JPH04238038A - クリーム半田の印刷装置 - Google Patents

クリーム半田の印刷装置

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JPH04238038A
JPH04238038A JP525891A JP525891A JPH04238038A JP H04238038 A JPH04238038 A JP H04238038A JP 525891 A JP525891 A JP 525891A JP 525891 A JP525891 A JP 525891A JP H04238038 A JPH04238038 A JP H04238038A
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JP
Japan
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mask
cream solder
workpiece
frame
axis
Prior art date
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Application number
JP525891A
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English (en)
Inventor
Taro Matsuoka
太郎 松岡
Tsuneaki Komazawa
駒沢 恒明
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリーム半田の印刷装
置に関し、特に、回路パターンが形成された回路基板の
、電子部品等を表面実装する所要の箇所にクリーム半田
を印刷する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回路パターンが形成された回路基板の所
要箇所にクリーム半田を印刷する従来の装置としては、
図29および図30に示すように、印刷パターンが穿孔
されたステンレス板等の薄板マスク1と回路基板2を、
0.2 〜0.5mm 程度離間させた状態、すなわち
、オフセットさせた状態で、マスク1と回路基板2の正
確な位置だしを行い、次いで、マスク1の上面のクリー
ム半田4をへら(スキージ)3で扱き(スキージングし
)、スキージ3の移動と共にクリーム半田4をマスク1
の開口部を通して回路基板2上に押し出すことにより、
印刷パターンを回路基板2に転写するものが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような印刷装置に
おいては、マスク1と回路基板2とを所定の距離を存し
て平行に重ね合わせ、しかも、スキージ3がマスク1の
上面を均一に押圧する必要がある。しかしながら、マス
ク1および回路基板2とスキージ3とが完全に平行に配
置され、スキージ3がマスク1の上面を均一に押圧する
場合には問題がないが、一般には、装置の組立精度等に
起因してこれらが平行に配置されることはなかなか難し
い。マスク1および回路基板2とスキージ3の平行度を
許容される極めて厳しい範囲内に収めようとすると、部
材の加工精度、組立精度等を厳密に管理する必要が生じ
、装置の製造コストが高くなってしまう。例えば、マス
クの厚みが150μmないし200μmとして、平行度
に50μmの狂いが生じると、スキージ3の両端で20
〜30%のクリーム半田塗布量のばらつきが生じてしま
う。スキージ3がマスク1の上面を均一に押圧すること
ができなければ、印刷むらが生じ、適量のクリーム半田
が塗布されないことになる。
【0004】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、マスク上のクリーム半田をスキー
ジングするへら(スキージ)をマスクの上面に均一に押
圧させて、クリーム半田を均一に適量だけ回路基板に印
刷することのできるクリーム半田の印刷装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、印刷パターンが穿孔された
マスクの上面を、へらでクリーム半田をスキージングさ
せることによりクリーム半田を回路基板の所要箇所に印
刷するクリーム半田の印刷装置において、前記へらを作
動ロッドを介してマスクの上面に押圧する押圧手段を備
え、前記作動ロッドの先端は、前記へらの中央位置に、
へらの両端を上下に揺動自在に連結されていることを特
徴とするクリーム半田の印刷装置が提供される。
【0006】
【作用】本発明のクリーム半田の印刷装置は、押圧手段
の作動ロッドがへらの中央位置に、へらの両端を上下に
揺動自在に連結されているために、マスクおよび回路基
板とへらとの平行度が多少ずれていても、へらが揺動し
てマスクの上面に密着しマスクをへらの長手方向に全域
に亘って均一に押圧することができる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1ないし図5は、本発明に係るクリーム
半田の印刷装置の主要部を示し、図1は平面図、図2お
よび図3は正面図、図4は左側面図、図5は右側面図で
ある。本実施例の印刷装置は、回路基板のワークWを装
置内に搬入する入口コンベア10、入口コンベア装置1
0により搬入されたワークWを固定するチャック装置2
0、ワークWをX−Y−Z−θ方向に移動させるトラバ
ース装置30、マスクMを固定するマスク固定装置70
、マスクM上のクリーム半田をワークWに印刷するスキ
ージング装置80、クリーム半田が印刷されたワークW
を装置外に搬出する出口コンベア装置90、ハウジング
110等から構成されている。
【0008】入口コンベア装置および出口コンベア装置
入口コンベア装置10は、固定フレーム11および移動
フレーム12を備えており、これらは平行してワークW
の搬入方向に延出している。移動フレーム12は、ハン
ドル15(図2)を手動操作することにより回転駆動さ
れるボールねじ13およびガイドバー14(図1)に案
内されて幅方向に移動可能であり、ワークWの幅に合わ
せて固定フレーム11と移動フレーム12の間隔を調節
することができる。各フレーム11,12には、モータ
16で駆動され、ローラ19a,19b,19c間に掛
回されたゴム製の無端ベルトからなるコンベア18を備
えている(図2)。ワークWの両側端縁をコンベア18
に載置し、モータ16を作動させると、ワークWはハウ
ジング110内に搬入される。
【0009】出口コンベア装置90も、基本的には入口
コンベア装置10と同じように構成されており、固定フ
レーム91および移動フレーム92を備えている。これ
らのフレーム91,92は平行してワークWの搬出方向
に延出している。移動フレーム92は、ハンドル95(
図3)を手動操作することにより回転駆動されるボール
ねじ93およびガイドバー94(図1)に案内されて幅
方向に移動可能であり、ワークWの幅に合わせて固定フ
レーム91と移動フレーム92の間隔を調節することが
できる。各フレーム91,92には、モータ96で駆動
され、ローラ99a,99b,99c間に掛回されたゴ
ム製の無端ベルトからなるコンベア98を備えている(
図3)。後述するトラバース装置30から受け渡された
ワークWは、その両側端縁がコンベア98上に乗せられ
て、ハウジング110外に搬出される。
【0010】トラバース装置 次に、トラバース装置30について説明する。このトラ
バース装置30は、後述するチャック装置20を載置し
、入口コンベア装置10により搬入されたワークWをチ
ャック装置20に把持させた状態でX−Y−Z−θ方向
に移動して、ワークWを、入口コンベア装置10から受
け取る受取位置、スキージング装置70によりクリーム
半田を印刷する位置、印刷を終えたワークWを出口コン
ベア装置90に受け渡す受渡位置等に移動させる。また
、X−Y−Z−θ方向にワークWを移動させることによ
り、ワークWとマスクMの基準位置を合致させ、ワーク
Wの位置決めを正確に行う。
【0011】より具体的には、先ず、トラバース装置3
0は、印刷装置の基台6に敷設され、ワークWの搬入・
搬出方向(X方向)に平行して延びる2本のガイドレー
ル31,31を備えている。ガイドレール31,31上
には、ベアリング装置31a,31aを介してX軸移動
台32がX方向に移動可能に載置されている。この移動
台32は、サーボモータ32aおよびこれに回転駆動さ
れるボールねじ32bによりX方向位置を正確に位置出
しされて移動する。移動台32の基準位置および両端極
限位置は、図示しないセンサにより検出される。
【0012】X軸移動台32は、平面視でY軸方向(X
軸に直交する方向)に長辺を有する矩形状をなし、この
移動台32の上面にY軸方向に延びるガイドレール33
,33が敷設されている。ガイドレール33,33上に
は、ベアリング装置33a,33aを介してY軸移動台
34がY方向に移動可能に載置されている。この移動台
34も、サーボモータ35aおよびこれに回転駆動され
るボールねじ35bによりY方向位置を正確に位置出し
されて移動する。Y軸移動台34の基準位置および両端
極限位置も、図示しないセンサにより検出される。
【0013】Y軸移動台34には、矩形のY軸テーブル
36が載置・固定されており、このY軸テーブル36の
上面には、リング状のベアリング受け37が固設され、
このベアリング受け37に支持されたリングベアリング
38を介し、Y軸テーブル36に対し、その中心軸周り
に相対回転可能に回転テーブル40が取り付けられてい
る(図6,7)。回転テーブル40も矩形の板体であり
、その中心に上述のリングベアリング38を嵌装する丸
穴40aが形成され、この丸穴40aに嵌装されたリン
グベアリング38は、ベアリング押さえ38aにより保
持されている。回転テーブル40は、後述する回転駆動
装置50により駆動されてY軸テーブル36に対して相
対回転することになる。
【0014】図8ないし図10は、Y軸テーブル36と
回転テーブル40間に介装され、これらを相対回転させ
る回転駆動装置50の詳細構成を示す。Y軸テーブル3
6の一側下面に、テーブル36より外方水平に延出する
ブラケット36aが固設されている。このブラケット3
6aには、駆動モータ(パルスモータ)52、およびこ
れに回転駆動されるボールねじ51が取り付けられる。 より詳細には、ボールねじ51の軸線は、Y軸テーブル
36の側縁に沿ってY方向に水平に配設され、その一端
51aは、軸受58によって回転自在に軸支されている
。ボールねじ51の他端51b近傍の軸受部51cは、
軸受57により回転自在に軸支されている。この軸受5
7の構造を更に詳しく説明すると、軸受57は、軸受ブ
ラケット57fの有底軸受穴に嵌合された組合せアンギ
ュラ玉軸受57a,57bを備えており、この軸受57
a,57bのインナレースは、カラー57cを介して、
ボールねじ51に螺着させたナット57dにより、ボー
ルねじ51に形成された段部51dに押圧されている。 一方、軸受57a,57bのアウタレースは、軸受穴に
螺着させたレース押え57eにより軸受穴の底壁に押圧
されている。従って、ボールねじ51は、このような軸
受構造によって軸受57における軸方向のガタが発生し
ないように軸支されている。
【0015】ボールねじ51は、所謂予圧式のボールね
じが使用され、ボールねじ51に刻設されたねじ部51
eは、図示しないボールを介してシリンダ51fと螺合
しており、シリンダ51fはブロック体53のねじ穴に
嵌挿固定されている。このように、ボールねじ51が予
圧式のものであるから、このボールねじ51とブロック
体53間でのバックラッシュも解消されている。
【0016】ボールねじ51の他端51bは、ヘリカル
カップリング52bを介してパルスモータ52の出力軸
52aと連結されている。従って、モータ52の回転は
ボールねじ51に直接伝達される一方、ボールねじ51
とモータ52の出力軸52aとのY軸方向の位置ずれは
、カップリング52bにより吸収される。ブロック体5
3の下端部は、その両側に配設された直線ローラガイド
56,56に案内されてブラケット36a上をY軸方向
に摺動できるようになっている。また、ブロック体53
には、その上端面に開口する回転軸穴が穿設さており、
この軸穴にボールベアリング54a,54aを介して回
転軸54が回転自在に嵌合されている。
【0017】回転テーブル40の下面にも、ブラケット
36aと対向して、テーブル40から外方水平に延出す
るブラケット40aが固設されている。このブラケット
40aの下面には、回転テーブル40の中心を通り、該
テーブルの一辺に平行な線上を往復動する直線クロスロ
ーラガイド55が取り付けられており、このクロスロー
ラガイド55の下面に、上述した回転軸54の上端に一
体に形成されたフランジ54bが固定されている。
【0018】上述のクロスローラガイド55、ベアリン
グ54a、および、Y軸テーブル36と回転テーブル4
0間に介装されるリングベアリング38は、いずれもそ
のガタ(バックラッシュ)が生じないものが使用されて
おり、Y軸テーブル36と回転テーブル40の、θ方向
の相対回転位置制御を正確に行なうことができる。すな
わち、パルスモータ52の回転は、ボールねじ51を介
してブロック体53のY軸方向の直線運動に変換される
。このとき、ブロック体53の移動に伴って、回転テー
ブル40の中心を通る前述した直線とボールねじ51の
軸線がなす角度が変化するが、この角度変化は回転軸5
4の回転により吸収される。また、ブロック体53の移
動に伴って、回転テーブル40の中心と、この中心を通
る上記直線とボールねじ51の軸線の交点との間の距離
も変化するが、この距離の変化は直線クロスローラガイ
ド55の移動により吸収される。従って、パルスモータ
52が回転すると、ボールねじ51がブロック体53を
Y軸方向に移動させ、このブロック体53の移動により
、回転テーブル40がその中心周りに(θ方向に)、パ
ルスモータ52の回転に応じた角度だけ回転することが
できる。このように、回転テーブル40は、回転駆動装
置50により実質的にバックラッシュなしにY軸テーブ
ル36に対して相対回転できるので、後述するようにワ
ークWとマスクMとをθ軸方向に正確に位置出しするこ
とができる。
【0019】ブロック体53の側壁には、クランク状に
曲折された遮蔽板59a(図10)が取り付けられる一
方、ブラケット36aの側壁には、3個の光スイッチ5
9b,59c,59dがそれぞれY軸方向に所定の間隔
を置いて取り付けられている。これらの遮蔽板59aお
よび光スイッチ59b,59c,59dにより、ブロッ
ク体53のY軸方向の基準位置および両極限位置への移
動を検出することができる。また、バルスモータ52の
出力軸52aには遮蔽円板52c(図9)が取り付けら
れ、Y軸テーブル36側には円板52cの回転角度を検
出する光センサ52dが取り付けられている。これらの
円板52cと光センサ52dにより、モータ52の回転
角度を検出するためのエンコーダを構成し、前述した遮
蔽板59aおよび光スイッチ59b,59c,59dと
協働して回転テーブル40とY軸テーブル36との相対
回転角度位置を正確に検出することができる。
【0020】回転テーブル40には、Z軸テーブル60
が上下方向(Z軸方向)に移動可能に載置されている(
図11)。このZ軸テーブル60には、後述するチャッ
ク装置20の移動コンベア装置21が取付けられている
と共に、Z軸テーブル60を回転テーブル40に対して
Z軸方向に上下動させる4組のZ軸駆動装置62が、Z
軸テーブル40の略四隅に配設されている。
【0021】各Z軸駆動装置62の詳細は、図11に示
される。Z軸駆動装置62の電磁ブレーキ付きのステッ
ピングモータ620は、Z軸テーブル60の下面に固設
されており、その駆動軸620aをZ軸テーブル60の
上面に突出させている。Z軸テーブル60には、モータ
620の配設位置近傍に、ボールねじ621が軸受(組
合せアンギュラベアリング)622を介して回転自在に
、かつ、Z軸方向には移動不能に軸支されている。そし
て、ボールねじ621の上端621aがZ軸テーブル6
0の上方に、ねじ部621bが、回転テーブル40を貫
通して下方にそれぞれ延出している。モータ620の駆
動軸620aおよびボールねじ621の上端621aに
はそれぞれ歯付きプーリ624および625が固着され
ており、これらのプーリ間には、歯付き無端ベルト62
6が巻回されている。一方、回転テーブル40には、円
筒状のフランジナット623が固設されており、このフ
ランジナット623に図示しないボールを介してボール
ねじ621のねじ部621bが螺合している。
【0022】なお、Z軸テーブル60の四隅に配設され
る各Z軸駆動装置62は、全て同じ形状、同じ性能のモ
ータ620やボールねじ621を使用するので、各モー
タ620が同時に作動することにより、Z軸テーブル6
0は水平を保ちながら上下動することになる。すなわち
、モータ620の作動により、モータ620の回転がベ
ルト626を介してボールねじ621に伝達され、ボー
ルねじ621の回転により、Z軸テーブル60が回転テ
ーブル40に対して相対的に上下動することになる。
【0023】また、回転テーブル40に対するZ軸テー
ブル60のZ軸方向の基準位置および上下の極限位置は
、各テーブル40,60に取り付けた、長さの異なる遮
蔽板630a,630b,630cと、光スイッチ63
2a,632b,632cとからなるZ軸位置検出セン
サ63により検出される(図7,12)。さらに、4組
のZ軸駆動装置62の内の一つに、エンコーダ64が取
り付けられている(図11)。より具体的には、ボール
ねじ621の上端に遮蔽円板641が、Z軸テーブル6
0に光スイッチ642がそれぞれ取り付けられ、遮蔽円
板641に穿設されたスリットを通過する光を光スイッ
チ642が検出することによりボールねじ621の回転
数が検出される。このエンコーダ64および上述したZ
軸位置検出センサ63とにより、回転テーブル40に対
向するZ軸テーブル60の正確なZ軸方向位置を検出す
ることができる。
【0024】Z軸テーブル60には、高さ調整台65が
テーブル60に対して上下方向(Z軸方向)に移動可能
に載置されている(図6)。この高さ調整台65には、
後述するチャック装置20のバックアッププレート装置
24が固定されている。高さ調整台65とZ軸テーブル
60間にはリフト装置66が介装されこのリフト装置6
6を作動させることにより高さ調整台65をZ軸テーブ
ル60に対して相対的に上下動させる。
【0025】図6および図7は、リフト装置66の詳細
構成を示している。Z軸テーブル60の四隅には、リフ
ト装置66のガイドロッド67がそれぞれ立設され、こ
のガイドロット67は固定ボルト67cによりZ軸テー
ブル60に固定されている(図12参照)。この各ガイ
ドロッド67の上端67aは、高さ調整台65を貫通し
て上方に延び、下端67bは、回転テーブル40を貫通
して下方に延びている。そして、ガイドロッド67と高
さ調整台65間にはブッシュ67dが介装され、このブ
ッシュ67dは高さ調整台65に固設されている。一方
、ガイドロッド67と回転テーブル40間にはブッシュ
67eが介装され、このブッシュ67eは回転テーブル
40に固設されている。Z軸テーブル60および高さ調
整台65は、このガイドロッド67に案内されて水平状
態を保ちながら円滑に上下移動することができる。
【0026】また、Z軸テーブル60の四隅には、上述
のガイドロッド67の近傍の下面に、リフト装置66の
エアシリンダ68がそれぞれ固設されており、この各エ
アシリンダ68の作動ロッド68aはZ軸テーブル60
を貫通して上方に突出し、後述する高さ調整ボールねじ
660の下端にそれぞれ接続されている。高さ調整台6
5の、前記エアシリンダ68に対応する各四隅には、高
さ調整ボールねじ660が配設されており、このボール
ねじ660は、その下端が調整台65を貫通して下方に
延び、前述した通り、作動ロッド68aに連結されてい
る。また、ボールねじ660のねじ部は図示しないボー
ルを介してフランジナット661に螺合しており、フラ
ンジナット661は、高さ調整台65に固設されている
。そして、ボールねじ660の上端には、作業者の手操
作によりボールねじ660を回転させるキャップ660
aが取付けられている。
【0027】ボールねじ660の前記ねじ部と、エアシ
リンダ68の作動ロッド68aが接続される先端部との
間には、歯付きプーリ662がそれぞれ取付けられてお
り、これらのプーリ662は、これらに掛回される歯付
き無端ベルト663により互いに連結されている。高さ
調整台65の左右両側端縁中央の下面にローラ664が
回転自在に取付けられており、ベルト663は、このロ
ーラ664により緊張され、適宜の張力が付与されてい
る。従って、作業者がボールねじ660のキャップ66
0aの一つを回転させると、四隅のボールねじ660を
同時に回転させることができ、ボールねじ660の回転
により高さ調整台65が平行状態を保ちながらZ軸方向
に移動して、Z軸テーブル60に対する高さ位置を調整
することができる。この高さ調整により、後述するチャ
ック装置20の、移動コンベア装置21に対するバック
アッププレート装置24の高さ調整をすることができる
。そして、エアシリンダ68を作動させると、バックア
ッププレート装置24を移動コンベア装置21に対する
所定位置に上昇させることが出来る。
【0028】チャック装置 次に、回路基板のワークWをトラバース装置30上で固
定するチャック装置20について説明する。先ず、チャ
ック装置20のバックアッププレート装置24について
図13,14を参照して説明すると、このバックアップ
プレート装置24は、前述した通り高さ調整台65に載
置固定されている。バックアッププレート装置24は、
高さ調整台65の上面に固定される基盤240と、その
上面に載置固定される上板242とを有している。基盤
240は、平面視において略矩形状をなし、上板242
も基盤240より一回り大きい矩形状をなし、その上面
は、水平、且つ、所定の平面度に成形されている。この
バックアッププレート装置24は、裏面に電子部品等が
実装されていない、フラットな回路基板の表面にクリー
ム半田を印刷するためのもので、バックアッププレート
装置24の上面形状は、クリーム半田を印刷するワーク
Wの形状や種類に応じた適宜の形状に形成させることが
できる。
【0029】上板242の一端中央位置(入口コンベア
装置10によりワークWが装置内に搬入される方向に関
して、搬入手前側端の中央位置)に、矩形のブラケット
243が取付けられ、このブラケット243は、上板下
面からワーク搬入方向に対向するように前方水平に延出
している。このブラケット243には、その上面に2連
のエアシリンダ244が載置固定されている。このエア
シリンダ244は、ハウジング内に平行して2組のシリ
ンダとピストンを有しており、上板242の上記一端側
に向けて作動ロッド244a,244aを延出させてい
る。作動ロッド244aの先端には押圧板245が連結
されており、この押圧板245は、上板242の上記一
端に対向し、この一端縁に平行して配設されている。一
方、上板242の他端中央位置には、ストッパプレート
246が、押圧板245に対向して、その上縁を上板2
42の上面より上方に突出させて固設されている。
【0030】バックアッププレート装置24の上板24
2には、後述するようにワークWが密着するようにして
載置され、エアシリンダ244を作動させて、載置され
たワークWを押圧板245とストッパプレート246と
によって挟んで、ワークWを固定する。次に、チャック
装置20の移動コンベア装置21について、図1、図1
3ないし図16を参照して説明する。移動コンベア装置
21は、前述した通りZ軸テーブル60に載置固定され
ており、入口コンベア装置10と同様に、X軸方向に互
いに平行して配設される固定フレーム210と移動フレ
ーム211とを備えている。移動フレーム211は、左
右に配置されたハンドル212,212(図1)を手動
操作することにより回転駆動されるボールねじ212a
,212aに案内されて幅方向に移動可能であり、ワー
クWの幅に合わせて固定フレーム210と移動フレーム
211の間隔を調節することができる。
【0031】固定フレーム210の上面には、ワークW
の搬入方向に沿って固定ガイド210b、ワーク把持用
の固定ガイド210aおよび固定ガイド210bがこの
順に取付けられている。これらの固定ガイド210a,
210bの内側縁(ワークW側の側縁)は固定フレーム
210の側壁より内側に、後述するコンベア210eの
幅方向略中央位置まで張り出している。ワーク把持用固
定ガイド210aの長さは、この装置でクリーム半田が
印刷されるワークWの最大の大きさを考慮して設定され
ている。固定フレーム210には、モータ210c(図
1)で駆動され、ローラ210d(図16)に掛回され
たゴム製の無端ベルトからなるコンベア210eを備え
ている。コンベア210eは、固定ガイド210a、2
10bの下面を舐めるように、これに近接して配設され
ている。
【0032】移動フレーム211の上面中央には、後述
するクランプガイド214が配設され、このクランプガ
イド214の両側に、固定フレーム210側と同様の固
定ガイド211bが、移動フレーム211の上面に取付
けられている。この固定ガイド211bの内側縁(ワー
クW側の側縁)は移動フレーム211の側壁より内側に
、後述するコンベア211eの幅方向略中央位置まで張
り出している。移動フレーム211にも、モータ211
c(図1)で駆動され、ローラ211d(図16)に掛
回されたゴム製の無端ベルトからなるコンベア211e
を備えている。コンベア211eもクランプガイド21
4、固定ガイド211bの下面を舐めるように、これら
に近接して配設されている。
【0033】クランプガイド214は、固定フレーム2
10側の固定ガイド210aと同じ長さ、および形状を
なし、断面矩形の長尺板体である。そして、クランプガ
イド214の下面外側縁に沿って垂下する接続板214
aが固設され、クランプガイド214は、この接続板2
14aを介して後述する2組のクランプフローティング
装置215(図13,15)に支持されている。
【0034】クランプフローティング装置215の詳細
は図15、16に示されている。クランプガイド214
の下方の、移動フレーム211の上端縁近傍の外壁左右
対称位置にそれぞれブラケット211fが固設されてお
り、各ブラケット211fは、外方(ワークWと反対側
)に向って水平に延出して、その上面に上述の各クラン
プフローティング装置215が回動自在に取付けられて
いる。
【0035】より具体的には、各クランプフローティン
グ装置215は回転基台215aを備え、この回転基台
215aは上面視矩形をなし、その中心部に下方に向か
って突設させた回転軸215bを有している。そして、
回転基台215aは、上述のブラケット211fの上面
に、ベアリング215cを介して回転軸215bの回り
に回転自在に取付けられている。回転基台215aの上
面には、その中央にエアシリンダ215dが、その両側
にガイドホルダ215e,215eが配設されている。 エアシリンダ215dは、その作動ロッド215fを前
述した接続板214aに向かってこれに垂直に突出させ
、その突出端は接続板214aの中央位置でこれと接続
されている。また、各ガイドホルダ215eからはガイ
ドバー215gが接続板214aに向かってこれに垂直
に突出して、その突出端を接続板214aに接続させて
いる。従って、エアシリンダ215dは、両側のガイド
バー215dに案内されてその作動ロッド215fによ
りクランプガイド214を垂直に、かつ、一定の押圧力
でワークW側に押圧することになる。そして、2個のク
ランプフローティング装置215,215が各回転軸2
15bの回りに回転自在であることにより、クランプガ
イド214はX軸に対して僅かに傾斜することができる
。これにより、クランプガイド214はワークWの端縁
全域に密着してこれを押圧することが出来る。
【0036】チャック装置20は、バックアッププレー
ト装置24の上面に載置されたワークWを上から押圧し
てその歪みを矯正する基板押圧装置26を備えている(
図1、2、4、14参照)。この基板押圧装置26は、
前述したワーク受取位置の上方に横架された移動梁26
0を備えており、この移動梁260は、その両端が、Y
軸方向に水平に平行して架設された2本のガイドレール
261a,261bを摺動してY軸方向に移動可能であ
り、クランプ262a,262bによりY軸方向の所望
の位置に固定される。
【0037】移動梁260の上面には、前記受取位置の
中央に対応する位置にエアシリンダ263が固設され、
その作動ロッド263aが移動梁260を貫通して下方
に突出している。このエアシリンダ263の両側対称位
置に、エアシリンダ263より所定距離離間してガイド
ロッド264a,264bが配設され、その各下端は移
動梁260を貫通して下方に延出している。エアシリン
ダ263の作動ロッド263aおよびカイドロッド26
4a,264bの各下端は、移動梁260の下方にこれ
と平行して配置される吊下梁265に連結されている。 そして、この吊下梁265にばね266a,266bを
介して押圧部材268が吊下されている。
【0038】マスク固定装置 次に、マスクMを固定するマスク固定装置70について
、図1,3,5を参照して説明する。本実施例の印刷装
置は、マスク固定装置70を固定するフレーム71を備
えており、このフレーム71はクリーム半田印刷位置に
おいて、左右両側にY軸方向に延びる横桁710,71
1を有しており、この横桁710,711に、マスク固
定装置70のマスク固定上枠712および下枠713が
水平に取付けられている。このマスク固定上枠712は
、四周を板体で矩形に窓枠状に枠組みしたもので、これ
に後述するマスクフレームFを取付けたとき、マスクフ
レームFに取付けられたマスクMが上方に覗いている。 マスク固定上枠712の下面712aはマスクフレーム
Fの取付け基準面になっており、マスク固定上枠712
はこの基準面を基準にして横桁710,711の所定高
さ位置に取付けられている。
【0039】上述したマスク固定下枠713は、上枠7
12の下方に、上枠712に対して所定距離だけ離間さ
せて横桁710,711に取付けられている。この下枠
713も、上枠712と同じ形状を有しており、四周を
板体で矩形に窓枠状に枠組みしたものである。マスク固
定下枠713には、横桁710,711に沿う左右の枠
板にそれぞれ3個のローラ714および2個のクランプ
シリンダ715がY軸方向に所定の間隔を存して取付け
られている。ローラ714は、マスク固定上下枠712
、713間に挿入されるマスクフレームFをマスク固定
装置70の所定位置に案内する。クランプシリンダ71
5は、マスク固定下枠713の4 隅の下面に取付けら
れ、その作動ロッド715aを下枠713を貫通させて
上方に突出させている。このクランプシリンダ715は
、作動時に作動ロッド715aを上方に伸長させ、上枠
712と下枠713間に挿入されたマスクフレームFを
上枠712に押圧してこれを固定する。
【0040】上述のように、クランプシリンダ715に
よりマスクフレームFを上枠712に押圧するので、よ
り詳細には、図17,19に示すように、クランプシリ
ンダ715の作動ロッド715aが、マスクフレームF
の下面に貼着されたマスクMを押圧するので、マスクフ
レームFの上面は上枠712の下面712aに密着し、
基準位置(上枠712の下面)に対するマスクMの位置
が、安定して正確に位置だしされることになる。すなわ
ち、作動ロッド715aとマスクフレームFの間に、マ
スクフレームFとマスクMとを固定するための貼着テー
プM1(図19)等が介在されても、マスクフレームF
の位置だし、すなわち、マスクMの位置だしには何ら影
響がなく、マスクMをマスクフレームFに貼着する際に
、これらが適正に密着していれば、マスクMを正規位置
に正しく位置だしすることができる。このため、本装置
のマスク固定装置70により固定されたマスクMは、後
述するように、クリーム半田を印刷するワークWに密着
して、これらが片当たりすることにより生じるクリーム
半田の滲み等の不都合が生じない。
【0041】前述した右側の横桁711には、マスク固
定上枠712と下枠713間の中央高さ位置、かつ、こ
れら上枠712、下枠713のY軸方向中央位置に、X
軸方向クランプシリンダ716が取付けられている。こ
のシリンダ716は横桁711の外側側壁面(マスクM
取付け側と反対の側壁面)に取付けられており、その作
動ロッド716aは横桁711を貫通してワークW側に
突出している。一方、横桁710側には、マスク固定上
枠712と下枠713間の中央高さ位置、かつ、これら
上枠712、下枠713のY軸方向中央位置に関して前
後対称位置2か所に、長さが調整可能なストッパ716
bが取付けられている。X軸方向クランプシリンダ71
6を作動させて作動ロッド716aを伸長させると、上
枠712と下枠713間に挿入されたマスクフレームF
をストッパ716bに横方向(X軸方向)に押しつけて
これを固定することができる。上述したように、クラン
プシリンダ716でマスクフレームFを固定することに
より、また、ストッパ716bの長さを調整することに
より、マスクフレームFをX軸方向の所定位置に正確に
位置出しすることができる。
【0042】上述のマスク固定上枠712には、その前
枠712b(図5)にY軸クランプシリンダ718が取
付けられている。一方、後枠712cには、その中央位
置に関して左右対称位置2か所に、長さが調整可能なス
トッパ718aが取付けられている。Y軸方向クランプ
シリンダ718を作動させてその作動ロッド718aを
伸長させ、上枠712と下枠713間に挿入されたマス
クフレームFをストッパ718aに前後方向(Y軸方向
)に押しつけてこれを固定する。上述したように、クラ
ンプシリンダ718でマスクフレームFを固定すること
により、また、ストッパ718aの長さを調整すること
により、マスクフレームFをY軸方向の所定位置に正確
に位置出しすることができる。
【0043】スキージング装置 マスク固定装置70の上方には、スキージング装置80
がY軸方向に移動自在に配置される。このスキージング
装置80の構成は、図1,3,5,17,23等に示さ
れる。スキージング装置80は、移動テーブル81を有
しており、このテーブル81はその両端下面に固設され
て垂下する側壁81a,81bを備えている(図3)。 各側壁81a,81bの下端が、前述したフレーム71
の横桁710,711にY軸方向水平に敷設されたレー
ルガイド81c,81dを摺動することにより、テーブ
ル81は横桁710、711に沿ってY軸方向に移動可
能である。図3において、右側の側壁81bには、前述
のレールガイド81dおよび横桁711を跨ぐようにし
てアーム81eが水平外方(ワークWと反対側)に突設
されている。このアーム81eの先端にはボールナット
81fが固着されている(図1)。一方、横桁711の
外側壁には、ボールナット81fに螺合するボールねじ
810が両端を軸受810a,810bに軸支されて回
転自在に取付けられている。また、横桁711の外側壁
には、このボールねじ810を回転駆動するパルスモー
タ811も固設されている。そして、モータ811を作
動させてボールねじ810を正転または逆転させること
により、ボールナット81fが、従って、移動テーブル
81がY軸方向に移動する。
【0044】スキージング装置80の移動テーブル81
には、2組のスキージ82,83がフローティング押圧
機構84,85を介して吊下されている(図5)。スキ
ージ82はマスクM上のクリーム半田を、図5に示すY
2方向にスキージングする場合に使用され、スキージ8
3は逆にY1方向にスキージングする場合に使用される
。このように、使用されるスキージ82,83がスキー
ジング方向に応じて異なり、各スキージ82,83はス
キージング方向に傾斜して後述するフローティング押圧
機構84,85に取付けられている。
【0045】フローティング押圧機構84,85は、何
れも同じ構成をしているので、一方のみを説明するだけ
で、他方の説明は容易に類推することができるので、以
下に、フローティング押圧機構84を説明することにす
る。フローティング押圧機構84は、スキージ82を首
振り自在に吊下する吊下梁820、スキージ82を吊下
梁820を介して、後述する所要の押圧力でマスクMに
押し付けるエアシリンダ822、水平を保ちながら吊下
梁820を上下方向に案内する2組のガイドバー824
等から構成されている。
【0046】まず、吊下梁820は、スキージ82と略
同じ幅を有し、剛性を有する板状をなし、Y軸方向に直
交する方向(X軸方向)に配設されている。エアシリン
ダ822は、移動テーブル81の上面中央位置に固設さ
れ、その作動ロッド822aは、移動テーブル81を貫
通して下方に突出している。作動ロッド822aの突出
端は上述の吊下梁820の中央部分に連結されている。 そして、中央のエアシリンダ822を挟んで左右に所定
距離だけ離間してガイドバー824がそれぞれ配設され
ている。このガイドバー824は、シリンダナット82
4aを介して上下動自在にテーブル81に取付けられ、
その下端はテーブル81を貫通して下方に突出し、吊下
梁820の対応する端部に連結されている。従って、エ
アシリンダ822の作動により作動ロッド822aが下
方に伸長すると、吊下梁820は左右のガイドバー82
4,824に案内されて、水平状態を保持しながら下方
に移動してマスクMに当接する。
【0047】スキージ82は、スキージ本体(へら部)
82aと、これを保持するためのホルダ82bとから構
成され、スキージ本体82aは、例えばテフロン樹脂か
らなり、マスクMに形成されるマスクパターンの幅より
やや大きめの板状体である。ホルダ82bはスキージ本
体82aと同じ幅を有する板状体であり、スキージ本体
82aの上縁がホルダ82bに固着される。ホルダ82
bの中央上壁には、上方に開口するY軸方向の断面がコ
字状のブラケット82cが固設されている(図3、5)
。一方、吊下梁820の中央位置に係止片820aが下
方に突設され、この係止片820aはブラケット82c
に嵌合して、Y軸方向にブラケット82cに固設される
ピン82eにより回動自在に連結されている。従って、
スキージ82はこのピン82e回りに左右に揺動自在で
ある。
【0048】なお、吊下梁820は図18に示す左右の
ばね機構826によりホルダ82bを常時揺動を抑制す
る方向に付勢している。すなわち、吊下梁820からロ
ッド826bが垂下し、このロッド826bの上端は吊
下梁820に螺着されナット826cで固定されている
。ロッド826bの下端はスキージ82のホルダ82b
に穿設した孔82gを貫通して大径穴82fに挿入され
ている。そして、ロッド826bの下端には、ストッパ
ナット826dが螺着されている。吊下梁820とホル
ダ82b間の、ロッド826bの外周にはばね826a
が縮設されており、常時ホルダ82bを下方に押圧して
いる。図18は、左右のばね機構がバランスしている状
態を示し、ストッパナット826dと大径穴82fの穴
底とがギャップgを存して離間している。従って、スキ
ージ82がピン82e回りに揺動しようとするとき、ス
トッパナット826dと大径穴82fの穴底とが当接す
ることにより、その揺動角が規制される。すなわち、ス
キージ82は、ギャップgに対応する角度(例えば、5
°)だけ揺動することができる。
【0049】図23は、エアシリンダ822(832)
の作動圧、すなわち、エアシリンダがスキージ82を押
圧する押圧力を制御する制御装置を示し、エアシリンダ
822(832)の圧力室には電圧・空気圧変換レギュ
レータ112を介して高圧空気源(ショップエア)11
3に接続されている。レギュレータ112は空気源11
3から供給される作動圧を、制御装置110から入力す
る制御信号に応じて調圧するものである。
【0050】図24は制御装置110からレギュレータ
112に供給される制御信号(電圧信号)と、これによ
り調圧され、エアシリンダ822(832)に供給され
る作動圧力との関係を例示するもので、制御信号の電圧
が増加するに伴って作動圧力を上昇するように設定され
ている。制御装置110の入力側にはワークWの幅(ス
キージング方向と直交する方向のワーク幅)Lwを検出
する、前述したエンコーダ114が接続されており、制
御装置110はこのエンコーダ114が検出したワーク
幅Lwに応じた制御信号を出力して、作動圧Psを設定
する。
【0051】次式は上述の作動圧Psを設定するための
演算式である。 Ps×As/Lw=Pb0=一定 Ps=Pb0×Lw/As ここに、Asはエアシリンダ822(832)のピスト
ン受圧面積等を考慮した定数、Pb0は、スキージ82
(83)がマスクMの上面を押圧する単位長さ当たりの
押圧力を示し、この単位長さ当たりの押圧力が最適値(
一定値)に設定される。
【0052】エアシリンダ822(832)に供給され
る作動圧Psが上述のように設定されるので、本実施例
の印刷装置は、ワークWのサイズが種々に変化しても、
スキージ82(83)がマスクMを押圧する単位長さ当
たりの押圧力は、常に一定の最適値に設定されることに
なる。スキージ82と83間には、これらの中間位置に
、スキージの幅方向(X軸方向)沿って水平に、不活性
ガス供給パイプ88が配設されている(図5,25,2
6)。このパイプ88は、移動テーブル81に取付けら
れ、テーブル81の移動と共に移動することができる。 そして、水平に配設されるパイプ88の下面には、長手
方向に適宜の間隔を存してガス吹出し孔88aが穿設さ
れている。パイプ88の一端は閉塞され、他端は図示し
ない不活性ガス供給装置に接続されている。パイプ88
が移動テーブル81に取付けられいるので、スキージ8
2(83)の移動しても、この移動に伴ってパイプ88
も移動することができ、パイプ88からマスクM上のク
リーム半田に向けて常時不活性ガスを供給することがで
きる(図25,26参照)。不活性ガスとしては、経済
的観点から乾燥窒素ガスが使用されるが、場合に依って
は、アルゴンガス等を使用してもよい。
【0053】マスクMおよびワークWの基準位置検出装
置 本実施例の印刷装置には、トラバース装置30に載置さ
れ、チャック装置20に保持されたワークWの基準位置
を検出する基板認識用カメラ装置100およびマスク固
定装置70に固定されたマスクMの基準位置を検出する
マスク認識用カメラ装置102を備えている(図1,2
,3,6)。基板認識用カメラ装置100は装置フレー
ムの所定位置に固設され、移動不可能である。一方、マ
スク認識用カメラ装置102は、Y軸テーブル36に取
付けられたブラケット102aに装着される(図6)。 従って、マスク認識用カメラ装置102は、X軸および
Y軸方向にのみ移動可能であり、Z軸方向およびθ方向
には移動不可能である。これらのカメラ装置は、トラバ
ース装置30をX−Y軸方向に移動させて、ワークWま
たはマスクMに形成させた基準位置認識用の基準孔を検
出し、ワークWおよびマスクMの、トラバース装置30
が持つ基準位置に対する取付位置を認識するものである
【0054】ハウジング 本実施例の印刷装置は、入口コンベア装置10および出
口コンベア装置90を除いて全てハウジング110(図
27)に収容されている。このハウジング110には装
置調整時やマスクフレームFの装着時とうに開閉する扉
や作動状態を監視するための窓等が設けられているが、
これらの扉や窓で外部との空気の流入や流出が防止され
る。また、入口および出口のコンベア装置10,90と
トラバース装置30間でワークWの受渡しを行う時以外
には閉じられるシャッタ111(入口側のみ図示)が設
けられており、このシャッタ111はアクチュエータ1
11aにより開閉される。
【0055】ハウジング110の背面には、空調装置1
14と接続されるダクト114a,114bが接続され
ており、ハウジング110内はこの空調装置114によ
り常時所定温度範囲に保持されている。なお、空調装置
114は、図27に示すようにハウジング110と別体
に設置し、ダクト114a,114bによりハウジング
110と接続するようにしてもよいが、直接ハウジング
壁ないしは内部に取付けてダクトを省略するようにして
もよい。
【0056】空調装置114は、図示しない操作盤によ
り所望の温度および湿度に設定することにより、ハウジ
ング110内の温度および湿度を検出してこれらを所定
温度範囲内に常時保持する。なお、図28は、装置立ち
上げ時の温度および湿度と、印刷開始タイミングとの関
係を示すもので、前述の制御装置は、ハウジング110
内の温度および湿度が設定された所定範囲内に到達する
のを待ち、更に、これらが所定範囲内に到達する条件が
同時に成立した時点から所定期間(安定化期間)を待ち
、この安定化期間が経過した時点からクリーム半田の印
刷が開始される。
【0057】なお、クリーム半田印刷装置には、図示し
ない制御装置を備えており、作業者がマニアル操作する
操作盤からのスイッチオンオフ信号や、内蔵する記憶装
置に記憶された所定の制御プログラムに従って、トラバ
ース装置30やスキージング装置80等の作動を制御す
る。また、トラバース装置30の基準位置や、上述のカ
メラ装置100,102により検出されたワークWおよ
びマスクMの取付位置等を記憶している。
【0058】クリーム半田印刷手順 次に、以上のように構成されるクリーム半田印刷装置に
よりワークWにクリーム半田が印刷される手順を説明す
る。先ず、前述した制御装置は、トラバース装置30の
基準位置を既に記憶していると共に、トラバース装置3
0、マスク固定装置70、スキージング装置80等の各
装置を待機状態にしている。また、入口コンベア装置1
0,出口コンベア装置90およびチャック装置20の移
動コンベア装置21はいずれも、ワークWの大きさに合
わせてそれらの固定フレームと移動フレーム間の間隔が
調整されている。そして、空調装置114も作動させ、
ハウジング110内の空調を開始させる。
【0059】次に、マスクMが準備される。図19はマ
スクフレームFにマスクMが取り付けられた状態を示す
。マスクMには、印刷すべきクリーム半田の厚みに応じ
、通常150 〜200 μm程度の板厚のステンレス
板が使用される。このマスクMをマスクフレームFの所
定位置に貼着テープM1でマスクフレームFの下面に貼
着される。なお、図19中、M2はマスクMに穿設され
た基準マーク(マスクMに2ヵ所設けられる)であり、
M3はマスクMの開口部、すなわちマスクパターンを例
示するものである。このようなマスクMを取りつけたマ
スクフレームFを、マスク固定装置70に装着固定する
。すなわち、マスク固定上枠712と下枠713間に、
ローラ714に乗せてマスクフレームFを装入する。次
いで、図示しない操作盤の操作スイッチをオンにすると
、クランプシリンダ715,716,718がそれぞれ
作動してマスクフレームFをマスク固定装置70の所定
位置にクランプ固定する。この固定操作が終了すると、
ハウジング110の全てのシャッタ111、扉、監視窓
等を閉じ、ハウジング内の温度および湿度が設定温度お
よび湿度近傍に達するまで待機する。
【0060】ハウジング内の温度および湿度が所定の温
度および湿度範囲に到達し、前述した安定化期間が経過
すると、更に、次のような準備操作が開始される。すな
わち、マスク固定装置70にマスクフレームFを取り付
けた状態で、トラバース装置30をX−Y軸方向に移動
させ、マスクMに付されてある基準マークM2(2ヵ所
)をマスク認識用カメラ装置102により検出し、検出
した各X−Y座標位置が制御装置に記憶される。そして
、マスクMの上面に、所要量のクリーム半田を供給して
おく。このクリーム半田はスキージング装置80の、待
機状態にあるスキージ82(83)のスキージング方向
前方に、マスクパターン幅より若干幅広にマスクMの上
面に供給される。
【0061】以上で印刷装置の準備作業が完了するが、
前述した不活性ガス供給装置を作動させ、不活性ガス供
給パイプ88から窒素ガスを噴出させておく。なお、パ
イプ88に不活性ガスを供給するタイミングは、パイプ
88に不活性ガスを常時供給しておくことが理想的であ
るが、実際にスキージングする時にだけ不活性ガスを供
給するようにすると無駄が省かれ経済的である。
【0062】上述のような準備作業が完了すると、入口
コンベア装置10によりワークWを装置内に搬入させる
。このとき、ワークWの搬入時にだけアクチュエータ1
11aを作動させてシャッタ111を開ける。装置内に
搬入されたワークWは、移動コンベア装置21に受渡さ
れ、固定フレーム210の固定ガイド210a,210
b、移動フレーム211の固定ガイド211bおよびク
ランプガイド214に案内されながら、ワークWの両側
端縁をコンベア210e,211eに載置させて移動コ
ンベア装置21の中央位置、即ちワーク受取位置まで移
送される。
【0063】ワークWがワーク受取位置に搬入されると
、トラバース装置30のエアシリンダ68を作動させ、
ガイドロッド67に案内させてバックアッププレート装
置24を移動コンベア21に対する所定位置に上昇させ
る。この移動コンベア21に対する所定位置は、ボール
ねじ660の調整により予め調整されている(図6)。 バックアッププレート装置24が上昇すると、その上板
242がワークWをコンベア210e,211eから、
図17に示す、前述した所定位置に持ち上げることにな
る。この状態で、チャック装置20の上方に待機してい
る基板押圧装置26(図2)が作動してワークWの反り
を矯正する。より具体的には、基板押圧装置26のエア
シリンダ263が作動してその作動ロッド263aが下
方に突出され、押圧部材268がバックアッププレート
装置24に載置されたワークWの上面を押圧する。この
とき、吊下梁265と押圧部材268間にばね266a
,266bが介在されるので、このばね266a,26
6bによりワークWは略一定圧力で押圧されることにな
る。従って、ワークWに反りがあると(図14に仮想線
で示すワークW’)、ワークWは押圧部材268に押圧
されてバックアッププレート装置24の上板242に密
着するようになる。これにより、ワークWの平面度が確
保される。
【0064】ワークWがバックアッププレート装置24
の上板242に密着した状態で、チャック装置20が作
動してワークWをチャック装置20に把持してこれに固
定する。より詳細には、先ず、バックアッププレート装
置24のエアシリンダ244が作動して押圧板245が
ワークWの端面をストッパプレート246側に押圧し、
押圧板245とストッパプレート246でワークWを挾
持してワークWをX軸方向に固定する。次いで、移動コ
ンベア装置21の2つのクランプフローティング装置2
15が作動してクランプガイド214がワークWを固定
ガイド210a側に押圧し、クランプガイド214と固
定ガイド210aでワークWを挾持してワークWをY軸
方向に固定する。このように、チャック装置20により
ワークWを固定することができると、基板押圧装置26
のエアシリンダ263への作動圧の供給が停止され、作
動ロッド263aが縮退して押圧部材268がワークW
から離れ、待機位置に戻る。
【0065】なお、移動コンベア装置21の2つのクラ
ンプフローティング装置215は、前述した通り、それ
ぞれ回転基台215aを備えているので、クランプガイ
ド214はX軸に対して傾斜することができる。従って
、ワークWの固定ガイド210a側の端面に対してクラ
ンプガイド214側の端面が相対的に傾斜していても傾
斜した端面に対してクランプガイド214も傾斜してこ
れに密着し、ワークWの端面を垂直に、かつ、均一に固
定ガイド210a側に一定圧力で押圧することができる
。この結果、ワークWの基板寸法に製作誤差があっても
、クランプガイド214はワークWの端面に片当たりす
ることがなく、完全にワークWの端面をクランプするこ
とができる。
【0066】ワークWの固定が終わると、トラバース装
置30がX−Y軸方向に移動して、ワークWに付けられ
ている基準位置マーク(2ヵ所)のX−Y座標位置を基
板認識用カメラ100により検出し、トラバース装置3
0の基準位置に対するワークWの相対基準位置が記憶さ
れる。制御装置は、前述したマスクMの基準位置と今回
検出したワークWの基準位置とから、トラバース装置3
0のX−Y−θ軸方向の移動量を演算し、クリーム半田
印刷位置におけるマスクMの基準位置とワークWの基準
位置とが合致するように、ワークWをワーク受渡位置に
移動させる。すなわち、ワークWのX軸方向への移動に
はトラバース装置30のサーボモータ32aを作動させ
、Y軸方向への移動にはサーボモータ35aを作動させ
る。そして、回転駆動装置50を作動してY軸テーブル
36に対して回転テーブル40を回転させ、ワークWを
θ方向に移動させる。このようにして、ワークWとマス
クMとを互いの基準位置を合致させて重ね合わせること
ができる。
【0067】ワークWがマスクMの基準位置に対応する
ワーク受渡位置に移動すると、Z軸駆動装置62のステ
ッピングモータ620を作動させてZ軸テーブル60を
、図17に示すようにワークWとマスクMとが密着する
クリーム半田印刷位置まで上昇させて、その位置でクリ
ーム半田の印刷が終了するまでその状態を保持する。 本実施例では、このようにワークWの全体を、或いはワ
ークWの少なくとも印刷すべき全箇所をマスクMに密着
させることが特徴である。そして、ワークWとマスクM
とを密着させた状態でクリーム半田の印刷が実行される
。なお、クリーム半田印刷位置は、ワークWのX軸方向
の中心が、スキージ82(83)の中心(ピン8eの中
心)と合致するように設定されている。
【0068】クリーム半田の印刷は、スキージング装置
80を作動させて行なう(図5)。先ず、フローティン
グ押圧機構85のエアシリンダ832を作動させてスキ
ージ83をマスクMの上面に当接するまで押し下げる。 この作動は、制御装置110から前述したワーク幅Lw
に応じた制御電圧をレギュレータ112に供給して所要
の作動圧Psを発生させ、この作動圧Psをエアシリン
ダ832に供給することにより行われ、スキージ83が
マスクMに圧接する、単位長さ当たりの押圧力が最適値
に設定される。一方、フローティング押圧機構84のエ
アシリンダ822は不作動であり、スキージ82はマス
クMの上方の待機位置で待機している。この状態でパル
スモータ811(図1)を作動させてボールねじ810
を正転させると移動テーブル81は、図5に示すY1方
向に移動し、これと共に、スキージ83がマスクMの上
面に塗布されているクリーム半田をスキージングしなが
ら移動する。スキージングされたクリーム半田はマスク
Mの開口部M3に入り込み、開口部M3に入り込んだク
リーム半田は、マスクMの下面に密着するワークWに接
触する(図20)。
【0069】スキージ83がマスクMの上面をY1方向
に所定の位置(図5の仮想線で示すスキージ83の位置
)まで移動すると移動テーブル81を停止させ、次いで
、エアシリンダ832を不作動にしてスキージ83を上
方待機位置に引き上げる。そして、テーブル81をY2
方向に僅かに戻した後、今度はフローティング押圧機構
84のエアシリンダ822を作動させてスキージ82を
マスクMの上面に当接するまで押し下げる。このとき、
スキージ82も、マスクMをワーク幅Lwに応じた所要
の圧力で押圧している。この状態でパルスモータ811
を作動させてボールねじ810を逆転させると移動テー
ブル81は、図5に示すY2方向に移動し、これと共に
、スキージ82が、マスクMの上面の、Y1方向にスキ
ージングされたクリーム半田を今度はY2方向にスキー
ジングしながら移動して、図5に実線で示す位置に戻る
。このように、スキージ83およびスキージ82により
2回に亘ってクリーム半田をマスクMの上面をスキージ
ングし、しかも、スキージ83,82がマスクMの上面
を押圧する単位当たりの押圧力が最適値に設定されてい
るので、クリーム半田はマスクMの開口部M3に万遍な
く、適量だけ入り込んでクリーム半田をワークWに正確
に印刷させることができる。そして、スキージ82,8
3がマスクM上のクリーム半田をスキージングする際に
、不活性ガス供給パイプ88から乾燥窒素ガスをクリー
ム半田に向けて供給するので、クリーム半田のスキージ
ング中、クリーム半田が空気に晒される心配がなく、ク
リーム半田印刷中のクリーム半田の酸化および吸湿を最
小限に防止することができる。
【0070】なお、クリーム半田をスキージングする場
合に、本印刷装置では、上述のように不活性ガスでクリ
ーム半田を大気から隔離して印刷するが、さらに、クリ
ーム半田の吸湿ないしは酸化防止の観点から、本印刷装
置では、上述のように、バックアッププレート装置24
でワークWを下から支えながらマスクMとワークWとを
密着させ、スキージ82(83)をマスクMの上面をワ
ークWの搬入方向(X軸方向)に対して直角方向(Y軸
方向)に、ワークWの幅に対して若干広めに移動させて
クリーム半田を印刷するために、スキージ82(83)
をマスクMのマスクパターンに合わせて必要最小限の範
囲で往復動させればよく、クリーム半田の無駄なスキー
ジングを回避してその吸湿および酸化が防止される。ス
キージ82(83)を往復動させる範囲は、バルスモー
タ811の作動範囲を前述の制御装置に記憶させておく
ことによって設定することも出来るし、リミットスイッ
チを設けて、移動テーブル81やスキージ82(83)
の移動範囲を設定するようにしてもよい。
【0071】なお、スキージ82(83)は、前述した
ように、いずれもフローティング押圧機構84(85)
により、ピン82e回りに揺動自在である。しかも、ワ
ークWの中心はスキージ82(83)の中心と一致させ
ている。従って、マスクMの上面、ワークWの印刷面、
およびバックアッププレート装置24の上板242の平
行度が狂ってこれらが水平状態になくスキージ82(8
3)の長手方向(X軸方向)に若干傾いていても(例え
ば、±5°以内)、スキージ82(83)はピン82e
回りに揺動してワークWの印刷面(マスクMの上面)に
密着することができる。このため、マスクMには均等に
スキージ82(83)から押圧力が掛かり、マスクMの
開口部の全部に均一に適量のクリーム半田が入り込み、
印刷むら等が防止される。
【0072】また、クリーム半田のスキージングは場合
に依ってはY軸の一方向に一回だけ(片道だけ)実施す
るだけでもよく、必要に応じてスキージ83,82を数
回往復させるようにしてもよい。マスクMの全ての開口
部M3にクリーム半田を刷り込んだ後は、後述するよう
にZ軸テーブル60を下方にゆっくりと下げ、マスクM
とワークWを所要の版離れ速度で離反させる。この版離
れ時にクリーム半田がマスクMの開口部M3からスムー
ズに抜けるには、図20に示すマスクMの開口部M3に
刷り込まれたクリーム半田とワークWとの界面106に
生ずる接着力、クリーム半田の凝集力、および開口部M
3の側壁108とクリーム半田との間に生ずるずり抵抗
力(剪断応力)との間に以下の関係が成立していなけれ
ばならない。
【0073】接着力>凝集力>ずり抵抗力上述のずり抵
抗力は、マスクMの板厚、クリーム半田の粘性等の関数
である他、ずり速度の関数でもあり、ずり速度が速い程
、ずり抵抗力は大になる。従って、マスクMの板厚、ク
リーム半田の粘性等が一定であれば、版離れが完了する
迄の版離れ速度を所定値以下に制限してずり速度を遅く
する必要がある。ここに、版離れが完了する時点とは、
マスクMの全ての開口部M3から離れてクリーム半田が
全てワークW側に転写された時点を意味し、通常マスク
MとワークWとが僅かに離隔した時点で版離れが完了す
る。
【0074】本実施例の印刷装置では、上述した版離れ
時の版離れ速度(Z軸テーブル60の下降速度)は以下
のようにして制御される。前述した制御装置は、図21
に実線で示されるような版離れ速度パターンを記憶して
おり、Z軸駆動装置62のステッピングモータ620を
作動させてZ軸テーブル60を、ワークWを出口コンベ
ア装置90を受け渡す位置まで下降させる間に、版離れ
速度を次のように変化させる。先ず、版離れが完了する
時点t2 までは版離れ速度を所定速度V1 以下に制
限する。そして、図21に示すt1 時点は、版離れ速
度がこの所定速度V1 に到達する時点を示し、Z軸テ
ーブル60の下降開始からt1 時点までは直線的に版
離れ速度を増速させ、その後、t1 時点からt2 時
点間は上述の所定速度V1 に保持される。この所定速
度V1 およびその所定速度V1 に到達するまでの時
間t1 は、クリーム半田がマスクMの開口部3に残存
せず、開口部M3に刷り込まれた全てのクリーム半田が
完全にワークW側に転写することの出来る値に設定され
る。従って、所定速度V1 および所定速度V1 に到
達するまでの時間t1 はマスクMの板厚、クリーム半
田の粘性等に応じて設定される。
【0075】版離れが完了すると、Z軸テーブル60の
下降速度を高めてもよいので、t2 時点からt3 時
点間は所定速度V2 まで増速され、この速度V2 が
t4 時点まで保持された後、減速してt5 時点でZ
軸テーブル60を前述の受渡位置で停止させる。所定速
度V2 は適宜値に設定してもよいが、タクトタイムを
考慮すると出来る限り大きい値に設定した方が有利であ
る。
【0076】なお、版離れが完了するまでの版離れ速度
は、上述のパターンに限定されず、種々の変形が考えら
れる。図21には所定速度V1 に到達するまでの速度
増速割合を一点鎖線(P1)或いは破線(P2)で示す
パターンで変化させてもよい。また、版離れが完了する
時点t2 まで除々に版離れ速度を増速する、点線(P
3)或いは2点鎖線(P4)で示すパターンであっても
よい。何れの場合にも、版離れ初期(t1 時点に到達
するまでの時間)において、版離れ速度を急激に増加さ
せるのは好ましくない。本実施例の印刷装置においては
、上述のZ軸テーブル60を昇降させるZ軸駆動装置6
2として、速度制御が可能なステッピングモータ620
を使用している。これを、仮にZ軸駆動装置62として
ステッピングモータ620の代わりに通常のエアシリン
ダを使用したとしたら、このエアシリンダでは正確な版
離れ速度の制御が困難であり、このエアシリンダに作動
圧を供給すると、その供給開始時に、図22の破線で示
すように、版離れ速度が急激に立ち上がり、上述した版
離れ初期(t1 時点に到達するまでの時間)において
所定速度V1 を大きく超えてしまう。この結果、クリ
ーム半田がマスクMの開口部M3にその全部或いは一部
が残存してクリーム半田の転写が行えない。重要なこと
は、前述の版離れ初期に版離れ速度が所定値V1 を超
えないことであり、図22の太実線や細実線で示すよう
に版離れ速度を所定値V1 に向けて滑らかに上昇させ
るのがよいが、クリーム半田の特性に依っては、図22
の一点鎖線で示すように、前述の版離れ初期(t1 時
点)が経過した後、版離れが完了するt2 時点までに
、版離れ速度が所定値V1 を多少超えることが許容さ
れる場合がある。
【0077】なお、Z軸駆動装置62としては、Z軸テ
ーブル60の昇降速度が制御できるものであればよく、
ステッピングモータ(パルスモータ)以外にもサーボモ
ータ、油圧モータ、エアモータ等を使用することができ
る。Z軸テーブル60がワーク受渡位置に下降したら、
チャック装置20のクランプを解除してワークWを開放
し、エアシリンダ68を不作動にしてバックアッププレ
ート装置24を待機位置に下降させる。そして、移動コ
ンベア装置21のコンベア210e,211eを作動さ
せてワークWを出口コンベア装置90に受渡し、装置外
に搬出する。そして、トラバース装置30は次のワーク
Wを受け取るために、前述した受取位置に戻る。
【0078】以上で一枚のワークWへのクリーム半田の
印刷を完了したことになり、同じ動作が繰り返され、ワ
ークWにクリーム半田が順次印刷されていく。以上の印
刷手順を前述の制御装置にすべて記憶させ全自動で作業
を実施させることもできるし、作業者が操作盤を操作し
て順次各工程を実行させることも出来る。なお、本発明
は、上述した実施例の印刷装置、すなわち、マスクMと
ワークWとを密着させた状態で、マスクM上のクリーム
半田をスキージでスキージングし、クリーム半田をワー
クWの印刷すべき全個所に印刷した後に、マスクMとワ
ークWの版離れを行う装置に限定するものではない。す
なわち、マスクとワークとを重ね合わせ、マスク上のク
リーム半田をへら(スキージ)でスキージングしてマス
クの印刷パターンをワークに転写するものであれば、図
29,30に示す従来の印刷装置等、種々の印刷装置に
適用することができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に依れば、
印刷パターンが穿孔されたマスクの上面を、へらでクリ
ーム半田をスキージングさせることによりクリーム半田
を回路基板の所要箇所に印刷するクリーム半田の印刷装
置において、へらを作動ロッドを介してマスクの上面に
押圧する押圧手段を備え、作動ロッドの先端は、へらの
中央位置に、へらの両端を上下に揺動自在に連結されて
いるので、へらとマスクの平行度が多少狂っていても、
へらが揺動してマスクと密着し、マスクを均一に押圧し
て適量のクリーム半田を回路基板に均一に印刷すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のクリーム半田の印刷装置の上
面図である。
【図2】図2は、図1に示すクリーム半田印刷装置の左
半部の正面図である。
【図3】図3は、図1に示すクリーム半田印刷装置の右
半部の正面図である。
【図4】図4は、図1に示すクリーム半田印刷装置の左
側面図である。
【図5】図5は、図1に示すクリーム半田印刷装置の右
側面図である。
【図6】図6は、図1に示すクリーム半田印刷装置のト
ラバース装置30の詳細を示す部分断面正面図である。
【図7】図7は、図1に示すクリーム半田印刷装置のト
ラバース装置30の詳細を示す上面図である。
【図8】図8は、図1に示すクリーム半田印刷装置の回
転駆動装置50の詳細を示す断面図である。
【図9】図9は、図1に示すクリーム半田印刷装置の回
転駆動装置50の詳細を示す上面図である。
【図10】図10は、図1に示すクリーム半田印刷装置
の回転駆動装置50の詳細を示す部分断面背面図である
【図11】図11は、図1に示すクリーム半田印刷装置
のZ軸駆動装置62の詳細を示す部分断面正面図である
【図12】図12は、図1に示すクリーム半田印刷装置
のトラバース装置30の詳細を示す部分側面図である。
【図13】図13は、図1に示すクリーム半田印刷装置
のチャック装置20の詳細を示す上面図である。
【図14】図14は、図13に示すチャック装置20の
バックアッププレート装置24の詳細を示す正面図であ
る。
【図15】図15は、図13に示すチャック装置20の
クランプフローティング装置215の詳細を示す斜視図
である。
【図16】図16は、図13に示すチャック装置20の
移動コンベア装置21の詳細を示す断面図である。
【図17】図17は、マスクMとワークWとを密着させ
てクリーム半田を印刷する状態を示す、部分断面図であ
る。
【図18】図18は、図13に示すチャック装置20の
基板押圧装置26の要部断面図である。
【図19】図19は、マスクフレームFにマスクMを取
り付けた状態を示す要部の、部分断面斜視図である。
【図20】図20は、クリーム半田がマスクMを介して
ワークWに印刷される状態を説明するための、要部拡大
断面図である。
【図21】図21は、マスクMとワークWの版離れ速度
パターンを説明するための、版離れ速度の時間変化を示
すグラフである。
【図22】図22は、マスクMとワークWの、好ましい
版離れ速度の時間変化を示すグラフである。
【図23】図23は、図1に示すクリーム半田印刷装置
のスキージング装置80のエアシリンダ制御装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図24】図24は、図23に示すレギュレータ112
に供給される制御電圧と、この電圧に応じて発生する作
動圧力との関係を示すグラフである。
【図25】図25は、図1に示すクリーム半田印刷装置
のスキージング装置80の不活性ガス供給パイプ88を
示す、要部断面図である。
【図26】図26は、スキージング装置80のスキージ
83と不活性ガス供給パイプ88との取付け関係を説明
するための、要部拡大斜視図である。
【図27】図27は、図1に示すクリーム半田印刷装置
を収容するハウジングの外観図である。
【図28】図28は、図27に示すハウジング内の温度
および湿度の時間変化と、クリーム半田の印刷開始タイ
ミングとの関係を示すタイミングチャートである。
【図29】図29は、従来のクリーム半田の印刷装置を
説明するための概念図である。
【図30】図30は、従来のクリーム半田の印刷装置を
説明するための概念図の、要部拡大図である。
【符号の説明】
10  入口コンベア装置 20  チャック装置(ワーク把持装置)21  移動
コンベア装置 24  バックアッププレート装置 26  基板押圧装置 30  トラバース装置 32  X軸移動台 34  Y軸移動台 36  Y軸テーブル 40  回転テーブル 50  回転駆動装置 60  Z軸テーブル(ワーク把持装置)62  Z軸
駆動装置 65  高さ調整台 66  リフト装置 70  マスク固定装置 80  スキージング装置 82,83  スキージ(へら) 84,85  フローティング押圧機構90  出口コ
ンベア装置 100  基板認識用カメラ装置 102  マスク認識用カメラ装置 215  クランプフローティング装置F  マスクフ
レーム M  マスク M3  マスクパターン(開口部) W  ワーク(回路基板)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  印刷パターンが穿孔されたマスクの上
    面を、へらでクリーム半田をスキージングさせることに
    よりクリーム半田を回路基板の所要箇所に印刷するクリ
    ーム半田の印刷装置において、前記へらを作動ロッドを
    介してマスクの上面に押圧する押圧手段を備え、前記作
    動ロッドの先端は、前記へらの中央位置に、へらの両端
    を上下に揺動自在に連結されていることを特徴とするク
    リーム半田の印刷装置。
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