JPH04279659A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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JPH04279659A
JPH04279659A JP6753491A JP6753491A JPH04279659A JP H04279659 A JPH04279659 A JP H04279659A JP 6753491 A JP6753491 A JP 6753491A JP 6753491 A JP6753491 A JP 6753491A JP H04279659 A JPH04279659 A JP H04279659A
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polycarbonate
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average molecular
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JP6753491A
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Hideaki Kodera
秀章 小寺
Kazuyuki Nakamura
一幸 中村
Haruyuki Yoneda
米田 晴幸
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子量ポリカーボネ
ートを配合した分子量の異なるポリカーボネートのブレ
ンド物とグラフト共重合体とからなる耐薬品性、塗装性
、シート成形、ブロー成形などの成形加工性及び耐衝撃
性の優れた新規なポリカーボネート樹脂組成物に関する
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、機械特性、電
気特性及び耐熱性に優れているが、比較的高い軟化温度
を持つために、成形加工性に劣っている。この欠点を改
良するため、流動性の優れたスチレン系樹脂、例えば、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹
脂を配合して、成形加工性を改良すること(特公昭38
−15225号公報等)が知られている。しかし、これ
らの組成物は、耐薬品性や塗装性が劣る等の欠点を有し
ている。
【0003】これらの欠点を改良するため、耐薬品性の
高いエチレン・プロピレン系ゴムまたはアクリルゴムを
用いたグラフト共重合体であるAES樹脂やAAS樹脂
をブレンドする方法が提案されている(特公昭47−4
1424号公報、特公昭51−24540号公報、特開
昭59−30849号公報)。さらに特開昭63−14
6960号公報には、マレイミド系樹脂を利用した方法
が開示されている。しかしながら、これらの組成物も耐
薬品性や塗装性が充分に改良されておらず、塗装して利
用する場合には、成形品表面に外観不良を発生したり、
機械物性が低下するため満足のいくものではなかった。
【0004】一方、特開平2−129260号公報には
、ポリカーボネード樹脂とグラフト共重合体の組成物に
おいて、ポリカーボネートの分子量を高くすることによ
り、低温耐衝撃性を改良できることが開示されている。 しかし、この実施例におけるポリカーボネートの分子量
は、41,000程度であり、この程度の重量平均分子
量を持つポリカーボネートでは耐薬品性や塗装性の改良
には充分な効果が得られないものであった。
【0005】また、特開昭63−43949号公報には
、ポリカーボネート樹脂として極限粘度の異なる2種類
のポリカーボネートの混合物を用いて、成形加工性と耐
衝撃性のバランスを改良する方法が開示されている。 しかし、該公報では、少量の中分子量ポリカーボネート
と低分子量ポリカーボネートを用いているため、成形加
工性は優れているものの、耐衝撃性の改良効果は小さく
、また耐薬品性、塗装性に劣っているものであった。
【0006】この中分子量ポリカーボネートについては
、その明細書において、極限粘度0.5以上、好ましく
は0.55以上と記載されているだけでその上限が記載
されていない。また、分子量が大きくなった場合の該組
成物の性能の変化の記載もない。その実施例においても
ポリカーボネートの極限粘度0.59の例が唯一記載さ
れているにすぎない。低分子量ポリカーボネートについ
ても同様であり、明細書中に極限粘度0.5未満、好ま
しくは0.45以下と記載されているが、その下限は記
載されておらず、ポリカーボネートの分子量が小さくな
った場合の該組成物の性能の変化については一切記載が
ない。
【0007】又、実施例においても、ポリカーボネート
の極限粘度0.44の例が唯一記載されているにすぎな
い。従って、該公報の異なる2種類のポリカーボネート
混合物は、2成分の使用量は明確であるものの、それぞ
れの各成分の分子量はきわめて不明確であり、且つ2成
分の分子量の関係については不明のままとなっている。 さらに、ポリカーボネート樹脂と流動性の優れたグラフ
ト共重合体の組成物においては、シート成形やブロー成
形により成形品を得る場合に溶融樹脂のタレ現象(ドロ
ーダウン)を生じ易くなるという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリカーボ
ネート樹脂とグラフト共重合体の組成物であって、耐薬
品性や塗装性に優れるとともに良好なシート成形性やブ
ロー成形性に優れ、さらに耐衝撃性も優れた樹脂組成物
を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討した結果、ポリカーボネート樹脂に於て
、特定の分子量比率を持つポリカーボネート混合物を用
いることが重要であることを見出した。更に、分子量比
率が特定の範囲にある高分子量ポリカーボネートと低分
子量ポリカーボネートを特定の重量比率で混合したポリ
カーボネートを用いることにより耐薬品性、塗装性、耐
衝撃性が優れ、熱変形温度が高く、且つ良好な成形加工
性を保持した該組成物が得られることを見出し本発明に
至った。
【0010】すなわち本発明は、(A)(a1 )重量
平均分子量45,000以上である高分子量ポリカーボ
ネート30〜90重量部と(a2 )重量平均分子量7
,000〜16,500である低分子量ポリカーボネー
ト70〜10重量部からなり、かつ(a2 )の重量平
均分子量/(a1 )の重量平均分子量の比が0.03
〜0.37の範囲であるポリカーボネート30〜80重
量部と、(B)ゴム状重合体(b)存在下に、芳香族ビ
ニル化合物、シアン化ビニル化合物及び必要に応じてこ
れらと共重合可能な不飽和単量体をグラフト共重合させ
たグラフト共重合体15〜60重量部と、(C)芳香族
ビニル化合物、シアン化ビニル化合物及び必要に応じて
これらと共重合可能な不飽和単量体を共重合させた共重
合体0〜40重量部とからなるポリカーボネート樹脂組
成物に関する。
【0011】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明で用いるポリカーボネートは、下記一般式(
I)
【0012】
【化1】 で表わされる構造を有している。一般式(I)における
Yは−Bz−Rまたは−ArOH、Zは−OH又は−O
−CO−O−Bz−R、(上記式中のBzはベンゼン環
、Rは水素原子又はアルキル基、Arは芳香族残基を表
わす、nはポリマーの重量平均分子量が7,000〜5
00,000になるような整数である。該Rがアルキル
基の場合、このアルキル基としては、例えば
【0013
【化2】 などを挙げることができる。またArとしては、例えば
【0014】
【化3】 (m=3〜11、−(CH2 )−の水素原子は、低級
アルキル基、アリール基、ハロゲン等で置換されても良
い。)
【0015】
【化4】 などが挙げられるがこれらの中で、特に上記(イ)が好
ましく、特に前記一般式(I)において、
【0016】
【化5】 で表される繰り返し単位を85モル%以上含有するもの
が好適である。
【0017】本発明に用いるポリカーボネート樹脂の分
子量に関しては、高分子量ポリカーボネート(a1 )
と低分子量ポリカーボネート(a2 )を組み合わせる
かまたはその混合物に中分子量ポリカーボネート(a3
 )をさらに組み合わせて用いる。(a1 )の分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下GP
Cと略す)による重量平均分子量(以下、Mwと略す)
で45,000以上である。好ましくは、45,000
〜500,000さらに好ましくは、45,000〜3
00,000である。
【0018】Mwが、45,000未満であると、耐薬
品性、塗装性、熱変形温度および耐衝撃性の改良効果が
小さい。Mwが500,000を越えると次第に成形加
工性の改良効果が低下する。(a2 )の分子量は、G
PCによるMwが7,000〜16,500である。好
ましくは、10,000〜16,500である。Mwが
、7,000未満であると、耐衝撃性や熱変形温度の改
良効果が小さい。Mwが16,500を越えると成形加
工性の改良効果が小さい。
【0019】更に本発明においては(a1 )と(a2
 )のMwの比が重要である。(a2 )のMw/(a
1 )のMwが0.03〜0.37の範囲であることが
、成形加工性を改良するために必要である。従来より、
分子量の高いポリカーボネートを用いてグラフト共重合
体との組成物を製造する場合、ポリカーボネートの分子
量が高い程、また含有量が多い程、成形加工性が低下す
るとされていた。
【0020】しかし、本発明においては(a1 )成分
である分子量の非常に高いポリカーボネートを30〜9
0重量部と多量に配合しても、(a2 )成分の分子量
が(a1)成分の分子量に対して大きく異なるもの、す
なわち(a2 )のMw/(a1 )のMwの比が0.
03〜0.37の範囲であるものを用いた場合には、こ
の分子量の組合せによって、メルトフローインデックス
測定時のSR値(オリフィス径と組成物の径の比)が高
くなり、加熱溶融時の特性が大幅に改善されるため、ブ
ロー成形性やシート成形性などの成形加工性に優れた組
成物となる。しかも耐薬品性、塗装性、耐衝撃性が優れ
、熱変形温度の高い組成物が得られる。
【0021】このMwの比が0.37を越えると、低分
子量成分(a2 )の効果が低下し成形加工性に劣る。 Mwの比が0.03未満であると耐衝撃性、耐薬品性な
どの特性に劣る。また、(a1 )成分と(a2 )成
分に成形加工性をあまり低下させず、耐衝撃性をさらに
改良するために、中分子量ポリカーボネート(a3 )
をさらに加えることができる。(a3 )の分子量は、
17,000〜35,000、好ましくは20,000
〜25,000である。
【0022】上記の特定の分子量を持つ(a1 ),(
a2 )及び(a3 )の使用割合は、(A)成分が(
a1 )と(a2 )からなる場合、(a1 )の量は
、30〜90重量部、好ましくは40〜90重量部、(
a2 )の量は、70〜10重量部好ましくは59〜1
0重量部である。(a1 )が30重量部未満では、耐
衝撃性、耐薬品性及び塗装性が低下する。(a1 )が
90重量部を越えると成形加工性が低下する。(a2 
)が10重量部未満では、成形加工性の改良効果が小さ
く、70重量部を越えると耐衝撃性、耐薬品性および塗
装性が低下する。
【0023】また、(a3 )成分を使用する場合には
、(a1 )の量は10〜90重量部、(a2 )の量
は10〜90重量部、(a3 )の量は10〜50重量
部である。成形加工性をあまり低下させず耐衝撃性を改
良するためには、(a3 )の量は10〜50重量部で
ある。
【0024】本発明で用いるポリカーボネート樹脂の高
分子量体及び低分子量体の製造方法は特に制限は無いが
、例えば結晶化させたポリカーボネートプレポリマを固
相で重合させる方法(例えば、特開平1−158033
号公報、特開平1−271426号公報に記載の方法)
が好ましい。
【0025】この固相重合法において、例えば末端基と
してヒドロキシ基とアリールカーボネート基を有する結
晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーが固相状態で
高分子量化されるが、その際、該プレポリマの全末端基
中に占めるアリールカーボネート基末端の割合が、30
〜80モル%の範囲にあり、かつ重量平均分子量が6,
000〜10,000で結晶化度が10〜40%である
ことが好ましい。さらに高分子量ポリカーボネートを得
る場合には、固相重合法によって得られる重量平均分子
量45,000〜500,000のポリカーボネート樹
脂が好ましい。
【0026】本発明に用いる(B)成分におけるゴム状
重合体(b)は、本発明の組成物の耐衝撃性を改良する
ためにエラストマーの性質を持つ重合体である。このよ
うな重合体としては、ジエン重合体、例えばポリブタジ
エン、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−イソプ
レンゴム、ボリイソブチレン、炭素数1〜10のアルキ
ル基を持つポリアルキルアクリレート及びポリアルキル
メタクリレートなどが挙げられる。
【0027】又、アルキルアクリレートに、ブタジエン
、スチレン、アクリロニトロリル、アルキルメタクリレ
ートなどを共重合させて得たゴム状重合体も用いること
ができ。さらに他のグラフト共重合可能なエチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ス
チレン−ブタジエン系ブロック共重合体等の水素添加重
合体、シリコーンゴム等も使用することができる。
【0028】成分(B)は、このゴム状重合体にグラフ
ト共重合する単量体として、芳香族ビニル化合物、シア
ン化ビニル化合物及び必要に応じてこれらと共重合可能
な不飽和単量体をグラフト共重合したものである。この
グラフト共重合に用いる芳香族ビニル化合物としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化ス
チレン、アルキル化スチレン等が用いられ、これらは混
合して用いても良い。これらの中でスチレンが好ましい
【0029】また、シアン化ビニル化合物としては、例
えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が用い
られる。これらの中では、アクリロニトリルが好ましい
。また、これらの単量体と共重合可能な不飽和単量体と
しては、炭素数1〜10のアルキル基を持つポリアルキ
ルアクリレート及びポルアルキルメタクリレート、α,
β−不飽和カルボン酸、無水マレイン酸などが挙げられ
、これらは混合して用いても良い。これらの中では、メ
チルメタクリレート、ブチルアクリレートが好ましい。
【0030】グラフト共重合体(B)は、上記のゴム状
重合体5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%に
芳香族ビニル化合物10〜95重量%とシアン化ビニル
化合物5〜50重量%及び必要に応じて共重合可能な不
飽和単量体0〜40重量%をグラフト共重合させること
により得られる。ゴム状重合体の割合が、5重量%未満
であると、得られた組成物の耐衝撃性が充分ではなく、
50重量%を越えると成形加工性や熱安定性が低下する
。ゴム状重合体へのグラフト共重合は、乳化重合、懸濁
重合及び塊状重合等の公知の重合方法によって行われる
【0031】本発明の(C)成分である芳香族ビニル系
共重合体は、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合
物及び必要に応じてこれらと共重合可能な不飽和単量体
を用いて共重合される。この共重合に用いる芳香族ビニ
ル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチ
レン、ハロゲン化スチレン、アルキル化スチレン等が用
いられ、これらは混合して用いても良い。これらの中で
スチレンが好ましい。
【0032】またシアン化ビニル化合物としては、例え
ばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が用いられ
る。これらの中では、アクリロニトリルが好ましい。ま
た、これらの単量体と共重合可能な不飽和単量体である
炭素数1〜10のアルキル基を持つポリアルキルアクリ
レート及びポリアルキルメタクリレート、α,β−不飽
和カルボン酸、無水マレイン酸などが挙げられ、これら
は混合して用いても良い。これらの中では、メチルメタ
クリレート、ブチルアクリレートが好ましい。
【0033】本発明の組成物を構成する成分の割合は、
ポリカーボネート樹脂(A)30〜80重量部、グラフ
ト共重合体(B)15〜60重量部、芳香族ビニル系共
重合体(C)0〜40重量部からなり、合計で100重
量部となる組成物である。ポリカーボネート樹脂(A)
が、30重量部未満であると、本発明の組成物の耐薬品
性が劣り、また90重量部を越えると成形加工性が低下
する。グラフト共重合体(B)は、組成物の耐衝撃性を
優れたものにするために15〜60重量部の範囲で用い
る必要が有る。15重量部未満であると、耐衝撃性が低
下し、また60重量部を越えると、熱変形温度や成形加
工性が低下する。
【0034】芳香族ビニル系共重合体(C)は該組成物
のゴム状重合体の量を調整するために添加するものであ
り、(B)成分中のゴム状重合体量が少ない場合には配
合しなくても良い。(C)成分の割合が40重量部を越
えると耐衝撃性が低下する。
【0035】本発明の組成物の配合方法は、特に限定さ
れるものではなく、公知の技術、例えばヘンシェルミキ
サー、タンブラー、ブレンダー等で粉体及び粒状物を混
合し、これを押出機、ニーダー、ミキサー等で溶融混合
する方法、予め溶融させた樹脂に他の樹脂を逐次混合す
る方法、さらには各成分の混合物を直接射出成形機で成
形する等の各種の方法で製造することができる。本発明
の樹脂組成物から成形物を得るには、その物性を損なわ
ない範囲において、染料、顔料、光安定剤、可塑剤、帯
電防止剤、難燃剤、難燃助剤等を予め混合してもよい。
【0036】
【実施例】本発明を以下実施例で具体的に説明するが、
これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、
以下の実施例及び比較例で示した組成物の各物性は、次
のようにして求めたものである。
【0037】(1)分子量 ゲルパーミエーショクロマトグラフィ(GPC)で測定
した重量平均分子量(Mw)の値を使用した。 (2)引張強度及び伸び ASTM  D−638に準じて測定した。
【0038】(3)アイゾット衝撃強さASTM  D
−256の方法に準じて測定した(ノッチ付き  厚み
  1/4インチ)。 (4)加熱変形温度 ASTM  D−648準じて測定した。 (5)メルトフローインデックス(MFR)JIS  
K7210  B法(240℃  10kg荷重)に準
じて測定した。
【0039】(6)シート成形加工性の評価押し出しシ
ート成形法により、長さ100cm、幅30cm、厚み
4mmのシートに成形した。このときのシート成形性の
評価は、ドローダウンがなく成形品ができ、吐出量の優
れているものを○、そうでないものを×とした。
【0040】なお、このシート成形性は、メルトフロー
インデックス(MFR)JIS  K7210B法(2
40℃  10kg荷重)に準じた測定において、組成
物のMFR測定開始後、10秒経過した時に溶融して得
られた樹脂組成物片の径(r1 )とオリフィスノズル
径(r0 )との比(SRと略記する)であるr1 /
r0 の値との間に相関があり、シート成形加工性の判
定となるものであった。 ○:SRが、1.3以上の値の場合 ×:SRが、1.3未満の値の場合
【0041】(7)塗装試験 ASTM1号ダンベル試験片に、塗料(ハイウレタンN
o5000:日本油脂製)をスプレー塗装して、塗装後
の外観及び引張り試験を行った。
【0042】参考例1 高分子量ポリカーボネートの製造(a1 −1)2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン130重量
部、ジフェニールカーボネート129重量部を反応槽に
入れ、230℃で3.5時間、100Nl/hrの窒素
気流を流した後、1.5時間にわたって徐々に減圧度を
3mmHgに下げていき、その状態で1時間撹拌するこ
とにより反応させてプレポリマーを得た。
【0043】分子量は、8,100であり、ポリマー全
末端に対するヒドロキシ末端の割合は、48モル%であ
った。次いで、このプレポリマーを直接アセトン200
重量部中に浸せきして結晶化させ、その後ろ過、乾燥し
て粉末状のプレポリマーを得た。プレポリマーをターン
ブルドライヤーに入れ、窒素気流を10Nl/hrで流
しながら回転させ、減圧度を2〜3mmHgにした後、
徐々に昇温して、220℃で16時間の固相重合を行い
、ポリカーボネート粉体を得た。得られたポリカーボネ
ートの重量平均分子量は、56,000であった。
【0044】参考例2 高分子量ポリカーボネートの製造(a1 −2)重合時
間を15時間とする以外は参考例1と同様にして重量平
均分子量50,000のポリカーボネートを得た。
【0045】参考例3 高分子量ポリカーボネートの製造(a1 −3)重合時
間を20時間とする以外は参考例1と同様にして重量平
均分子量86,000のポリカーボネートを得た。
【0046】参考例4 高分子量ポリカーボネートの製造(a1 −4)2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン130重量
部、ジフェニルカーボネート129.2重量部および1
,3,5−トリス〔α,α′−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル〕ベンゼン0.8重量部を用いる以外は、参
考例1と同様にして重量平均分子量260,000の芳
香族ポリカーボネートの粉末を得た。
【0047】参考例5 低分子量ポリカーボネートの製造(a2 −1)ヒドロ
キシ末端26%のプレポリマーを用い、重合時間を4時
間とする以外は参考例1と同様にして重量平均分子量1
6,000のポリカーボネートを得た。
【0048】参考例6 低分子量ポリカーボネートの製造(a2 −2)ヒドロ
キシ末端26%のプレポリマーを用い、重合時間を3時
間とする以外は参考例1と同様にして重量平均分子量1
0,000のポリカーボネートを得た。
【0049】参考例7 低分子量ポリカーボネートの製造(a3 −1)ヒドロ
キシ末端30%のプレポリマーを用い、重合時間を7時
間とする以外は参考例1と同様にして重量平均分子量2
0,000のポリカーボネートを得た。
【0050】参考例8 グラフト共重合体(B−1)の製造 平均粒子径が0.30μmであるブタジエンラテックス
750重量部(ゴム換算40重量%)及び乳化剤(不均
化ロジン酸カリウム)1重量部を重合槽に仕込み、撹拌
しながら窒素気流中で70℃に昇温し、これにアクリロ
ニトリル200重量部、スチレン500重量部、クメン
ハイドロパーオキサイド0.8重量部、t−ドデシルメ
ルカプタン0.7重量部の混合液と蒸留水500重量部
にソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート1.0重
量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2 O)0.10
重量部、エチレンジアミン4酢酸・2Na塩0.2重量
部を溶解させた水溶液を6時間にわたって添加すること
により、重合を行った。
【0051】添加終了後、さらに2時間撹拌継続し、重
合を終えた。重合率は、94%であった。生成したグラ
フト共重合体ラテックスは、希硫酸水溶液で凝固した後
、洗浄、脱水、乾燥して白色粉末の(B−1)を得た。
【0052】参考例9 共重合体(C−1)の製造 水180重量部に過硫酸カリウム0.4重量部とロジン
酸カリウム2.0重量部を加えて溶解させ、この水溶液
にスチレン70重量部、アクリロニトリル30重量部及
びドデシルメルカプタン0.2重量部を加え、70℃で
4時間反応させて、芳香族ビニル共重合体を得た。重合
率は、94%であった。生成した共重合体は、希硫酸水
溶液で凝固した後、洗浄、脱水、乾燥して白色粉末の(
C−1)を得た。
【0053】実施例1 上記(A)成分のポリカーボネート50重量部((a1
 −1)30重量部及び(a2 −1)20重量部)、
(B)成分30重量部及び(C)成分20重量部をヘン
シェルミキサーにて混合した後、押出機によってペレッ
トとした。このペレットを射出成形機により成形するこ
とにより、試験片を作製した。また、シート成形法によ
り、シート加工性の判定をおこなった。
【0054】実施例2〜8 表1に示した配合によりペレットとし、射出成形機によ
り各試験片を作製し、物性を評価した。結果を表3に示
す。
【0055】比較例1〜5 表2に示した配合によりペレットとし、射出成形機によ
り各試験片を作製し、物性を評価した。結果を表3に示
す。なお、配合には下記の分子量のポリカーボネート樹
脂を用いた。 1)ポリカーボネート樹脂(PC−1)重量平均分子量
  27,000 2)ポリカーボネート樹脂(PC−2)重量平均分子量
  19,500 表3の総合評価から、本発明の組成物は耐衝撃製(アイ
ゾット)、成形加工性((MFR)及び(SR))、耐
薬品性、塗装性(塗装前後での引張強度変化)が共に優
れ、かつ良好な物性バランスを示すことがわかる。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明の高分子量ポリカーボネートを配
合した分子量の異なるポリカーボネートのブレンド物と
グラフト共重合体とからなる組成物には、耐薬品性、塗
装性、及びシート成形性や、ブロー成形性などの成形加
工性並びに耐衝撃性が優れるという効果がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)(a1 )重量平均分子量45
    ,000以上である高分子量ポリカーボネート30〜9
    0重量部と(a2 )重量平均分子量7,000〜16
    ,500である低分子量ポリカーボネート70〜10重
    量部からなり、かつ(a2 )の重量平均分子量/(a
    1 )の重量平均分子量の比が0.03〜0.37の範
    囲であるポリカーボネート30〜80重量部と、(B)
    ゴム状重合体(b)存在下に、芳香族ビニル化合物、シ
    アン化ビニル化合物及び必要に応じてこれらと共重合可
    能な不飽和単量体をグラフト共重合させたグラフト共重
    合体15〜60重量部と、(C)芳香族ビニル化合物、
    シアン化ビニル化合物及び必要に応じてこれらと共重合
    可能な不飽和単量体を共重合させた共重合体0〜40重
    量部とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  (A)(a1 )重量平均分子量45
    ,000以上である高分子量ポリカーボネート10〜9
    0重量部と(a2 )重量平均分子量7,000〜16
    ,500である低分子量ポリカーボネート10〜90重
    量部と(a3 )重量平均分子量17,000〜35,
    000である中分子量ポリカーボネート10〜50重量
    部からなり、かつ(a2 )の重量平均分子量/(a1
     )の重量平均分子量の比が0.03〜0.37の範囲
    であるポリカーボネート30〜80重量部と、(B)ゴ
    ム状重合体(b)存在下に、芳香族ビニル化合物、シア
    ン化ビニル化合物及び必要に応じてこれらと共重合可能
    な不飽和単量体をグラフト共重合させたグラフト共重合
    体15〜60重量部と、(C)芳香族ビニル化合物、シ
    アン化ビニル化合物及び必要に応じてこれらと共重合可
    能な不飽和単量体を共重合させた共重合体0〜40重量
    部とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
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