JPH0432209Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は長尺管体を螺旋状に形成して上下多
段に、および／または内外多重に配置してバレル
槽を構成し、前記バレル槽内に工作物と研磨材等
（以下これらの混合物をマスと総称する）を充填
し、前記バレル槽に振動を与えてマスをバレル槽
の下段より上段へ、および／または上段より下段
へ流動させて工作物がバレル槽内を下方から上方
へ、および／または上方より下方へ移動する間に
工作物を研磨材で研磨するようにした多段槽振動
バレル加工機におけるバレル槽固定装置に関する
もので、振動バレル加工機の製造、販売および使
用の産業分野に属する。

（従来の技術） 従来此の種多段多重バレル加工機においては、
内筒と外筒とが一体化しており、その中にバレル
槽（小径管体）を組付けていた。

（考案により解決すべき問題点） 前記従来のバレル研磨機では、内筒と外筒の狭
い場所で作業しなければならないので、組付作業
に多大の労力と時間を要し、しかも固定不十分を
生じ易いなどの問題点があつた。

（問題点を解決する為の手段） 然るにこの考案は、内筒を一体としたが、外筒
又は中間枠と外筒とを分解可能とし、かつ各段を
３箇所程度固定することにより前記従来の問題点
を解決したのである。

即ちこの考案は、均一小径の長尺管体を内筒と
外筒との間に上下多段に、又は上下多段で内外多
重に螺旋状に形成したバレル加工機において、各
段の長尺管体の適所に、前記内筒と外筒、又は内
筒と中間枠および外筒から夫々穿設した半円状ブ
ロツクの半円状部を当接し、前記半円状部の外側
の対向フランジを相互に締着すると共に、前記半
円状部を内筒および外筒に固定してバレル槽固定
装置を完成した。

前記における中間枠の内外壁には、内筒外壁と
外筒内壁に対応する位置へ夫々半円状ブロツクを
突設し、各対向ブロツクのフランジをボルトで締
付固定する。前記各研磨槽と内筒および外筒、又
は内筒、中間枠および外筒の間〓部には、発泡プ
ラスチツク、又はスポンジゴムなどの充填材が充
填してある。また長尺管体は、ゴム、ポリウレタ
ン、フエノール樹脂、ポリ塩化ビニール、ナイロ
ン等の耐摩耗性合成樹脂製である。

（考案の作用） この考案は、小径の長尺管体を内筒の外側へ上
下多段、又は上下多段で内外多重に配置し、前記
長尺管を内筒外壁、中間枠および外筒内壁に突設
した半円状ブロツクで、所定箇所を固定したの
で、固定作業が簡単容易確実となつた。

（実施例 １） 次にこの考案の実施例を第１図乃至第３図に基
づいて説明する。第１図はこの考案の実施例の正
面図、第２図は同じく平面図、第３図は同じく第
２図のＡ−Ａ線に沿つて断面拡大図である。

この考案は同心状に配置した内筒１と、外筒２
の間へ均一小径の長尺管体３ａ，３ｂを上下多段
で内外多重に螺旋状に巻き付けてバレル槽３を構
成し、前記内筒１と外筒２との間の空間に発泡プ
ラスチツク４（例えば発泡ポリウレタン）、又は
スポンジゴム（例えばネオプレンスポンジゴム）
を充填して、前記バレル槽３の全体を包み込んで
固定する。

前記内筒１の内側上方へ一対の偏心重錘５，５
ａを具えた振動モーター６を垂直に取り付け、こ
れらの装置をフランジ７と共に多数のスプリング
８，８によつて基台９上に懸架する。

前記バレル槽３は外側の長尺管体３ａと内側の
長尺管体３ｂとで構成されており、夫々の管体３
ａ，３ｂの下端は排石口に連結されている。

また前記外側の長尺管体３ａの上端は選別網１
９に連結され、前記内側の長尺管体３ｂの上端
は、前記選別網１９の下方に設けた研磨リターン
用の樋２０に連結されている。

次に、前記長尺管体３ａ，３ｂは、前記したよ
うに内筒１と外筒２との間に設置されるが、発泡
プラスチツクを充填する前に管体一周に対し３箇
所程度固定する必要がある。この構造の詳細は第
３図に図示してある。

先ず内筒１に左側の半円状ブロツク１７ａをボ
ルト止めし、内側の長尺管体３ｂを螺旋状に巻き
付ける。次に右側の半円状ブロツク１７ｂを半円
状ブロツク１７ａにボルト止めすると共に、中間
枠１８をボルト止めする。次に前記と同様の方法
では外側の長尺管体３ａを中間枠１８と外筒２と
の間の半円状ブロツク１７ｃと１７ｄにて固定す
る。

前記長尺管体３ａ，３ｂの材質はゴム、ポリウ
レタン、フエノール樹脂、ポリ塩化ビニール、ナ
イロン等の耐摩耗性合成樹脂製管体である。

前記実施例では長尺管体を管体一周に対し３箇
所固定し、内筒と外筒との間に充填材を充填して
長尺管体を固定したが、充填剤を使用しない場合
は、長尺管体を管体一周に対し数箇所以上固定す
る必要がある。

また前記実施例においては、上下多段、内外２
重槽としたが、内外槽は１重、２重、３重……
等、適宜選択した一周研磨時間の調整をすること
ができる。

（実施例 ２） 次に第４図に基づいて、長尺管体を上下多段に
配置した場合について説明する。

この実施例は、前記実施例１の中間枠１８を外
筒と置きかえたものに相当する。

即ち内筒１に左側の半円状ブロツク１７ａをボ
ルト止めし、内側の長尺管体３ａを螺旋状に巻き
つける。次に右側の半円状ブロツク１７ｂを半円
状ブロツク１７ａにボルト止めし、該ブロツク１
７ｂに外筒２をボルト止めする。

前記外筒２は、所定数（例えば２〜４個）に分
割されており、各分割毎に固定する。

（考案の効果） 即ちこの考案によれば、上下多段又は上下多段
で内外多重の螺旋状に設置した長尺管体を半円状
ブロツクで固定し、各半円状ブロツクは内筒、中
間枠および外筒に固定したので、長尺管体の固定
が比較的小労力および短時間に確実にできる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の正面図、第２図は
同じく平面図、第３図は同じく一部断面拡大図、
第４図は同じく他の実施例の一部断面拡大図であ
る。 １……内筒、２……外筒、３ａ，３ｂ……長尺
管体、３……バレル槽、１７ａ，１７ｂ，１７
ｃ，１７ｄ……半円状ブロツク、１８……中間
枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 均一小径の長尺管体を内筒と外筒との間に上下
   多段に、又は上下多段で内外多重に螺旋状に形成
   したバレル加工機において、各段の長尺管体の適
   所に、前記内筒と外筒又は内筒と中間枠および外
   筒から夫々穿設した半円状ブロツクの半円状部を
   当接し、前記半円状部の外側の対向フランジを相
   互に締着すると共に、前記半円状部を内筒および
   外筒に固定した多段槽振動バレル加工機における
   バレル槽固定装置。