JPH04263698A - 改良されたラッパーを有する喫煙物品 - Google Patents

改良されたラッパーを有する喫煙物品

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JPH04263698A
JPH04263698A JP3236863A JP23686391A JPH04263698A JP H04263698 A JPH04263698 A JP H04263698A JP 3236863 A JP3236863 A JP 3236863A JP 23686391 A JP23686391 A JP 23686391A JP H04263698 A JPH04263698 A JP H04263698A
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smoking article
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smoking
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Russell D Barnes
ラセル・ディーン・バーンズ
Kelly K Hutchison
ケリー・クリス・ハチソン
Carmen P Digrigoli
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Loyd G Kasbo
ロイド・ジョージ・カスボー
Peter E Brighenti
ピーター・ユージーン・ブリゲンティ
William F Cartwright
ウィリアム・フランシス・カートライト
Benji Dawn Morgan
ベンジ・ドーン・モーガン
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RJ Reynolds Tobacco Co
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    • A24D1/00Cigars; Cigarettes
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    • A24D1/00Cigars; Cigarettes
    • A24D1/22Cigarettes with integrated combustible heat sources, e.g. with carbonaceous heat sources
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F42/00Simulated smoking devices other than electrically operated; Component parts thereof; Manufacture or testing thereof
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シガレット等の喫煙物
品に使用するのためのラッパー(包被材)に関し、特に
、熱源と、それとは別体のエアゾール発生手段と、マウ
スピースを有する形式の喫煙物品のためのラッパーに関
する。より詳しくいえば、本発明は、そのような喫煙物
品の燃料素子の少くとも一部分を囲繞する内側ラッパー
及び、又は外側ラッパーとして実質的に非燃焼性の紙を
使用する喫煙物品に関する。
【0002】
【従来の技術】シガレット(紙巻タバコ)、及び、葉巻
、パイプタバコ等は、いろいろな形態のタバコ材を用い
るポピュラーな喫煙物品であるが、これらのポピュラー
な喫煙物品の改良又はその代替品としていろいろな種類
の喫煙製品及び喫煙物品が従来から提案されている。 多数のタバコ代替物喫煙物品のリストが米国特許第4,
079,742号に記載されている。「シトレル」や「
NSM」という商品名を有するタバコ代替物喫煙物品が
、1970年代に部分的タバコ代替物としてヨーロッパ
に導入されたが、長期間に亙っての商業的成功を実現す
ることができなかった。又、風味付蒸気及び、又は可視
エアゾールを発生するために用いられる喫煙物品も、例
えば米国特許第2,907,686号、3,258,0
15号、3,356,094号、3,516,417号
、4,340,072号及び4,474,191号等に
より従来から多数提案されている。ヨーロッパ特許公報
第212,234号、米国特許第4,708,151号
、4,714,082号、4,756,318号、4,
793,365号、4,827,950号、4,858
,630号、4,893,637号、4,893,63
9号、4,903,714号及び4,938,238号
には、タバコ材を燃焼させる必要なしに、かつ、相当な
量の不完全燃焼生成物を発生することなく、シガレット
及び葉巻タバコ喫煙の喜びを与えることができる喫煙物
品が開示されている。そのような喫煙物品は、熱発生の
ための可燃燃料素子と、燃料素子とは物理的に別個に、
しかし、燃料素子と熱交換関係に配置されたエアゾール
発生手段を用いる。エアゾール発生手段は、通常、タバ
コ香味改変剤、タバコ香味料、及びグリセリンのような
エアゾール創生物質を始め、圧縮タバコ材ペレット、タ
バコ材抽出物等のいろいろな形態のタバコ材を含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような喫煙物品
において、その燃料素子の少くとも一部分を囲繞する実
質的に非燃焼性の紙即ちラッパーを求める要望がある。 しかも、そのようなラッパーの多孔度、従って燃料素子
への空気流が喫煙中にラッパーが受ける物理的変化とは
独立しており、かつ、ラッパーは、喫煙中燃焼するので
はなく、焦げ、ラッパーの焦げたセルロース質分の大部
分を崩落させずにそのまま残す性質のものであることが
望ましい。本発明は、このような特性を有するラッパー
を備えた喫煙物品提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、可燃燃料素子のような熱源と、それとは
別体のエアゾール発生手段を有する喫煙物品のためのラ
ッパーとして使用するのに特に適したラッパーを提供す
る。本発明のラッパーは、燃料素子の少くとも一部分を
囲繞するものであって、1種類又は1種類以上の実質的
に非燃焼性紙から成り、該非燃焼性紙は、燃料素子の燃
焼中、該紙のセルロース質分を実質的に燃焼し尽くす必
要なしに、燃料素子の周面への空気流の量を制御するの
を助成することができる。本発明のラッパーのセルロー
ス質分は、燃焼するのではなく、焦げるのである。この
ことは、喫煙中、ラッパーの多孔度をほとんど増減させ
ることなく、灰(炭)の完全性(崩落せずに一体性であ
ること)を維持するのに役立つ。本発明の好ましい喫煙
物品は、喫煙者に喫煙の喜び(例えば、喫煙の香喫味、
感触、満足感等)を与えることができる。
【0005】本発明に従って調製されたラッパーは、特
に、上記ヨーロッパ特許公報第212,234号及び米
国特許第4,938,238号に記載されているような
喫煙物品において、喫煙中燃焼するラッパーの量のむら
(可変性)を少なくすることによって各個人の点火態様
及び、又は喫煙態様の慣行(癖等)の相違に付随するエ
アゾール送給量のむらを少なくする働きをする。
【0006】本発明は、又、そのようなラッパー材を用
いた喫煙物品に関する。本発明の好ましい喫煙物品は、
喫煙前の時点で約30mm未満の長さを有する炭素質燃
料素子と、燃料素子とは物理的に別体とされて、該燃料
素子の後方に(即ち、喫煙物品の、燃料素子の吸口端側
に)長手方向に配置されており、少くとも1種類のエア
ゾール創生物質を含むエアゾール発生手段とから成る。 通常、エアゾール発生手段は、燃料素子に対して熱交換
関係におかれる。通常少くとも約0.5mmの厚さの弾
性の空気透過性断熱層によって燃料素子の少くとも一部
分を囲繞することが好ましい。又、この喫煙物品には、
通常フィルタプラグセグメントの形としたマウスピース
を設けることが好ましい。このフィルタプラグセグメン
ト(以下、単に「フィルタセグメント」又は「フィルタ
」とも称する)は、吸引中(即ち、使用したとき)エア
ゾール発生手段から喫煙者の口へのエアゾールの通過を
できるだけ妨害しないように低濾過効率を有するもので
あることが好ましい。上記断熱層には、風味、香気及び
色を改善するためにタバコ材、タバコ材抽出物等を包含
させることもできる。又、エアゾール発生手段とフィル
タセグメントの間にひだ寄せタバコ紙(タバコ材製の紙
をひだ寄せしたもの)、又はメントールを含有したひだ
寄せ炭素入りシートのような風味含有材のセグメントを
配設することも好ましい。
【0007】本発明の好ましい喫煙物品は、通常刻み補
充料の形としたタバコ材のロール又は装入物を有し、こ
れを紙等のラップ材で包被してタバコロッドの形とする
。このタバコ材は、嵩膨脹させた刻み補充料、又は水性
抽出し、嵩膨脹させた刻み補充料等の加工タバコ材であ
ってよい。このタバコロッドには、その一成分としてガ
ラス繊維のような断熱材を含めることもできる。
【0008】上記エアゾール発生手段は、熱伝導性か、
あるいは耐熱性の容器又はハウジングを有するものとす
ることが好ましく、タバコロッドの長手方向貫通通路内
に配置する。この容器内には、1種類又は1種類以上の
エアゾール創生物質を装入する。そのようなエアゾール
創生物質としては、例えばタバコ粉末、噴霧乾燥させた
タバコ材抽出物又はタバコエッセンス等のタバコ材、及
び、又は、糖類、甘草、ココア等のタバコ風味料があり
、更には、蒸発すると煙状の可視エアゾールを発生する
グリセリン、プロピレングリコール及びトリエチレング
リコール等の多価アルコールがある。上記容器内に入れ
るエアゾール創生物質は、通常、アルミナビード、繊維
質炭素材、圧縮(例えば、マルメライザーで丸められた
)タバコ材、炭素、又はアルミナ又はそれらの混合物等
の基材(キャリア)に担持させる。
【0009】短い燃料素子は、上記容器の前に長手方向
に配置するのが好ましい。マウスピースは、該容器の、
燃料素子のある側とは反対側に配置する。ただし、マウ
スピースは、例えば空間(チャンバー)又は1つ又はそ
れ以上のスペーサ部材によって容器から分離させること
ができる。そのようなスペーサ部材にも、風味料又はエ
アゾール創生物質を含有させることができる。本発明に
よれば、断熱ジャケットによって囲繞した燃料素子の少
くとも一部分を1層又はそれ以上の実質的に非燃焼性の
紙又はラッパーで囲包する。先に述べたように、このラ
ッパーは、そのセルロース質分を実質的に焼尽させる(
燃焼し尽くす)ことなく、燃料素子の周面へ供給される
空気の量を制御するのを助成し、又、喫煙中燃焼するラ
ッパーの量のむらを少なくすることによって点火態様及
び、又は喫煙態様の慣行の相違に付随するエアゾール送
給量のむらを少なくする働きをする。
【0010】本発明のラッパーの利点は、ラッパーのセ
ルロース質分の実質的な焼尽を防止する量のCaCl2
 のような燃焼遅延剤を付与したラッパーを使用するこ
とによって得られる。ラッパーには、白亜又はTiO2
 のような焦げ淡色化剤(焦げの色調を明るく、又は薄
くするための物質)をも付与することが好ましい。本発
明のラッパーは、燃焼する燃料素子の周面へ供給される
空気の量を制御すのを助成し、側流煙を減少させる働き
をし、通常のシガレットの灰の色に類似した灰の色を創
生し、喫煙物品の有効寿命中均一なエアゾールの送給を
達成する。先に述べたように、本発明のラッパーは、燃
料素子の少くとも一部分、好ましくは燃料素子を囲繞し
た断熱材ジャケットの少くとも一部分を囲包する。
【0011】ラッパーが焼け落ちて断熱層で包まれた燃
料素子を実質的に露出させるようにした、上記ヨーロッ
パ特許公報第212,234号及び米国特許第4,93
8,238号に記載されているような従来の喫煙物品に
おいては、燃料素子からエアゾール発生手段への熱伝達
は、ラッパーのセルロース質分が実質的に焼き尽くされ
ることに依存している。これに対して、本発明のラッパ
ーのセルロース質分は、点火され、燃焼する燃料素子か
らの熱に露呈されても全体的に又は部分的に崩落せずに
残り、ラッパーの多孔度を増減させないように構成され
ている。従って、本発明のラッパーは、燃焼する燃料素
子への空気流を制御すのを助成し、各個人の点火態様や
喫煙態様の慣行の相違に付随するエアゾール送給量のむ
らを少なくし、側流煙を減少させるとともに、喫煙者の
口へ送られるエアゾールの送給量の均一性を維持又は改
善する。
【0012】本発明のラッパーは、1層又はそれ以上の
シート材で構成するが好ましく、それらのシートの内の
少くとも1つは、そのセルロース質分の焼尽を防止、又
は相当に遅延させるのに十分な量の燃焼遅延剤を含有し
たものとする。このラッパーは、又、特にそれが好まし
い断熱ジャケットのような喫煙物品の他の構成部材を囲
包するのに使用されている場合、少くとも部分的に、喫
煙物品の前端のいろいろな構成部材、例えば断熱ジャケ
ットの完全性を維持する役割を果たす。ラッパーには、
典型的なシガレットの灰の外観を有する灰を生成する白
亜(例えば、炭酸カルシュウム)又はTiO2 のよう
な焦げ淡色化剤をも含有させることが好ましい。
【0013】ある種の好ましい実施例においては、本発
明のラッパーは、燃料素子に点火すると焦げるが、実質
的に燃焼せず、喫煙中高い多孔性を維持する高多孔性の
内側ラッパーと、燃料素子に点火するとやはり焦げるが
、実質的に燃焼せず、喫煙中燃料素子への周辺空気の量
を制御するのを助成する高多孔性の外側ラッパーとで構
成する。外側ラッパーには、白亜のような焦げ淡色化剤
をも含有させることが好ましい。内側ラッパーと外側ラ
ッパーのこの組合せは、エアゾールの均一な送給、点火
態様及び、又は喫煙態様の慣行の相違に基因するエアゾ
ール送給量のむらの減少、及び、喫煙中喫煙物品の各構
成部分の完全性の維持等の利点をもたらす。
【0014】本発明のラッパーを用いた好ましい喫煙物
品は、FTC喫煙条件のもとで喫煙した場合最初の3パ
フ(3服)の吸込動作で、粒状物の総湿量(WTPM)
として測定して少くとも0.6mgのエアゾールを送給
することができる。(FTC喫煙条件とは、58秒間の
くすぶり(休止)期間をはさんで2秒間の吸込動作(吸
込み容積35ml)を行うことである。)本発明のより
好ましい実施例による喫煙物品は、最初の3パフの吸込
動作で1.5mg又はそれ以上のエアゾールを送給する
ことができる。最も好ましい実施例では、FTC喫煙条
件で喫煙して最初の3パフで3mg又はそれ以上のエア
ゾールを送給することができる。又、好ましい実施例で
は、少くとも約6パフ、好ましくは10パフの吸込動作
において1パフ当り平均少くとも約0.8mg(WTP
M)のエアゾールを送給する。
【0015】上述した利点に加えて、本発明の好ましい
喫煙物品のある種のものは、化学的に簡単で、主として
空気と、炭素酸化物と、水とエアゾール創生物質と、任
意の望ましい香味又はその他の望ましい揮発性物質と、
微量のその他の物質とから成るエアゾールを生成するこ
とができる。又、このエアゾールは、例えばエイムズ式
試験で測定して突然変異作用を有さないものとすべきで
ある。更に、好ましい喫煙物品は、事実上灰を生じない
ようにすることができるので、使用者は喫煙中灰を落と
す必要がない。
【0016】ここでいう「エアゾール」とは、可視、不
可視を問わず、蒸気、ガス、粒子等のことをいい、特に
、燃料素子からの熱がエアゾール発生手段内又は喫煙物
品のどこか他の部分に包含されている物質に作用するこ
とによって創生され、喫煙者にとって「煙」のように見
える成分のことをいう。
【0017】ここでいう「伝導熱交換関係」とは、熱が
燃料素子の燃焼中終始燃料素子からエアゾール発生手段
へ伝導によって伝えられるように配置されたエアゾール
発生手段と燃料素子との物理的構成をいう。伝導熱交換
関係は、エアゾール発生手段を燃料素子に接触させて、
燃料素子の燃焼部分に近接するように配置することによ
って、及び、又は、燃焼する燃料素子からエアゾール発
生手段へ熱を伝えるための伝導部材を用いることによっ
て設定することができる。伝導による熱伝達を行なう上
記2つの方法を併用することが好ましい。
【0018】ここでいう「炭素質」とは、主として炭素
から成るという意味である。
【0019】ここでいう「断熱部材」は、主として断熱
の機能を果すあらゆる材料を含む。それらは、使用中燃
焼しないものであることが好ましいが、緩燃性炭素等、
及び、特に、低温品種のガラス繊維のような、使用中溶
融する物質を含むものであってもよい。断熱材は、g−
cal/(sec)(cm2 )(℃/cm)単位で約
0.05未満、好ましくは約0.02未満、最も好まし
くは約0.005未満の熱伝導性を有することが好まし
い。(「ハックの化学辞典」34、1969年第4版及
び「ラングの化学ハンドブック」10、272−274
、1973年第11版参照)。
【0020】
【実施例】本発明によれば、喫煙物品の燃料素子の周面
へ十分な量の空気を供給するのを助成する実質的に非燃
焼性の独特のラッパーが提供される。このラッパーは、
少くとも一部分を空気透過性断熱層によって囲繞された
可燃性燃料素子と、それとは物理的に別体のエアゾール
発生手段を有する、上記ヨーロッパ特許公報第212,
234号に記載されているような喫煙物品に特に適する
【0021】当業者には明らかなように、本発明による
実質的に非燃焼性のラッパーによって燃料素子へ供給さ
れる空気流のコンシステンシー及び量は、システム従属
性であり、いろいろな因子によって変化する。そのよう
な因子としては、燃料源即ち燃料素子によって発生され
るエネルギー量、使用されるエアゾール発生手段の放熱
子効果、エアゾール創生物質の量、エアゾール創生物質
担持するのに用いられる基材(キャリア)材料の物理的
特性、エアゾール創生物質の湿分、燃料素子を囲繞する
断熱ジャケットのタイプ及び厚さ、喫煙物品の前端の総
質量、燃料素子の周りを取り巻くタバコロッド又はその
他の空気透過性断熱材を通る空気量に比べて燃料素子を
通る空気の量、喫煙物品の前端構成部材の熱伝導性の度
合、喫煙物品を通しての圧力降下の大きさ、等がある。
【0022】本発明によるラッパーの使用によって燃料
素子の周面に達する空気の量を制御することは、幾つか
の理由から重要なことである。例えば、本発明のラッパ
ーは、燃料素子へ供給される空気流のコンシステンシー
及び量が喫煙物品の点火中及び喫煙中終始比較的一定に
保たれるようにする。本発明のラッパーのセルロース質
分は実質的に燃尽する(焼失する)ことがないので、燃
焼する燃料素子への空気流は、喫煙物品に点火すること
によって惹起される物理的及び化学的変化からは比較的
独立している(無関係である)。
【0023】本発明のラッパーの1つの重要な側面は、
ラッパーのセルロース質分が燃焼せず、焦げることであ
る。ラッパーの焦げ現象は、燃料素子の周面に対して制
御された量の空気を供給する。なぜなら、ラッパーの残
留部分、即ち焦げたセルロース及び、又は灰成分が喫煙
物品の喫煙中実質的に崩落せずそのまま残されるからで
ある。上記ヨーロッパ特許公報に記載されているような
従来の喫煙物品においては、燃料素子を囲包した紙は、
通常、実質的に焼き尽くされ、燃料素子へ十分な空気流
を供給する。換言すれば、従来の喫煙物品においては、
燃料及びそれを囲包した紙(ラッパー)が後方へ燃焼し
ていくにつれて空気流の制御が失われるか、あるいは、
燃料素子へ所要の空気流を供給するための特別の部材、
例えば、上記米国特許第4,938,238号に記載さ
れた喫煙物品におけるように燃料素子へ所要の空気流を
供給するように融解するガラス繊維の使用を必要とする
【0024】燃料素子への空気流の制御は、又、個々の
喫煙者の点火及び、又は喫煙態様の慣行(癖)の相違に
基因するエアゾール送給のむら(ばらつき)を最少限に
する上でも重要である。喫煙者の点火及び、又は喫煙態
様の慣行は、FTC喫煙条件(58秒間のくすぶり(休
止)期間をはさんで2秒間の吸込動作(吸込み容積35
ml)を行うこと)に近い慣行から最初に慌ただしく2
〜3パフ吸込んだ後、比較的長いくすぶり期間をおく極
端な慣行に至るまで人によってまちまちである。例えば
、従来のラッパー(例えば、米国特許第4,938,2
38号に記載されたもの)を使用した従来の喫煙物品に
点火して最初に1〜2パフ吸った後、次のパフまで1分
程も放置しておいたとすると、その喫煙物品の有効寿命
中に得られるエアゾールの送給量は、大幅に減少する。 それは、主として、燃料素子を囲包しているラッパーの
焼失が不完全であるためであると考えられる。本発明の
ラッパーは、喫煙物品の点火中及び喫煙中終始所望のコ
ンシステンシー及び量の空気を燃料素子へ供給すること
によってエアゾール送給量のむらを減少させる働きをす
る。第11図は、非バーンバック喫煙方法を用いた場合
のパフ数と、WTPM(粒状物の総湿量)として測定し
たエアゾール送給量との関係について上記米国特許第4
,938,238号に記載されているようなラッパーを
用いた従来の喫煙物品Cと、本発明によるラッパーを用
いた喫煙物品Dと比較したグラフである。第11図から
分かるように、非バーンバック喫煙方法を用いた場合、
従来の喫煙物品Cにおいてはエアゾール送給量(WTP
M)の総量が相当に減少する。これは、主として、燃料
素子への周辺空気の量の減少によるものと考えられる。 これに対して、本発明のラッパーを用いた喫煙物品Dは
、非バーンバック喫煙方法により空気流が制限されるに
も拘らず、所望量をエアゾールを送給する。ここで、「
非バーンバック喫煙方法」とは、喫煙物品に点火した後
直ちに1〜2パフ連続して吸込み、1分後に3服目と4
服目のそれぞれ容積50mlのパフを60秒の間隔をお
いて吸込み、5服目及びそれ以後のパフ(それぞれ容積
30ml)を30秒間隔で吸込む喫煙方法である。
【0025】空気流を制御することは、ピークパフ(エ
アゾール送給量が最大となるパフ)における送給エアゾ
ールの量(WTPM)を制御する働きをもし、その結果
として、その喫煙物品の有効寿命中エアゾールの送給量
をより均一にする働きをする。従って、空気流の制御は
、例えば燃料素子の寿命を延長することによって、所望
のパフ数を供給し、かつ、所望のWTPMを維持する働
きをする。第10図は、FTC喫煙条件下で喫煙した場
合のパフ数と、WTPM(粒状物の総湿量)として測定
したエアゾール送給量との関係について上記米国特許第
4,938,238号に記載されているようなラッパー
を用いた従来の喫煙物品Aと、本発明によるラッパーを
用いた喫煙物品Bと比較したグラフである。第10図か
ら分かるように、FTC喫煙条件下で喫煙した場合、本
発明のラッパーを用いた喫煙物品Bは、従来のラッパー
を用いた喫煙物品Aによって得られるのと同等の望まし
い量のエアゾールを送給する。
【0026】燃料素子への空気流の制御は、又、エアゾ
ール発生手段に到達する周辺空気の量を制御することに
なるので、ガスの温度を低下することになり、それによ
って喫煙者が知覚するエアゾールの温度を低くする効果
もある。
【0027】燃焼するのではなく、「焦げる」本発明の
ラッパーは、又、側流煙の量を減少させる効果もある。 側流煙の減少は、一つには、喫煙中、特に最初の数服の
パフ中に燃焼するラッパーのセルロース質分の量が少な
いことによるものと考えられる。
【0028】本発明の一側面によれば、ラッパーは、そ
の素材である紙のセルロース質分の焼尽を実質的に抑止
し、しかも、燃料素子へ供給される空気流の望ましいコ
ンシステンシー及び量を喫煙物品の点火中及び喫煙中終
始維持するために燃焼遅延剤で処理された1層又はそれ
以上のシガレット用ラッパー(シガレット用巻紙)又は
それに類似した紙で構成する。
【0029】内側及び、又は外側ラッパーの多孔度は、
先に述べたシステム従属因子の他に、燃料素子の物理的
特性(例えば、通路の数及び配置)、燃料素子の燃焼特
性(例えば、喫煙中の燃料素子の燃焼温度)、燃料素子
及び、又はエアゾール発生手段を囲繞するタバコロッド
及び、又は断熱材の密度等のいろいろな因子に応じて広
範囲に変更することができる。一般には、コレスタ多孔
度で、約5〜6500cm/分、好ましくは約100〜
3000cm/分、最も好ましくは約300〜2000
cm/分の間とすることができる。
【0030】以下に述べるように、ある種の好ましい実
施例においては、塩化カルシュウムのような燃焼遅延剤
を内側ラッパーのベース紙及び、又は外側ラッパーのベ
ース紙にその製造工程中に導入し、焦げ淡色化剤及びそ
の他の添加剤をコーチングとして外側ラッパーに被覆す
る。このような好ましい実施例では、内側ラッパー及び
、又は外側ラッパーのベース紙の多孔度は、コーチング
を被覆することによって減少される。しかし、喫煙物品
に点火した後は、コーチングが漸次分解していくので、
被覆ラッパーの多孔度は、そのラッパーのベース紙のそ
れに近づく。
【0031】本発明に従って使用することができる燃焼
遅延剤としては、喫煙条件下でのセルロースの分解温度
を低下させる無機ハロゲン化物、硫酸塩及び燐酸塩等の
無機塩がある。好適な塩化物の塩は、塩化カルシュウム
、塩化アンモニウム、塩化マグネシウムである。塩化カ
ルシュウムは、好ましい燃焼遅延剤である。使用しうる
その他の燃焼遅延剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸
一アンモニウム等の硫酸塩、燐酸二ナトリウム等の燐酸
塩がある。喫煙物品に点火したとき、例えば上述したシ
ガレット用巻紙が焦げるだけで、そのセルロース質分を
実質的に焼尽させないようにする量の燃焼遅延剤を該シ
ガレット用巻紙に適用することが好ましい。
【0032】燃焼遅延剤の量は、上述した多孔度及びシ
ステム従属因子、並びに、燃料素子を囲包するラッパー
として内側ラッパーだけ、又は外側ラッパーだけを用い
るかあるいは両方を用いるかによって決められる。燃焼
遅延剤の量は、喫煙物品に点火した後、喫煙物品の燃料
素子部分を囲繞するラッパーの約30重量%以上を焦げ
たセルロース及び、又は灰成分の形で残すのに十分な量
とすべきである。好ましくは約40重量%以上、最も好
ましくは約45〜75重量%が残るようにすべきである
。焦げたセルロース及び、又は灰成分の形の残留ラッパ
ーの量は、例えばデユポン社の2100熱重量分析器を
用いて熱重量分析法によって容易に測定することができ
る。第12図は、本発明の好ましいラッパーの1例、即
ち、燃焼遅延剤と、白亜とカシルR (KASILR 
)(登録商標)とCMCから成るコーチングとの両方を
包含したキンバリ・クラーク・コーポレーシヨン社製の
実験紙P2674−190の熱重量分析の結果を示すグ
ラフである。第12図から分かるように、250〜55
0℃の温度(好ましい喫煙物品の燃料素子を囲繞するラ
ッパーが露呈される温度)下でのこの紙の焦げたセルロ
ース及び、又は灰成分の量は、約45〜75重量%であ
る。ただし、このラッパーに、後述の例1で述べるP2
674−190に包含されるようなコーチングを添加す
ると、上記重量%は、その添加されるコーチングの量に
応じて変わってくる。一般に、内側及び、又は外側ラッ
パーに添加される燃焼遅延剤の量は、約3〜15重量%
、好ましくは約6〜13重量%、最も好ましくは約8〜
11重量%である。
【0033】本発明に従って使用することができる焦げ
淡色化剤としては、白亜、クレー、TiO2 、MgO
等がある。TiO2 と白亜は、特に、上記好ましい燃
焼遅延剤CaCl2 と組合せて使用する場合に好まし
い焦げ淡色化剤である。使用される焦げ淡色化剤の量は
、淡色化の所望度合、焦げ淡色化剤をラッパーに塗布す
るのか、ラッパーの素材であるパルプの一成分として添
加するのか、ラッパーの多孔度、ラッパーに適用される
燃焼遅延剤及びその他の添加剤の量、等のいろいろな因
子に応じて決められる。例えば、燃焼遅延剤がCaCl
2 である場合、焦げ淡色化剤の量は、約1〜50重量
%、好ましくは約4〜20重量%、最も好ましくは約6
〜8重量%とすべきである。
【0034】本発明のある種の好ましい実施例において
有用なその他の添加剤として、燃焼遅延剤及び、又は焦
げ淡色化剤と相互作用する、及び、又は、それらの添加
を容易にする添加剤がある。そのような添加剤としては
、カシルR のような水和珪酸塩、CMCのような結合
剤、グアーガム、ケルジン(Kelgin)等がある。 使用される添加剤の量は、使用される燃焼遅延剤及び焦
げ淡色化剤の種類及び量、並びにそれらがラッパーに適
用される態様等を含むいろいろな因子に応じて決められ
る。ある種の好ましい実施例においては、カシルR の
ような添加剤は、使用された焦げ淡色化剤に対して相乗
効果を有することが認められた。一般に、カシルR を
添加剤とする場合は、その添加剤の量は約1〜15重量
%、好ましくは約2〜8重量%、最も好ましくは約3〜
5重量%とする。ガムの場合は、その量は約0.1〜5
重量%、好ましくは約0.25〜3重量%、最も好まし
くは約0.5〜1.5重量%とする。
【0035】当業者には明らかなように、燃焼遅延剤及
び、又は焦げ淡色化剤及び、又はその他の添加剤を適用
するのにいろいろな慣用の方法を用いることができる。 そのような方法としては、計量ロッド塗布法、エアナイ
フ塗布法、ブラケット式ナイフ塗布法、又はキスロール
塗布法等がある。好ましい方法は、計量ロッド塗布法で
ある。この方法の詳細については、例えばカーク・オス
マー編「化学大辞典」第3版、第6巻(1979年)第
396頁を参照されたい。
【0036】燃焼遅延剤とその他の添加剤は、どんな順
序で、あるいは一緒に添加してもよいが、燃焼遅延剤を
その他の添加剤より前にラッパーに塗布又は導入し、そ
の後、他の添加剤をコーチングとして外側ラッパーに添
加するのが好ましい。より好ましくは、燃焼遅延剤を、
ラッパーを製造するのに使用されるパルプ混合物に添加
する。
【0037】先に述べたように、本発明に従って内側ラ
ッパー又は外側ラッパーにコーチングを被覆すると、ラ
ッパーのベース紙の多孔度が減少する。点火後、コーチ
ングが漸次分解し、残留するラッパーの多孔度は、コー
チングを被覆される前のベース紙のそれに近くなる。
【0038】先に述べたように、内側ラッパー及び外側
ラッパーの要件は典型的なシガレット用巻紙で充足する
ことができるが、内側ラッパー及び外側ラッパーとして
好ましいのは、それぞれキンバリ・クラーク・コーポレ
ーシヨン社製の実験紙P2674−190及びP267
4−52である。一般に、上記P2674−190のよ
うな外側ラッパーとして用いられる紙の好ましい組成は
、以下の通りである。 ベース紙 基本重量                    約
34g/m2 水和さらしクラフトパルプ    約8
8〜89重量%コレスタ多孔度           
   500cm/分燃焼改変添加剤        
      約11重量%のCaCl2 反応性サイズ
剤              約0.3重量%のハー
コンR 70(登録商標)コーチング(ベース紙の重量
%として)                    
        7.8重量%の白亜        
                    4.3重量
%のカシルR                   
          1.0重量%のCMC上記P26
74−52のような内側ラッパーとして用いられる紙の
好ましい組成は、以下の通りである。 ベース紙 基本重量                    約
28g/m2 水和さらしクラフトパルプ    約9
1〜93重量%コレスタ多孔度           
   1400cm/分燃焼改変添加剤       
       約6〜8重量%のCaCl2 反応性サ
イズ剤              約0.3重量%の
ハーコンR 70(登録商標)
【0039】本発明のラ
ッパーに被覆するものとして白亜、TiO2 のような
焦げ淡色化剤を使用した場合、それらは通常の不透明顔
料として機能するのではなく、望ましい明るい灰色を呈
するために未知の化学的態様で機能する。焦げ淡色化剤
を省略すると、ラッパーの焦げ色が黒色になり、好まし
くない。
【0040】本発明の紙の製造は、当業者には周知の慣
用の製紙法を用いて行うことができる。一般に、シート
成分を水と混合し、得られたスラリーを製紙ワイヤに載
せて水を除去し、得られたシートを加熱ローラの間に通
すことによって乾燥させる。この加工中、紙の強度を増
大させるためにハーコンR 70又はアクアペルR (
いずれもハーキュリーズ・ケミカル社から販売されてい
る)のような反応性サイズ剤を用いるのが有利である。 エアフォーミングのようなその他のウエブフォーミング
法も所望に応じて用いることができる。
【0041】本発明の好ましい内側ラッパー/外側ラッ
パー組合せ実施例における各紙層の厚さは、通常、典型
的なシガレット用巻紙のそれと同様である。
【0042】本発明のラッパーを適用するのに好適な喫
煙物品及びその各構成部材は、米国特許第4,771,
795号、4,714,082号、4,756,318
号、4,793,365号、4,827,950号及び
4,938,238号、及びヨーロッパ特許公報第21
2,234号に詳しく記載されている。又、好適な燃料
素子を製造するための方法は、ヨーロッパ特許公報第2
36,992号に記載されている。燃料素子を一端に挿
入した好ましいエアゾール創生物質担持基材充填カート
リッジを組立てるのに適した装置は、ヨーロッパ特許公
報第257,230号に記載されている。本発明の好ま
しい喫煙物品を製造するのに適した装置は、ヨーロッパ
特許公報第299,260号及び299,272号に記
載されている。
【0043】第1図を参照すると、本発明の一実施例に
よるシガレットが示されている。このシガレットは、第
2又は3図に示されるような複数の貫通通路11を有す
る短い炭素質燃料素子即ち熱源10を有している。燃料
素子10は、図示の実施例ではガラス繊維のような断熱
繊維製の弾性断熱ジャケット16によって囲包されてい
る。弾性断熱ジャケット(以下、「断熱ジャケット」又
は「断熱材層」とも称する)16は、内側ラッパー34
で包被されている。この内側ラッパー34は、本発明に
従ってCaCl2 のような燃焼遅延剤で処理したもの
とすることができる。
【0044】燃料素子10の後方に耐熱ハウジング又は
容器12が長手方向に配置されている。容器12は、通
常、アルミニウムのような熱伝導性材料で製造する。容
器12内には、エアゾール創生物質を担持させた粒状の
エアゾール創生物質担持基材14が装入されている。エ
アゾール創生物質担持基材(以下、単に「基材」とも称
する)としては、耐熱性炭素繊維、圧縮炭素、アルミナ
又はタバコ材ペレット等のいろいろな形態のものを使用
することができる。基材14は、グリセリン、タバコ香
味料のような物質、又はタバコ粉末、裁刻タバコ葉片、
タバコ材抽出物のようなタバコ材等のエアゾール創生物
質のためのキャリアとして機能する。容器12は、燃料
素子10を挿入するための開放端と、1つ又は複数のス
リット状通路又はスロット20を備えた閉鎖端を有して
いる。通路20は、蒸発したエアゾール創生物質を通す
が、容器12内に基材14を保持するような寸法とされ
ている。容器12とその中に装入されたエアゾール創生
物質担持基材14とでエアゾール発生手段を構成する。
【0045】容器12は、タバコ材のロール即ちタバコ
材装入物18内に配置し、タバコ材のロール18によっ
て囲繞されるようにする。通常、タバコ材のロール18
は、刻み補充料であるが、押出成形されたタバコ材等の
その他の形態のタバコ材を使用することもできる。一般
に、刻み補充料は、タバコ葉片のストランド又は裁刻片
、再生タバコのストランド又は裁刻片、タバコ葉片と加
工(例えば、水で抽出された)タバコ葉片の膨嵩された
ストランド又は裁刻片、加工タバコ葉柄、又はそれらの
ブレンドである。このタバコ材のロール18をシガレッ
ト用巻紙のようなラッパー材33で囲包することによっ
て内部に容器12を有するタバコロッドを構成する。
【0046】断熱ジャケット16によって囲繞された燃
料素子10と、上記タバコロッドを外側ラッパー31で
包被する。外側ラッパー31には、本発明に従ってCa
Cl2 のような燃焼改変剤即ち燃焼遅延剤及び、又は
白亜又はTiO2 のような焦げ淡色化剤が適用(塗布
又は含有)されている。
【0047】タバコロッドの吸口端には、マウスピース
22を配設する。マウスピースは、(i)紙ラッパー3
5で包被した香味料含有材のセグメント24(例えば、
メントール等の香味を担持したタバコ紙又は炭素入りシ
ートの弛くひだ寄せしたウエブ)と、(ii)紙ラッパ
ー32で包被したフィルタ材のセグメント26(例えば
、不織熱可塑性繊維製のひだ寄せシート)を含むフィル
タプラグとで構成する。第1図に示されるように、香味
料含有材のセグメント24は、空間25によって容器1
2から離隔されている。この実施例では紙ラッパー35
は、保持手段27(第4、5図参照)を形成するように
そのその円周の一部分にスリットを切設されて内方へ折
込まれている。保持手段27は、容器12が空間25内
へ変位するのを防止するためのものである。第6、7図
に示される別の好ましい実施例では、保持手段27は、
剛性の紙筒27bと、全長に亙って一部分が内方へ折込
まれており、紙筒27b内に挿入された剛性の紙筒27
aとで構成されている。この紙筒27a,27bは、空
間25及び、又はセグメント24の代りに設けることが
できる。
【0048】セグメント24,26のようなセグメント
をシート材のウエブからそれぞれ製造するのに適した装
置は、米国特許第4,807,809号及びヨーロッパ
特許出願第304,759号に開示されている。それら
の2つのセグメントを包被紙36で包被し、結合状態に
保持する。更に、所望ならば、この喫煙物品の例えば吸
口端近くにレーザー穿孔法又は機械的穿孔法を用いて稀
釈空気導入のための一連のパーフォレーション(図示せ
ず)を環状に穿設することができる。
【0049】燃料素子及びタバコロッドを含む、喫煙物
品の前端部分とマウスピース22を突合せ、マウスピー
ス22全体と、それに隣接するタバコロッドの一部分を
チップ材30で包被することによって両者を結合状態に
保持する。
【0050】第8図は、本発明の別の好ましい実施例を
示す。この実施例は、第1図の実施例の喫煙物品の空間
25内にタバコ紙24′(タバコ材でできた紙)の弛く
ひだ寄せしたウエブを配設した点を除いて第1図の実施
例と類似している。第9図は、タバコ紙24′の弛くひ
だ寄せしたウエブの断面図である。このウエブは、エア
ゾールにタバコ風味を付与するとともに、第1図の実施
例の保持部材27と同様に容器12を保持する役割をも
果たす。
【0051】本発明の喫煙物品には、喫煙物品に火がつ
いているか、あるいは火が消えているかを判別するため
の手段を設けることもできる。そのような手段の1例は
、米国特許第4,854,332号に記載されているよ
うに、シガレットの一部分として設けられる熱変色性材
である。そのような熱変色性材は、約40〜80℃のシ
ガレットの表面温度範囲で可逆的に変色する。本発明の
喫煙物品に使用することができるその他の温度表示手段
は、当業者には周知である。
【0052】以下に本発明を具体化した実際の例を説明
するが、これらの例は、本発明の範囲を限定するもので
はない、特に断わらない限り、以下の説明において用い
られる「部」及び「%」は、いずれも重量基準である。
【0053】例  1 第1及び3図に示されるようなシガレットを以下のよう
にして調製した。 熱源の調製 直径12μの平均粒度を有する約92部の硬質木材パル
プ炭素と、メルク・エンド・カンパニーからアモロイド
HVという商品名で販売されている約8部の高粘度アル
ギン酸アンモニウム(結合剤)から、長さ約9mm、直
径4.5mm、嵩密度約0.93g/ccのほぼ円筒形
の燃料素子を調製する。
【0054】詳述すれば、上記硬質木材パルプ炭素は、
グランド・プレーリ・カナディアン・クラフトのタルク
不含有硬質木材紙を窒素雰囲気下で加熱し、温度を少く
とも750℃の最終炭化温度にまで紙の酸化を最少限に
するように段階的に上昇させることによって調製する。 得られた炭素材を窒素雰囲気下で35℃以下の温度にま
で冷却し、次いで、直径約12μの平均粒度を有する微
粉末に粉砕する。この微粉砕硬質木材炭素を上記結合剤
と、固いドウ状のペーストを得るのに十分な水と混合す
る。
【0055】上記ペーストをラム式押出機を用いて押出
成形することによって燃料素子を得る。この燃料素子は
、その周面に全長に亙って延長した、各々深さ約0.8
13mm、幅約0.406mmのスロット又は溝の形の
5つの通路を有する。この燃料素子の断面形状は第3図
に示されている。得られた押出成形品(燃料素子)を空
気乾燥させて弾性の押出成形品を得る。次いで、この押
出成形品を長さ9mmの部片に切断して複数個の燃料素
子を得る。
【0056】基材 エアゾール創生物質を担持するための基材は、W.R.
グレース・アンド・カンパニーから販売されている、平
均粒度15μの粉末状のD2−2600焼結αアルミナ
45部と、直径15μの粒度を有する炭素粉末15部と
、約200タイラーメッシュの粒度を有するブレンドタ
バコ粉末10部と、約200タイラーメッシュの粒度を
有するケーシング処理されたブレンドタバコ粉末10部
と、グリセリン及び香味料20部とから成る圧縮粒状物
である。この基材は、上記組成のペーストを高速回転デ
ィスク上に押出し、小さなほぼ球状のボールを形成する
ことによって得られる。この工程及びそのための装置は
、米国特許第4,893,639号に記載されている。
【0057】カートリッジ組立体 アルミニウムシートを深絞り成形することによって一端
が開放し、他端が閉鎖した、長さ約30mm、外径約4
.5mm、内径約4.3mmの円筒形の容器を製造する
。この容器の閉鎖端に約0.65mm×3.45mmの
2つのスロット状開口を約1.14mmの間隔をおいて
形成する。この容器内に、340mgのエアゾール創生
物質及びそれを担持した基材を装入する。次いで、この
容器の開放端に、上記燃料素子を約2mmの長さだけ挿
入してカートリッジ組立体を組立てる。従って、燃料素
子の前端は、容器の前端から約7mm突出している。
【0058】断熱ジャケット 長さ15mm、直径4.5mmのプラスチックチューブ
の外周をやはり長さ15mmの断熱ジャケットで包被す
る。プラスチックチューブは、断熱ジャケットの内径を
規定するためのものであり、後述するように、後で抜き
取る。断熱ジャケットは、オーエンス・コーニング社の
Cガラス繊維マットで構成したものである。得られたガ
ラス繊維製断熱ジャケットの直径は約7.5mmである
。この断熱ジャケットを上述した内側ラッパー材P25
74−52で包被する。内側ラッパー材P2574−5
2は、約6〜8%のCaCl2 で処理した水和さらし
クラフトパルプから造られた紙である。
【0059】タバコ材のロール バーレー種タバコ、熱風乾燥タバコ及びオリエンタルタ
バコの刻み補充料の膨嵩ブレンドから成るタバコ材のロ
ールをキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンからP1
487−125という商品名で販売されている紙で包被
し、直径約7.5mm、長さ約22mmのタバコロッド
を形成する。
【0060】シガレットの前端部分の組立て上述した内
側ラッパーで包被された断熱ジャケットの全長と、タバ
コロッドの全長とを上述した紙P2674−190から
成る本発明の外側ラッパーで包被することによって両者
を結合する。P2674−190は、ベース紙に約11
重量%のCaCl2 を含有させたものであり、7.8
重量%の白亜と4.3重量%のカシルR と1.0重量
%のCMCから成るコーチングを有している。このタバ
コロッドの吸口端側からドリルで穴をあけ、タバコロッ
ドに直径約4.6mmの長手方向の貫通通路を穿設する
。ドリルの尖端は、上述した断熱ジャケット内のプラス
チックチューブ内に進入して該プラスチックチューブに
係合することができる形状とされている。次いで、この
ドリルとそれによって係合されたプラスチックチューブ
をタバコロッドの吸口端側から引抜きながら、それと併
行して上記結合された断熱ジャケットとタバコロッドの
前端から上述したカートリッジ組立体(エアゾール創生
物質担持基材を充填した容器と燃料素子との組立体)を
挿入する。カートリッジ組立体は、その燃料素子の点火
端が断熱ジャケットの前端と揃うまで挿入する。かくし
て得られたシガレットの前端部分組立体の全長は、約3
7mmである。
【0061】マウスピース マウスピースは、紙ラッパーで包被した弛くひだ寄せし
たタバコ紙の長さ20mmの第1円筒状セグメント(第
9図参照)と、同様に紙ラッパーで包被したメルトブロ
ー成形による不織ポリプロピレンのひだ寄せウエブの長
さ20mmの第2円筒状セグメント(第8図参照)とで
構成する。各セグメントは、米国特許第4,807,8
09号に記載された装置を用いて製造されたロッドを切
断することによって得られる。詳述すれば、第1円筒状
セグメントは、直径約7.5mmであり、キンバリ・ク
ラーク・コーポレーシヨンからP1487−184−2
という商品名で販売されている紙プラグラッパーで包被
したキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンのタバコ紙
P144−GNAのひだ寄せウエブである。第2円筒状
セグメントは、直径約7.5mmであり、キンバリ・ク
ラーク・コーポレーシヨンからP1487−184−2
という商品名で販売されている紙プラグラッパーで包被
したキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンの不織ポリ
プロピレンPP100のひだ寄せウエブである。これら
の2つのセグメントを突合せ関係に軸線方向に整列させ
、両者をシンプソン・ペーパー・カンパニーからK−1
377−196Fという商品名で販売されている紙ラッ
パーで包被することによって結合する。得られたマウス
ピースの長さは約40mmである。
【0062】シガレットの最終組立て 上記前端部分組立体の容器の端部を前記マウスピースの
ひだ寄せしたタバコ紙のセグメントに隣接させて、前端
部分組立体をマウスピースに突合せ関係に軸線方向に整
列させる。次いで、マウスピースの全長と、それに隣接
した前端部分組立体の約5mmの長さ部分をエクスタ・
コーポレーシヨンから30637−801−12001
という商品番号で販売されているチップ材で包被するこ
とによって前端部分組立体とマウスピースを結合する。
【0063】このシガレットを使用する場合は、シガレ
ットライターで燃料素子に点火し、吸口端を口にくわえ
て吸込めば、タバコ香味をもった可視エアゾールを吸引
することができる。
【0064】例  2 第1及び3図に示されるようなシガレットを以下のよう
にして調製した。 熱源の調製 直径12μの平均粒度を有する約72部の硬質木材パル
プ炭素と、バーレー種タバコ、熱風乾燥タバコ及びオリ
エンタル種タバコを含む約20部のブレンドタバコ粉末
(粒度約200タイラーメッシュ)と、ハーキュリーズ
社から7HFSCMCという商品名で販売されている約
8部のナトリウムカルボキシメチルセルロース(結合剤
)から、長さ9mm、直径4.5mm、嵩密度約1.0
2g/ccのほぼ円筒形の燃料素子を調製する。
【0065】詳述すれば、上記硬質木材パルプ炭素は、
グランド・プレーリ・カナディアン・クラフトのタルク
不含有硬質木材紙を窒素雰囲気下で加熱し、温度を少く
とも750℃の最終炭化温度にまで紙の酸化を最少限に
するように段階的に上昇させることによって調製する。 得られた炭素材を窒素雰囲気下で35℃以下の温度にま
で冷却し、次いで、直径約12μの平均粒度を有する微
粉末に粉砕する。この微粉砕硬質木材炭素を上記結合剤
即ちナトリウムカルボキシメチルセルロースと、固いド
ウ状のペーストを得るのに十分な水と混合する。
【0066】上記ペーストをラム式押出機を用いて押出
成形することによって燃料素子を得る。この燃料素子は
、その周面に全長に亙って延長した、各々深さ約0.8
13mm、幅約0.406mmのスロット又は溝の形の
5つの通路を有する。この燃料素子の断面形状は第3図
に示されている。得られた押出成形品(燃料素子)を空
気乾燥させて弾性の押出成形品を得る。次いで、この押
出成形品を長さ9mmの部片に切断して複数個の燃料素
子を得る。
【0067】基材 エアゾール創生物質を担持するための基材は、W.R.
グレース・アンド・カンパニーから販売されている、平
均粒度15μの粉末状のD2−2600焼結αアルミナ
45部と、直径15μの粒度を有する炭素粉末15部と
、約200タイラーメッシュの粒度を有するブレンドタ
バコ粉末10部と、約200タイラーメッシュの粒度を
有するケーシング処理されたブレンドタバコ粉末10部
と、グリセリン19部及び香味料1部とから成る圧縮粒
状物である。この基材は、上記組成のペーストを拘束回
転ディスク上に押出し、小さなほぼ球状のボールを形成
することによって得られる。この工程及びそのための装
置は、米国特許第4,893,639号に記載されてい
る。
【0068】カートリッジ組立体 アルミニウムシートを深絞り成形することによって一端
が開放し、他端が閉鎖した、長さ約30mm、外径約4
.6mm、内径約4.4mmの円筒形のカートリッジ即
ち容器を製造する。この容器の閉鎖端に約0.65mm
×3.45mmの2つのスロット状開口を約1.14m
mの間隔をおいて形成する。この容器内に、340mg
のエアゾール創生物質及びそれを担持した基材を装入す
る。次いで、この容器の開放端に、上記燃料素子を約2
mmの長さだけ挿入してカートリッジ組立体を組立てる
。従って、燃料素子の前端は、容器の前端から約7mm
突出している。
【0069】断熱ジャケット 長さ15mm、直径4.5mmのプラスチックチューブ
の外周をやはり長さ15mmの断熱ジャケットで包被す
る。プラスチックチューブは、断熱ジャケットの内径を
規定するためのものであり、後述するように、後で抜き
取る。断熱ジャケットは、オーエンス・コーニング社製
の2層のCガラス繊維マットと、それらの2層のCガラ
ス繊維マットの間に挟んだ再生タバコ紙のシート(幅1
9mm)と、外側のCガラス繊維マットを包被した再生
タバコ紙のシート(幅26.5mm)で構成したもので
ある。この再生タバコ紙のシートは、キンバリ・クラー
ク・コーポレーシヨンからP2674−157という商
品名で販売されているものであり、ブレンドタバコ材抽
出物を含有している。得られたガラス繊維製断熱ジャケ
ットの直径は約7.5mmである。
【0070】タバコ材のロール バーレー種タバコ、熱風乾燥タバコ及びオリエンタルタ
バコの刻み補充料の膨嵩ブレンドから成るタバコ材のロ
ールをキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンからP1
487−125という商品名で販売されている紙で包被
し、直径約7.5mm、長さ約22mmのタバコロッド
を形成する。
【0071】シガレットの前端部分の組立て上述した断
熱ジャケットの全長と、タバコロッドの全長とを例1で
述べた本発明の紙P2674−190から成る外側ラッ
パーで包被することによって両者を結合する。このタバ
コロッドの吸口端側からドリルで穴をあけ、タバコロッ
ドに直径約4.6mmの長手方向の貫通通路を穿設する
。ドリルの尖端は、上述した断熱ジャケット内のプラス
チックチューブ内に進入して該プラスチックチューブに
係合することができる形状とされている。次いで、この
ドリルとそれによって係合されたプラスチックチューブ
をタバコロッドの吸口端側から引抜きながら、それと併
行して上記結合された断熱ジャケットとタバコロッドの
前端から上述したカートリッジ組立体(エアゾール創生
物質担持基材を充填した容器と燃料素子との組立体)を
挿入する。カートリッジ組立体は、その燃料素子の点火
端が断熱ジャケットの前端と揃うまで挿入する。かくし
て得られたシガレットの前端部分組立体の全長は、約3
7mmである。
【0072】マウスピース マウスピースは、紙ラッパーで包被した弛くひだ寄せし
たタバコ紙の長さ20mmの第1円筒状セグメント(第
9図参照)と、同様に紙ラッパーで包被したメルトブロ
ー成形による不織ポリプロピレンのひだ寄せウエブの長
さ20mmの第2円筒状セグメント(第8図参照)とで
構成する。各セグメントは、米国特許第4,807,8
09号に記載された装置を用いて製造されたロッド部切
断することによって得られる。詳述すれば、第1円筒状
セグメントは、直径約7.5mmであり、キンバリ・ク
ラーク・コーポレーシヨンからP1487−184−2
という商品名で販売されている紙プラグラッパーで包被
したキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンのタバコ紙
P144−GNAのひだ寄せウエブである。第2円筒状
セグメントは、直径約7.5mmであり、キンバリ・ク
ラーク・コーポレーシヨンからP1487−184−2
という商品名で販売されている紙プラグラッパーで包被
したキンバリ・クラーク・コーポレーシヨンの不織ポリ
プロピレンPP100のひだ寄せウエブである。これら
の2つのセグメントを突合せ関係に軸線方向に整列させ
、両者をシンプソン・ペーパー・カンパニーからK−1
37−196Fという商品名で販売されている紙ラッパ
ーで包被することによって結合する。得られたマウスピ
ースの長さは約40mmである。
【0073】シガレットの最終組立て 上記前端部分組立体の容器の端部を前記マウスピースの
ひだ寄せしたタバコ紙のセグメントに隣接させて、前端
部分組立体をマウスピースに突合せ関係に軸線方向に整
列させる。次いで、マウスピースの全長と、それに隣接
した前端部分組立体の約5mmの長さ部分をエクスタ・
コーポレーシヨンから30637−801−12001
という商品番号で販売されているチップ材で包被するこ
とによって前端部分組立体とマウスピースを結合する。
【0074】例  3 約31g/m2 の基本重量を有し、約3300cm/
分のコレスタ多孔度を有するキンバリ・クラーク・コー
ポレーシヨン社製のP850−185から成る不処理内
側ラッパーと、製紙工程中約8%のNH4 Clを含有
させたP850−185から成る外側ラッパーを用いて
、例1で説明したのと同様の喫煙物品を製造した。この
喫煙物品を喫煙したところ、側流煙の発生が非常に少な
く、燃料端に黒い焦げがみられた。
【0075】例  4 上記キンバリ・クラーク・コーポレーシヨン社製のP8
50−185から成る不処理内側ラッパーと、製紙工程
中約8%のMgCl2 を含有させたP850−185
から成る外側ラッパーを用いて、例3のものと同様の喫
煙物品を製造した。この喫煙物品を喫煙したところ、側
流煙の発生が非常に少なく、燃料端に黒い焦げがみられ
た。
【0076】例  5 約8%のCaCl2 を有するキンバリ・クラーク・コ
ーポレーシヨン社製のP850−185から成る処理内
側ラッパーと、製紙工程中約8%のCaCl2 を含有
させたP850−185から成る外側ラッパーを用いて
、例1のものと同様の喫煙物品を製造した。この喫煙物
品を喫煙したところ、側流煙の発生が非常に少なく、燃
料端に黒い焦げがみられた。
【0077】例  6 キンバリ・クラーク・コーポレーシヨン社製のP850
−185から成る不処理内側ラッパーと、製紙工程中約
6%の燐酸二ナトリウムを含有させたP850−185
から成る外側ラッパーを用いて、例1のものと同様の喫
煙物品を製造した。この喫煙物品を喫煙したところ、側
流煙の発生が非常に少なく、燃料端に黒い焦げがみられ
た。
【0078】例  7 下記のいろいろな外側ラッパーを用いて、例1のものと
同様の喫煙物品を製造した。この外側ラッパーのベース
紙は、いずれも、その製紙工程中燃焼遅延剤を添加され
た水和さらしクラフトパルプである。その他の薬剤は、
下記の通りコーチングとして添加した。   この喫煙物品を喫煙したところ、側流煙の発生量が
少なく、望ましい量のエアゾールが得られた。
【0079】
【発明の効果】叙上のように、本発明のラッパーは、喫
煙物品の燃料素子の少くとも一部分を囲繞するものであ
って、1種類又は1種類以上の実質的に非燃焼性紙から
成る。この非燃焼性紙は、燃料素子の燃焼中、該紙のセ
ルロース質分を実質的に燃焼し尽くすことなく、燃料素
子の周面への空気流の量を制御するのを助成することが
できる。本発明のラッパーのセルロース質分は、燃焼す
るのではなく、焦げるのである。このことは、喫煙中、
ラッパーの多孔度をほとんど増減させることなく、灰の
完全性(崩落せずに一体性であること)を維持するのに
役立つ。ラッパーの焦げ現象は、燃料素子の周面に対し
て制御された量の空気を供給する。なぜなら、ラッパー
の残留部分、即ち焦げたセルロース及び、又は灰成分が
喫煙物品の喫煙中実質的に崩落せずそのまま残されるか
らである。燃料素子への空気流の制御は、又、個々の喫
煙者の点火及び、又は喫煙態様の慣行(癖)の相違に基
因するエアゾール送給のむら(ばらつき)を最少限にす
る上でも重要である。喫煙者の点火及び、又は喫煙態様
の慣行は、FTC喫煙条件に近い慣行から最初に慌ただ
しく2〜3パフ吸込んだ後、比較的長いくすぶり期間を
おく極端な慣行に至るまで人によってまちまちである。 従来のラッパーを使用した喫煙物品では、喫煙中燃料素
子への空気流の供給は、燃料素子を囲包しているラッパ
ーが焼失することに依存しているが、例えば、従来の喫
煙物品に点火して最初に1〜2パフ吸った後、次のパフ
まで1分程も放置しておいたとすると、燃料素子を囲包
しているラッパーが焼失が不完全となるため、喫煙物品
の有効寿命中に得られるエアゾールの送給量は、大幅に
減少する。これに対して本発明のラッパーは、独特のラ
ッパーによって燃料素子への空気流を制御することによ
り各個人の点火態様や喫煙態様の慣行の相違に付随する
エアゾール送給量のむらを少なくし、側流煙を減少させ
るとともに、喫煙者の口へ送られるエアゾールの送給量
の均一性を維持又は改善する。空気流を制御することは
、ピークパフ(エアゾール送給量が最大となるパフ)に
おける送給エアゾールの量(WTPM)を制御する働き
をもし、その結果として、その喫煙物品の有効寿命中エ
アゾールの送給量をより均一にする働きをする。従って
、空気流の制御は、例えば燃料素子の寿命を延長するこ
とによって、所望のパフ数を供給し、かつ、所望のWT
PMを維持する働きをする。燃料素子への空気流の制御
は、又、エアゾール発生手段に到達する周辺空気の量を
制御することになるので、ガスの温度を低下することに
なり、それによって喫煙者が知覚するエアゾールの温度
を低くする効果もある。燃焼するのではなく、「焦げる
」本発明のラッパーは、又、側流煙の量を減少させる効
果もある。側流煙の減少は、一つには、喫煙中、特に最
初の数服のパフ中に燃焼するラッパーのセルロース質分
の量が少ないことによるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明のラッパーを使用することが
できる好ましい喫煙物品の長手断面図である。
【図2】第2図は、燃料素子の好ましい空気通路形状の
一例の点火端側からみた端面図である。
【図3】第3図は、燃料素子の好ましい空気通路形状の
他の例の点火端側からみた端面図である。
【図4】第4図は、第1図の喫煙物品の横断面図であり
、エアゾール発生手段を保持するための保持部材を示す
【図5】第5図は、第1図の喫煙物品のエアゾール発生
手段保持部材の透視図である。
【図6】第6図は、第1図の喫煙物品のエアゾール発生
手段保持部材の別の例の、一部断面による側面図である
【図7】第7図は、第6図のアゾール発生手段保持部材
の横断面図である。
【図8】第8図は、本発明のラッパーを使用することが
できる別の好ましい喫煙物品の長手断面図である。
【図9】第9図は、第8図の喫煙物品の横断面図であり
、マウスピースのタバコ紙の弛くひだ寄せしたウエブを
示す。
【図10】第10図は、FTC喫煙条件下での本発明の
喫煙物品と従来の喫煙物品の各パフにおけるエアゾール
送給量を比較したグラフである。
【図11】第11図は、非バーンバック喫煙方法の場合
の本発明の喫煙物品と従来の喫煙物品の各パフにおける
エアゾール送給量を比較したグラフである。
【図12】第12図は、本発明の一実施例のラッパー材
の熱重量分析の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10:燃料素子 12:ハウジング又は容器 14:基材 16:弾性ジャケット(断熱ジャケット、断熱材層)1
8:タバコ材装入物又はロール 22:マウスピース 31:外側ラッパー 34:内側ラッパー

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 少くとも一部分を空気透過性断熱
    層によって囲繞された可燃燃料素子と、(b)該燃料素
    子とは物理的に別体であって、エアゾール創生物質を包
    含したエアゾール発生手段を有する喫煙物品のためのラ
    ッパーであって、前記断熱層の少くとも一部分を囲繞し
    ており、点火された後該ラッパーの多部分を焦げたセル
    ロース及び、又は灰成分の形で残すような量の燃焼遅延
    剤で処理された紙から成ることを特徴とするラッパー。
  2. 【請求項2】前記点火された後焦げたセルロース及び、
    又は灰成分の形で残るラッパーの量は、その全量の約3
    0重量%より多いことを特徴とする請求項1に記載のラ
    ッパー。
  3. 【請求項3】前記喫煙前の状態では約5〜6500cm
    /分のコレスタ多孔度を有することを特徴とする請求項
    1に記載のラッパー。
  4. 【請求項4】前記燃焼遅延剤は、塩化カルシュウム、塩
    化アンモニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム
    、硫酸一マグネシウム、燐酸一ナトリウム、及びそれら
    の混合物から成る群から選択されたものであることを特
    徴とする請求項1に記載のラッパー。
  5. 【請求項5】前記燃焼遅延剤の量は、ラッパーの約3〜
    15重量%であることを特徴とする請求項4に記載のラ
    ッパー。
  6. 【請求項6】焦げ淡色化剤を含むことを特徴とする請求
    項1に記載のラッパー。
  7. 【請求項7】前記焦げ淡色化剤は、白亜、クレー、Ti
    O2 、MgO、及びそれらの混合物から成る群から選
    択されたものであることを特徴とする請求項6に記載の
    ラッパー。
  8. 【請求項8】前記燃焼遅延剤は、CaCl2 であり、
    前記焦げ淡色化剤の量は、ラッパーの約1〜50重量%
    であることを特徴とする請求項6に記載のラッパー。
  9. 【請求項9】水和シリカと、結合剤から成る群から選ば
    れた点火剤を含むことを特徴とする請求項1又は6に記
    載のラッパー。
  10. 【請求項10】喫煙物品であって、(a) 燃料素子と
    、(b) 該燃料素子とは物理的に別体とされて、該燃
    料素子の後方に長手方向に配置されており、少くとも1
    種類のエアゾール創生物質を含むエアゾール発生手段と
    、(c) 前記燃料素子の少くとも一部分を囲繞した空
    気透過性断熱層と、(d)前記断熱層の少くとも一部分
    を囲繞したラッパーと、から成り、該ラッパーは、点火
    された後該ラッパーの多部分を焦げたセルロース及び、
    又は灰成分の形で残すような量の燃焼遅延剤で処理され
    た少くとも1種類の紙から成ることを特徴とする喫煙物
    品。
  11. 【請求項11】前記点火された後焦げたセルロース及び
    、又は灰成分の形で残るラッパーの量は、その全量の約
    30重量%より多いことを特徴とする請求項10に記載
    の喫煙物品。
  12. 【請求項12】前記喫煙前の状態では約5〜6500c
    m/分のコレスタ多孔度を有することを特徴とする請求
    項10に記載のラッパー。
  13. 【請求項13】前記燃焼遅延剤は、塩化カルシュウム、
    塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウ
    ム、硫酸一マグネシウム、燐酸一ナトリウム、及びそれ
    らの混合物から成る群から選択されたものであることを
    特徴とする請求項10に記載の喫煙物品。
  14. 【請求項14】前記燃焼遅延剤の量は、ラッパーの約3
    〜15重量%であることを特徴とする請求項13に記載
    の喫煙物品。
  15. 【請求項15】焦げ淡色化剤を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の喫煙物品。
  16. 【請求項16】前記焦げ淡色化剤は、白亜、クレー、T
    iO2 、MgO、及びそれらの混合物から成る群から
    選択されたものであることを特徴とする請求項15に記
    載の喫煙物品。
  17. 【請求項17】前記燃焼遅延剤は、CaCl2 であり
    、前記焦げ淡色化剤の量は、ラッパーの約1〜50重量
    %であることを特徴とする請求項15に記載の喫煙物品
  18. 【請求項18】水和シリカと、結合剤から成る群から選
    ばれた点火剤を含むことを特徴とする請求項10又は1
    5に記載の喫煙物品。
  19. 【請求項19】内側ラッパーと外側ラッパーから成るこ
    とを特徴とする請求項10に記載の喫煙物品。
  20. 【請求項20】前記内側ラッパーと外側ラッパーの両方
    とも燃焼遅延剤で処理されていることを特徴とする請求
    項19に記載の喫煙物品。
  21. 【請求項21】前記外側ラッパーにコーチングが被覆さ
    れていることを特徴とする請求項20に記載の喫煙物品
  22. 【請求項22】前記コーチングは、焦げ淡色化剤である
    ことを特徴とする請求項21に記載の喫煙物品。
  23. 【請求項23】前記コーチングは、更に水和シリカを含
    むことを特徴とする請求項22に記載の喫煙物品。
  24. 【請求項24】前記燃料素子は、炭素質であることを特
    徴とする請求項10又は19に記載の喫煙物品。
  25. 【請求項25】前記燃料素子は、長さ約30mm未満で
    あり、直径約8mm未満であることを特徴とする請求項
    24に記載の喫煙物品。
  26. 【請求項26】前記エアゾール発生手段は、前記燃料素
    子と伝導熱交換関係にあることを特徴とする請求項24
    に記載の喫煙物品。
  27. 【請求項27】前記断熱層は、少くとも約0.5mmの
    厚さを有することを特徴とする請求項24に記載の喫煙
    物品。
  28. 【請求項28】前記燃料素子の少くとも一部分と前記エ
    アゾール発生手段の少くとも一部分に接触した熱伝導部
    材を有することを特徴とする請求項25に記載の喫煙物
    品。
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