JPH0439868A - 溶融炭酸塩型燃料電池用セパレータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネル
ギーに変換させるエネルギ一部門で用いる燃料電池のう
ち、特に、溶融炭酸塩型燃料電池に用いるセパレータに
関するものである。

［従来の技術］ 従来の溶融炭酸塩型燃料電池は、第７図に一例の概略を
示す如く、電解質として溶融炭酸塩を多孔質物質にしみ
込ませてなる電解質板（タイル）１を、カソード（酸素
極）２とアノード（燃料極）３の両電極で両面から挟み
、カソード２側へ酸化ガスＯＧを供給すると共にアノー
ド３側へ燃料ガスＦＧを供給することによりカソード２
側とアノード３側で反応を行わせて、カソード２とアノ
ード３との間で発生する電位差により発電が行われるよ
うにしたものを１セルとし、各セルをセパレータ４を介
して多層に積層させてスタックとするようにしてある。

かかる溶融炭酸塩型燃料電池において用いられるセパレ
ータ４としては、センタープレート５の両面側にチャン
ネル形成部としてコルゲート板を配して３枚構造とし、
該コルゲート板をカレントコレクター６としたものが用
いられており、燃料電池セルを積層するときカソード２
とアノード３をカレントコレクター６により電解質板１
に押し当てるようにしている。

上記溶融炭酸塩型燃料電池のセルを構成する電解質板１
は、カソード２とアノード３の画電極側で反応するガス
同士を仕切る役割をすると共にカソード２側で生成され
る炭酸イオン（Ｃｏ、＝　）をアノード３側へ通過させ
て電子を遮断する役割をしており、カソード２側へ酸化
ガスＯＧを供給すると、カレントコレクター６としての
コルゲート板で形成されたガス通路を酸化ガスが流れる
ことによって、カソード２側で、Ｃｏ２＋１／２０２＋
　２　ｅ−−＞　ＣＯ３−の反応が行われて、炭酸イオ
ン（Ｃｏ３＝　）が生じ、このＣＯ３−が電解質板１中
を泳動しアノード３に到達する。一方、７ノード３側に
燃料ガスＦＧを供給すると、カレントコレクター６とし
てのコルゲート板で形成されたガス通路を燃料ガスが流
れる間にアノード３側で、 ＣＯ３−＋）＋２−）Ｈ２０＋ＣＯ２＋２ｅ−の、反応
が行われ、水素ガスが主として消費される。

したがって、燃料電池の性能を出すには、カソード２、
アノード３の各電極と電解質板１との当りが良くなけれ
ばならない。上記電極と電解質板１の当りの良し悪しは
、第７図の構成例の場合にはカレントコレクター６とし
てのコルゲート板とカソード２及びアノード３との当り
により決められるものであり、カレントコレクター６と
してのフルゲート板は、目標が±２５虜という高い精度
が要求されているが、そこまで達していないのが現状で
ある。そのため、第８図に示す如く、カレントコレクタ
ー６としてのコルゲート板が部分的にカソード２又はア
ノード３に一様に当らないで、当っていない個所Ａが生
じることがある。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、上記した第８図の如く、カレントコレクター
６の電極への当りが一様でなくて、当りのない個所Ａが
生じると、この個所へではカソード２又はアノード３と
電解質板１との当りか悪くなり、カソード２と電解質板
１との間では、カソード２側で生じた炭酸イオン（Ｇｏ
、＝）が電解質板１内へ流れにくくなる。すなわち、カ
ソード２と電解質板１とが離れているところでは炭酸イ
オン（Ｃ０３＝　）の流れが妨げられるので、電池の内
部抵抗が大となるばかりでなく流れ易い個所での反応が
激しく進められることになって発熱が過大となり、炭酸
塩の消失に至る。又、アノード３と電解質板１との間で
も当りが悪いところがあると、電解質板１中を泳動する
炭酸イオン（Ｃｏ３＝　）がアノード２に流れにくくな
る。

かかる問題をなくすためには、カレントコレクター６と
してのコルゲート板や、電極、電解質板の製作精度を高
める必要があるが、精度を高めるためには製作か大変で
あると共にコストアップが避けられない。

又、燃料電池は、長時間高温運転をしていると、部品の
クリープにより、第９図に概略を示す如く、カソード２
、アノード３の電極表面が変形して来ると、カレントコ
レクター６とカソード２、アノード３との当りのない個
所８が生じて来てカソード２、アノード３と電解質板１
との当りが時間とともに悪くなって来るが、従来のカレ
ントコレクター６は、コルゲート板で、その１山の曲り
部を見ると、第１０図に示す両端支持の剛構造でフレキ
シブルでないため、弾性が少なく、上記クリープによる
変形により電極と電解質板１との当りが悪くなって来て
も、カレントコレクター６がその変形に追従できず、又
、歪が大きく平坦な製品ができず、製作時に生じた寸法
誤差に基づく不均一な当りの吸収は勿論のこと、クリー
プ量の吸収をすることができない。

更に、従来のカレントコレクター６としてのコルゲート
板は、表面積が大きいので、ぬれ面積が大となり、炭酸
塩のロスが大きい。

そこで、本発明は、カレントコレクター、電極、電解質
板を精度良く作らなくても各部で一様な当りが得られる
ようにすると共にクリープによる変形にも容易に追従し
て常に良好な当りが得られるようにし、更に簡単に製作
できるような溶融炭酸塩型燃料電池用セパレータを提供
しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、上記課題を解決するために、電解質板をカソ
ードとアノードの両電極で両面から挟んでカソード側に
酸化ガスを供給すると共にアノード側に燃料ガスを供給
するようにしてあるセルを多層に積層するときの仕切り
として用いる溶融炭酸塩型燃料電池用セパレータにおい
て、センタープレートとカソードとの間及びセンタープ
レートとアノードとの間にガス通路を形成するためにセ
ンタープレートの両側に配置されるカレントコレクター
を、プレートに多数の矩形の開口部を形成すると共に各
開口部に１つの押切り片を片持支持構造で折曲げ加工し
てなる構造とし、且つ上記開口部は開口率を３０％〜６
０％とすると共に開口部の狭い方の幅寸法を２Ｎｎ〜６
ｍとした構成とする。又、上記押切り片は先端を湾曲さ
せて湾曲部がセンタープレートに当接するようにすると
よい。

［作　　用］ カレントコレクターを構成するプレートの開口率が３０
％〜６０％としであるので、電極へのガスの拡散が良好
に行われると共に電極の支持も充分に行われる。又、各
開口部の狭い方の寸法を２＃１〜６Ｍとすると、開口部
の形成と押切り片の折り曲げを行うプレスの金型の摩耗
を少なくできる上に、電極の支持に支障をきたすことも
ない。センタープレート側に折り曲げた押切り片は、片
持ち式でフレキシビリティがあり、カレントコレクター
自体、あるいは電極、電解質板に製作誤差かあっても、
又、クリープが生じても、カレントコレクターの弾性に
よりカレントコレクターは電極に一様に当って電極と電
解質板とを全面にわたり均一に接触させることができる
。又、カレントコレクターは、プレスによる一工程で成
形できるので、製作か容易である。又、カレントコレク
ターとしての押切り片の先端を湾曲させるようにプレス
で押切り成形すると、先端の高さが均一となり、高さ精
度を良好にできることになる。

［実　施　例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示すもので、電
解質板１をカソード２とアノード３の両電極で両面から
挟んで、カソード２側へ酸化ガスＯＧを供給すると共に
アノード３側に燃料ガスＦＧを供給するようにしてある
セルを多層に積層するときの仕切板として用いる溶融炭
酸塩型燃料電池用セパレータにおいて、本発明のセパレ
ータ７は、センタープレート８と、該センタープレート
８の両側にあってセンタープレート８とカソード２との
間及びセンタープレート８とアノード３との間にそれそ
゛れガス通路を形成すると共にカソード２とアノード３
を支持する機能を有するカレントコレクター９とからな
る構成とし、全体としてカソード２側の酸化ガスＯＧと
アノード３側の燃料ガスＦＧを仕切るようにしである。

上記カレントコレクター９は、第４図に示す如き作用面
を傾斜させてなるプレス金型１０によりプレート９ａに
多数の開口部９ｂを押切り形成するとき、同時に開口部
９ｂの一部より延長する押切り片９Ｃを折り曲げ加工し
てプレート９ａの片面側に突出させた構成とし、゛且つ
上記各開口部９ｂを形成するときの開口率を３０％〜６
０％位とし、更に開口部の寸法として、狭い方の幅寸法
ｅを２ｍｍ〜６ｍとする。

上記開口率を３０％〜６０％とするのは、３０％以下で
は、孔か少なくて電極へのガスの流配、拡散か悪くなり
、６０％以上では孔が多すぎて電極を電解質板１に強く
押し付けられなくて電極が垂れて来ることがあり、電極
支持板として機能し得なくなるからである。又、開口部
９ｂの狭い方の幅寸法を２＃！！！１〜６１Ｍｔとする
のは、２ｍ以下の場合はプレス成形するときにプレス金
型の摩耗が激しく、金型が摩耗すると、切り口にバリが
出て来る問題があり、６４！Ｉ１１以上では電極の支持
か不充分となって電極が垂れて来る問題がおるからであ
る。

第４図に示す如きプレス金型１０を用いてカレントコレ
クター９を成形する場合、第５図に示す如くプレート９
ａの開口部９ｂをプレス金型１０で押切りするとき、切
り口は引き裂かれるようになるので、バリ１１が生じる
が、矢印ａの方向からプレス金型１０により押切られる
ため、押切り片９Ｃの先端のバリ１１は内側に生じるこ
とになる。

この場合、バリ１１が押切り片９Ｃの先端の外側に形成
されると、このバリ１１がセンタープレート８に接する
ことになってカレントコレクタ−９自体の高さ調整がで
きないと共に、バリ１１か変形するので高さの精度が出
せないということになるが、本発明では、バリ１１は押
切り片９Ｃの先端の内側に出来るので、上記の問題はな
い。

本発明では、１枚のプレート９ａに対して第４図の如き
プレス金型１０を多数セットして、−度にプレス金型１
０を作動させて押切り成形するので、−工程で多数の開
口部９ｂの形成と押切り片９Ｃの折曲げ加工を行うこと
ができて、カレントコレクター９の製作を容易に行うこ
とができる。

上述のように製作した本発明のセパレータ７は、カレン
トコレクター９が各開口部９ｂごとに片持ち式で７レキ
シビリテイになっているので、たとえば、第１図及び第
３図に示す如く押切り片９Ｃをセンタープレート８に当
接するようにセットした構成とし、セルの仕切板として
用いて積層方向に締付力を与えた場合は、カレントコレ
クター９の押切り片９Ｃの先端がセンタープレート８に
沿い摺動しながら弾性により矢印す方向へ逃げることが
できて容易に変形できる。又、所定の締付力が付与させ
である状態において、電極のクリープ等のために電極と
センタープレート８との間の間隔が広がるような変化が
生じたときは、該当個所のセンタープレート８に接して
いる押切り片９Ｃの先端かセンタープレート８に沿い摺
動しながら弾性により矢印Ｃ方向へ移行して起立して来
るように変形できる。したがって、第８図に示す従来方
式の如く、カレントコレクター６の寸法精度に誤差があ
って、カレントコレクター６が部分的に電極に当らない
ところが生じるような場合、従来の方式では、締付力を
付与させても、カレントコレクター６は曲り部が両側支
持構造で剛性が高く弾性が少ないものであったため、電
極に当らない部分はそのまま残っていたが、本発明では
、上述のように締付力を付与させると、押切り片９Ｃの
センタープレート８との接触部が弾性により変形できる
ことから、既に電極に当っている部分のセンタープレー
トとの接触部は、未だ電極に当っていない個所のカレン
トコレクター９が電極に当るまで変形を続けるので、カ
レントコレクター９の製作時の寸法誤差が市っても、そ
の誤差を吸収させることができる。電極や電解質板１の
製作精度が悪くて電極と電解質板１との当りの悪いとこ
ろが生じる場合でも、同様にカレントコレクター９の押
切り片９Ｃの弾性による変形により一様な当りにするこ
とができる。又、燃料電池を長時間高温運転することに
より、たとえば、カソード２やアノード３の電極のクリ
ープ量か多く、当該部分へのカレントコレクター９の当
りが弱くなって来て電極と電解質板との当りか時間とと
もに悪くなるような事態が生じた場合でも、本発明では
、カレントコレクター９の押切り片９ｃが片持支持構造
で弾性を有しているため、上記のクリープ量を吸収して
電極と電解質板１との全面にわたり一様な当りが得られ
るようにすることができる。

次に、第６図は本発明の他の例を示すもので、押切り片
９Ｃの先端部を湾曲するように折曲げ加工し、該押切り
片９Ｃの先端湾曲面をセンタープレート８に当接させる
ようにしたものである。

この例によれば、押切り片９Ｃの長さ如何にかかわらず
、押切り片９Ｃの先端部の湾曲面がセンタープレート８
に接することになり、押切り片９Ｃの先端のカット面が
センタープレート８に接することがないことから、カレ
ントコレクター９の高さ精度を良好なものとすることが
できる。

なお、上記実施例では、開口部９ｂを矩形状として広い
幅の一部に押切り片９ｃを延長させた場合を示したが、
幅の狭い方の一部に押切り片９Ｃが延長するようなプレ
ス金型を用いて成形するようにしてもよく、又、各開口
部９ｂの押切り片９Ｃの延長方向を同一方向とした場合
を示したが、隣接する開口部９ｂ間で押切り片９Ｃの延
長方向が互に向い合うような方向となるようにじてもよ
い。

［発明の効果］ 以上述べた如く、本発明の溶融炭酸塩型燃料電池用セパ
レータによれば、プレートに多数の開口部をプレス金型
により押切り形成して、各開口部ごとに１片の押切り片
を片側へ折り曲げて突出させ、且つ上記開口部の開口率
を３０％〜６０％の範囲にすると共に各開口部の狭い方
の幅寸法を２ＩＭｔ〜６Ａｌ１１にした構成のカレント
コレクターを、センタープレートの両面側に配してなる
構成としであるので、次の如き優れた効果を奏し得る。

（１）　　カレントコレクターの開口率を３０％〜６０
％にしているので、電極へのガスの拡散が良好に行われ
ると共に電極の支持も充分に行え、又、開口の狭い方の
寸法を２＃１〜６＃ＥＩ１１としているので、プレス金
型で開口を形成する際にプレス金型の摩耗を低減できる
と同時に電極支持において電極が垂れて来るのを防止で
きる。

（ｉｔ）　　１つの開口部に１つの押切り片を折曲げ加
工して片持支持構造としであるので、カレントコレクタ
ーは弾性を有していて、カレントコレクター、電極、電
解質板の製作精度が悪くて寸法精度に誤差があっても、
燃料電池として組み立てて所定の締付力を付与させたと
きに上記誤差を吸収させて−様な当りが得られるように
でき、カレントコレクター、電極、電解質板の製作精度
を高める必要がなく製作が楽であると共に、安価に製作
できることになる。

（ｌｌｉ）　　運転中において部品のクリープによる変
形が生じても、カレントコレクターの弾性によりその変
形に追従してクリープ量を吸収することができ、クリー
プにより電極と電解質板との当りが悪くなって来る事態
が避けられる。

（転）従来のカレントコレクターの如きコルゲート板の
１山の曲り部を両端支持の剛構造としたものを、弾性を
もたせるために上記１山の曲り部の中央部を切断して片
持支持構造に成形することもできる。しかし、この形式
のものではプレス工程と切断工程の２工程が必要である
と共に、中央部を切断して片持支持にするとき、カッタ
ーの刃が切れなくなって来ると切断部のパリが外側に出
張って来てカレントコレクターの＾さ精度が悪くなるが
、本発明では１つの開口部に１つの押切り片を片持支持
で成形させるようにしであるので、プレス金型によるプ
レス工程のみてよく、より簡易に製作できると共に、切
り口にパリか出てもそのパリは内側に出るので、高さ精
度を悪くすることかない。

（Ｖ）　　各開口部の押切り片の先端部を湾曲させて、
湾曲部の外側をセンタープレートあるいは電極に接触さ
せるようにすることにより、押切り片の先端か不揃いで
あったとしてもカレントコレクターの高さは均一にでき
て、高さ精度をより良好にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のセパレータを用いた溶融炭酸塩型燃料
電池の一部の断面図、第２図は本発明のセパレータにお
けるカレントコレクターの一例を示す斜視図、第３図は
第１図の■部の拡大図、第４図は本発明のセパレータに
おけるカレントコレクターの成形に用いるプレス金型の
概略図、第５図はプレス金型で開口部及び押切り片を押
切り成形するときに生じるパリを示す図、第６図は本発
明のセパレータの伯の例を示すカレントコレクターの断
面図、第７図は従来の溶融炭酸塩型燃料電池の一例を示
す一部の断面図、第８図はカレントコレクターと電極と
が当っていないところの状態を示す断面図、第９図は電
極がクリープで変形してカレントコレクターの当らない
個所が生じた状態を示す概略図、第１０図は従来のカレ
ントコレクターの構造を示す図である。 １・・・電解質板、２・・・カソード、３・・・アノー
ド、４．７・・・セパレータ、８・・・センタープレー
ト、９・・・カレントコレクター、９ａ・・・プレート
、９ｂ・・・開口部、９Ｃ・・・押切り片、１０・・・
プレス金型。・第２図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電解質板をカソードとアノードの両電極で両面か
   ら挟んでカソード側に酸化ガスを供給すると共にアノー
   ド側に燃料ガスを供給するようにしてあるセルを多層に
   積層するときの仕切板として用いる溶融炭酸塩型燃料電
   池用セパレータにおいて、プレートに矩形の開口部を多
   数設けて、該各開口部に１つの押切り片を片持ち式に折
   曲げ成形してなり且つ上記開口部の開口率を３０％〜６
   ０％とすると共に開口部の狭い方の幅寸法を２ｍｍ〜６
   ｍｍとしてあるカレントコレクターを、センタープレー
   トの両面に接して配置してなることを特徴とする溶融炭
   酸塩型燃料電池用セパレータ。
2. （２）カレントコレクターの押切り片の先端部を内側に
   湾曲させて湾曲部の外側をセンタープレートに接触させ
   るように配してなる請求項（１）記載の溶融炭酸塩型燃
   料電池用セパレータ。