JPH04189588A - 画像記録方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は支持体上に高分子の層を設けて記録媒体とし、
該記録媒体を画像形成に利用した画像記録方法に関する
。

〔従来の技術〕

画像記録媒体及び方法には多くが知られているが、その
うちの一つである感熱転写方式は騒音が発生せず、また
、現像・定着にあたって大がかりな処理を必要としない
点ですぐれたものである。

しかし、この感熱転写方式は、サーマルヘッドに供給す
る電力及びサーマルヘッドに被記録紙を加圧するローラ
の圧力にいずれも一定の限度があるため、高品質の印字
を得るには薄くて平滑な熱転写専用紙しか使用しえない
といった問題がある。

もつとも、こうした問題を解消するものとして、（ｉ）
シートの片面に発熱体をその側が接触するように配置し
、発熱体と対向する位置に、常温又は加温状態において
塑性を有し加熱により付着力が増加するインクを搬送す
る手段を配置し、インク搬送手段にインクを塑性の状態
に平滑化して供給するインク供給手段を配置し、シート
に接触する発熱体を駆動せしめてシート上に熱分布を発
生させ、この熱分布によりインクをシートに付着させる
（特公昭５９−２２６７４号公報など）、（ｉｉ）柔軟
性をもち薄膜性の画像記録媒体を熱ヘツドにより選択加
熱し、これに熱融着性を示す着色体の記録像を融着せし
め、次いで、この融着記録像に普像紙を密着し普通紙に
転写させる（特公昭５９−１６９３２号公報など）等が
提案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、前記（ｉ）の方法では、被記録紙である普通
紙の厚さが記録特性に大きな影響を与えるため、厚手の
普通紙が使用できない嫌いがある。

一方、前記（ｕ）の方法では、融着記録像を普通紙に転
写させる際に加熱ローラを用いる必要から、記録前のウ
オームアツプに時間がかかり、また消費電力が多くかか
り、装置の大型化も避けられないといった問題を残して
いる。

従って、本発明の目的は、従来の技術でみられるような
不都合を解消し、良質な記録画像が無理なく得られる画
像記録方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、高分子の層を有する記録媒体の高分子
層を高エネルギー表面の物質に接し、かつこれをサーマ
ルヘッド等で選択的に加熱し、この高分子層を溶融、固
化することにより、この加熱された部分の臨界表面張力
を非加熱部のそれに対して高くし、この表面張力差によ
り該加熱部のみにインクを付与し、現像することを特徴
とする画像記録方法が提供される。

即ち、本発明は、トランスクリスタル層形成によると思
われる臨界表面張力の変化を利用した記録方法であって
、トランスクリスタル形成については、次のように言わ
れている。

結晶性ポリマーはその成形条件によって、表面と内部の
物理構造が異なる場合がある。即ち、成形の際、結晶性
ポリマーは溶融状態から固化するとき、その界面で特別
な配列状態−トランスクリスタルを形成する。このよう
な結晶構成のぬれ特性に及ぼす影響として、結晶性の増
大と共に、このポリマーの臨界表面張力γＣ値が大きく
なることが知られていて、以下にその例を少し挙げると
次の通りである。

５ｃｈｏｎｈｏ＋ｎは、種々の金属の蒸着膜及びヘキ開
したハロゲン塩のような高エネルギー表面とテフロン、
マイラー、窒素ガスの様な低エネルギー媒体上で、溶融
状態から結晶化したポリエチレンのその被着体との界面
のぬれ特性から、低エネルギー表面で生成したポリエチ
レンの臨界表面張力−γＣは３６ｄｙｎ／ｃｍであるの
に対し、高エネルギー表面（金）で生成したポリエチレ
ンのそれは約７ｆＭｙｎ／Ｃｍに達すると計算した［Ｈ
，５ｃｈｏｎｈｏｒｎ：　　Ｍａｃ＋ｏｍｏｌｅｃｕｌ
ｅｓ、　１　１４５（１９６８）］。

また、畑、北崎達は、空気、水、グリセリン、水銀など
の流体上でポリエチレン及びパラフィンを溶融、固化さ
せ、その表面に対する接触角の測定より、生成表面の表
面張力γＳを評価し、パラフィンにおいてγ５（ａｉｒ
）＝２７．７、γｓ（ｗａｔｅｒ）＝３３．８、ｙ　ｓ
　（Ｈｇ）＝４１．４ｄｙｎ／ｃｍ、ポリエチレンにお
いて、γ５（ｓｉｔ）＝３５．６、γｓ（ｇｌｙｃｅｒ
ｏｌ）＝４３４、ｙ　ｓ　（Ｈｇ）＝４１゜６ｄ７ｎ／
ｃｍという結果を得た［北崎寧昭、畑敏雄：接着協誌、
ヱ、　２８９（１９７１）］。

このようなトラスクリスタルの核生成のメカニズムに関
しては多くの研究がなされているが、ポリマーメルトに
対して特定の化学構造や親和性が必要であること以外に
はよく解っていない（畑敏雄、高分子、ｌ１０１．２２
、Ｎｏ、２５１、＋９７３＞。

本発明の方法は、上記のようなトランスクリスタル層形
成によると思われる表面張力の変化を利用した記録方法
であるが、本発明で言う高エネルギー表面の物質とは、
液体では表面張力が５０ｄｙｎ／ｃｍ以上の物質のこと
を、また固体ではＦｏｗｋｅｓの固体の表面張力の測定
法で５０ｄｌ’ｎ／ｃｍ［上の物質のことを言う。なお
、記録媒体は、クリーニング後空気中で加熱することに
より、初期化して再利用することも出来る。

また、本発明において、記録媒体の高分子層を形成する
材料としては、結晶性ポリマーが使用される。結晶性ポ
リマーとしては、ポリアミド、ポリオレフィン、フッ素
含有ポリマーなどが挙げられる。

上記のような高エネルギー表面と高分子界面において、
高分子の溶融→固化の現象を実際のサーマルヘッドを用
いたプロセスでシミュレートするには、第１図（ａ）及
び（ｂ）で示されるような構成や、あるいは第１図（ａ
）において、高エネルギー表面を有するフィルムを用い
ずに、サーマルヘッド上に高エネルギー表面を形成する
（例えばＡｕを蒸着するなどによって）方法や、第１図
（ｂ）において高エネルギー表面を有するフィルムを用
いずに、プラテン上に高エネルギー表面に形成する方法
等が考えられる。

なお、第１図（ａ）及び（ｂ）において、１はサーマル
ヘッドを、４はプラテンをそれぞれ示す。第１図（ａ）
においては、２が高エネルギー表面を有するフィルム（
高エネルギー面側がプラテン側）であり、３が高分子層
を有する記録媒体（高分子層側がサーマルヘッド側）で
ある。また、第１図（ｂ）においては、５が高分子層を
有する記録媒体（高分子層側がプラテン側）であり、６
が高エネルギー表面を有するフィルム（高エネルギー面
側がサーマルヘッド側）である。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれらの限定されるものではない。

実施例１ 第１図（ａ）で示される高エネルギー表面を有するフィ
ルム２として、耐熱層として約０．５μｌ厚のシリコー
ン樹脂層を設けた約６μＩ厚のアラミドフィルムで、且
つ耐熱層と反対側の面に真空蒸着により厚さ約３０ＯＡ
のＡｕ蒸着層を有するフィルムを使用し、また高分子層
を有する記録媒体として、厚さ約１００μｍのＰＥＴフ
ィルム上に、ポリアミド樹脂（ポリマイドＳ−４０Ｅ；
三洋化成社製）を、ソルベントコートにより高分子層を
約ｌＯμｍの厚さに形成したフィルムを用いた。

上記両者のフィルムの金属蒸着面と高分子層面を向い会
わせ、記録密度＋６ｄｏｌｓ／ＩＩｏｎのサーマルヘッ
ドで、３７０ｍＷ／ｄｏｔ、　２＋ｎ５ｅｃのエネルギ
ーで、ベタ画像を記録し、高分子層を有する記録媒体に
潜像を形成した。

次に、現像液として、和光純薬工業社製、ぬれ指数標準
液Ｎｏ、３１（γ＝３１ｄｙｎ／ｃｍ）を含浸したスポ
ンジローラで、記録媒体上に現像液を塗布し、１ｃｍ角
のベタ画像を現像した。この像を被転写紙に転写するこ
とにより、普通紙への印字が出来た。この記録媒体は、
転写後クリーニングをし、空気中で再加熱することによ
り、もとの低エネルギー表面に戻り再利用出来た。

本実施例では、低粘度の液体で現像を行なったが、本プ
ロセスは、付着力差を利用し記録するプロセスであり、
基本的には平版印刷と同じなので、印刷インクのような
粘度の高いものも、潜像面における高エネルギー面と低
エネルギー面の間の表面張力を有するインクを用いれば
、現像可能であると予想される。

なお、実施例１に用いたポリアミド樹脂（ポリマイドＳ
−４０Ｅ）の印字部、非印字部及び再加熱して初期化し
た部分のＺｉｓｍａｎ　ＰＬＯＴを、各々第２図、第３
図及び第４図に示す。グラフから分かるように、臨界表
面張力が高エネルギー面との界面での溶融→固化により
、明らかに高くなっていることが分かる。

比較例 実施例１における高分子層に重ね合わせるフィルムとし
て、耐熱層として約０．５μ口厚のシリコーン樹脂層を
設けた約６μＩ厚のＰＥＴフィルムを用いた以外は、実
施例１と同様に印字、現像実験を行なったが、現像はな
されなかった。

実施例２ 高分子層を有する記録媒体として、厚さ約１００μｌの
ＰＥＴフィルム上に、フン化アルキル基を一成分とする
Ａ−Ｂ型ブロックポリマーＦ−）ＩＥＭＡ（ヒドロキシ
メタクリレート）（モディバーＦ１０ｔ）；日本油月旨
社製）を、ソルベントコートにより高分子層を約ｌＯμ
ｍの厚さに形成したフィルムを用いた。

続いて、実施例１と同様に金属蒸着面と高分子層面を向
い会わせ、記録密度：６ｄｏｔｓ／ｍｔｎのサーマルヘ
ッドで、３４０ｍＷ／ｄａｔ、２．０ｍ５ｅｃのエネル
ギーで、ベタ画像を記録し、高分子層を有する記録媒体
に潜像を形成した。

次に、現像液としてｎ−Ｈｅｘａｎｅ　（γ＝１８．４
ｄ７わ／ｃｍ）を含浸したスポンジローラで、記録媒体
上に現像液を塗布し、１ｃｍ角のベタ画像を現像した。

なお、実施例２で用いたモディパーＦ１００の印字部、
非印字部及び再加熱して初期化した部分のＺｌｓｍａｎ
　ＰＬＯＴを、各々第５図、第６図及び第７図に示す。

〔発明の効果〕

実施例の結果から明らかなように、本発明の記録方法に
よれば、普通紙に良質の記録を什なうことができる。ま
た１画像形成には一般的な着色液体を用いることができ
るので、特別な定着装置を必要としないという利点を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の記録方法の実施の様子を表わした模
式断面図である。 また、第２図−第４図は、実施例１で用いたポリアミド
樹脂の印字部、非印字部及び再加熱して初期化した部分
のそれぞれのＺｉｓｍａｎ　ＰＬＯＴを示すグラフであ
り、第５図〜第７図は、実施例２で用いたフッ素含有メ
タクリレートブロック重合体の印字部、非印字部及び再
加熱して初期化した部分のそれぞれのＺｉｓｍａｎ　Ｐ
ＬＯＴを示すグラフである。 第１図 （ａ）　　　　　　　＜ｂ） ７　ｃｉｙｎ／ｃｍ γＬｄｙｎ／Ｃｍ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）高分子の層を有する記録媒体の高分子層を高エネ
   ルギー表面の物質に接し、かつこれをサーマルヘッド等
   で選択的に加熱し、この高分子層を溶融、固化すること
   により、この加熱された部分の臨界表面張力を非加熱部
   のそれに対して高くし、この表面張力差により該加熱部
   のみにインクを付与し、現像することを特徴とする画像
   記録方法。
2. （２）前記の高分子層を有する記録媒体の加熱部にイン
   クを付与し、このインクを被転写媒体に転写することを
   特徴とする請求項（１）記載の画像記録方法。