JPH04342760A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH04342760A
JPH04342760A JP14269091A JP14269091A JPH04342760A JP H04342760 A JPH04342760 A JP H04342760A JP 14269091 A JP14269091 A JP 14269091A JP 14269091 A JP14269091 A JP 14269091A JP H04342760 A JPH04342760 A JP H04342760A
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ultra
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
を含有する熱可塑性樹脂組成物、更に詳しくは改善され
たドローダウン性を有し、ブロー成形に適したポリカー
ボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は機械的、熱的及
び電気的性質が優れており、単独でもエンジニアリング
プラスチックとして家電分野、自動車分野等において広
く利用されており、ポリカーボネート樹脂を含有する熱
可塑性樹脂組成物も、構成する夫々の樹脂の優れた特徴
を活して家電分野、自動車分野等において広く利用され
ている。
【0003】ポリカーボネート樹脂を含有する熱可塑性
樹脂組成物は各種の成形方法によって成形されているが
、ドローダウン性が悪く、ブロー成形によっては、小さ
な成形品しか得られず、ドローダウン性の改善が望まれ
ていた。
【0004】従来、ポリカーボネート樹脂のドローダウ
ン性を改善する方法として種々の提案がなされている。 例えばフェノール性水酸基を3個以上有する分岐剤を共
重合する方法が特公昭53−28193号公報に提案さ
れている。しかしながら、こうして得られる分岐ポリカ
ーボネート樹脂は、精製が困難なために未反応物や副生
物を含有し易く、成形時に着色したり、物性の低下をも
たらす欠点があり、また分岐度合が過ぎた場合、ゲル化
を生じる欠点が有り、実用化が困難である。また、特開
平1−268761号公報にはポリカーボネート樹脂や
ポリエステル樹脂に、溶融レオロジー調整剤として重量
平均分子量が50万以上のアクリル重合体を配合する方
法が提案されている。この方法によってポリカーボネー
ト樹脂のドローダウン性はある程度改善されるが、近年
、益々ブロー成形品が大型化するため、まだ充分ではな
い。更に、ポリカーボネート樹脂とポリブチレンテレフ
タレート樹脂の混合物に上記アクリル重合体を添加して
溶融押出しすると、溶融樹脂がダイから押出されたとき
に、ダイの寸法より大きく膨脹する現象が生じ、この現
象はドローダウンと同時に起こることから肉厚が変化し
易くなり、肉厚の均一な成形物が得られ難い欠点がある
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
を解決し、ドローダウン性に優れ、ブロー成形による大
型成形品の成形が容易な、ポリカーボネート樹脂を含有
する熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】本発明者は、上記目的を達成せんとして鋭
意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂を含有する
熱可塑性樹脂組成物に、粘度平均分子量が100,00
0以上の超高分子量ポリカーボネート樹脂を特定量配合
すると、溶融特性を改良し得ることを見出した。しかし
ながら、かかる超高分子量ポリカーボネート樹脂を配合
して得た成形品にはヤケが発生し、実用に供し得なかっ
た。更にこの問題について研究を重ねた結果、成形品に
発生するヤケは、超高分子量ポリカーボネート樹脂中の
ゲル化物に基因することを究明し得た。本発明はこの知
見に基づいて更に研究を重ねた結果完成したものである
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、粘度平均分子
量が10,000〜40,000のポリカーボネート樹
脂を10〜90重量%含有する熱可塑性樹脂混合物10
0重量部に、粘度平均分子量が100,000以上の超
高分子量ポリカーボネート樹脂であって該超高分子量ポ
リカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を20μ孔寸の
フィルターで自然濾過したときにフィルター上に残留し
て得られるゲル化物が該超高分子量ポリカーボネート樹
脂1kg当たり300個以下である超高分子量ポリカー
ボネート樹脂3〜40重量部を配合してなる熱可塑性樹
脂組成物に係るものである。
【0008】なお、本発明でいう粘度平均分子量Mは、
塩化メチレンに20℃で0.7g /dlの濃度で溶解
した溶液から求めた比粘度ηspを下記式に挿入して求
める。
【0009】 ηsp/C=[η]+0.45×[η]2 C[η]=
1.23×10−4M C=0.7 本発明で対象とするポリカーボネート樹脂は、二価フェ
ノールとホスゲンとを不活性溶媒中で末端停止剤、酸受
容体の存在下反応させる溶剤法又は二価フェノールとジ
フェニルカーボネートを溶融状態で反応させる溶融法で
得られる粘度平均分子量10,000〜40,000、
好ましくは13,000〜35,000の通常の溶融成
形に供されるポリカーボネート樹脂である。以下これを
ポリカーボネート樹脂(A)と言う。
【0010】ここで使用する二価フェノールとしては特
に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[
通称ビスフェノールA]が好ましいが、ビスフェノール
Aの一部又は全部を他の二価フェノールで置換えてもよ
い。他の二価フェノールとしては、例えば4,4´−ジ
ヒドロキシジフェニル、ヒドロキノン、1,1−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル
)プロパン、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル類、
ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(ヒドロ
キシフェニル)スルフィド類、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシド類等があげられる。
【0011】ポリカーボネート樹脂(A)を含有する熱
可塑性樹脂組成物を構成するポリカーボネート樹脂以外
の熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく
、例えばポリブチレンテレフタレート、ボリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ABS、AES、AS等があげられ、更にこれ
ら樹脂の共重合体又は変性体でも使用できるが、ポリカ
ーボネート樹脂との相溶性の良いものが選択されるべき
であり、特に溶融粘度が低く、ドローダウン性の悪い樹
脂との混合物には、本発明は顕著にその効果が発現する
。以下これを熱可塑性樹脂(B)と言う。
【0012】得られる組成物の機械的性質、熱的性質及
び耐薬品性等は、ポリカーボネート樹脂(A)及び熱可
塑性樹脂(B)の特性に依存し、要求性能に応じて両者
の混合比を広い範囲で調整することができるが、ポリカ
ーボネート樹脂(A)の混合量があまりに少いと、ポリ
カーボネート樹脂(A)によるドローダウン性の悪影響
が小さく、本発明の効果が発現しなくなり、熱可塑性樹
脂(B)の混合量があまりに少いと、これを混合する意
味がなくなるので、熱可塑性樹脂(B)にポリカーボネ
ート樹脂(A)を10〜90重量%含有させるのが適当
である。
【0013】上記ポリカーボネート樹脂(A)と熱可塑
性樹脂(B)との混合物に、更に配合するポリカーボネ
ート樹脂は、通常溶融成形に供し得ない粘度平均分子量
が100,000以上の超高分子量のポリカーボネート
樹脂である。その構成成分は先に説明したポリカーボネ
ート樹脂(A)の構成成分と同一のものであっても、異
なったものであってもよいが、同一のものが好ましい。 超高分子量ポリカーボネート樹脂として粘度平均分子量
が100,000より小さいものを使用した場合、ドロ
ーダウンを防止するには多量使用することが必要になり
、その結果溶融粘度が増大し過ぎ、溶融成形が困難にな
る。
【0014】また、超高分子量ポリカーボネート樹脂は
、該ポリカーボネート樹脂を塩化メチレンに溶解し、濃
度7重量%の溶液となし、この溶液を20μ孔寸のフィ
ルターで自然濾過したときにフィルター上に残留するゲ
ル化物が該ポリカーボネート樹脂1kg当たり300個
以下であることが必要である。ゲル化物の含有量が上記
範囲を越える超高分子量ポリカーボネート樹脂を配合す
ると、ブロー成形して得られる成形品にヤケが発生する
ようになる。超高分子量ポリカーボネート樹脂は、その
製造条件が苛酷になるため、ゲル化物が発生し易いこと
、更に溶融粘度が極めて高いため、ゲル化物の悪影響が
顕著に発現するものと考えられる。
【0015】かかるゲル化物の少ない超高分子量ポリカ
ーボネート樹脂は、通常のポリカーボネート樹脂(A)
の製造法、即ち二価フェノールのアルカリ水溶液を塩化
メチレンの存在下でホスゲンと反応させ、しかる後触媒
の存在下又は不存在下重縮合反応させる方法では、ゲル
化物の量が増大して製造し難い。しかしながら、ホスゲ
ン反応終了後の塩化メチレン層中の反応生成物の濃度を
20〜35重量%になし、ホスゲン反応終了時から触媒
を添加するまでの間に塩化メチレンを追加して塩化メチ
レン層中の反応生成物の濃度を10〜15重量%になし
、触媒添加後更に塩化メチレンを追加して塩化メチレン
層中の反応生成物の濃度を2〜8重量%にすることによ
って製造することが可能になる。ここで使用する触媒は
、特に限定する必要はなく、ポリカーボネート樹脂の製
造に使用される触媒、例えばトリエチルアミン、トリエ
チルベンジルアンモニウムクロライドの如き第三級アミ
ン、四級アンモニウム塩等任意の触媒が使用される。 また、重合度の調整には末端停止剤が使用される。末端
停止剤としても特に限定する必要はなく、例えばフェノ
ール、p−tert−ブチルフェノール等の一価のフェ
ノールが使用され、その添加時はホスゲンとの反応時で
あっても、重縮合反応時であってもよい。かかるゲル化
物の少ない超高分子量ポリカーボネート樹脂を、以下超
高分子量ポリカーボネート樹脂(C)と言う。
【0016】超高分子量ポリカーボネート樹脂(C)の
配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)と熱可塑性樹脂
(B)よりなる混合物100重量部に対して3〜40重
量部であり、好ましくは5〜25重量部である。3重量
部より少いとドローダウン性を充分に改善できなくなり
、25重量部より多くすると溶融粘度が増大し、溶融成
形し難くなる。
【0017】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて例
えば衝撃改質剤、無機充填剤、無機繊維等を添加するこ
とができる。無機充填剤としては、例えばタルク、シリ
カ、珪藻土、マイカ、アルミナ、炭酸カルシウム等があ
げられ、無機繊維としてはガラス繊維、炭素繊維、ウイ
スカ等があげられる。また、本発明の目的を損なわない
範囲で他の添加剤、例えば滑剤、安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤等を必要に応じて使用することもできる。
【0018】特に、衝撃改質剤を配合することは、好ま
しいことである。衝撃改質剤としては、例えばアクリル
系弾性重合体、ブタジエン系重合体、変性ポリオレフィ
ン重合体等があげられ、なかでもジエン系ゴムの存在下
でに二種以上の共重合可能なビニル系単量体を重合して
得られるグラフト共重合体が好ましい。ここでいうジエ
ン系ゴムとしては、例えばポリブタジエン、ボリイソプ
レン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体等をあげることができる。これ
らのゴム成分に共重合可能なビニル系単量体としては、
例えばアクリロニトリル、メタアクリロニトリル、クロ
ロアクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、スチレ
ン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、アルコ
キシスチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル化
合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸の低級アル
キルエステル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル等のメ
タクリル酸の低級アルキルエステル等をあげることがで
きる。これらの衝撃改質剤の配合割合はポリカーボネー
ト樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)よりなる混合物10
0重量部に対して3〜40重量部である。
【0019】本発明の樹脂組成物はを製造するには、任
意の方法が採用され、一般には各成分をタンブラー、ブ
レンダー、ナウターミキサー等でドライブレンドした後
、溶融混練押出する方法又は自動計量フイダー付押出機
で混練する方法等があげられる。いずれにしても各成分
が充分に分散混合する条件、装置を選択すればよく、他
の混練装置としては例えばバンバリーミキサー、混練ロ
ール、押出機、ニーダー等があげられる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。実施例中の部は重量部を意味する。引張強さ(k
gf/cm2 )、引張伸び(%)、衝撃強さ(kgf
・cm/cm、アイゾットノッチ付、厚さ1/8″)及
び荷重撓み温度(℃)はASTM規格に準じて測定した
。ドローダウン性試験は、ペレットを120℃で4時間
乾燥し、径30mm押出機[ナカタニ(株)製VSK−
30]により押出温度250℃、押出速度6kg/hr
の条件で径4mmのノズルから溶融押出し、ノズルより
垂れ下がるスレッドを適時カットし、重量とスレッドの
最小径を測定し、図1に示すような関係図を作成し、こ
の図より急激に径が変化する重量(g)を限界値として
ドローダウン性を評価した。得られた限界値(g)が大
きい程ドローダウン性が優れており、限界値が8g 以
下を不合格にした。また、ブロー成形に当って重要とさ
れているスウェル比は下記式スウェル比=(スレッド直
径)/(ノズル直径)より算出した。一般にスウェル比
は、大きい程大形ブロー成形用によいとされているが、
ドローダウンと同時に起きるので、極端に大きくなると
著しい肉厚変化をもたらすため、  1.5<スウェル
比<3.5  を合格とした。色調は、射出成形におい
て10分間の滞留の有無による色差をスガ色差計AUD
−CH−2によりJIS  K−7105に従って測定
して得た△Eで示し、△Eが4以下を合格にした。
【0021】
【参考例1】ポリカーボネート樹脂の製造:[ホスゲン
化反応]ビスフェノールA100部を窒素気流下で10
%水酸化ナトリウム水溶液550部に溶解した中に、塩
化メチレン320部を加えて20℃で攪拌しながらホス
ゲン50部を100分を要して吹込んでホスゲン化反応
を行った。この間15%水酸化ナトリウム水溶液を加え
て水層のPHを12〜14に調整した。反応終了時の塩
化メチレン層中の反応生成物の濃度は25%であった。
【0022】[重縮合反応]次いで強く攪拌して均一な
エマルジョンにし、続いて15%水酸化ナトリウム水溶
液を加えて水層のPHを13に調整しながら末端停止剤
としてp−tert−ブチルフェノール2部、触媒とし
てトリエチルアミン0.2部及び塩化メチレン630部
を添加し、30℃で3時間重縮合反応させた。反応終了
時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃度は15%であ
った。反応終了後水層を分離し、有機層を充分に水洗し
、濃縮してポリカーボネート樹脂を得、乾燥した。得ら
れたポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は25,0
00であり、その1kg当りのゲル化物は84個であっ
た。 このポリカーボネート樹脂をポリカーボネート樹脂(A
)とする。
【0023】
【参考例2】超高分子量ポリカーボネート樹脂の製造:
[ホスゲン化反応]ビスフェノールA100部を窒素気
流下で10%水酸化ナトリウム水溶液550部に溶解し
た中に、塩化メチレン320部を加えて25℃で攪拌し
ながらホスゲン50部を100分を要して吹込んだ。こ
の間15%水酸化ナトリウム水溶液を加えて水層のPH
を12〜14に調整した。反応終了時の塩化メチレン層
中の反応生成物の濃度は25%であった。
【0024】[重縮合反応]次いで強く攪拌しながら塩
化メチレン550部を加えて均一なエマルジョンにした
。この時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃度は11
%であった。続いて15%水酸化ナトリウム水溶液を加
えて水層のPHを13に調整しながら末端停止剤として
p−tert−ブチルフェノール0.2部、触媒として
トリエチルアミン0.2部及び塩化メチレン550部を
添加した。この時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃
度は7%であった。10分後更に塩化メチレン550部
を追加し、塩化メチレン層中の反応生成物の濃度を5%
とし、更に10分後塩化メチレン550部を追加し、3
0℃で3時間重縮合反応させた。反応終了時の塩化メチ
レン層中の反応生成物の濃度は4%であった。反応終了
後水層を分離し、有機層を充分に水洗し、濃縮した後、
メタノール中に滴下し、沈澱殿物としてポリカーボネー
ト樹脂を得、乾燥した。得られたポリカーボネート樹脂
は粘度平均分子量125,000、ゲル化物量163個
(1kg当たり)であった。このポリカーボネート樹脂
を超高分子量ポリカーボネート樹脂(C)とする。
【0025】
【参考例3】超高分子量ポリカーボネート樹脂の製造(
ゲルの多いもの):[ホスゲン化反応]ビスフェノール
A100部を窒素気流下で10%水酸化ナトリウム水溶
液550部に溶解した中に、塩化メチレン320部を加
えて25℃で攪拌しながらホスゲン50部を100分を
要して吹込んだ。この間15%水酸化ナトリウム水溶液
を加えて水層のPHを12〜14に調整した。反応終了
時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃度は25%であ
った。
【0026】[重縮合反応]次いで強く攪拌しながら塩
化メチレン550部を加えて均一なエマルジョンにした
。この時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃度は11
%であった。続いて15%水酸化ナトリウム水溶液を加
えて水層のPHを13に調整しながら末端停止剤として
p−tert−ブチルフェノール0.2部、触媒として
トリエチルアミン0.2部及び塩化メチレン550部を
添加した。この時の塩化メチレン層中の反応生成物の濃
度は7%であった。30℃で3時間重縮合反応させた。 反応終了時に塩化メチレン1100部を追加して塩化メ
チレン層中の反応生成物の濃度を4%とした。反応終了
後水層を分離し、有機層を充分に水洗し、濃縮した後、
メタノール中に滴下し、沈澱殿物としてポリカーボネー
ト樹脂を得、乾燥した。得られたポリカーボネート樹脂
は粘度平均分子量120,300、ゲル化物量692個
(1kg当たり)であった。このポリカーボネート樹脂
を超高分子量ポリカーボネート樹脂(C′)とする。
【0027】
【実施例1〜3及び比較例1〜6】ポリカーボネート樹
脂(A)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、超高分子量ポリ
カーボネート樹脂(C)、超高分子量ポリカーボネート
樹脂(C′)及び衝撃改質剤としてMBS樹脂を表1に
示す配合割合でブレンダーにてドライブレンドした後、
径30mmベント式押出機によりシリンダー温度260
℃で溶融混練してペレット化した。得られたペレットを
射出成形機[日本製鋼所(株)製J−120SA]によ
りシリンダー温度260℃で物性試験片及び見本板(5
0×90×2mm)を作製し、引張強さ、引張伸び、衝
撃強さ、荷重撓み温度及び色調を測定し、結果を表1に
示した。更に上記方法で作成したペレットのドローダウ
ン性を評価し、スレッド先端径を測定し、スウェル比を
求め、夫々の結果を表1に示した。特に実施例1、実施
例2及び比較例2のドローダウン性試験結果を図1に夫
々線1、線2及び線3で示した。なお、表中の記号は下
記の通りである。
【0028】PC(A):参考例1で得た粘度平均分量
25,000のポリカーボネート樹脂、  PBT:ポ
リブチレンテレフタレート樹脂[帝人(株)製TRB−
H]、PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂[帝人
(株)製TR−8580]、ABS:ABS樹脂[三井
東圧化学(株)製サンタックST−30B]、PC(C
):参考例2で得た粘度平均分子量125,000の超
高分子量ポリカーボネート樹脂、PC(C′):参考例
3で得た粘度平均分子量120,300の超高分子量ポ
リカーボネート樹脂、MBS:MBS樹脂[呉羽化学工
業(株)製パラロイドEXL−2602]。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は改善されたドロー
ダウン性を有しているため、ブロー成形、真空成形に適
しており、他の成形方法、例えば射出成形、押出成形、
圧縮成形等にも適用できる。また、成形加工が容易であ
るばかりでなく、得られた成形品は機械的性質に優れ、
高い荷重撓み温度を有し、工業的にみても極めて有用な
組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドローダウン限界値測定のためのスレッド径と
その重量との関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  粘度平均分子量が10,000〜40
    ,000のポリカーボネート樹脂を10〜90重量%含
    有する熱可塑性樹脂混合物100重量部に、粘度平均分
    子量が100,000以上の超高分子量ポリカーボネー
    ト樹脂であって該超高分子量ポリカーボネート樹脂の塩
    化メチレン溶液を20μ孔寸のフィルターで自然濾過し
    たときにフィルター上に残留して得られるゲル化物が該
    超高分子量ポリカーボネート樹脂1kg当たり300個
    以下である超高分子量ポリカーボネート樹脂3〜40重
    量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
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