JPH0438955A - 混合容器および混合方法 - Google Patents

混合容器および混合方法

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JPH0438955A
JPH0438955A JP2146710A JP14671090A JPH0438955A JP H0438955 A JPH0438955 A JP H0438955A JP 2146710 A JP2146710 A JP 2146710A JP 14671090 A JP14671090 A JP 14671090A JP H0438955 A JPH0438955 A JP H0438955A
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mixing container
mixing
plasma
precipitant
liquid
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JP2146710A
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Masahide Murakoshi
正英 村越
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、医療用の粉粒体と液体とを混合する混合容器
および混合方法に係り、特に、粉粒体薬剤を体液に添加
、混合する混合容器および混合方法に関し、さらに詳し
くは、血漿浄化法に用いられる沈殿剤や沈殿補助剤を血
漿に混合、溶解するのに好適に用いられる混合容器およ
び混合方法に関する。
〈従来の技術〉 一般に、血液中に免疫グロブリン、免疫複合体、補体お
よびフィブリノーゲン等の高分子量蛋白質が蓄積するこ
とにより各種の難治性疾患が発症することが知られてい
る。 このため、近年、血液中に存在する高分子量蛋白
質を除去すべく患者の血漿を新鮮な凍結血漿やアルブミ
ン製剤等の置換液と交換する、いわゆる、血漿交換療法
が広範に普及しつつある。
しかるに、この血漿交換療法では、患者の血漿を置換液
と交換するためには多量の置換液が必要となり、費用が
増大すると共に、例λば、新鮮な凍結血漿を十分に供給
することが困難となる不都合が生ずる。 特に、他人の
血漿を使用する際には、肝炎や後天性免疫不全症候群(
AIDS)等の発症の懸念という大きな問題がある。
そこで、患者自身の血漿中に蓄積された高分子量蛋白質
を除去し、この浄化血漿を再度患者に返還する血漿浄化
法が提案されている。
この種の血漿浄化法に関し、本願出願人は、アルカリ金
属塩化物(例えば、塩化ナトリウムまたは塩化ナトリウ
ムとアミノ酸の混合物)を塩析による血漿蛋白質の沈殿
剤(分画分離剤)として用いることにより、血漿中の高
分子量蛋白質のみを選択的に沈殿させる方法を提案して
いる(特開昭60−99265号、同60−99266
号および同61−64259号)。
さらに、患者の体内から血液を取り出し、この血液を血
漿と血球成分とに分離し、血漿に前記沈殿剤を添加、溶
解することにより血漿中の高分子量蛋白質を選択的に沈
殿除去し、その後、浄化血漿を脱塩処理し、これと前記
血球成分とを再び患者に返還する血漿浄化システムも開
示されている(特開昭63−281653号) また、血漿中に、動脈硬化症等の原因物質とされている
低比重リボ蛋白質(LDL)の沈殿剤(例えば、ヘパリ
ンナトリウム等の硫酸多糖類の塩や塩化カルシウム等の
アルカリ土類金属化合物)や、沈殿補助剤(例えば、ア
ルミナ、ケイ酸アルミニウム、リン酸塩、クエン酸塩等
)を添加、溶解して、血漿中のLDLを選択的に除去す
る技術も開示されている。
ところで、このようなシステムにおいて、血漿と沈殿剤
との混合は、次のような混合容器を用いて行なわれる。
 即ち、混合容器にはその上部に沈殿剤の導入口が、そ
の側部に血漿の導入口および混合液の排出口が形成され
ており、混合容器の上方に設置された沈殿剤収納容器と
前記沈殿剤導入口とを可撓性のあるチューブで接続し、
重力の作用またはさらに加振により沈殿剤が前記チュー
ブ内を落下して沈殿剤導入口より混合容器内に所定の間
隔(例えば1分間隔で20gづつ)で投入され、一方、
前記血漿導入口には送液チューブが接続され、ポンプの
作動によりこの送液チューブを通じて血漿が一定流量で
血漿導入口から混合容器内に送り込まれる。 また、前
記混合液排出口には、前記と同様の送液チューブが接続
され、血漿と沈殿剤とが混合、溶解されて得られた混合
液は、ポンプの作動により排出口から混合容器外へ排出
され、送液チューブを通じて、次のステップへ送られる
また、混合容器には、沈殿剤の溶解を促進するために、
混合容器内の混合液を循環する循環系が設けられる。 
即ち、この循環系では、混合容器の排出口に接続された
送液チューブの途中から分岐する循環用配管を設け、こ
の配管の他端を混合容器の底部に接続し、循環用配管の
途中に設置されたポンプを作動することにより混合液を
循環している(特開昭62−266071号、同63−
281653号)。
しかしながら、このような循環系を設けると、血漿と沈
殿剤との混合能力を十分に得るために高出力のポンプを
使用する必要があり、このため、循環用配管の容量が必
然的に太き(なってしまう。 従って、プライミングボ
リュームが増大するという欠点がある。
しかも、このような循環系を設けた場合でも、次のよう
な欠点が解消されない。
即ち、混合容器内における液面には、析出した血漿蛋白
質が浮上し、蛋白質の凝集膜が形成されるが、この凝集
膜が存在すると、混合容器上部の沈殿剤導入口から沈殿
剤が投入された際に、その沈殿剤が凝集膜上に乗り、血
漿中に沈降してゆかないという現象が生じる。 このた
め、沈殿剤の血漿への供給が不足し、混合液中の沈殿剤
の濃度が下がって血漿蛋白の析出に必要とされる濃度に
達しなくなり、その結果、血漿中から除去すべき可溶性
の沈殿物が再溶解し、高分子量蛋白質の除去能が低下す
る。
そこで、このような欠点を解消すべ(、循環系に代り、
スターク、特にマグネチックスタークを用いて血漿と沈
殿剤との撹拌、混合を行なう技術が開示されている(特
願平2−89718号)。
しかしながら、現在のところ、塩析法に用いる混合容器
は、撹拌子の回転による影響を考慮したものではなく、
容器材料の選定によっては、混合容器の内部底面と撹拌
子との間に沈殿剤が入り込み、混合容器の内部底面に撹
拌子の回転軌跡を描くキズやケズレが生じる。
このキズやケズレに伴って生じるケズレカスは、微量で
はあるが、血漿中に混入し、患者の体内へ戻されるため
、血漿浄化を大量、頻回に実施すれば、患者への悪影響
が生じるおそれがある・ また、混合容器の内部底面と撹拌子との間に沈殿剤が入
り込むことにより撹拌子が回転中に浮き上り(ジャンピ
ング)、正常な位置を保持しなくなるという現象が生じ
る。 このような状態となると、攪拌効率が低下し、沈
殿剤の溶解の促進を十分に図ることができな(なる。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、撹拌子の回転によるキズやケズレの発
生を抑制することができ、また、撹拌子を正常に機能さ
せることができる混合容器および混合方法を提供するこ
とにある。
く課題を解決するための手段〉 このような目的は下記(1)〜(4)の本発明により達
成される。
(1)医療用粉粒体と液体とを混合する混合容器の内部
底面に、軟質材料で構成され、その表面に微小な凹凸を
有するシート材を設置したことを特徴とする混合容器。
(2)前記混合容器は、医療用粉粒体を導入する粉粒体
導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記粉粒体と
前記液体との混合液を排出する排出口とを有する上記(
1)に記載の混合容器。
(3)前記医療用粉粒体は粉粒体薬剤であり、前記液体
は血漿である上記(1)または(2)に記載の混合容器
(4)混合容器の内部底面に、軟質材料で構成され、そ
の表面に微少な凹凸を有するシート材を載置する工程と
、 前記シート材上に撹拌子を載置する工程と、 前記混合容器内に医療用粉粒体と液体とを導入する工程
と、 導入された医療用粉粒体と液体とを撹拌子を用いて混合
する工程とを有することを特徴とする混合方法。
く作用〉 このような構成の本発明によれば、混合容器の内部底面
に設置されたシート材が軟質材料で構成され、かつその
表面に微小な凹凸を有するため、この凹凸がスタークの
撹拌子との間で緩衝作用を生じ、そのため、シート材の
表面にキズやケズレが生じず、また撹拌子のジャンピン
グ現象も減少する。
〈実施例〉 第1図は、本発明の混合容器が組み込まれた血漿浄化装
置100の概略構成図である。
患者の血管から採血された血液は、プラズマフェレーシ
ス装置20内の血漿分離器(図示せず)において、血球
成分と血漿P。とに分離され、このうちの血漿P。は、
ポンプ22の作動によりライン(管体)21を介して本
発明の混合容器(カラム)lに例えば20mj/分の流
量で連続的に送液される。
一方、血漿浄化装置100の上方には、ハンガ23.2
3が設けられ、これらのハンガ23には、例えばポリ塩
化ビニルやポリプロピレンのような可撓性を有する樹脂
材料で構成される沈殿剤容器24.24が懸吊、保持さ
れている。 これらの沈殿剤容器24には、粉粒体であ
る沈殿剤P、(例えば、塩化ナトリウムとグリシン)が
入れられている。
各沈殿剤容器24の下端には、例えばポリ塩化ビニルの
ような可撓性材料よりなるチューブのごとき管体25.
25が接続され、これらの管体25の下端は、混合容器
1に接続されている。
また、管体25の途中には、上方から順に第1パイブレ
ーク26、第1クランプ29、第2バイブレータ27、
第2クランプ30および第3バイブレータ28が設置さ
れている。
なお、第2および第3バイブレータ27.28には、沈
殿剤P、の存在を検出する例えば光センナのごとき検出
器が設置されているのが好ましい。
沈殿剤Prの混合容器1への投入は、次のようにして行
なわれる。
まず、第1クランプ29および第2クランプ30を閉状
態とし、沈殿剤容器24内の沈殿剤PTを第1クランプ
29より上方の管体25内に充填する。
次に、第1クランプ29を開状態とするとともに、第1
パイブレーク26および第2バイブレータ27を作動し
て管体25を加振し、沈殿剤Prを第2クランプ30よ
り上方の管体25内に充填する。
所定時間経過後、第1および第2パイブレーク26.2
7を停止し、第1クランプ29を再び閉状態とする。 
これにより、第1クランプ29と第2クランプ30との
間の管体25内に、1回の投入量(例えば5〜30g)
に相当する沈殿剤が確保される。 この場合、第2バイ
ブレータ27に必要に応じて設置された検出器により、
その沈殿剤の存在が検出され、これに基づいて次の動作
を実行することができる。
次に、第2クランプ30を開状態とするとともに、第2
パイブレーク27および第3バイブレータ28を作動し
て管体25を加振し、第1クランプ29と第2クランプ
30との間に充填されていた沈殿剤を混合容器1内へ投
入する。
この場合、第3バイブレータ28に必要に応じて設置さ
れた検出器により、その沈殿剤の落下が検出され、これ
に基づいて次の動作を実行することができる。
所定時間経過後、第3バイブレータ28を停止し、第2
クランプ30を再び閉状態とし、所定の間隔(例えば、
1〜20分)で前記と同様の工程を繰り返し行なう。
このようにして、混合容器1内に導入された沈殿剤P、
は血漿P0と混合され、混合容器1の外部に設置された
駆動装置11の作用により混合容器l内に収容された撹
拌子16が回転し、これにより溶解が促進される。
これにより、血漿P0中に含まれる高分子量蛋白質成分
が沈殿(凝集)する。 この沈殿物を含む血漿P1は、
ポンプ32の作動によりライン31を介して後述する沈
殿物除去フィルター34に送られる。 なお、該沈殿物
除去フィルター34とポンプ32との間には、チャンバ
および圧力計(いずれも図示せず)から構成される圧力
モニタ33が配設され、沈殿物除去フィルター34を構
成する濾過膜(図示せず)の濾過圧をモニタしている。
沈殿物除去フィルター34では沈殿物が血漿P、中から
分離除去され、沈殿物の除去された浄化血漿P2は、脱
塩処理、即ち、浄化血漿中に残存する過剰の沈殿剤を除
去するため、ライン35を介してダイアライザ36に供
給される。 このダイアライザ36には、透析液が例え
ば500mj/分の流量で送、排液される。
前記ダイアライザ36を通過した浄化血漿P3は、ライ
ン37を通じて沈殿剤濃度モニタ38に導入され、沈殿
剤濃度モニタ38を通過した浄化血漿P3は、前記ポン
プ22(または別途設けられたポンプでもよい)により
再びプラズマフエレーシス装置20へ送液される。 プ
ラズマフェレーシス装置20では前記血球成分と浄化血
漿P、とが混合されて浄化血液とされ、患者に返還され
る。
次に、本発明の混合容器の構成例を第2図に基づいて説
明する。
第2図は、本発明の混合容器の構成例を示す断面正面図
である。 同図に示すように、混合容器lは、本体2と
、この本体2の図中上端および下端にそれぞれ装着され
る頂部部材3および底部部材4とを組み立てた組立体で
構成されている。
本体2は、混合容器1の胴部を構成する円筒状の部材で
あり、その底部付近には沈殿剤P。
と血漿P0との混合液(血漿P、)を排圧する排出口6
が突出形成され、この排出口6の上方の本体側部には、
血漿を導入する液体導入口5が突出形成されている。 
この液体導入口5には、前配管体21が接続され、排出
口6には、前配管体31が接続される。
なお、液体導入口5および排出口6の先端部には、それ
ぞれ、接続された管体21および31が抜けるのを防止
するためのかえしく段差)50および60が形成されて
いるのが好ましい。
液体導入口5の形成位置は特に限定されないが、その底
面からの設置高さが、混合容器1の全高さの30〜70
%程度、特に、45〜60%程度とするのが好ましい。
この場合、混合容器lの使用時においては、混合容器1
内の混合液の液面レベルは、液体導入口5の形成位置よ
り低い位置とするのが好ましい。
即ち、混合容器より混合液を完全に回収する際には、ポ
ンプ22の作用下においてエアーにより管体21内の液
体をすべて混合容器l内へ押し出し、ポンプ32の作用
下において混合液を排出させることとなるが、液面レベ
ルより低い位置に導入口5を形成すると、混合容器内に
導入されたエアーにより、混合液が泡立ってしまい、混
合液を完全に回収することが難しくなるからである。
また、排出口6の形成位置も特に限定されず、混合容器
1の底部付近、特に底面からの設置高さが、混合容器1
の全高さの20%以下程度とするのが好ましい。
本体2に関する各所の寸法は、特に限定されないが、内
径は30〜100mm程度、特に40〜70mm程度と
するのが好ましく、高さ(全長)は50〜20Oram
程度、特にloo〜150mm程度とするのが好ましい
。 また、液体導入口5および排出口6の内径は、2〜
10mm程度・特に3〜5mm程度とするのが好ましい
本体2の下端には、蓋体よりなる底部部材4が、本体2
の下端開口をふさぐように嵌入されている。
この底部部材4と本体2との接合部8は気密(液密)性
を保持する必要がある。 従って、本体2下端に底部部
材4をはめあいによって嵌入するだけの構成でもよいが
、これらの接合部8を接着剤または溶剤により接着する
が、または融着(熱融着、超音波融着等)するのが好ま
しい。 また、例えばシリコーンゴム製リング等のシー
ル部材によりシールしてもよい。
本体2の上端には、蓋体よりなる頂部部材3が、本体2
の上端開口をふさぐように嵌入されている。
この頂部部材3と本体2との接合部9も気密(液密)性
を保持する必要があるため、前記接合部10と同様、接
合部9を接着または融着するのが好ましい。 また、前
記と同様のシール部材によりシールしてもよい。
頂部部材3のほぼ中心部には、粉粒体を導入する粉粒体
導入ロアが突出形成されている。
この粉粒体導入ロアには、前記管体25の下端部が接続
される。
なお、粉粒体導入ロアの先端部にも、接続された管体2
5の抜けを防止するために、前記と同様のかえし70が
形成されているのが好ましい。
粉粒体導入ロアの内径は、粉粒体の種類、粒径等によっ
て適宜決定されるが、一般には5〜50mm程度、特に
、10〜30mm程度とするのが好ましい。
なお、前記本体2、底部部材4および頂部材3の構成材
料は、特に限定されず、例えばポリエチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン等の
各種合成樹脂、またはガラス等が挙げられ、各部材は、
それぞれ同一材料でも異なる材料でもよい。 この場合
、混合容器1の内部の視認性を確保するために、混合容
器1を構成する各部材、特に本体2は、透明または半透
明な材料で構成されているのが好ましい。
また、図示の構成例では、混合容器1は本体2、頂部部
材3および底部部材4の3パーツから構成されているが
、本発明ではこれに限定されず、各部材2〜4の全部ま
たは一部を一体成形したものでもよい。
このような混合容器1の内部底面、即ち底部部材4の図
中上面には、軟質材料で構成されたシート材10が敷設
されている。
このシート材10の構成材料としては、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)のごときポリオレフィ
ン等の樹脂、またはこれらの2以上の積層体が挙げられ
るが、そのなかでも、特にポリ塩化ビニル(軟質ポリ塩
化ビニル)が好適である。
このポリ塩化ビニルの好適な特性としては、平均重合度
900〜1500、硬度(J I SK  7215)
50〜95A(20”C)、引張強度(JIS  K 
 6732)150〜400kg/cm”であるものが
好ましい。
また、ポリ塩化ビニルに添加される可塑剤としては、ジ
ー2−エチルへキシルフタレート(DOP)に代表され
るジ(エチルヘキシル)フタレート(DEHP) 、ジ
ー(n−デシル)フタレート(DnDP)等のフタル酸
エステル類が挙げられる。
このような可塑剤の添加量は、ポリ塩化ビニル100重
量部に対し20〜80重量部程度とするのが好ましい。
また、可塑剤を使用せず、平均重合度 1000〜1500のポリ塩化ビニルに酢酸ビニルを重
量比にして2〜5%共重合させたものも使用し得る。 
この材料の具体例としては、東亜合成■製無可塑塩ビ/
NP−レジン、種水化学工業■製無可塑塩ビ/ニスメゾ
イカ等が挙げられる。
なお、ポリ塩化ビニル製以外のシート材についても前記
と同様の硬度のものが好適に用いられる。
このようなシート材10の混合容器内側の表面10aに
は、微小な凹凸が形成されている。
この微小な凹凸の程度としては、表面10aの表面粗さ
を指標とすることができる。
即ち、表面10aの表面粗さとしては、十点平均粗さR
zが0.1〜1000−程度、特に1〜100−程度が
好ましい。
このようなシート材表面10aの微小な凹凸は、エンボ
ス加工等の粗面加工により形成すればよい。
また、シート材10aの厚さは特に限定されないが、1
0〜3000−程度、特に100〜1000−程度とす
るのが好ましい。
このように、軟質材料で構成され、かつ表面10aに微
小な凹凸を有するシート材10を設置したことにより、
スターテ11の撹拌子16の回転による表面10aのキ
ズやケズレの発生が抑制され、また撹拌子16の浮き上
り(ジャンピング)も減少する。
なお、シート材10は、底部部材4上に載置されている
だけでもよいが、底部部材4に対し、接着または融着等
により固着されているのが好ましい。 また、シート材
10は、底部部材4上にあらかじめ載置されていてもよ
いが、使用時に載置するようにしてもよい。 また、混
合容器1内に粉粒体および/または液体が導入された後
に、混合容器1内にシート材lOを投入することにより
載置してもよい。
混合容器1の底部側には、駆動装置11が設置されてい
る。
この駆動装置11は、第2図に示す例ではマグネチック
スターテであり、ケーシング12を有し、このケーシン
グ12内にはモータ13が収納されている。
また、モータ13の回転軸14の先端には永久磁石15
が固着されている。 この永久磁石15は、ケーシング
12の上面に混合容器lを載置したとき、底部部材4に
接触しない位置にセットされている。
また、混合容器1内の前記シート材10上には、撹拌子
16が載置されている。 この撹拌子16は、例えば、
鉄等の磁性体よりなる芯材を樹脂(例えば、テフロン)
または硬質ガラス等で被覆したものであり、棒状をなし
ている。
なお、撹拌子16としては、その回転中心を頂部とする
テーバが形成されたものを使用する場合もある。 この
撹拌子では、主に頂部先端がシート材10に当接し、こ
こを中心として回転するので、撹拌子の回転中心位置の
変動および撹拌子の浮き上り(ジャンピング)が比較的
少ない。
このようなスターテ11では、モータ13を作動して永
久磁石15を回転させると、これに伴って撹拌子16が
回転し、混合容器内1内の粉粒体および液体が撹拌され
る。
また、撹拌子16は、あらかじめシート材10上に載置
されていてもよいが、使用時に載置するようにしてもよ
い。 また混合容器1内に粉粒体および/または液体が
導入された後に、混合容器1内に撹拌子16を投入し、
載置してもよい。
このような構成のスターテ11では、混合容器1内の撹
拌子16が外部と機械的に接続されていないため、液漏
れ防止のために混合容器1にシール部等を設ける等の必
要もなく、密閉系での撹拌、混合に好適である。
スターテ11の撹拌により混合容器1内の沈殿剤と血漿
とを混合すると、混合容器1内に旋回流が形成され、そ
のため、沈殿剤の溶解が効率よ(なされるとともに、液
面に蛋白質の凝集膜が形成されず、あるいは形成された
としても破壊される。 従って、粉粒体導入ロアより予
め定量された沈殿剤が投入された際、その沈殿剤は蛋白
質の凝集膜に遮られることな(血漿中へ投入され、血漿
中の沈殿剤の濃度が所望の濃度(好ましくは餡和状態)
に保たれる。 このため可溶性の沈殿物である高分子量
蛋白質の再溶解が防止され、高分子量蛋白質を血漿中か
ら効率的に除去することが可能となる。
本発明において、粉粒体とは、粉体(粒径が比較的小さ
い)、粒体(粒径が比較的大きい)の双方を含む広い概
念である。
体液処理システムにおける医療用粉粒体とは、化学的あ
るいは物理的反応を利用して体液中の特定成分を検出し
たり、あるいは処理条件を設定する目的において使用さ
れるものであり、例えば、血漿浄化法に用いられる薬剤
である沈殿剤としては、血漿中の不要高分子蛋白質を沈
殿させるための塩析剤(例えば、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化リチウム等のアルカリ金属化合物や炭酸
カルシウム等のアルカリ土類金属化合物)や、血漿中の
V L D L (Verylow density 
1ipoprotein)、I−D L (lowde
nsity 1ipoprotein)を沈殿させるた
めの沈殿剤(例えば、ヘパリンナトリウム等の硫酸多糖
類塩、塩化カルシウムのようなアルカリ土類金属化合物
)、前者の塩析剤の効果を促す促進剤(アスパラギン酸
、シスチン、チロシン、グリシン、N−アセチルトリプ
トファン等のアミノ酸)、後者の沈殿剤の効果を促す促
進剤(アルミナ、ケイ酸アルミニウム、リン酸塩、クエ
ン酸塩等)、さらに、吸着反応により血液中の不要物質
を吸着する吸着剤(活性炭、陰イオン交換樹脂、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体、その他の共重合体等)
等が挙げられ、さらに、これらの薬剤による処理条件を
設定する各種のpH調整剤、抗凝固剤等、さらには注射
薬剤等も含むものである。
以上、本発明の混合容器を血漿浄化装置に適用した場合
について説明したが、本発明は、これに限定されず、医
療用粉粒体と液体(体液またはその他の液体)とを混合
するものであれば、いかなるものでもよい。
く実験例〉 以下、本発明の具体的な実験例について説明する。
第2図に示す構造の混合容器(容量250mA)を作製
し、その内部底面に、以下の物性を有するシート材を両
面テープで固定した。
無可塑軟質ポリ塩化ビニル製シート [積水化学工業株製・ニスメゾイカV]硬度(JIS 
K7215ショアA)=86表面梨地(エンボス加工) 表面粗さRz = 15μ シート厚=360叩 さらに撹拌子として鉄芯をテフロンで被覆したものをシ
ート上に載置した。
また、比較例として、表面が平滑である以外は上記と同
様の無可塑軟質ポリ塩化ビニル製シート[積木化学工業
■製:エスメディ力V]を用意し2、実施例と同様の構
造の混合容器の内部底面に両面テープで固定し、その上
に実施例と同様の構造の撹拌子を載置した。
それぞれの混合容器の液体導入口および排出口を遮蔽し
また状態で混合容器内に飽和食塩水100m1!を入t
l、さらにここへ塩化ナトリウムの結晶20gを入れ、
これらをマグネチックスタークにより200 Orpm
で30分間撹拌した。
その結果は、次の通りである。
本発明の実施例に係る混合容器においては、シート材が
軟質であり、かつその表面がエンボス加工により梨地面
となっているため、シート材表面にキズおよびケズレは
ほとんど生じておらず、また、撹拌子の浮き上りもほと
んど生じなかった。
これに対し、比較例に係る混合容器においては、表面が
平滑であるため、撹拌子による摩耗により、シート材表
面にキズ付きが生じ、また、撹拌子の浮き上りが頻繁に
生じていた。
〈発明の効果〉 以上述べたように、本発明によれば、スタークを用いて
撹拌を行なった場合、その撹拌子の回転によるキズやケ
ズレの発生が抑制され、また、撹拌子の浮き上り(ジャ
ンピング)の発生も減少し、撹拌子を正常に機能させる
ことができる。
このようなことから、本発明を結晶浄化法における血漿
と/f殿剤との混合に適用した場合、血漿中へのケズレ
カスの混入がなく、しかも沈殿剤の溶解の促進を十分に
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の混合容器を用いた血漿浄化装置を示
す概、略構成図である。 第2図は、本発明の混合容器の構成例を示す断面正面図
である。 符号の説明 l・・・混合容器 2・・・本体 3・・・頂部部材 4・・・底部部材 5・・・液体導入口 6・・・排出口 ア・・・粉粒体導入口 50.60.70・・・かえし 8.9・・・接合部 10・・・シート材 10a・−・表面 11・・・駆動装置(スターク) 12・・・ケーシング 13・・・モータ 14・・・回転軸 15・・・永久磁石 16・・・撹拌子 20・・・プラズマフェレーシス装置 21・・・管体 22・・・ポンプ 23・・・ハンガ 24・・・沈殿剤容器 25・・・管体 26・・・第1バイブレータ 27・・・第2バイブレータ 28・・・第3パイブレーク 29・・・第1クランプ 30・・・第2クランプ 31・・・管路(ライン) 32・・・ポンプ 33・・・圧力モニタ 34・・・沈殿物除去フィルター 35・・・ライン 36・・・ダイアライザ 37・・・ライン 38・・・沈殿剤濃度モニタ 100・・・血漿浄化装置 Pa、P+・・・血漿 Px、Ps・・・浄化血漿 Pr・・・沈殿剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)医療用粉粒体と液体とを混合する混合容器の内部
    底面に、軟質材料で構成され、その表面に微小な凹凸を
    有するシート材を設置したことを特徴とする混合容器。
  2. (2)前記混合容器は、医療用粉粒体を導入する粉粒体
    導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記粉粒体と
    前記液体との混合液を排出する排出口とを有する請求項
    1に記載の混合容器。
  3. (3)前記医療用粉粒体は粉粒体薬剤であり、前記液体
    は血漿である請求項1または2に記載の混合容器。
  4. (4)混合容器の内部底面に、軟質材料で構成され、そ
    の表面に微少な凹凸を有するシート材を載置する工程と
    、 前記シート材上に撹拌子を載置する工程と、 前記混合容器内に医療用粉粒体と液体とを導入する工程
    と、 導入された医療用粉粒体と液体とを撹拌子を用いて混合
    する工程とを有することを特徴とする混合方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002537950A (ja) * 1999-03-12 2002-11-12 メドラッド インコーポレーテッド 医療用超音波イメージングに用いられる撹拌装置及び該撹拌装置と組み合わされた流体調合システム
JP2007217025A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Shiseido Co Ltd 液体吐出器
US9375560B2 (en) 2010-04-07 2016-06-28 The Enterprise Cradle Limited Connector system for medical fluid administration

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