JPH0451487A

JPH0451487A - 電磁誘導加熱蒸気発生器

Info

Publication number: JPH0451487A
Application number: JP16069790A
Authority: JP
Inventors: Atsu Iguchi; 井口　熱
Original assignee: Nikko KK
Current assignee: Nikko KK
Priority date: 1990-06-18
Filing date: 1990-06-18
Publication date: 1992-02-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、水や有機溶液などの流体を所定の温度に安定
して加熱できる新規な電磁誘導蒸気発生器に関する。

［従来の技術］水蒸気は潜熱または凝縮熱が大きいため、熱源として有
用なものである。とくに水蒸気は、ボイラーや集中暖房
システム、工場の各種機械・装置の加熱源、アイロン、
食品などの蒸器など様々な分野で有用なものである。そ
の池水蒸気は様々な用途で使用されている。

従来、水蒸気を得るには、石油、ガス、石炭などの燃料
を燃焼させ、多管式熱交換器などに配置された蒸気配管
を加熱させ、同時に圧力をかけて、飽和水蒸気にするか
、または蒸気配管を燃焼ガスや電気抵抗ヒーターで加熱
して得ていた。

［発明が解決しようとする課題］しかしながら、石油、石炭、天然ガスなどを燃焼させて
ボイラーなどに用いると、燃焼炉が必要で小型化が困難
であり、かつ移動することも不可能であった。また、火
災・防災面などの安全手段の防備が必要であるほか、加
熱部分と被加熱体の水または水蒸気との温度差が余りに
大きいため、いわゆるスケールか付着し、伝熱係数が低
下し、ついには管が割れてしまうという問題かある。こ
のためボイラーに供給する水は化学薬剤を用いて脱泡（
脱酸素）処理したり、アルカリ性を保つなどしてあらか
じめスケール防止処理をすることが必要である。

また、水中に電気抵抗ヒーターを入れると、熱源の近く
では水の沸騰点の１０００Ｃよりはるかに高い温度で加
熱されるので、十分な境界面伝熱表面積を持たないヒー
ターを使用すると様々な障害か発生する。

そのうえ電気抵抗ヒーターはガスの燃焼などと同じく、
加熱源と水との温度差かあまりに大きいため、水の中に
含まれている無機や有機の成分かヒーターの表面に吸着
堆積し、これが断熱材の働きをするので、伝熱性が低下
し、水の沸き方が悪くなる。同時にヒーターの放熱も悪
くなるので、遂にはヒーターが断線してしまう事故につ
ながる。

この事故を避けるため水用のヒーターは表面積を多く取
らせ、水槽に一杯入れてあり、ヒーター交換の繁雑さと
、信頼性の点で従来から課題になっていた。また水垢な
どが付着することによる洗浄の手間が大きいという課題
も有していた。

さらに基本的に改良できない課題は、水蒸気の正確な温
度コントロールを行なうことが困難であることである。

本発明は、前記従来技術の課題を解決するため、水蒸気
などの加熱ガスを小型の装置で効率よく安定して得るこ
とができる蒸気発生器を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］前記目的を達成するため、本発明の電磁誘導蒸気発生器
は、下記の構成からなる。

（１）鉄心の周囲に導電性線材を巻回して誘導コイルを
形成し、前記鉄心の上に、底面が磁束路となり得る金属
材料を備えた蒸気発生槽を設け、前記蒸気発生槽内に流
体供給手段と、前記蒸気発生槽から加熱気体を取り出す
手段を設けるとともに、前記誘導コイルには商用波数の
交流電源を接続する手段を設けた電磁誘導蒸気発生器。

（２）供給流体が水であり、蒸気発生槽の内面が防錆材
料で構成されてなる前記第１記載の電磁誘導蒸気発生器
。

（３）蒸気発生槽の中に気液分離手段が設けられてなる
前記第１記載の電磁誘導蒸気発生器。

（４）供給流体を供給しない空炊き状態においても、一
定温度に保持できる手段を有してなる前記第１記載の電
磁誘導加熱蒸気発生器。

［作用］前記本発明の構成によれば、鉄心の周囲に導電性線材を
巻回して誘導コイルを形成し、前記鉄心の上に、底面が
磁束路となり得る金属材料を備えたので、誘導コイルに
商用波数の交流電源を接続すると、いわゆる変圧器の原
理により、蒸気発生槽の底面の磁束路となり得る金属材
料に低電圧・大電流が流れ、この大電流により、前記槽
の底面の金属材料にジュール熱が発生して効率良く加熱
が行われる。そして、加熱体である前記金属材料に直接
供給水が接触して加熱されるため、伝熱効率を高くする
ことができる。また熱源に電気を利用しているので、防
災面で安全であり、温度コントロールも容易であり、し
かも圧力容器を必要とせず簡便な装置で安定して加熱蒸
気を得ることができる。

次に本発明の好ましい態様によれば、供給流体が水であ
り、蒸気発生槽の内面が防錆材料で構成されているので
、水蒸気を発生させる際、槽内の錆の発生を防ぐことが
できる。

次に本発明の好ましい態様によれば、蒸気発生槽の中に
気液分離手段が設けられているので、得られる水蒸気中
に飛沫同伴による液体水分の混入を効率よく防ぐことが
できる。

［実施例］以下図面により本発明の一実施例を説明する。

第１−図は電磁誘導蒸気発生装置の全体図の断面図を示
し、第２図は第１図の電磁誘導加熱器１０の原理を示す
図、第３図は第１図の電磁誘導加熱器の配線図の一例を
示す図、第４図は同外観図、第５図は第４図のＣ−Ｃ断
面図、第６図は第４図のＡ−Ａ断面図である。なお第６
図のＢ−Ｂ断面図か第１図の電磁誘導加熱器１０である
。

まず第２図の原理図から説明すると、脚鉄心１−１の回
りに誘導コイル１２を巻き、脚鉄心１１−の下には継鉄
心１３を接合し、脚鉄心１１の上には鉄板１４を置（。

ここで鉄心１１．は、通常変圧器の鉄心として用いられ
るたとえは硅素鋼板の積層体、またはアモルファス金属
フィルムの積層体などを使用できる。誘導コイル１２を
形成する導電性線祠は、たとえばガラス繊維で被覆され
た銅線を使用することができる。

継鉄心１３はたとえば硅素鋼板を多数枚円盤状に積層し
て積層体にしたものを用いる。鉄板１４は磁束路を形成
し、発熱体にするために用いる。

したがって鉄板以外の材料であっても、磁束を流して発
熱体になる材料であればいかなるものでも良い。この加
熱器１０の誘導コイルに商用波数の交流電源を接続する
と、鉄心１．１．１３に磁束が発生し、鉄板１４内にも
磁束か流れ、これによってジュール熱が発生して鉄板１
４は加熱される。

前記加熱器１０の好ましい結線方法は、第３図に示すよ
うに、Ａ］−〜Ａ６の６個のコイルを、三相交流電源を
用いてダブルデルタ結線にすることである。このように
すると脚鉄心１−１と鉄板１４との間で吸引力が働き、
振動による異常音の発生を防止できる。

第４〜５図において、１８は三相電源を接続するための
端子である。また第４〜５図において、樹脂モールド１
．６は必ずしも必須のものではないか、安全性の向上、
蒸気や空気中のダストなどの環境から装置を守ることが
できる利点、および見栄えのよさなどから、樹脂モール
ド１−６はあったほうか好ましい。

以上のように構成された加熱器１０を用いた蒸気発生器
２０を第１−図に基づいて説明する。

まず電磁誘導加熱器１．０と鉄板１４とをボルト１−７
で固定する。鉄板１４の上の表面は防錆層１５としてス
テンレス（たとえば５ＵＳ−３１６）などの層を設ける
ことが好ましい。本実施例ではＳ　Ｕ　Ｓ　−３１，６
を１ｍｍの厚さで一体化した。

他の層としては防錆できるものであれはいずれでも良く
、たとえばガラスライニングや弗素樹脂コーティングな
どでも良い。

防錆層１５を備えた鉄板１４の上に、ステンレス（たと
えば５ＵＳ−３１６）製の蒸気発生槽２１を溶接などに
より一体化する。この蒸気発生槽２１はフランジ部３１
によって胴部と蓋部に分けられる。フランジ部を開ける
ことにより、槽内に蓄積するスケールを容易に除去でき
る。蒸気発生槽２１には圧力計２２と安全弁２３を設け
る。そして水供給口２４からポンプ２５により、逆止弁
２６を介して水噴射孔から水を防錆層１５を備えた鉄板
１４の上に供給する。鉄板１４は常にたとえは１５０〜
２００’Ｃに加熱しておくことかできるので、供給水量
に応じて即時に水蒸気が発生する。

鉄板１−４上で発生した水蒸気は、気液分離板２８で液
体が分離され、飽和水蒸気がニードル弁２９を通じて蒸
気排出口３０から外部へ排出される。

蒸気発生槽２１．の容量が約８リツトルで供給水量か１
−５リツトル／　ｈ　ｒのとき、内圧がゲージ圧力で約
１ｋｇ／ｃｎｆ（絶対圧力で約２　ｋｇ　／　ｃｎｒ　
）で約１０９°Ｃの飽和水蒸気が安定して得られる。こ
の蒸気発生器は、空炊きしても装置が温度コントロール
されているので、損傷することがない。また、鉄板１−
４の温度コントロールにより一定温度に保持できるが、
水の供給がないときは通常運転時の電力の１０〜２０％
で運転できる。また全体の大きさも、直径的３０ｃｍ程
度、高さ４０〜５０ｃｍのものであるので、移動するこ
とも容易である。

移動する場合は、水の供給はカートリッジタイプにする
ことが好ましい。

本発明の装置においては、−次側の誘導コイルに、たと
えは５０Ｈｚまたは６０Ｈｚの商用周波数の２００■、
９ＫＷの交流電流を流すと、変圧器の原理により二次側
の鉄板にはたとえば０．　５Ｖ、１０，０ＯＯＡの電流
か流れる。低電圧、大きな電流は加熱にとって最も重要
であり、本発明はこの原理を兄事に応用している。また
鉄板１にはきわめて低い電圧しか流れないので、人体に
接触しても感電などは起こらない。

前記において、商用周波数以外の交流電流であっても、
］−０００Ｈｚ程度以下の低周波交流電流であれば効率
良く使用できる。

また前記において、脚鉄心、及び継鉄心の太さは磁気飽
和に達しない磁束密度に保てる程度であり、好ましくは
２万ガウス以下に保つような断面積を有することである
。

以上説明した電磁誘導加熱器１０に５　Ｑ　Ｈｚ　。

２００■、９ＫＷの三相交流電源より電流を流した。鉄
板１−４には０，５Ｖ、１０．０ＯＯＡの電流値が一次
側の電力値の計算から予測できる。この装置は４分で２
００’Ｃまで昇温できる。その後２００°Ｃの一定温度
に保ち、２５℃の水を１５リツトル／１〕ｒで供給した
。この結果、相当する、水蒸気を定量的に取り出すこと
ができた。

なお前記蒸気発生器は放熱を防ぐため、全体を保温して
も良いことはもちろんである。

以上本発明の実施例によれば、下記の利点を奏する。

■　所定の温度の蒸気を安定にしかも迅速に得ることが
できる。とくに小型ボイラーとして有用である。

■　装置コストが安価で、しかも圧力容器ではないので
、面倒な圧力容器の認可を必要としない。

■　装置が小型で、しかも電力を用いるので移動が自由
にでき、必要な場所に速やかに移動して使用できる。こ
のためワゴンタイプにすることもできる。また電力コス
トも抵抗式ヒーターに比べたら格段に安くできる。

■　装置がコンパクトであり、いつでも必要なときに必
要な場所で運転できるので、例えはある季節にしか使用
しないような蒸器などにも有用である。

■　空炊きしても装置が温度コントロールされているの
で、損傷することかない。

■　電気を用いているので、加熱源としての安全性が高
い。

■　蒸器やお茶の焙煎などの食品関係のボイラー染色試
験機などのボイラー、アイロン蒸気、クリニング店やレ
ストランなどの小型ボイラーなどに有用である。

［発明の効果］以上の通り、本発明の電磁誘導加熱を用いた蒸気発生器
によれば、鉄心の周囲に導電性線材を巻回して誘導コイ
ルを形成し、前記鉄心の上に、底面が磁束路となり得る
金属材料を備えたので、誘導コイルに商用波数の交流電
源を接続すると、いわゆる変圧器の原理により、蒸気発
生槽の底面の磁束路となり得る金属材料に低電圧・大電
流が流れ、この大電流により、前記槽の底面の金属側斜
にジュール熱が発生して効率良く加熱が行われる。

そして、加熱体である前記金属材料に直接供給水が接触
して加熱されるため、伝熱効率を高くすることができる
。また熱源に電気を利用しているので、防災面で安全で
あり、温度コントロールも容易であり、しかも圧力容器
を必要とせず簡便な装置で安定して加熱蒸気を得ること
ができるという優れた効果を達成できる。

また本発明は、蒸気発生加熱器を一定温度に保つ手段を
有しているので、供給流体を供給しないいわゆる空炊き
状態においても、装置が破壊したり損傷するような不都
合は生じない。

【図面の簡単な説明】

第１７図は本発明の一実施例の電磁誘導蒸気発生装置の
全体図の断面図、第２図は第１図の電磁誘導加熱器の原
理を示す図、第３図は第１図の電磁誘導加熱器の配線図
の一例を示す図、第４図は同外観図、第５図は第４図の
Ｃ−Ｃ断面図、第６図は第４図のＡ−Ａ断面図である。１：鉄心、２：誘導コイル、３：パイプ、４：短絡片、
５：入口、６：出口、１０：電磁誘導加熱器、１１、脚
鉄心、１２：誘導コイル、１−３：継鉄心、１４．鉄板
、１５：防錆層、１６：樹脂モールド、１７：ボルト、
１８：端子、２０：蒸気発生器、２１・蒸気発生槽、２
２：圧力計、２３：安全弁、２４：水供給口、２５：ポ
ンプ、２６逆止弁、２７：水噴射孔、２８：気液分離板
、２９　ニードル弁、３０：蒸気排出口、３１−、フラ
ンジ部。第２図第３図ら第４図第５図第６図１８：端子手続補正書（睦）１．事件の表示平成２年特許願第１６０６９７号２、発明の名称名称　日工株式会社代表者　　井　口　　熱４、代理人住所　〒５３０大阪市北区画人満４丁目９番２号明細書
の「発明の詳細な説明の欄」７、補正の内容（１）明細書の第７頁第１５行の「積層体にしたものを
用いる。鉄板１４」を次の通り補正する。「積層体にしたものを用いる。たとえば数センチメート
ル幅の長尺状の珪素鋼板を円筒状に巻上げ、前記円筒の
平坦な部分（珪素鋼板の端面部）が脚鉄心と接するよう
に配置する。鉄板１４」（２）明細書の第８頁第１５行
の「はうが好ましい。」を「はうが好ましい。ただし高温蒸気を発生させる場
合は、樹脂の耐熱性という面から樹脂モールドはないほ
うが好ましい。］５、補正により増加する請求項の数　なし６、補正の対
象

Claims

【特許請求の範囲】

（１）鉄心の周囲に導電性線材を巻回して誘導コイルを
形成し、前記鉄心の上に、底面が磁束路となり得る金属
材料を備えた蒸気発生槽を設け、前記蒸気発生槽内に流
体供給手段と、前記蒸気発生槽から加熱気体を取り出す
手段を設けるとともに、前記誘導コイルには低周波交流
電源を接続する手段を設けた電磁誘導加熱蒸気発生器。
（２）供給流体が水であり、蒸気発生槽の内面が防錆材
料で構成されてなる請求項１記載の電磁誘導加熱蒸気発
生器。
（３）蒸気発生槽の中に気液分離手段が設けられてなる
請求項１記載の電磁誘導加熱蒸気発生器。
（４）供給流体を供給しない空炊き状態においても、一
定温度に保持できる手段を有してなる請求項１記載の電
磁誘導加熱蒸気発生器。