JPH04288553A

JPH04288553A - 磁性トナー

Info

Publication number: JPH04288553A
Application number: JP3025656A
Authority: JP
Inventors: Masumi Asanae; 朝苗　益実; Fumio Kimura; 文雄木村
Original assignee: Hitachi Metals Ltd
Current assignee: Proterial Ltd
Priority date: 1991-01-25
Filing date: 1991-01-25
Publication date: 1992-10-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法による静電
潜像の現像のために使用する磁性トナーに関し、特に転
写時に感光体ドラムからトナーが離れ易くしたものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】電子写真法は、感光体の光導電性表面に
静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて
トナー像を得、このトナー像を直接定着するかあるいは
トナー像を紙等の上に転写後定着してコピーを得るもの
である。静電潜像を現像する場合に使用する現像剤には
、トナーのみからなる１成分系のものと、キャリアとト
ナーとの混合物からなる２成分系のものがある。

【０００３】２成分系現像剤を用いる磁気ブラシ現像法
は、キャリアとトナーを所定の割合で混合し、両者を摩
擦帯電せしめ、トナーを所定の極性に帯電させてトナー
のみを静電潜像担体面に付着させるもので、転写が容易
である等の利点がある。しかし、トナーとキャリアを摩
擦帯電させるための混合手段を必要とし、また現像中の
トナーのみが消費されるのでトナー濃度を均一に保つ必
要があり、さらにキャリアの疲労によりキャリアを所定
期間で交換する必要もある。

【０００４】このため磁性粉と樹脂とを主成分とする１
成分系の非荷電型磁性トナーが使用されるようになった
。この非荷電型磁性トナーを使用する場合は、トナーを
定着して直接コピーを得るいわゆるＣＰＣ法に適用され
る。しかし間接記録、即ちマスターとなる感光体をくり
返し用い、感光体を現像した後に、その現像されたトナ
ー像を汎用の電気抵抗の低い普通紙に転写できる方式、
いわゆるＰＰＣ法に適用した場合は、電気抵抗が低いた
め現像が良好に行なわれるが、転写の工程でトナーが飛
散したり転写電界がリークし、転写画像が不鮮明になる
。このため、スリーブと感光体との速度差を所定範囲に
限定したり、スリーブとマグネットロールを同方向に両
方回転させることにより、非荷電型磁性トナーのＰＰＣ
法が実用化されている。

【０００５】しかし絶縁性の非荷電型磁性トナーをＰＰ
Ｃ法に使用すると、帯電しづらく感光体を数百Ｖの電位
にさせる必要があるため感光体の寿命が短くなる。この
ため荷電制御剤を磁性トナーに添加した荷電型のトナー
も使用されているが、この場合にもトナーの帯電量が向
上するにつれて、スリーブ上でトナーが帯電凝集を起こ
し、現像画像に筋を生じることがあった。このため最近
では、絶縁性を有する荷電型磁性トナーに半導電性のフ
ェライトキャリアを混合し、キャリアの機械的な力によ
りトナーの塊をほぐしてトナーの流動性を向上させたも
のも知られている（特公平２−３１３８３号公報）。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の１成分系の
トナーや２成分系現像剤の荷電型磁性トナーを使用して
現像する場合でも、スリーブ側に付着したトナーの静電
吸着力が大きく、そのために感光体ドラム側の静電潜像
にトナーが充分に転写しにくく（転写効率６０〜８０％
）、画像濃度が低下したりカブリ現象を生じるなどの問
題があった。そこで本発明は、トナー粒子の表面に弱帯
電性滑剤を付着させて、転写時に磁性トナーを感光体ド
ラムから離れ易くし、転写効率を向上させることを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
した磁性トナーであり、それは、熱可塑性樹脂と磁性粉
とを含むトナー粒子の表面に、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸アミド等の金属塩からなる弱帯電性の滑剤微粉
を付着させたものである。滑剤の量はトナー粒子１００
重量部に対し、０．１〜３重量部とする。滑剤の量を制
限したのは、３重量部より大きくすると定着性が低下す
るためであり、０．１重量部より少ないとドラムから離
れ易くする効果が得られないからである。

【０００８】上記のトナー粒子は、通常の磁性トナーに
用いられる種々の材料で構成される。定着用樹脂は、基
本的に定着方式に応じて適宜選定する。例えばオーブン
あるいは熱ロールなどによる加熱定着方式の場合は、ス
チレン類、ビニルエステル類、α−メチレン脂肪族、モ
ノカルボン酸のエステル類、アクリロニトロリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド、ビニルエーテル類、
ビニルケトン類、Ｎ−ビニル化合物等の単量体を重合さ
せたホモポリマーもしくは、これら単量体を２種以上組
合せて共重合させたコポリマーあるいは、それらの混合
物を用い得る。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
油変性エポキシ樹脂、セルローズ樹脂、ポリエステル樹
脂等の非ビニル系樹脂、あるいはそれらと前記のごとき
ビニル系樹脂との混合物も用い得る。

【０００９】特に、オーブンによる加熱定着する場合に
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂が望ましく、熱ロー
ルによる加熱定着の場合には、スチレン系樹脂を主成分
とする樹脂あるいはポリエステル樹脂が望ましい。また
熱ロールに対する離型性を更に高めるには、低分子量の
ポリオレフィン類、炭素数２８以上を有する高級脂肪酸
類、パラフィン類を添加することが有効である。この他
、圧力のみによる圧力定着方式の場合には、ワックス類
、高級脂肪酸類、高級脂肪酸金属塩類、高級脂肪酸誘導
体、ロジン誘導体、アルキッド樹脂、エポキシ変性フェ
ノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、シリコーン
樹脂、エチレン・酢酸ビニル系共重合体、エチレン・ビ
ニルアルキルエーテル共重合体、無水マレイン酸系共重
合体等の１種又は２種以上を用いることが望ましい。

【００１０】磁性粉としては、磁場によってその方向に
強く磁化する物質、例えばフェライト、マグネタイトを
はじめとする鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示
す元素を含む化合物、あるいは合金、その他熱処理等何
等かの処理を施すことによって強磁性を示す合金等も有
効に用い得る。これらの強磁性体粉末は、トナー中に含
有せしめるために、平均粒径が０．１〜３μｍ程度の粒
子が望ましい。トナー中に含有せしめる量はトナー全量
中に２０〜７５重量％とするのが望ましい。２０重量％
未満では、トナーの磁力が低下し、現像ロール（マグネ
ットロール等）から離脱し、画像を汚してしまう。一方
、７５重量％を越えると、磁性粉自体が一般に導電性を
有するので、トナーの絶縁性が低下し、もって転写効率
も下がってしまう。

【００１１】上記の主成分の他に、カーボンブラック、
アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロームイエロ
ー、キノリンイエロー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル等の着色剤、ニグ
ロシン系染料、含金属アゾ染料等の荷電制御剤などの一
般の乾式現像剤に用いられている種々の材料を用いるこ
とができる。ただしこれらの材料は、定着性などを考慮
してトナー全量中に１０重量％以下の範囲で添加するこ
とが望ましい。

【００１２】本発明のトナーは、上記の材料を使用し、
粉砕法、スプレードライ法等の公知の手法によりトナー
粒子を作成し、次いでこのトナー粒子と上記の滑剤とを
乾式混合することにより得られる。粉砕法による場合に
は、例えば所定の組成を有する原料を乾式予備混合し、
加熱混練後冷却固化し、粉砕、熱処理、分級の各工程を
経てトナー粒子が得られる。また本発明において、画質
の点からトナーの平均粒径は５〜１５μｍの範囲が好ま
しい。

【００１３】

【作用】上記の磁性トナーは、トナー粒子の表面に滑剤
を付着させてあるので、例えば有機感光体ドラムに付着
したトナーの静電吸着力が減少し、転写時にトナーがド
ラムから離れ易くなる。このため転写効率が向上し、良
質の画像を得ることができる。

【００１４】

【実施例】本発明の磁性トナーを以下の通り作成した。スチレン−ｎブチルメタクリレート（重量平均分子量１
１万、数平均分子量６千）４５重量部と、マグネタイト
（戸田工業、ＥＰＴ５００）５０重量部、離型剤として
のポリプロピレン（三洋化成、ビスコール５５０Ｐ）３
重量部、荷電制御剤（オリエント化学、ボントロンＥ８
１）２重量部をミキサーに入れて乾式混合し、次いでニ
ーダで加熱混練した。

【００１５】次に混合物を冷却して固化させ、湿式ボー
ルミルに入れて粉砕し、その後、分級して平均粒径１０
μｍの磁性トナー粒子に作成した。次に弱帯電性を有す
る滑剤としてステアリン酸亜鉛の微粉を０．０５〜３．
５重量部と上記で得た磁性トナーの１００重量部とをミ
キサーで混合し、磁性トナー粒子の表面に滑剤を付着さ
せた。また比較例の磁性トナーを作成するため、上記滑
剤の代わりに、疎水性シリカ（日本アエロシール、アエ
ロジルＲ９７２）０．３重量部を、１００重量部の磁性
トナー粒子と混合して磁性トナーを作成した。

【００１６】上記により得られた各種の磁性トナーを、
それぞれトナー濃度が４０ｗｔ％となるようにキャリア
（ＫＢＮ−１００：７４〜１０５μｍ）と混合して２成
分系の現像剤とし、それぞれを使用して作像した場合の
画像濃度、カブリ、転写効率を測定し、結果を表１に示
した。

【００１７】ここで画像作成条件は次の通りである。感
光体として外径４０ｍｍの有機光導電体ドラムを使用し
（周速８０ｍｍ／ｓｅｃ）、その表面を−６００Ｖに一
様帯電し、次いで画像露光して静電潜像を形成した。現
像は、外径２０ｍｍのＳＵＳ３０４製スリーブの内部に
８極対称着磁を施した円筒磁石（スリーブ上磁力８００
Ｇ）を設けたマグネットロールを使用し、現像ギャップ
を０．３５ｍｍ、ドクターギャップを０．３ｍｍに設定
し、現像ギャップにおいてスリーブを感光体と同方向に
２００ｒｐｍの速度で回転させる（磁石固定）と共に、
スリーブに−５００Ｖのバイアス電圧を印加して反転現
像を行なった。得られたトナー像を普通紙上にコロナ転
写し（転写電界５ＫＶ／ｃｍ）、次いで熱ロール定着（
定着温度１８０℃、定着圧力（線圧）１ｋｇ／ｍ）を行
なった。

【００１８】

【表１】　　　　　　　　　　（環境条件：２０℃、６
０％Ｒ．Ｈ．）

【００１９】表１からわかるように滑剤量が０．１〜３
重量部のものが比較例に比較して画像濃度、カブリ、転
写効率が良いことがわかる。なお、上記実施例では、２
成分現像剤（キャリアと磁性トナーとの混合物）の実施
例であったが、本発明を１成分系の磁性トナーの現像剤
に適用しても望ましい現像が得られることは容易に推測
できる。

【００２０】

【発明の効果】本発明の磁性トナーは、熱可塑性樹脂と
磁性粉とを含むトナー粒子の表面に弱帯電性の滑剤が付
着させてあるので、感光体ドラムへの静電吸着力が減少
し、転写時にドラムから離れ易く、転写効率が向上する
。よって、本発明の磁性トナーを使用することにより、
画像濃度が適正となり、カブリを生じない。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　電子写真法による静電潜像の現像のた
めに使用するトナーであって、定着用樹脂と磁性粉とを
含むトナー粒子の表面に、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸アミド等の金属塩からなる弱帯電性の滑剤微粉が付
着させてあることを特徴とする磁性トナー。
【請求項２】　　トナー粒子１００重量部に対し、滑剤
が０．１〜３重量部であることを特徴とする請求項１に
記載の磁性トナー。