JPH0414607A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ＶＴＲ等の高密度記録が必要不可欠な記録機
器に用いて好適なる磁気記録再生装置に関する。

従来の技術 現在、磁気記録分野において、記録密度の向上を目的と
して狭トラッキング技術の開発が進められている。例え
ば、現在市販の家庭用ＶＴＲでは、信号はテープ上に第
２図に示すように斜めに記録される。このテープ上の軌
跡をトラックと呼び、トラックの有効幅をトラック幅（
Ｔｐ）と呼ぶ。

現在このトラック幅は３０ｐｍ弱であり、機構系の精度
不足によるトラックの曲がりと、これに起因する実行ト
ラック幅の減少量が２〜３μｍ程度であることから、ト
ラ・ンクをほぼ直線として扱っても支障はない。つまり
、トラック曲がりの影響については無視しても問題はな
い。

しかしながら、記録密度を向上させるためにトラック幅
を１０μｍ以下、例えば５μｍに設定する場合には、第
３図に示すような問題を起こす。つまり、上記トラック
曲がりは実効トラック幅を実際のトラック幅の約１／２
に狭める。トラック幅の減少は信号電力の低下を招き、
信号の信頼性を損なうので、実効トラック幅が実際のト
ラック幅のｌ／２しかない状態では、信号の信頼性は著
しく損なわれる。

以上示した理由から、狭トラック記録においてはトラン
クの曲がりにヘッドが追従するように、ヘッドの高さを
制御する機能が付加される。この機能は、第４図に示す
ような圧電素子の先端にヘッドを取り付け、信号と共に
トラック上に記録したトラッキングのための特別の周波
数（以下パイロットと記す）を再生信号から抽出し、そ
のレベルに応じて圧電素子に加える電圧を制御する。こ
の結果、ヘッドは曲がったトラックの上を正確にトレー
スし、トラックの実効幅を実際のトラック幅とほぼ等し
くできる。

発明が解決しようとする課題 圧電素子等によりヘッドの高さをダイナミックに変化さ
せる技術は、再生信号の信頼性を向上させるという点で
非常に効果がある。しかしながら、従来の方法ではパイ
ロットを信号に重畳して記録する必要がある。先に示し
たようにパイロットはトラッキングの精度を高めるとい
う利点がある半面、パイロットは信号そのものにとって
は妨害要素である。

逆にパイロットにとって信号は妨害となるから、パイロ
ットを正しく抽出するには記録時のパイロットのレベル
を大きくしなければならず、信号にとってはより大きな
妨害となる。以上のように、従来のパイロットを用いた
トラッキングは信号成分に対する妨害を起こすという大
きな課題がある。

本発明は、上記課題を解決することを目的とし、パイロ
ットを用いることなく、パイロット以上のトラッキング
精度を得るために、次に示す新たな手段を備える磁気記
録再生装置を提供する。

課題を解決するための手段 本発明は記録された１トラックを２個の磁気ヘッドを用
いて再生する電磁変換手段と、前記２個の磁気ヘッドの
出力を加え合わせる加算手段と、前記２個の磁気ヘッド
の出力差がほぼ最小になるようにトラッキングを制御す
る制御手段を備える磁気記録再生装置である。

作用 磁気ヘッドの特徴として、その再生信号出力の大きさは
、トラック上にかかるヘッドの幅に比例する。つまり、
再生するトラック上に磁気ヘッドが完全に乗っていると
き、磁気ヘッドの再生信号出力レベルは最大（Ｖ　ｗａ
ｘ）になり、磁気ヘッドがトラックに半分しか乗ってい
ない場合、再生信号出力レベルはおおよそＶｍａｘ／２
になる。

本発明では、幅Ｗの一本のトラックを２個の磁気ヘッド
ＡとＢで再生する。例えば、磁気ヘットＡとＢの幅をそ
れぞれＷ／２とすると、磁気ヘッドＡとＢが共に完全に
トラックシ二乗っているとき、両磁気ヘッドの出力は共
に最大になる。また、両磁気ヘッドの特性がほぼ等しい
とき、両磁気ヘッドの出力差はほとんどゼロである。

一方、例えば、磁気ヘッドＡは幅ａ（０≦ａくＷ／２）
Ｌかトラックに乗っていない場合でも、磁気ヘッドＢは
完全にトラックに乗っている。この場合、磁気ヘッドＢ
の再生信号出力は磁気ヘッドＡよりも大きい。したがっ
て、この場合磁気ヘッドＡがトラックからずれているこ
とがわかり、磁気ヘッドＡを完全にトラック上に乗せる
ように圧電素子に制御電圧を加えればよい。磁気ヘッド
Ｂがトラックからずれている場合も全く同様である。

以上のように、１トラックを２個のヘッドで再生するこ
とを特徴とする本発明により、パイロットのように信号
成分に妨害を与える手法を用いることなく、正確なトラ
ッキングを実現することが出来る。

実施例 第１図に本実施例の構成図を示す。第１図において、磁
気ヘッド１と磁気ヘッド２は共に圧電素子３の先端に取
り付けられている。ここで、磁気ヘッド１と２は互いに
妨害を受けない範囲でできるだけ近接して配置するか、
または妨害除去用の遮蔽材を用いて近接配置する。

磁気ヘッド１からの再生出力は、加算回路４と制御回路
５に送られる。一方、磁気ヘッド２からの出力は、磁気
ヘッド１からの出力との、再生時間差を調整するための
遅延回路６を通して加算回路４に送られる。また、遅延
回路６の出力は制御回路５に送られる。

加算回路４は、磁気へｙ　Ｆ’　１からの出力と遅延回
路６の出力を加え合わせて、一系統の再生出力として送
出する。加算回路４の出力が実際の再生出力として、後
続の処理回路で従来と同様に処理される。

制御回路５は、磁気ヘッドｌと２の出力を比較し、出力
の小さい方のヘッドの出力が大きくなる方向に、このヘ
ッドを動かすように圧電素子に制御電圧を加える。この
結果、磁気ヘッド１と２の出力は常にほぼ等しく保たれ
る。なお、第１図は、何らかの手段で記録された信号を
再生するだけの、再生専用機の構成である。

記録も可能な装置の場合、第１図に加えて記録用の手段
を必要とする。本発明の効果を活かしつつ最も単純に記
録手段を実現するには、１本のトラックを一つの磁気ヘ
ッドで記録する従来の記録手段をそのまま用いればよい
。

また、先に示した磁気ヘッド１と２を、記録用に兼用す
ることも可能である。従来のように１本のトラックを１
個の磁気ヘッドで記録する代わりに、この１個の磁気ヘ
ッドを先に示した２個の磁気ヘッドに置換するだけでよ
い。基本的な回路構成は、１磁気ヘツドで記録する場合
と同じである。

また、磁気ヘッド１と２の再生時間差がほとんど無視で
きるぐらい小さい場合、遅延回路６は不要であり、磁気
ヘッド２からの出力を直接加算回路４と制御回路５に加
えればよい。

以上示したように、本発明は２個の磁気ヘッドで１本の
トラックを再生することで、従来のように信号成分にと
って有害なパイロットを用いることなく、磁気ヘッドが
トラック上を正確に辿るように制御できる。したがって
、信号成分の品質を高く保つことができ、記録密度の向
上を促進する。

発明の効果 本発明は、従来信号成分に悪影響を及ぼすパイロットを
用いることなく、狭トラッキングに必要なトラック曲が
り追従再生機能を実現する。したがって、本発明は高密
度記録が要求され、狭トラック記録が不可欠な家庭用Ｖ
ＴＲなどの映像記録機器に用いて非常に大きな効果を発
揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のブロック図、第２図は現在
の市販家庭用ＶＴＲのトラック配置図、第３図はトラッ
ク曲がりによる実効トラック幅の減少を示す説明図、第
４図は磁気ヘッドと再生トラックの関係を示す説明図で
ある。 １．２・・・・・・磁気ヘッド、４・・・・・・加算回
路、５・・・・・・制御回路、６・・・・・・遅延回路
。 代理人の氏名　弁理士　粟野重孝　はか１名城 第 図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）記録された１トラックを２個の磁気ヘッドを用い
   て再生する電磁変換手段と、前記２個の磁気ヘッドの出
   力を加え合わせる加算手段と、前記２個の磁気ヘッドの
   出力差がほぼ最小になるようにトラッキングを制御する
   制御手段を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
2. （２）データを記録媒体上に記録する記録手段と、記録
   されたトラックを同時に再生する２個の磁気ヘッドの出
   力を加え合わせる加算手段と、前記磁気ヘッドの出力差
   がほぼ最小になるようにトラッキングを制御する制御手
   段を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
3. （３）加算手段が２個の磁気ヘッドの再生時間差を補正
   するために前記磁気ヘッドの内の一方の磁気ヘッドの出
   力を遅延させる遅延手段と、遅延させない方の磁気ヘッ
   ドの出力と前記遅延手段の出力を加え合わせる遅延制御
   加算手段を備えることを特徴とする請求項（１）または
   （２）記載の磁気記録再生装置。
4. （４）記録手段がそれぞれ同一内容のデータを記録する
   ２個の磁気ヘッドで１トラックを記録することを特徴と
   する請求項（２）記載の磁気記録再生装置。
5. （５）記録に用いる２個の磁気ヘッドと再生に用いる２
   個の磁気ヘッドを共用するための共用手段を備えること
   を特徴とする請求項（４）記載の磁気記録再生装置。
6. （６）記録手段が１個の磁気ヘッドで１トラックを記録
   することを特徴とする請求項（２）記載の磁気記録再生
   装置。