JPH0424750B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、未知パターンの標準パターン（テ
ンプレート）との整合の度合からパターン判別を
行なうテンプレートマツチング方式を拡張したマ
ルチウインドウ式パターン判別装置、特にその改
良に関する。

〔従来の技術〕

マルチウインド式のパターン判別装置は良く知
られているように、１つの画面視野内に対象パタ
ーンの観測領域、すなわちウインドウ（窓）領域
を複数個設定して各ウインドウ毎に所定の画像特
徴量を計測し、これを所定のしきい値（判定基準
値）と比較することによつてパターンの良否を判
定し、さらに複数のウインドウ間の組合せに対し
ては特徴量の相関演算を行ない、この相関演算値
について別の判定基準値と比較することによりパ
ターンの良否を決定するものである。

第３図はパターン判別システムの従来例を示す
概要図、第４図はその判別処理動作を説明するた
めのタイムチヤートである。

すなわち、第３図はパターン判別装置Ｐに例え
ば３台のカメラ２ａ，２ｂ，２ｃを接続し、これ
ら３台のカメラで対象物１ｉの各面を撮像して判
別処理を行なうシステムである。かゝる場合の判
定処理は時分割的に行なわれ、例えば第４図イに
示す如き検査または判別開始信号STにより、同
図ロの如く判定処理が行なわれる。なお、この判
定処理中に同図ハの如く次の検査開始信号STが
与えられてもこれは無視され、判定処理を実行し
ないのが普通である（同図ニ参照）。

こゝで、カメラ切換機能をもつコントローラを
設け、これにカメラ番号と判定のための各種情報
（制御情報）とを対にして判定したい順序にセツ
トすることにより、所望の順序で判別処理を行な
うことができる。例えば、第３図でカメラ１，
２，３の順序で判別処理をしたい場合は、第４図
ホの如くカメラ毎に検査開始信号STをそれぞれ
所定のタイミングで与えるようにする。また、こ
の順序をカメラ３，２，１にするには、第４図ヘ
のようにすれば良いことがわかる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

つまり、従来のシステムで複数台のカメラと各
制御情報とを対応させて所定の順序で判別処理を
行なうためには、カメラ台数分の検査開始信号を
それぞれ所定のタイミングで与えるための専用機
が必要となり、コスト高になるという問題があ
る。また、複数の検査開始信号を必要とするた
め、場合によつてはそのうちの少なくとも２つの
タイミングが重なつてしまい、その結果正常な判
別処理ができなくなるおそれもある。

したがつて、この発明は上記の如き判別処理順
序の設定が簡単かつ容易なパターン判別装置を提
供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

各カメラ番号と各制御情報とを判別順序に従つ
て記憶するメモリテーブルを設ける。

〔作用〕

１つの検査開始信号によつて上記メモリテーブ
ルの内容を読み出し、その内容に応じて順次カメ
ラおよび制御情報を選択して判別処理を行なうよ
うにする。

〔実施例〕

第１図はこの発明の実施例を示す構成図、第２
図はフレームテーブルの記憶例を説明するための
参照図である。

同図において、１，１ａ〜１ｎは対象パター
ン、２，２ａ〜２ｎは工業用テレビジヨン
（ITV）カメラの如き撮像装置、３はカメラ選択
回路、４はパネル設定部、５は制御部、６は２値
化回路、７は画面分割回路、８は位置補正回路、
９はウインドウ発生回路、１０は特徴抽出回路、
１１は特徴データメモリ、１２は判別回路、１
３，１３ａ〜１３ｄはメモリ制御回路、１４，１
４ａ〜１４ｄは制御情報メモリである。

動作について説明する。

こゝでは対象物は１ａ〜１ｎまでｎ個あり、こ
れらをｎ台のカメラ２ａ〜２ｎにて撮像し、ビデ
オ信号に変換する。カメラ選択回路３は、制御部
５からの指示にもとづきカメラ２を選択する。選
択されたカメラ２のビデオ信号は適宜に増幅され
た後、２値化手段６にて２値化され、画面分割回
路７により所定数の画素に分割される。画素単位
で２値化された画像パターン信号は位置補正回路
８に与えられ、こゝでカメラ視野内における画像
パターンの相対的位置（辺縁；エツジ）が検出さ
れる。この位置データはウインドウ発生回路９に
与えられ、これによりウインドウの発生タイミン
グが補正されるとともに、ウインドウ領域に応じ
た画像データが取り出される。特徴抽出回路１０
は公知の二次元局部メモリ，二次元局部演算回路
およびカウンタ等から構成され、上記画像データ
から面積，周囲長等の幾何学的特徴量を抽出す
る。この特徴量データはメモリ１１に記憶され
る。判別回路１２では、特徴量データメモリ１１
の内容を所定の判定基準値と比較，判別し、その
結果を出力する。制御情報メモリ１４ａ，１４
ｂ，１４ｃ，１４ｄにはそれぞれ２値化しきい値
情報Ａ，位置補正または基準位置情報Ｂ，ウイン
ドウ形成情報Ｃ，判別しきい値情報Ｄが複数種類
ずつ記憶されており、メモリ制御回路１３ａ，１
３ｂ，１３ｃ，１３ｄを介してその書込みまたは
読出しがそれぞれ行なわれる。パネル設定部４は
キーボードおよびCRTデイスプレイ等からなり、
これら情報の設定，変更等を行なう。制御部５は
第２図の如きフレームテーブルを有し、こゝには
ラインNo（第１図では各対象物に対応する）、制
御情報を表わすフレームNoおよびカメラNoが判
別処理順序に応じて記憶されている。これらの情
報の設定はパネル設定部４からCRTとの対話形
式で行なわれる一方、これら情報の読み出しはパ
ネル設定部４からの指示または外部から与えられ
る判別開始信号STによつて行なわれ、これによ
つてカメラ選択回路３およびメモリ制御回路１３
ａ〜１３ｄに所定の指示が与えられ、これらを介
してカメラおよび制御情報がそれぞれ選択され
る。したがつて、フレームテーブルが第２図イの
如くセツトされていれば、カメラは１，２，３の
順番で選択され、それに応じて制御情報も１，
２，３の順番で選択されることになる。なお、
こゝでは制御情報Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄをまとめて取り
出すものとし、フレーム番号１，２，３によつて
そのアドレス指定を行なうものとするが、制御情
報とカメラとの組合せは適宜に行なわれることは
云う迄もない。第２図ロにはカメラの選択順序は
変えずに、制御情報のみを変えた場合の例が示さ
れている。また、第２図においてフレームNoお
よびカメラNoが“０”のものについては、判別
処理は行なわれない。

〔発明の効果〕

この発明によれば、カメラおよび制御情報の選
択順序をメモリテーブルに格納しておき、判別開
始信号の如き所定の信号によつてその内容を読出
すようにしたので、従来の如き複雑なタイミング
発生機を必要とせず、簡単かつ安価に所望の順序
でパターン判別が可能となる利点がもたらされ
る。また、複数のタイミングパルスを必要としな
いので、タイミングの重なりによる誤動作が回避
され、信頼性を向上させることができる。さら
に、上記選択順序の設定をCRTとの対話形式で
行なうことができるので、設定操作が容易で設定
ミスを少なくすることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す構成図、第２
図はフレームテーブルの記憶例を説明するための
参照図、第３図はパターン判別システムの従来例
を示す概要図、第４図は第３図における判定処理
動作を説明するためのタイムチヤートである。 符号説明、１，１ａ〜１ｎ……対象パターン、
２，２ａ〜２ｎ……テレビカメラ、３……カメラ
選択回路、４……パネル設定部、５……制御部、
６……２値化回路、７……画面分割回路、８……
位置補正回路、９……ウインドウ発生回路、１０
……特徴抽出回路、１１……特徴データメモリ、
１２……判別回路、１３，１３ａ〜１３ｄ……メ
モリ制御回路、１４，１４ａ〜１４ｄ……制御情
報メモリ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の対象パターンをそれぞれ撮像する複数
   の撮像手段と、所定の指示にもとづいて該撮像手
   段を順次切り換える切換手段と、該切換手段を介
   する撮像信号を所定のしきい値レベルで２値化す
   る２値化手段と、撮像画面における対象パターン
   の辺縁を検出しこれの所定基準点からの補正量を
   求める位置補正手段と、該補正量にもとづいて所
   定のウインドウ領域を形成するウインドウ形成手
   段と、該ウインドウ内で対象パターンの画像特徴
   量を抽出しこれを所定の判定基準値と比較してそ
   の判別を行なう判別手段と、前記２値化しきい値
   情報，基準位置情報，ウインドウ情報および判定
   基準情報の各種制御情報をそれぞれ複数種類ずつ
   記憶する記憶手段と、該記憶された個々の制御情
   報を所定の指示にもとづき読出して対応する前記
   各手段に与える記憶制御手段と、前記各撮像手段
   および各制御情報の選択順序を記憶するメモリテ
   ーブルを有し所定の信号によりその内容を順次読
   出して前記切換手段および記憶制御手段に所定の
   指示を与える制御手段とを備えてなるパターン判
   別装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載のパターン判別
   装置において、前記メモリテーブルへの情報の設
   定を入力手段と表示手段とにより対話形式で行な
   うことを特徴とする特徴パターン判別装置。