JPH04236228A - 熱硬化樹脂の製造方法及びそれに用いる熱硬化性組成物 - Google Patents

熱硬化樹脂の製造方法及びそれに用いる熱硬化性組成物

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JPH04236228A
JPH04236228A JP1493891A JP1493891A JPH04236228A JP H04236228 A JPH04236228 A JP H04236228A JP 1493891 A JP1493891 A JP 1493891A JP 1493891 A JP1493891 A JP 1493891A JP H04236228 A JPH04236228 A JP H04236228A
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JP
Japan
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compound
parts
thermosetting resin
thermosetting
polymaleimide
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Pending
Application number
JP1493891A
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English (en)
Inventor
Shigeki Hirata
滋己 平田
Kenko Yamada
山田 建孔
Hiroyuki Umetani
梅谷 博之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱硬化樹脂の製造方法及
びそれに用いる熱硬化性組成物に関するものである。さ
らに詳しくは、無溶剤型で、取扱性の良好な室温で液状
である新規な熱硬化性組成物を用いて、熱的特性に優れ
た熱硬化樹脂を製造する方法及び上記の熱硬化性組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアミン類と無水マレイン酸とを反
応させて得られるポリマレイミド化合物を用いた熱硬化
物は耐熱性に優れており、また硬化時に揮発成分を発生
せず、通常のポリイミドと比べて成形し易いという利点
を有している。
【0003】しかしながら、この化合物を含む組成物の
液状化に関しては、一般の有機溶媒に対する溶解度が低
く、そのため極性の高いジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドンなどの高沸点溶媒を必要とする欠点があ
った。
【0004】また現在知られているエポキシやアリル化
合物等の反応性稀釈剤のみの使用では、組成物の溶解性
や粘度、及び得られた成形物の耐熱性に問題があるため
、無溶媒での使用は難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の一つ
の目的は、無溶媒型で取扱性に優れた、室温で液状の熱
硬化性組成物を用いて耐熱性の良好な熱硬化樹脂を製造
する方法を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、熱硬化反応の過程に
おいて揮発成分を出さず、しかも反応温度において低粘
度を有し、それ故反応成形型樹脂組成物として有利に使
用しうる熱硬化性組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上述の
第1の目的は、(A)ポリマレイミド化合物、(B)ポ
リアミノ化合物、及び、(C)エチレン性不飽和結合を
有するマレイミド若しくはナジイミド系化合物を、上記
ポリマレイミド化合物(A)と上記ポリアミノ化合物(
B)との合計重量に対し上記エチレン性不飽和結合を有
するマレイミド若しくはナジイミド系化合物(C)を重
量にして1/10〜10倍の割合で用いて、ラジカル触
媒の存在下に加熱反応させることを特徴とする熱硬化性
樹脂の製造法、によって達成される。
【0008】また、上述の他の目的は、(A)ポリマレ
イミド化合物、(B)ポリアミノ化合物、及び(C)エ
チレン性不飽和結合を有するマレイミド若しくはナジイ
ミド系化合物、を含有し、かつ上記ポリマレイミド化合
物(A)、と上記ポリアミノ化合物(B)との合計重量
に対する上記エチレン性不飽和結合を有するマレイミド
若しくはナジイミド系化合物(C)の割合が重量にして
1/10〜10倍の範囲内にあることを特徴とする熱硬
化性組成物によって達成される。
【0009】本発明において用いられるポリマレイミド
化合物(A)は、ポリアミノ化合物と炭素−炭素二重結
合を有する2価の有機酸であって2つのカルボニル基が
該二重結合に隣接している化合物との反応生成物である
【0010】上記ポリアミノ化合物としては、分子内に
2個以上の1級アミノ基を有する脂肪族、脂環族、芳香
族の化合物があげられる。具体的には(a)脂肪族ポリ
アミン化合物として、エチレンジアミン、トリメチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、ドデカメチレ
ンジアミン、ネオペンチレンジアミン等、(b)脂環族
ポリアミン化合物として、ジアミノシクロヘキサン、イ
ソホロンジアミン、ピペラジン、1−(2−アミノエチ
ル)ピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等、また、
(c)芳香族ポリアミン化合物として、4,4’ −ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’ −ジアミノ−3,
3’ −ジメチルジフェニルメタン、4,4’ −ジア
ミノ−3,3’ −ジエチルジフェニルメタン、4,4
’ −ジアミノジフェニルスルホン、3,3’ −ジア
ミノジフェニルスルホン、4,4’ −ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,4’ −ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’ −ジアミノベンゾフェノン、1,4’ 
−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾ
フェノン、ビス(4−アミノフェニル)トリアミノベン
ゾフェノン、3,5,4’ −トリアミノベンズアニリ
ド、メラミン−1,2,4,5−テトラアミノベンゼン
、2,3,6,7−テトラアミノナフタリン、3,3’
 ,4,4’ −テトラアミノジフェニルエーテル、3
,3’,4,4’ −テトラアミノジフェニルメタン、
3,5−ビス(3,4’ −ジアミノフェニル)ピリジ
ン、及び下記式(I)
【0011】
【化1】 (ただし、上記式(I)において、R1 は炭素数1〜
8の有機基、Xは0.1〜2の数(平均値)である)で
表わされる化合物などの3個以上のアミノ基を有する化
合物等を例示することができる。
【0012】また、複素環のポリアミンである2,6−
ジアミノピリジン、2,4,6−トリアミノピリジンも
例示することができる。
【0013】これらのうち、ヘキサメチレンジアミン、
4,4’ −ジアミノシクロヘキサン、フェニレンジア
ミン、4,4’ −ジアミノジフェニルメタン、メチル
ホスフィン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレン
ジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジ
アミン、ジアミノナフタレン、4,4’ −ジアミノジ
フェニルスルフィド、2,4−ジアミノトルエン、2,
6−ジアミノトルエン、2,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、1,2−ジアニリノエタン、ジエチル
ジアミノトルエン、3,4’ −ジアミノベンズアニリ
ド、ビス(アミノフェニル)−1,3,4−オキサジチ
アゾール、2,2’ −ビス(m−アミノフェニル)−
5,5’ −ジベンズイミダゾール、N,N’ −ビス
(p−アミノベンゾイル)−4,4’ −ジアミノジフ
ェニルメタン、ベンジジン、1,2,4−トリアミノベ
ンゼン、1,3,5−トリアミノベンゼン、2,4,6
−トリアミノトルエン、2,4,6−トリアミノ−1,
3,5−トリメチルベンゼン、1,3,7−トリアミノ
ナフタリン、2,4,4’ −トリアミノジフェニル、
2,4,4’ −トリアミノジフェニルメタン、p−ア
ミノフェニル−4,4’ −ジフェニルメタン、トリ(
4−アミノフェニル)メタン、2,4,4’ −3,4
’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’ −ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’ −ジアミノベンゾフ
ェノン、4,4’ −ジアミノジフェニルスルホン、4
,4’ −ジアミノ−3,3’ −ジメチルジフェニル
メタン、4,4’ −ジアミノ−3,3’ −ジエチル
ジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、p−キシ
リレンジアミン、トリレンジアミン及び上記式(I)で
表わされるアニリン−ホルマリン縮合物が好ましく用い
られる。上記ポリアミン化合物は単独で使用又は2種以
上を併用することができる。
【0014】本発明におけるポリマレイミド化合物(A
)のもう一つの原料である、炭素−炭素二重結合を有す
る2価の有機基であって2つのカルボニル基が該二重結
合に隣接している化合物としては、下記式(II)で表
わされるマレイン酸無水物誘導体及び/又は3,4,5
,6−テトラヒドロ無水フタル酸誘導体があげられる。
【0015】
【化2】 (ただし、上記式(II)においてR2 ,R3 は、
同一若しくは異なり、水素原子及び/又は炭素数10以
下の脂肪族、脂環族、芳香族の炭化水素基を表わす。)
具体的にはマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、エ
チルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、フ
ェニルマレイン酸無水物、シクロヘキサニルマレイン酸
無水物、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、
メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸等
を例示することができる。これらのうちマレイン酸無水
物又はその誘導体が好ましく、特にマレイン酸無水物が
好ましい。
【0016】上記の如き炭素−炭素二重結合を有する2
価の有機基であって2つのカルボニル基が該二重結合に
隣接している化合物は、1種又は2種以上を使用するこ
とができる。
【0017】本発明で用いられるポリマレイミド化合物
(A)は上記のポリアミンと炭素−炭素二重結合を有す
る2価の有機酸であって2つのカルボニル基が該二重結
合に隣接している化合物とを常法により反応させた反応
生成物である。
【0018】一方、本発明で用いられるポリアミノ化合
物(B)としては、上記ポリマレイミドの原料として掲
げた化合物が使用できる。これらは1種又は2種以上を
使用することができる。
【0019】ポリマレイミド化合物(A)とポリアミノ
化合物(B)の配合比は成分(A)のマレイミド基と成
分(B)のアミノ基の活性水素の当量が1/10〜2、
好ましくは1/9〜1.5、さらに好ましくは1/8〜
1の範囲で用いられる。
【0020】また、ポリマレイミド化合物(A)とポリ
アミノ化合物(B)は加熱下予備反応させることも液状
化する上で好ましく実施しうる。
【0021】予備反応条件としては50〜180℃の温
度で5分〜5時間攪拌若しくは混練下反応させることが
好ましく実施される。この予備反応においてはポリマレ
イミド化合物(A)の不飽和結合に、ポリアミノ化合物
(B)のアミノ基がマイケル付加を起こすが、全マレイ
ミド基の不飽和結合の5%以上が反応することによりポ
リマレイミド化合物の結晶性を低下させ、液状化し易い
状態とすることができる。
【0022】また、本発明で用いられるエチレン性不飽
和結合を有するマレイミド若しくはナジイミド系化合物
(C)としては、下記式(III )及び/又は(IV
)で表わされる少なくとも1種の化合物が使用される。
【0023】
【化3】 (ただし、上記式(III )において、Rはエチレン
性不飽和結合を有する基である。また、R4 ,R5 
は同一若しくは異なり、水素原子及び/又は炭素数10
以下の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香族の炭化水素基を
表わす。)
【0024】
【化4】 (ただし、上記式(IV)において、R’ の定義は上
記式(III)中のRと同じである。また、R6 ,R
7 は同一若しくは異なり、水素原子及び/又は炭素数
10以下の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香族の炭化水素
基を表わす。)上記の各式におけるR,R’ としては
、アリル、メタアリル、プロパギル、アリロキシ、メタ
アリロキシ基が好ましい。
【0025】エチレン性不飽和結合を有するマレイミド
若しくはナジイミド系化合物(C)は、分子内にイミド
骨格を有することから耐熱性に優れ、また分子内に同骨
格を有する上記ポリマレイミド化合物(A)の溶解性を
著しく向上させることより、液状化の目的に好適に使用
される。
【0026】上記(C)成分の使用割合としては、上記
ポリマレイミド化合物(A)、上記ポリアミノ化合物(
B)の合計重量当り、重量で1/10〜10倍、好まし
くは1/9〜5倍、さらに好ましくは1/7〜1倍であ
る。
【0027】上記(C)成分が上記の使用割合を逸脱す
ると、上記(A)成分の溶解度を著しく低下させ、室温
で析出物を生じるなど、液状化の上で好ましくない結果
を生じたり、物性面での低下をきたす等好ましくない。
【0028】本発明においては上記(A),(B),(
C)成分の他にも上記各成分と反応しうる化合物を使用
しうる。
【0029】例えば、上記(A)成分の不飽和結合や上
記(C)成分の不飽和結合とラジカル反応し、また上記
(B)成分のアミノ基とマイケル付加しうるエチレン性
不飽和化合物は、系の粘度を下げ取扱性を向上する目的
で、また液状化の目的で、さらに得られた成形物の物性
を向上させる目的で好ましく使用しうる。かかるエチレ
ン性不飽和化合物としては、具体的には、スチレン、α
−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、グリシジルメ
タクリレート、ジアリル(イソ,テレ)フタレート、ト
リ(メタ)アリル(イソ)シアヌレート、トリビニル(
イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート等があ
げられる。
【0030】これらのエチレン性不飽和化合物は1種又
は2種以上を使用することができ、その使用割合は上記
(A),(B),(C)成分の合計100重量部当り、
100重量部又はそれ以下であることが好ましい。
【0031】上記エチレン性不飽和化合物は、上記ポリ
マレイミド化合物(A)と上記ポリアミン化合物(B)
の予備反応時に添加して予備反応させることも液状化の
目的で必要に応じて実施しうる。
【0032】また、上記(B)成分と反応しうるエポキ
シ化合物も取扱性、物性の改善から好ましく使用しうる
。かかるエポキシ化合物として、具体的には、4,4’
 −メチレンジフェノール、ビスフェノールA、フェノ
ール類やα−及び/又はβ−ナフトールとホルムアルデ
ヒド、グリオキサール、テレフタルアルデヒド、p−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド等の縮合物であるポリフェノ
ール類のポリグリシジルエーテル化合物、テレフタル酸
、イソフタル酸、トリメリット酸等ポリカルボン酸のポ
リグリシジルエステル化合物、上記ポリアミン類のポリ
アミノグリシジル化合物、p−ヒドロキシ安息香酸、オ
キシナフトエ酸、フェノール類やα−及び/又はβ−ナ
フトールとp−フォルミル安息香酸等の縮合物であるポ
リヒドロキシカルボン酸のポリグリシジルエーテルエス
テル化合物、アミノフェノール、アミノナフトールのポ
リアミノグリシジル−グリシジルエーテル化合物、トリ
(β−メチル)グリシジルイソシアヌレート、トリ(β
−メチル)グリシジルシアヌレートが例示しうる。
【0033】これらのエポキシ化合物の使用割合は上記
(A),(B),(C)成分の合計100重量部当り、
100重量部又はそれ以下であることが好ましい。
【0034】本発明において用いられる熱硬化性組成物
は、上記(A),(B),(C)及び必要に応じて加え
られるエチレン性不飽和化合物及びエポキシ化合物の他
に、さらにラジカル触媒を含有する。
【0035】本発明に用いられるラジカル触媒としては
、有機過酸化物及び有機アゾ化合物が好ましく用いられ
る。有機過酸化物としては具体的には、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド
、メチルイソブタルケトンパーオキサイド等の如きケト
ンパーオキサイド;キュメンハイドロパーオキサイド、
ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等の如きハ
イドロパーオキサイド;ターシャリーブチルパーオキシ
オクトエート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエ
ート等の如きパーオキシエステル;1,3−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ
クミルパーオキサイド、トリス(ターシャリーブチルパ
ーオキシ)トリアジン等の如きジアルキルパーオキサイ
ド;イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド等の如きジアシルパ
ーオキサイド;1,1−ジ−ターシャリーブチルパーオ
キシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ジ−ターシャリーブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ジ−(ターシャリーブチルパーオキシ)−ブタ
ン等の如きパーオキシケタール;ターシャリーブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−ターシ
ャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート
等の如きパーカーボネート等をあげることができる。ま
た、有機アゾ化合物としては、具体的にはアゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスカルボンアミド等のアゾビス
アルカノニトリルをあげることができる。
【0036】これらのラジカル触媒は1種で使用しても
よく2種以上を併用することもできる。これらのラジカ
ル触媒の使用量は上記の成分(A)、成分(B)、成分
(C)と必要に応じて加えられるエチレン性不飽和化合
物の総量に対して0.05〜15重量%、好ましくは0
.1〜10重量%、特に好ましくは0.2〜5重量%程
度の量である。
【0037】上記ラジカル触媒に、コバルト、マンガン
、鉄、銅、その他の重金属のオクチル酸塩あるいはナフ
テン酸塩の如き多価金属の有機酸塩及び必要ならばジメ
チルアニリン、ジメチルパラトルイジン等の如き第3級
アミン等の重合促進剤やハイドロキノン、ナフトキノン
、ターシャリーブチルカテコール、p−ベンゾキノン、
ブチレーテッドヒドロキシトルエン、ニトロキシドラジ
カル類等の重合禁止剤を少量加えることも、反応速度の
制御、ポットライフの改善のため、好ましい。
【0038】本発明において、上記ラジカル触媒以外に
も必要に応じて他の触媒を併用しうる。例えば反応系内
にエポキシ基を含有する場合、イミダゾール類、第3級
アミン類、ヒドラジル類などのエポキシ硬化剤を添加す
ることは、反応速度の制御や物性の改善から好ましく実
施しうる。
【0039】本発明の液状熱硬化性樹脂組成物はそのま
ま、あるいは増粘剤などの配合を行い種々の方法で成形
が実施でき、有用な樹脂成形物とすることができる。
【0040】本発明の組成物から硬化した樹脂成形物を
製造する反応形式としては、上述の各成分を混合し、例
えばドライブレンド、スラリーブレンドあるいは溶融ブ
レンドを行い、ブレンド物を金型に注入し加熱反応せし
める方法が有用である。
【0041】反応温度は、使用する(A)成分、(B)
成分、(C)成分及び必要に応じて加える他の化合物や
ラジカル触媒の種類、その使用割合等により異なるが、
好ましくは50〜300℃、より好ましくは60〜28
0℃、特に好ましくは70〜250℃程度である。
【0042】反応時間は、目的とする樹脂が十分に硬化
するに足る時間であればよく、またこの時間は用いる原
料の種類、使用割合、反応温度等によっても異なるが、
好ましくは10秒〜200分、より好ましくは20秒〜
150分、特に好ましくは30秒〜100分程度である
【0043】反応は常圧〜加圧で行うことができるが、
この際大気中の水の侵入や樹脂の酸化劣化を防ぐため、
窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施すること
が好ましい。
【0044】また、必要に応じて反応成形物を反応温度
より高い温度で熱処理することにより物性の向上を図る
ことも好ましく実施しうる。
【0045】本発明の上記熱硬化性樹脂組成物には、必
要に応じ、熱可塑性ポリマー、充填材、ビシクロ化合物
、スピロ化合物の如き低収縮化剤や、顔料、着色剤、酸
化安定剤、紫外線吸収剤、離型剤等を含有させることが
できる。
【0046】また、アラミド繊維、炭素繊維やガラス繊
維等の繊維状補強材の存在下に上記硬化性樹脂組成物を
成形硬化させ、良好な物性の複合材料を得ることもでき
る。
【0047】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は室温付近
の温度でも液状であり、成形温度付近では粘度が低く取
扱性に優れている。
【0048】さらにこれを硬化させて得られた樹脂成形
物は、耐熱性が良好であり、補強材を添加しない系でも
割れが生じない等極めて優れた機械的特性を有する。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳述するが、
実施例は説明のためであって、本発明はこれに限定され
るものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」
を意味し、熱変形温度は成形板を200℃で5時間熱処
理した物のHDTを測定した値である。
【0050】
【実施例1】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、4,4’ −メチレンジアニ
リン9部及びアリルマレイミド50部を130℃の油浴
中で10分間混合することにより均一な液状の混合物を
得た。
【0051】これに1,3−ビス(ターシャリーブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼンからなる「パーカド
ックス14」(化薬ヌーリー(株)製)3部を均一に溶
解した後、予め150℃に予熱した金型中に仕込み30
分間硬化させた。
【0052】熱処理後の成形板は黒褐色で、そのHDT
は225℃、アイゾット衝撃強度は2.7kgcm/c
m2 であり、該成形板は耐熱性及び靭性に優れている
ことがわかった。
【0053】
【実施例2】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、4,4’ −メチレンジアニ
リン9部及びトリアリルイソシアヌレート29部、アリ
ルナジイミド14部を130℃の油浴中で10分間混合
し、さらに、ここにグリシジルメタクリレート7部を加
えることにより均一な液状の混合物を得た。この樹脂組
成物の50℃における粘度を落球粘度法で測定したとこ
ろ8psであった。
【0054】これに「パーカドックス14」3部とイミ
ダゾール0.5部を均一に溶解した後、予め150℃に
予熱した金型中に仕込み30分間硬化させた。
【0055】熱処理後の成形板は黒褐色で、HDTは2
94℃、アイゾット衝撃強度は3.8kgcm/cm2
 と耐熱性及び靭性に優れていることがわかった。
【0056】
【実施例3】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、4,4’ −メチレンジアニ
リン9部及びトリアリルイソシアヌレート21部、アリ
ルナジイミド21部を130℃の油浴中で10分間混合
し、さらに、ここにグリシジルメタクリレート7部を加
えることにより均一な液状の混合物を得た。
【0057】これに「パーカドックス14」3部とイミ
ダゾール0.5部を均一に溶解した後、予め150℃に
予熱した金型中に仕込み30分間硬化させた。
【0058】熱処理後の成形板は黒褐色で、HDTは2
67℃、アイゾット衝撃強度は1.5kgcm/cm2
 と耐熱性及び靭性に優れていることがわかった。
【0059】
【実施例4】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、4,4’ −メチレンジアニ
リン9部及びトリアリルイソシアヌレート29部、アリ
ルマレイミド14部を130℃の油浴中で10分間混合
し、さらに、ここにグリシジルメタクリレート7部を加
えることにより均一な液状の混合物を得た。
【0060】これに「パーカドックス14」3部とイミ
ダゾール0.5部を均一に溶解した後、予め150℃に
予熱した金型中に仕込み30分間硬化させた。
【0061】熱処理後の成形板は黒褐色で、HDTは3
00℃以上、アイゾット衝撃強度は1.4kgcm/c
m2 と耐熱性及び靭性に優れていることがわかった。
【0062】
【実施例5】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、2,4’ −トリレンジアミ
ン9部及びトリアリルイソシアヌレート29部、アリル
ナジイミド14部を130℃の油浴中で10分間混合し
、さらに、ここにグリシジルメタクリレート7部を加え
ることにより均一な液状の混合物を得た。
【0063】これに「パーカドックス14」3部とイミ
ダゾール0.5部を均一に溶解した後、予め150℃に
予熱した金型中に仕込み30分間硬化させた。
【0064】熱処理後の成形板は黒褐色で、HDTは2
94℃、アイゾット衝撃強度は3.0kgcm/cm2
 と耐熱性及び靭性に優れていることがわかった。
【0065】
【実施例6】N,N’ −メチレン−ジ−p−フェニレ
ンビスマレイミド41部、下記式(V)で表わされるポ
リアミノ化合物9部及びトリアリルイソシアヌレート2
9部、アリルナジイミド14部を130℃の油浴中で1
0分間混合し、さらに、ここにグリシジルメタクリレー
ト7部を加えることにより均一な液状の混合物を得た。
【0066】
【化5】 (ただし上記式(V)においてX=1.7)この樹脂組
成物の50℃における粘度を落球粘度法で測定したとこ
ろ8psであった。
【0067】これに「パーカドックス14」3部とイミ
ダゾール0.5部を均一に溶解した後、予め150℃に
予熱した金型中に仕込み30分間硬化させた。
【0068】熱処理後の成形板は黒褐色で、HDTは2
94℃、アイゾット衝撃強度は2.0kgcm/cm2
 と耐熱性及び靭性に優れていることがわかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリマレイミド化合物、(B)ポリ
    アミノ化合物、及び(C)エチレン性不飽和結合を有す
    るマレイミド若しくはナジイミド系化合物を、上記ポリ
    マレイミド化合物(A)と上記ポリアミノ化合物(B)
    との合計重量に対し上記エチレン性不飽和結合を有する
    マレイミド若しくはナジイミド系化合物(C)を重量に
    して1/10〜10倍の割合で用いて、ラジカル触媒の
    存在下に、加熱反応させることを特徴とする熱硬化樹脂
    の製造法。
  2. 【請求項2】(A)ポリマレイミド化合物、(B)ポリ
    アミノ化合物、及び(C)エチレン性不飽和結合を有す
    るマレイミド若しくはナジイミド化合物を含有し、かつ
    上記ポリマレイミド化合物(A)と上記ポリアミノ化合
    物(B)との合計重量に対する上記エチレン性不飽和結
    合を有するマレイミド若しくはナジイミド系化合物(C
    )の割合が重量にして1/10〜10倍であることを特
    徴とする熱硬化性組成物。
JP1493891A 1991-01-16 1991-01-16 熱硬化樹脂の製造方法及びそれに用いる熱硬化性組成物 Pending JPH04236228A (ja)

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