JPH0440167Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は少くとも二本以上の光フアイバを接
近させ、その光フアイバ相互間の光の移動を可能
ならしめた光フアイバカプラを収容した光フアイ
バカプラパツケージに関する。

［従来の技術］ まず光フアイバカプラは、例えば、第８図に示
すように、二本の光フアイバ素線１１，１２を平
行にそろえプロパン酸炎１３などで融着し、光フ
アイバ素線１１，１２を適当な力で引っぱり延伸
し作製される。

その結果二本の光フアイバ素線のコアは、細く
なりお互いに接近するので片方の光フアイバに入
射された光は、コアからしみ出しやすくなり他方
の光フアイバに結合しやすくなる。即ち光分配結
合機能を有するようになる。この光フアイバカプ
ラにおける結合比は、延伸量を加減することで調
整することができる。

光フアイバカプラの融着延伸部分は、かなり細
く（おおむね50μ以下）なつているため外方に非
常に弱い、又この部分に水分が付着すると光の分
岐比が変わつたりする。そのため光フアイバカプ
ラは、ケース等で密封され、光フアイバカプラパ
ツケージとされる。

第９図及び第１０図は、光フアイバカプラの従
来方式のパツケージを示す。融着延伸された光フ
アイバカプラ１４は、支持板、例えばガラス板１
５に紫外線硬化形接着剤１６などで固定されて支
持される。このように融着延伸された光フアイバ
カプラ１４はこわれ易いためガラス板１５に固定
された光フアイバカプラ１４は、スリーブ１７で
保護される。スリーブ１７は、例えばガラス管な
どが使われている。スリーブ１７とガラス板１５
とは、例えば紫外線硬化形接着剤１８などで固定
されている。一方光フアイバカプラ１４からの光
フアイバ１８，１９は、シリコーン樹脂接着剤２
１などでスリーブ１７に固定されている。

「考案が解決しようとする問題点」 光フアイバカプラを複数個用いる用途は、多
い。例えば複数の光フアイバ干渉計を有する光フ
アイバセンサ、光フアイバ通信において回線の集
中する通信基地などで多数用いられる。従来１個
のパツケージには、１個の光フアイバカプラのみ
が配置されていた。現在パツケージのサイズは、
直径４mmで長さが50mm程度ありそのため光カプラ
を複数個使用する用途では、形が大きくなりその
装置の小型化をはばんでいる。

温度、圧力、変位、磁界、加速度、角速度など
の物理量を計測する光フアイバセンサなどは、そ
の用途を考えた場合、出来るだけ小さい方が良く
またそれが開発目標の一つになつている。したが
つて光フアイバカプラに対し当然小型化が要求さ
れる。

又、従来の光フアイバカプラパツケージは、使
用する光フアイバに対しはるかに大きいためパツ
ケージから出ている光フアイバのつけ根の部分に
ストレスを与え折つたりする危険がある。

この考案の目的は光フアイバカプラを複数個用
いる用途において、小型化をはかるとともにパツ
ケージから出ている光フアイバのつけ根部分への
ストレスを減らすことを可能とした光フアイバカ
プラパツケージを提供することにある。

「問題点を解決するための手段」 この考案によれば少くとも二つ以上の融着延伸
光フアイバカプラが同一パツケージ内に配置され
る。

このようにして１つのパツケージに１つの光フ
アイバカプラが配置される場合と比較して全体の
形状を小さくすることができ、かつ光フアイバの
つけ根部分へのストレスが減少する。

「実施例」 第１図及び第２図は、この考案による光フアイ
バカプラパツケージの実施例を示す。この実施例
では、ガラス板１５に固定された光フアイバカプ
ラ１４が１個のスリーブ２３の中に６個配置され
ている。光フアイバカプラ１４は、ガラス１５に
取り付けられた上で取り付け板２４の両面に２個
づつ接着で固定され、残りの２個は、スリーブ２
３の側面に接着されている。取り付け板２４は、
例えばガラス板などを使用しスリーブ２３に接着
固定される。光フアイバカプラ１４、ガラス板１
５、取り付け板２４などを固定する接着剤は、例
えば紫外線硬化形接着剤が使われる。

第３図は、別のパツケージの断面図を示す。こ
の実施例では、ガラス板１５に取り付けられた光
フアイバカプラ１４をスリーブ２３の内側円周上
に６個接着固定している。

第４図及び第５図は、ガラス板１５に取り付け
られた光フアイバカプラ１４をＨ型のケース２６
に接着固定しカバー２７，２８をかぶせている。

第６図第７図は、第５図におけるカバー２７，
２８の部分にガラス板１５に取り付けた光フアイ
バカプラ１４を接着固定した。

第１図〜第７図の実施例に示した光フアイバカ
プラ１４は、光フアイバカプラに入射された光を
二方向に分岐するものについてのみ述べてきた
が、二方向以上に分岐する光フアイバカプラにつ
いても上述同様適用である。

「考案の効果」 第１図及び第３図による光フアイバカプラパツ
ケージによれば直径８mmのパツケージに６個の光
フアイバカプラが入る。その結果、光フアイバカ
プラ１個当りに必要なパツケージの体積は、従来
のパツケージ（直径４mm、長さ50mm）に対し、1/
１．５になり、小型化される。融着延伸光フアイバ
カプラはこわれ易いが、パツケージにより安定に
保護される。

第７図に示すパツケージ方法は、さらに光フア
イバカプラを横一列に増やしていけば、光フアイ
バカプラ１個当りに必要なパツケージ体積は、さ
らに小さくなつていく。ちなみに上下に10個づつ
の光フアイバカプラを収納すると従来の光フアイ
バカプラパツケージに対し体積比は１／20以下に
なり大幅な改善となる。

光フアイバカプラ１個当りの体積が小さくなつ
てゆけば、当然のことながらパツケージから出て
いる光フアイバにかかる重量も軽くなり光フアイ
バのつけ根にかかるストレスも小さくなり折れた
りすることが少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す断面図、第２
図は第１図のAA線断面図、第３図はこの考案の
他の実施例を示す第２図と対応した断面図、第４
図はこの考案の更に他の実施例を示す第１図と対
応した断面図、第５図は第４図のBB線断面図、
第６図はこの考案の更に他の実施例を示す第２図
と対応した断面図、第７図は第６図の分解斜視
図、第８図は光フアイバカプラを示す図、第９図
は従来の光フアイバカプラパツケージを示す断面
図、第１０図は第９図のCC線断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも二本以上の光フアイバを融着延伸さ
   せ、その光フアイバ相互間の光の移動を可能なら
   しめた光フアイバカプラとされ、 その光フアイバカプラが支持板に支持され、 そのような支持板に支持された光フアイバカプ
   ラの少なくとも二つ以上が互いにほゞ平行に同一
   パツケージ内に配置されて密封され、 共通の取付け体にその支持板にて固定され、 そのパツケージの両端より、上記各光フアイバ
   カプラの両端の光フアイバがそれぞれ外部に導出
   されている光フアイバカプラパツケージ。