JPH0453819Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、特定入賞口に遊技球が入賞すること
により特別装置に設けられる可変表示体に図柄が
可変表示され、この表示された図柄があらかじめ
定められた図柄と一致した場合に大入賞口の扉を
開く権利が発生あるいは消滅し、権利発生期間内
に遊技球が始動口に入賞すると大入賞口の扉が開
き、遊技球の入賞を容易にするパチンコ遊技機に
関する。

（従来の技術） 従来、特定入賞口に遊技球が入賞することによ
り特別装置に設けられる可変表示体に図柄が可変
表示され、この表示された図柄があらかじめ定め
られた図柄と一致した場合に大入賞口の扉を開く
権利が発生あるいは消滅し、権利発生期間内に遊
技球が始動口に入賞すると大入賞口の扉が開き、
遊技球の入賞を容易にするパチンコ遊技機は知ら
れており、この従来のパチンコ遊技機に設けられ
る前記権利を発生あるいは消滅させる図柄を表示
する可変表示体は１つだけであつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、従来のパチンコ遊技機にあつて
は、前記権利を発生あるいは消滅させる図柄を可
変表示する可変表示体は１つしか設けられていな
かつたため、権利の発生及び消滅を示す図柄の可
変表示が、ただ１つの可変表示体でなされてい
た。したがつて、この従来のパチンコ遊技機は、
権利を発生させる図柄と権利を消滅させる図柄の
表示方法に差異がなく、遊技が単調となりがち
で、面白味に欠け、遊技客に飽きられ易いもので
あつた。

本考案は以上のような実状に鑑みなされたもの
であり、その目的は特定入賞口に遊技球が入賞す
ることにより特別装置に設けられる可変表示体に
図柄が可変表示され、この表示された図柄があら
かじめ定められた図柄と一致した場合に大入賞口
の扉を開く権利が発生あるいは消滅し、権利発生
期間内に遊技球が始動口に入賞すると大入賞口の
扉が開き、遊技球の入賞を容易にするパチンコ遊
技機であつて、遊技が単調とならず、面白味に富
み、遊技客に飽きられ難いパチンコ遊技機を提供
することにある。

（問題点を解決するための手段） 上述の問題点を解決するために本考案の採つた
手段は、特定入賞口１に遊技球が入賞することに
より特別装置３に設けられる可変表示体２に図柄
が可変表示され、この表示された図柄があらかじ
め定められた図柄と一致した場合に大入賞口４の
扉５を開く権利が発生あるいは消滅し、権利発生
期間内に遊技球が始動口２０に入賞すると大入賞
口４の扉５が開き、遊技球の入賞を容易にするパ
チンコ遊技機であつて、前記可変表示体２を複数
設け、かつこの可変表示体２に前記権利を発生あ
るいは消滅させる図柄を順次別の可変表示体２に
表示する表示位置変更手段を設けたことを特徴と
するパチンコ遊技機である。すなわち、遊技が単
調とならぬよう、権利を発生させる図柄と権利を
消滅させる図柄の表示位置に変化をもたせたパチ
ンコ遊技機である。

（実施例） 以下、図面に示す実施例にしたがつて本考案を
詳細に説明する。

なお、この実施例に記載されている構成部品の
寸法、材質、形状、その相対位置などは、特に特
定的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれ
らのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説
明例にすぎないものである。

本考案に係るパチンコ遊技機は、遊技盤１００
のほぼ中央に電動役物１０、その両サイドに始動
口２０等を備えている。電動役物１０の上部には
特定入賞口１、その下方には可変表示体となる３
つのセグメント表示体２ａ，２ｂ，２ｃが並設さ
れてなる特別装置３、その下方には大入賞口４、
さらにその下方には大入賞口４が開いた回数を示
すランプ６がそれぞれ設けられている。本実施例
の場合、権利を発生及び消滅させる数字が、権利
が発生し、その後消滅するごとに、遊技客から見
て左のセグメント表示体２ａから中央のセグメン
ト表示体２ｂ、右のセグメント表示体２ｃへと順
次移動しながら表示されるようになつている。

なお、本実施例においては、大入賞口４の扉５
は透明の合成樹脂により形成されており、大入賞
口４の内部には大入賞口４に入賞した遊技球をカ
ウントする入賞球カウンタ７が設けられ、大入賞
口４の扉５が閉じた状態でも透明な大入賞口４の
扉５を透して遊技客が大入賞口４に入賞した遊技
球の数を知ることができるようになつている。

次に、本考案に係るパチンコ遊技機に設けられ
るセグメント表示体２ａ，２ｂ，２ｃの可変表示
手段及び表示位置変更手段について第６図に基づ
いて説明する。

本実施例のパチンコ機にあつては、通常例えば
ハイレベル信号が常にフリツプフロツプ３２ａに
送られており、このハイレベル信号は、セグメン
ト表示体２ａのみを可変表示指令するためのフリ
ツプフロツプ３２ａをセツトする。フリツプフロ
ツプセツト出力は、対応するパルス発振回路３３
ａに発振指令信号として与えられる。応じて、パ
ルス発振回路３３ａは、複数個の発光ダイオード
からなるセグメント表示体２ａを順次循環的に数
値表示させる。パルス発振回路３３ａは、この場
合にセグメント表示体２ａの数値表示が遊技客に
視認できないような速度で表示切り換えするため
の周波数のパルスを発生するものであつて、その
パルス発生出力を対応するリングカウンタ３４ａ
に与える。リングカウンタ３４ａは、パルス入力
がある毎に順次その計数値を数値「１」ずつ加算
し、循環的に数値0.1〜９を計数し、その計数値
を表わすコード化信号を対応するセグメントデコ
ーダ３５ａに与える。セグメントデコーダ３５ａ
は、対応するリングカウンタ３４ａの計数値に基
づいてデコードし、数値0.1〜９に対応するセグ
メントデータを対応するセグメントドライバー回
路３６ａに与える。このセグメントドライバー回
路３６ａは、セグメント表示体２ａに含まれる各
発光ダイオードに対応して複数のトランジスタを
設けてなり、セグメントデコーダ３５ａからの表
示指令信号に基づいて導通し、対向する発光ダイ
オードを点灯表示させる。このようにしてセグメ
ント表示体２ａは、複数の発光ダイオードがそれ
ぞれ個別的かつ循環的に点灯表示されることによ
り、その表示態様を可変する。

このように、本実施例では通常遊技客に視認で
きないような速度で常にセグメント表示体２ａに
数値が可変表示されており、このような状態で遊
技球が第１図に示す特定入賞口１に入賞すると、
特定入賞口１に入賞した遊技球の通路に設けられ
ている入賞球検出スイツチ３０が閉成されるた
め、例えばハイレベル信号が入賞球検出スイツチ
３０及びORゲートを介してフリツプフロツプ３
２ａをリセツトする。フリツプフロツプ３２ａの
リセツト出力は、パルス発振回路３３ａに発振停
止指令信号として与えられるため、パルス発振回
路３３ａが発振動作を停止する。このため、リン
グカウンタ３４ａは、計数動作を停止し、それま
で計数していた数値のコード化信号を連続的にセ
グメントデコーダ３５ａに与える。例えば、リン
グカウンタ３４ａの計数値が数値「１」であれ
ば、数値「１」を表わすコード化信号（0001）が
セグメントデコーダ３５ａに与えられるため、セ
グメントデコーダ３５ａは数値「１」に対応する
発光ダイオードを点灯指令し、発光ダイオードに
対応するトランジスタに連続的にハイレベル信号
を与える。したがつて、セグメントドライバー回
路３６ａに含まれる発光ダイオードに対応するト
ランジスタが連続的に導通するため、発光ダイオ
ードに連続的に電源V_Dからの電流が流れ、発光
ダイオードが連続的に発光表示し、セグメント表
示体２ａの可変表示状態が停止する。

セグメント表示体２ａが可変表示状態を停止し
た場合において、セグメント表示体２ａによつて
表示されている数値に基づいて、電動役物１０を
制御するために、セグメント表示体２ａに対応す
るリングカウンタ３４ａの出力が判定回路３７に
与えられる。この判定回路３７には、設定部３８
からの設定情報が与えられている。この設定部３
８は、セグメント表示体２ａのあらかじめ定めら
れた数値を設定している。そこで、判定回路３７
はセグメント表示体２ａが可変表示状態を停止し
たときのリングカウンタ３４ａの出力に基づい
て、セグメント表示体２ａに表示されている数値
を設定部３８から与えられている数値と比較判定
し、判定出力を電動役物１０を制御する制御部３
９に与える。制御部３９は、判定回路３７からの
判定出力がセグメント表示体２ａに表示された数
値とあらかじめ設定部３８に定められていた数値
と同一であるというものであれば、大入賞口４の
扉５を開く権利を発生させる。

この大入賞口４の扉５を開く権利が発生してい
る期間に遊技球が始動口２０に入賞すれば、大入
賞口４の扉５が開くのであるが、遊技球が特定入
賞口１に入賞した場合には、セグメント表示体２
ａに再度数値が可変表示される。この場合も前記
同様セグメント表示体２ａに数値が表示され、こ
の数値があらかじめ設定部３８に定められていた
数値と同一であれば大入賞口４の扉５を開く権利
が消滅する。この権利が消滅すると同時に、切換
スイツチ３１により遊技球が特定入賞口１に入賞
した場合、数値が可変表示されるセグメント表示
体２ａを別のセグメント表示体２ｂに変更する。
次のセグメント表示体２ｂでも遊技球が特定入賞
口１に入賞するごとに同様に数値が可変表示さ
れ、セグメント表示体２ｂに表示される数値と設
定部３８にあらかじめ定められている数値が一致
した場合には、大入賞口４の扉５を開く権利が発
生し、この権利発生期間に遊技球が特定入賞口１
に入賞するとセグメント表示体２ｂに再度数値が
表示され、このセグメント表示体２ｂに表示され
た数値と設定部３８にあらかじめ定められている
数値が一致した場合には、大入賞口４の扉５を開
く権利が消滅するとともに、数値が可変表示され
る位置がセグメント表示体２ｃに変更される。

なお、本考案における可変表示体の可変表示手
段及び表示位置変更手段は、上述の方法のみに限
定されず、また上述の方法をマイコンソフトを用
いて行なわせてもよい。

次に、本考案に係るパチンコ遊技機の動作を第
１図〜第５図に基づいて説明する。

大入賞口４の扉５を開く権利が発生していない
状態（以下、通常状態という）で遊技球が特定入
賞口１に入賞すると特別装置３が作動し、遊技客
から見て左のセグメント表示体２ａに数字が表示
される。この表示された数字があらかじめ定めら
れている数字（例えば７）と一致した場合に限
り、大入賞口４の扉５を開く権利が発生する。こ
の権利発生期間内に始動口２０に遊技球が入賞す
ると、大入賞口４の扉５が開き、遊技球の入賞が
容易な状態となる。このような状態で大入賞口４
に遊技球が入賞すると、大入賞口４の内部に設け
られている入賞球カウンタ７が大入賞口４へ入賞
した遊技球の個数をカウントし、扉５が開いてい
る時は勿論、扉５が閉じている時も透明な扉５を
透して遊技客に大入賞口４に入賞した遊技球の数
を知らせるようになつている。遊技球の入賞が容
易な状態、即ち扉５の開いた状態は、本実施例の
場合30秒間、あるいは遊技球が大入賞口４に10個
入賞した時点で終了する。権利発生期間内に始動
口２０に遊技球が入賞すれば、扉５の開閉は最高
８回まで繰り返される。この扉５の開閉した回数
は、扉５が一回開閉するごとに１つずつ点灯する
ランプ６により、遊技客が認識できるようになつ
ている。

また、権利発生期間内に遊技球が特定入賞口１
に入賞すると、特別装置３が作動し、再度セグメ
ント表示体２ａに数字が表示される。この表示さ
れた数字があらかじめ定められている数字（例え
ば０）と一致した場合に限り、大入賞口４の扉５
を開く権利が消滅し、同時に遊技球が特定入賞口
１に入賞した場合、数値が可変表示されるセグメ
ント表示体２ａを別のセグメント表示体２ｂに位
置を変更する。この権利が消滅した状態で遊技球
が特定入賞口１に入賞すると、特別装置３が作動
し、中央のセグメント表示体２ｂに数字が表示さ
れる。この表示された数字があらかじめ定められ
ている数字（例えば７）と一致した場合に限り、
大入賞口４の扉５を開く権利が発生する。上述の
ように権利を発生及び消滅させる数字が、権利が
発生し、その後消滅するごとに、左のセグメント
表示体２ａから中央のセグメント表示体２ｂ、右
のセグメント表示体２ｃへと順次移動しながら表
示されるようになつている。

本実施例においては権利が発生し、その後この
権利が消滅すると、数字が表示されるセグメント
表示体２ａ，２ｂ，２ｃが左のセグメント表示体
２ａから中央のセグメント表示体２ｂ、右のセグ
メント表示体２ｃへと順次移動され、権利を発生
させる数字と、この権利を消滅させる数字とが同
じセグメント表示体２ａ，２ｂ，２ｃに表示され
るようになつているが、本考案においては権利を
発生させる数字と、この権利を消滅させる数字と
を異なるセグメント表示体２ａ，２ｂ，２ｃに表
示するようにしてもよい。また、本実施例におい
ては数字が表示されるセグメント表示体２ａ，２
ｂ，２ｃが左から右に規則的に移動していくが、
ランダムに移動させてもよい。さらには、セグメ
ント表示体２の数も特に限定されず、セグメント
表示体２の数を偶数にし、権利を発生及び消滅さ
せる数字を権利が発生、あるいは消滅するごとに
規則的に移動させれば、権利を発生させる数字
と、権利を消滅させる数字が決つた位置のセグメ
ント表示体２に表示され、遊技客に次に表示され
る数字が権利を発生させるものなのか、権利を消
滅させるものなのかを認識させることができる。

なお、前述の実施例は権利の発生する確率及び
権利を消滅する確率が一定であつたが、本考案の
パチンコ遊技機によれば、前記確率を変更するこ
とも可能である。

初期の通常状態では、遊技球が特定入賞口１に
入賞した場合、特別装置３の３つのセグメント表
示体２ａ，２ｂ，２ｃ全てに数字が表示され、３
桁の数字が表示される。この数字があらかじめ定
められている３桁の数字（例えば777）と一致し
た場合に限り、大入賞口４の扉５を開く権利が発
生する（この権利が発生する確率は低いものとな
る）。権利が発生している状態で遊技球が特定入
賞口１の入賞すると、特別装置３の左のセグメン
ト表示体２ａのみに数字が表示され、この数字が
あらかじめ定められている数字（例えば０）と一
致した場合に限り、権利が消滅する（この権利が
消滅する確率は初期の通常状態で権利が発生する
確率より極めて高いものとなる）。一度権利が発
生し、その後この権利が消滅した状態で、遊技球
が特定入賞口１に入賞すると、特別装置３の中央
のセグメント表示体２ｂのみに数字が表示され、
この数字があらかじめ定められている数字（例え
ば７）と一致した場合に限り、権利が再び発生す
る（この権利が発生する確率は初期の通常状態で
権利が発生する確率より極めて高いものとなる）。
権利が発生している状態で遊技球が特定入賞口１
に入賞すると、特別装置３の右のセグメント表示
体２ｃのみに数字が表示され、この数字があらか
じめ定められている数字（例えば０）と一致した
場合に限り権利が消滅し、初期の通常状態に戻
る。このように本考案に係るパチンコ遊技機によ
れば、権利を発生及び消滅させる数字を位置を変
えて表示することに加え、権利を発生及び消滅さ
せる確率をも変化させることが可能である。

（考案の効果） 以上のように本考案の係るパチンコ遊技機によ
れば、権利を発生及び消滅させる数字を順次別の
可変表示体に表示することができ、かつ権利を発
生及び消滅させる確率を変化させることができ、
遊技が単調とならず、面白味に富み、遊技客に飽
きられ難いパチンコ遊技機を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパチンコ遊技機を示す正
面図、第２図は本考案に係るパチンコ遊技機に設
けられる電動役物を表側より見た斜視図、第３図
は第２図の電動役物を裏側より見た斜視図、第４
図は第２図の電動役物の正面図、第５図は第２図
の電動役物の断面図、第６図は本考案にかかるパ
チンコ遊技機に設けられる表示位置変更手段を示
すブロツク図である。 符号の説明、１００……遊技盤、１０……電動
役物、１……特定入賞口、２……可変表示体、３
……特別装置、４……大入賞口、５……扉、６…
…ランプ、７……入賞球カウンタ、２０……始動
口、３０……入賞球検出スイツチ、３１……切替
スイツチ、３２……フリツプフロツプ、３３……
パルス発振回路、３４……リングカウンタ、３５
……セグメントデコーダ、３６……セグメントド
ライバー回路、３７……判定回路、３８……設定
部、３９……制御部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 特定入賞口に遊技球が入賞することにより特別
   装置に設けられる可変表示体に図柄が可変表示さ
   れ、この表示された図柄があらかじめ定められた
   図柄と一致した場合に大入賞口の扉を開く権利が
   発生あるいは消滅し、権利発生期間内に遊技球が
   始動口に入賞すると大入賞口の扉が開き、遊技球
   の入賞を容易にするパチンコ遊技機であつて、前
   記可変表示体を複数設け、かつこの可変表示体に
   前記権利を発生あるいは消滅させる図柄を順次別
   の可変表示体に表示する表示位置変更手段を設け
   たことを特徴とするパチンコ遊技機。