JPH0439409A - 内燃機関のコネクティングロッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、内燃機関のコネクティングロッドに係わり
、特にピストン側が連結される小端部の強度を向上させ
る技術に関する。

（従来の技術） コネクティングロッドの小端部はピストンピンを介して
ピストンと連結されるが、その連結方法としてピストン
ピンがピストン及びコネクティングロッドのいずれに対
しても回転可能となるフルフロートタイプのものがある
が、このタイプに使用されるコネクティングロッドを第
６図に示しである。このタイプの場合、コネクティング
ロッド５１の小端部５３に通常ブツシュ５５か圧入され
、このブツシュ５５の内周面には軸受合金層５７がコー
ティングされている。

また、実開昭５６−４０２１号公報には、アルミニウム
もしくはアルミニウム系合金製のコネクティングロッド
の小端部に、アルミニウムもしくはアルミニウム系合金
と同一もしくは近い熱膨張率の鉄系金属製ブツシュを圧
入し、運転中ての圧入代を確保することで小端部の補強
を図ったものが記載されている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記のような従来のコネクティングロッドに
あっては、例えばコネクティングロッド５１にブツシュ
５５が圧入（圧入代６０μｍとする）されることによっ
て小端部５３には、断面Ｉ−■にて第７図に示すように
初期応力として円周方向応力σ１が発生するが、この応
力σ１は小端部５３の圧入孔５９の内周面Ｂで最大で、
外周面りで最小となっている。一方、上記コネクティン
グロッド５１が使用される内燃機関の運転時には、コネ
クティングロッド５１にピストン引張慣性力が作用する
が、この引張慣性力による前記断面１−Ｉての円周方向
応力σ２は、第８図に示すように、ブツシュ５５の内周
面Ａで最大で外周面り側で負の値となっている。

このため実際には、内燃機関の運転時に小端部５３の断
面Ｉ−１においては、圧入応力σ１に慣性応力σ２を加
えた合成応力が作用することになる。この場合、圧入孔
５９の内周面Ｂで初期応力及び慣性応力ともに１０．３
ｋｇ／−一２となってここでの合成応力値が最大となり
、材料強度が低い軽合金製のコネクティングロッド５１
においては、特にこの圧入孔５９の内周面Ｂにおける荷
重負荷能力が著しく低下していることになる。

そこでこの発明は、コネクティングロッドの小端部の強
度を向上させることを目的としている。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 前記課題を解決するためにこの発明は、ピストン側を連
結するリング状小端部の内周面側にブツシュが圧入され
る内燃機関のコネクティングロッドにおいて、前記小端
部の内周面とブツシュとの間に軽合金製のリング部材が
圧入されている構成としである。

（作用） コネクティングロッドの小端部の内周面に軽合金製のリ
ング部材を圧入し、さらにリング部材の内周面にブツシ
ュを圧入することで、この圧入により発生する小端部の
初期応力が減少し、小端部の荷重負荷能力が向上する。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。

第１図に示したこの発明の第１実施例によるコネクティ
ングロッド１は、そのリング状小端部３の内周面に軽合
金製のリング部材５が圧入され、さらにこのリング部材
５の内周面に図示しないピストンピンを回転可能に収納
するブツシュ７が圧入されたものてあり、ブツシュ７の
内周面には軸受合金層９をコーティングしである。

第２図（ａ）、第２図（ｂ）は、上記コネクティングロ
ッド１の加工手順を示したものである。

まず、第２図（ａ）に示すように小端部３の内周面に圧
入代５０μｍでリング部材５を圧入し、このリング部材
５の内周面を所定に加工する。次に、リング部材５の内
周面に、軸受台金層９をコーティングしたブツシュ７を
第２図（ｂ）のように圧入代６０μｍで圧入し、軸受台
金層９の内周面を所定に仕上加工する。

次に、前記構成における作用を説明する。

第３図は第１図での小端部３の断面Ｉ−１におけるリン
グ部材５及びブツシュ７の圧入による円周方向応力σ４
を実線にて示したもので、図中点線は小端部３にリング
部材５のみを圧入した状態での円周方向応力σ、を示し
ている。

上記第３図と従来例による断面Ｉ−１での円周方向応力
を示した第７図とを比較すると、Ｂ点については、従来
例は圧入孔５９の内周面位置であって１０．３ｋｇ／ｍ
ａｄ２であり、一方上記第１実施例ではリング部材５の
内周面位置であって−２゜９ｋｇ／ｍｓ’であり、この
ためＢ点にて初期応力として発生する円周方向応力は大
幅に低減されてここでの荷重負荷能力が向上することに
なる。

また、前記断面１−１でのＣ点については、従来例の応
力８　、　３　ｋｇ／　■２に対しこの第１実施例では
１３　、４　ｋｇ／　ｍｍ２と増加しているか、前記第
８図に示すようにＣ点でのピストン引張慣性力がＢ点に
比べて小さいので特に問題はなく、このため小端部３全
体としての強度は向上することになる。

第４図は従来例及び第１実施例におけるＢ、　　Ｃ点で
の耐疲労限度を示すもので、Ｂ点については従来のす、
から本実施例のｂ２に、Ｃ点については従来の０１から
本実施例の０２にそれぞれ変化している。これによれば
、Ｂ点では疲労限度のほぼ８０％のす、から疲労限度の
６０％を下回るｂ２に低下して疲労限度に対する余裕は
著しく増加することになり、また０点では疲労限度の６
０％を下回るＣ０から疲労限度の６０％を少し越えるＣ
２にと疲労限度に対する余裕は若干減少しているが、リ
ング部材５を含めて小端部３全体では耐疲労強度は向上
することになる。

第５図は、この発明の第２実施例を示しており、前記第
１実施例における軽合金製のリング部材５に代えて、繊
維強化略合金製もしくは粒子強化軽合金製のリング部材
１５を使用したものである。

この第２実施例のコネクティングロッド１１も前記第１
実施例のコネクティングロッド１と同様にリング部材１
５の圧入によって小端部１３の耐疲労強度が向上される
ほか、繊維あるいは粒子による補強を行ってリング部材
１５自体の強度が向上されて耐久性が改善され、しかも
繊維もしくは粒子を使用することで第１実施例に比べて
軽量化が図られ、小端部１３の荷重負荷能力がさらに向
上する。

［発明の効果］ 以上のようにこの発明によれば、コネクティングロッド
の小端部と、この小端部に圧入されるブツシュとの間に
さらに軽合金製のリング部材が圧入されているので、小
端部における圧入による初期応力が減少し、小端部の荷
重負荷能力を著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例を示すコネクティングロ
ッドの要部正面図、第２図（ａ）、（ｂ）は第１実施例
の加工工程を示す説明図、第３図は第１実施例における
小端部での初期応力特性図、第４図は耐久限度特性図、
第５図はこの発明の第２実施例を示すコネクティングロ
ッドの要部正面図、第６図は従来例を示すコネクティン
グロッドの要部正面図、第７図は従来例におけ小端部で
の初期応力特性図、第８図は小端部に作用するピストン
引張慣性力を示す応力特性図である。 １．１１・・・コネクティングロッド ３．１３・・・小端部　　５，１５・・・リング部材７
・・・ブツシュ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　ピストン側を連結するリング状小端部の内周面側にブ
   ッシュが圧入される内燃機関のコネクティングロッドに
   おいて、前記小端部の内周面とブッシュとの間に軽合金
   製のリング部材が圧入されていることを特徴とするコネ
   クティングロッド。