JPH04305209A - ろ過濃縮装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、原液をろ過濃縮して
減量させ、事後の脱水等の処理を容易にするための濃縮
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、原液をろ過濃縮するために、内壁
部にスパイラル状のスクレーパーを有する円筒状のケー
シングを立設し、その内部に、周部にスクリーンを有す
る円筒部材を回転自在に設けてスラリー状の原液を濃縮
する装置はあった（例えば、特開平２−２２９５１０号
公報）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記の従
来装置は、円筒部材の円周に張設したスクリーンによる
一面ろ過であり、原液の処理能力が限定されていた。ま
た、常時円筒部材を回転させて、ケーシングに固定した
スクレーパーによりスクリーンの表面に付着した懸濁物
を掻き取るようにしているので、スクリーンの目に詰ま
ったものまでは完全に除去することができない。しかも
、スラリー状の原液中で円筒部材を回転させると、大き
な負荷がかかるために、回転円筒部材を堅牢とし、馬力
のある駆動機が必要であった。従って、濃縮装置を大型
化することが困難であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本願の発明は、上記の従
来の課題を解決するものであって、濃縮室の内外面の二
面ろ過を行なうと共に、ろ過筒を回転することなくスク
リーンのろ過面を更新し、スラリー状の原液が濃縮でき
る装置を提供するものである。即ち、その構成は、その
周部にスクリーンを張設した外筒と内筒とを同芯状に立
設して、その中間部に原液の濃縮室を形成すると共に、
この濃縮装置に、内筒の円周方向に巻回したスクリュー
を回動自在に配設したものである。そして、上記濃縮室
の上部に原液の供給口をその下部に濃縮液の取出口を設
けると共に、外筒の周部にケーシングを配設して、この
ケーシングと内筒の下底部にろ液の排水口を設けてある
。また、スクリーンの目詰りを解消するために、外筒の
外部に、外筒に張設したスクリーンに対向して洗浄管を
設け、この洗浄管を外筒の周部に沿って回動自在とする
と共に、内筒の内部にも内筒に張設したスクリーンに対
向して洗浄管を回転自在としたものである。

【０００５】

【作用】この発明は上記のように構成してあり、原液を
濃縮室に圧入すると、原液は外筒と内筒に設けたスクリ
ーンで二面ろ過が行なわれ、ろ液はスクリーンから取り
出される。固形分はスクリーンに補足され、スクリーン
面にケーキ層を生成する。そして、原液は流下するにし
たがって濃縮される。一方、回転するスクリューは、外
筒と内筒のスクリーン面に積層されたケーキ層を掻き落
とし、ろ過面を更新し、ろ過抵抗を減少させると共に、
均一な清澄度を有するろ液が取り出せる。掻き取られた
固形物は、濃縮室の底部に沈積して、濃縮液と共に抜き
出される。やがて、スクリーンのろ過目が目詰まりして
くると、外筒と内筒に対設させた洗浄管から圧力水また
は圧縮空気を噴射すると、目詰り物は溶解され、あるい
は濃縮室へ押し戻されてスクリーンを再生する。

【０００６】

【実施例】この発明を図面に基づき詳述すると、符号１
は外筒であって、外筒１の周部にはスクリーン２が張設
してある。外筒１の内部には、外筒１と同芯状に内筒３
が立設されており、内筒３の周部にもスクリーン４が張
設してある。そして、外筒１と内筒３の中間部に原液の
濃縮室５が形成されており、濃縮室５の上部には原液の
供給口６が、その底部には、濃縮液の排出口７が設けら
れている。濃縮室５に圧入された原液は、外筒１のスク
リーン２と内筒３のスクリーン４との二面において固液
分離が行われる。ろ液は外筒１の外側と、内筒３の内側
へと排水され、固形分はスクリーンにより捕捉され、原
液はだんだんと濃縮されながら流下するようになってい
る。なお、上記のスクリーン４は、メタルメッシュとパ
ンチングメタルを重ねても、あるいはろ布とパンチング
メタルを重ねて構成してもよいのものである。

【０００７】次に、符号８は内筒３の円周方向に巻回し
て、濃縮室５に装入した螺旋状のスクリューであって、
スクリュー８の羽根の内・外端が、内筒３のスクリーン
４と、外筒１のスクリーン２に接近させてある。スクリ
ュー８の上端には、支持板９が固着されており、この支
持板９の中心部に駆動軸１０が設けられ、駆動機１１に
よりスクリュー８を回動させるようにしてある。そして
、スクリーンのろ過低抗が大きくなった時、あるいは常
時、スクリュー８を下方へ前進するようにゆっくりと回
動させると、固液分離されてスクリーン２．４に捕捉さ
れ、積層されたケーキを均一な厚さに削り取り、沈殿さ
せると共に、ろ過面を更新させてろ過能力を回復させる
ようにしてある。また、スクリュー８の下端には、掻寄
せ板１２が取り付けられており、スクリーン面から掻き
取られた固形分や濃縮された原液を排出口７へ掻き寄せ
るようになっている。なお、この掻寄板１２はスクリュ
ー８を回動させるためのガイド板の役目も持たせてある
。

【０００８】符号１３は、外筒１の周部に配設したケー
シングであって、このケーシング１３の底部と、内筒３
の底部には、濃縮室５からのろ液の取出口１４．１５が
設けてある。このケーシング１３の内部には、外筒１に
張設したスクリーン２に対向させて洗浄管１６が設けて
あり、この洗浄管１６は、駆動機（図示せず）により外
筒１の周部に沿って回動できるようにしてある。また、
内筒３の内部にも、内筒３に張設したスクリーン４に対
向させて洗浄管１７が設けてあり、駆動機（図示せず）
により回転するようにしてある。そして、外筒１と同筒
３のスクリーン２．４が目詰りした時には、原液を供給
しながら、あるいは原液供給を中止して、洗浄管１６．
１７を回転させ、高圧水あるいは圧縮空気をスクリーン
２．４の裏側に沿って噴射させることができるようにな
っている。なお、上記実施例においては濃縮室５に原液
を上記より供給しているが、原液を下部から供給し、所
定時間後に原液供給を中止して排出口７より濃縮液を抜
きだしてもよいものである。

【０００９】

【発明の効果】上記のように本願発明は、二面ろ過を可
能とし、大容量の原液の濃縮と均一な処理液の取り出し
が可能となるものであり、目詰りしたスクリーンの再生
も簡単にできるものである。即ち、従来装置においては
、スラリー状の原液中でろ過円筒を回転させるので、大
型化が不可能であった。また、片面ろ過のための処理能
力と、ろ材の再生に限界があったものであるが、本願発
明においては、スクリーンを有する外筒と内筒との中間
部に濃縮室を設けたから、二面ろ過が可能となり、しか
も、ろ過性を向上させるために、スラリー状の原液中で
駆動されるものが、螺旋状のスクリューだけであるので
、外筒や内筒を必要以上に堅牢とする必要もなく、ゆっ
くりと回転させる螺旋状のスクリューの水の抵抗を受け
ることもなく大動力を必要としないので、大型化が可能
となるものである。そして、スクリーンの洗浄において
も、固定して設置された内外筒のスクリーン面に洗浄管
を回動させながら高圧水又は圧縮空気を噴射すればよく
、簡単な構造でもってスクリーン面を再生することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る原液の濃縮装置の縦断側面図で
ある。

【符号の説明】

１　　　　外筒 ２　　　　スクリーン ３　　　　内筒 ４　　　　スクリーン ５　　　　濃縮室 ６　　　　供給口 ７　　　　排出口 １３　　　　ケーシング １６　　　　洗浄管 １７　　　　洗浄管

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　その周部にスクリーン２．４を張設し
   た外筒１と内筒３とを同芯状に立設して、その中間部に
   原液の濃縮室５を形成すると共に、この濃縮室５に、内
   筒３の円周方向に巻回したスクリュー８を回動自在に配
   設したことを特長とするろ過濃縮装置。
2. 【請求項２】　　請求項１記載の濃縮装置において、上
   記濃縮室５の上部に原液の供給口６を、その下部に濃縮
   液の排出口７を設けると共に、外筒１の周部にケーシン
   グ１３を配設して、このケーシング１３と内筒３の下底
   部にろ液の取出口１４．１５を設けたことを特長とする
   ろ過濃縮装置。
3. 【請求項３】　　請求項１記載の濃縮装置において、外
   筒１に張設したスクリーン２に対向して洗浄管１６を設
   け、この洗浄管１６を外筒１の周部に沿って回動自在と
   すると共に、内筒３の内部にも、内筒３に張設したスク
   リーン４に対向して洗浄管１７を回動自在としたことを
   特長とするろ過濃縮装置。