JPH04210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、外壁材が互に隣接する目地部に取付
けられ、この目地部をおおつて外観を整え、かつ
雨仕舞をするジヨイナに関する。

従来の技術と考案の課題 壁材のジヨイナは、一般に、本体とカバー材か
らなり、本体は、全体が略Ｔ字状であつて、下地
面に接して取付け、中央部の突出部分を壁材の目
地内に位置させ、カバー材は、全体が略Ｔ字状で
あつて、中央部の突出部分を本体の突出部分に押
込んで係合させ、目地の表面をおおうようにする
ものである。

従来のジヨイナは、本体中央部の突出部分の立
上り部は２枚の板体が、壁材表面側で別箇に分離
した形状となり、この立上り部の中間にカバー材
の突出部分を押込むようになつている。このた
め、この立上り部は倒れるような変形を起しやす
く、施工により壁材がこの立上り部を押した場合
や、カバー材を押込み係合させる際に変形する。
したがつて仮りにこの立上り部と壁材との間にコ
ーキング材を塗着しても剥離やひび割れを生じる
ので、コーキング材を用いることができず、高い
防水効果を得ることはできない。

また従来のジヨイナでは、本体にカバー材を係
合させる際、互に段部が係合するようになつてい
る。このため、目地が長手方向に正確な直線状で
なく曲りがある場合や、壁材の表面層に凹凸があ
る場合に、カバー材の本体への押込み深さが不均
一になると、本体と係合しない部分を生じ、取付
状態が不確実となる。

本考案はこのような不都合を解消し、コーキン
グ材を用いて高い防水効果を得ることができ、か
つ押込み深さが不均一であつても確実にカバー材
を係合させることができるようにしたジヨイナを
得ることを目的としたものである。

課題を解決するための手段 本考案は、本体中央部の突出部分の立上り部を
壁材表面側端で互に結合し、また本体の係合凹部
を、板を断面逆テーパ状に曲折して形成し、ここ
に、カバー材の支柱状部から外方へＶ字状に折返
した係合部を嵌合させ、係合凹部の側面板の表面
に係合部の先端が当接して係合するようにしたジ
ヨイナである。

作 用 このジヨイナでは、本体の突出部分の立上り部
は壁材表面側端で互に結合されているため、この
立上り部は倒れるような変形を生じにくく、剥離
等の心配なく、この立上り部と壁材表面との隅部
にコーキング材を塗着することができる。

またカバー材の係合部は、先端を嵌合凹部の側
面板表面に当接させるものであるから、押込み深
さが多少変化しても、確実に当接状態となり、カ
バー材の係合が外れることはない。

実施例 以下本考案を図示する実施例について具体的に
説明する。

このジヨイナ１０は、本体１１とカバー材１２
からなる。

本体１１は、１枚の金属板１３を曲折して形成
される。この金属板１３の両側端部は、ほぼ平面
状とされ、下地部１４，１４とされる。この下地
部１４，１４の端縁及び中間部には、雨水の流出
防止用の折返し部１５，１５及び突条１６……が
それぞれ形成されている。下地部１４，１４の中
央側端から立上り部１７，１７が立上り、先端で
表面部１８により互に結合されている。この表面
部１８の中央には、断面逆テーパ状に凹陥する嵌
合凹部１９が形成されている。

カバー材１２は、１枚の金属板２０を曲折して
形成される。この金属板２０の中央部は、両側端
を内側へ折返して二重板状となり、カバー部２１
とされる。この金属板２０の両端部はカバー部２
１の中央付近で略直角に折曲げられ、先端ほど間
隔が狭くなるようカバー部２１から突出し支柱状
部２２となつている。この支柱状部２２の先端は
外方へＶ字状にそれぞれ折返され係合部２３，２
３となつている。

このジヨイナ１０は第１図に示すように使用さ
れる。本体１１を下地材２４上に下地部１４，１
４を当てて、釘２５，……で止める。この上に壁
材２６，２６を載せ、目地２７内に立上り部１
７，１７が位置するようにする。このとき、立上
り部１７，１７の壁材表面側端は、壁材表面から
突出するよう寸法を設定しておく。次に立上り部
１７，１７側面と壁材２６，２６の表面との隅部
にコーキング材２８，２８を塗着する。この後本
体１１の嵌合凹部１９内にカバー材１２の係合部
２３，２３、支柱状部２２を表面から強く押込ん
でカバー材１２を取付け、取付作業を終る。この
とき係合部２３，２３及び支柱状部２２は一旦変
形して嵌合凹部１９内に入り、内部で係合部２
３，２３は拡開して嵌合凹部１９の側面板２９，
２９の表面に当接する。

考案の効果 本考案のジヨイナは、上述の構成であるから、
取付作業おいて、コーキング材塗着後に、壁材に
力が加わり端部が立上り部を押したときも、カバ
ー材を押込む際にも、表面部があるため、立上り
部が倒れるような変形を起しにくく、コーキング
材が剥離したり、ひび割れを生じたりすることが
ない。このためコーキング材を使用し高い防水効
果を得ることができる。

またカバー材の係合部は本体の嵌合凹部の側面
板表面に当接して係合するので、カバー材の押込
み深さが部所により多少異なつても全体にわたつ
て係合状態が得られ、カバー材は確実に取付けら
れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は使用
状態の斜視図、第２図は本体の斜視図、第３図は
カバー材の斜視図である。 １０……ジヨイナ、１１……本体、１２……カ
バー材、１３……金属板、１４，１４……下地
部、１７，１７……立上り部、１８……表面部、
１９……嵌合凹部、２０……金属板、２１……カ
バー部、２２……支柱状部、２３，２３……係合
部、２４……下地面、２６，２６……壁材、２７
……目地、２８，２８……コーキング材、２９，
２９……側面板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １枚の金属板を曲折してなり、この金属板の両
   側端部よりそれぞれ形成され、下地面に接する下
   地部と、この両下地部の中央側端から立上り、目
   地内で壁材端部に当接され、先端が壁材表面に突
   出する立上り部と、この立上り部の壁材表面側端
   を互いに結合し、立上り部の変形を防止し、立上
   り部側面と壁材表面との隅部のコーキング材の剥
   離を防ぐ表面部と、この表面部の中央に形成さ
   れ、目地内に断面逆テーパ状に凹陥する嵌合凹部
   とを有する本体と、 １枚の金属板を曲折してなり、この金属板の中
   央部より形成され、両側端を内側へ折返して二重
   板状となつて目地部表面をおおうカバー部と、こ
   の金属板の両端部をカバー部中央付近で曲折げ、
   目地内に向つて延びる支柱状部と、この支柱状部
   の先端を外方へＶ字状に折返してなり、前記本体
   の嵌合凹部内に押込まれ、先端が嵌合凹部の側面
   板の表面に当接し係合される係合部とを有するカ
   バー材 とからなる壁材のジヨイナ。