JPH0423864Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は複写機等に設けられる給紙部の着脱機
構に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、給紙部の着脱機構として実開昭54−
153240号に 「給紙ローラ前方から排出部に至る複写紙搬送
部をユニツト化した搬送部ユニツトを、複写機本
体に対して複写紙搬送方向に引出し自在に装着す
るとともに、本体側に第１ロツク片を設ける一
方、搬送部ユニツト上記第１ロツク片と係止する
ように回動付勢した第２ロツク片を、上記第１ロ
ツク片とのロツクを解除可能に搬送部ユニツト側
板に設けたハンドルに連結した構成からなる機構
を設けたことを特徴とする複写機の搬送部ユニツ
ト引出し機構。」 が開示されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上述の従来技術においては、装置本体側に設け
られた第１ロツク片が給紙部（搬送ユニツト）に
設けられた第２ロツク片とロツクするような構成
であり、構造が複雑でしかも長期間の使用では各
部にガタが発生しやすかつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、給紙部を磁力により装置本体に着脱
自在に装着すると共に、前記給紙部に把手を取り
付けた給紙部の着脱機構において、前記把手を前
記給紙部に回動自在に支持する支点と、前記装置
本体に設けられ、且つ前記給紙部を装置本体に装
着時、前記支点近傍に位置して前記把手と当接す
る部材と、前記給紙部装着時、前記支点と前記当
接部材の位置より遠方に設けられた前記把手の把
手把持部とを備え、前記把手把持部を前記支点を
中心とし回動することにより、前記給紙部を装置
本体から離脱することを特徴とする給紙部の着脱
機構である。

(ホ) 作用 本考案では、給紙部が磁力により装置本体に着
脱自在に装着されるため構造が簡単になり長期間
の使用でも各部にガタが生じることがない。

また装置本体に設けられ、把手と当接する部材
が、装着時把手を回動自在に支持する支点近傍に
位置し、把手把持部が支点と当接部材の位置と比
較して遠方に位置しているので、把手把持部に加
える力と比較して、当接部材に加わる力は大きく
なる。従つて、把手把持部に加える僅かな力によ
つて前記給紙部を装置本体から離脱する為に必要
な力が当接部材に加わることになる。

(ヘ) 実施例 第１図、第２図は本考案実施例の給紙部と装置
本体の要部断面図であり、同一部分には同一符号
を付す。

第１図は給紙部２を装置本体１から離脱した状
態、第２図は給紙部２を装置本体１に装着した状
態を示す。

ここで、３は把手であり、８は把手３を給紙部
２に回動自在に取り付けるためのシヤフト、９は
把手３を支持するバネである。

上記把手３は第１図及び第２図において、側面
がコ字状の形状となつており、このコ字状の両端
部にシヤフト８を通すための孔がある。１１はこ
こを握つて把手３を回転させるためにコ字状の中
心部付近に設けられた把手把持部である。

また６は装置本体１に取り付けられた磁石であ
り、第２図に示す状態では給紙部２を吸着してい
る。

７は給紙部２に取り付けられた凹部を有する係
合片であり、第２図に示す状態では装置本体１内
に設けられたピン４と嵌合し、給紙部２の位置決
めを確実にしている。

また、１０は装置本体に設けられたレールであ
り、給紙部２の移動を容易にするものである。こ
のときレール１０と給紙部２間にベアリング（図
示省略）を挿入すると動きがよりスムーズにな
る。

５は装置本体１に設けられ第２図に示す状態で
把手３と当接する当接部材である。当接部材５は
給紙部２を装着時、把手３を回動自在に支持する
シヤフト８の近傍に位置している。

把手把持部１１と当接部材５の距離と、シヤフ
ト８と当接部材５の距離とを比較すると把手把持
部１１と当接部材５の距離の方が長い。即ち、当
接部材５を中心とすると、当接部材５より把手把
持部１１の方が、遠方に位置している。

第３図は第２図に示す状態での装置本体の上面
図であり、第１図、第２図と同一部分には同一符
号を付す。

次に動作について説明する。図において把手３
の把手把持部１１を握り図中矢印方向へ動かす
と、把手３はシヤフト８が支点となつて回動す
る。そして当接部材５と把手３の把手把持部１１
のシヤフト側とが当接する。引き続き把手把持部
１１を矢印方向に回転すると、把手把持部１１が
力点、把手３と当接した当接部材５が支点、シヤ
フト８が作用点となり、装置本体１から離脱する
方向へシヤフト８に力が作用する。その結果、シ
ヤフト８が組み込まれている把手３と、把手３が
組み込まれている給紙部２にも同様な方向に力が
作用する。従つて、今まで給紙部２と装置本体１
は磁石６の磁力によつて吸着していたが、上述の
てこの原理によつて、給紙部２は装置本体から離
脱する方向へ付勢され、磁石６から引き離され
る。

即ち、てこの原理を利用することにより、把手
把持部１１に加える力と比較して、シヤフト８に
加わる力は大きくなり、把手把持部１１に加える
僅かな力によつて給紙部２を装置本体から離脱す
る為に必要な力がシヤフト８に加わることにな
る。

(ト) 考案の効果 本考案は、給紙部を磁力により装置本体に着脱
自在に装着されるため構造が簡単で、しかも長期
間の使用によつても各部にガタが生じない給紙部
の着脱機構を提供することができる。

また装置本体に設けられ、把手と当接する部材
が、装着時把手を回動自在に支持する支点近傍に
位置し、把手把持部が支点と当接部材の位置と比
較して遠方に位置しているので、把手把持部に加
える力と比較して、当接部材に加わる力は大きく
なる。従つて、給紙部を装置本体から離脱するた
めに必要な力を当接部材に加えるのに、把手把持
部に僅かな力を加えるだけでよく、容易に給紙部
を装置本体から離脱する給紙部の着脱機構を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の実施例の給紙部と装
置本体の関係を示す要部断面図、第３図は第２図
における上面図である。 １……装置本体、２……給紙部、３……把手、
６……磁石、１１……把手把持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 給紙部を磁力により装置本体に着脱自在に装
   着すると共に、前記給紙部に把手を取り付けた
   給紙部の着脱機構において、 前記把手を前記給紙部に回動自在に支持する
   支点と、 前記装置本体に設けられ、且つ前記給紙部を
   装置本体に装着時、前記支点近傍に位置して前
   記把手と当接する部材と、 前記給紙部装着部、前記支点と前記当接部材
   の位置より遠方に設けられた前記把手の把手把
   持部とを備え、 前記把手把持部を前記支点を中心とし回動す
   ることにより、前記給紙部を装置本体から離脱
   することを特徴とする給紙部の着脱機構。 (2) 前記給紙部には係合部が形成されると共に前
   記係合部は、装置本体に設けられた被係合部に
   係合されることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載の給紙部の着脱機構。