JPH0462271B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本発明は１頁単位で複数色を順に色重ねして記
録するカラー記録装置に関し、特に記録紙の供給
路と排出路との搬送路切換方式に関するものであ
る。

＜従来技術＞ 最近、小型・低価格のカラー・ハード・コピー
装置の開発が盛んであり、この種の装置の中心と
して転写型感熱方式の記録装置が挙げられる。

この記録装置は、ライン形式のサーマルヘツド
でインクフイルムテープを加熱してインクを溶か
しそして記録紙（普通紙）に転写し、これをイエ
ロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）更には
ブラツク（Ｂ）等の順に画面ごとに色を重ねて記
録（画面順次方式）するものである。

即ち、インクフイルムテープは前記Ｙ，Ｍ，Ｃ
（更にはＢ）の順に面単位で順次配列したロール
状のテープとなつており、該テープを一方向に進
める一方、記録紙については色が変わるごとに前
の位置まで戻して順次画面ごとに色を重ねて記録
するものである。

この種の装置としては第５図に示すような構成
のものが提案されている。

即ち、駆動プーリ７２を介して駆動源に連結さ
れた駆動ローラ７１の両端部近くには、記録用紙
７３の両側辺に沿つて設けられた開口列７３Ａ及
び７３Ｂに嵌入する突起７１Ａ，７１Ｂが形成さ
れ、該ローラ７１の回転によつて記録用紙を前進
或は後退動作させる。

前記記録用紙７３は途中で前記駆動ローラ７１
に連動した紙送りスプロケツト７４で給送され、
このスプロケツト７４を介して駆動ローラ７１の
下側から上方へ送られるようになつている。

そしてインクフイルムテープ７６を巻装した供
給側ロール７５からインクフイルムテープ７６が
引出されて記録用紙７３の下方で該用紙７３に沿
つて駆動ローラ７１の位置を通つて巻取り側のロ
ーラ７７に巻装される。この巻取り側のローラ７
７は駆動モータ７８に連結されている。

また、ライン形式のサーマルヘツド７９が駆動
ローラ７１の下側近辺に配置され、記録時にイン
クフイルムテープ７６上から駆動ローラ７１上の
記録用紙７３に押接し、適宜加熱制御されること
によりインクフイルムテープ７６のインクを用紙
７３に転写させる。

このような記録装置においては上述したように
Ｙ，Ｍ，Ｃ（更にはＢ）を順次画面ごとに色重ね
して記録動作を行う場合に、記録紙を３回（又は
４回）前後進させる必要があり、この時に紙の送
り精度が悪いと色ずれが生じるという重要な問題
を付帯していた。

即ち例えば10ドツト／mmの装置においては３回
（又は４回）の繰返しの紙送り精度が±0.05mm
（色ずれ）……１ドツト以内が要求されるもので
ある。

しかしながら、上述したようなトラクターフイ
ード方式のものでは紙のスキユーに対しては効果
があるものの、どうしても記録紙の開孔に突起を
嵌入させる関係上前述した細い送り精度を得るに
は困難であつた。

また、前記トラクターフイードとは別のプラテ
ンローラで紙送りするものもあるが、この方式で
は紙のスキユー、すべりが生じて位置ずれが生じ
易く、これまた前述のような紙送り精度を得るこ
とは困難であつた。

＜発明の目的＞ 本発明は記録紙を回転ドラムの回転で紙送りを
させ、さらに前記回転で紙送りをする際記録紙の
供給および記録後の排出を円滑に行える手段つま
り記録紙排出路と供給路とを択一的に開閉制御す
る切換手段を持つたカラー記録装置を提供するこ
とを目的とする。

＜実施例＞ 第１図は本発明に係るカラー記録装置の全体の
構成を示す図である。１は記録紙積載カセツト３
に設けられた記録紙押し上げ用スプリング４によ
つて押し上げられた記録紙２を、記録紙送りロー
ラ７，８に送り出すための半円ローラである。５
は半円ローラ１により取り出された記録紙を、記
録紙供給ローラ７，８に確実に案内するための上
部ガイド板、６は同下ガイド板である。記録紙送
りローラ７，８は記録紙供給路９へ記録紙２を送
る。１０は記録紙供給及び排出を共用する記録紙
ガイド路、１２は記録紙２をベールローラ１１の
押圧により搬送させるプラテンローラ、１３はサ
ーマルヘツドで、プラテンローラ１２とインクリ
ボン２０間に介在される記録紙２に熱転写記録を
施すものである。このサーマルヘツド１３はサー
マルヘツド支持軸２１に支持され、シヤフト１５
の矢印Ｆ方向の移動により、支持スプリング１４
を介して矢印Ｇ方向に上下移動する。該上下移動
によつてサーマルヘツド１３とプラテン１２との
着脱制御を行う。２０はイエロー、マゼンク、シ
アン、ブラツクの４色のインクを有するサーマル
転写インクリボン。１６は記録紙２の巻き取りを
行う回転ドラム。１７は回転ドラム内部に設けら
れた記録紙２をくわえ込むクランプであり、回転
自在に支持されている。１８は一端を回転ドラム
１６にもう一端をクランプ１７に介在させたスプ
リングでクランプ１７における記録紙２をくわえ
込む時の挾力を与えるものであり、１９は記録紙
くわえ込み部である。２２は例えば、ソレノイド
の駆動源により上下移動し、記録紙供給路９に記
録紙２が逆行するのを阻止し、排出路２３へ記録
紙２を導くガイド部材である。２４，２５は排出
路２３の終端に設けられた記録紙排出ローラ、２
６は排出記録紙受け部である。

第２図は、本カラー記録装置の動作フローを示
す図である。

31：記録開始命令で記録が開始される。この時、
サーマルヘツド１３はプラテンローラ１２か
ら離脱状態にあり、記録紙くわえ込み部１９
は開放された状態、つまり記録紙待ち状態に
ある。又、給紙路閉鎖ガイド部材２２は、給
紙路を閉口する状態つまり下方に下げられて
いる。（以降これらを“初期状態”とする） 32：記録開始命令で半円ローラ１が矢印Ａの方向
に回転し、記録紙積載カセツト３に積載され
た記録紙２をガイド板５，６の案内により、
送りローラ部７，８に供給する。

33：供給された記録紙２は送りローラ７，８間に
挾みこまれ、送りローラ７，８の矢印Ｂ，Ｃ
の回転により、記録紙供給路９へ送り出され
る。

34：記録紙供給路９及び記録紙ガイド路１０を経
由して、送られた記録紙の先端はベールロー
ラ１１及びプラテンローラ１２間に挾み込ま
れ、プラテンローラ１２がくわえ込み部１９
までの距離だけ回転駆動する。

35：プラテンローラ１２の記録紙一定量送りによ
り記録紙２の先端がくわえ込み部１９に到達
すると、 36：プラテンローラ１２が停止する（前記一定量
送りにより） 37：記録紙２はくわえ込み位置にあり、ドラム１
６がＨ方向に一定量回転する。

38：フロー３７の回転によつてスプリング１８が
収縮し、クランプ１７がドラム１６の方へ引
き寄せられるので、くわえ込み部１９が閉じ
記録紙をくわえ込む状態となる。

39：フロー３８により、記録紙が完全にドラム１
６にくわえ込まれるとサーマルヘツド１３を
記録状態にするために、シヤフト１５はサー
マルヘツド押圧方向Ｆに移動しスプリング１
４を介して、プラテン１２に押圧させる。

40，41，42：サーマルヘツド１３のプラテンロー
ラ１２への押圧により、ドラム１６がＨ方向
に回転し同時にインクリボン２０も矢印方向
に移動し、サーマルヘツド１３の発熱制御に
より、熱転写記録が開始される。

43：１色分の記録が完了すると、ドラム１６の回
転及びインクリボン２０の送りが停止する。

44：記録終了と同時にガイド部材２２が記録紙供
給路を閉鎖する方向（上方向）に（例えばソ
レノイドの駆動源により）移動する。

45：記録が終了するとサーマルヘツド１３は、プ
ラテン１２から離脱する。

46，47：プラテンローラ１２が矢印Ｅで示す記録
紙戻し方向に回転し、（この時、ドラム１６
は回転自在状態）記録紙は戻される。又これ
と同時にインクリボン２０も矢印方向に次の
色がある位置まで移動する。

48：前フロー45，46，47にて、記録紙の戻しが完
了すると、 49：次の色の記録にはいり、フロー39〜49の動作
を繰り返す。全色の記録が完了すると、 50：ドラム１６は、フロー48の記録紙巻戻し完了
時のドラム１６の停止位置から、さらに矢印
Ｉ方向に回転する。

51：このドラム１６の回転により、記録紙くわえ
込み部１９が開放され“くわえ”を解除す
る。

52：記録紙２がドラム１６から開放されると、プ
ラテンローラ１２は記録紙戻し方向Ｅに回転
し記録紙を排出路２３へ導く。

53：プラテンローラ１２の記録紙戻し制御によつ
て記録紙先端が排紙ローラ２４及び２５にか
み合い、ローラのＪ及びＫ方向の回転により
排出記録紙受け部２６方向に送り出される。

54：排紙ローラ２４，２５によつて排出された記
録紙は、排出記録紙受け部２６によつて受け
取られ、１枚のカラー画像記録が完了する。

55：１枚記録終了後、２枚目の記録がある場合
は、フロー32より同じ動作を繰り返す。又、
１枚記録で終了の場合は記録動作は停止され
る。

さらにここで本発明の要旨となる記録紙供給路
及び記録紙排出路への記録紙案内切換制御を行う
ガイド部材２２の動作を第３図及び第４図を用い
て詳しく説明する。第３図は記録紙を記録部へ供
給する時のガイド部材２２の動作状態を示す図
で、第３図において、６１はガイド部材２２の駆
動源となるたとえばソレノイドであり、６２はソ
レノイド軸、６３はガイド部材駆動アーム、６６
はソレノイド軸６２とガイド部材駆動アーム６３
とを回動自在に支持する支持軸、６５はガイド部
材２２とガイド部材駆動アーム６３とを固定する
固定軸、６８はガイド部材駆動アーム６３に設け
られた開口部と本体フレーム（図示せず）に設け
られた突起部６９間に介在させたガイド部材駆動
アーム引力スプリング、６７はガイド部材駆動ア
ームのスプリング６８の引きすぎを阻止するダン
パー、７０は記録紙を案内する上下ガイド板であ
る。矢印Ａはソレノイド動作方例を示し、矢印Ｎ
は記録紙供給方向を示している。

今カラーヘ記録装置が記録紙供給状態にある
と、第３図に示す如くソレノイド６１が動作する
ことにより、ソレノイド軸６２はスプリング６８
の収縮力に反してＬ方向に引き込まれるために、
ガイド部材駆動アーム６３を介してガイド部材２
２はＰ方向に移動されるために、記録紙をＮ方向
に供給することができる。

第４図は、記録紙を排紙部方向へ送り出す場合
のガイド部材２２の動作状態を示す図で、第４図
において、第３図と同一の構成部分には同一の番
号が付けてある。今カラー記録装置が記録紙戻し
及び記録紙排出状態にあるときには、ソレノイド
６１がOFF状態であるのでスプリング６８のＭ
方向の収縮力によりソレノイド軸６２はソレノイ
ド６１より引き出されるので、ガイド部材２２は
ガイド部材駆動アーム６３を介してＱ方向へ移動
されるために記録紙をＯ方向に供給することがで
きる。

尚記録紙供給状態と記録紙を排出部へ送り出す
状態とのソレノイド６１のON−OFF状態を逆に
構成することも可能であるが、前記実施例の場合
は排出部へ送り出す状態の回数の方が多いため
に、排出部へ送り出す状態のときにOFFとする
ように構成した。

以上のように構成したことによつて、本発明の
カラー記録装置は、繰返し記録紙を往復させても
正確に紙送りを行うことができるので、色ずれを
防止でき、良質の記録画像を得ることができると
共に、ガイド部材を切り換えることによつて記録
紙の供給と排出が円滑にできる。

＜発明の効果＞ 上述の如く本発明のカラー記録装置の用紙搬送
路切換方式は、１頁単位で複数色を順に色重ねし
て記録するカラー記録装置において、記録紙を記
録紙カセツトから供給するための給紙部と、駆動
源に連結されたプラテンローラ及び前記プラテン
ローラに接する送りローラと、前記プラテンロー
ラに対して接離する方向に動作するサーマルライ
ンヘツドと、前記プラテンローラの近傍位置に配
置され、駆動源に連結された回転ドラムと、前記
回転ドラムの周面の所定箇所に設けられた記録紙
のクランプ機構と、前記プラテンローラ及び送り
ローラによつてプラテンローラとサーマルヘツド
との間を通つて先端が前記回転ドラムのクランプ
機構にクランプされるように前記給紙部からの記
録紙を前記プラテンローラ及び前記送りローラの
間に案内する供給路と、該供給路から分岐して設
けられた記録紙を排出する排出路と前記供給路側
と前記排出路側とを択一的に開閉制御する切換手
段と、前記プラテンローラとサーマルヘツドとの
間を通つて配設される転写用のインクテープとを
備え、記録動作時の紙送りを前記回転ドラムの回
転で行わせると共に、記録紙の装着時には前記切
換手段が前記供給路を開成させ、記録動作時以降
は前記切換手段が前記排出路を開成させるように
構成したので、繰返し記録紙を往復させても正確
に紙送りを行うことができるので、色ずれを防止
でき、良質の記録画像を得ることができると共に
切換手段によつて記録紙の供給と排出が円滑にで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るカラー記録装置の構成
図、第２図は同フローチヤート図、第３図、第４
図はガイド部材の構成図、第５図は従来のカラー
記録装置の構成図である。 ２……記録紙、９……記録紙供給路、１０……
記録紙ガイド路、１２……プラテンローラ、１３
……サーマルヘツド、１６……回転ドラム、１７
……クランプ、１９……記録紙くわえ込み部、２
０……インクリボン、２２……ガイド部材、２３
……排出路、２６……排出記録紙受け部、６１…
…ソレノイド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １頁単位で複数色を順に色重ねして記録する
   カラー記録装置において、 記録紙を記録紙カセツトから供給するための給
   紙部と、駆動源に連結されたプラテンローラ及び
   前記プラテンローラに接する送りローラと、前記
   プラテンローラに対して接離する方向に動作する
   サーマルラインヘツドと、前記プラテンローラの
   近傍位置に配置され、駆動源に連結された回転ド
   ラムと、前記回転ドラムの周面の所定箇所に設け
   られた記録紙のクランプ機構と、前記プラテンロ
   ーラ及び送りローラによつてプラテンローラとサ
   ーマルヘツドとの間を通つて先端が前記回転ドラ
   ムのクランプ機構にクランプされるように前記給
   紙部からの記録紙を前記プラテンローラ及び前記
   送りローラの間に案内する供給路と、該供給路か
   ら分岐して設けられた記録紙を排出する排出路
   と、前記供給路側と前記排出路側とを択一的に開
   閉制御する切換手段と、前記プラテンローラとサ
   ーマルヘツドとの間を通つて配設される転写用の
   インクテープとを備え、記録動作時の紙送りを前
   記回転ドラムの回転で行わせると共に、記録紙の
   装着時には前記切換手段が前記供給路を開成さ
   せ、記録動作時以降は前記切換手段が前記排出路
   を開成させるようにしたことを特徴とするカラー
   記録装置。