JPH0425834Y2 - - Google Patents

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JPH0425834Y2
JPH0425834Y2 JP1985180422U JP18042285U JPH0425834Y2 JP H0425834 Y2 JPH0425834 Y2 JP H0425834Y2 JP 1985180422 U JP1985180422 U JP 1985180422U JP 18042285 U JP18042285 U JP 18042285U JP H0425834 Y2 JPH0425834 Y2 JP H0425834Y2
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conductor
inductor
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welded
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Description

【考案の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本考案は電縫管局部熱処理装置の誘導子に関す
る。
B 考案の概要 本考案は走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加
熱により局部熱処理する装置の誘導子において、
該誘導子は通電する導体とその導体を囲む鉄心と
からなり、導体の溶接部近傍と対向する面の幅方
向の中央部分に電縫管の進行方向に沿つて導体の
欠落部分を形成したことによつて、熱処理すべき
溶接部とその周囲の熱影響部を均一に加熱でき、
それにより省エネルギーで円滑に熱処理を行なう
ことができ、且つ装置の全長を短くすることがで
きたものである。
C 従来の技術 電縫管溶接ライン内に誘導子を配設して電縫管
溶接部の焼鈍または焼準を行なつて急冷組織や硬
化部を改善することは既に一般化されている。更
に近年では溶接部に焼入れ.焼戻し熱処理を施し
て低温脆性を改善することも行なわれている。例
えば第8図、第9図を参照して説明すると、1は
矢印方向に走行する電縫管で、図の左側において
帯板を走行させながら徐々に曲げることによつて
形成されるVシーム部2に誘導コイル3により高
周波電力を供給し、スクイズロール4,4によつ
てVシーム部先端の溶接点5が溶接される。6は
高周波電源である。また7,7……は溶接部8に
対向して設けた焼鈍又は焼準用の誘導子である。
このように誘導子7,7……を間隔をあけて複数
個設けてあるのは、電縫管1を走行させながら溶
接部8の外表面を誘導加熱して昇温し、さらに肉
厚方向への熱伝導によつて内径面まで昇温せしめ
るとき、内外面の温度差を少なくするためであ
る。
ところで、従来の誘導子7は第10図、第11
図にその主要部および断面を示すように電流を流
す導体10の周囲(但し溶接部8との対向面を除
く)を鉄心9で囲つた構造である。また、導体1
0は内部に冷却水を通す孔を有する矩形断面のパ
イプよりなつている。そして、第10図に示すよ
うに導体10の両端が電源に接続されて、この導
体10を流れる交番電流によつて誘起される誘起
電流が電縫管1に流れ、誘導子7を対向せしめた
溶接部8には特にこの誘起電流が集中して流れる
ので、該溶接部が昇温する。第5図Aは誘導子7
により電縫管1と誘導子7のギヤツプG(第10
図,第11図参照)を変化させて加熱した場合の
電縫管1の周方向の温度分布を示し、図から分る
ように電縫管1と誘導子7とのギヤツプGがG1
G2,G3と大きくなるようにして加熱する程、温
度ピークはなだらかになる。但し、加熱効率は勿
論劣化する。第5図Bは電縫管1の断面における
温度分布を等曲線で示した図である。
D 考案が解決しようとする問題点 ところで、熱処理すべき場所は電縫管溶接の溶
接部とその両側の熱影響部であるが、この部分を
もれなくカバーするために実際の熱処理範囲は更
に円周方向の両側にやゝ広い範囲となる。そして
管の肉厚が厚くなると熱影響部の溶接部の両側に
広くなり熱処理範囲もそれだけ広くなる。更に焼
入れ.焼戻し熱処理においては、同様に焼入れ範
囲は熱影響部より広い範囲となり、この焼入れ範
囲をもれなくカバーするために焼戻し処理範囲は
円周方向に一層広い範囲となる。これらの熱処理
範囲を第11図にて図形的に示すと溶接部8とそ
の両側の斜線で示す被熱処理部12であり、この
部分は所定の温度範囲内で加熱されなければなら
ない。その理由は、熱処理を施すためには前記被
熱処理部12を所定の熱処理温度以上に昇温しな
ければならないが、反面温度が高くなりすぎると
結晶粒が粗大化するなどで不適当である。したが
つて、最も温度の上り易い外表面の中心A点にお
ける温度(これをT1とする)を適正な熱処理の
ための上限温度以下に抑え、また最も温度の上昇
が遅れる内径側の中心から遠いB点,C点の温度
(これをT2とする)を適正な熱処理のための下限
温度以上にする必要がある(T1>T2)。なほこの
T1とT2の温度差はできるだけ小さいことが望ま
しい。従つて肉厚方向のみならず円周方向の温度
分布が重要となる。
然るに、従来の誘導子7では第3図、第5図に
示すように誘導子7に対向する電縫管1の中心部
に温度の鋭いピークが生じるため第11図におけ
るA点を適正温度に加熱すればB点,C点の加熱
温度が不足し、逆にB点,C点を適正温度に加熱
すればA点が過剰に加熱されることになり、一方
D点,E点の温度上昇には遅れが生じた。このよ
うに被熱処理部12を均一に加熱するには従来の
誘導子7は適していなかつた。
また、従来は上述の欠点を補うため幅方向及び
肉厚方向ともにもつぱら熱伝導によつて温度の均
一化を計るしかなく、そのため第8図、第9図に
示すように電縫管1の走行方向に大きな間隔をお
いて誘導子7,7……を複数個設けているが、こ
れによると幅方向、肉厚方向ともに温度を均一化
するまでに時間を要し、且つ温度の均一化が難し
く、またその間の放熱分も大きくなつて熱効率の
向上が図りにくかつた。また複数個の誘導子7,
7……を用いるため装置のラインが長くなるとい
う欠点もあつた。
しかして、また上述のように被熱処理部12の
加熱が不均一となる原因の一つは電縫管1の肉厚
が厚い(例えば16mm以上)のに対して電流の浸透
深さが浅いためであるが、かといつて浸透深さを
深くするために周波数を下げると透導子7による
電縫管1への電力の有効な投入が難しくなる。つ
まり、加熱効率が悪くなるという問題がある。
本考案は上記の欠点を解決した電縫管熱処理用
の誘導子を提供することを目的とする。
E 問題点を解決するための手段 本考案は走行する電縫管の溶接部所傍を誘導加
熱して局部熱処理する装置の誘導子において、該
誘導子は通電する導体と、その導体を囲む鉄心と
からなり、導体の溶接近傍と対向する面の幅方向
の中央部に導体の欠落部分が電縫管の進行方向に
沿つて形成されていることを特徴とする鋼管の局
部加熱装置の誘導子である。
F 実施例 以下本考案を第1図〜第7図を参照して説明す
る。
第1図と第2図は第1実施例と第2実施例に係
る誘導子7を、第3図は前記と比較するための従
来の誘導子7をそれぞれ示す。また、各図には導
体10を流れる電流密度ic分布(X方向、つまり
電縫管1の周方向の)および電縫管1の対向する
部分に誘起されて流れる誘起電流の電流密度
(iw)分布を示している。
まず第3図に示す従来の誘導子7について説明
すると、導体10の電縫管1と対向する面はフラ
ツトであるため中央部で導体7と電縫管1とのギ
ヤツプGが最小であること、および高周波電流の
集束効果により誘起電流密度iwは中央部が最大
となる山形となる。この誘起電流によつてiw2
(R=電流が流れる部分の抵抗値)に相当するジ
ユール熱が発生して電縫管1が加熱されることに
なる。従つて、電縫管1の周方向(X方向)の温
度分布はiw分布がさらに強調されて第5図Aに
示す中央にピークを有する温度分布となり、外表
面中央部が最も昇温する。そのため、第11図に
示す中央部A点が最も昇温し、反面中央部から遠
いD,E,B,C点の昇温が遅れて被熱処理部1
2内で不均一加熱となる。
これに対し、第1図に示す誘導子7は導体10
の電縫管1と対向する面の幅方向の中央部に凹部
13を形成することによつて導体の一部が欠落し
た導体の欠落部分を設けている。したがつて、こ
の凹部13では電縫管1とのギヤツプGも大とな
り、従つて電縫管1の対向する部分に誘起されて
流れる誘起電流が低減する。つまり、同図に示す
ような中央部がやや凹んだ(またはフラツト部を
有する)iw分布となる。これは第4図を参照す
れば分るように、被熱処理部12における中央部
Aと円周方向の外側部B,C,D,Eとが比較的
均一に加熱できることを示している。また、この
場合も、ギヤツプGがG1,G2,G3と大きくなる
にしたがつてiw分布のなだらかな範囲が広がる
ことが同図から分る。
つぎに、第2図は第2実施例を示し、導体10
を左右に2分割して中央に絶縁物15を挾持さ
せ、それによつて第1実施例の凹部13に相当す
る導体の欠落部分を導体の幅方向の中央部に設け
たものである。したがつて、この場合も左右の導
体10と10間の中央部に全く電流の流れない部
分ができ、よつて電縫管1に誘起されて流れる誘
起電流密度iw分布は図のように中央部が凹んだ
分布となり、第1実施例と同様に被熱処理部12
は均一に加熱される。
なお、本実施例に係る誘導子7の各数値は次の
式から決めるとよい。第6図、第7図によつて説
明すると、第6図において、A(導体の凹みなし
の場合の面積)、B(電縫管の導体と対向する部分
の曲率による逃げ面積)、C(導体の凹み部の面
積)が0.9≧C−B/A≧0.1となる誘導子、第7図 においてW(左右導体間の長さ)、Z(導体欠落部
分の長さ)が0.9≧W−Z/W≧0.1となる誘導子と する。
なお、また以上記述した円形断面の電縫管1の
場合に限らず、例えば辺の中央部に溶接部がある
角管など平板状の形状を有する部分に溶接部が有
り、その溶接部近傍を熱処理する場合にも、第3
図に示す従来の誘導子7を使用した場合には高周
波電流の集束効果によつて導体10の幅方向の中
央部に対向する部分が高温になる。従つて第1図
および第2図に示す本考案による誘導子7を使用
することによつて同様に被熱処理部12を均一に
加熱することができる。
G 考案の効果 以上のとおりで、本考案によると電縫管の溶接
部とその熱影響部を主体とする被熱処理部は短時
間で均一に加熱することができるので、この部分
の熱処理を円滑に行なうことができる。また、短
時間で均熱できることから、外部への放熱も少な
いので省エネルギーで熱処理を行なうことができ
るようになつた。例えば肉厚16mmの電縫管を
10m/minのラインスピードで走行させ、溶接部
近傍を560℃を中心とする所定の温度範囲に熱す
るのに、従来の誘導子を一定間隔に離して3個配
設した場合、周波数300Hz、トータル電力1110が
必要であつたのに比し、本考案の誘導子を上記と
同一仕様に対して使用した場合300Hz、トータル
電力890Kwで達成できたもので、その差220Kw,
つまり約20%の省エネルギーとなつた。
さらに、本考案の誘導子を用いると前述のよう
に電縫管の溶接部近傍の外周部を均一に誘導加熱
し、肉厚方向への熱伝達を計ることができるの
で、溶接部近傍を短時間で均熱化することができ
るため、電縫管ラインに沿つて複数個配設した各
誘導子間の間隔を短縮したり、または配設する誘
導子の数を減らすことが可能となるので熱処理の
ための装置ラインの全長を短くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図はそれぞれ本考案の第
1実施例と第2実施例と従来の誘導子、及び各誘
導子の導体を流れる電流密度分布と、電縫管に流
れる誘起電流密度の分布を示す図、第4図A、第
5図Aはそれぞれ本考案の誘導子と従来の誘導子
により加熱した場合の管の周方向の温度分布例を
示す図、第4図B、第5図Bはそれぞれ第4図
A,第5図Aに対応する管の断面における温度分
布を等温線で示す図、第6図と第7図は本考案の
第1実施例と第2実施例に係る誘導子の所定部域
および寸法表示を示す説明図、第8図A、第9図
は従来の誘導子による熱処理装置の正面図と平面
図、第8図Bは電縫管の断面図、第10図は誘導
子に流れる電流と電縫管に流れる誘起電流を矢印
で表示した熱処理装置の主要部の斜視図、第11
図は誘導子により加熱される管の溶接部近傍の被
熱処理部を示す説明図である。 1……電縫管、7……誘導子、8……溶接部、
9……鉄心、10……導体、12……被熱処理
部、13……導体凹部、15……絶縁物。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加熱により
    局部熱処理する装置の誘導子において、該誘導子
    は矩形断面で所定の長さをもつて通電する導体
    と、その導体を電縫管との対向面側を残して囲む
    鉄心とからなり、この導体は電縫管とギヤツプを
    もつて平行に対設し、該導体の溶接部近傍と対向
    する面の幅方向の中央部分を、両側部よりも凹ま
    すか又は欠除することによつて該中央部分に導体
    の欠落部分が電縫管の進行方向に沿つて形成され
    ていることを特徴とする電縫管局部熱処理装置の
    誘導子。
JP1985180422U 1985-11-22 1985-11-22 Expired JPH0425834Y2 (ja)

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JP1985180422U JPH0425834Y2 (ja) 1985-11-22 1985-11-22

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JPS6288393U JPS6288393U (ja) 1987-06-05
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5018220A (ja) * 1973-06-16 1975-02-26
JPS5248342A (en) * 1975-10-15 1977-04-18 Torao Suzuki Remote voltage control system including temperature compensating circu it
JPS52143535A (en) * 1976-05-21 1977-11-30 Illinois Tool Works Induction heating core structure and method of heating

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