JPH045252B2 - - Google Patents

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JPH045252B2
JPH045252B2 JP20595483A JP20595483A JPH045252B2 JP H045252 B2 JPH045252 B2 JP H045252B2 JP 20595483 A JP20595483 A JP 20595483A JP 20595483 A JP20595483 A JP 20595483A JP H045252 B2 JPH045252 B2 JP H045252B2
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Publication of JPH045252B2 publication Critical patent/JPH045252B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/20Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06
    • H01G4/22Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06 impregnated
    • H01G4/221Dielectrics using combinations of dielectrics from more than one of groups H01G4/02 - H01G4/06 impregnated characterised by the composition of the impregnant

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の詳細な説明〕 本発明は金属蒸着フイルムを巻回し、電気絶縁
性の含浸剤を含浸してなる含浸コンデンサーに関
する。 アルミニウムなどからなる蒸着金属層を電極と
する金属蒸着フイルムを巻回してなる金属化フイ
ルムコンデンサー(以下、MFコンデンサーとい
う)は、自己回復機能(Self healing action)
があるので、電極間にさらにフイルムを挿入せず
とも耐電圧を高められるため小型化できるなどの
理由により広く使用されている。また、このMF
コンデンサーに用いられるフイルムとしては、二
軸延伸されたポリプロピレンフイルム(以下、
OPPフイルムという)などが、他のフイルム、
たとえばポリエステルフイルムなどよりも安価で
あり、かつ誘電損失の温度特性が良好であるので
広く用いられている。 ところで、現在のところ実用化されているMF
コンデンサーは電気絶縁油などの電気絶縁性の含
浸剤を含浸させない所謂乾式のMFコンデンサー
が主流となつている。 一般にコンデンサーに限らず、各種の電気機器
は電極もしくは導体周囲の環境に電気絶縁性の含
浸剤が存在する方が電位傾度が高められる、すな
わち耐電圧が向上するので有利である。また、こ
の際に適切な電気特性を有する含浸剤を選択すれ
ばさらに高電圧化が達成できる。 したがつて、含浸式のMFコンデンサーは乾式
のものよりも好ましいものではあるが、ポリプロ
ピレンフイルムをベースフイルムとする金属蒸着
フイルムは、電気絶縁性の含浸剤に含浸される
と、フイルム寸法が変化したり、また物理的に接
着している蒸着金属層とベースフイルムとの層間
に含浸剤が浸透するなどのために該金属層にクラ
ツクが生じたりし、甚だしい場合には該金属層が
剥離し絶縁破壊に至ることがある。さらに、含浸
剤はフイルムの巻回後に含浸させるのであるか
ら、フイルムと含浸剤の組合せを適切に選択しな
ければ、フイルム層内に十分に含浸剤が浸透せ
ず、ひいては、含浸させた効果が期待できないこ
ととなる。 そこで、乾式MFコンデンサーの改良として、
MFコンデンサーにはその巻回された金属層の端
面および外周部に絶縁破壊がよく生じる特性を利
用して、該端面および外周部のみを含浸剤で含浸
させ、内部は含浸させないで乾式とした半乾式の
MFコンデンサーとすることにより、或る程度の
改良を達成している。 しかしながら、このような半乾式では部分的な
含浸であつて、肝心の電極層周囲は含浸されてい
ないのであるから、その性能改良にも限度があ
り、含浸式のMFコンデンサーと比較し不満足で
あるのは否定できない。 したがつて、含浸式のMFコンデンサーの改良
が従来より種々提案されている。 たとえば、特開昭55−369972号公報では、含浸
剤によつて膨潤した金属化フイルムの伸縮率が
0.5%以内になる含浸式のMFコンデンサーが提案
されている。また、特公昭57−44005号公報では
ポリプロピレンフイルムの絶縁油による長さ変化
率が80℃において0.5%以下であつて、かつ、絶
縁油のポリプロピレンフイルム中への拡散量が
100℃において10重量%以下となる絶縁油を含浸
させた油浸コンデンサーが開示されており、該コ
ンデンサーはMFコンデンサーであつてもよいと
している。 しかしながら、本発明者らは後述するように、
上述の如く提案されたMFコンデンサーでは必ら
ずしも実用に耐えるものが得られないことから、
更に検討を進めた結果、本発明を完成させたもの
である。 すなわち、本発明の目的は、耐電性を向上さ
せ、小型化、長寿命化を達成し得る実用的なMF
コンデンサーを得るにあり、その要旨は、コンデ
ンサー素子の少なくとも一部が金属蒸着ポリプロ
ピレンフイルムからなり、縮合もしくは非縮合型
の芳香族環を2環有する化合物である電気絶縁性
含浸剤を含浸してなるコンデンサーであつて、か
つ後記する測定法により測定された該フイルムの
ベースフイルム間に含浸された該含浸剤の含浸
量/単位厚み(μ)当りの該フイルムのベースフ
イルム内部に含浸された該含浸剤の含浸量の値が
50以上であることを特徴とする含浸式のMFコン
デンサーに存する。 以下に本発明をさらに詳しく説明する。 本発明の含浸剤は常温で液状もしくは固体であ
る芳香族環を2環有する電気絶縁性の化合物であ
る。芳香族環は縮合もしくは非縮合型である。ま
た、固体であつても、含浸時の加熱で液状になる
か、あるいは液状含浸剤に溶解し得るものであれ
ばよい。たとえば代表的な含浸剤はジアリールア
ルカン、アルキルビフエニル、アルキルナフタレ
ンおよび芳香族エーテルなどの酸素原子を含むこ
とのある2環の芳香族化合物である。これらは1
種または2種以上の混合物としても使用できる。 より具体的なジアリールアルカンは下記式
()であらわされる。 ここで、nおよびmは0〜3の整数であつて、
m個のR1およびn個のR2は、水素原子または同
一もしくは異なる炭素数1〜6のアルキルもしく
はシクロアルキル基であり、たとえば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、t−ブチル基、sec−ブ
チル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル
基およびシクロヘキシル基である。R3はメタン、
エタン、プロパンおよびシクロヘキサンなどの炭
素数1〜6の飽和炭化水素から誘導される2価の
炭化水素残基である。 上記()式の具体的化合物としては、ジフエ
ニルメタン、フエニルトリルメタン、ジトリルメ
タン、1,1−(または1,2−)ジフエニルエ
タン、1,1−(または1,2−)ジトリルエタ
ン、1−フエニル−1(または2)−トリルエタ
ン、1−フエニル−1(または2)−キシリルエタ
ン、1−フエニル−1(または2)−エチルフエニ
ルエタン、1−フエニル−1(または2)−イソプ
ロピルフエニルエタン、1−トリル−1(または
2)−キシリルエタンおよびジフエニルシクロヘ
キサンなどである。 またアルキルビフエニルはより具体的には下記
()であらわされる。 ここで、mおよびnは0〜3の整数であつて、
m個のR1およびn個のR2は水素原子または同一
もしくは異なる炭素数1〜6のアルキル基または
シクロアルキルであり、たとえばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、
ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基および
シクロヘキシル基などである。 具体的な式()の化合物としては、ビフエニ
ル、エチルビフエニル、プロピルビフエニル、イ
ソプロピルビフエニル、ブチルビフエニル、シク
ロヘキシルビフエニル、ジエチルビフエニル、ジ
イソプロピルビフエニルなどである。 アルキルナフタレンはより具体的には、次の式
()であらわされる。 ここで、mおよびnは0〜3の整数であつて、
m個のR1およびn個のR2は水素原子または同一
もしくは異なる炭素数1〜6のアルキル基または
シクロアルキル基であり、たとえばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル
基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基お
よびシクロヘキシル基などである。 具体的には、イソプロピルナフタレン、ブチル
ナフタレン、ジエチルナフタレン、ジプロピルナ
フタレン、ジイソプロピルナフタレン、ジブチル
ナフタレンなどである。 また芳香族環を2環有する芳香族エーテルには
次の式()であらわされるようなジアリールエ
ーテル、ジアラルキルエーテル、アリールアラル
キルエーテルである。 ここで、mおよびnは0〜3の整数であつて、
m個のR1およびn個のR2は水素原子または同一
もしくは異なる炭素数1〜6のアルキル基または
シクロアルキル基であり、たとえば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、Sec−ブチル
基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基お
よびシクロヘキシル基である。pおよびqは0ま
たは1であつて、R3およびR4は同一もそくは異
なる炭素数1〜4の炭化水素、たとえば、メタ
ン、エタン、プロパンなどから誘導される2価の
炭化水素残基である。 具体的には、ジアリールエーテルとしては、ジ
フエニルエーテル、ジトリルエーテル、ジキシリ
ルエーテル、エチルフエニルフエニルエーテルな
どがあり、またジアラルキルエーテルとしては、
ジベンジルエーテル、ビス.α−メチルベンジル
エーテルなどがある。 また、芳香族エーテルには、前記式()〜
()の芳香族炭化水素化合物に、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシ基が置換した含酸素の2環芳香族化合物
も含まれる。 この含酸素化合物としては、たとえば、4−メ
トキシ−1−ベンジルベンゼン、2−メトキシ−
1−ベンジルベンゼン、1−フエニル−1−
(3′−メトキシフエニル)エタン、3−メトキシ
ビフエニル、2−プロポキシビフエニル、3−
sec−ブトキシビフエニル、メトキシナフタレン
などがある。 さらに、エステル基を含む含酸素の2環芳香族
化合物があげられる。これらには、たとえば、安
息香酸ベンジル、2−ベンジル安息香酸メチル、
1−ナフチル酸エチルエステル、o−ビフエニル
酢酸エチルなどがある。 油浸型のコンデンサーにおいては、上記の含浸
剤のうち40℃で30cSt以下、より好ましくは10cSt
以下の含浸剤を使用するのが適当である。 本発明の芳香族環を2環有する含浸剤は、MF
コンデンサーの含浸剤として一部実用化されてい
るワツクス、ポリブテン、DOPなどのフタル酸
エステル類、ヒマシ油などの動植物油、アルキル
ベンゼンなどと比較して、ガス吸収性に優れてい
る。したがつて本発明の含浸剤を含浸してなる
MFコンデンサーはコロナ放電特性が優れたもの
となる。 本発明においては、金属蒸着ポリプロピレンフ
イルムを含むコンデンサー素子に上述した含浸剤
を含浸してMFコンデンサーとなすに当たり、該
コンデンサーの誘電体として用いるポリプロピレ
ンベースフイルムと、該含浸剤との組合せにおい
て、ベースフイルム層間に含浸された含浸剤の含
浸量とベースフイルム内部に含浸された含浸剤の
単位厚み(μ)当りの含浸量との比が50以上、好
ましくは60以上であることが肝要である。 ここで、ベースフイルムとは金属蒸着ポリプロ
ピレンフイルムを構成する金属蒸着層以外のポリ
プロピレンフイルム部分を言い、未蒸着フイルム
および金属蒸着フイルムから蒸着金属を除いたフ
イルムの両者を含む。 本発明者らは、ポリプロピレンフイルムをベー
スフイルムとして用いたMFコンデンサーに、前
述した含浸剤を含浸させ含浸コンデンサーを製造
することを研究した結果、前述した芳香族環を2
環有する含浸剤を用いるときは、特開昭55−
36972号公報および特公昭57−44005号公報に開示
されているような含浸剤のポリプロピレンフイル
ムに対する寸法安定性、拡散量などの値により選
択されたフイルムと含浸剤との組合せによつては
実用的なコンデンサーが得られないことがわかつ
たのである。 そこで、鋭意研究した結果、意外にもベースフ
イルムの層間含浸量とベースフイルム内含浸量と
の比が特定の範囲にあるベースフイルムと含浸剤
の組合せが実用的なコンデンサーを得るために必
要であることを見い出したのである。このような
事実は本発明者らにより初めて見い出されたので
ある。 金属蒸着フイルムの巻回素子が含浸剤で含浸さ
れる際に、該フイルム内部に含浸剤が含浸する
と、該フイルムは寸法変化を来たし、また、物理
的に接着している蒸着金属層とベースフイルムと
の間に含浸剤が含浸し、ひいては蒸着金属層の剥
離や脱落が生じる。したがつて、含浸時の寸法安
定性のみならず、フイルム内部への含浸剤の含浸
それ自体が少ない方が良いこととなる。 しかしながら、前述したように一般に電極周囲
に含浸剤が存在する方が耐電圧が向上し好まし
い。MFコンデンサーの場合、電極周囲はフイル
ムおよびフイルムの層間隙で構成される。したが
つて、含浸剤の含浸効果が十分に達成されるに
は、コンデンサー素子に含浸される含浸剤の量が
多いことが必要である。しかし、前述したように
フイルム内部への含浸剤の含浸量が多いと好まし
くない効果を生ずるので、フイルム内部よりもフ
イルムの層間隙により多量の含浸剤が含浸される
ことが必要となつてくる。 すなわち、フイルム内部の含浸量は少ない方が
蒸着金属層の保護の点から好ましく、一方、フイ
ルム内およびフイルム層間の含浸量は多いが含浸
効果の点から好ましいのである。 ところで、これらの含浸量は、同一のフイルム
に対しても、含浸剤の分子構造、分子量、粘度そ
のほかにより異なり、また同一の含浸剤に対して
も、用いたポリプロピレンのアイソタクチツク度
(I.I.)、ベースフイルム製造時の冷却方法による
フイルム表面の結晶化の程度、ポリプロピレンフ
イルム表面の粗面化の有無、その程度、コロナ放
電処理の有無そのほかでも異なるものである。 したがつて、あらかじめポリプロピレンベース
フイルムと含浸剤について、後に述べる測定法に
より含浸量をそれぞれ測定し、適合した組合せの
フイルムと含浸剤を用いることが肝要となる。 本発明で用いる金属蒸着フイルムのベースフイ
ルムはポリプロピレンからなる。ポリプロピレン
フイルムの延伸の有無およびその程度は特に限定
されるものではないが二軸延伸フイルムが好まし
い。フイルム表面は平滑および粗面のいずれのも
のも使用できる。粗面化処理は、通常のエンボス
加工による粗面化処理、フイルム製造時の冷却調
節により表面結晶性を調制してなる粗面化処理な
どを、その片面もしくは両面に適宜に施すことに
よりおこなうことができる。いずれにしても、前
述の含浸剤との関係に合つたフイルムである必要
があるが、少なくともその片面が粗面化されたフ
イルムが好ましい。また、金属の蒸着性を向上さ
せるために、フイルム表面をコロナ放電処理する
ことが好ましい。 金属の蒸着はフイルムの片面もしくは両面に施
すことができ、蒸着すべき金属も特に限定はされ
ないが、通常はアルミニウムまたは亜鉛が好まし
い。蒸着方法も特に限定されず、電熱加熱溶融蒸
着法、イオンビーム蒸着法、スパツタリング法あ
るいはイオンプレーテイング法などを用いること
ができる。蒸着膜の厚みは通常100〜5000Åの範
囲にある。 このように金属蒸着されたポリプロピレンフイ
ルムを巻回し、コンデンサー素子とする。この
際、必要に応じて1枚もしくは複数枚のポリプロ
ピレンフイルムや絶縁紙を該金属蒸着フイルムに
重ねて巻回することもできる。次に含浸剤を、要
すれば加熱して、該コンデンサー素子に常法によ
り含浸することにより本発明の含浸コンデンサー
を得ることができる。 なお、含浸剤中に、電気絶縁油用として公知の
酸化防止剤を、適宜の量、たとえば0.001〜5重
量%、好ましくは0.01〜2.0重量%添加すること
ができる。 このような酸化防止剤には、たとえばフエノー
ル系として、2,6−ジ−第三ブチル−p−クレ
ゾール(商品名BHT)、2,2′−メチレンビス
(4−メチル−6−第三ブチルフエノール)、4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−第三ブチ
ルフエノール)、4,4′−チオビス(3−メチル
−6−第三ブチルフエノール)、ステアリル−β
−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフ
エノール)プロピオネート(商品名Irganox
1706)、テトラキス〔メチレン−3(3′,5′−ジ−
第三ブチル−4′−ヒドロキシフエニル)プロピオ
ネート〕メタン(商品名Irganox 1010)、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(商品名 Ionox 330)、1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三
ブチルフエノール)ブタン(商品名Topanol
CA)など、また硫黄系としてジラウリルチオジ
プロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ート、ラウリルステアリルチオジプロピオネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネートなど、そ
してリン系としてはトリイソデシルフオスフアイ
ト、ジフエニルイソデシルフオスフアイト、トリ
フエニルフオスフアイト、トリノニルフエニルフ
オスフアイトなどがある。 これらの酸化防止剤を単独もしくは2種以上適
宜用いることができる。さらに、難燃性付与その
他の目的で電気絶縁油として公知のリン酸エステ
ル系化合物やエポキシ系化合物を併用しても差支
えない。 次に実施例により本発明を詳述するが、フイル
ム層間含浸量とフイルム内含浸量は以下の測定法
によつて測定し、その比を求めた。 また、用いた赤外線吸収スペクトル測定用セル
は第1図及び第2図に示した。すなわち、該セル
は第1図Aのセル用枠(雄型)1(重さ64g)
と、これに嵌合すべき第2図Aのセル用枠(雌
型)2(重さ55g)とからなり、2個の枠1,2
は同一寸法で、50mm×75mmの長方形で厚さは2mm
のステンレス製であり、その中央に14m×23mmの
測定用小窓3が開いている。セル用枠1は4個の
ボルト4を有し、該ボルトを、対応する位置に開
けられたセル用枠2の貫通孔5に通して、セル用
枠1と2を嵌合し、ナツト(図示せず)で締める
ことにより測定用セルが組立てられる。なお、該
ボルトにはISO−261(JIS B1111−74の一般用メ
ートル並目ネジ)のネジが切られている。その呼
び径は7mmである。 (フイルム層間含浸量) 赤外線スペクトル測定用の市販のNaCl円板
(直径30mm、厚み5mm)を2枚用意する。ポリプ
ロピレンベースフイルム(厚みは、通常5〜20μ
程度)をNaCl円板よりもやや大きい正方形に2
枚切断する。その寸法は35mm×35mmである。 切断したフイルムの1枚を、セル用枠1の小窓
3の上に置いたNaCl円板上にのせ、その上から、
ほぼ中央にマイクロシリンジにより含浸剤を、フ
イルム全体が濡れるのに十分な量(通常は、約
2μで十分である)滴下する。この上に、もう
1枚の切断したフイルムを乗せる。この時、フイ
ルムに表裏があるならば、コンデンサー素子を製
造する際と同様にしてフイルムを重ねる。 この上に、もう1枚のNaCl円板をのせ、セル
用枠2を、その貫通孔5をボルト4に通すことに
より嵌合し、セルを組立てる。次に、トルクレン
チを用いて1.0Kg・f・cmのトルクでナツトを締
めネジ止めをし、セルを完成させる。 なお、あらかじめ、枠の間にNaCl板およびフ
イルムをはさまない状態では、0.2Kg・f・cm以
下のトルクでネジ止めできることを確認する。 次に、この組立てた測定用セルを赤外線スペク
トル測定装置(日立製作所の赤外線分光光度計、
260−30型)にセツトし、測定に支障のない波数
であつて含浸剤に固有の特定吸収帯の波数を選
び、該波数における吸光度を求め、この吸光度を
I1とする。この波数は、たとえばフエニルキシリ
ルエタンでは700cm-1が適当である。 この測定操作は、室温でかつ、フイルムに含浸
剤を滴下してから30分以内にすみやかに終了する
ように行なう。 なお、上述の測定条件によるときは、フイルム
内部への含浸剤の含浸量は、ほぼ0に等しいので
フイルム内部への含浸量に対する補償は必要な
い。 (フイルム内含浸量) 次に上で用いたのと同じポリプロピレンフイル
ム(寸法35mm×35mmの正方形)を含浸剤中に、80
℃で20時間浸漬後、これを室温中に取り出し、平
滑なガラス板上においた2枚の5c規格のロ紙(直
径150mm)の間にはさみ、その上に、寸法が200mm
×200mmで、重さ450gのガラス板をのせる。その
上に、さらに500gの重りをのせる。5分ごとに、
2板のロ紙を10回交換することにより、フイルム
表面に付着した含浸剤をロ紙に吸収させ、除去す
る。 次に、この付着含浸剤が除去されたフイルム
を、前述のNaCl円板にはさみ、セル用枠1と2
の間にはさんで、測定用セルを組立て、赤外線吸
収スペクトル測定装置により同様にして吸光度を
求める。この吸光度を、マイクロメーターで測定
した該フイルムの浸漬前の厚み(μ)で除し、こ
の値をI2とする。なお、この吸光度の測定の際の
波数は、前述の吸光度を求めた際の波数と同一と
する。 また、浸漬後、室温中にフイルムを取り出して
から3時間以内に全測定を終了するならば、含浸
剤のブリード、蒸発などによる測定値のバラツキ
などもなく、再現性もよい。 上述のようにして、I1とI2を求め、I1/I2の比
をもつて、ベースフイルム間に含浸された含浸剤
の含浸量/単位厚み(μ)当りの該ベースフイル
ム内部に含浸された含浸剤の含浸量の値とする。 実施例 (フイルム間含浸量とフイルム内含浸量の測
定) ポリプロピレンフイルムとして、3種類のMF
コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンベースフ
イルムA、BおよびCを選び、また含浸剤として
1−フエニル−1−キシリルエタン(PXE)、ジ
イソプロピルナフタレン(DIN)、モノイソプロ
ピルビフエニル(MIPB)およびジベンジルエー
テル(DBE)を選び、フイルム間含浸量とフイ
ルム内含浸量の比を前述の測定法に従い求めた。
結果は表1に示す。なお、測定にあたつては、フ
イルムは35mm角の正方形とし、その測定前の厚み
はいずれも15μであつた。また、フイルム間含浸
量測定の際、マイクロシリンジから滴下した含浸
剤の量は約2μであつた。 また、参考のため特公昭57−44005号公報の方
法に従い、PXEとフイルムA,BおよびCにつ
いて、80℃のPXE中におけるフイルムの長さ変
化率および、100℃におけるPXEのフイルム中へ
の拡散量を求めたので、その結果も表2に示す。
【表】 * フイルムはいずれも粗面化フイルムであ
つた。
【表】 法に従つた。
(含浸MFコンデンサーの作製と測定) 次に、前記のベースフイルムA,B,Cに常法
に従いアルミニウムを片面に蒸着させ、3mmのマ
ージンのある巾40mmの金属蒸着フイルムを得た。 このフイルムを巻回してコンデンサー素子とな
し、常法により、前記のPXE、DIN、MIPB、
DBEをそれぞれ含浸させることにより容量約5μF
のMFコンデンサーを作製した。 比較のために、ポリブテン、DOP、ヒマシ油
およびドデシルベンゼンを含浸させたコンデンサ
ーも同様にして作製した。 コンデンサーの評価は一定電圧で課電し、複数
のコンデンサーのうち、半数が破壊するまでの平
均時間(hr)を求めることによりおこなつた。 結果は表3にまとめて示した。なお、表3中
で、横軸の単位はV/μ(電位傾度)であり、表
中の数字の単位はhr、また、◎印は500時間以上
でも破壊しなかつたことを示し、×印は1時間以
内に破壊したことを、それぞれ示す。
【表】
【表】 表3の結果から、フイルムAと2環の芳香環を
有する化合物であるPXE、DIN、MIPBおよび
DBEとの組合せのMFコンデンサーである実験No.
1〜4のみが格段に優れていることがわかる。ま
た、表1から、これらの組合せでは、いずれもフ
イルム間含浸量/フイルム内含浸量の値が大であ
ることがわかる。 なお、実験No.8のフイルムAとドデシルベンゼ
ンとの組合せのみが特異な挙動を示しているが、
実験No.1〜4の値と比較し、低電位傾度でも破壊
時間はあまり延びない。したがつて、実用的な電
圧においては実験No.1〜4のコンデンサーより、
はるかに劣る寿命である。 さらにまた、表2の結果から、たとえばフイル
ムCは、フイルムの長さ変化率や、フイルム中へ
の拡散量が、特公昭57−44005号の要件を満して
いるにもかかわらず、表3のコンデンサー試験で
は、PXEについて全く不十分である(実験No.
17)。一方、フイルムAはその長さ変化率は、特
公昭57−44005号の要件を満たしていないのにか
かわらず、特定の含浸剤と組合せることにより格
段に優れたMFコンデンサーが得られる(実験No.
1〜4)。 したがつて、含浸式のMFコンデンサーにおい
てはフイルムの長さ変化率、拡散量などの値から
はその特性を予測できないことは明らかであつ
て、本発明の含浸量比をもつて初めて予測ができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図のAは本発明で用いた赤外スペクトル測
定のセル用枠(雄型)の正面図であり、Bはその
側面図である。また、第2図のAは同じくセル用
枠(雌型)の正面図であり、Bはその側面図であ
る。 1…セル用枠(雄型)、2…セル用枠(雌型)、
3…測定用小窓、4…ネジ、5…貫通孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 コンデンサー素子の少なくとも一部が金属蒸
    着ポリプロピレンフイルムからなり、縮合もしく
    は非縮合型の芳香族環を2環有する化合物である
    電気絶縁性の含浸剤を含浸してなるコンデンサー
    であつて、かつ本文中に定義する測定法により測
    定された該フイルムのベースフイルム間に含浸さ
    れた該含浸剤の含浸量/単位厚み(μ)当りの該
    フイルムのベースフイルム内部に含浸された該含
    浸剤の含浸量の値が50以上であることを特徴とす
    る含浸コンデンサー。
JP20595483A 1983-11-04 1983-11-04 含浸コンデンサ− Granted JPS6098613A (ja)

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EP0141656B1 (en) 1988-06-01
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EP0141656A1 (en) 1985-05-15

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