JPH0422862Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は主として香水用として使用される小形
噴霧器に関する。

［従来の技術］ 容器体上端部に噴霧用ヘツドを装着させると共
にこのヘツドには弾性中空球体を付設させてお
き、この中空球体を圧搾するとこの球体内の空気
が加圧されて上記ヘツドのノズル孔から噴出さ
れ、この噴出によりノズル孔基端に開口された液
体吸出し路内が負圧化されて、上記ヘツドから容
器体内に垂設された吸上げパイプを通つて容器体
内液体が吸出され、上記噴出空気との混合により
噴霧するよう設けられた香水用の小形噴霧器は知
られている。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記小形噴霧器は、従来ノズル孔を開閉する機
構を有しておらず、このため噴霧器が倒れたりす
るとノズル孔から液洩れし、また噴霧器が倒れな
くともこのノズル孔を通し液体香料が気化する欠
点があつた。

本考案はこのような欠点を除去して容易にその
ノズル孔の閉塞が行なえるようにしたものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の小形噴霧器は、容器体１上端部に噴霧
ヘツド２を装着させると共に、このヘツド２には
弾性中空球体３を付設させておき、この中空球体
３を圧搾するとこの球体３内の空気が加圧されて
上記ヘツド２のノズル孔４から噴出され、この噴
出によりノズル孔４基端に開口されが液体吸出し
路５内が負圧化されて、上記ヘツド２から容器体
１内に垂設された吸上げパイプ６を通して容器体
１内液体が吸出され、上記噴出空気との混合によ
り噴霧するよう設けた小形噴霧器において、噴霧
ヘツド２を容器体１口頂部に固定した口部部材７
上端に固定し、この口部材１７下面からヘツド２
内に、容器体１内と液体吸出し路５とを連通する
通液孔８と、容器体１内を外部に開通するための
吸気孔９とを縦に貫通し、またヘツド２のノズル
孔４に連通して背後に抜ける横孔１０の後端開口
に、軸芯部に通し孔１１を貫通しかつ背面に交差
するように深溝１２と浅溝１３を形成した開閉選
択部材１４を固定し、この部材１４の通し孔１１
を通いて背後から横孔１０内に、中空球体３を連
通固定した後端部に、常時は前面の突条１５が前
記深溝１２に係合し、かつ前記吸気孔９を外部に
開通させる摘み１６を嵌着し、さらにこの摘み１
６と吸気孔９間の外面にヘツド２内面との間に吸
気路開閉部１７を形成し、復帰ばね１８でノズル
孔４側に押込まれて液体吸出し路５と吸気路開閉
部１７を閉塞する送気筒１９をスライド可能に挿
通し、噴霧時、摘み１６を介しこの送気筒１９を
復帰ばね１８に抗し一旦後方に引戻して回動し、
この摘み１６の突条１５を浅溝１３に係合させて
ノズル孔４、容器体１内を開通させることを特徴
とした構成としている。

［作用］ 上記において、常時は摘み１６の突条１５は開
閉選択部材１４の深溝１２に係合し、従つて送気
筒１９は復帰ばね１８でノズル孔４側に押込ま
れ、その先端の傾斜面イがノズル孔４背面周囲の
傾斜面に圧接して液体吸出し路５を閉塞し、同時
に送気筒１９中間部外面の吸気路開閉部１７がヘ
ツド２内面に圧接し、摘み１６前面から送気筒１
９外面を経て吸気孔９に至る吸気路を閉塞してい
る。

ここで、液体噴霧時には、摘み１６により復帰
ばね１８に抗して送気筒１９を後方に引戻しなが
ら略90度回動させて手を離し、摘み１６の突条１
５を開閉選択部材１４の浅溝１３に係合させる。
即ち、送気筒１９は深溝１２と浅溝１３の深さの
差分後方に引戻された状態となり、この状態で第
１図のように送気筒１９先端とノズル孔４背面と
の間に隙間が生じて液体吸出し路５、つまりノズ
ル孔４と通液孔８が連通し、また吸気路開閉部１
７が開いて吸気孔９、つまり容器体１内が外気に
開通する。よつて、この状態で弾性中空球体３を
圧搾すればよい。これにより液体を噴霧し、この
噴霧に伴い容器体１は矢印のように吸気し負圧化
を防止する。

［実施例］ 第１図、第２図が示す実施例は、既述した［問
題点を解決するための手段］で述べたところと同
様であり、重複を避けるために該既述部分につい
ての説明は省略し、既述しない事項についてだけ
説明する。

口部部材７は、上部を縮径したねじ部とし、パ
ツキング２０を介し容器体１口頂部に載置され、
下部の外向きフランジ２１により容器体口頸部２
２に螺着したキヤツプ状押え部材２３で固定され
ている。

噴霧ヘツド２は、前部側を球面状に、後部側を
横向き直筒状とした形状のもので、球面状部下面
を前記口部部材７の上部ねじ部に螺着して取付け
固定され、また横孔１０は、直筒状部側を球面状
部より拡径し、従つて直筒部前端の中間部に段部
２４を形成している。

送気筒１９の吸気路開閉部１７は、外面の外向
きフランジ２５とその前面側に固着したＯリング
２６とで形成し、このフランジ２５と開閉選択部
材１４間に介挿した復帰ばね１８で常時ノズル孔
４側に付勢され、Ｏリング２６が段部２４に圧接
することで吸気路を閉塞しており、噴霧時後方に
引されると、このＯリング２６はフランジ２５と
同体に引戻され段部２４との間に隙間ができて吸
気路が開通する。

尚、開閉選択部材１４背面に摘み１６の前面が
接合るうが、開閉選択部材１４背面には深溝１
２、浅溝１３があり、従つて摘み１６の突条１５
がいずれの溝に係合しても他の溝により両者１
４，１６の接合部には隙間が形成され、この隙間
が吸気路の入口となつている。

上記各部は、復帰ばね１８を除き合成樹脂材で
成形製作する。

［考案の効果］ 上記した如く本考案では、ノズル孔４を開閉す
る機構を設け、この開閉機構によりノズル孔４
を、常時は閉塞し、噴霧時には開通するようにし
たので、このノズル孔４を通す香料の気化、また
容器が倒れたりした場合の香料の流出が防止でき
て便利である。しかも前記開閉機構の操作は、摘
み１６により送気筒１９を後方に引戻して僅かに
回動するワンタツチ操作ですむので簡便であり、
構造的には深溝１２、浅溝１３を設けた開閉選択
部材１４と突条１５を持つ摘み１６によるものな
ので簡単である。またこの開閉機構は、摘み１６
の突条１５を開閉選択部材１４の溝１２，１３に
係合して開若しくは閉状態を保持するので安定確
実であり、容器が転倒したりしても開若しくは閉
状態が変動したりするようなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案小形噴霧器の一実施例の要部を
縦断した正面図、第２図は同実施例の分解斜視図
である。 １……容器体、２……噴霧ヘツド、３……弾性
中空球体、７……口部部材、１４……開閉選択部
材、１９……送気筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体１上端部に噴霧ヘツド２を装着させると
   共に、このヘツド２には弾性中空球体３を付設さ
   せておき、この中空球体３を圧搾するとこの球体
   ３内の空気が加圧されて上記ヘツド２のノズル孔
   ４から噴出され、この噴出によりノズル孔４基端
   に開口されが液体吸出し路５内が負圧化されて、
   上記ヘツド２から容器体１内に垂設された吸上げ
   パイプ６を通して容器体１内液体が吸出され、上
   記噴出空気との混合により噴霧するよう設けた小
   形噴霧器において、噴霧ヘツド２を容器体１口頂
   部に固定した口部部材７上端に固定し、この口部
   材７下面からヘツド２内に、容器体１内と液体吸
   出し路５とを連通する通液孔８と、容器体１内を
   外部に開通するための吸気孔９とを縦に貫通し、
   またヘツド２のノズル孔４に連通して背後に抜け
   る横孔１０の後端開口に、軸芯部に通し孔１１を
   貫通しかつ背面に交差するように深溝１２と浅溝
   １３を形成した開閉選択部材１４を固定し、この
   部材１４の通し孔１１を通して背後から横孔１０
   内に、中空球体３を連通固定した後端部に、常時
   は前面の突条１５が前記深溝１２に係合し、かつ
   前記吸気孔９を外部に開通させる摘み１６を嵌着
   し、さらにこの摘み１６と吸気孔９間の外面にヘ
   ツド２内面との間に吸気路開閉部１７を形成し、
   復帰ばね１８でノズル孔４側に押込まれて液体吸
   出し路５と吸気路開閉部１７を閉塞する送気筒１
   ９をスライド可能に挿通し、噴霧時、摘み１６を
   介しこの送気筒１９を復帰ばね１８に抗し一旦後
   方に引戻して回動し、この摘み１６の突条１５を
   浅溝１３に係合させてノズル孔４、容器体１内を
   開通させることを特徴とした小形噴霧器。