JPH0472588A - パルスドチャープレーダ送信変調信号の形成方法およびパルスドチャープレーダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はレーダ送信変調信号の発生方法及びそのレーダ
装置に関し、特に中・短波帯で使用されるパルスドチャ
ープレーダの送信電波に含まれるスプリアス（不用輻射
）を低減し、距離に対するレーダ感度を一様にするレー
ダ送信変調信号の発生方法及びそのレータ装置に関する
ものである。

（従来の技術） レーダの方式の一つにＦＭＣＷ方式があり、同じ平均送
信電力のパルス方式に比べて送信電力の尖頭値が少なく
てすむ特長がある。このレーダを中・短波帯で実現する
と、送信電波が直接受信機に回り込んでターゲットから
の反射信号を抑圧してしまうために、送信点と受信点を
数十ｋｍ離すか、送信と受信を時間的に切り替えて同一
地点で送受信する。後者をパルスドチャープレーダ（送
受切り替え型ＦＭＣＷレーダ、あるいはＦＭＩＣＷレー
ダとも言う）と呼ふ。

ＦＭＣＷレーダは時間的に周波数を変えながら観測電波
を送信し、ターゲットからの散乱信号は距離に応じた時
間遅れて受信されるので、そのときの送信電波との周波
数差からターゲットまでの距離を算出する。パルスドチ
ャープレーダは送受信を切り替えるので、散乱信号はレ
ーダが受信状態になっている時間だけ有効に受信機に入
力し、送信の期間に到着した散乱信号は無効となる。タ
ーゲットからの散乱電波が有効に受信される割合を受信
時間率と呼ぶが、距離に対して一様な受信時間率を得る
ために送受信を例えば１ビツト乱数にしたかって切り替
える。

、一般にレーダのターゲットからの散乱信号は距離の４
乗に比例して弱くなるので、距離に対する信号強度の変
化をなるべく少な（するために、レーダ装置や信号処理
過程で特に近距離からの信号を弱めるよう様々な工夫が
なされている。例えば、中間周波増幅器に周波数特性を
持たせたり、正弦波で周波数変調して高次モードを選択
して受信する等である。

（発明が解決しようとする課題） パルストチャーブレーダは送信電波を断続するので送受
切り替え信号に対応する変調信号のスペクトルに対応し
て送信電波のスペクトルが広がる。

ＦＭＣＷレーダとしてターゲットまでの距離を計測する
のに必要なスペクトル成分は搬送波、言い替えると変調
信号の直流成分のみてあり、他のスペクトル成分は全て
スプリアスになる。変調信号に矩型波を基本波形とする
１ビツト乱数を用いると、搬送波から周波数ｆだけ離れ
た周波数でのパワースペクトルＷ　（ｆ）はＡを振幅、
Ｔをクロック周期として と表わされ、右辺の第１項がスプリアス、第２項が必要
な直流（搬送波）成分に対応する。上式でもわかるとお
り、スプリアスはｆのオクターブ当り６ｄＢの割合で低
下する。パルストチャーブレーダでは送信信号が受信の
期間に出てはならないので、矩型波を低域フィルタに通
して滑らかにした信号を変調信号として使い、スプリア
ス強度を下げて占有バンド幅を狭める手法を用いること
はできない。狭いバンドの中に多数の無線局が存在し、
国際的に電波が錯綜する中・短波帯では無線局間の干渉
を防ぐことが強（求められ、広い占有バンド幅を要する
無線局を設置することは困難な状態になっている。

スプリアス成分を低減するために抵抗、コンデンサによ
る時定数とダイオードの非直線性を利用した波形平滑回
路で受信の期間にかからないように矩型波の立ち上がり
と立ち下がり部分を滑らかにして変調信号とする手法が
あるが、時定数の調整がむずかしく、回路の再現性が悪
い。またクロック周波数の変更に対応するのに難点があ
る。

ターゲットまでの距離の変化に対応して変わる受信信号
強度を補正するための受信機中間周波増幅器の周波数特
性は必要な特性を得るのがむずかしい。また、正弦波で
周波数変調し、その高次モードを選択して受信する方式
は基本モードに比べて信号強度が弱くなる。

この発明は以上のような困難（欠点、問題点）を克服す
るものであり、パルストチャーブレーダの変調にともな
うスプリアス成分の発生を極限まで低減し、且つ乱数生
成時のクロック周波数の変更に無調整で対応し、更にタ
ーゲットまでの距離によって変わる受信信号の強度を一
様に補正するレーダ送信変調信号の発生方法の提供を目
的とする。

また口の発明は上記変調信号を発生するレーダ装置の捺
供を目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明のレーダ送信変調信号の発生方法は上記の目的を
達成するために、パルスドチャープレー夕におけるレー
タ送信変調信号の発生方法に於て、時間的に滑らかな繰
り返し信号と該信号に同期した矩型波信号のエツジ部分
とを切り替えることによりレーダ送信変調信号を形成す
ることをその概要とする。

また本発明のレーダ装置は上記の目的を達成するために
、パルスドチャープ方式のレーダ装置に於て、時間的に
滑らかな繰り返し信号を発生する繰り返し信号発生手段
と、前記繰り返し信号に同期したタイミングにレベルが
変化する矩型波信号を発生する矩型波信号発生手段と、
前記矩型波信号のエツジ部分を検出して該エツジ部分の
信号を前記滑らかな繰り返し信号で置換する信号切り替
え手段を備えることをその概要とする。

（作用） かかる構成に於て、信号発生手段は例えば正弦波信号の
ように時間的に滑らかな繰り返し信号を発生し、矩型波
信号発生手段は前記繰り返し信号に同期したタイミング
にレベルが変化する矩型波信号を発生する。そして、信
号切り替え手段は前記矩型波信号のエツジ部分を検出し
て該エツジ部分の信号を前記滑らかな繰り返し信号で置
換することにより、低減したスプリアス成分を持ち、且
つターゲットまでの距離に対する受信信号強度か−様な
レーダ送信変調信号を得るものである。

（実施例の説明） 以下、添付図面にしたがって本発明による実施例を詳細
に説明する。

第３図は実施例のパルスドチャープレーダのブロック構
成図、第４図は第３図のパルストチャーブレーダの動作
模式図である。

第３図に於て掃引信号発生器９は時間に対して直線的に
周波数が増加する周波数掃引信号りを発生する。変調器
１１は送受切り替え信号発生器１０が供給する変調信号
ｇにしたがって周波数掃引信号りを振幅変調する。送信
信号は送信増幅器１２で所要の電力まで増幅され、送受
切り替えスイッチ１３を通して送受信アンテナ１４に出
力される。送受切り替えスイッチ１３は送受切り替え信
号ｉに従ってアンテナ１４を送信増幅機１２か受信機１
５に切り替える。受信機１５は周波散播づ信号りと受信
信号の周波数の差の信号をベースバンド信号にとして出
力する。

第４図に示すように時間とともに周波数が変わる送信信
号は送受切り替え信号ｉにしたがって断続される。ター
ゲットから散乱される受信信号はターゲットまでの距離
に比例した時間遅れて受信されるが、そのときの送信信
号との周波数の差は距離に比例する。ＦＣＭＷレーダは
送信信号と受信信号の周波数差からターゲットまでの距
離を算出する。受信信号は第３図の送受切り替えスイッ
チ１３が受信機側になっている期間だけ有効に受信機に
入力され、送信の期間に到着したターゲットからの散乱
信号は無効になる。

第１図（ａ）は実施例の送信切り替え信号発生器のブロ
ック構成図、第１図（ｂ）は第１図（ａ）の回路のタイ
ミングチャートである。第１図（ａ）に於て、正弦波発
振器１から出力される正弦波ａからクロック発生器２は
第１図（ｂ）に示すように正弦波に同期したクロックパ
ルスｂをつくりだし、１ビ、／）乱数発生器３を駆動す
る。このようなりロック発生器２は例えば、正弦波ａの
ピークとボトムを検出する不図示のコンパレータ回路と
不図示のフリップフロップ回路によって容易に構成でき
る。立ち上がり検出回路４は乱数信号パルスＣの立ち上
がりに対応して半クロック長のパルスｄを出力し、立ち
下がり検出回路５は同様に乱数信号パルスＣの立ち下が
りに対応して半クロ、。

り長のパルスｅを出力する。半クロツク遅延回路６はパ
ルスｄをさらに半クロック遅らせる。正弦波信号ａと半
クロツク遅延回路８によって半クロック遅れた１ビット
乱数信号ｉはスイッチ回路７の入力に供給される。半ク
ロック遅れた立ち上がり検出信号にと立ち下がり検出信
号ｅの論理和ｆがスイッチ回路７の制御信号となり、検
出信号によってスイッチ回路７の出力ｇとして正弦波か
１ビット乱数信号が選択される。この信号を送信電波の
変調信号ｇに使えば送受切り替え時に滑らかに振幅が変
化し、スプリアスの少ない送信電波が得られる。また、
半クロツク遅延したｌビット乱数信号を送受信の切り替
え信号ｉとして使えば、上記のようにして得られた送信
電波は受信の期間に出力されない。

第１図（ａ）のブロック図に於て正弦波発振器ｌ以外の
各構成要素は時定数回路を含まない。従って正弦波ａの
周波数を変えても各信号間のタイミングの関係は維持さ
れる。

１ビツト乱数としてクロック周波数２００ｋＨ２の最長
系列疑似ランダム符号（以下Ｍ系列と呼ぶ）パルスと、
上記のようにして立ち上がりと立ち下がりを滑らかに接
続した信号のスペクトルを第２図（ａ）と（ｂ）にそれ
ぞれ示す。Ｍ系列パルスは全体として６［ｄＢ／オクタ
ーブ］の低減率であるのに対し、滑らかにした信号は１
５［ｄＢ／オクターブ］の低減１になり、スプリアスを
低減する上で本発明の効果は明白である。参考までに、
抵抗、コンデンサ、ダイオードを組ミ合わせた平滑回路
による信号の低減率は１１゜５　［ｄＢ／オクターブ］
であった。

一般に距離ｄにあるターゲットからの受信ｆｇ　号強度
ｐ　（ｄ）は ＰｔＧ２λ２ ｐ（ｄ）”　（４ｘ）・６・ で表わされる。但しｐｔは送信電力、Ｇはアンテナ利得
、λは電波の波長である。パルスドチャープレーダでは
受信機に入力する平均受信信号強度Ｐｒ（ｄ）は Ｐｒ　（ｄ）　　＝ＲＴＲ（ｃｌ）　　・　ｐ　（ｄ）
て表わされる。ここでＲＴＲ（ｄ）は送受切り替えにと
もなう受信時間率で、時間ｔに対する送信信号の変調波
形をＴ　（ｔ）、受信の重み付は関数の波形をＲ（ｔ）
とすると で表わされる。

正弦波は位相角の小さいところでは位相角の２乗の曲線
で近似できるので、Ｔ　（ｔ）とＲ（ｔ）に上記正弦波
で接続した滑らかな１ビツト乱数波形を使うとＲＴＲ（
ｃｌ）は距離ｄの４乗に比例する関数となり、平均受信
信号強度Ｐｒ（ｄ）　　は近距離では距離に対して−様
な値になる。

なお、上記実施例では時間的に滑らかな繰り返し信号と
して正弦波を用いたが、変調器の特性等に応じて適当な
波形を選択することが可能である。

また該信号に同期した矩形波信号として１ビツト乱数波
形を用いたが、これに限らず、時間的に滑らかな繰り返
し信号に同期したパルス信号をレダの要求する特性に応
じて適当に選択することが可能である。

上記実施例では周波数掃引信号りとして時間的に周波数
が増加する信号を用いたが、時間的に周波数が減少する
信号を用いることもできる。

（発明の効果） 以上述べたごとく本発明によれば、パルスドチャープレ
ーダの送信変調信号として時間的に滑らかな繰り返し信
号と、該信号に同期した矩形波信号を切り換えることに
より、レーダ送信電波に含まれるスプリアスを大幅に低
減し、周波数資源を有効に利用することが可能になる。

また、同等付加的な装置やデータ処理を施す事なくレー
タの距離感度特性を補正し、ターゲットからの散乱信号
強度の距離による違いをなくすことが可能になる。

また、本発明によれば変調波形発生部分の回路に時定数
を含まないので、時間的に滑らかな繰り返し信号の周波
数を変えるだけで、該信号に同期した矩形波信号のクロ
ックを変えて、容易にレダの特性を変えることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明による実施例の送信切り替え信号
発生器のブロック図、第１図（ｂ　）は第１図（ａ）の
回路のタイミングチャート、第２図（ａ）は１ビツト乱
数パルスのパワースペクトル、第２図（ｂ）は第２図（
ａ）と同じクロック周波数で本発明に記した方法でパル
スの立ち上がりと立ち下がりを滑らかな繰り返し信号に
接続した波形のパワースペクトル、 第３図は実施例のバルドチャープレーダのブロック図、 第４図は第３図のパルスドチャープレーダの送受信信号
の模式図。 図中１は正弦波発振器、２はクロック発生器、３は１ビ
ツト乱数発生器、４は立ち上り検出回路、５は立ち下り
検出回路、６は半クロツク遅延回路、７はスイッチ回路
、８は半クロツク遅延回路、９は掃引信号発生器、１０
は送受切り替え信号発生器、１１は変調器、１２は送信
増幅器、１３は送受切り替え器、１４は送受信アンテナ
、１５は受信機である。 図中、ａは正弦波信号、ｂはクロックパルス、ｃ　ハ１
ビット乱数パルス、ｄは立ち上がり検出信号、ｅは立ち
下がり検出信号、ｆはｄとｅの論理和、ｇは変調信号、
ｈは周波数掃引信号、ｉは送受切り替え信号、ｊは送信
信号、ｋはベースバンド信号である。 特許出願人　郵政省通信総合研究所長 第１図 ａ） 第２図（ｂ） 第１１！１（ｂｌ 第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）パルスドチャープレーダにおけるレーダ送信変調
   信号の発生方法に於て、 時間的に滑らかな繰り返し信号と該信号に同期した矩型
   波信号のエッジ部分とを切り替えることによりレーダ送
   信変調信号を形成することを特徴とするレーダ送信変調
   信号の発生方法。
2. （２）パルスドチャープ方式のレーダ装置に於て、時間
   的に滑らかな繰り返し信号を発生する繰り返し信号発生
   手段と、 前記繰り返し信号に同期したタイミングにレベルが変化
   する矩型波信号を発生する矩型波信号発生手段と、 前記矩型波信号のエッジ部分を検出して該エッジ部分の
   信号を前記繰り返し信号で置換する信号切り替え手段を
   備えることを特徴とするレーダ装置。