JPH04161335A - オフセット印刷機の湿し水供給方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、オフセット印刷機の湿し水供給方法および
その装置に関するものである。

〔従来の技術〕

オフセット印刷は、水と油とが反発する性質を利用して
版面に水をはじく部分となじむ部分とをつくり、インキ
を間接的に版から印刷用紙に付着させる印刷方法である
。すなわち、版胴に平版を取り付け、その版面に少量の
水を与えると、印刷部は感脂性であるため水をはじいて
インキだけが版に付着し、非印刷部は親水性であるため
水だけが付着する。この状態で、版の上にインキをつけ
ローラーでつけると、水をはじいた部分だけにインキが
つけられる。そこで、このインキをゴムのブランケット
胴に転写し、さらに紙に移している。

前述のような印刷を行うオフセット印刷機としてモルト
ン方式といわれるのがあった。このオフセント印刷機を
、第５図、第６図について説明する。

第５図、第６図において、１は湿し水供給装置である湿
し水ローラーユニット、２はインキローラーユニット、
３はつけローラー、４は版を取り付ける版胴、５はブラ
ンケット胴、６は圧胴である。前記湿し水ローラーユニ
ット１は給水用容器７から水が供給される水皿８を有し
、水皿８に下部が入った水フォンテンローラ９．ライダ
ーローラーＡｌ０１水ダクターローラー１１．横振りロ
ーラーＣ１２，ライダーローラーＢ１３．ならしローラ
ー１４がそれぞれ第６図の矢印し方向に回転すると共に
水ダクターローラー１１がライダーローラー８１３と横
振りローラーＣ１２との間で移動することにより、前記
給水皿８からならしローラー１４に湿し水が供給される
ように構成されている。また、インキローラーユニット
２は、インキ溜め１５に設けたインキローラー１６．転
写ローラー１７．インキ受取りローラー１８および横振
りローラーＤ１９がそれぞれ第６図の矢印方向に回転す
ると共に転写ローラー１７がインキローラー１６とイン
キ受取りローラー１８との間で移動することにより、イ
ンキ溜め１５から横振すローラーＤＩ９にインキが供給
されるように構成されている。そして、湿し水ローラー
ユニット１のならしローラー１４とインキローラーユニ
、ト２の横振りローラーＤ１９とが当接していることに
より、この横振りローラーＤ１９に供給されたインキに
ならしローラー１４から湿し水が供給されて混合される
。さらに、横振りローラーＤ１９と前記つけローラー３
とが当接されていることにより、湿し水とインキとの混
合物がつけローラー３に供給される。そして、前述した
ように、つけローラー３から版胴４へ湿し水とインキと
が供給され、版胴４ては、これに取りつけた版の水とイ
ンキとの反発を利用してインキだけをブランケット胴５
のブランケット面に版上の像を逆像として転写される。

そして、ブランケット胴５に転写された像は、給紙され
てきた印刷用紙２０がブランケット胴５と圧胴６とで挟
まれてこれらの間を通過することにより、印刷用紙２０
に転写され、版と同し像が印刷される。

なお、第５図において、２１は給紙台、２２は給紙レバ
ー、第６図において、２３はつけローラー３とならしロ
ーラー１４とに当接するウェイトローラーである。

［発明が解決しようとする課題］ 従来のオフセット印刷機では、湿し水の供給に、湿し水
ローラーユニットを設け、このユニットのならしローラ
ーからインキユニットの横振りローラーに湿し水を供給
してインキと混合させ、これらをつけローラーによって
版胴に供給しているので、版の非印刷部に供給される水
は長時間印刷機を運転していると温度が上昇し、インキ
に乳化現象が生じて水とインキとの反発力が低下し、印
刷にむらが生じる。そこで、湿し水に乳化防止のための
シアン、メチルアルコールなどの添加剤を混合させてい
るが、これらの添加剤が印刷作業中に、蒸発して空気を
汚染し、作業者の健康上に有害であるという問題点があ
った。また、従来の湿し水供給装置は、多数のローラー
を有し、構造が複雑で高価になるだけではなく、清掃な
どのために分解５組立を行う際の作業性がよくないとい
う問題点があった。

この発明は、前述した問題点を解消して、インキに乳化
現象を生じることなく印刷機を長時間運転することがで
き、空気汚染によって作業者の健康を損うのを防止でき
、また部品数が少なく安価であると共に、清掃時などの
分解２Ｍｌ立も容易にできる、オフセント印刷機の湿し
水供給方法およびその装置を提供することを目的として
いる。

〔課題を解決するための手段〕

この発明によるオフセット印刷機の湿し水供給方法は、
版胴外周面のインキが供給されるつけローラー接触部よ
り版胴回転方向後方でブランケット胴接触部より版胴回
転方向前方に、超音波加湿器で発生させた霧状水を版胴
の軸方向全長にわたって吹きつけるようにしている。

また、この発明によるオフセット印刷機の湿し水供給装
置は、超音波加湿器と、この加湿器の霧状水吹出し口に
連通ずる湿し水供給管と、版胴外周面のつけローラー接
触部に近いこの接触部より版胴回転方向後方に配置した
噴出口を有し、かつ前記供給管の先端に連通した霧状水
収容室と、この収容室の先端部を囲んで設置すると共に
幅を狭くした先端開口と版胴および前記つけローラーの
外周面との間に若干の隙間を設けたガイド部材とを備え
、前記収容室の噴出口およびガイド部材の先端開口を版
胴の全長にわたりこの版胴の軸方向と平行に配設したも
のである。

〔作　用］ この発明による湿し水供給方法は、超音波加湿器で発生
させた霧状水を、インキと混合させることなく、直接的
に版胴に供給し、版胴の回転によりつけローラーから版
胴にインキを供給するため、常に新しい水を版胴に取り
付けた版に供給でき、また、水の蒸発が従来に比べて著
しく短い時間になるので、印刷機を長時間運転しても水
温の上昇がなく、インキの乳化現象が生じない。このた
め、従来のように湿し水にシアン、メチルアルコールな
どの健康上に有害な添加剤を混合させる必要がなく、し
たがって、空気汚染がなく作業者の健康を損うこともな
い。また、インキの乳化現象が生しないため、インキと
水との反発力を常に良好に保つことができ、印刷かむら
なく美しくできる。

さらに、印刷の刷り上がり後の乾燥が従来に比べて短時
間ででき、両面刷、多色刷が能率よく行える。

また、この発明による湿し水供給装置は、超音波加湿器
の霧状水吹出し口に湿し水供給管によって霧状水収容室
を連通させ、この収容室の先端部を囲んでガイド部材を
設置したため、従来の湿し水ローラーユニットに比べ部
品数が少ない簡単な構成であり、また、清掃が短時間で
容易にできる。

そして、超音波加湿器で発生した霧状水をその吹出し口
から湿し水供給管によって霧状水収容室に導き、この収
容室に−たん霧状水を貯えてその噴出口から霧状水をガ
イド部材内に噴出させることにより、ガイド部材の先端
開口から霧状水を版胴外周面にこれの軸方向全長にわた
って均一に噴出でき、しかも、ガイド部材の先端開口か
ら噴出した霧状水は前記先端開口の幅を狭くしたため、
版胴外周面に集中させて、その外部に飛散させずに供給
でき、霧状水のむだがなくなり、前述したこの発明の湿
し水供給方法を行うのに好適し、さらに、印刷機とくに
湿し水供給装置の調整、操作に熟練を要しない。

〔実施例］ 以下、この発明に一実施例につき第１図ないし第４図を
参照して説明する。

第１図および第２図において、第５図および第６図と同
符号は対応する部分を示し、３１は湿し水供給装置であ
る。

この供給装置３１は、第３図および第４図にも示すよう
に、超音波加湿器３２．湿し水供給管３３、霧状水収容
室３４およびガイド部材３５を備えている。前記加湿器
３２は、オフセット印刷機の基板３６上に固定した本体
ケース３２ａ内に、周波数１０ＫＨｚで振動する超音振
動子と、この振動子を入れた水槽（ともに図示省略）と
が設置され、前記水槽に蒸留水などの湿し水を補給する
水タンク３２ｂが本体ケース３２ａに着脱可能に装着さ
れ、本体ケース３２ａ上面には前記振動子の振動によっ
て発生した霧状水吹出し口３２ｃが設けられている。な
お、加湿器３２は最大約０．４４２／時の加湿量が得ら
れる従来公知のものである。

前記吹出し口３２ｃには可撓性ホース３７を介して湿し
水供給管３３の基端部が連通され、この供給管３３の先
端部３３ａはほぼばち状に版胴４の軸方向に沿うように
光拡がりに形成されている。

前記供給管３３の先端に霧状水収容室３４の長手方向の
ほぼ全体が接続されている。この収容室３４は周壁３４
ａが横断面はぼ鶏卵状に形成され、周壁３４ａの供給管
３３接続部と反対側に幅の狭い噴出口３４ｂが形成され
、周壁３４ａの両端が塞ぎ板３４ｃによって塞がれてい
る。前記収容室３４は、版胴４外周面のつけローラー３
との接触部近くにこの接触部より版胴４回転方向後方で
版胴４とブランケット胴５との接触部より前方に配置さ
れている。前記収容室３４の先端部外周面にガイド部材
３５の基端部が嵌合され、ガイド部材３５は、上、下側
板３５ａ、３５ｂとこれらの両端部に固定された端板３
５ｃとから横断面台形筒状に構成され、先端開口３５ｄ
の幅が狭く形成されている。ガイド部材３５の上側板３
５ａは下側板３５ｂより先端側に突出し、先端開口３５
ｄ。

上、下側板３５ａ、３５ｂと版胴４．つけローラー３の
外周面との間には若干の隙間が形成され、下側板３５ｂ
が取付板３８によってオフセット印刷機の外箱３９に固
定されている。そして、収容室３４の噴出口３４ｂおよ
びガイド部材３５の先端開口３５ｄは版胴４の全長にわ
たりこれの軸方向と平行に配設され、斜め上方から霧状
水を版胴４に向けて噴出するようにされている。

なお、この実施例の湿し水供給装置３１が従来の湿し水
ローラーユニットの代りに設けられた以外、オフセット
印刷機の構成は第５図、第６図に〒・ 湿す従来のものとほぼ同様である。

前述のように構成された実施例の湿し水供給装置による
湿し水の供給は、超音波加湿器３２を作動させて霧状水
を発生させ、この霧状水を前記加湿器３２の吹出し口３
２ｃから可撓性ホース３７および前記供給管３３によっ
て霧状水収容室３４に導く。この収容室３４に導かれた
霧状水は流速が遅（なって収容室３４に−たん貯えられ
、これの噴出口３４ｂから霧状水をガイド部材３５内に
噴出させ、ガイド部材３５の先端間口３５ｄから霧状水
を版胴４外周面にこれの軸方向全長にわたって均一に噴
出させる。ガイド部材３５の先端間口３５ｄから噴出し
た霧状水は、先端開口３５ｄの幅が狭いため、版胴４の
外周面に、外部に飛散させずに集中させて供給できる。

そして、版胴４の回転により霧状水を版胴に供給した直
後につけローラー３から版胴４にインキを供給し、版胴
４に取り付けた版の印刷部にインキだけが付着し、非印
刷部には水だけが付着するようにする。以後、版胴４か
らブランケット胴５に版の像を転写し、この像をブラン
ケット胴５から印刷用紙２０に転写して原版と同じ像を
印刷することは、従来のオフセント印刷機による印刷と
同様である。

〔発明の効果］ 以上説明したように、この発明によるオフセット印刷機
の湿し水供給方法は、版胴外周面のインキが供給される
つけローラー接触部より版胴回転方向後方でブランケッ
ト胴接触部より版胴回転方向前方に、超音波加湿器で発
生させた霧状水を版胴の軸方向全長にわたって吹きつけ
るようにしたので、次の効果が得られる。

すなわち、この発明による湿し水供給方法は、超音波加
湿器で発生させた霧状水を、インキと混合させることな
く、直接的に版胴に供給し、版胴の回転によりつけロー
ラーから版胴にインキを供給するため、常に新しい水を
版胴に取り付けた版に供給でき、また、水の蒸発が従来
に比べて著しく短い時間になるので、印刷機を長時間運
転しても水温の上昇がなく、インキの乳化現象が生じな
い。このため、従来のように湿し水にシアン、メチルア
ルコールなどの健康上に有害な添加剤を混合させる必要
がなく、したがって、空気汚染がなく作業者の健康を損
うこともない。また、インキの乳化現象が生しないため
、インキと木々の反発力を常に良好に保つことができ、
印刷かむらなく美しくできる。さらに、印刷の刷り上が
り後の乾燥が従来に比べて短時間ででき、両面刷、多色
刷が能率よく行える。

また、この発明によるオフセット印刷機の湿し水供給装
置は、超音波加湿器と、この加湿器の霧状水吹出し口に
連通ずる湿し水供給管と、版胴外周面のつけローラー接
触部に近いこの接触部より版胴回転方向後方に配置した
噴出口を有し、かつ前記供給管の先端に連通した霧状水
収容室と、この収容室の先端部を囲んで設置すると共に
幅を狭くした先端開口と版胴および前記つけローラーの
外周面との間に若干の隙間を設けたガイド部材とを備え
、前記収容室の噴出口およびガイド部材の先端開口を版
胴の全長にわたりこの版胴の軸方向と平行に配設したの
で、次の効果が得られる。

すなわち、この発明による湿し水供給装置は、超音波加
湿器の霧状水吹出し口に湿し水供給管によって霧状水収
容室を連通させ、この収容室の先端を囲んでガイド部材
を設置したため、従来の湿し水ローラーユニットに比べ
部品数が少ない簡単な構成であり、また、清掃が短時間
で容易にできる。そして、超音波加湿器で発生した霧状
水をその吹出し口から湿し水供給管によって霧状水収容
室に導き、この収容室に−たん霧状水を貯えてその噴出
口から霧状水をガイド部材内に噴出させることにより、
ガイド部材の先端開口から霧状水を版胴外周面にこれの
軸方向全長にわたって均一に噴出でき、しかも、ガイド
°部材の先端開口から噴出した霧状水は前記先端開口の
幅を狭くしたため、版胴外周面に集中させて、その外部
に飛散させずに供給でき、霧状水のむだがなくなり、前
述したこの発明の湿し水供給方法を行うのに好適し、さ
らに、印刷機とくに湿し水供給装置の調整、操作に熟練
を要しない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に一実施例による湿し水供給装置を備
えたオフセ・７ト印刷機を示す斜視図、第２図は第１図
の要部を示す一部を断面した概略側面図、第３図および
第４回は第１図に示す湿し水供給装置の先端部の斜視図
および分解斜視図、第５図は従来例の湿し水供給装置を
備えたオフセット印刷機を示す斜視図、第６図は第５図
の第２図と対応する部分を示す一部を断面した概略側面
図である。 ３・・・つけローラー、４・・・版胴、５・・・プラン
ケット胴、３２・・・超音波加湿器、３２ｃ・・・霧状
水吹出し口、３３・・・湿し水供給管、３４・・・霧状
水収容室、３４ｂ・・・噴出口、３５・・・ガイド部材
、３５ｄ・・・先端開口、３７・・・可撓性ホース。 第２図 第づ図 第、Ｈ′″！ 第５図 第６目

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）版胴外周面のインキが供給されるつけローラー接
   触部より版胴回転方向後方でブランケット胴接触部より
   版胴回転方向前方に、超音波加湿器で発生させた霧状水
   を版胴の軸方向全長にわたって吹きつけることを特徴と
   するオフセット印刷機の湿し水供給方法。
2. （２）超音波加湿器と、この加湿器の霧状水吹出し口に
   連通する湿し水供給管と、版胴外周面のつけローラー接
   触部に近いこの接触部より版胴回転方向後方に配置した
   噴出口を有し、かつ前記供給管の先端に連通した霧状水
   収容室と、この収容室の先端部を囲んで設置すると共に
   幅を狭くした先端開口と版胴および前記つけローラーの
   外周面との間に若干の隙間を設けたガイド部材とを備え
   、前記収容室の噴出口およびガイド部材の先端開口を版
   胴の全長にわたりこの版胴の軸方向と平行に配設したこ
   とを特徴とするオフセット印刷機の湿し水供給装置。