JPH04339161A - ダイヤフラム型気化器の燃料調整機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はチエンソー、刈払機など
の携帯作業機に搭載される２サイクル内燃機関のダイヤ
フラム型気化器、特に燃料蒸気、気泡、異物などの停滞
がなく、燃料の流れが円滑で常に安定した燃料量（流量
）が得られる、ダイヤフラム型気化器の燃料調整機構に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、この種のダイヤフラ
ム型気化器は、気化器本体１７の円筒部１９に、スロツ
トル孔２２を有するロータリ絞り弁２０が回動可能かつ
上下移動可能に嵌合される。ロータリ絞り弁２０の上端
の軸部１５は円筒部１９を閉鎖する蓋板１６に支持され
、かつ軸部１５に結合したスロツトルレバー１２の下面
のカム面１３が、蓋板１６に支持したボール１４にばね
１８の力により係合される。軸部１５に調整可能に螺合
支持した棒弁２１がロータリ絞り弁２０のスロツトル孔
２２へ突出され、かつ燃料ノズル３９へ嵌挿される。 トリガレバーにより遠隔的にスロツトルレバー１２を回
動すると、ロータリ絞り弁２０と一緒に棒弁２１が上下
移動し、燃料ノズル３９の燃料噴孔３９ａの開口面積が
加減される。

【０００３】燃料ノズル３９は円筒部１９の底部中心に
設けた円筒部２３に嵌合支持される。円筒部２３から径
方向へ延びる円筒部３８、円筒部２８、ねじ孔２９が気
化器本体１７に形成され、円筒部２８が通路３７、逆止
弁３６を経て燃料供給機構Ｂの定圧燃料室３５へ連通可
能とされる。定圧燃料室３５から燃料ノズル３９への燃
料量を加減するために、ねじ孔２９に燃料調整針弁３０
が螺合され、弛止めばね３１により保持される。

【０００４】定圧燃料室３５を備える燃料供給機構Ｂは
、中間体４９とカバー５０との間にダイヤフラム４１を
挟んで、定圧燃料室３５と大気室４２を区画される。 定圧燃料室３５に支軸３３によりレバー３４が支持され
、レバー３４の一端がダイヤフラム４１の突片にばねの
力により付勢される一方、レバー３４の他端に支持した
針弁型の燃料流入弁１０が、燃料ポンプＡの吐出通路９
の端部に配設される。定圧燃料室３５は通路４３、茸弁
の周縁部に形成された逆止弁４５、プライマポンプ４４
のスポイド４８の内空部、茸弁の軸部に形成された逆止
弁４６、通路４７を経て燃料タンク２へ連通可能とされ
る。機関の始動時、プライマポンプ４４の操作により燃
料タンク２の燃料は、燃料タンク２から燃料ポンプＡを
経て定圧燃料室３５へ吸引される。

【０００５】燃料ポンプＡは気化器本体１７と中間体４
９の間にダイヤフラム２５を挟んで、機関のクランク室
に連通する脈動圧導入室２４とポンプ室７を区画される
。ダイヤフラム２５が上下に振動すると、燃料タンク２
の燃料が通路３、逆止弁５、通路６を経てポンプ室７へ
吸い込まれ、さらにポンプ室７から逆止弁８、吐出通路
９、燃料流入弁１０を経て定圧燃料室３５へ吐き出され
る。定圧燃料室３５に燃料が満されると、ダイヤフラム
４１が下降し、レバー３４により燃料流入弁１０が押し
上げられ、吐出通路９の端部が閉鎖される。こうして、
定圧燃料室３５に一定圧下の燃料が保留される。

【０００６】上述のダイヤフラム型気化器は、携帯作業
機に付け替えられるカツターなどの負荷条件や周囲温度
に対応して、燃料量が燃料調整針弁３０により加減され
る。スロツトル孔２２の吸気負圧により、定圧燃料室３
５から逆止弁３６を経て燃料ノズル３９へ吸引される燃
料量は、円筒部２８，３８の間のテーパ孔と燃料調整針
弁３０のテーパ部との隙間により決まる。定圧燃料室３
５からの燃料が円筒部２８と燃料調整針弁３０の隙間へ
流れる時、流れの方向が直角に変化するだけでなく、通
路面積が燃料調整針弁３０と円筒部３８，２８の間のテ
ーパ部との間で絞られるためによどみが生じ、前記隙間
に気泡や異物などが溜りやすい。さらに、燃料調整針弁
３０と円筒部２８との隙間は、通路３７からノズル通路
５５の方へ延びるだけでなく、反対方向（図において右
方）へも延びており、燃料と一緒に右方へ流れた気泡や
異物は一層隙間に溜りやすい。

【０００７】また、携帯作業機では燃料タンクが小さい
こともあつて、作業中に燃料切れを起し、機関が停止し
た時に、円筒部２８と燃料調整針弁３０の隙間へ空気が
浸入すると、その後の機関運転でも空気が気泡となつて
滞留し、ノズル通路５５へ抜け出ないことがある。この
気泡はノズル通路５５から円筒部３８，２８へ作用する
脈動吸気負圧の変化（最高値）を緩和する。つまり、ノ
ズル通路５５から円筒部３８，２８へ及ぶ吸気負圧が弱
くなり、隙間に溜つた気泡や異物の抜けが悪くなる。

【０００８】特願昭６３−２１０１１７　号公報に開示
されるダイヤフラム型気化器の燃料調整機構では、定圧
燃料室と燃料ノズルを結ぶ燃料通路に燃料通路を横切る
燃料調整管を設け、燃料調整管の定圧燃料室側に軸方向
に延びるスリツトを、他方側に円孔を設け、燃料調整管
に燃料調整棒弁を軸方向移動調節可能に挿通したものと
なつている。

【０００９】上述のダイヤフラム型気化器の燃料調整機
構によれば、燃料調整針弁の付近で燃料が円滑に流れる
ので、気泡、異物などが停滞し流量を変化させるという
問題が改善される。しかし、燃料調整棒弁のねじ込み量
により燃料量を調整した時に、燃料調整棒弁の開度にバ
ラツキが生じやすいという問題がある。気化器は工場で
真空ポンプなどにより予め燃料量を設定して出荷するも
のであるから、燃料調整棒弁を一杯にねじ込んでから所
定量だけねじ戻せば、バラツキがなく所定の燃料量が得
られることが望ましい。

【００１０】

【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は上述
の問題に鑑み、燃料蒸気、気泡、異物などが抜けやすく
、かつ燃料量の設定が容易で、バラツキが少ない、ダイ
ヤフラム型気化器の燃料調整機構を提供することにある
。

【００１１】

【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明の構成は定圧燃料室と燃料ノズルを結ぶ燃
料通路に燃料調整針弁を設けたものにおいて、燃料ノズ
ルの基端部から同軸に延びる出口通路の内周壁に定圧燃
料室から延びる入口通路を開口し、入口通路の開口端部
へ、入口通路と反対側の弁支持孔から出口通路を横切る
燃料調整針弁を突出させたものである。

【００１２】

【作用】定圧燃料室の燃料は、入口通路から燃料調整針
弁の先端側へ流れ、入口通路の端部のテーパ孔を経て出
口通路へ流入し、燃料ノズルから吸気通路へ吸引される
。定圧燃料室からの燃料は入口通路において、燃料調整
針弁の半球状の先端軸部で周囲へ拡がりながらテーパ孔
を経て、通路面積が広く入口通路と交差する出口通路へ
流入するので、燃料の流れが円滑であり、気泡や異物な
どの停滞する恐れがない。

【００１３】燃料量の設定は、燃料調整針弁をテーパ部
が入口通路の端部のテーパ孔へ当るまでねじ込んだ後、
所定の回転量だけねじ戻して行う。

【００１４】

【発明の実施例】図２に示すように、本発明によれば、
燃料ノズル３９の基端部から同軸方向（図２において下
方）へ延びる出口通路５５が、気化器本体１７に形成さ
れ、出口通路５５を横切るように、気化器本体１７に入
口通路５３と弁支持孔５７とねじ孔２９が同軸に設けら
れる。入口通路５３は傾斜した通路５２を経て、定圧燃
料室３５へ連通される。入口通路５３が出口通路５５へ
開口する端部は、テーパ孔５４とされる。

【００１５】図２，３に示すように、燃料調整針弁３０
は基端部をねじ孔２９に螺合され、中間軸部６０を隙間
なく弁支持孔５７へ嵌挿される。さらに、燃料調整針弁
３０はテーパ部５９のところから先端側を、入口通路５
３の内径よりも小径で先細りの先端軸部５８とされる。 先端軸部５８の端面は半球面とすることが好ましい。入
口通路５３から出口通路５５へ流れる燃料量は、燃料調
整針弁３０のテーパ部５９が入口通路５３のテーパ孔５
４に衝合する位置（図２参照）から、所定量ねじ戻して
（図３参照）設定する。

【００１６】本発明は上述のように構成することにより
、定圧燃料室３５の燃料が逆止弁３６、通路５２を経て
、入口通路５３へ流れ、先端軸部５８のところで径外方
へ拡がり、入口通路５３と先端軸部５８の隙間を通り、
テーパ孔５４から広い出口通路５５へ流入する。燃料は
入口通路５３を出口通路５５までほぼ真直ぐに流れ、燃
料がテーパ孔５４を通過すると、出口通路５５が広くな
つているので、流れが非常に円滑であり、気泡や異物が
停滞する恐れがない。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上述のように、定圧燃料室と燃
料ノズルを結ぶ燃料通路に燃料調整針弁を設けたものに
おいて、燃料ノズルの基端部から同軸に延びる出口通路
の内周壁に定圧燃料室から延びる入口通路を開口し、入
口通路の開口端部へ、入口通路と反対側の弁支持孔から
出口通路を横切る燃料調整針弁を突出させものであるか
ら、定圧燃料室の燃料は燃料調整針弁が嵌挿される入口
通路をほぼ真直ぐに流れ、燃料ノズルから同軸に延びる
出口通路へ流入し、燃料ノズルから吸気通路へ吸引され
る。定圧燃料室からの燃料は、入口通路において燃料調
整針弁の先端軸部で周囲へ拡がりながら、通路面積が広
く入口通路と交差する出口通路へ流入するので、燃料の
流れが円滑であり、気泡や異物が停滞する恐れがない。

【００１８】入口通路の端部のテーパ孔へ当るまで燃料
調整針弁をねじ込んだ後、所定の回転量だけ燃料調整針
弁をねじ戻せば、燃料量を設定でき、バラツキがなく、
調整が容易である。

【００１９】燃料調整針弁を嵌挿する弁支持孔と燃料調
整針弁との嵌挿部に隙間がないから、燃料がよどんで気
泡が停滞したり、異物が噛み込むなどの恐れがなく、常
に安定した燃料の流れが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る燃料調整機構を備えたダイヤフラ
ム型気化器の正面断面図である。

【図２】同要部を拡大して示す正面断面図である。

【図３】同平面断面図である。

【図４】従来のダイヤフラム型気化器の正面断面図であ
る。

【符号の説明】

３０：燃料調整針弁 ３５：定圧燃料室 ３９：燃料ノズル ５３：入口通路 ５４：テーパ孔 ５５：出口通路 ５７：弁支持孔 ５８：先端軸部 ５９：テーパ部 ６０：中間軸部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】定圧燃料室と燃料ノズルを結ぶ燃料通路に
   燃料調整針弁を設けたものにおいて、燃料ノズルの基端
   部から同軸に延びる出口通路の内周壁に定圧燃料室から
   延びる入口通路を開口し、入口通路の開口端部へ、入口
   通路と反対側の弁支持孔から出口通路を横切る燃料調整
   針弁を突出させたことを特徴とする、ダイヤフラム型気
   化器の燃料調整機構。
2. 【請求項２】前記入口通路の開口端部にテーパ孔を形成
   し、燃料調整針弁のテーパ部を前記出口通路を横切り入
   口通路のテーパ孔へ当接可能に突出した、請求項１に記
   載のダイヤフラム型気化器の燃料調整機構。
3. 【請求項３】前記出口通路の内周壁へ開口する弁支持孔
   に、燃料調整針弁の中間軸部を移動調節可能にかつ隙間
   なく嵌挿した、請求項１に記載のダイヤフラム型気化器
   の燃料調整機構。