JPH0473054A - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、生体内の移動物体の移動に伴う機能情報とし
て血流情報を、超音波送受波およびドプラ効果の利用に
より得て映像表示する超音波診断装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 生体に対して超音波を発射し反射してきたエコー信号を
基にＢモード像、Ｍモード像、血流像等の各種診断情報
を得る超音波診断装置が知られている。特に最近ではド
プラ効果を利用して得られたドプラシフト（偏移）信号
を基に、血流速度等の血流情報を検出してデイスプレィ
に表示して診断を行うことが広範囲に採用されてきてい
る。このようにドプラ効果を利用して血流情報を得る原
理は、次の通りである。

すなわち、生体内を流れている血流に対して超音波を送
信すると、この超音波の中心周波数ｆ０は、流動する血
球によって散乱されて、いわゆるドプラシフトを受けて
周波数ｆ、だけ変化して、ｆ　＝　ｆ　□　＋ｆ　、ｉ
の超音波となって受信される。このとき各周波数ｆｏ、
ｆａは次式（１）のように血流速度■が反映された関係
で示される。

ここで、Ｖ：血流速度 θ：超音波と血流との角度 Ｃ：音速 上式（１）から明らかなようにドプラシフト周波数ｆ６
を検出することにより、血流速度■を得ることかできる
。送信すべき超音波周波数ｆ。は診断対象に応じて選択
され、各周波数ｆｏ　　（すなわちプローブ駆動周波数
）に対応した専用のプロブが用意される。

またカラードプラ法においては、検出された前記ドプラ
シフト信号から血流速度の方向、平均速度、その分散（
又は標準偏差）、パワー等を演算し、これらの各員をカ
ラーでリアルタイムでデイスプレィに２次元表示して診
断することか行われている。

超音波プローブによって送受波される超音波ビームは一
般に、生体中を通過する際に減衰させられる。この減衰
量は生体通過距離に比例し、またプローブ駆動周波数ｆ
ｏ値に逆比例する。すなわち、プローブ駆動周波数ｆ０
値が高ければ、生体中におけるビームパワーの減衰量は
減少し、逆に低ければ増加する。このことから、プロー
ブ駆動周波数として低い周波数を選択するほど、生体に
おける比較的深い領域すなわち体表から比較的遠距離に
位置する部分のドプラシフト信号が充分な大きさで検出
できない不具合があった。このような不具合を解決する
ために従来は、次のような技術が行われていた。（１）
生体中の診断深さによってプローブ駆動周波数を変更さ
せる。（２）プローブ駆動周波数が同じ場合に、生体中
の診断深さにより基準周波数（リファレンス周波数）を
変更させる。

（発明か解決しようとする課題） 上記した従来手段について、第６図を参照して更に詳細
に記述する。この例は診断深さ領域を浅部Ｄ１と深部Ｄ
２とに２分割し、それぞれにプローブ駆動周波数ｆ２．
ｆｏ　　（ｆ２＜ｆ。）を割当てている。これによって
深部Ｄ２領域に関する収集データは、ビーム減衰度の低
い比較的高い周波数値ｆ。をもつプローブ駆動周波数が
使用されるため、深部領域のドプラシフト信号が減衰さ
れるのを防止することが可能になる。

しかしながら上記従来手段の場合、浅部、深部でプロー
ブ駆動周波数が相違するため、（１）式から明らかなよ
うに、ドプラシフト周波数ｆｄが浅部、深部で変化して
しまうことになる。従って同一血流速度であっても、受
信されるドプラシフト周波数信号そのものか相違してし
まうため、これらを基にして信号処理され作成されるカ
ラー画像は、モニタ上で色段差（境界）を生じたものに
なる。

又、プローブ駆動周波数は、例えばある値ｆ。

に固定してリファレンス周波数を深さ領域によりｆ３と
ｆ。の２つに分けた時も同様となるが・詳細説明は省略
する。

本発明は、上記した課題を解決するためになされたもの
であり、その目的とするところは、診断深さ毎にプロー
ブ駆動周波数（又はリファレンス周波数）を変更させる
場合において、それぞれの異なる駆動周波数に基づく収
集データによって作成される該当深さのいずれの診断像
とも色段差（境界）か認められない超音波診断装置を提
供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） この発明は上記目的を達成するために、送受波手段によ
り超音波プローブから生体に対して超音波を送受波し、
得られる受波信号からドプラ偏移信号を検出し、これに
基づき超音波情報を表示する超音波診断装置において、
生体における診断深さ方向の領域を複数分割することに
よって得られる各診断深さ区分に対してそれぞれ異なる
周波数の超音波プローブ駆動周波数（又はプローブ駆動
周波数が一定の場合には、異なる周波数のリファレンス
周波数）を選択する手段と、この手段によって選択され
た各超音波プローブ駆動周波数の超音波ビームのもとで
収集されたデータ（又はプローブ駆動周波数が一定の場
合には異なる周波数のリファレンス周波数により位相検
波されたデータ）に対し前記周波数差に関連した出力階
調制御を実施する手段とを備えたことを特徴とする超音
波診断装置である。

（作用） 生体における診断領域を深さ方向に複数区分する。すな
わち、例えば深さ方向に２分割し、浅部および深部領域
とする。これらの領域に対する各超音波プローブ駆動周
波数として、それぞれ生体通過時の超音波ビーム減衰の
具合を考慮して互いに異なる周波数が選択される。これ
によって特に、生体の深部領域におけるドプラ信号を減
衰させることなく収集できる。

また、浅部および深部領域におけるそれぞれ異なる周波
数の超音波ビームに基づく収集データに対して、両者間
でドプラシフト差による色段差が緩和されるように、出
力階調制御が実施される。

（実施例） 本発明の一実施例の構成を第１図を参照して説明する。

超音波プローブ（探触子）１は、診断対象に則って選択
された励起周波数のもとての超音波ビームを発射し得る
もので、複数の超音波振動子をアレイ状に並設して成り
、例えばＢモード又はＭモード用セクタ電子走査が行え
る部分と、超音波ドプラ法を実施するための部分とを、
複合又は個別の構成としている。送信器２はプローブ１
に対してＢ又はＭモード用の励振信号を与え、また超音
波ドプラ用の励振信号を与えるようになっている。

受信器３はプローブ１から与えられるＢ又はＭモードの
受信信号及び超音波ドプラの受信信号を取込んで増幅検
波するようになっている。Ｂ又はＭモードの受信部ＵＲ
を成すＬＯＧアンプ４は、受信器３から与えられるＢ又
はＭモードの受信信号を対数増幅し、Ａ／Ｄコンバータ
５はＬＯＧアンプ４の出力をディジタル化するようにな
っている。検波器６は受信器３から与えられるドプラシ
フトを受けた受信信号を位相検波するようになっている
。

血流情報処理部ＵＤ１は検波器６から加えられた検波出
力信号をＡ／Ｄコンバータ７によりディジタル化し、後
述のコントローラ１８によって制御されるユニットコン
トローラ２１により、そのフィルタ特性がさらに制御さ
れるディジタルフィルタ８によってディジタル信号から
クラッタ信号を除去し、相関部９によりその信号の相関
を求め、演算部１０により血流速度、分散、パワー等を
求めるようになっている。

このような血流情報処理部ＵＤＩとＤＳＣ１５との間に
、出力階調制御部すなわち出力階調変換部２２を介在さ
せる。この変換部は、コントローラ１８およびユニット
コントローラ２１による制御のもとに、演算部１０の出
力（血流速度、分散、パワー等）の大きさをプローブ駆
動周波数に応じて変化させるように動作する。

超音波ドプラ処理部ＵＤ２は検波器６から加えられた検
波出力信号をＳ／Ｈ（サンプルホールド）回路１１によ
りサンプルホールドし、このホールド信号からバンドパ
スフィルタ１２により不要な周波数成分を除去し、この
信号をアンプ１３により増幅した後ＦＦＴ　（高速フー
リエ解析）回路１４により周波数解析してドプラシフト
信号を得るようになっている。

ＤＳＣ（ディジタルスキャンコンバータ）１５は、Ｂ又
はＭモード受信部ＵＲによるＢ又はＭモード像超音波ス
キャンをＴＶスキャンに変換し、血流情報処理部ＵＤＩ
による血流情報超音波スキャンをＴＶスキャンに変換し
、超音波ドプラ処理部ＵＤ２によるドプラ情報超音波ス
キャンをＴＶスキャンに変換するようになっている。カ
ラープロセッサ１６は血流情報処理部ＵＤＩによる血流
速度に対応してＲＧＢ方式でカラー輝度を付けるように
なっている。

カラーモニタ１７はＤＳＣ１５の出力をアナログ信号と
して白黒輝度処理のＢ又はＭモード受信部ＵＲによる例
えばＢモード像情報ＵＩＢ、カラー輝度処理の血流情報
処理部ＵＤＩによる血流速情報ＵＩＦユ、白黒輝度処理
の超音波ドプラ処理部ＵＤ２によるドプラ情報ＵＩＦ２
を重畳表示するようになっている。

コントローラ１８は血流情報処理部ＵＤＩのディジタル
フィルタ８に対し使用されたプローブ１ごとにそのリフ
ァレンス周波数を決定するフィルタ処理情報をユニット
コントローラ２１を介して与える。またエンコーダ１９
によりＲＧＢ方式のテレビ信号をコンポジットビデオ信
号に変換し、ビデオテープレコーダ２０にてカラーモニ
タ１７上に表示中の画像を記録できるようになっている
。

次に上記した構成装置の動作について説明する。

送信器２によって探触子１から所望周波数の超音波ビー
ム１ａか生体Ｓに向けて発射される。そのエコービーム
は同一探触子１によって受波され、受信器３によってＢ
−Ｍモード信号および超音波ドプラ信号とされる。前者
の信号はＢ−Ｍモード受信部ＵＲに送られ、ここにおい
てＬＯＧアンプ４によって対数増幅されて後、Ａ／Ｄコ
ンバータ５によってディジタル信号に変換されて、ＤＳ
Ｃ１５にＢ−Ｍモード画像信号として記録される。

一方、後者の信号すなわちドプラ信号は検波器６によっ
て検波されて、血流情報処理部ＵＤＩおよび超音波ドプ
ラ処理部ＵＤ２にそれぞれ送られる。血流情報処理部Ｕ
ＤＩでは、そのドプラ信号はまずＡ／Ｄコンバータ７に
よってディジタル信号に変換され、次のディジタルフィ
ルタ８によってクラッタ信号成分かそれから除去される
。このようにしてクラッタ信号成分が除去されたディジ
タル信号は相関部９によって周波数分析され、次の演算
部１０にて血流速度、分散、パワー等の演算が行われる
。

ここで、第２図に示すように、診断深さを浅部り、およ
び深部Ｄ２の２分割とし、それぞれの領域に低周波数ｆ
２の駆動周波数、高周波数ｆ。の駆動周波数をそれぞれ
割当てるものとする。この場合のそれぞれの領域におけ
る超音波ドプラシフト量は、次のようになる。

２ｆγ〜１／２ｆγの範囲、縦軸を出力階調として−に
−にの範囲とした直線Ａとして表わされる。

第３図の特性から、ドブランフト周波数ｆｄに対応する
出力階調を求めてみると、 ただし、■＝血流速度 Ｃ・音速 θ：超音波ビ ムと血流とのなす角度 従って、（４）式に（２＞（３）式をそれぞれ代入する
と、 ドプラシフト周波数信号をカラー表示する場合の出力階
調特性は第３図に示すようになる。すなわち、横軸をレ
ート周波数ｆγについての一１／上記（５）（ｅ）式に
て明らかなように、浅部、深部とでプローブ駆動周波数
かｆ２．ｆｏというように相違すると、たとえ血流速度
Ｖが同一であっても互いに違う出力階調となってしまう
結果、このままでは色段差を伴う診断像が得られてしま
うことになる。

そこで本発明では、例えば（５）（８）式において駆動
周波数ｆ。を基準に考え、駆動周波数ｆ２の方の出力階
調をｆ。／　ｆ　２倍することによって補正すれば、色
段差のない診断像を得ることができる。

この様子を第４図に示す。このような出力階調補正は第
１図における出力階調変換部２２にて行われる。尚、こ
の際第５図に示すように、駆動周波数の境界を認識する
ために、診断領域におけるラスク毎のピクセル座標情報
が参考にされる。

上記したように出力階調変換部２２にて補正された血流
に関する各種信号はＤＳＣ１５に記録される。

超音波ドプラ処理部ＵＤ２に送られた検波器６の検波出
力は、まずＳ／Ｈ回路１１にて抽出、保持され、次にバ
ンドパスフィルタ１２にて不要周波数成分が除去され、
アンプ１３にて増幅されて後、ＦＦＴ回路１４にてドプ
ラシフト信号に変換される。このドプラシフト信号もＤ
ＳＣ１５に記録される。

ＤＳＣ１５に記録された各種データは、コントローラ１
８の制御下でＴＶスキャンモードに変換されて出力され
、カラープロセッサ１６に送られる。ここで、特に血流
情報処理部ＵＤＩによる血流速度信号について、ＲＧＢ
方式に基づくカラー輝度情報が付与され、他のデータ信
号と共にカラモニタ１７に供給される。このモニタでは
、ＢまたはＭモード受信部ＵＲの受信信号に対応した白
黒Ｂモード像情報ＵＩＢ、血流情報処理部ＵＤＩの受信
信号に対応したカラー血流速度情報ＵＩＦＩ、超音波ド
プラ処理部ＵＤ２の受信信号に対応した白黒ドプラ情報
ＵＩＦ２が重畳表示される。尚、カラーモニタ１７上の
画像については、必要に応じてエンコーダ１９を介して
、ビデオテプレコーダに録画可能である。

なお以上はプローブ駆動周波数を関心深さ（部位）に応
じて変えることを例にとり説明を行ったが、プローブ駆
動周波数を固定にして位相検波時の基準周波数（リファ
レンス周波数）を変えても、本発明を実施でき、基準周
波数差による出力階調のずれを防止できる。

［発明の効果コ 以上記載したように、本発明の超音波診断装置によれば
、診断深さによってプローブ駆動周波数が相違する場合
に、それぞれの深さ間でのドプラシフト周波数の変動補
正を行うようにしたので、色段差のない血流情報に関す
るカラー診断像を得ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成を概略的に示すブロッ
ク図、第２図乃至第５図はそれぞれ本実施例の動作を説
明するための図、第６図は従来装置を説明するための図
である。 １・・・超音波探触子、２・・・送信器、３・・・受信
器。 ６・・・検波器、１５・・・ＤＳＣ。 １６・・・カラープロセッサ、１７・−・カラーモニタ
。 ２２・・・出力階調変換部。 ＵＲ・・・Ｂ又はＭモード受信部。 ＵＤｌ・・・血流情報処理部 代理人　弁理士　　則　近　憲　佑 代理人　弁理士　　近　藤　　　猛

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）送受波手段により超音波プローブから生体に対し
   て超音波を送受波し、得られる受波信号からドプラ偏移
   信号を検出し、これに基づき超音波情報を表示する超音
   波診断装置において、生体における診断深さ方向の領域
   を複数分割することによって得られる各診断深さ区分に
   対してそれぞれ異なる周波数の超音波プローブ駆動周波
   数を選択する手段と、この手段によって選択された各超
   音波プローブ駆動周波数の超音波ビームのもとで収集さ
   れたデータに対し前記周波数差に関連した出力階調制御
   を実施する手段とを備えたことを特徴とする超音波診断
   装置。
2. （２）送受波手段により超音波プローブから生体に対し
   て超音波を送受波し得られる受波信号からドプラ偏移信
   号を検出しこれに基づき超音波情報を表示する超音波診
   断装置において、位相検波時に生体の深さ方向にそって
   基準周波数（リファレンス周波数）を連続的に可変する
   ことができる位相検波部を具備し、前記異なったリファ
   レンス周波数のもとで収集された検波出力データに対し
   て前記周波数差に関連した出力階調制御を実施する手段
   とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。