JPH045225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、NC工作機械等に付帯して多種多用
の工具を供給および格納するマシニングセンタ用
チエーンに関し、工具嵌挿用孔を有する工具保持
具を多数連続したものである。

「従来の技術」 従来のマシニングセンタ用チエーンとしては、
例えば特開昭58−181536号公報に開示され、第５
図および第６図に示すようなものがある。

すなわち、工具嵌挿用孔１ａを有する工具保持
具１を多数連続したものであり、工具保持具１の
中心線の延長上の端部が部分チエーン２で連結さ
れて成る。

対象的に連結されているので、いずれの方向に
も屈曲することができ、正逆いずれにも移動可能
であり、配置の自由度の高いものである。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような従来のマシニングセ
ンタ用チエーンでは、部分チエーン２が存在して
いるために隣り合う工具保持具１同志の距離が大
きくなり、単位長さに多数の工具保持具１を配置
する制限となり、屈曲して配置する際、スプロケ
ツトからスプロケツトの間でガイドプレートによ
り案内する場合に、工具保持具１がガイドプレー
トにこすれて摩耗しやすいという問題点があつ
た。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、工具保持具を最も効率的に連結
し、しかも屈曲の案内を工夫したマシニングセン
タ用チエーンを提供することを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本考案の要旨とす
るところは、工具嵌挿用孔を有する工具保持具を
多数連続して保持し移動するマシニングセンタ用
チエーンにおいて、前記工具保持具を支え前記チ
エーンの一部を構成する連結板と、この連結板に
設けられ、前記チエーンの移動方向を横切る方向
で前記工具嵌挿用孔の孔芯を挟んで両側に対をな
して軸支されるローラとからなり、このローラを
工具保持具を挟んで両側から挟持し、複数の連結
した連結板を屈曲自在に案内するガイドプレート
によつて案内支持され正逆移動自在なマシニング
センタ用チエーンに存する。

「作用」 隣り合う工具保持具の前後端同志は直接連結具
にて連結されていて密度が高く、自在に正逆移動
することができる。ガイドプレートにより案内さ
れるときは、ローラがガイドプレートに係合して
転回し、工具保持具を傷めないものである。

「実施例」 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明す
る。

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示してい
る。

チエーン１０は、工具保持具２０を多数連続し
て成る。

工具保持具２０はポツト形であつて、工具嵌挿
用孔２１を有し、移動方向の中心線に対して対象
的な多角形状の２種類の連結板２２，２３が設定
されている。連結板２２には重畳端２２ａ，２２
ａ…が中心線の両側すなわち前後に延設され、連
結板２３には重畳端２２ａを受ける受端２３ａ，
２３ａ…が同様に前後に形成されている。

隣り合う工具保持具２０の前後端同志は、対応
する重畳端２２ａ，２２ａ…と受端２３ａ，２３
ａ…をピン状の直接連結具１１にて連結してあ
る。直接連結具１１の中間部にはチエーンローラ
１２が回動可能に軸支されている。

工具保持具２０の胴部とチエーンローラ１２と
は第４図に示すようなスプロケツト３０に巻き掛
けられるもので、スプロケツト３０は、保持具係
合凹部３１，３１…とローラ係合凹部３２，３２
…が外周に交互に刻設されて成る。各凹部はいず
れも円弧を主体としているので、NC加工にて形
成可能である。

連結板２２，２３…の側方延出部には、ピン軸
２４，２４…が工具保持具２０の底部と前部とに
それぞれ２箇所ずつ設けられ、ガイドプレート１
３に係合して転回するローラ２５，２５…が遊転
可能に軸支されている。

次に作用を説明する。

チエーン１０はスプロケツト３０に巻き掛けら
れ、直接連結具１１で自在に屈曲しながら配設さ
れる。スプロケツト３０とスプロケツト３０との
間でたるみやすい場所にはガイドプレート１３が
設けられる。

駆動用のスプロケツト３０が回転すると、スプ
ロケツト３０の保持具係合凹部３１に工具保持具
２０が係合し、ローラ係合凹部３２にチエーンロ
ーラ１２が係合して次々に正逆いずれでも送られ
る。

ガイドプレート１３が設けられた場所では、ロ
ーラ２５がガイドプレート１３に当接し、その曲
線に沿つて転回すし、工具保持具２０本体にガイ
ドプレート１３が当ることはない。

「考案の効果」 本考案に係るマシニングセンタ用チエーンによ
れば、工具保持具を密接して連結し、要所にロー
ラを設けて案内するようにしたから、単位長さ当
りの工具保持具の密度が高く、多数の工具を保持
しておくことができて収納効率が向上するととも
に、工具保持具をガイドプレートで案内するとき
も摩耗する部位がなく、耐久性能が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示してお
り、第１図はチエーンの部分正面図、第２図は一
部を破断して示したチエーンの部分平面図、第３
図は一部を破断して示した工具保持具の平面図、
第４図はスプロケツトの正面図、第５図および第
６図は従来例を示しており、第５図はチエーンの
平面図、第６図は同じく正面図である。 １０……チエーン、１１……直接連結具、１２
……チエーンローラ、１３……ガイドプレート、
２０……工具保持具、２１……工具嵌挿用孔、２
２，２３……連結板、２５……ローラ、３０……
スプロケツト、３１……保持具係合凹部、３２…
…ローラ係合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 工具嵌挿用孔を有する工具保持具を多数連続し
   て保持し移動するマニシングセンタ用チエーンに
   おいて、前記工具保持具を支え前記チエーンの一
   部を構成する連結板と、この連結板に設けられ、
   前記チエーンの移動方向を横切る方向で前記工具
   嵌挿用孔の孔芯を挟んで両側に対をなして軸支さ
   れるローラとからなり、このローラを工具保持具
   を挟んで両側から挟持し、複数の連結した連結板
   を屈曲自在に案内するガイドプレートによつて案
   内支持され正逆移動自在なマシニングセンタ用チ
   エーン。