JPH0422094B2 - - Google Patents

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JPH0422094B2
JPH0422094B2 JP63018769A JP1876988A JPH0422094B2 JP H0422094 B2 JPH0422094 B2 JP H0422094B2 JP 63018769 A JP63018769 A JP 63018769A JP 1876988 A JP1876988 A JP 1876988A JP H0422094 B2 JPH0422094 B2 JP H0422094B2
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Yoshikazu Ikezaki
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Yokogawa Medical Systems Ltd
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  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、流速のある部分の時間経過によつて
生ずる位相変化に基づいて血管像を得る核磁気共
鳴画像診断装置に関する。
(従来の技術) 核磁気共鳴(以下NMRという)現象を用いて
特定原子核に注目した被検体の断層像を得る核磁
気共鳴画像診断装置(以下NMR−CTという)
は従来から知られている。このNMR−CTの原
理の概要を簡単に説明する。
原子核は磁気を帯びた回転している独楽と見る
ことができるが、それを例えばz軸方向の静磁場
H0の中におくと、前記の原子核は次式で示す角
速度ω0で歳差運動をする。これをラーモアの歳
差運動という。
ω0=γH0 但し、γ:核磁気回転比 今、静磁場のあるz軸に垂直な軸、例えばx軸
に高周波コイルを配置し、xy面内で回転する前
記の角周波数ω0の高周波回転磁場を印加すると
磁気共鳴が起り、静磁場H0のもとでゼーマン分
裂をしていた原子核の集団は共鳴条件を満足する
高周波磁場によつて準位間の遷移を生じ、エネル
ギー準位の高い方の準位に遷移する。ここで、核
磁気回転比γは原子核の種類によつて異なるので
共鳴周波数によつて当該原子核を特定することが
できる。更にその共鳴の強さを測定すれば、その
原子核の存在量を知ることができる。共鳴後緩和
時間と呼ばれる時定数で定まる時間の間に高い準
位へ励起された原子核は低い準位へ戻つてエネル
ギーの放射を行う。
このNMRの現象の観測方法の中パルス法につ
いて第4図を参照しながら説明する。
前述のように共鳴条件を満足する高周波パルス
(H1)を静磁場(z軸)に垂直な(x軸)方向に
印加すると、第4図イに示すように磁化ベクトル
Mは回転座標系でω′=γH1の角周波数でzy面内で
回転を始める。今パルス幅をtDとするとH0から
の回転角θは次式で表わされる。
θ=γH1tD …(1) 第4図ハに示す第1のパルスを励起パルスと呼
び、特に(1)式においてθ=90゜となるようなtD
もつパルスを90゜パルスと呼ぶ。この90゜パルス直
後では磁化ベクトルMは第4図ロのようにxy面
をω0で回転していることになり、例えばx軸に
おいたコイルに誘導起電力を生じる。しかし、こ
の信号は時間と共に減衰していくので、この信号
を自由誘導減衰信号(以下FID信号という)と呼
ぶ。FID信号をフーリエ変換すれば周波数領域で
の信号が得られる。次に第4図ハに示すように
90゜パルスからτ時間後に印加されるパルスを反
転パルスと呼び、特にθ=180゜になるようなパル
ス幅の第2のパルスを180゜パルスと呼ぶ。180゜パ
ルスを加えるとばららになつていた磁気モーメン
トがτ時間後−y方向で再び焦点を合せて信号が
観測される。この信号をスピンエコー(以下SE
信号という)と呼んでいる。このSE信号の強度
を測定して所望の像を得ることができる。NMR
の共鳴条件は ν=γH0/2π で与えられる。ここで、νは共鳴周波数,H0
静磁場の強さである。従つて共鳴周波数は磁場の
強さに比例することが分る。このため静磁場に線
形の磁場勾配を重畳させて、位置によつて異なる
強さの磁場を与え、共鳴周波数を変化させて位置
情報を得るNMRイメージングの方法がある。こ
の内フーリエ変換法について説明する。この手法
に用いる高周波磁場及び勾配磁場印加のパルスシ
ーケンスを第5図に示す。イ図において、x,
y,z軸にそれぞれGx,Gy,Gzの勾配磁場を与
え、高周波磁場をx軸に印加する状態を示してい
る。ロ図はそれぞれの磁場を印加するタイミング
を示す図である。図においてRFは高周波の回転
磁場で90゜パルスと180゜パルスをx軸に印加する。
Gxはリード軸と呼ばれるx軸に印加する固定の
勾配磁場、Gyはワープ軸と呼ばれるy軸に印加
する時間につて振幅を変化させる勾配磁場、Gz
はスライス軸と呼ばれるz軸に印加する固定の勾
配磁場である。信号は180゜パルス後のSE信号を
示している。期間は各軸に与える勾配磁場の信号
の時期を示すために設けてある。期間1において
90゜パルスと勾配磁場Gz+によつてz=0を中心
とするz軸に垂直な断層撮影におけるスライス面
内のスピンが選択的に励起される。このため90゜
パルスを励起パルスという。期間2のGx+はスピ
ンの位相を乱れさせて180゜パルスで反転させるた
めのもので、デイフエーズ勾配と呼ばれる。又、
180゜パルスは反転パルスと呼ばれる。Gz-はGz+
によつて乱れたスピンの位相を元に戻すためのも
のである。期間2では位相エンコード勾配Gynも
印加する。これはy方向の位置に比例してスピン
の位相をずらしてやるためのもので、その強度は
毎周期異なるように制御される。期間3において
180゜パルスを与えて再び磁気モーメントを揃え、
その後に現われるSE信号を観察する。期間4の
Gx+は乱れた位相を揃え、SE信号を生じさせる
ための勾配磁場でリフエーズ勾配といい、リフエ
ーズ勾配とデイフエーズ勾配の面積が等しくなつ
たところにSE信号が現われる。
このシーケンスをビユーといい、パルス繰り返
し周期TR後に再び90゜パルスを加え、次のビユー
を開始する。前記のワープ勾配は各ビユーに対応
して変化させている。
上記のようなNMR−CTにおいて、血流イメ
ージングは静止物体には影響を与えず、動きのあ
る物体にのみ影響を与える勾配磁場を流れの方向
に印加し、流速に応じて異なる位相情報を付加し
ようとするものである。その原理を第8図によつ
て説明する。今、血管1の中を血流がx方向に流
ているものとする。時刻τ1に勾配磁場2を印加
し、Δτ後の時刻τ2に反転勾配磁場3を印加する。
反転勾配磁場は大きさが同じで符号のみを反転さ
せた磁場である。静止物体4は動かないため、時
刻τ1とτ2とで大きさが同じで符号が逆転した磁場
(G1と−G1)を感じ、その影響は互いにキヤンセ
ルされ、勾配磁場が全く印加されない場合と同一
の状態となる。一方、血流部分は動きがあるた
め、時刻τ1とτ2とでは異なる磁場G15とG26を
感じ、その影響はキヤンセルされず、スピンに位
相の変化を与える。このように大きさが同じで符
号の逆転する勾配磁場を与えて血流の動きに対し
て位相情報を与える勾配磁場をフローエンコード
勾配という。
第1図にフローエンコード勾配を用いて血流測
定を行う場合のパルスシーケンスを示す。図にお
いて、励起パルス11により励起されたスピンは
デイフエーズ勾配12により乱されるが、読み出
し勾配13により位相が戻り、エコー信号14を
生じさせる。このとき、y軸方向の位置の情報は
ワープ勾配15により位相情報としてスピンに与
えられる。このようにして1枚の画像(画像Aと
いう)が得られる。次に、フローエンコード勾配
16をx軸に図のように印加して更に他の1枚の
画像(画像Bという)が得られる。フローエンコ
ード勾配は第3図に示すように極性が逆で面積の
等しい勾配なので、フローエンコード勾配16を
印加して得られる画像の中、静止物体の画像のス
ピンの位相の変化は次式のようになる。
Δθ=γ∫T -TG(t)dt=0 ここで、γ…磁気回転比 G(t)…勾配磁場の出力 従つて、静止物体のスピンはフローエンコード
勾配16によつては影響を受けず、即ち静止物体
に関しては画像Aと画像Bは同じである。
フローエンコード方向、この場合、x軸方向に
動くスピンに対しては Δφ=γ∫T -TG(t)X(t)dt …(2) ここで、X(t)…スピンの位置 スピンの動きが、例えばX(t)=X+vtのよう
な一次関数で表されるとき、(2)式は次のようにな
る。
Δφ=γvT∫T 0G(t)dt …(3) (3)式で明らかなように、スピンの位相の変化
Δφは流速vに比例する。このようにして得た画
像Aと画像Bの差を求めると静止物体の像は消
え、流速に比例した位相変化を持つ血流によつて
示される血管像が得られる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のように異なるパルスシーケン
スで得た画像の差により血管像が得られるが、実
際には血流速により位相に変化をつける方式によ
る血管イメージングにおいては、位相歪がある
と、得られる画像に対して血管以外の静止部分の
消え残り等の悪影響を受ける。その原因として次
のようなものがある。
(1) 勾配磁場の立上りの誤差や、渦電流のための
残り勾配磁場によるNMR信号のサンプル位置
原点ずれ (2) 装置が持つ位相オフセツト (3) 静磁場不均一 前記の画像Aと画像Bの2枚の画像の複素数の
位相を考える。画素位相をexp{i(x,y)}
とすると フローエンコード勾配が印加された場合の画像の
位相は exp{i1(x,y)} =exp{iθ0(x,y) +iθ1(x,y)+iθB(x,y) +iθF(x,y)} …(4) 但し、 θ0…装置の持つ位相オフセツト θ1…フローエンコード勾配以外の勾配による位
相変化 θB…磁場不均一による位相変化 θF…フローエンコード勾配による位相変化 フローエンコード勾配が印加されない場合は、 exp{i2(x,y)} =exp{iθ0(x,y)+iθ1 (x,y)+iθB(x,y)} …(5) 2枚の画像の差を求めた位相差を表す位相画像の
位相は、 (4)式−(5)式から exp{i1(x,y)} ・exp{−i2(x,y)} =exp{iθF(x,y)} …(6) 即ち、(6)式で明らかなように画像Aと画像Bの2
枚の画像の差はフローエンコード勾配による位相
の変化以外はすべて相殺される。このフローエン
コード勾配による位相変化θF(x,y)に含まれ
る位相変化は (1) 流れによる位相変化 (2) フローエンコード勾配の立上がりと渦電流を
原因とする面積誤差による位相歪 (3) 渦電流の場所依存性による位相歪 等がある。求めている位相変化による画像は(1)の
流れによる位相変化であつて、(2),(3)の位相歪は
不要のものでその存在が悪影響を及ぼしている。
この位相歪を含んだ画像の一例を第6図に示す。
イ図において、血管20はフローエンコード勾配
による位相歪21のためにロ図に示す本来の血管
20の画像とは異なつている。血流による位相変
化の情報が失われないように全体の位相歪を補正
するのは困難であり、手間と時間のかかる作業で
あつた。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、
その目的は、フローエンコード勾配磁場を変化さ
せて得られる2枚の画像により血管像を作像する
NMR−CTであつて、様々な原因による位相歪
を一度に補正して位相歪のない血管像が容易に得
られるNMR−CTを実現することにある。
(課題を解決するための手段) 前記の課題を解決する本発明は、流速のある部
分の時間経過によつて生ずる位相変化に基づいて
血管像を作像するNMR−CTにおいて、フロー
エンコード勾配を変化させたパルスシーケンスを
実行し2枚の画像を得るパルスシーケンス手段
と、該パルスシーケンス手段によつて得た2枚の
画像の差を求めて位相差を表す位相像のデータを
得る手段と、該手段によつて得た位相像の各座標
におけるデータの残留位相歪を、当該座標を通り
フローエンコード勾配を印加した方向に直角な方
向の直線上に位置する座標におけるデータを用い
て求める残留位相歪算出手段と、該残留位相歪算
出手段により求めた残留位相歪を前記2枚の画像
の一方の画像から減算し、該減算により得た画像
と前記2枚の画像の他方の画像とを前記残留位相
歪を除去するように加減算する位相補正手段と を有することを特徴とするものである (作用) パルスシーケンス手段がフローエンコード勾配
を変えたパルスシーケンスで2枚の画像を求め、
位相差を算出する手段がこの2枚の画像の差から
位相差を表す位相像のデータを得る。残留位相歪
算出手段は、位相像の各座標におけるデータの残
留位相歪を、当該座標を通りフローエンコード勾
配を印加した方向に直角な方向の直線上に位置す
る座標におけるデータを用いて求め、位相補正手
段が、この残留位相歪を前記2枚の画像の一方の
画像から減算し、該減算により得た画像と前記2
枚の画像の他方の画像とを、前記残留位相歪を除
去するように加減算する。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
第2図は本発明装置のブロツク図である。
図において、31は内部に被検体を挿入するた
めの空間部分(孔)を有し、この空間部分を取巻
くようにして、被検体に一定の静磁場を印加する
静磁場コイルと勾配磁場を発生する勾配磁場コイ
ル(勾配磁場コイルはX、Y、Zの3軸のコイル
を備えている。)と被検体内の原子核のスピンを
励起するためのRFパルスを与えるRF送信コイル
と被検体からのNMR信号を検出する受信コイル
等が配置されているマグネツトアセンブリであ
る。静磁場コイル、勾配磁場コイル、RF送信コ
イル及び受信コイルは、それぞれ静磁場電源3
2、勾配磁場駆動回路33、RF電力増幅器34
及び前置増幅器35に接続されている。シーケン
ス記憶回路36は計算機37からの指令に従つて
任意のビユーで、ゲート変調回路38を操作(所
定のタイミングでRF発振回路39のRF出力信号
を変調)し、フーリエ変換法に基づくRFパルス
信号をRF電力増幅器34からRF送信コイルに印
加する。又、シーケンス記憶回路36は、同じく
フーリエ変換法に基づくシーケンス信号によつて
勾配磁場駆動回路33を操作して、第5図に示す
ようにx,y,zの3軸にそれぞれ勾配磁場を供
給すると共にゲート変調回路38及びAD変換器
41を操作する。40はRF発振回路39の出力
を参照信号として、前置増幅器35の受信信号出
力を位相検波する位相検波器である。この出力信
号はAD変換器41においてデイジタル信号に変
換され、計算機37に入力される。42は計算機
37に種々のパルス・シーケンスの実現のための
指示及び種々の設定値等の入力をするための操作
コンソールで、計算機37はそれに基づきシーケ
ンス記憶回路36の動作の切り替えやメモリの書
き替えをしたり、AD変換器41からの各データ
を用いて画像再構成演算を行う。43は計算機3
7で再構成された画像を表示する表示装置であ
る。
次に、上記のように構成された装置の動作を説
明する。
操作コンソール42を操作してパルス・シーケ
ンスのタイミング、RFパルスの振幅、パルス幅
等の設定を行い、計算機37に前記設定値に基づ
く信号を入力する。計算機37は前記設定値に基
づいて制御信号を発生し、シーケンス記憶回路3
6に送る。シーケンス記憶回路36は前記の信号
に基づき勾配磁場駆動回路33を制御して所定の
パルスシーケンスの勾配磁場を作らせ、又、ゲー
ト変調回路38を制御する。ゲート変調回路38
はRF発振回路39で発振し出力されたRF信号を
設定されたパルス幅、振幅を有する信号に変調
し、変調RFパルスはRF電力増幅器34に供給す
る。この変調RFパルスはRF電力増幅器34にお
いて増幅され、マグネツトアセンブリ31に静磁
場電源32によつて生ずる静磁場中において、勾
配磁場駆動回路33によつて各軸に与えられた勾
配磁場と相俟つて励起したスピンを共鳴させる。
共鳴により生じたSE信号は、受信され、前置増
幅器35によつて増幅され、位相検波器40に入
力される。位相検波器40は、RF発振回路39
の出力を参照信号として入力NMR信号を位相検
波し、その出力信号をAD変換器41に送る。
AD変換器41においてデイジタル信号に変換さ
れたNMR信号は、計算機37においてスキヤン
シーケンスに応じた所定の処理により、画像再構
成されて表示装置43により表示される。計算機
37はシーケンス記憶回路36の内容を書き換え
ることができ、これによつて種々のスキヤンシー
ケンスを実現できる。
以上のNMR−CTにおいて、操作コンソール
42に第1図イに示す通常のパルスシーケンスで
スキヤンし、終れば第1図ロのフローエンコード
勾配16を付加したパルスシーケンスでスキヤン
するように設定する。2画像が得られれば計算機
37によつて減算される。得られたエコー信号に
は(6)式に示すフローエンコード勾配による位相変
化θF(x,y)を含んでおり、このエコー信号に
よつて得られる画像は第6図イに示すように血管
20とフローエンコード勾配による位相歪21を
含む画像である。この位相歪21はフローエンコ
ード勾配によるものなので、フローエンコード勾
配を印加した軸方向の方向依存性が支配的であつ
て、それ以外の方向に対する位相歪は僅かであ
る。従つて、実質的には第7図のような位相歪の
分布となる。図はフローエンコード勾配をx軸に
印加した場合を示したもので、y軸に平行な線分
a−a′で表わされる区間a−a′ではy軸上の点に
対し位相歪の量は等しい。従つて、フローエンコ
ード勾配による位相歪21を除去するためにはY
軸方向の線分a−a′上の位相の平均値を取り、そ
の線分上の位相を補正すればよい。区間b−b′に
おいて、一般に血管はその周囲の部位に比べて細
く、区間b−b′の平均値を取れば、その平均値は
血管20の位相変化分を無視することができ、そ
の平均値を減ずることにより第6図ロのように血
流による位相変化の情報を損うことなく全体の位
相歪を除くことができる。
計算機37はエコー信号を受けてx軸方向にお
ける前記の(6)式に示される残留位相歪を求め、画
像Aは画像Bのデータから減算し、再び2枚の原
画像の加減を行い、フローエンコード勾配による
位相歪を除去して画像を再構成し、画像表示装置
43に表示させる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく次のようにしてもよい。
実施例では、例えば区間b−b′を直線として
位相歪の平均値を求める方法であつたが、実際
には直線ではない場合があるので、区間b−
b′の曲線を関数の形で求めて、その関数により
区間b−b′を表し、x軸の各点について行うよ
うにしてもよい。
x軸に平行でxy平面に垂直な面で切断して、
位相歪の曲面のなす曲線の関数Δφ=f(x)を
演算するようにしてもよい。これは第7図のy
軸方向の位相歪の平均値を用いてx軸方向の関
数を求めたものと等価である。
実施例では、通常のパルスシーケンスとフロ
ーエンコード勾配によるパルスシーケンスによ
る画像によつて行つたが、フローエンコード勾
配のパルス振幅を変えたものにしてもよい。実
施例は一方がパルス振幅0の特例である。
フローエンコード勾配はx軸に限らず、y軸
又はz軸に印加してもよい。
フローエンコード勾配をx軸の一方向にのみ
印加して補正したが、x,y,z軸の3軸のう
ち2軸方向に印加してもよい。
パルスシーケンスは第1図のようにデイフエ
ーズ勾配と読み出し勾配を反転させる勾配反転
法で行つたが、勾配の反転を行わないで、180゜
パルスを用いて反転させるパルスシーケンスに
よつて行つてもよい。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、
磁場不均一や装置による位相歪を消去すると共に
フローエンコード勾配による位相歪をも容易に除
去することができ、2画像のスキヤンのみで位相
歪を完全に除去することが可能になつた。又、位
相歪の除去は得られた画像データそのものを用い
て補正するので、予めフアントム等でスキヤンデ
ータを持つておく必要もない。更に、被検体の状
態が変わつてもそれに左右されることがなく、
NMRによる血管撮影が容易に行えるようにな
り、実用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はパルスシーケンスの図で、イは通常の
スピンワープ法のパルスシーケンスの図、ロ図は
フローエンコード勾配を用いたパルスシーケンス
の図、第2図は本発明装置のブロツク図、第3図
はフローエンコード勾配の説明図、第4図は
NMR−CTのパルス法の原理説明図、第5図は
NMR−CTの磁場のパルスシーケンスを示す図、
第6図はフローエンコード法により求めた血管像
の図で、イは位相歪を含んだ血管像の図、ロは位
相歪を含まない血管のみの画像の図、第7図はy
軸方向に一様な位相歪を持つ画像の図、第8図は
フローエンコード法による血管撮影の原理図であ
る。 1,20…血管、11…励起パルス、12…デ
イフエーズ勾配、13…読み出し勾配、14…エ
コー信号、15…ワープ勾配、21…フローエン
コード勾配による位相歪、31…マグネツトアセ
ンブリ、32…静磁場電源、33…勾配磁場駆動
回路、34…RF電力増幅器、35…前置増幅器、
36…シーケンス記憶回路、37…計算機、38
…ゲート変調回路、39…RF発振回路、40…
位相検波器、41…AD変換器、42…操作コン
ソール、43…表示装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 流速のある部分の時間経過によつて生ずる位
    相変化に基づいて血管像を作像する核磁気共鳴画
    像診断装置において、 フローエンコード勾配を変化させたパルスシー
    ケンスを実行し2枚の画像を得るパルスシーケン
    ス手段と、 該パルスシーケンス手段によつて得た2枚の画
    像の差を求めて位相差を表す位相像のデータを得
    る手段と、 該手段によつて得た位相像の各座標におけるデ
    ータの残留位相歪を、当該座標を通りフローエン
    コード勾配を印加した方向に直角な方向の直線上
    に位置する座標におけるデータを用いて求める残
    留位相歪算出手段と、 該残留位相歪算出手段により求めた残留位相歪
    を前記2枚の画像の一方の画像から減算し、該減
    算により得た画像と前記2枚の画像の他方の画像
    とを前記残留位相歪を除去するように加減算する
    位相補正手段と を有することを特徴とする核磁気共鳴画像診断装
    置。 2 残留位相歪算出手段として、フローエンコー
    ド勾配を印加した方向に直角な方向の同一の直線
    上に位置する座標のデータの平均値を求め、該平
    均値を前記同一直線上の全座標におけるデータの
    残留位相歪とする残留位相歪算出手段を用いたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の核磁
    気共鳴画像診断装置。
JP63018769A 1988-01-29 1988-01-29 核磁気共鳴画像診断装置 Granted JPH01192344A (ja)

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JP6640530B2 (ja) * 2015-10-30 2020-02-05 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置、医用画像処理装置及び画像処理方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58165046A (ja) * 1981-12-21 1983-09-30 アルバ−ト・マコフスキ 核磁気共鳴を用いた血管の投影像形成方法及び装置
JPS62240041A (ja) * 1986-04-11 1987-10-20 株式会社日立メディコ 核磁気共鳴イメ−ジング装置

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JPH01192344A (ja) 1989-08-02

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