JPH0414795B2 - - Google Patents

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JPH0414795B2
JPH0414795B2 JP58249669A JP24966983A JPH0414795B2 JP H0414795 B2 JPH0414795 B2 JP H0414795B2 JP 58249669 A JP58249669 A JP 58249669A JP 24966983 A JP24966983 A JP 24966983A JP H0414795 B2 JPH0414795 B2 JP H0414795B2
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toner
particles
carrier
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Satoru Haneda
Hisafumi Shoji
Seiichiro Hiratsuka
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Konica Minolta Inc
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Publication of JPH0414795B2 publication Critical patent/JPH0414795B2/ja
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G13/00Electrographic processes using a charge pattern
    • G03G13/06Developing
    • G03G13/08Developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G13/09Developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真複写装置等における静電潜
像あるいは磁気潜像の像現像方法の改良に関し、
詳しくは、キヤリヤ粒子とトナー粒子とが混合し
た二成分現像剤を現像剤搬送担体面に供給して、
該現像剤搬送担体上に現像剤層を形成させ、その
現像剤層によつて像担持体面上の静電像あるいは
磁気像を現像する方法の改良に関する。
〔従来技術〕
電子写真複写装置等における潜像の現像方法と
しては、現像剤搬送担体面に磁力によつて現像剤
を吸着せしめて形成した磁気ブラシを用いて像担
持体面にトナーを付着せしめるいわゆる磁気ブラ
シ法が広く実用されている。磁気ブラシを用いた
現像法はさらに磁性トナー粒子から成る一成分現
像剤を用いるものと、磁性キヤリヤ粒子とトナー
粒子の混合物から成る二成分現像剤を用いるもの
に分かれるが、二成分現像法はトナー粒子の摩擦
制御が比較的容易である、トナー粒子の凝集が起
りにくく、磁気ブラシの穂立ちがよい等多くの長
所を有している。
磁気ブラシから像担持体面にトナーを付着せし
めるには磁気ブラシで直接像担持体面を摺擦する
接触方式と、トナー層と像担持体面とを近接して
対置し、振動電界をかけて現像剤を振動させる等
の手段によりトナーを像担持体側に飛翔せしめる
ジヤンピング法等と呼ばれる非接触方式があり、
後者は現像条件等に難しい面がある反面、現像さ
れた画像面に掃目がつかない同一画面を反復現像
することができ多色画像の形成に適する等の利点
がある。
二成分現像法には、従来一般に平均粒径が数十
〜数百μmの磁性キヤリヤ粒子と平均粒径が十数
μmの非磁性トナー粒子とからなる現像剤が用い
られており、そのような現像剤では、トナー粒子
やさらにはキヤリヤ粒子が粗いために、繊細な線
や点あるいは濃淡差等を再現する高画質画像が得
られにくいと云つた問題がある。そこで、この現
像方法において高画質画像を得るために、従来例
えば、キヤリヤ粒子の樹脂コーテイングとか、現
像剤搬送担体における磁石体の改良とか、現像剤
搬送担体へのバイアス電圧の検討とか、多くの努
力が払われてきたが、それでも未だ安定して十分
に満足し得る画像が得られないのが実情である。
したがつて、高画質画像を得るためには、トナー
粒子及びキヤリヤ粒子をより微粒子にすることが
必要であると考えられる。しかし、トナー粒子を
平均粒径が20μm以下、特に、10μm以下の微粒
子にすると、現像時のクーロン力に対してフア
ンデルワールス力の影響が現われて、像背景の地
部分にもトナー粒子が付着する所謂かぶりが生ず
るようになり、現像剤搬送担体への直流バイアス
電圧の印加によつてもかぶりを防ぐことが困難と
なる。トナー粒子の摩擦帯電制御が難しくなつ
て、凝集が起り易くなる、等の問題が生じてく
る。
また、現像剤搬送担体上に形成する現像剤層の
厚みを、像担持体と現像剤搬送担体との間隙より
薄くし、交流電界下でトナー粒子を像担体面へ飛
翔せしめるいわゆる非接触現像の条件下において
は、微細トナー粒子はフアンデルワールス力の大
きさが強くなることによりキヤリヤに強く付着し
て飛翔が起き難くなる。
像担持体へのトナーの移行、飛翔は潜像と帯電
したトナー粒子との間に働く牽引力によるもので
あるが、トナーを形成する各粒子毎の帯電量は必
ずしも同一ではなく、また逆極性に帯電する粒子
も含まれており、帯電量の大きいトナーが現像域
での電界の影響を大きく受けて潜像に付着し易く
優先的に消費されていく。このためトナーを補給
しながらコピーを続けると現像剤中に帯電量の低
いトナー及び逆極性に帯電したトナーが蓄積し、
現像の適正バイアス条件がずれたり、キヤリヤ粒
子表面が低帯電性トナー粒子で覆われたりして、
帯電量の低下による現像性の劣化、逆極性帯電ト
ナーによるかぶりの発生、トナーの飛散など好ま
しくない現像が多発するようになる。
トナーの微細化は画質の向上に対し極めて有効
な手段であるが、微細化に伴ない上述のような副
作用が顕著となるため、実用上ある限度以上に微
細化を進めることは困難であつた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は微粒子化したトナー粒子及びキ
ヤリヤ粒子から成る現像剤を用い、且つ前記のご
ときトラブルに基く画質劣化のない鮮明で再現忠
実度の高い画像を得ることのできる現像方法を提
供することにある。
〔発明の構成〕
前記の目的はキヤリヤ粒子とトナー粒子と主体
とする二成分現像剤を現像剤搬送担体面に供給し
て、該現像剤搬送担体面上に形成した二成分現像
剤層を振動電界下に置き、もつて像担持体面の像
を現像する現像方法において、前記トナー粒子中
に、前記トナー粒子の平均帯電量の絶対値より大
きい帯電量の絶対値を有する逆極性に帯電された
トナーを2重量%以下含み、該トナー粒子の平均
帯電量の2倍以上の帯電量を有するトナーの含有
量が20重量%以下であり、かつ平均帯電量の1/5
以下の帯電量を有するトナーの含有量が10重量%
以下であることを特徴とする現像方法によつて達
成された。
一般にバイアス電圧、振動電界強度等の現像条
件はトナーの平均帯電量を含めた現像剤の性状に
応じ、最も良好な画像の得られる最適状態に定め
られるが、実際のトナーを構成する粒子の帯電量
は広い分布を有しており平均帯電量より帯電量の
低い粒子或いは逆極性に帯電するものも若干は含
まれている。
前述のようなトナーの微細化に伴なう種々の問
題は主としてこれらの粒子によつて惹き起される
ものであつて、これらを含まないものであれば平
均粒径のより細かいトナーを問題なく使用するこ
とができる。
特に振動電界下での非接触現像条件下では現像
に消費されるトナー粒子径の選択性が高いためト
ナーの帯電量分布は重要であつて狭い分布をもつ
たトナーの使用が望ましい。
本発明は帯電量分布の狭い、特に逆極性に帯電
し、或いは平均帯電量に対し相対的に著るしく帯
電量の低い粒子を含まない帯電分布の狭いトナー
を使用することによつて、前述のようなトラブル
を伴なわずに高品質な画像を得ようとするもので
ある。
像担持体上に得ようとするトナー像を形成する
トナー(即ち、望ましい極性をもつトナーで以下
単に像担持体上に付着すべきトナーという)のみ
から成ることは本発明において基本的には好まし
いが逆極性のトナー(付着すべきトナーの極性と
逆極性という意)若干含有されてもよい。
本発明者らが種々の実験を行なつたところ全ト
ナーの平均帯電量の絶対値より大きい帯電量を有
する逆極性のトナーを実質的に含有しないものに
ついて、かぶりが少ない良好な画像が得られた。
(トナーの2重量%以下なら実質的に含有してい
ないとみてよい。) これは、本発明の方法においては、振動電界が
印加されるが、この振幅、周波数は、全トナーの
平均帯電量にほぼ等しい帯電量を有する像担持体
上に付着すべきトナーが十分振動し像担持体上に
飛翔、付着するように設定される。このため全ト
ナーの平均帯電量の絶対値より大きい帯電量絶対
値を有する逆極性のトナーが存在すると振動電界
が前記付着すべきトナーが像担持体方向に飛翔す
る方向と逆位相となつているときこの逆極性のト
ナーが像担持体上に付着してしまうからであると
思われる。
さらに好ましくは、前記逆極性に帯電したトナ
ーが全トナーの10重量%以下、好ましくは5重量
%以下であることが望ましい。10重量%以下であ
るとそのトナーはこのような像担持体上へ付着す
べきトナーと同じ帯電量の大きさをもつ逆極性の
トナーを含んでおらず、実質的に片極性のトナー
から成つているといえる。
さらに1重量%以下であるとトナーを補給しな
がら複写を続けていき逆極性のトナーが増えつづ
けていつたとしても10重量%を超えるまで可成り
のボリユームが複写でき望ましい。
更に、本発明の方法に用いられるトナーはその
平均帯電量が1乃至100μC/g、特に好ましくは
5〜50μC/gであることが望ましい。
またトナーの平均帯電量の2倍以上の帯電量を
有する粒子の含量が全トナー粒子の20重量%以
下、更に10重量%以下であることが好ましく、か
つ、あるいは平均帯電量の1/5の帯電量をもつ低
帯電性粒子の含量が10重量%以下、更に5重量%
以下であることが望ましい。高帯電量の粒子の含
量が20重量%以上となると現像性の劣化が起り、
低帯電量粒子は平均帯電量に対して設定される通
常の現像条件下ではほとんど現像に寄与せずその
含量が10重量%以上となると前述のような種々の
トラブルの原因となる。
トナー粒子の帯電はトナー、キヤリヤの材質の
みならずその混合比、撹拌状態等によつても変化
する。
トナー粒子の帯電量は特開昭57−79958号公報
と同様な特願昭58−117430号明細書、特願昭58−
117431号明細書に記載された方法によつて測定す
ることができる。
すなわち、ブローオフ装置を用いてメツシユ部
から現像剤容器外に放出され吸込管に向かうトナ
ー粒子の流路内に磁石(トナーが磁性体を含有す
る場合は、これを吸着しない程度の磁力を有す
る)を設けキヤリヤを補集しトナーのみを前記吸
込管へ導入し、前記特願昭58−117431号明細書記
載の方法により電界下帯電量の異つたトナーを濾
過器上に分離、収集する。
そして、トナー粒子を収集した濾過器は、コン
ピユーターによつて駆動される像解析器上に取付
けられる。像解析器はボシユロム社(Bausch
and Lomb)によつて製造されているOmnieonと
する。像解析器は、濾過器を支持するための台を
もつた顕微鏡と、コンピユーターを包含してい
る。コンピユーターを作動させると、プログラム
が開始されて顕微鏡が制御され、トナー粒子の荷
電分布のヒストグラムが形成される。このように
してトナーの帯電量分布が測定される。
前記のような諸条件は実測されたトナーの帯電
状態を考慮しつつ設定することが必要である。
また本発明の方法に用いられるトナーは、不定
形粒子から成るものでもよいが、球形化された粒
子から構成されたものが特に好ましく、不定形粒
子と球形化粒子を混合して使用することも可能で
ある。
トナー粒子は、流動性が良くなつて、キヤリヤ
粒子との摩擦による帯電が良好となり、したがつ
て、キヤリヤ粒子と共に適当な濃度で現像剤層を
形成して、現像に際しては現像剤層からの離れが
良く静電像等に選択的に吸着されて、像担持体面
からも転写され易いと云う優れた性能を示す。こ
れには、球状にしたことによつて、トナー粒子と
キヤリヤ粒子、トナー粒子と像担持体面の接触面
積が一定になつてフアンデルワールス力のような
制御しにくい不均一な力が減少することと、針状
突起やエツジあるいは細長形状のように電荷集中
並びに放電中和を起こすことがないと云うことが
大きく関係していると考えられる。それにはトナ
ー粒子が少なくとも長軸と短軸の比が3倍以下で
あるように球形化されていることが特に好ましい
適正条件である。
このような球状のトナー粒子は、スチレン系樹
脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロジン変性樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂と、カーボン等
の着色成分と、必要に応じて加える帯電制御剤等
と、磁性トナーの場合はさらに、鉄、クロム、ニ
ツケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化
合物や合金例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二
鉄、二酸化クロム、酸化マンガン、フエライト、
マンガン−銅系合金と云つた強磁性体乃至は常磁
性体に微粒子とを溶融混練してから溶剤中に溶か
し、その液体をノズルから熱風中に霧状に噴出さ
せ、噴出した霧滴から溶剤を蒸発させて球状粒子
を得るスプレードライ法や、前記溶融混練してか
ら凝固させたものを粉砕し、得られた粒子を熱風
中に吹き出して粒子中の樹脂分を溶融状態にする
ことによつて球形化するフローコーター法、また
は、着色成分等を分離したプレポリマーの溶液中
で樹脂を重合析出させる造粒重合法、あるいは、
前記フローコーター法の代りにトナー粒子を熱湯
中で撹拌して樹脂を軟化することにより球形化
し、次いで濾過乾燥する方法等によつて得ること
ができる。なお、トナー粒子はマイクロカプセル
化されたものであつてもよく、そのようなトナー
粒子にも上記の製造方法及び球形化処理は適用し
得る。また前記の溶融混練後、冷却、粉砕したも
のをそのまま不定形のトナーとして使用すること
も勿論可能である。
かくして得られるトナーは種々の粒径のものか
ら成つているが、トナーは、一般にトナー粒子の
平均粒径が小さくなると、定性的に粒径の二乗に
比例して帯電量が減少する性質を有するため、本
発明の方法に適した帯電量分布の狭いトナーを得
るためにはトナー粒子を分級し粒径の揃つたもの
とすることが好ましい。トナーの分級は風力分級
機等通常微粉体の分級に用いられる公知の分級手
段を用いて行なうことが出来る。
前述のごとく高品質の画像を得るためにはトナ
ーの微細化が必須条件であるがトナーを微細化す
るとフアンデルワールス力による付着力が強くな
つて、トナー粒子がキヤリヤ粒子から離れにくく
なつたり、トナー粒子が一且像担持体面の非画像
部に付着すると、それが従来の磁気ブラシによる
摺擦では容易に除去されずにかぶりを生ぜしめる
ようになる。従来の磁気ブラシ現像方法では、ト
ナー粒子の平均粒径が10μm以下になると、この
ような問題が顕著になつた。この点を本発明の現
像方法は、先に述べたような球状のトナー粒子を
用いると共に、現像剤層による現像を振動電界下
で行うようにしたことで解消するようにしてい
る。即ち、現像剤層に付着しているトナー粒子
は、電気的に与えられる振動によつて現像剤層か
ら像担持体面の画像部や非画像部に移行し易く、
かつ離れ易くなり、そして、現像剤層で像担持体
面を摺擦するようにした場合は、像担持体の非画
像部に付着したトナー粒子は容易に除去乃至は静
電像部に移動させられるようになる。また、現像
剤層の層厚を像担持体面と現像剤搬送担体の間隙
よりも薄くした場合は、帯電量の低いトナー粒子
が画像部や非画像部に移行することが殆んどなく
なつたり、像担持体面と擦られることがないため
に、摩擦帯電により像担持体に付着することもな
くなつて、1μm程度のトナー粒径のものまで用
いられるようになる。したがつて、静電潜像を忠
実に現像した再現性のよい鮮明なトナー像を得る
ことができる。さらに、振動電界はトナー粒子と
キヤリヤ粒子の結合を弱めるので、トナー粒子に
伴うキヤリヤ粒子の像担持体面への付着も減少す
る。特に、前述のように、現像剤層の層厚を像担
持体面と現像剤搬送担体の間隙よりも薄くした場
合は、画像部及び非画像部領域において、大きな
帯電量を持つトナー粒子が振動電界下で振動し、
電界の強さによつてはキヤリヤ粒子も振動するこ
とによつて、トナーが選択的に像担持体面の静電
像部に移行するようになるから、キヤリヤの像担
持体面への付着は大幅に軽減される。電界により
非画像部領域へのトナー粒子は、非画像部に到達
する場合も到達しない場合もある。キヤリヤにつ
いても同様である。
一方、トナーの平均粒径が大きくなると、先に
も述べたように画像の荒れが目立つようになる。
通常、10本/mm程度のピツチで並んだ細線の解像
力ある現像には、平均粒径20μm程度のトナーで
も実用上は問題ないが、しかし、平均粒径10μm
以下の微粒子化したトナーを用いると、解像力は
格段に向上して、濃淡差等も忠実に再現した鮮明
な高画質画像を与えるようになる。以上の理由か
らトナーの粒径は平均粒径が20μm以下、好まし
くは10μm以下が適正条件である。又トナー粒子
が電界に追随するためにトナー粒子の平均帯電量
が1μC/gより大きいこと(好ましくは5〜
50μC/g)が望ましい。特に粒径の小さい場合
は高い帯電量が必要である。
こうして得られたトナーの中でも、トナー粒子
が磁性体微粒子を含有した磁性粒子であることは
好ましく、特に磁性体微粒子の量が60重量%以
下、とりわけ30重量%を超えないものが好まし
い。トナー粒子が磁性粒子を含有したものである
場合は、トナー粒子が現像剤搬送担体に含まれる
磁石の磁力の影響を受けるようになるから、磁気
ブラシの均一形成性が一層向上して、しかも、か
ぶりの発生が防止され、さらにトナー粒子の飛散
も起りにくくなる。しかし、含有する磁性体の量
を多くし過ぎると、キヤリヤ粒子との間の磁気力
が大きくなり過ぎて、十分な現像濃度を得ること
ができなくなるし、また、磁性体微粒子がトナー
粒子の表面に現われるようにもなつて、摩擦帯電
制御が難しくなつたり、トナー粒子が破損し易く
なつたり、キヤリヤ粒子との間で凝集し易くなつ
たりする。又、カラートナーの場合は、鮮明な色
が得ずらくなる。
次に、キヤリヤについて述べると、一般に磁性
キヤリヤ粒子の平均粒径が大きいと、○イ現像剤搬
送担体上に形成される現像剤層の状態が荒いため
に、電界により振動を与えながら静電像等を現像
しても、トナー像にムラが現れ易く、○ロ現像剤層
におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現像
が行われない、等の問題が起る。この○イの問題を
解消するには、キヤリヤ粒子の平均粒子を小さく
すればよく、実験の結果は、50μm以下でその効
果が現われ初め、30μm以下になると、実質的に
○イの問題が生じなくなることが判明した。尚、平
均粒径は、重量平均粒径でオムニコンアルフア
(ポシユロム社製)、コールターカウンター(コー
ルタ社製)で測定した。また、○ロの問題も、○イの
問題に対する磁性キヤリヤの微粒子化によつて、
現像剤層のトナー濃度が高くなり、高濃度の現像
が行われるようになつて解消する。しかし、キヤ
リヤ粒子が細か過ぎると、○ハ像担持体面に付着す
るようになつたり、○ニ飛散し易くなつたりする。
これらの現像は、キヤリヤ粒子に作用する磁界の
強さ、それによるキヤリヤ粒子の磁化の強さにも
関係するが、一般的には、キヤリヤ粒子の平均粒
径が15μm以下になると次第に傾向が出初め、5μ
m以下で顕著に現われるようになる。そして、像
担持体面に付着したキヤリヤ粒子は、一部はトナ
ーと共に記録紙上に移行し、残部はブレードやフ
アーブラシ等によるクリーニング装置によつて残
留トナーと共に像担持体面から除かれることにな
るが、従来の磁性体のみから成るキヤリヤ粒子で
は、○ホ記録紙上に移行したキヤリヤ粒子が、それ
自体では記録紙に定着されないので、脱落し易い
と言う問題があり、また○ヘ像担持体面に残つたキ
ヤリヤ粒子がクリーニング装置によつて除かれる
際に、感光体から成る像担持体面を傷付け易いと
言う問題がある。
この特に微粒子化したキヤリヤを用いた場合に
生ずる上記○ハ乃至○ヘの問題は、磁性キヤリヤ粒子
を樹脂等記録紙に定着し得る物質と共に形成する
ことにより解消することができる。すなわち、磁
性キヤリヤ粒子が記録紙に定着し得る物質と共に
形成されていることで記録紙に付着してもキヤリ
ヤは熱や圧力によつて定着されるようになり、ま
た、クリーニング装置によつて残留トナーと共に
像担持体面から除かれる際にも像担持体面を傷付
けたりすることが無くなる。したがつて、キヤリ
ヤ粒子を平均5〜15μm以下の粒径にしても前記
○ハの問題は実際上トラブルを生ぜしめない。な
お、キヤリヤ粒子の像担持体への付着が起る場合
は、リサイクル機構を設けることが有効である。
さらに、キヤリヤ粒子を球形化すると、トナー
とキヤリヤの撹拌性及び現像剤の搬送性を向上さ
せ、トナー粒子同志やトナー粒子とキヤリヤ粒子
の凝集を起りにくくする。
以上から本発明に用いられるキヤリヤは、磁性
キヤリヤ粒子の平均粒径が好ましくは50μm以
下、特に好ましくは30μm以下であつて、また、
その磁性キヤリヤ粒子が樹脂等記録紙に定着し得
る物質と共に形成され、さらには球形化されてい
ることが好ましい。
このような磁性キヤリヤ粒子は、磁性トナーに
おけると同様の磁性体の粒子にできるだけ高抵抗
化された球状のものを選ぶか、あるいは球状の磁
性体粒子をトナーにおけると同様の樹脂やパルミ
チン酸、ステアリン酸等の脂肪酸ワツクスで球状
に被覆するか、または磁性体微粒子を分散して含
有した樹脂や脂肪酸ワツクスの球状粒子を作るか
して得られ、球形化にはトナーにおけると同様の
熱風あるいは熱水による方法を適用できるし、分
散系のものではスプレードライ法によることもで
きる。そして、平均粒径については、必要に応じ
従来公知の平均粒径選別手段により選別すること
によつて、好ましいキヤリヤを得ることができ
る。
なお、キヤリヤ粒子を上述のように樹脂等によ
つて球形化することは、先に述べたような効果の
他に、現像剤搬送担体に形成される現像剤層が均
一となり、また、現像剤搬送担体に高いバイアス
電圧を印加することが可能となると云う効果も与
える。即ち、キヤリヤ粒子が樹脂等によつて球形
化されていることは、(1)一般にキヤリヤ粒子は長
軸方向に磁化吸着され易いが、球形化によつてそ
の方向性が無くなり、したがつて、現像剤層が均
一に形成され、局所的に抵抗の低い領域や層厚の
ムラの発生を防止する、(2)キヤリヤ粒子の高抵抗
化と共に、従来のキヤリヤ粒子に見られるような
エツジ部が無くなつて、エツジ部への電界の集中
が起らなくなり、その結果、現像剤搬送担体に高
いバイアス電圧を印加しても、像担持体面に放電
して静電潜像を乱したり、バイアス電圧がブレー
クダウンしたりすることが起らない、と云う効果
を与える。この高いバイアス電圧を印加できると
云うことは、本発明における振動電界下での現像
が振動するバイアス電圧の印加によつて行われる
ものである場合に、それによる後述する効果を十
分に発揮させることができると云うことである。
以上のような効果を奏するキヤリヤ粒子の球形化
には前述のようにワツクスも用いられるが、しか
し、キヤリヤの耐久性等からすると、前述のよう
な樹脂を用いたものが好ましく、さらに、キヤリ
ヤ粒子の抵抗率が103Ωcm以上、特に1013Ωcm以上
であるように絶縁性の磁性粒子を形成したものが
好ましい。この抵抗率は、粒子を0.05cm2の断面積
を有する容器に入れてタツピングした後、詰めら
れた粒子上に1Kg/cm2の荷重を掛け、荷重と底面
電極との間に1000V/cmの電界が生ずる電圧を印
加したときの電流値を読み取ることで得られる値
であり、このときのキヤリヤ粒子の厚さは1mm程
度である。この抵抗率が低いと、現像剤搬送担体
にバイアス電圧を印加した場合に、キヤリヤ粒子
に電荷が注入されて、像担持体面にキヤリヤ粒子
が付着し易くなつたり、あるいはバイアス電圧の
ブレークダウンが起り易くなつたりする。
以上を総合して、磁性キヤリヤ粒子は、少くと
も長軸と短軸の比が3倍以下であるように球形化
されており、したがつて針状部やエツジ部等の電
荷集中並びに放電を起し易い突起がなく、抵抗率
が103Ωcm以上、好ましくは1013Ωcm以上であるこ
とが適正条件であり、このような磁性キヤリヤ粒
子は先に述べたような方法によつて得ることがで
きる。
本発明の現像方法においては、以上述べたよう
な帯電量分布を規定した不定形あるいは球状のト
ナー粒子と、キヤリヤ粒子特に好ましくは球状の
キヤリヤ粒子とが、従来の二成分現像剤における
と同様の割合で混合した現像剤が好ましく用いら
れるが、これにはまた、必要に応じて粒子の流動
滑りをよくするための流動化剤や像担持体面の清
浄化に役立つクリーニング剤等が混合される。流
動化剤としては、コロイダルシリカ、シリコンワ
ニス、金属石鹸あるいは非イオン表面活性剤等を
用いることができ、クリーニング剤としては、脂
肪酸金属塩、有機基置換シリコンあるいは弗素系
表面活性剤等を用いることができる。
以上が現像剤についての条件であり、次に、こ
のような現像剤で現像剤層を形成して像担持体上
の静電像を現像する現像剤搬送担体に関する条件
について述べる。
現像剤搬送担体には、バイアス電圧を印加し得
る従来の現像方法におけると同様の現像剤搬送担
体が用いられるが、特に、表面に現像剤層が形成
されるスリーブの内部に複数の磁極を有する回転
磁石体が設けられている構造のものが好ましく用
いられる。このような現像剤搬送担体において
は、回転磁石体の回転によつて、スリーブの表面
に形成される現像剤層が波状に起伏して移動する
ようになるから、新しい現像剤が次々と供給さ
れ、スリーブ表面の現像剤層に多少の層厚の不均
一があつても、その影響は上記波状移動によつて
実際上問題とならないように十分カバーされる。
そして、回転磁石体の回転あるいはさらにスリー
ブの回転による現像剤の搬送速度は、像担持体の
移動速度と殆んど同じか、それより早いことが好
ましい。なお、回転磁石体とスリーブの回転によ
る搬送方向は同方向が好ましい。同方向の場合
は、反対方向よりも画像再現性に優れる。しか
し、それらに限定されるものではない。
また、現像剤搬送体上に形成する現像剤層の厚
さは、付着した現像剤が厚さの規制ブレードによ
つて十分に掻き落されて均一な層となる厚さであ
ることが好ましく、そして、現像剤搬送担体と像
担持体との間隙は数10〜2000μmが好ましい。現
像剤搬送担体と像担持体の表面間隙が数10μmよ
りも狭くなり過ぎると、それに対して均一に現像
作用する現像剤層を形成するのが困難となり、ま
た、十分なトナー粒子を現像部に供給することも
できなくなつて、安定した現像が行われなくなる
し、間隙が2000μmを大きく超すようになると、
対向電極効果が低下して十分な現像濃度が得られ
ないようになる。このように、現像剤搬送担体と
像担持体の間隙が極端に狭くなると、それに対し
て現像剤搬送担体上の現像剤層の厚さを適当にす
ることができなくなるが、間隙が数10μm〜
2000μmの範囲では、それに対して現像剤層を厚
さを適当に形成することができる。現像剤層の厚
さは現像剤と像担持体が接触するように設定して
もよいが、間隙と現像剤層の厚さを現像剤層が直
接像担持体の表面に接触せず、できるだけ近接す
るような条件に設定することが特に好ましい。そ
れによつて、静電像等のトナー現像に現像剤層の
摺擦による掃き目が生じたり、またかぶりが発生
したりすることが防止される。
さらに、振動電界下での現像は、現像剤搬送担
体のスリーブに振動するバイアス電圧を印加する
ことによるのが好ましい。バイアス電圧にはま
た、非画像部分へのトナー粒子の付着を防止する
直流電圧とトナー粒子をキヤリヤ粒子から離れ易
くするための交流電圧との重畳した電圧を用いる
ことが好ましい。しかし本発明は、スリーブへの
振動電圧の印加による方法や直流と交流の重畳電
圧印加による方法に限られるものではない。
以上述べたような本発明の現像方法は、第1図
乃至第3図に例示したような装置によつて実施さ
れる。
第1図乃至第3図において、1は矢印方向に回
転し、図示せざる帯電露光装置によつて表面に静
電像を形成されるSeCdS、ZuO、無定形シリコ
ン、有機光電導体等の感光体よりなるドラム状の
像担持体、2はアルミニウム等の非磁性材料から
なるスリーブ、3はスリーブ2の内部に設けられ
て表面に複数のN,S磁極を周方向に交互に有す
る磁石体で、このスリーブ2と磁石体3とで現像
剤搬送担体を構成している。そして、スリーブ2
と磁石体3とは相対回転可能であり、図はスリー
ブ2が矢印方向に回転するものであることを示し
ている。また、磁石体3のN,S磁極は通常500
〜1500ガウスの磁束密度に磁化されており、その
磁力によつてスリーブ2の表面に先に述べたよう
な現像剤Dの層即ち、磁気ブラシを形成する。4
は磁気ブラシの高さ、量を規制する磁性や非磁性
体からなる規制ブレード、5は現像域Aを通過し
た磁気ブラシをスリーブ2上から除去するクリー
ニングブレードである。スリーブ2の表面は現像
剤溜り6において現像剤Dと接触するからそれに
よつて現像剤Dの供給が行われることになり、7
は現像剤溜り6の現像剤Dを撹拌して成分を均一
にする撹拌スクリユーである。現像剤溜り6の現
像剤Dは現像が行われるとその中のトナー粒子が
消耗されるようになるから、8は先に述べたよう
なトナー粒子Tを補給するためのトナーホツパ
ー、9は現像剤溜り6にトナー粒子Tを落す表面
に凹部を有する供給ローラである。10は保護抵
抗11を介してスリーブ2にバイアス電圧を印加
するバイアス電源である。
このような第1図乃至第3図の装置の相違は、
第1図の装置においては、スリーブ2が矢印方向
に回転し、磁石体3がそれと反対の矢印方向に回
転して、そのN,S磁極の磁束密度が略等しいも
のであるのに対して、第2図の装置においては、
スリーブ2は矢印方向に回転するが、磁石体3は
固定であり、第3図の装置においては、固定の磁
石体3のN,S磁極の磁束密度が同じではなく、
像担持体1に対向したN磁極の磁束密度が他の
N,S磁極の磁束密度よりも大であることであ
る。なお、像担持体1に対向して磁極としては、
第3図示のようにN磁極を並べて対向させてもよ
いし、N,S磁極を並べて対向させてもよいこと
は勿論である。このように複数個の磁極を対向さ
せることによつて、単極を対向させた場合よりも
現像が安定すると云う効果が得られる。
以上のような装置において、スリーブ2を像担
持体1に対して表面間隙が数10〜1000μmの範囲
にあるように設定して、像担持体1の静電像の現
像を行うと、スリーブ2の表面に形成された磁気
ブラシは、スリーブ2あるいは磁石体3の回転に
伴つてその表面の磁束密度が変化するから、振動
しながらスリーブ2上を移動するようになり、そ
れによつて像担持体1との間隙を安定して円滑に
通過し、その際像担持体1の表面に対し、均一な
現像効果を与えることになつて、安定して高いト
ナー濃度の現像を可能にする。それには、かぶり
の発生を防ぐため及び現像効果を向上させるため
に、スリーブ2にバイアス電源10によつて振動
するバイアス電圧を印加し、像担持体1の基体を
接地して、スリーブ2と像担持体1の間隙に振動
電界を形成せしめている。このバイアス電圧に
は、先にも述べたように、好ましい直流電圧と交
流電圧の重畳電圧が用いられ、直流成分がかぶり
の発生を防止し、交流成分が磁気ブラシに振動を
与えて現像効果を向上する。なお、通常直流電圧
成分には非画像部電位と略等しいか、それにより
も高い50〜600Vの電圧が用いられ、交流電圧成
分には100Hz〜10KHz、好ましくは1〜5KHzの周
波数が用いられる。交流電圧成分の波形は正弦波
に限らず矩形波或いは三角波であつてもよい。直
流電圧成分は、トナー粒子が磁性体を含有してい
る場合は、非画像部電位よりも低くしてよい。交
流電圧成分の周波数が低過ぎると、振動を与える
効果が得られなくなり、高過ぎても電界の振動に
現像剤が追従できなくなつて、現像濃度が低下
し、鮮明な高画質画像が得られなくなると云う傾
向が現われる。また、交流電圧成分の電圧値は、
周波数も関係するが、高い程磁気ブラシを振動さ
せるようになつてそれだけ効果を増すことになる
が、その反面高い程かぶりを生じ易くし、落雷現
象のような絶縁破壊も起り易くする。しかし、現
像剤Dのキヤリヤ粒子が樹脂等によつて球形化さ
れていると絶縁破壊を防止するし、かぶりの発生
も直流電圧成分で防止される。なお、この交流電
圧を印加するスリーブ2を表面を樹脂や酸化被膜
によつて絶縁乃至は半絶縁被覆するようにしても
よい。
以上、第1図乃至第3図は現像剤搬送担体に振
動するバイアス電圧を印加する例を示している
が、本発明の現像方法はそれに限らず、例えば現
像剤搬送担体と像担持体間に電極ワイヤを数本張
設して、それに振動する電圧を印加するようにし
ても磁気ブラシに振動を与えて現像効果を向上さ
せることはできる。その場合も、現像剤搬送担体
には直流バイアス電圧を印加し、あるいは、異な
つた振動数の振動電圧を印加するようにしてもよ
い。また、本発明の方法は反転現像などにも同様
に適用できる。その場合、直流電圧成分は像担持
体の非画像背景部における受容電位と略等しい電
圧に設定される。さらに、本発明の方法は絶縁層
を有する感光体の現像や磁気潜像の現像にそ同様
に適適用することができ、また、本件出願人が先
に出願した特願昭58−184381号、同58−183152
号、同58−187000号、同58−187001号の各明細書
にて記載したような像担持体を繰返し現像し複数
のトナーを重ね合せるカラー像形成する方式にも
適用することができる。
以下実施例によつて具体的に説明する。
〔実施例 1〕 スチレン・アクリル樹脂(三洋化成(株)製ハイマ
ーup110)100重量部、カーボンブラツク(三菱
化成(株)製MA−100)10重量部、ニグロシン5重
量部を混練粉砕し、更に球形化処理して平均粒径
約10μmの非磁性トナーを得た。これを2分し一
半を風力級機に掛け5μm以下及び20μm以上の粒
子を含まないように分級し試料とし、他の一半
はそのまま試料とした。
前記試料及びをそれぞれ平均粒径が30μ
m、磁化が50emn/g、抵抗率が1014Ωcmである
樹脂コーテイングされた球状フエライト粒子から
なるキヤリヤと混合して現像剤を調製し第1図に
示した現像装置を備えた静電複写機に装填し、そ
れぞれ連続コピー試験を行つた。
この場合の像担持体1は無定形シリコン感光
体、その風速は180mm/sec、像担持体1に形成さ
れた静電像の最高電位−500V、最低電位−
100V、スリーブ2の外径30mm、その回転数
100rpm、磁石体3のN,S磁極の磁束密度は900
ガウス、その回転数は1000rpm、現像剤層の厚さ
0.6mm、スリーブ2と像担持体1との間隙0.5mm即
ち500μm、スリーブ2に印加するバイアス電圧
は直流電圧成分−250V、交流電圧成分1.5kHz、
500Vとした。すなわち、この実施例では現像剤
層が像担持体1に接触して現像を行う。現像剤溜
り6における現像剤Dのトナー比率がキヤリヤに
対して10重量%になる条件で現像を行ない、普通
紙にコロナ転写し、140℃のヒートローラ定着装
置に通して定着し、得られた被写物を目視評価し
た。
また前述の方法によつて現像時におけるトナー
粒子の帯電量分布を測定したところ第4図−1の
分布曲線が得られた。両試料の平均帯電量はいず
れも約15μC/gであるが。試料は逆極性帯電
粒子を含まず、帯電量が平均帯電量の1/5である
3μC/g以下、2倍以上である30μC/g以上の帯
電量の粒子の含量がそれぞれ約0.5重量%及び3
重量%で本発明の方法に適したものであるのに対
し、試料は3μC/g以下の粒子が逆極性帯電の
ものを含めて約17重量%、30μC/g以上のもの
が約30重量%を占めていた。
試料による現像剤を用いた場合、得られた被
写物の画像はエツジ効果やかぶりのない、そして
濃度が高いきわめて鮮明なものであり、引続いて
適宜トナーを補給し5万枚の記録紙を得たが最初
から最後まで安定して変らない画像を得ることが
できた。5万枚の記録紙を得た後、トナーの帯電
量分布を測定したところ第4図−2の分布曲線が
得られた。平均帯電量が約13μC/gとなつてい
たが、この図からわかるように帯電量が−
13μC/gを超えている(帯電量の絶対値が
13μC/gより大きい)像担持体に着すべきトナ
ーと逆極性のトナーは実質的に観測されなかつ
た。
これに対しトナー試料を用いた現像剤の場
合、初期画像は試料の場合とほぼ同一であつた
が、コピーを続けるにしたがいトナーの平均帯電
量が低下しこれに伴つて画像の濃度、鮮明度も低
下し同時にかぶりが発生、増大し、適宜トナーを
補給し3万枚の記録紙を得た後、試料と同様に
トナーの帯電量分布を試料について測定したと
ころ、第4図−2の分布曲線が得られた。平均帯
電量は約12μC/gとなつていたが帯電量が−
12μC/gを超える逆極性のトナーが多く観測さ
れた。
〔実施例 2〕 実施例1と同様の組成の混練物を平均粒径約
5μmとなるよう粉砕、球形化処理後2分し、一
半を風力分級機により粒径3μm以下及び10μm以
上の粒子を含まないように分級し試料とし、他
の一半はそのまま試料とした。
試料及び試料をそれぞれ微粒フエライト樹
脂中に50重量%分散した平均粒径が20μm、磁化
が30emu/g、抵抗率が1014Ωcm以上の熱による
球形化処理を施した磁性粒子からなるキヤリヤと
混合して現像剤を調製し、第3図に示した現像装
置を備えた静電複写機に装填して現像剤溜り6に
おける現像剤Dのトナー比率がキヤリヤに対して
20重量%になる条件で連続コピー試験を行つた。
また現像装置内でのトナー粒子の帯電量を測定し
第5図−1に示す帯電量分布曲線を得た。平均帯
電量は両試料とも約20μC/gであつたが、試料
は逆極性帯電量粒子を含んでおらず、帯電量が
平均帯電量の1/3の4μC/g以下及び2倍の
40μC/g以上の粒子の含量はいずれも5%以下
で本発明の方法に適するものであつた。これに対
し試料は逆極性帯電粒子は含まれていないもの
の帯電量分布は極めて広く4μC/g以下のものが
全量の約15重量%、40μC/g以上のものが約25
%を占めていた。
この場合の像担持体1の条件は実施例1と同
じ、スリーブ2の外径も30mm、但しその回転数は
150rpm、磁石体3の現像域Aに対向した磁極の
磁束密度は1200ガウス、現像剤層の厚さ0.5mm、
スリーブ2と像担持体1との間隙0.7mm即ち700μ
m、スリーブ2に印加するバイアス電圧は直流電
圧成分−200V、交流電圧成分2kHz、1000Vとし
た。この実施例ではスリーブ2上の現像剤層は像
担持体1とスリーブ2の間隙よりも薄く形成され
ている。転写、定着条件は実施例1と同一とし
た。
トナー試料による現像剤の場合、得られた複
写物の画像はエツジ効果やかぶりがなく高濃度の
実施例1の場合より良質のものであり、引続いて
適宜トナーを補給し5万枚の記録紙を得たが最初
から最後まで安定して変らない画像を得ることが
できた。5万枚の記録紙体面を得た後、トナーの
帯電量分布を測定したところ第5図−2の分布曲
線が得られた。
平均帯電量は約18μC/gとなつていたが、こ
の図からわかるように帯電量が−18μC/gを超
える像担持体に付着すべきトナーの極性と逆極性
のトナーは実質的に観測されなかつた。
これに対し試料の場合、初期画像は試料に
よる現像剤の場合と近似であつたが同様にコピー
を続けるとともにトナーの帯電量が低下しこれに
伴つて画像の濃度、鮮明度が急速に劣化しかぶり
も3万枚の記録紙を得た前後から増大し5万枚に
至つて試料と大きく画質に差がでた。3万枚の
記録紙を得た後、試料と同様に試料について
測定したところ、第5図−2の分布曲線が得られ
た。平均帯電量は約17μC/gであり−17μC/g
を超える逆極性のトナーは観測されなかつたもの
の逆極性のトナーは全トナーの10重量%以上とな
つていた。また5万枚の記録紙を得た前後で画質
に問題が出た。その時の平均帯電量は15μC/g
であり、−15μC/gを超える逆極性のトナーが多
く観測された。
上記のように本実施例で得られた画像の品質は
実施例1のものにくらべ全体に高いレベルにあつ
たが試料と間の差は実施例1の場合より大き
く、本発明による方法が、現像剤層が像担持体と
直接接触しないような現像条件において特に有効
であることが立証された。
〔実施例 3〕 実施例2に用いたトナー試料及びキヤリヤを
使用し、現像装置の現像剤溜りにおけるトナー粒
子のキヤリヤ粒子に対する比率を20重量%、40重
量%の2段階に変化させてコピー試験を行つた。
試験に使用する複写機は実施例1の場合と同一と
した。
この場合の像担持体1の条件は実施例1と同
じ、スリーブ2の外径も30mm、但しその回転数は
100rpm、N,S極の磁束密度は700ガウス、その
回転数は500rmp、現像剤層の厚さ0.6mm、スリー
ブ2と像担持体1との間隙0.7mm即ち700μm、ス
リーブ2に印加するバイアス電圧は直流電圧成分
−200V、交流電圧成分2kHz、1000Vとした。但
しトナー粒子の比率を40重量%としたときの直流
電圧成分はそのときの最適値である−350Vに設
定し、それ以外はすべて同一とした。転写、定着
の条件もすべて実施例1と同一とした。トナー粒
子の帯電を測定したところ、トナー粒子のキヤリ
ヤ粒子に対する比率が20重量%の場合トナー粒子
の帯電量及びその分布は第5図−1の曲線と近
似であつたが、40重量%の場合、平均帯電量は
10μC/gに低下した。その分布も第6図のよう
に広がり逆極性帯電の粒子も発生して2.5μC/g
以下、25μC/g以上の帯電量の粒子がそれぞれ
全粒子の20%を占めていた。
トナー粒子比率20%の場合、得られた複写物の
画像はエツジ効果やかぶりのない、そして濃度が
高いきわめて鮮明なものであり、実施例2での画
像より、解像力が高い点および濃度が高い点で優
れていた。引続いて適宜トナーを補給し5万枚の
記録紙を得たが最初から最後まで安定して変らな
い画像を得ることができた。これに対しトナー粒
子比率40%の場合、初基画質は良好であつたがコ
ピーを続けると共に画像の鮮明度が低下した。そ
して5万枚の記録紙を得た後、トナーの帯電量分
布を測定したところ平均帯電量が8μC/gであつ
たが−8μC/gを超える逆極性のトナーが多く存
在していたため、かぶりも大きかつた。
本実施例の示すようにトナー自体のみならずキ
ヤリヤ量等トナー粒子の帯電に影響する要因を調
整することによつても本発明の方法を実施するこ
とが可能である。
以上のように本明細書に記載された最も好まし
い帯電量分布を有するトナーで現像を行なうのが
よいが、現像剤の使用度に伴ない帯電量分布が広
がつていくため、除々に画像品質は劣化してい
く。しかしながら平均帯電量の絶対値より大きい
帯電量を有する逆極性のトナー(以下問題のトナ
ーという)が実質的に出現しない間は劣化したと
はいえ優れたもので実用上問題がない。
尚、本発明のトナーではあるが帯電量分布が広
いものを初期のトナーとして用いて、わずかに現
像を繰返した後に、問題のトナーが出現し、この
ような劣化したトナーを引続き使用した場合にお
いても本発明を初期において本発明の構成要件す
べてを使用しているのであり、本発明の技術的範
囲に含まれるものである。
〔発明の効果〕
前記実施例に見るように、本発明の方法によ
り、平均粒径20μm以下の微細トナーが50μmの
微細キヤリヤを用いる場合においても、現像剤の
連続使用に伴なう画質の低下なしにかぶりのない
濃度、鮮明度の高い記録画像を得ることができ
る。本発明の効果は現像剤層と像担持体が直接接
触しない条件下での現像の場合特に著るしい。
なお、上記実施例には静電複写機の例のみを挙
げたが、本発明の適用される記録装置の用途或い
はそれに使用される静電像形成の方法、装置等は
これに限定されるものではない。
また二成分現像剤中のトナーが磁性を有するも
のであれば、磁気潜像に対しても、同様の現像条
件により可視化できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はそれぞれ本発明を実施する
装置の例を示す部分概略断面図、第4図〜第6図
はトナーの帯電量分布図である。 1……像担持体、2……スリーブ、3……磁石
体、4……規制ブレード、5……クリーニングブ
レード、6……現像剤溜り、7……撹拌スクリユ
ー、8……トナーホツパー、9……供給ローラ、
10……バイアス電源、11……保護抵抗、A…
…現像域、D……現像剤、T……トナー粒子、
N,S……磁極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キヤリヤ粒子とトナー粒子を主体とする二成
    分現像剤を現像剤搬送担体面に供給し、該現像剤
    搬送担体面上に形成した二成分現像剤層を振動電
    界下に置き、もつて像担持体面の像を現像する現
    像方法において、 前記トナー粒子中に、前記トナー粒子の平均帯
    電量の絶対値より大きい帯電量の絶対値を有する
    逆極性に帯電されたトナーを2重量%以下含み、
    該トナー粒子の平均帯電量の2倍以上の帯電量を
    有するトナーの含有量が20重量%以下であり、か
    つ平均帯電量の1/5以下の帯電量を有するトナー
    の含有量が10重量%以下であることを特徴とする
    現像方法。 2 前記キヤリヤ粒子が球状粒子である特許請求
    の範囲第1項記載の現像方法。 3 前記現像剤層を振動電界により振動させる領
    域において、磁界を時間的に変動させる特許請求
    の範囲第1項乃至第2項記載の現像方法。 4 前記キヤリヤ粒子の抵抗率が絶縁性である特
    許請求の範囲第1項乃至第3項記載の現像方法。 5 前記キヤリヤ粒子の平均粒径が50μm以下で
    ある特許請求の範囲第1項乃至第4項記載の現像
    方法。
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