JPH0454797Y2

JPH0454797Y2 -

Info

Publication number: JPH0454797Y2
Application number: JP5051990U
Authority: JP
Priority date: 1990-05-14
Filing date: 1990-05-14
Publication date: 1992-12-22
Also published as: JPH049597U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は有害物質除去用喫煙具に関し、より詳
しくは喫煙時にたばこに含まれる有害物質を除去
することができる、有害物質除去用喫煙具に関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来、たばこは嗜好品として世界の人々に広く
愛用され、文化のなかにも溶け込んできたもので
あるが、そのたばこに含まれる有害物質のため、
喫煙者は肺ガンに罹る率が高いことが一般に知ら
れるようになつてきて、禁煙する人も多くなつて
きている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、たばこの煙のにおいや空気汚染は、周
囲の子供、妊婦、病人、嫌煙家にとつては、不快
感をもたらすものであり、これは愛煙家にとつて
誠に具合の悪いことである。

さらに最近では、たばこを吸わない人であつて
も、たばこを吸う人と一緒にいる場合には、その
たばこから直接出てくる煙や、一旦たばこを吸つ
た人の口や鼻を経て出てくる間接の煙によるガン
の発生率が意外に高いことなどが知られており、
愛煙家はたばこを吸うときには、周囲のたばこを
吸わない人に対して、一層の配慮をしなければな
らないという課題があつた。

本考案は、このような課題を解決することを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案は次のような
有害物質除去用喫煙具を提供する。すなわち本考
案は、たばこを差し込むパイプ本体と、そのたばこに
点火するために前記本体中央下部に設けた点火窓
と、前記たばこの灰を捨てるために本体下部に設
けた灰捨て扉と、前記たばこを吸つてから吐く煙
を吸引するために本体上部に設けた吸煙口と、前
記たばこの煙を濾過するために本体内に設けた濾
過部と、前記たばこから出た煙を濾過部へ送り込
むためのフアンと、このフアンで送つた煙の逆流
を防ぐ逆流防止弁と、このフアンを回転駆動させ
る駆動源とからなる、有害物質除去用喫煙具であ
る。

〔作用〕

上記構成において、たばこをパイプ本体に挿入
し、点火窓を開けて点火した後その点火窓を閉
じ、駆動源によりフアンを回転駆動させると、た
ばこから出る煙は逆流防止弁を順方向に通り、濾
過部へ強制的に送り込まれて濾過される。

逆流防止弁は濾過部へ強制的に送られた煙が、
たばこの方に向かつて逆流するのを防ぐ。

また、吸煙口を開けた上、吸つたたばこの煙を
その吸煙口に向かつて吐くと、その煙は前記フア
ンの吸引力によつて吸煙口から吸引され、濾過部
へ強制的に送り込まれて濾過され、有害物質が除
去される。

灰捨て扉を開けると、前記たばこの灰は外部に
落下して捨てられる。

〔実施例〕

本考案の実施例について、以下図面にしたがつ
て本考案の構成が実際上どのように具体化される
かを、その作用とともに説明する。

第１図は本考案の一実施例の断面説明図であ
り、図中１はパイプの本体で、この本体１の喫煙
口１ａには、たばこ２を吸い口２ａ部分を外に残
して差し込んである。

この差し込んだたばこ２の先端２ｂに、下方か
らライターなどで点火できるように、前記本体１
の中央下部に点火窓３が設けられ、その点火窓３
は点火用スライド４によつて開閉される。

この点火用スライド４は、前記本体下部の灰捨
て用扉５にスライド開閉可能に取り付けられ、そ
の灰捨て用扉５は支軸５ａを軸として前記点火用
スライド４とともに下方に開くことができる。

また、本体１上部には前記たばこを吸つた人が
口や鼻から吐き出す煙を本体１内に吸引するため
に、本体１上部に設けた吸煙口６を開閉可能に取
り付けられている。

なお、６ｄは前記吸煙口６を構成する側壁であ
り、また６ｂは吸煙口６を閉じたとき前記喫煙口
１ａをふさぐ蓋である。

前記本体１内の前記たばこ２の先端２ｂより下
流には、たばこの煙の逆流を防止する逆流防止弁
７が設けられている。

また、この逆流防止弁７の下流には回転するフ
アン８が設けられている。

さらに、このフアン８の下流には煙を除去する
濾過部９が設けられ、この濾過部９は孔１０ａ付
き隔壁１０で２層に構成され、それぞれ水性フイ
ルタ１１，１１が濾材として挿入される。

また濾過部９の下部には、前記水性フイルタ１
１，１１を着脱時に開閉するスライドシヤツター
１２が設けられている。

前記本体１の濾過部９付近の上部には、前記フ
アン８を回転駆動する駆動部１３が設けられてい
る。

この駆動部１３は小型のモータ１４と電池１５
と図示しない電源スイツチとから構成され、その
電源スイツチを入れると前記電池１５により電源
が供給されて前記モータ１４が回転し、その回転
力が前記フアン７に機構的に伝達されてフアン７
を回転させることができる。

この駆動部１３には支軸１６ａを軸として上方
に開く開閉扉１６が設けられ、この開閉扉１６を
開閉することによつて前記電池１５を着脱するこ
とができる。

前記パイプ本体１の最下流である他端１ｂに
は、複数の排気孔１ｃが空けられており、前記フ
アン８で送られた煙を含む空気は前記濾過部９で
水性フイルタ１１，１１により煙などの有害物質
が濾過された後、空気のみが排出される。

なお、この一実施例では前記駆動部１３は、本
体１上部に取り付けてあるが、これは上部に限る
ものではなく、本体１下部にとりつけてもよい。

第２図は同実施例の吸煙口６の説明図であり、
この図では同吸煙口６はパイプ１の口を閉じてい
る。

すなわち、吸煙口６は支軸１６ａを軸としてパ
イプ本体１の上に折り畳まれ、蓋６ｂは軸６ｃを
軸として回動し喫煙口１ａを閉塞している。

このパイプ本体１内には、たばこ２が押し込ま
れている。すなわち、吸いかけのたばこ２を中に
押し込んで火を消すことができる。

第３図は同実施例の灰捨て用扉５の底面図であ
り、図の５ａは回動可能に支える支軸である。

この支軸５ａを軸として灰捨て用扉５を空ける
ことによつて灰を捨てることができる。

また、この灰捨て用扉５に取り付けてある点火
用スライド４は、つまみ４ａを持つて矢印方向に
スライドさせることによつて、前記点火窓３を開
閉させることができる。

第４図は同実施例の逆流防止弁７であり、２枚
の弾性片７ａ，７ａの開いた一端７ｂ，７ｂを上
流側に向けてパイプ本体１内に固定し、すぼんだ
他端７ｃ，７ｃを下流に向けて自由端にしてお
く。

煙を含んだ空気が矢印（正）方向に流れるとき
は、逆流防止弁７のすぼんだ前記自由端である他
端７ｃ，７ｃは開いて空気が流れやすくなるが、
逆方向にその空気が流れようとすると、前記他端
７ｃ，７ｃは閉じて逆流を防止することとなる。

第５図は同実施例のスライドシヤツター１２の
底面図であり、つまみ１２ａをつまんで矢印方向
にスライドさせることによつて開口し、濾過部９
の水性フイルタ１１，１１を着脱することができ
る。

つぎに同実施例について作用の説明をする。

まず、パイプ本体１に喫煙口１ａからたばこ２
を入れ、点火用スライド４をつまみ４ａをつまん
でスライドさせ点火用開口部３を開口した後、図
示しないライターでたばこ２の先端２ｂに点火す
る。

つぎに、たばこ２を吸つてから図示しないスイ
ツチを入れると、フアン８が回転して前記たばこ
の煙を含んだ空気を吸引する。

この煙を含んだ空気の吸引によつて、その空気
は正方向に流れて逆流防止弁７は開き、前記吸引
された煙を含んだ空気を濾過部９に送り込む。

同濾過部９の２層の水性フイルタ１１，１１
は、前記送り込まれた煙を含んだ空気のうち煙の
みを吸着し、残りの空気はパイプ最下流である他
端１ｂの排気孔１ｃから排出する。

このようにして、たばこ２から直接出る煙を無
害化することができる。

また、前記一旦口から吸つて吐くたばこの間接
的な煙は、前記吸煙口６を上方に開けた上、その
吸煙口６に向かつて口をすぼめるようにして吹き
込むと、前記フアン８によつて吸引され、前述と
同様に水性フイルターで濾過され、無害化されて
空気のみが排出される。

フイルターは前記有害物質を濾過するだけでな
く、好みの芳香剤を含有させることによつて、嗜
好性ニーズに幅広く対応させることもできる。

本考案は、このようにたばこから直接でてくる
煙も、一旦吸つて体を通つた間接の煙も、ともに
濾過されるので、喫煙者の周囲にいる人々に対し
てたばこの煙が拡散せず、無害・無臭となつて、
幼児・子供や病人、その他の嫌煙者に迷惑をかけ
ずに安心して喫煙を楽しむことができるものであ
る。

〔考案の効果〕

以上、本考案によれば、パイプの本体中央下部
に点火窓を設けたので点火が容易であり、点火後
は窓を閉じることによつて安全性を高くすること
ができる。

また、本体下部に灰捨て扉を設けたので、必要
なときにのみ扉を開けて灰を捨てればよく、清潔
性を保ことができる。

さらに、本体内にフアンと駆動源と濾過部とを
設けたので、たばこから直接出る煙は強制的に濾
過され、有害物質が除去される。

加えて、吸煙口を設けたので、一度吸つてから
口や鼻から吐くたばこの煙も濾過部に強制的に送
られて濾過され、有害物質が除去される。

したがつて、有害物質を含むたばこの煙がすべ
て吸収されて散逸しないので、周囲の子供や病人
や嫌煙家へ悪影響を及ぼす虞れがなく、安心して
喫煙を楽しむことができる、などの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面説明図、第２
図は同実施例の吸煙口の説明図、第３図は同実施
例の灰捨て用扉の底面図、第４図は同実施例の逆
流防止弁の説明図、第５図は同実施例のスライド
シヤツターの底面図である。１……パイプの本体、２……たばこ、３……点
火窓、５……灰捨て扉、６……吸煙口、７……逆
流防止弁、８……フアン、９……濾過部、１３…
…駆動源。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

たばこを差し込むパイプ本体と、そのたばこに
点火するために前記本体中央下部に設けた点火窓
と、前記たばこの灰を捨てるために本体下部に設
けた灰捨て扉と、前記たばこを吸つてから吐く煙
を吸引するために本体上部に設けた吸煙口と、前
記たばこの煙を濾過するために本体内に設けた濾
過部と、前記たばこから出た煙を濾過部へ送り込
むためのフアンと、このフアンで送つた煙の逆流
を防ぐ逆流防止弁と、このフアンを回転駆動させ
る駆動源とからなる、有害物質除去用喫煙具。