と同様な製
造プロセスを経て複合磁心を製造した。
また比較例2として実施例1で調製した混合体を圧縮成
形して第3図に示すような3.8mmX3゜8anX1
00mmの寸法で角形断面を有する従来の圧粉磁心3a
を製造した。なおこの圧粉磁心3aの充填密度は89.
0%であった。また、この圧粉磁心3aの寸法は、実施
例1で縮径したステンレス管(内径5.4mm)内に挿
入し得る最大寸法として選択したものである。
次に得られた圧粉磁心3aを抗折試験に供するとともに
、外径8mm、内径5.4閣のステンレス管内に挿入し
て複合磁心とし、実施例1と同様に磁気特性の測定評価
を行なった。
一方、比較例3として第4図に示すように縦3゜8m、
横100.厚さ0.35mmの無方向電磁鋼板(S 1
4)で形成した多数の薄板6・・・を絶縁層を介して積
層して3.8mmX3.8mmX100onの寸法を有
する従来の積層磁心7を製作し、特性評価に供した。
また比較例4として、第1表の左欄に示すように軟磁性
合金材の組成範囲が本発明において規定する範囲から逸
脱した軟磁性合金粉を使用して実施例1〜12と同様の
プロセスで同一寸法の複合磁心を調製した。
こうして得た実施例1〜12および比較例1〜4の複合
磁心の、交流における初透磁率μ  おC よび抗折強度の測定結果を第1表に示す。
第1表の測定結果から明らかなように実施例1〜12に
係る複合磁心によれば、アスペクト比が小さな粒状のア
トマイズ鉄粉を軟磁性粉として使用して形成した従来の
複合磁心(比較例1)と比較して、軟磁性に優れ、アス
ペクト比が大きな偏平状のアトマイズ鉄粉を軸方向に配
向させているため、軸方向の磁気的ギャップが少ない。
したがって低周波数領域においても高い透磁率を得るこ
とができる。
また、磁束密度に関しては、実施例1〜12による複合
磁心は、電磁鋼板による磁心(比較例3)と同等の結果
が得られたのに対し、比較例2による磁心では管内の空
隙の存在によって約35%低下していた。
またCO基非晶質合金材を使用した方がFe基弊晶質合
金材を使用した場合と比べて、より高い透磁率が得られ
ることが確認される。一方磁束密度に関してはFe基合
金材を使用した方がCo基合金材と比較して大きくなる
傾向が確認されている。
さらに、強度特性については、圧粉磁心のみで測定した
比較例2の磁心においては抗折強度が7kg/−と小さ
いが、実施例1〜12および比較例1の複合磁心によれ
ば、ステンレス管が補強部材として機能するため、機械
的強度が4倍程度に上昇する。なお実施例1〜12およ
び比較例2のような圧粉磁心3,3aをステアリング管
内に挿填したものは、ステンレス管によって圧粉磁心3
゜3aが保護されるため、長期間使用後においても、圧
粉磁心3.3aに割れや欠けが発生することが少なく、
耐久性が著しく改善されることが実証された。
さらに、上記実施例1.2の複合磁心に一次および二次
の巻線を施してコイル化し、動作特性を調べたところ、
KHzオーダーでの励磁に対しても二次巻線側での電圧
低下もほとんどなく、また機械的なノイズの発生も認め
られなかった。
実施例13〜19 実施例13〜19として第1表の左欄に示す組成を有す
る合金溶湯を、高速移動する冷却水中に射出して、線径
が約100μmの長尺の非晶質(アモルファス)細線を
得た。次に各細線を窒素雰囲気中で温度400℃で1時
間熱処理した後に、長さ1〜5mに切断してアスペクト
比が10〜50の短繊維状の細線を形成し磁心材料とし
た。
次に短繊維状の各細線に、平均粒径が50μmのエポキ
シ樹脂粉末を1重量%添加し、充分に混合して均一な混
合体を調製した。
一方、金属製外管として、外径15−1内径13I!1
I111長さ300mmの円形断面のステンレス管を用
意し、このステンレス管内に、上記混合体を充填した後
に、ステンレス管の両端開口をシリコンゴムで封止した
次に上記混合体を充填したステンレス管をスウ工−ジン
グマシンにセットし、ステンレス管を回転させながら、
ステンレス管の外表面を四方から径方向に転打して、外
径81nfl11内径5. 4mmまで縮径することに
より、第2図に示すような金属製外管としてのステンレ
ス管2内に磁心本体としての磁心3bが充填された複合
磁心4aを得た。上記磁心3bは、軟磁性合金材として
の短繊維状の細線8と、細線8の外表面に付着し被覆し
た絶縁材としてのエポキシ樹脂粉末5とから成る。
なおこれらの実施例13〜19の複合磁心4a。
・・・における長尺細線の占積率はいずれも99.2〜
99.5%で充填密度は88.1〜88.7%の範囲で
あった。
そして得られた複合磁心の磁気特性を評価するため、交
流での初透磁率μ、 をLCRメータをaC 使用して測定する一方、機械的強度を評価するために抗
折試験に供し、下記第1表に示す結果を得〔以下余白] 第1表の結果から明らかなように、実施例13〜19に
係る複合磁心によれば、比較例3に係る従来の電磁鋼板
製積層磁心と異なり高周波数領域におけるμ  の低下
が少なく、かつ磁気的なギC ヤップが少ない軟磁性に優れた長尺の細線材を配設して
いるため、低周波数領域においても高い透磁率を得るこ
とが判明する。
一方強度特性については、圧粉磁心のみで形成した比較
例2の磁心においては抗折強度が7kg/−と小さいが
、実施例13〜19の複合磁心によれば、いずれもステ
ンレス管が補強部材として機能するため、機械的強度を
大幅に増大化させることができる。
〔発明の効果〕
以上説明の通り本発明に係る複合磁心によれば、構成材
料として軟磁気特性が優れアスペクト比が大きな偏平形
状を有する軟磁性粉を使用しており、この偏平面が軸方
向に配向されて、高密度の圧粉磁心が形成される。その
ため、アスペクト比が小さな軟磁性粉で形成した従来の
圧粉磁心と比較して、軸方向に配列する粉体間に形成さ
れる磁気的ギャップが大幅に減少し磁気特性か大幅に改
善される。
また金属製外管によって圧粉磁心が保護される構造であ
るため、磁心全体としての強度か高まり、過酷な条件下
で使用される場合にも優れた耐久性と信頼性とを保持で
きる。
さらに本発明に係る複合磁心の構造によれば、軟磁性粉
と絶縁材との混合体または長尺の細線束を充填した金属
製外管をスウェージングやHIP処理またはCIP処理
することにより、金属製外管内の軸方向に軟磁性粉や細
線の偏平面が配向した高密度の磁心本体を容易に製造す
ることが可能であり、特に巻線性が優れる円形断面を有
する複合磁心を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る複合磁心の一実施例を示す斜視図
、第2図は本発明の他の実施例を示す斜視図、第3図は
角形断面を有する従来の圧粉磁心を示す斜視図、第4図
は電磁鋼板を積層して形成した従来の積層磁心を示す斜
視図、第5図は軟磁性粉の外形を示す斜視図である。 1・・・アトマイズ合金粉(軟磁性粉)、2・・・ステ
ンレス管(金属製外管)、3.3a・・・圧粉磁心、3
b・・・磁心、4,4a・・・複合磁心、訃・・エポキ
シ樹脂粉末(絶縁材)、6・・・薄板、7・・・積層磁
心、8・・・細線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.偏平形状を有する軟磁性合金材と絶縁材とから成る
    磁心本体と、この磁心本体を収容する金属製外管とを備
    え、上記軟磁性合金材の偏平面が上記金属製外管の軸方
    向に配向されており、上記軟磁性合金材は実質的にアモ
    ルファス状態であることを特徴とする複合磁心。 2.軟磁性合金材は、一般式: Fe_1_0_0_−_a_−_bM_aY_bで表わ
    されるアモルファス合金であり、但し、 Mは周期律表第IVa族、Va族、VIa族元素、Mn、C
    oおよびCuから選択される少なくとも1種の元素であ
    り、 YはSi、B、PおよびCから選択される少なくとも1
    種の元素であり、 a,bはそれぞれ原子%で 0≦a≦8, 10≦b≦30 を満足することを特徴とする請求項1記載の複合磁心。 3.軟磁性合金材は一般式: (Co_1_−_cA_c)_1_0_0_−_dX_
    dで表わされるアモルファス合金であり、 但し、AはMn,Fe,Ni,Cr,Mo,W,V,N
    b,Ta,Ti,Zr,Hf,Cuおよび白金族元素か
    ら選択される少なくとも1種の元素であり、 XはSi,B,PおよびCから選択される少なくとも1
    種の元素であり、Cは原子比で、dは原子%でそれぞれ 0≦c≦0.3 10≦d≦35 を満足することを特徴とする請求項1記載の複合磁心。 4.軟磁性合金材は一般式: (Co_1_−_e_−_fL_eM′_f)_1_0
    _0_−_h(Si_1_−_gB_g)_hで表わさ
    れるアモルファス合金であり、 但し、LはFe,Ni,Mnから選択される少なくとも
    1種の元素であり、 M′はTi,V,Cr,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf
    ,Ta,Wおよび白金族元素から選択される少なくとも
    1種の元素であり、e,f,gは原子比で、hは原子%
    でそれぞれ0.01≦e≦0.15, 0≦f≦0.1, 0.2≦g≦1.0, 20≦h≦35 を満足することを特徴とする請求項1記載の複合磁心。 5.軟磁性合金材は粉粒状に形成され、粉粒のアスペク
    ト比(厚さに対する偏平面の最大長さの比)を5以上に
    設定したことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに
    記載の複合磁心。 6.軟磁性合金材は、金属製外管内の軸方向に沿って配
    設された複数の長尺な細線から成り、各細線の表面に絶
    縁材が被覆されて成ることを特徴とする請求項1ないし
    4いずれかに記載の複合磁心。 7.細線の直径が200μm以下であることを特徴とす
    る請求項6記載の複合磁心。
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