JPH04249534A - チオリン酸エステルプレポリマー - Google Patents

チオリン酸エステルプレポリマー

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JPH04249534A
JPH04249534A JP2415596A JP41559690A JPH04249534A JP H04249534 A JPH04249534 A JP H04249534A JP 2415596 A JP2415596 A JP 2415596A JP 41559690 A JP41559690 A JP 41559690A JP H04249534 A JPH04249534 A JP H04249534A
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JP
Japan
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formula
group
groups
prepolymer
acid ester
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JP2415596A
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English (en)
Inventor
Hideki Kazama
秀樹 風間
Shingo Matsuoka
松岡 信吾
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に光学材料として有
用であり、その他、塗料、インク、接着剤、ゴムの加硫
剤、感光性樹脂、架橋剤等に有用な新規チオリン酸エス
テルプレポリマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、広く用いられている光学材料とし
ては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートを
注型重合させた樹脂がある。しかし、この樹脂は、屈折
率が1.50であり、無機レンズに比べて小さく、無機
レンズと同等の光学特性を得るためには、レンズの中心
厚、コバ厚及び曲率を大きくする必要があり、全体的に
肉厚になることが避けられない。そこで、高屈折率樹脂
及びそれを合成するための単量体の探究がなされている
。樹脂の高屈折率化を計る一つの方法として樹脂の分子
構造中にハロゲン原子やイオウ原子を導入することが検
討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分子構
造中にハロゲン原子やイオウ原子を有する重合体の屈折
率は、従来の樹脂と比較するとかなり高くなっているが
、まだ、十分とは言えない。
【0004】一方、チオリン酸エステル基を有する重合
体に関しては現在までそれほど多く知られておらず、例
えば、小林四郎ら〔Polymer Bulletin
  10巻491頁(1983)〕によって下記式
【0005】
【化5】 で示される重合体が報告されているが、これらは、重合
性基を有するものではなく、重合性プレポリマーとして
、さらに光学材料としての用途に利用されるに至ってい
ない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
点に鑑みて鋭意研究した結果、チオリン酸エステル基を
有し、かつ、ラジカル重合性基を導入した特定構造のプ
レポリマーが上記欠点を克服し得ることを見い出し、本
発明を提案するに至った。
【0007】すなわち、本発明は(a)一般式(1)

0008】
【化6】 〔但し、X1 は酸素原子又はイオウ原子であり、Rは
【0009】
【化7】 又は
【0010】
【化8】
【0011】(但し、X2 は酸素原子又はイオウ原子
であり、R6 は水素原子又はメチル基であり、nは1
以上の整数である。)であり、R1 ,R2 ,R3 
,R4 及びR5 は、夫々同種又は異種の水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基
、アルコキシ基又はアルキルチオ基である。〕で示され
る繰返し単位を1〜99モル%、及び
【0012】(b)下記式(2)
【0013】
【化9】
【0014】〔但し、X1 は酸素原子又はイオウ原子
であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は
、夫々同種又は異種の水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はア
ルキルチオ基であり、mは1以上の整数である。〕
【0015】で示される繰返し単位を99〜1モル%

0016】よりなり、数平均分子量が500〜30,0
00であるチオリン酸エステルプレポリマーである。
【0017】本発明において前記一般式(1)及び(2
)中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 で示
されるハロゲン原子は、塩素、臭素、ヨウ素の各ハロゲ
ン原子が好適に使用される。
【0018】前記一般式(1)及び(2)中のR1 ,
R2 ,R3 ,R4 及びR5 で示されるアルキル
基は特に限定されないが、一般には炭素原子数1〜4個
の直鎖状又は分枝状のものが好適である。一般に好適に
使用される該アルキル基の具体例を例示すると、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基が挙げ
られる。またアリール基としては炭素数6〜14である
ことが好ましく、具体的にはフェニル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル
基等が挙げられる。さらに、アラルキル基としては炭素
数7〜11であることが好ましく、具体的にはベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチ
ル基等を挙げることができる。
【0019】また、前記一般式(1)及び(2)中のR
1 ,R2,R3 ,R4 及びR5 で示されるアル
コキシ基は特に限定されないが、一般には炭素原子数1
〜4個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を含む基が好適
である。 一般に好適に使用される該アルコキシ基の具体例を例示
するとメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t
−ブトキシ基等が挙げられる。
【0020】また、前記一般式(1)及び(2)中のR
1 ,R2,R3 ,R4 及びR5 で示されるアル
キルチオ基は特に限定されないが、一般には炭素数1〜
4個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を含む基が好適で
ある。一般に好適に使用される該アルキルチオ基の具体
例を提示すると、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プ
ロピルチオ基、t−ブチルチオ基等が挙げられる。
【0021】本発明において高屈折率の観点から、一般
式(1)及び(2)中のX1 及びX2 はイオウ原子
であることが特に好ましい。
【0022】更に、前記一般式(1)中のnは、1以上
の整数であれば良いが、nが大きくなりすぎると屈折率
を低下させる為、nは1〜3が好適である。また、前記
一般式(2)中のmは1以上の整数であれば良いが、原
料の開環重合の容易さからmは2または3が好適である
【0023】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
は、前記一般式(1)及び一般式(2)でそれぞれ示さ
れる繰返し単位がランダムに配列したプレポリマーであ
り、前記一般式(1)で示される繰返し単位が1〜99
モル%、前記一般式(2)で示される繰返し単位が99
〜1モル%からなる。
【0024】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
は、数平均分子量が500〜30,000である。数平
均分子量が500未満及び30,000を越える化合物
は合成が困難である。本発明においては、チオリン酸エ
ステルプレポリマーの有する重合性基の重合性を良好に
するために、数平均分子量は1,000〜20,000
の範囲であることが好ましい。
【0025】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
の構造は次の手段によって確認することができる。
【0026】(イ)赤外吸収スペクトル(IR)を測定
することにより、3150〜2800cm−1付近にC
−H結合に基づく吸収、1650〜1600cm−1付
近に不飽和炭化水素基に基づく吸収、更に、650〜7
50cm−1付近にP=S結合に基づく特性吸収を観測
することが出来る。
【0027】(ロ) 1H−核磁気共鳴スペクトル( 
1H−NMR)を測定することにより、本発明のチオリ
ン酸エステルプレポリマー中に存在する水素原子の結合
様式を知ることが出来る。また、プレポリマー中の重合
性基の含有量は、各シグナルの積分強度比から算出する
ことができる。
【0028】(ハ)元素分析によって炭素、水素、イオ
ウ、リン及びハロゲンの各重量%を求め、さらに認知さ
れた各元素の重量%の和を100から減じることによっ
て、酸素の重量%を算出することが出来、従って、該化
合物の組成式を決定することが出来る。
【0029】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
の製造方法は特に限定されるものではない。具体例は後
述する実施例に詳述するが、代表的な製造方法を記述す
ると以下のようになる。
【0030】一般式(3)
【0031】
【化10】
【0032】(但し、R1 ,R2 ,R3 ,R4 
及びR5 は、夫々同種又は異種の水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコ
キシ基又はアルキルチオ基である。)
【0033】で示される化合物と、一般式(4)
【00
34】
【化11】
【0035】(但し、R6 は水素原子又はメチル基で
あり、X1 及びX2 は夫々酸素原子又はイオウ原子
である。)
【0036】で示される化合物、あるいは一般式(5)
【0037】
【化12】
【0038】(但し、X1 及びX2 は夫々酸素原子
又はイオウ原子であり、nは1以上の整数である。)

0039】で示される化合物、さらに、一般式(6)

0040】
【化13】
【0041】(但し、X1 は酸素原子またはイオウ原
子であり、mは1以上の整数である。)で示される化合
物とを反応させることによって本発明のチオリン酸エス
テルプレポリマーを得ることができる。
【0042】原料となる前記一般式(3)、(4)、(
5)及び(6)で表わされる化合物は如何なる方法で得
られたものでも使用出来る。
【0043】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
を得る重合反応としては、一般式(3)で示される化合
物と一般式(4)または(5)、さらに(6)で示され
るエポキシ化合物又はエピスルフィド化合物とを、原料
類と反応性を有しない有機溶媒中で無触媒で反応する方
法が挙げられる。
【0044】該溶媒として好適に使用されるものを例示
すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、石
油エーテル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレ
ン等の脂肪族又は芳香族炭化水素類あるいはハロゲン化
炭化水素類;ジエチルエーテル等の非環状エーテル類;
アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。
【0045】前記反応における温度は広い範囲から選択
出来、一般には、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜
60℃の範囲から選べば十分である。反応時間は原料の
種類によっても違うが、通常10分〜24時間、好まし
くは1〜20時間の範囲から選べば十分である。しかし
、高温で長時間反応を行うと、不飽和結合基の熱重合が
進行し、ゲル化が起こるために注意を要する。
【0046】前記反応において、一般式(3)で示され
る原料と一般式(4)または(5)及び(6)で示され
る原料との仕込み比は特に制限されないが、好ましくは
モル比で2:8〜8:2の範囲、より好ましくは、両原
料がすべて消費される仕込み比、すなわち、(3)と、
(4)または(5)及び(6)とのモル比で1対2で行
うのがよい。
【0047】又、本発明のチオリン酸エステルプレポリ
マーは、通常無触媒で得ることができ、その分子量は、
反応温度及び反応時間によって制御することができる。
【0048】反応系から目的生成物を単離、精製する方
法は特に限定されず公知の方法、例えば、再沈殿法を採
用できる。
【0049】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
は、軽量かつ屈折率の高い重合体を与える重合性プレポ
リマーとして有用である。本発明の化合物は常温で固体
のため、本発明の化合物とラジカル共重合可能な単量体
に溶解して重合する方法が好適である。本発明の化合物
及びこれと共重合可能な他の単量体との共重合体は、ラ
ジカル重合開始剤、あるいは紫外線や放射線の照射等の
公知のラジカル重合方法を特に制限なく用いて得られる
。又、ラジカル重合にかかわらずアニオン重合開始剤、
カチオン重合開始剤を用いるイオン重合方法を用いても
該共重合体を得ることができる。
【0050】ラジカル重合開始剤については特に限定さ
れず、過酸化ベンゾイル、p−クロロベンゾイルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシピバレート等の過酸化物やアゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物を用いることが出来
、チオリン酸エステルプレポリマー及びこれと共重合可
能な単量体との合計量100重量部に対して0.001
〜5重量部の割合で用いるのが一般的である。
【0051】重合温度、時間については、重合方法、ラ
ジカル重合開始剤の種類によって異なり、必要に応じて
適宜決定すれば良い。
【0052】また、重合に際して離型剤、紫外線吸収剤
、酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、ケイ光染料等
の各種安定剤、香料等の添加剤を必要に応じて選択して
使用することができる。
【0053】更に、本発明のチオリン酸エステルプレポ
リマー及びこれと共重合可能な他の単量体との共重合体
に、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性、耐薬品性、防曇
性付与などの表面改質を行うため、公知の物理的あるい
は化学的方法を施すことが可能である。
【0054】本発明のチオリン酸エステルプレポリマー
の共重合により光学材料とりわけレンズ材料を得る際、
混合し得る単量体としては、チオリン酸エステルプレポ
リマーと相溶性のあるものであれば、単官能であっても
多官能であってもかまわないが、高屈折の共重合体を得
る観点からその単独重合体の屈折率が1.55以上の単
量体を用いるのが良好である。該単量体の例を挙げると
次のとおりである。尚、アクリレート及びメタクリレー
トを総称して(メタ)アクリレートと記す。
【0055】単官能性単量体としてはフェニル(メタ)
アクリレート、モノクロロフェニル(メタ)アクリレー
ト、ジクロロフェニル(メタ)アクリレート、トリクロ
ロフェニル(メタ)アクリレート、モノブロモフェニル
(メタ)アクリレート、ジブロモフェニル(メタ)アク
リレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、
ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、モノクロ
ロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリクロロ
フェノキシ(メタ)アクリレート、モノブロモフェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、ジブロモフェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、スチレン、クロルスチレン
、ジクロルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、ヨードスチレン、メチルスチレン、メトキシスチレ
ン、2−ビニルチオフェン、ビニルナフタレン、N−ビ
ニルカルバゾール、ベンジル(メタ)アクリレート、エ
チルビニルベンゼン等が挙げられる。
【0056】多官能性単量体として、具体的には、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、2,2′,6,6′
−テトラクロロビスフェノールA、2,2′,6,6′
−テトラクロロビスフェノールS、2,2′,6,6′
−テトラブロモビスフェノールA若しくは、2,2′,
6,6′−テトラブロモビスフェノールS等のビスフェ
ノール類のビスβ−メタリルカーボネート、ジアクリレ
ート又はジメタクリレート;テトラクロロフタル酸ビス
ヒドロキシエチルエステル、テトラクロロイソフタル酸
ビスヒドロキシエチルエステル、テトラクロロテレフタ
ル酸ビスヒドロキシエチルエステル、テトラブロモフタ
ル酸ビスヒドロキシエチルエステル若しくはテトラブロ
モテレフタル酸ビスヒドロキシエチルエステル等のビス
β−メタリルカーボネート、ジアクリレート又はジメタ
クリレート;ジビニルベンゼン、2,5−ジビニルピリ
ジン等が挙げられる。また、これらラジカル共重合性の
単量体は二種類以上の化合物の混合物として用いること
もできる。
【0057】本発明において光学材料とりわけレンズ材
料を得る際、チオリン酸エステルプレポリマーは、これ
と共重合可能な単量体との合計量中に占める割合で10
〜90重量%、特に30〜85重量%、さらには50〜
80重量%の範囲で使用するのが好ましい。
【0058】
【発明の効果】本発明においてチオリン酸エステルプレ
ポリマーは、重合性プレポリマーとして有用であり、該
化合物と他の単量体との共重合体は高屈折率を有してい
る為、特にレンズ材料の様な光学材料として有用である
【0059】これらの重合体を用いると、現在、レンズ
材料として広く用いられるジエチレングリコールビスア
リルカーボネートの重合体を用いて製造したレンズより
も薄肉のレンズを製造することが可能である。
【0060】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
ない。
【0061】実施例1 温度計、滴下ロート及び冷却管を付けた100mlの三
つ口フラスコに、2,4−ビス(4−メトキシフェニル
)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−
ジスルフィド5.0g、ベンゼン20mlを仕込み、こ
の懸濁溶液を攪拌しながら50℃に加熱した。次いでグ
リシジルメタクリレート0.84ml及びチイラン1.
1mlの混合液を除々に滴下すると、10〜20分のう
ちに反応系が均一になった。約6時間攪拌を続けて粘調
な反応溶液を得た。この溶液を大量のジエチルエーテル
に注いで生成物を沈殿させ、さらにクロロホルム−ジエ
チルエーテル系で再沈殿操作を3回繰り返した後、室温
下に一昼夜、減圧乾燥して白色粉末状の生成物4.9g
を得た。
【0062】このものの赤外吸収スペクトル(BIO−
RAD製  DIGILAB  FIS−7型フーリエ
変換赤外分光光度計使用)を測定した結果は図1に示す
とおりであり、3150〜2800cm−1にC−H結
合に基づく吸収、1720cm−1にエステル基のカル
ボニル結合に基づく強い吸収、1635cm−1にCH
2 =CH結合に基づく吸収、さらに700cm−1に
P=S結合に基づく吸収を示した。
【0063】更に、 1H−核磁気共鳴スペクトル(J
EOL社製JNM−PMX60SI  NMRスペクト
ロメーター使用δ;ppm :テトラメチルシラン基準
、重クロロホルム溶媒)を測定した結果を図2に示した
。その解析結果は次のとおりである。
【0064】
【化14】
【0065】すなわち、1.9ppm 付近にメタクリ
ロイル基のメチル基(g)のシグナル、2.5〜3.5
ppmには主鎖のメチレン(c),(e)及びメチン(
d)のシグナル、3.8ppm にベンゼン環に結合し
たメトキシ基(b)のシグナル、4.0〜4.5ppm
に開環したグリシジル基のメチレン(f)のシグナル、
5.4〜6.2ppm にメタクリロイル基のメチレン
(h)のシグナル、さらに、6.7〜8.1ppm に
ベンゼン環に置換したプロトン(a)のシグナルが観測
できる。
【0066】また、得られたプレポリマー中のメタクリ
ロイル基の含有量は、各シグナルの積分強度比から求め
ると、
【0067】
【化15】
【0068】で示される繰返しが25モル%含まれてい
た。
【0069】さらに、生成物の分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(日本分光社製  高速液体
クロマトグラフ  Model 7125:検出器;E
RMA OPTICAL WORKS社製  RI検出
器  ERC7510:カラム;昭和電工社製  Sh
odex GPC A802 :以下GPCという)を
用い、標準ポリスチレン換算で求めたところ数平均分子
量は2600であった。
【0070】上記の結果から生成物がメタクリロイル基
を有するチオリン酸エステルプレポリマーであると確認
した。
【0071】実施例2 実施例1において詳細に記述したのと同様な方法により
表1に記載したチオリン酸エステルプレポリマーを合成
した。尚、表1には合成したチオリン酸エステルプレポ
リマーの形態、GPCにより標準ポリスチレンから求め
られた数平均分子量及びNMRにより求められた重合性
基を有する繰返し単位の含有量を記した。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】実施例3 実施例1で得られたメタクリロイル基を有するチオリン
酸エステルプレポリマー50重量部、スチレン50重量
部からなる重合性混合物に過酸化ベンゾイル2重量部を
加え溶解した。次いで、この混合物をガラス板2枚とフ
ッ素系ゴムから成るガスケットで構成されたモールドの
中へ注入し注型重合を行った。
【0078】重合は空気炉を用いて65℃で8時間、7
5℃で8時間さらに90℃で4時間保持して共重合を行
った。
【0079】得られた重合体は無色透明であった。また
、アッベの屈折計(アタゴ社製、精密アッベ屈折計3T
)を用いて20℃における屈折率を測定したところ1.
643であった。
【0080】実施例4 実施例2で合成したチオリン酸エステルプレポリマー及
び表2に示す単独重合体の屈折率が1.55以上の共重
合可能な不飽和単量体とを表2に示す組成で混合し、得
られた重合性混合物を実施例3と同様に重合した。これ
らの重合体の屈折率を表2に併せて示した。
【0081】但し、表2中の記号は次の化合物を示す。 DVB:ジビニルベンゼン St  :スチレン
【0082】
【化16】
【0083】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られた本発明のチオリン
酸エステルプレポリマーの赤外吸収スペクトルのチャー
トである。
【図2】図2は、実施例1で得られた本発明のチオリン
酸エステルプレポリマーの 1H−核磁気共鳴スペクト
ルのチャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)下記式 【化1】 〔但し、X1 は酸素原子又はイオウ原子であり、Rは
    【化2】 又は 【化3】 (但し、X2 は酸素原子又はイオウ原子であり、R6
     は水素原子又はメチル基であり、nは1以上の整数で
    ある。) であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は
    、夫々同種又は異種の水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はア
    ルキルチオ基である。〕 で示される繰返し単位を1〜99モル%及び(b)下記
    式 【化4】 〔但し、X1 は酸素原子又はイオウ原子であり、R1
     ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は、夫々同種又
    は異種の水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基、アルコキシ基又はアルキルチオ基
    であり、mは1以上の整数である。〕 で示される繰返し単位を99〜1モル%よりなり、数平
    均分子量が500〜30,000であるチオリン酸エス
    テルプレポリマー。
JP2415596A 1990-12-28 1990-12-28 チオリン酸エステルプレポリマー Pending JPH04249534A (ja)

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