JPH04320820A - 射出成形用金型装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は射出成形用金型装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の射出成形用金型装置としては、例
えば、特開昭５９ー１５０７３６号公報に記載されたよ
うなものが知られ、この金型装置は図４および図５に表
わされる。図４は断面図、図５ａはその一部拡大断面図
、図５ｂは図５ａと異なる状態の一部拡大断面図である
。

【０００３】図４において、１１は型板８０と一体に固
定された固定型、１２は固定型１１に対し上下動可能に
支持された可動型であり、これら固定型１１と可動型１
２との間には成形品と対応した形状のキャビティ１３が
形成される。固定型１１には、図中上面に凹部１１ａが
形成され、この凹部１１ａの底部にキャビティ１３に開
口するゲート１７が形成されている。なお、図５におい
て、３６はキャビティ１３内の樹脂の冷却促進のための
冷却孔であり、この冷却孔３６には冷却水が流れる。

【０００４】また、固定型１１にはランナ部材１４とエ
アシリンダ１５とが取り付けられ、エアシリンダ１５が
ランナ部材１４の図中上方に配置される。ランナ部材１
４には、固定型１１側にブッシュ１６が上述の凹部１１
ａと対応して固定され、また、図示しない射出ノズルと
連絡した分配樹脂通路１４ａが形成される。なお、２２
はランナ部材１４の上下両面に固着された断熱板である
。

【０００５】ブッシュ１６は、内筒部材１８と外筒部材
１９とを一体に組み付けて構成され、ランナ部材１４が
固定型１１に取り付けられた状態で凹部１１ａ内に位置
して凹部１１ａ内部の下側に断熱空間２１を形成する。 このブッシュ１６には、図中下部外周にバンドヒータ２
３が巻付けられ、また、図中上下に貫通する樹脂通路１
６ａとこの樹脂通路１６ａから分岐して分配樹脂通路１
４ａに連通する分岐樹脂通路１６ｂとが形成されている
。バンドヒータ２３は、図外のヒータ駆動回路に接続さ
れ、このヒータ駆動回路からの給電で発熱して樹脂通路
１６ａ内の樹脂を加熱する。

【０００６】樹脂通路１６ａは、図５に詳示されるよう
に、断熱空間２１に開口する図中下端に小径部２５ａが
、ランナ部材１４側の図中上方に大径部２５ｂが形成さ
れ、これら小径部２５ａと大径部２５ｂとがテーパ部２
５ｃで連続する。この樹脂通路１６ａには、上端にガイ
ドブッシュ８１が嵌着されて閉塞され、このガイドブッ
シュ８１を貫通してニードルバルブ２４が上下動可能に
挿通されている。

【０００７】ニードルバルブ２４は、上部に樹脂通路１
６ａの大径部２５ｂ内に遊挿する大径部２４ａを、下部
に小径部２５ａと略液密的に嵌合可能な小径部２４ｂを
有し、小径部２４ｂの下端に前述したゲート１７を開閉
可能な弁部２４ｃが形成されている。このニードルバル
ブ２４は、上端がランナ部材１４に形成された挿通孔１
４ｃを遊挿してエアシリンダ１５と係合してエアシリン
ダ１５により駆動され、上下に変位して弁部２４ｃでゲ
ート１７を開閉する。

【０００８】エアシリンダ１５は、取付板２６に形成さ
れた取付穴２６ａにシリンダボディ２７を嵌着し、この
シリンダボディ２７に作動ロッド２８を上下動自在に挿
通して構成される。取付板２６には２つの空気路３３ａ
，３３ｂが形成され、空気路３３ａが後述する２つの閉
止用作動室にそれぞれポートから並列的に連通し、また
同様に、空気路３３ｂが後述する２つの開放用作動室に
ポートから並列的に連通する。

【０００９】シリンダボディ２７は、円板状の２つの端
板２９ａ，２９ｂを取付穴２６ａの上下端に嵌着し、こ
れら端板２９ａ，２９ｂ間に円筒状の筒部材３０ａ，３
０ｂおよび円板状の仕切板相当部３１を設けて構成され
る。各端板２９ａ，２９ｂと仕切板３１との間にはそれ
ぞれ略円柱状の空間が画成され、後述するように、これ
ら空間にそれぞれピストンが配置される。

【００１０】作動ロッド２８は、第１のピストン２８ａ
が一体成形された本体３２に第２のピストン２８ｂを固
着して構成され、本体３２の下端がニードルバルブ２４
と連結する。第１のピストン２８ａは端板２９ａと仕切
板相当部３１との間の空間に上下動可能に配置されて上
下に閉止用作動室３４ａと開放用作動室３５ａとを隔成
し、同様に、第２のピストン２８ｂは端板２９ｂと仕切
板相当部３１との間の空間に上下動可能に配置されて上
下に閉止用作動室３４ｂと開放用作動室３５ｂとを隔成
する。閉止用作動室３４ａ，３４ｂは上述の空気路３３
ｂと、開放用作動室３５ａ，３５ｂは空気路３３ａと連
絡する。

【００１１】このような射出成形用金型装置にあっては
、エアシリンダ１５が開放用作動室３５ａ，３５ｂに圧
縮空気を供給されてロッド２８を上動させると、ニード
ルバルブ２４が上動してゲート１７を開放する開放位置
に保持される（図４および図５ａ参照）。このため、射
出ノズルから供給される溶融樹脂は、分配樹脂通路１４
ａから樹脂通路１６ａ，ゲート１７を経てキャビティ１
３内に充填される。

【００１２】また、成形工程が終了すると、エアシリン
ダ１５は閉止用作動室３４ａ，３４ｂに圧縮空気が供給
され、ロッド２８が下動して閉止位置に保持される。こ
のため、ニードルバルブ２４が下動して図５ｂに示すよ
うにゲート１７が弁部２４ｃによって閉止され、キャビ
ティ１３への樹脂充填が停止する。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の金型装置にあっては、固定型１１が冷却孔３６
等で冷却されてブッシュ１６等に比較して低温であるた
め、断熱空間２１内の樹脂は固定型１１と接触する部分
で固化状態となって流動性が低下する。この結果、断熱
空間２１内に樹脂が残留しやすくなり、充填する樹脂を
異なる種類の樹脂に変える場合、例えば色違いの樹脂を
充填する場合、新たな樹脂を供給すると断熱空間２１に
残存した樹脂が新たな樹脂に粘性によって混入し、キャ
ビティ１３内には２種の樹脂が混合して充填されてしま
うという問題があった。

【００１４】この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
ので、樹脂の種類を変える場合に断熱空間内に残留する
旧い樹脂を容易かつ速やかに除去できる射出成形用金型
装置を提供し、射出する樹脂の変更を容易とすることを
目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】キャビティを画成する成
形型に断熱空間を隔てブッシュを取り付け、このブッシ
ュに断熱空間およびゲートを直列に経てキャビティと連
通する樹脂通路を形成するとともに、この樹脂通路に閉
止位置でゲートを閉止して開放位置でゲートを開放する
ニードルバルブを閉止位置と開放位置との間の移動を可
能に挿通し、このニードルバルブをアクチュエータで駆
動して樹脂通路からキャビティに流入する樹脂の流れを
制御する射出成形用金型装置において、前記樹脂通路に
前記ニードルバルブが前記閉止位置と前記開放位置との
間の位置で略液密的に嵌合する嵌合部を部分的に形成す
るとともに、前記ブッシュに前記樹脂通路の嵌合部より
上流部分と前記断熱空間とを連通する複数の副通路を形
成し、前記アクチュエータを前記ニードルバルブを前記
嵌合部と嵌合する位置に保持できるように構成した。

【００１６】

【作用】この発明の射出成形用金型装置は、樹脂を異種
の樹脂に切り換える場合に、アクチュエータによりニー
ドルバルブを嵌合部と嵌合する位置に保持する。そして
、この状態で樹脂を供給すると、樹脂が樹脂通路から断
熱空間を経てゲートに流れ、この樹脂により断熱空間に
残留する樹脂が除去される。このため、樹脂を変更して
もゲート内に２種の樹脂が混入することがなく、また、
樹脂の切り換えを容易かつ速やかに行うことができる。

【００１７】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図１から図３はこの発明の一実施例にかかる射
出成形用金型装置を示し、図１が断面図、図２が図１と
異なる状態の断面図、図３が要部拡大断面図である。な
お、この実施例では上述した従来の金型装置と同一の部
分には同一の番号を付して説明および図示を省略する。

【００１８】この実施例は、ブッシュ１６の樹脂通路１
６ａの小径部２５ａとニードルバルブ２４の小径部２４
ｂとの径が略等しく、ニードルバルブ２４の小径部２４
ｂは樹脂通路１６ａの小径部２５ａに液密的に嵌合可能
に成形される。そして、ブッシュ１６には、樹脂通路１
６ａのテーパ部２５ｃと断熱空間２１の図中上部とを連
通する複数の掃除通路（副通路）４０が周方向等間隔に
形成されている。

【００１９】また、取付板２６にはエアシリンダ１５を
収容した取付穴２６ａのランナ部材１４側開口に蓋部材
４１が嵌着され、この蓋部材４１に位置決め用のエアシ
リンダ４５が設けられる。蓋部材４１にはエアシリンダ
１５側の図中上面に環状のシリンダ溝４１ａが形成され
、このシリンダ溝４１ａに環状のピストン４２が上下動
可能に嵌合している。このシリンダ溝４１ａ内にはピス
トン４２により作動室４３が画成され、この作動室４３
が取付板２６に形成された空気通路４４と連絡されてい
る。

【００２０】ピストン４２にはエアシリンダ１５側の図
中上面に作動片４２ａが一体に突設され、この作動片４
２ａが端板２９ａを気密的に上下動可能に貫通する。作
動片４２ａは、ピストン４２の上下動で開放用作動室３
５ａ内に出没し、突出した状態で第１のピストン２８ａ
と当接してロッド２８の下限位置を規定する（図２参照
）。なお、図中明示しないが、位置決め用エアシリンダ
４５はリターンスプリング等でピストン４２が図中下方
位置（図１参照）に向けて付勢される。

【００２１】この実施例にあっては、成形時において位
置決め用のエアシリンダ４５の作動室から圧縮空気を排
出してピストン４２を下動させ、図１に示すように作動
片４２ａを端板２９ａに没入させる。そして、前述した
従来の金型装置と同様に、キャビティ１３への樹脂の充
填時にはエアシリンダ１５によりニードルバルブ２４を
開放位置に上動させてゲート１７を開き、また、キャビ
ティ１３への樹脂の充填を停止する場合にはエアシリン
ダ１５によりニードルバルブ２４を閉止位置へ下動させ
てゲート１７を閉じる。

【００２２】一方、樹脂を変える場合、図２に示すよう
に、位置決め用エアシリンダ４５の作動室４３に圧縮空
気を供給し、このエアシリンダ４５が作動片４２ａを開
放用作動室３５ａ内に突出させる。そして、エアシリン
ダ１５には閉止用作動室３４ａ，３４ｂに圧縮空気を供
給してニードルバルブ２４を開放位置から閉止位置に向
けて移動させると、ロッド２８は第１のピストン２８ａ
が作動片４２ａに当接して作動片４２ａで規定される位
置（掃除位置）に停止する。

【００２３】ここで、上述の掃除位置においては、図３
に示すように、ニードルバルブ２４は小径部２４ｂが樹
脂通路１６ａの小径部２５ａに液密的に嵌合して小径部
２５ａを閉塞し、樹脂通路１６ａのテーパ部２５ｃが掃
除通路４０のみを介し断熱空間２１の上部と連通する。 そして、新たな樹脂を少量供給すると、樹脂は矢印で示
すように掃除通路４０から断熱空間２１に流入してゲー
ト１７に向って流れ、断熱空間２１の固定型１１の壁面
に付着した残存樹脂をゲート１７に押し出す。したがっ
て、後の新たな樹脂を充填する場合に旧い樹脂が残存す
ることもなくなり、樹脂の変更を容易に行うことができ
る。

【００２４】なお、上述の掃除位置で樹脂を供給する場
合には、冷却孔３６への冷却水の供給を停止することが
望ましく、また、この冷却孔３６に高温の媒材を流すこ
とで、さらに、別個にヒータ等の熱源を設けることで、
またさらに、断熱空間２１の壁面にフッ素樹脂加工等を
施すことでより円滑に残存樹脂を排出できるようになる
。

【００２５】この後は、ゲート１７からキャビティ１３
に流出する樹脂が１種類のみ、すなわち残存樹脂が全て
排出された場合は、位置決め用エアシリンダ４５の作動
室４３から圧縮空気を排出して作動片４２ａを端板２９
ａ内に没入させる。したがって、この後は、前述したよ
うに、エアシリンダ１５でニードルバルブ２４を駆動す
ることで新たな樹脂によって成形を行える。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
射出成形用金型装置によれば、樹脂を変更する場合等に
副通路から断熱空間に新たな樹脂を供給して断熱空間に
残留する旧い樹脂を排出できるようにしたため、新たな
樹脂による成形時に旧い樹脂が混入することを確実に防
止でき，また、残留する樹脂の除去も容易に行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例にかかる射出成形用金型装
置の断面図

【図２】同金型装置の図１と異なる状態の断面図

【図３
】同金型装置の要部拡大断面図

【図４】従来の射出成形用金型装置の断面図

【図５】図
５ａが同金型装置の一部拡大断面図、図５ｂが同金型装
置の図５ａと異なる状態の一部拡大断面図

【符号の説明】

１１・・・固定型（成形型）、１２・・・可動型（成形
型）、１３・・・キャビティ、１５・・・エアシリンダ
（アクチュエータ）、１６・・・ブッシュ、１６ａ・・
・樹脂通路、１７・・・ゲート、２１・・・断熱空間、
２４・・・ニードルバルブ、２４ｂ・・・小径部、２５
ａ・・・小径部、４０・・・掃除通路（副通路）、４５
・・・位置決め用エアシリンダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　キャビティを画成する成形型に断熱空
   間を隔てブッシュを取り付け、このブッシュに断熱空間
   およびゲートを直列に経てキャビティと連通する樹脂通
   路を形成するとともに、この樹脂通路に閉止位置でゲー
   トを閉止して開放位置でゲートを開放するニードルバル
   ブを閉止位置と開放位置との間の移動を可能に挿通し、
   このニードルバルブをアクチュエータで駆動して樹脂通
   路からキャビティに流入する樹脂の流れを制御する射出
   成形用金型装置において、前記樹脂通路に前記ニードル
   バルブが前記閉止位置と前記開放位置との間の位置で略
   液密的に嵌合する嵌合部を部分的に形成するとともに、
   前記ブッシュに前記樹脂通路の嵌合部より上流部分と前
   記断熱空間とを連通する複数の副通路を形成し、前記ア
   クチュエータを前記ニードルバルブを前記嵌合部と嵌合
   する位置に保持できるように構成したことを特徴とする
   射出成形用金型装置。