JPH04263983A

JPH04263983A - 記録用シート

Info

Publication number: JPH04263983A
Application number: JP3045803A
Authority: JP
Inventors: Katsutoshi Sumita; 勝俊簾田; Hitoshi Kijimuta; 雉子牟田　等; Shinichi Suzuki; 信一鈴木
Original assignee: Asahi Glass Co Ltd
Current assignee: AGC Inc
Priority date: 1991-02-18
Filing date: 1991-02-18
Publication date: 1992-09-18
Anticipated expiration: 2016-05-28
Also published as: JP3171600B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録用シート、特にプ
ロッター用に好適に使用できる記録用シートに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】油性あるいは水性のペンを機械的に移動
させることにより、所定の図形を描く記録装置（以下プ
ロッターという）が知られている。近年、特にプロッタ
ーを用いてオーバーヘッドプロジェクター（以下ＯＨＰ
という）のためのシートを作成することが普及しつつあ
る。

【０００３】ＯＨＰ用のシートは、透明であることが必
要であり、従来はポリエチレンテレフタレート等の透明
プラスチックシートが用いられている。このようなプラ
スチックシートは、インクの吸収性がないので、インク
の乾きが遅く、さらに、均一でかつ色濃度の高い着色を
行なうことが困難であった。

【０００４】本発明者らは、ＯＨＰシート用として、透
明基材上に擬ベーマイト層を設けることによりインク中
の色素を選択的に吸収し高い色濃度をえることができる
ことを見出し、特願平１−１２１４１４などとして提案
した。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材上
に擬ベーマイト層を設けただけでは、吸収性が高すぎる
ため、プロッター用のペンからインクを大量に吸い出し
、にじみが発生しやすいという問題点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に、擬
ベーマイトからなる色素の担持層を設けた記録用シート
において、擬ベーマイトの表面に界面活性剤が付与され
ていることを特徴とする記録用シートを提供するもので
ある。

【０００７】本発明においては、色素の担持層として擬
ベーマイト（　ＡｌＯ（ＯＨ））層を設けている。この
擬ベーマイト層が色素を選択的によく吸着するので、色
濃度が高く鮮明な印刷物が得られる。

【０００８】本発明においては、擬ベーマイト層の表面
に界面活性剤が付与される。擬ベーマイト層は、なにも
処理していない状態では、インクに濡れやすく、にじみ
やすい。本発明のように、擬ベーマイトの表面に界面活
性剤を付与すると、界面活性剤の親水性の部分が擬ベー
マイト表面に吸着され、界面活性剤の疎水性の部分が外
側を向いて配向するので、擬ベーマイトが全体として疎
水性が強くなる。このため、インクの濡れやすさが適度
に減少して、にじみが少なくなるものと思われる。

【０００９】界面活性剤としては、特に限定されるわけ
ではないが、アニオン系界面活性剤が好ましく、具体的
には、ドデシルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸ナト
リウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリ
エタノールアミン、オレイン酸カリウム、ステアリン酸
ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム
、アルキルジスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテルスルホン酸アン
モニウム、ポリオキシエチレンドデシルエーテルスルホ
ン酸ナトリウム等を好ましく用いることができる。

【００１０】界面活性剤の使用量としては、擬ベーマイ
トの表面に一層だけ界面活性剤分子が吸着されるだけの
量が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸を使用する
場合は、擬ベーマイトに対して、０．１〜１重量％程度
用いることが好ましい。

【００１１】界面活性剤を付与する方法としては、ベー
マイトゾルに界面活性剤を添加しておきこれを塗布する
方法、あるいは、あらかじめ形成した擬ベーマイト層に
浸漬法またはスプレー法で付与する方法などを適宜採用
することができる。

【００１２】色素担持層の厚さは、これが薄すぎると色
素を十分担持できず、色濃度の低い印刷物しか得られな
いおそれがあるので好ましくなく、逆に厚すぎると色素
担持層の強度が低下したり、あるいは色素担持層の透明
性が減少して印刷物の透明性あるいは質感が損なわれる
おそれがあるので好ましくない。色素担持層の好ましい
厚さは、１〜２０μｍである。

【００１３】色素担持層は、その細孔構造が実質的に半
径が１０〜１００Åの細孔からなり、細孔容積が０．３
〜１．０ｃｃ／ｇである場合は、十分な吸収性を有しか
つ透明性もあるので好ましい。このとき、基材が透明で
あれば、被記録材も透明なものが得られる。基材が不透
明である場合には、基材の質感を損なわずに必要とされ
る物性を付与することが可能である。

【００１４】望ましくは、これらの物性に加え、色素担
持層の平均細孔半径が１５〜５０Åであり、その平均細
孔半径の±１０Åの半径を有する細孔の容積が全細孔容
積の４５％以上である場合は、特に定着性と透明性の両
立の観点から好ましい。平均細孔半径が１５〜３０Åで
あり、その平均細孔半径の±１０Åの半径を有する細孔
の容積が全細孔容積の５５％以上である場合はさらに好
ましい。なお、本発明における細孔径分布の測定は、窒
素吸脱着法による。

【００１５】例えば、擬ベーマイトで上記のような細孔
構造を有するものを製造するには、アルミニウムのアル
コキシドを加水分解して得たベーマイトゾルを用いるの
が好ましい。

【００１６】基材上に色素担持層を設ける手段は、ベー
マイトゾルに、バインダーを加えてスラリー状とし、ロ
ールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター
、ロッドコーター、バーコーターなどを用いて基材上に
塗布し、乾燥する方法を好ましく採用することができる
。

【００１７】バインダーとしては、でんぷんやその変性
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、ＳＢＲラ
テックス、ＮＢＲラテックス、ヒドロキシセルロース、
ポリビニルピロリドン等の有機物を用いることができる
。バインダーの使用量は、少ないと色素担持層の強度が
不十分になるおそれがあり、逆に多すぎると色素の担持
量が低くなるおそれがあるので、色素を担持する物質の
５〜５０重量％程度が好ましい。

【００１８】本発明において、基材としては種々のもの
を使用することができる。本発明の基材は、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート
、あるいはＥＴＦＥ等のフッ素系樹脂等のプラスチック
等を使用することができる。また、アルミナ水和物層の
接着強度を向上させる目的で、コロナ放電処理やアンダ
ーコート等を行なうこともできる。

【００１９】本発明において、擬ベーマイト層の下に、
酢酸セルロースからなる多孔質層を設けると、インク中
の溶媒吸収層として作用し、インクの乾燥が速やかにな
るので好ましい。

【００２０】酢酸セルロースとしては、酢化度が４０〜
５５％、平均重合度１００〜２００のものを用いるのが
好ましい。酢酸セルロース層の細孔構造は、細孔半径が
２００〜４００Åで、細孔容積が０．０１〜０．０３ｃ
ｃ／ｇであることが好ましい。酢酸セルロース層の厚さ
は、１〜２０μｍが適当である。

【００２１】基材上に、酢酸セルロース層を形成する方
法としては、特に限定されないが、例えば酢酸セルロー
スをアセトン等の溶媒に溶解して、適宜過塩素酸マグネ
シウムの等を加えたコート液を作製して、適宜公知の方
法で基材上に塗布し、乾燥する。

【００２２】

【実施例】（実施例１）酢酸セルロース５重量部、アセ
トン５０重量部、過塩素酸マグネシウム１重量部および
水１０重量部からなるコート液を、厚さ１００μｍのポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に、乾燥時の膜厚
が５μｍになるように塗布し乾燥した。さらにこの上層
に、平均細孔半径５０Åの擬ベーマイト層を乾燥時の膜
厚が１０μｍ（塗布量５ｇ／ｍ２）となるように積層し
た。このシートを、表１に示すような種々の濃度のポリ
オキシエチレンドデシルエーテルスルホン酸ナトリウム
溶液に浸漬した後乾燥して、種々の記録シートを得た。

【００２３】これらの記録用シートに、ヒューレットパ
ッカード社製プロッターＨＰ７５５０Ａを用いて、水溶
性インクでパターンを描いた。このシートに白紙で裏当
てをして、黒色の反射色濃度をサクラデンシトメーター
ＰＤＡ４５で測定した結果を表１に示す。このパターン
のにじみの程度を目視で観察し、○、△、×の３段階で
評価した（○：にじみなし、△：わずかににじみあり、
×：にじみ多い）。結果を表１に示す。接触角の測定結
果も合わせて示す。

【００２４】（実施例２）実施例１に用いたポリオキシ
エチレンドデシルエーテルスルホン酸ナトリウム溶液に
代えて、表１に示した種々の濃度のドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム溶液を使用した以外は、同様にして
記録用シートを得た。実施例１と同様の評価を行った結
果を表１に示す。

【００２５】（比較例）界面活性剤の浸漬処理を行わな
いシートについて、実施例と同様の評価を行った結果を
表１に示す。

【００２６】

【表１】

【００２７】

【発明の効果】本発明の記録用シートは、種々の印刷方
式に有効である。水性、油性いずれのインクを用いても
にじみのない明瞭な記録が可能である。特にプロッター
用として好適である。プロッターの被記録材として用い
た場合には、耐水性が良好で、色落ちが少なく色濃度が
高く、かつ均一な画像が得られる。また、サインペンな
どによる手書き用にも好ましく使用できる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基材上に、擬べーマイトからなる色素の担
持層を設けた記録用シートにおいて、擬べーマイトの表
面に界面活性剤が付与されていることを特徴とする記録
用シート。
【請求項２】請求項１の記録用シートの擬べーマイトか
らなる色素の担持層に、色素が担持された記録物。