JPH04169510A - 酸素遮断剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、空気中のは票により重合阻害を受けやすい重
合硬化型アクリル系レジンの表面を被覆し、レジン表面
を酸素より遮断することにより、その硬化を促進するた
めのＷｉ票遮断剤に間する。

重合硬化型アクリル系レジンとは歯科用充填條に用コン
ポジットレジン、歯科用量冠部補綴用レジン、歯科用レ
ジン系接着剤（セメント）、歯科用小窩裂溝！：Ｉ鎖剤
、及びそれらと基本的に同一の構成からなる美術工芸分
野で使用するコンポジットレジン等を称する。

［従来の技術］ 近年、歯科治療分野では歯牙欠損部修復用に審美性と操
作性に優れた重合硬化型アクリル系レジンの使用が一般
化しており、虫歯への直接充填のみならず、大きな欠損
の修復に使用するインレー、アンレーやクラウン等の歯
冠部補綴用條１ｘ物、さらにはレジン系接着剤（セメン
ト）も置台硬化型アクリル系レジンの使用が試みられて
いる。

歯科用重合硬化ツアクリル系レジンはアクリル系モノマ
ーとラジカル重合量始剤と充填剤とよりなる組成物であ
り、該組成物を所望の形状に賦形し・たのちアクリル系
モノマーを重合硬化させることにより虫歯の治療を行っ
たり、治療用修復物を作製したりするものである。

ところで、アクリル系モノマーを空気中でラジカル重合
させようとすると、重合反応が酸素により阻害され、修
復物表面に、未重合な層ができるという問題点があった
。ｆｆｌ１えば、重合前の歯科用コンポジットレジンは
、その表面にモノマーに冨む層が浮き出て、それが１合
前のレジン表面を非常に滑沢に見せているが、レジンを
重合させた後。

表面を紙で拭フたり溶剤で洗浄したりすると表面の未重
合層が除去されてザラザラの表面を呈する。

そこで、この厳禁による重合阻害を・解消するため多く
の提案がなされてきた。倒えば、特開昭Ｃ０−１００５
０５号には界面活性剤を含む水溶性有機物（ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール）の水性混合物を光
重合性樹脂の表面に塗布し、水性混合物を通して光を照
射することによる獣票遮断改良方法、特開昭５８−２０
１６２８号にはポリビニルアルコールまたはポリエチレ
ングリコールと水よりなるマスキング剤を塗布した後硬
化性樹脂を硬化させる硬化性樹脂の硬化方法、特開昭５
９−３Ｇ６０４号にはポリビニルアルコール、水及び有
機過酸１ヒ物を主成分とする硬化性樹脂成形用マスキン
グ剤、さらに、特公昭Ｇ３−３７０８２号には平均分子
Ａｌ５ｏ〜４２０のポリエチレングリコールと平均分子
］１１８００〜２００００のポリエチしングリコールを
ペースト状に混合してなる表面硬化剤等が提案されてい
るが、これらはコンボジッＩ−ｆｌＥｌ捏合後面の滑沢
性が充分ではなかった。その理由は硬化物表面にごくわ
ずかな未重合モノマーが残存するためと考えられる。ま
た、特開昭ＧＯ−３１８５８号には過酸化物、アミン、
及びスルフィン酸類の群から選ばれた少なくとも１種の
表面硬化剤を含有する揮発性溶剤溜）αが提案されてい
るが、これは揮発性溶剤が重合前のコンポジット表面よ
りモノマーを溶解除去するため、硬化後のコンポジット
表面に充填剤が突出して白い外観を呈し効果が不十分で
あった。

［本発明が解決しようとする問題点］ 本発明の目的は、ｊｉ合後のコンポジット表面に光沢を
残すことのできる高度な酸素遮断剤の開発である。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は、上記問題点の解決のため鋭を検討を重ね、
ｖｉ素遮断剤とし・て溶存酸素量が少ないかまたは酸素
拡散速度が遅い液体であり、アクリル系モノマーの溶解
度が低くモノマーを除去あるいは移動させる現象がなく
、水に対する溶解度が大きくて使用後は水洗により容易
に除去できる液体を探索した。その結果、−分子中に多
くの水酸基を有する化合物が有効であること、このよう
なものとしてグリセリンまたはグリセリンのオリゴマー
が有効であることを見いだし、本発明に及んだ。

すなわち、グリセリンまたはグリセリンのオリゴマーお
よび界面活性剤を含有することを特徴とするｗ１票遮断
剤である。該酸素遮断剤を重合前のコンポジット表面に
塗布し、コンポジットを重合させると、表面の艶を保持
したままコンポジットを重合硬化させることが出来る。

本発明で使用することの出来るグリセリンまたはグリセ
リンオリゴマーとしてはグリセリン、ジグリセリン、　
トリグリセリン等が挙げられる。

また、このような１ヒ合物をコンポジット表面に塗布す
るとコンポジット表面ではじかれ満足に表面を被覆でき
ないが、界面活性剤の配合によりこの問題点を改良でき
る。界面活性剤とし・では、例えば、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカン
スルホン酸塩、長鎖アルキル基を含む４級アンモニウム
塩、脂肪酸モノ、ジェタノールアミド、脂肪ＩＩ（ポリ
）エチレングリコールエステルまたはエーテル、モノ脂
肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、
脂肪酸ソルビタンエステルポリオキシエチレン、アルキ
ルフェニルポリオキシエチレンエーテル、Ｎ−フルキル
ベタイン型下及びスルホヘタイン型等のアニオン系、カ
チオン系、非イオン系、両性型従来公知なものが使用で
きる。界面活性剤の添加量は組成物全体の重量に対し０
．０５〜５ｚ、より好ましくは０．１〜３χである。

また、本発明の酸素遮断剤は溶存散票濃度の更なる低減
を図る目的で還元剤を添加しておくこともできる。この
ようなものは酸素遮断剤を非常に薄く塗布した場合に有
効である。この還元剤としてはフェノールのような重合
禁止作用の有るものは好ましくなく、亜硫酸塩、次亜硫
酸塩の如く重合禁止作用の無いものがよく、ベンゼンス
ルフィン酸ナトリウム、　トルエンスルフィン酸ナトリ
ウム、亜硫酸ナトリウム等が好ましい、還元剤の添加量
に間しては、本発明のａｗｅ断剤の供給される容器（１
１票透過性の大小）、保存期間や使用状況（フタの開は
）放しの有無）により一概に言うことはできないが、余
裕を見て還元剤のグリセリン等への飽和溶解量あるいは
そのｌＯ倍径程度使用してもよい、この場合には酸素遮
断剤容器の底に余剰の還元剤が沈澱するが、液中の還元
剤が消費されるにつれて、固体の還元剤が溶解して液中
の還元剤を自動的に補給する（いつも飽和溶解度を保つ
）事ができる。

さらに、使用性向上のため粘度調節を行うことがあり、
小量の水の配合により低粘度としたり、グリセリンとジ
グリセリンあるいはトリグリセリンをブレンドして高粘
度品として使用することも出来る０本発明の酸素遮断剤
の粘度は５００〜５０００センチボイズのものが使いや
すい。

また、この酸素遮断剤には必要に応じて着色料、香料、
防腐剤、安定剤等を添加することが出来る。

この酸素遮断剤の使用方法は、未重合の重合硬化型アク
リル系レジン表面に直接塗布して使用することもてきる
が、該レジン表面の形状がへケの圧力やＷｉ票遮断剤の
重量により変形するような場合には、−度該レジンを部
分的に重合硬化させた後にＷｌｉ素遮断剤を表面に塗布
しさらに重合させることもできる。

［発明の効果］ アクリル系モノマーを使用した重合性重合硬化型アクリ
ル系レジン表面に本発明の酸素遮断剤を通用し該レジン
を重合させると、未重合層の発生を防ぎ滑沢な表面を得
ることが出来る。

［実施例コ （評価方法） 顕微鏡用スライドグラス上に光重合型歯科用コンポジッ
トレジン（クラレ社製、クリアフィルフォトボステリア
）を円板状に出来るだけ平らに広げ、１分間暗所に保持
し、コンポジット表面に光沢が見える事を確認後、その
上に各種ｗ１素遮断剤をスポイトで２〜３滴落とし、歯
科技工用光照射口（モリタ製作所製、α−ライト）にて
１分間可視光線を照射して該コンポジットレジンを硬化
させた。

その後コンポジットしジン表面を流水で洗浄して酸素遮
断剤を除去し、さらにアセトンで洗浄して未重合モノマ
ーを洗い去り、各種酸素遮断剤を塗布してあった部分の
光沢の有無を判定した。この方法では、表面の重合が阻
害された部分はフィラーが露出しザラザラの白い外観を
呈し、光沢を示さない、また、表面の重合が促進された
部分は平滑な外観を呈し、光沢が測定される。　　光沢
は日本電色社製光沢計タイプＶＧ−１０７を使用して測
定し、６０度の入射角の場合の、６０度の反射光強度を
、鏡による反射光強度（１００％）に対する反射光強度
の％表示で示した。この方法による光沢の目安として、
コンポジットの滑沢さの限界とも言えるコンポジットの
ガラスによる圧接面（はぼ完全な平面）の光沢を測定し
たところ、６２．７Ｘの反射率を示した。また、光沢の
ある大理石の光沢は６４ｚであった。さらに、空気中で
重合させたコンポジットの表面光沢は　ＩＳ程度であっ
た。

実施例　１〜３ 表１に記載の酸素遮断剤を前述のコンポジット表面に適
用し、コンポジットを重合させ、酸素遮断剤の塗布され
ていた箇所の表面光沢を測定した。

結果を表１に記す。

表１ 注：　これらの酸素遮断剤には塗布性向上のためシ゛オ
クチｎスルネコハク酸ナトリウムを　１％ずつ添加　し
　た。

この試験法では、コンポジットの表面を凹凸のない平ら
な平面として！′ｆＩ１１ｉてきないために前述のガラ
ス圧接面（完全な平面）の光沢はどのデータは出ないが
、肉眼的にはかなりの光沢があり、光沢の数値の上でも
肉眼的な観察でも、明らかに後述の比較例に比較して有
意な効果を示した。

比較例１〜１１ 比較のため表２に記載の各種酸素遮断剤を使用し・コン
ポジットを重合させ、酸素遮断剤の塗布されていた箇所
の表面光沢を測定した。結果を表２に記す。

表２ ｔ：弱い光沢はあるが、表面が白く変色していた注：比
較例　７，８．９：５！水溶漬使用比較例　１１　：　
１０１溶液として使用（乳濁）比較例　１２ 表面硬化剤としてベンゾイルパーオキサイド１重量部を
エタノール９９重量部に溶かしたものを調製し、比較例
１と同様の評価を行なったところ、硬化後のコンポジッ
ト表面はモノマーの流失によりザラザラの外観を示し、
光沢も２　χてあった。

比較わり１３ 表面硬化剤としてベンゼンスルフィン酸ナトリウ５１１
［回部とエタノール９５重量部とよりなる液を調製し、
比較例１と同様の評価を行なったところ、硬化後のコン
ポジットしジン表面はモノマーの流失によりザラザラで
あり、光沢は３ｚてあった。

実施例４ グリセリン　１００重量部、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノラウレート　１重量部、よりなる溶液に亜硫酸
ナトリウム２　重量部を添加したもの（亜硫酸ナトリウ
ムは溶けきれず容器の底に沈んている）を酸素遮断剤と
して作成した。この物は実施例１に記載のコンポジット
レジンに塗布したところ、表面ではじかれることなく、
良好な塗布性を示した。また、これを塗布したのち重合
させたコンポジットレジンの表面の光沢を同様の方法に
て測定したところ、３９ｚと優れた光沢を示した。

実施例５ グリセリン　１００重量部、ポリオキシエチレングリコ
ール−ｐ−ノニルフェニルエーテル０．５重量部よりな
る溶液にベンゼンスルフィン酸ナトリウム２重量部を添
加したｍｙ遮断剤を：Ｉ！ＪＩＭシた０次に、実施例１
に記載のコンポジットを　５Ｘ２５ｃｍの短冊状に延ば
し、その上に筆を用いて酸素遮断剤で文字を記し、直射
日光に５分間曝す事によりコンポジットを重合させた０
次いて、硬化物を水およびアセトンで洗浄したのち、０
．１！塩基性フクシン水溶液（赤い染料）に６秒間浸漬
したところ、酸素遮断剤を塗布してあった文字の部分は
光沢のある表面を呈しており赤く染まフてはいなかフた
が、その他の部分はザラザラの表面であり、赤く染まつ
ていた。

特許８ＩＢ人　株式会社　クラレ 代　理　人　弁理士　本多　堅

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. グリセリンまたはグリセリンオリゴマーおよび界面活性
   剤を含有することを特徴とする酸素遮断剤