JPH0429305Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は機内に冷却器と温水コイルとを備えた
空気調和機に関する。

(ロ) 従来の技術 機内に冷却器と温水コイルとを備えた空気調和
機の構造例としては実公昭48−26519号公報に示
されたようなものが開示されている。

この公報に示されている空気調和機は冷却器の
冷媒配管の接続具と温水コイルの水配管の接続具
とが１箇所にまとまつて配置されていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 このような空気調和機において、冷房運転時、
冷媒配管には露が付着する。そしてこの露が水配
管や他の部品に伝わると、伝わつた露は機外へ漏
れやすくなるおそれがある。

本考案は冷媒配管に露を付着しにくくして露が
機外へ漏れにくくすることを目的としたものであ
る。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、本考案の空気調和
機は機内に配設された電装箱の一方に冷媒配管の
接続具を、他方に水配管の接続具を配置し、この
接続具側の電装箱の面には配線の接続部を設ける
ようにしたものである。

(ホ) 作用 冷媒配管の接続具と水配管の接続具とを夫々電
装箱の両側に分離して配置させ、冷媒配管並びに
この配管の接続具に断熱材を巻きやすくし、且つ
冷媒配管に対して配線を遠ざけて、この配線に露
が付着しにくくしている。

(ヘ) 実施例 第１図は、天井内に埋め込まれる空気調和機１
の分解斜視図で、２は下向きに開口が位置するよ
う略コ字状に曲げられた外板、３はこの外板２の
上面４に溶接された補強片、５はこの外板の折り
曲げ部６に沿つて配設されるクロスフローフア
ン、７はこのクロスフローフアン５の左側に配設
される一対の取付板で、この取付板７のフランジ
片８が外板２の折り曲げ部６の内面９に沿つて取
り付けられるようになつている。この取付板７の
左側面１０にはクロスフローフアン５を駆動する
電動機１１が取り付けられている。１２はクロス
フローフアン５の右側に配設される軸受板で、フ
ランジ片１３が外板２の折り曲げ部６の内面９に
沿つて取り付けられる。１４は熱交換器の組立体
で、略ハの字型に向い合せに配設されたプレート
フイン型熱交換器１５，１６の両管板１７，１８
に台形の補助板１９をつないだものである。この
ようにして、この組立体１４を一体的に取り扱え
るようにしている。そして夫々熱交換器１５，１
６の管板１７，１８は取付板７に取り付けられ
る。２０は左側板でこの左側板２０は外板２の左
側フランジ片２１に取り付けられる。２２は下面
に開口を備えた電装箱で、補助板１９と左側板２
０との間に配設される。２３は右側板で、外板２
の右側フランジ片２４に取り付けられる。２５は
中央に通風口２６が形成された枠状のドレンバン
で、四辺には夫々流水路２７が設けられており、
これら流水路は１本につながれている。このドレ
ンバン２５は熱交換器１５，１６の組立体１４の
下方に配設され、左側熱交換器１５の下部２８が
流水路２９に、右側熱交換器１６の下部３０が流
水路３１に、又両熱交換器をつなぐ右側補助板１
９の下部３２が流水路３３に、左側補助板３４の
下部（図示せず）が流水路３５に夫々位置されて
いる。

２８は化粧パネルで、中央に吸込グリル３９
が、この吸込グリルの両側に横長の吐出口４０が
夫々設けられている。この化粧パネル３８は外板
２の下方へ当てがわれるもので、このように化粧
パネル３８を外板２へ当てがうと、吸込グリル３
９がハの字型に配置された両熱交換器１５，１６
間の空間に対向し、吐出口４０が夫々クロスフロ
ーフアン５に対向する。そして吐出口４０に近接
した一方の取付孔４１が取付板７の下フランジ片
４２の螺子穴４３と一致し、他方の取付孔４４が
軸受板１２のフランジ片４５の螺子穴４６と一致
する。そして螺子で化粧パネル３８を外板２に取
り付けられるようになつている。

このような空気調和機１において、前記両熱交
換器１５，１６は冷却器と温水コイルとを一体に
したもので、中央に温水パイプ４７が、このパイ
プの両側に冷媒パイプ４８が夫々フインを貫通し
て配設されている。そして、暖房時はボイラ（図
示せず）等で加熱された液体を第２図実線矢印の
ように第１熱交換器１６の温水パイプ４７の下方
から上方へ流し、次に配管４９を介して第２熱交
換器１５の温水パイプ４７に導びいて、ここで再
び下方から上方へ流すようにしている。一方冷房
時には冷房ユニツト（図示せず）での圧縮機と凝
縮器とで放熱液化された冷媒を第３図実線矢印の
ように２つの熱交換器１５，１６の冷媒パイプ４
８へ均等に流すようにしている。尚、第２図、第
３図における破線矢印は空気の流れを示したもの
である。

第４図、第５図において、５０，５１は冷媒パ
イプにつながれた冷媒配管の出入口配管で、これ
ら配管の先端には夫々接続具５２が取り付けられ
ている。この接続具５２は電装箱２２の一方の側
面５３の側に配置されている。そしてこれら配管
５０，５１並びに接続具５２は断熱材５４でつつ
まれている。５５，５６は温水パイプにつながれ
た水配管の出入口配管で、これら管の先端には
夫々接続具５７が取り付けられている。この接続
具５７は電装箱２２の他方の側面５８の側に配置
されている。６０は入口管に配設された流体の制
御弁である。５９はこの他方の側面に取り付けら
れた端子盤で、機外からの電線（図示せず）がつ
ながれる。

(ト) 考案の効果 このように本考案の空気調和機は、電装箱を挾
むように温水コイルの水配管接続具と冷却器の冷
媒配管接続具とを配設するようにして、冷媒配管
やこの配管につながれる接続具のまわりに電装箱
の側面を位置させてまとまつた空間を設けたの
で、これら冷媒配管や接続具に断熱材をまきやす
くできる。このようにして配管や接続具に露が付
きにくくしたので、他の部品に露が伝わりにくく
露が機外へ漏れるおそれを少なくできる。又、電
線がつながれる端子盤を電装箱の水配管側の面に
取り付けて、冷房時に露の付着しやすい冷媒管よ
りできるだけ遠ざけたので、この端子盤に露が伝
わりにくくなり、漏電するおそれをなくすことが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の空気調和機の一実施例を示すも
ので、第１図は同機の分解斜視図、第２図は同機
の暖房運転時の温水と風の流れを示す説明図、第
３図は同機の冷房運転時の冷媒と風の流れを示す
説明図、第４図は同機の要部縦断面図、第５図は
同機の化粧パネルを外した下面図である。 １……空気調和機、２２……電装箱、５０，５
１……出入口配管（冷媒配管）、５２……接続具、
５４……断熱材、５５，５６……出入口配管（水
配管）、５７……接続具、５９……端子盤（配線
の接続部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷却器と温水コイルとを有する空気調和機にお
   いて、この機内に電装箱を収納し、且つこの電装
   箱の一方の側面側に前記冷却器の冷媒配管の接続
   具を、他方の側面側に前記温水コイルの水配管の
   接続具を夫々配設し、前記電装箱の他方の側面に
   この電装箱内の部品につながる配線の接続部を取
   り付けたことを特徴とする空気調和機。