JPH04143601A - 歪み測定方法およびそれに用いる歪みセンサ - Google Patents

歪み測定方法およびそれに用いる歪みセンサ

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JPH04143601A
JPH04143601A JP26662990A JP26662990A JPH04143601A JP H04143601 A JPH04143601 A JP H04143601A JP 26662990 A JP26662990 A JP 26662990A JP 26662990 A JP26662990 A JP 26662990A JP H04143601 A JPH04143601 A JP H04143601A
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round bar
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sensor
annular
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JP26662990A
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Masato Araki
正任 荒木
Yoshio Sawada
澤田 嘉夫
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、歪み測定方法およびそれに用いる歪みセンサ
に関し、特に素子が結晶質の磁性金属や、アモルファス
、アモルファス合金、アモルファス金属或いは非晶質金
属と呼ばれる主として金属元素から構成され、溶融状態
から急速に冷却固化して製造された為、結晶構造を持た
ない材料(以後アモルファス)の、磁歪特性を利用して
回転軸に加えられるトルクに伴う歪み(以下歪み)を非
接触で電磁気的に検出するために用いる歪み測定方法お
よび測定に用いる歪みセンサに関する。なお、ここで歪
みを検知する、という表現を用いているが、回転軸や強
度部材の歪みが分かれば、その回転軸や部材の材料の特
性から負荷される応力が推定されるので、歪みセンサは
応力センサ、或いは回転トルクを検出する場合、歪みセ
ンサはトクルセンサと同意である。
(従来の技術) これまでに金属やアモルファスの磁歪特性を利用して歪
みを測定しようとする試みは多くなされている。しかし
、通常の磁性金属の場合は磁気出力が低く、磁気出力の
高いアモルファスは急冷法の他にスパッタ法、気相化学
法、メツキ法等種々な方法で製造され得るが、何れも数
100μ−未満の薄板、細線、粉末状の製品としてしか
得られず、限られた用途に用いられるに過ぎなかった。
従って磁性金属の場合は、多くは歪みに対する磁気−電
気信号出力が小さく、歪み→磁気→電気の3段階の変換
をするについては、歪みに関しては原動機等の振動によ
る歪み雑音、磁気に関しては周囲の環境条件による磁気
雑音、電気に関しては同様に周囲の電子、電気機器から
の伝播雑音等や電気増幅する際の回路上の雑音等が影響
する。それらの雑音は、歪みの大小、歪みの変化の大小
にはほぼ係わりがないので、歪みの変化が小さいと信号
出力の変化に対する雑音が大きく、すなわち所謂S/N
比が良くなく、精密な測定が困難となる。
また、磁性金属でも優れた磁歪特性を有するものがある
が、そのものに応力をかけて歪みを測定することを考え
ると、強度、経時特性、経済面の問題があって実用的で
ない。一方アモルファスの場合は、上記のように形状が
限られているため、それを強度部材とすることには同様
に問題があり、粉体を爆発で圧縮成形したり、特開平1
−224623号「トルクセンサ」に示されるように、
爆発で通常金属に接合したりすることも試みられている
が、技術的、経済的な問題が多く実用化されてない。
(発明が解決しようとする課題) 前節で説明したように、通常の磁性金属、例えば鉄鋼の
歪みをその磁性金属の磁歪を利用して測定しようとして
も、出力が低いため、低歪みの測定が困難であり、また
雑音に対してもS/N比が低く、実用化が大変に困難で
ある。一方、磁気特性の優れた金属を強度部材として使
用して、その歪みを電磁気的に測定しようとすると、磁
気特性の経時変化が大きく、技術的に解決することが困
難であると共に、経済的にも適当でない。アモルファス
は箔や線、粉体としてしか得られないため、そのまま強
度部材として使用することはできず、組成によって異な
るが、300°Cから400°C以上の温度で結晶化し
てアモルファスでなくなってしまい、その優れた磁気特
性を失うので、熱をかけて焼結したり、溶接することが
できない。火薬類の爆発圧力を利用して圧縮成形したり
、通常の金属に爆発圧接して使用することも試みられて
いるが、多くの繁雑な工程を経たり、経済的な困難があ
って実用化が難しい。
これらのうち、数1OuII+の厚さのアモルファスの
箔を通常の金属の表面に爆発圧接して、磁気特性をアモ
ルファス部分に受は持たせ、強度を金属に受は持たせよ
うとする試みが最も実用に近いと考えられるが、技術的
に高度であるため、製造過程で細心の注意を要し、結果
として経済的に不利である。
アモルファスを爆発圧接で通常金属に接合する理由は、
溶接や熱間圧接を利用するとアモルファスが結晶化して
、優れた磁気特性を失うためである。若し可能であれば
、爆発圧接を利用しないで同様な効果を得ることができ
れば、技術的、経済的な困難が回避できると考えられる
。また、磁性金属の場合についても、アモルファスと同
様な組成ではあるが、非晶質のアモルファスではないが
急冷によって微細結晶化したもので優れた軟磁性を示す
ものや、その他の従来知られていた磁性金属も、爆発圧
接以外の手段で磁気特性を優れた軟磁特性を持った金属
に受は持たせ、強度部材としての特性が優れたものを応
力を受は持つ部分に使用することが適当であると考えら
れる。しかし、磁性金属の殆どが、アモルファスと同様
に高温を加えると、磁気特性が劣化するので、従来爆発
圧接以外の方法で他の金属に接合することが困難であっ
た。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前節で説明した従来の非接触で測定可能な歪
みセンサの有していた欠点を除去するべく理論的、実験
的に検討を重ねた結果到達したもので、金属やアモルフ
ァスからなるセンサ素子の薄板や箔、線を歪み測定対象
物に部分的に2箇所以上固定すると、固定部分の相対位
置変動がセンサ素子をも歪ませることに着目し、その歪
みが歪み測定対象物の歪みに比例することを利用したも
のである。
第1図は本発明による歪みセンサの原理を説明するため
の図である。第1図aは、断面を示し、hoは半径R1
+1mの丸棒、seaは丸棒ガ3.の周囲を間隔dを置
いて外周半径R11mで取り巻く円筒状のセンサ素子、
Baaは歪み測定対象物である丸棒Mlllとセンサ素
子511mとの間に間隔dを与えるための環状0)スペ
ーサ、C1mはセンサ素子S1mを環状スペーサ811
を介して丸棒?I+aに固定するための環状の固定金具
、−11はセンサ素子S+mを環状スペーサB111と
環状固定金具C1mに冶金的に接合するための溶接部分
、LIllはセンサ素子S1Mの環状スペーサB1.と
環状固定金具Cl1mに接触していない部分の丸棒?l
+aの長手方向の軸Al1mに沿った長さを意味する。
まず、第1図aに示す丸棒M1.とセンサ素子5i11
その他の構成によって、丸棒が、軸Al11を中心とす
る捩り歪みを受ける場合の原理を説明する。このような
軸の捩れを測定するような例は、例えば原動機の回転を
軸によって負荷に伝えるような場合、軸の捩れから負荷
されたトルクを推定する、所謂トルクセンサとしての用
途に適合する。よって以後、軸回りの負荷によって丸棒
が捩れを受けるような場合、軸回りの負荷をトルクと称
し、N−m(kg−+yf/s”)またはkgf・−単
位で表示する。
丸棒M+aの両端にトルクが負荷されると、丸棒は捩れ
角ψの捩れを示す。捩れ角ψの定義は、丸棒断面中心軸
を通る直線が基準位1のそれに対してどれだけ捩れるか
を意味する。この場合、トルクT、棒の長さし、直径D
、捩れ角ψの間には次の関係が成り立つ。ただし、図の
場合、D・2R,。1であり、Gは材料の剛性率である
ψ= 32LT/πD’G  −−−−(1)例えば、
長さ0.2m 、直径0.02mの鋼の丸棒に20kg
f−昂無1.96 Xl02kg 1”/s”の捩りモ
ーメントがかかると、鋼の剛性率を純鉄と等しいとすれ
ば、丸棒表面の剪断応力τは、捩りモーメントをT、丸
棒の直径をDとすると、 τ= 16 T/πD’  −−−−−(2)より、 r=16X1.96X102kg Hrrf/s2/ 
hr X(0,02m+)’) =1.248XIO8
kg ]/rrf−s2=124.8 MPa’:12
.7kgf/m”捩れ角ψは、 ψ=32X0.2mX1.96XlO”kg −rtr
/s2/ (πX (2X10−2m+)’X8.16
X10”kg−m/% ・s2) = 3.06xlO
−2= 1.75 ”が得られる。
センサ素子S1.は丸棒−3,に比べて十分に薄く、従
って強度が低く、丸棒Mi1mの捩りに対する抵抗を与
えないものとし、また環状スペーサB1mと環状固定金
具C1mも十分に小さく丸棒Mi11の捩れに影響しな
いとすれば、丸棒Mlllの長さ当たりの捩れ角も変化
しない。この捩れ角ψの定義は、ある長さの丸棒の一端
を固定して、他端を捩った場合、捩られた端がどの程度
の回転角で捩られるかを示すものなので、捩れ角は位置
によって異なる。よって丸棒の任意の位置の捩れ角を知
るには、捩れ角φを固定端からその位置までの距離で割
った値である捩れ率λを導入すると便利である。その捩
れ率λは、固定端から捩れ角測定位置までの長さをLと
すると、 λ=ψ/L   −−−−−(3) によって与えられる。よって、丸棒M1mの捩れ率λ1
.は、捩れ角をψ11、丸棒の長さをLlとすると、ψ
+−/L+である。上記の長さ0.2+++ 、直径0
.02厘の綱の丸棒に20kgf−o+−1,96X1
0” kg・イ/SZの捩りモーメントがかかる場合の
捩れ率λ1.は、λ 1.  =  1.75”  1
0.2m+  ・ 8.75° /−である。よって、
丸棒M、の捩れ率λ11はどの部分をとってもその値で
あることになり、センサ素子S1Mは環状スペーサB1
mと環状固定金具C1mによって丸棒MImに強固に固
定されている限り同じ捩れ率で捩られることになる。す
なわち、センサ素子5l11と丸棒河、1は、輪状の同
位置では同じ角度で捩られる。よってセンサ素子S1m
 は、丸棒Muの捩れをそのまま再現する。ただし、こ
の際センサ素子511mの表面の剪断歪みは、丸棒MI
m表面のそれと異なることに注意しなければならない。
というのは、丸棒又は管の表面の剪断歪みτは、半径を
r、長さをし、捩れ角をψとすると、τ=rψル=λr
  −−−−−(4)で表わされるからで、第1図aか
らセンサ素子S0の半径R111は、明らかに丸棒M+
mの半径R1゜、より大きい、すなわちR++s >R
,。、である。従って、センサ素子5111表面の剪断
歪みをτ10、丸棒M1m表面の剪断歪みをτ、。、と
すると、 τzm > τ+o−−−−−−(5)であり、式(4
)から rl1m= λ+aRzm   −チー一−(6)τl
On ’ λ1.R++1.  −−−−−(7)とな
る。つまり、センサ素子SImでは、剪断歪みにおいて
丸棒Muの歪みが機械的に増幅されていることになる。
よって、第1図aのように、丸棒の捩れを測定する際に
、センサ素子5i11を丸棒M1□0表面から離して設
置することによって、剪断歪みを機械的に増幅すること
ができる。
このようにセンサ素子51mを丸棒MILLの表面から
離して設置することの目的は、機械的に剪断歪みを増幅
すること以外に以下の作用をも有する。
まず、丸棒M1mが磁性金属であり、センサ素子S+a
を丸棒Mll+の表面に接して設置する場合、センサ素
子5l11を電磁石等によって励磁して磁歪を測定しよ
うとすると、同時に丸棒M1mも励磁され、センサ素子
S1mの磁歪測定に影響を及ぼす可能性がある。また、
丸棒阿3.が高温である場合、センサ素子SImはその
熱影響を受け、測定又は材料特性に悪影響を受けるおそ
れがある。それらのように、丸棒M1mの影響がセンサ
素子S1mに及ばないようにする場合にも、第1図aの
ような構成は有効である。
環状スペーサB111と環状固定金具C1mは、センサ
素子SIMを捩れに耐えて丸棒?l+mに確実に固定し
なければならない。そのための方法の一つに、焼嵌めが
ある。まず、丸棒M、の外径よりやや小さい内径を有す
る環状スペーサBlfiを数100 ’Cに加熱し、熱
膨張によって内径が丸棒M、の外径より大きくなるよう
にし、その状態で丸棒旧、に嵌合し冷却すると、環状ス
ペーサB+aは常温で元の内径に戻ろうとし、丸棒M、
に妨げられて丸棒MImを強く締めつけ、環状スペーサ
B1.は機械的に強固に固定される。環状固定金具C1
mも同様にして、センサ素子5lllを環状スペーサB
1mに巻きつけてから焼嵌めすることによって環状スペ
ーサB1m、センサ素子SImおよび環状固定金具C1
mは丸棒MIMに機械的に強固に固定される。環状固定
金具C11をセンサ素子S1m上面に嵌める際に、環状
固定金具Cl1lが高温であるためにセンサ素子511
1の特性を劣化させるおそれがある場合は、センサ素子
Seaを水冷するなどの方法で熱的に保護すればよい。
また、焼嵌めによる熱的影響を完全に避けたい場合は、
冷し嵌めによってもよい。これは、丸棒M、の外径より
やや小さい内径を有する環状スペーサB111を用意す
る点では同じであるが、丸棒Ml11の方を液体窒素等
のような低温物質で冷却し、低温による収縮によってそ
の外径を環状スペーサB111の内径より小さくして嵌
め合わせ、常温に戻った際に丸棒M、を環状スペーサB
1mが締めつけるようにする方法である。更に環状固定
金具C1mをセンサ素子5l11上面に嵌める場合も、
同様にして丸棒Ml11と環状スペーサBJIIを冷却
してから嵌め合わせればよい。完全に高温、低温の熱的
方法によらず、かつ機械的な締めつけだけで固定したい
場合の方法として、押し嵌めがある。これは、丸棒M+
aの外周の一部分に環状スペーサB111を端から差し
込んで嵌め合わせようとすると、進めるに従って外径が
拡がるようにテーパーが与えられ、環状スペーサB1M
の内周にもそれに沿ったテーパーを設けて、差し込むに
従って環状スペーサBIBが丸! M +−を締めつけ
るようにする方法である。環状スペーサIll+mの外
周と環状固定金具C4の内周にも同様な仕組みを設ける
ことによって環状スペーサB111 、センサ素子S1
mおよび環状固定金具C1mを丸棒Ml11に機械的に
強固に固定することができる。
これらの機械的な固定方法について、それぞれの部品の
内周、外周あるいはテーパー寸法をどのように設定する
かは、一般の機械加工に関する知識を有するものであれ
ば、使用する金属の熱膨張率、ヤング率、弾性限界値等
の値に応じて容易に決定できる。
上記の締めつけのみによる機械的固定方法では、捩れが
長期間にわたって繰り返される場合、ずれが生じて固定
された状態が変化して誤った測定に導くおそれがある。
そのような場合は、キーやノンクピンのような締めつけ
以外の機械的な固定手段を併用したり、あるいは締めつ
けは全く用いないで、それらの機械的手段によることも
考えられる。ただし、締めつけのみによる場合は、キー
溝やノックピン穴のように、部品断面積低減あるいは切
り欠きに伴う応力集中による構成部品強度を低下させる
原因を持ちこまないで済む利点がある。
第1図aの溶接部分り1.は、冶金的手段によって環状
スペーサBl!、センサ素子S1mおよび環状固定金具
C0を一体として固定するためのものである。図では丸
棒M1mに対して溶接されていないが、必要であれば丸
棒Ml11を含めて溶接しても差し支えない。殆どの場
合、センサ素子である磁性材料は高温に弱く、典型的な
例であるアモルファスについていえば、300から40
0″Cの温度で結晶化を開始し、その優れた磁気特性を
劣化させる。
また、急冷金属の場合も同様であり、溶接に際しては、
センサ素子が磁気特性を劣化させる温度にならないよう
に十分に留意しなければならない。
ただし、センサ素子材料の歪み測定に関与しない部分、
例えば環状スペーサB0と環状固定金具Cl1Bとに挟
まれた部分に関してはその限りではない。
溶接に際しては、センサ素子が過熱しないための手段と
しては、以下のような対策が考えられる。
■ 点溶接のような手段によって溶接部分を極力少なく
すること、 ■ センサ素子を容器に入れた水に浸したり、流水等で
冷却しながら溶接する。
■ 丸棒Mimや環状スペーサBIB及び環状固定金具
C4に十分な熱容量がある場合は、センサ素子を冷却す
る必要がない場合もあり得るが、そのような場合もセン
サ素子の磁気特性劣化がないよう十分に留意し、例えば
センサ素子の温度上昇を測定しながら溶接する等の手段
を講じて過熱を防止する。
以上冶金的接合の手段として、溶接のみについて説明し
たが、その他の手段例えば鑞付けあるいは爆発圧接を採
用しても差し支えない。鑞付けの場合のセンサ素子過熱
防止対策は溶接の場合上同様である。爆発圧接の場合に
ついては、過熱を考える必要はないが、爆発圧力によっ
て丸棒等の構成部品が歪むことについて対策を講する必
要があるが、当業者であればどのような加工法の場合に
、どのような問題と対策があるかは十分に承知している
溶接または鑞付けによってセンサ素子を冶金的に丸棒に
固定しようとする場合には、丸棒が熱処理された金属で
ある場合、必ず熱処理状態に変化を与える。それが好ま
しくない場合には、熱影響のない方法で固定することに
なるが、どのような方法によるかは、使用する材料の種
類、歪みを測定する条件、測定される丸棒の応力伝達部
材としての使用条件等、設計諸元によって定まるので、
−概に説明することはできない。しかし、機械類の設計
に習熟した当業者であれば、各条件の下に上記の固定方
法の中から取捨選択して固定方法を設定することは容易
である。
第1図すは、第1図aの場合のように、機械的増幅作用
も、丸棒が非磁性材料であって、その影響がセンサ素子
に及ぶことに対する配慮も必要ない場合に取り得る構成
で、センサ素子Slkは丸棒り、に密着して固定されて
いる。ただし、センサ素子Slbの環状固定金具C0に
よって固定されていない部分は、丸棒Mlbに機械的に
接触しているだけでよく、冶金的な接合は必要ではない
。また、溶接部分hubは、この図の場合、丸棒Mob
、環状スペーサfl+b 、環状固定金具C1b及びセ
ンサ素子S1.の全てを溶接しているように描かれてい
るが、上記のように状況によって、全く溶接しながった
り、第1図aのように丸棒Mlllには溶接しないよう
にしたり、溶接によらずに鑞付けによったり、取捨選択
する必要がある。
第1図すの場合は、センサ素子Slbは固定部分以外で
は丸棒Lbに固定されてはいないが密着しているので、
センサ素子Slkの剪断歪みはセンサ素子Slbの厚さ
を無視すれば、丸棒M11+の剪断歪みと同じと考えて
よい。
第2図は、第1図a及びbに示した歪みセンサではセン
サ素子SIm及び51bが丸棒M、及びMlbの全周を
包囲しているのに対して、一定の幅を有する紐状のセン
サ素子S2が丸棒M2の外周の一部に軸に沿う方向に取
り付けられた状況をセンサ素子S2を取り付けた側から
見た平面図である。平面図であるため環状固定金具C2
は見えるが環状スペーサは見えず、断面図である第1図
a、bのようにセンサ素子が丸棒に密着しているか、丸
棒に間隔を置いて設置されているかは、この図のみから
では判断できない。すなわち環状スペーサがあるかどう
か分からない。環状スペーサを設けるか否か、即ちセン
サ素子S2を丸棒トから離すか密着させるかは、測定目
的によって定めるべきである。この形式では、丸棒の伸
縮や曲げをセンサ素子S2で測定する場合であれば、セ
ンサ素子S2の位置に磁歪測定機構を取り付けて歪みを
測定することにより、歪みは常に測定可能であるが、例
えばトルクセンサのように、回転軸にかかるトルクを測
定するような場合は、センサ素子S2が丸棒の回転に伴
って磁歪測定機構を取り付けた部分を断続的に通過する
ので、歪み信号はパルスとして与えられることになる。
また、丸棒が静止している時には、センサ素子S2の部
分が常に磁歪測定機構を取り付けた部分で停止するとは
限らないので、静止トルクは測定できない。この図では
、環状固定金具C2と丸棒トを冶金的に固定するために
、溶接部分−2があるが、これは、第1図aに対する説
明で述べたように、歪みセンサの性格によって採用しな
いこともあり得る。
第3図aは、これまでの例が歪み測定対象物を丸棒とし
ていたのに対して、平板を対象とする場合を示す断面図
である。この場合特徴的なことは、固定金具C3iに凹
みが設けられ、それに対応する突起が特定対象平板M3
11にあり、センサ素子33mは屈曲してその間で固定
されていることである。
また、固定金具C3,と測定対象平板?I1mを結合す
るには、共に平板で焼嵌めや押し嵌めのような手法を用
いることができないので、両者はボルト、ナンドのセン
トI’1Mによって締め付けられている。
このようにしてセンサ素子が屈曲して固定されているこ
とにより、ボルト、ナツトの締め付けが緩まなければ、
十分に大きな摩擦を得ることができる。ただし、この方
法をとる際には、センサ素子53mにアモルファスを使
用する場合、アモルファスは弾性変形域を外れて塑性変
形域に入ると、急速に破断することに注意しなければい
けない。屈曲によってアモルファスが塑性変形をしない
ような設計をする必要があるが、アモルファスの弾性限
界値を知り、その上で弾性限界を越えないような設計を
することは、当業者であれば容易に行なうことができる
程度のことである。
第3図すは、第3図aに示す平板用の歪みセンサを第3
図aの矢印Aの方向から見た図であり、各記号は、第3
図の同じ記号で添え字がaとなっているものに対応する
。この図では、ボルト、ナツトのセットFikは、セン
サS3bを貫通していないが、センサ素子S3bに穴を
設けて貫通させても良い。ただし、センサ素子に加わる
負荷あるいは歪みによって、穴の位置を起点とする破壊
が発生しないように、負荷応力設計、穴の工作等に十分
注意する必要があるが、これも適切な設計をすることは
、当業者であれば容易に行なうことができる程度のこと
である。
第3図a、bに示されるセンサ素子では、冶金的接合が
用いられていないが、溶接やろう付けのような冶金的接
合を併用することも、前に説明したようなセンサ素子に
対する熱影響の問題について十分な対策を行なえば差し
支えな(、用途等によって定まる設計上の問題と考えて
よい。
この形式のセンサ素子は、主に平板状の歪み測定対象物
の曲げ、圧縮、引張り、捩れ変形等を測定するのに適し
ている。第3図a、bに示した形状は、その原理を示す
ためのものであり、幅や長さ、センサ素子の取り付は部
以外の形状、寸法等は目的に即した形状とするべきもの
である。
第4図は、丸棒の軸回りの捩れを測定する場合の変形例
を示す断面図である。第1図a、bと第2図に示すもの
では、原則として同一の太さを有する軸の捩れを測定す
ることが前提となるが、この場合は太い軸と細い軸が連
結されている場合、あるいは円筒状の軸とそれより細い
外径の軸が遷移的に結合されている場合に有効な形態で
ある。
図の左側の円筒状の軸M4゜は、その右側の端を直角に
塞がれていて、塞いだ面の中心に設けられた穴を通して
細い軸M4L の左端のボルトを切った部分が貫通して
いる。円筒状の軸M4゜の右側の端を直角に塞いだ面と
、細い軸M4Lの左端でボルトを切るために設けた段の
間には、平座金E4を介してセンサ素子S4が円筒状の
軸M4゜の右側の直角な面のほぼ全面を覆って位置して
いる。センサ素子S4の中心には、円筒状の軸M4゜の
右側の直角な面と同様に穴が開けられている。センサ素
子S4は、細い軸?I4tの左端のボルトに嵌合したナ
ツトN4を締めつけることによって、中心部が固定され
る。更に円筒状の軸M4゜の外側にはねじが切られ、環
状固定金具C4が内面のねじを嵌め合わせて締め付けら
れ、センサ素子S4の周辺部は、環状固定金具C4の環
状の突起04′によって固定されている。この構成によ
って、円筒状の軸M4゜から細い軸重、1に、あるいは
その逆の方向で捩れ応力が伝えられる場合、センサ素子
S4は円筒状の軸M4゜の右端の軸に直角な面とほぼ同
等の歪みを受けるため、その歪みをセンサ素子S4の磁
歪測定を行なうことによって求め、系の受ける応力を推
定することができる。
この構成においては、センサ素子S4は円筒状の軸重、
。の右端の軸に直角な面に密着しているが、必要によっ
て円筒状の軸M4゜の右端の軸に直角な面を凹ませたり
、スペーサを置く等の方法で、両方を離して位置させる
ことができる。また、環状固定金具C4やナラ)Naが
緩んでセンサ素子S、の固定が不確実になることを防ぐ
ために、割りピンや針金による固定等の公知のボルドー
ナツトの緩み止め手段を用いたり、上に述べた冶金的手
段を用いたりすることもできる。更に、加えられる負荷
が十分に小さく、センサ素子S4のみで十分に支持でき
る場合、円筒状の軸M4゜の右端の軸に直角な面は無く
して、円筒状の軸重、。と細い軸L+をつなくものはセ
ンサ素子S、のみとしてもよい。その程度の設計変更は
、当業者であれば負荷応力とセンサ素子S4の弾性限界
ならびに材料力学上の知識を基に容易になし得る程度の
ものである。
第5図a及びbは、センサ素子S、を冶金的手段によら
ず、確実に固定する方法の1例を示すだめの図である。
第5図aはセンサ素子取り付は部の片側のみを図示した
もので、環状固定金具C9の環の内面で突出し、センサ
素子S5に設けられた穴を通して、丸棒H1に設けられ
た凹みにはまり込んでいる。このため、センサ素子S、
は確実に固定され、長期にわたって繰り返し荷重を負荷
されても緩む可能性が極めて少ない。第5図すは第5図
aに示される取り付は部分を矢印B−Bの方向から見た
断面図である。図では便宜的に穴は4箇所に設けられて
いるが、負荷や加工方法等の条件によって定めるべきも
のであり、当業者であれば容易に設定できるものでる。
また、センサ素子S、に設けられた穴の環状固定金具C
1の内面に向いた側は、縁を面とりしであるが、鋭い角
を有すると応力集中によって亀裂が発生し、センサ素子
S、を破壊する恐れが有るので、アモルファスのような
脆性材料をセンサ素子とする場合は特にこのような配慮
が必要である。面とりをする方法には、切削加工、研削
加工、化学的方法、電気化学的方法、レーザー加工によ
る方法等いろいろ考えられるが、便宜に合わせて何れを
使用してもよく、また、金属加工に習熟したものであれ
ば、容易に実施できる。
第5図a及びbに示すような、環状固定金具の一部がセ
ンサ素子にあけられた穴を通して丸棒の表面に設けられ
た凹みに入り込み、センサ素子の両端を確実に固定する
方法は、塑性流動法と称する加工法によって実施するこ
とができる。第6図は塑性流動加工法の一例を示す図で
、第5図aに示したセンサ素子の取り付は部の片側の、
塑性流動加工前の状態を示している。環状固定金具C6
の内面は、加工前であるのでまだ円筒状になっている。
D6は環状固定金具C6の外側を拘束する、型、P。
は環状固定金具C6の上面に負荷をかけて変形させるた
めのパンチである。ν、は環状固定金具C8がパンチP
、をして負荷りが矢印の方向に負荷された場合、側面と
底面が型D6によって拘束されているため、環状固定金
具C6が塑性流動によって流れ込む空間である。このよ
うな構成による場合、パンチP6と型D6を十分に強靭
な材料、例えば超硬合金、斉速度鋼、型鋼で作り環状固
定金具C6を十分に塑性流動可能な材料、例えば純鉄、
軟鋼、銅または軟質の銅合金、アルミニウムまたは軟質
のアルミニウム合金等で作ると、環状固定金具C6は変
形し、塑性流動によって第5図aの環状固定金具C3の
ような形状となり、センサ素子S6を十分に強固に固定
できる。その際、環状固定金具Cbの材質に対する負荷
りやセンサ素子S、をあける穴の数や寸法、丸棒H5に
設ける凹みの寸法、形状等は、金属の加工に通じる当業
者であれば、金属材料の塑性加工に関する教科書等を参
考にし、歪みセンサの目的から定まる諸元に基づいて容
易に設定できる。また、型D6は割り型とすることによ
って、加工前に加工対象に容易に組みつけることが可能
であり、加工終了後加工対象から取外すことができる。
その際、加工対象に組みつけるための治具等については
、これも当業者であれば周知のものであるので、この際
説明を省略する。更に、第5図aで、環状固定金具C1
の上端は簡単のためにセンサ素子85例の角が直角であ
るように図示されているが、第6図に示すような方法で
加工される場合、その部分が変形してセンサ素子S、の
上端に覆さる可能性が高い。しかしその程度は環状固定
金具C3の材質によって大きく異なる。−船釣には、そ
れによってセンサ素子S、が極端に変形したり、破損し
ない限り、その固定を強化する方向であるので差し支え
ない。変形や破損を招く場合の防止策は、通常の金属加
工に通じたものであれば容易に設定できる程度のもので
ある。また、丸棒形状以外のものについても、塑性流動
加工法によって固定することは可能であり、同様に有効
であるが、これも当業者であれば上記の説明を参考にし
て容易に設計、加工が可能である。
第7図は本発明による歪みセンサにおいて、歪みの種類
を変換する機構を有するものの一例である。図は応力を
負荷される丸棒トに、固定金具C7aとCabを介して
センサ素子S、が取り付けられた状態をセンサ素子S、
の上面側から見た平面図である。
センサ素子S、は固定金具C71とCabに取り付ける
000当然、図で表われた部分あるいは磁気計測を00
0部分に熱的影響がないような方法で取り付けoooo
oooooばならない。図でSt7 と記された矢印0
00仮想的に丸棒トに値がSt、の圧縮荷重を負荷する
ことを意味する。ここで、丸棒トのヤング率をE7、断
面積をA、とすると、圧縮荷重Shによって丸棒H1が
圧縮される量ΔL、は、以下によって得られる。
ΔL7=L?・sty / (A、・E?)     
   ・・・(8)更に、L 、lの間の歪みΔL 、
 l は、ΔL、′=ΔL、・L7’ /L7=L7’
  ・Sh /(AT・E、:・・・(9) となる。その歪みは、センサ素子S7の両端にそのまま
伝わるから、センサ素子S、は次の前段歪みε7を受け
ることになる。
ε?−L?’  ・stt / (AT・E?・L7′
)   ・・・0■即ち、このような構成をとることに
よって、圧縮歪みを前段歪みに転換して計測することが
できる。更に、図でSttを負の値にする、つまり引張
応力を加えると、センサ素子S7には圧縮時と逆方向の
前段歪みが加わる。また、この際、丸棒阿、に捩じり応
力を加える、即ちトルクを負荷すると、センサ素子S、
は引張りあるいは圧縮応力を受けることになる。
第8図は同様に本発明による歪みセンサにおいて、歪み
の種類を変換する機構を有するものの一例であるが、図
から明白なように、丸棒りに圧縮応力Stgを加えると
、センサ素子Sllには引張歪みが、引張り応力を負荷
すると圧縮応力が加わるような変換機構を示す。本発明
では、このようにセンサ素子の取り付は構造に多少の変
更を加えることによって、応力を負荷する材料と異なっ
た歪み(応力)形態で、センサ素子に加わる歪み(応力
)を測定し、材料に加わった応力(歪み)を推定するこ
とができる。
(作 用) 本発明の作用は、これ迄詳細に説明したように、材料に
加えられた歪みを磁気材料をセンサ素子として測定する
際、磁気材料に熱的影響が加わることによってその磁気
特性が劣化して高精度の測定ができなくなることを防止
することができるセンサ構造を提供すると共に、歪みま
たは歪みの変化が小さい場合でも大きな出力または出力
の変化を得、それを電気的に変換した場合の電気出力或
いはその変化も大きくすることにより、歪み→磁気→電
気の3段階の変換をするについて、歪みに関しては原動
機等の振動による歪み雑音、磁気に関しては周囲の環境
条件による磁気雑音、電気に関しては同様に周囲の電子
、電気機器からの伝播雑音等やの電気増幅する際の回路
上の雑音等の影響を相対的に小さくし、所謂S/N比を
向上させて微小な歪み或いは微小な歪みの変化を、精密
に測定可能とするのもである。更に、歪みを機械的に増
幅すると共に、応力が負荷される材料が磁性体の場合、
それからセンサ素子を隔離することによって磁性体の磁
気的影響を最小限に止め、正確な測定を可能とすること
も可能である。また、材料に負荷される応力の形態を異
なる形態に変えてセンサに負荷することによって、最適
な測定方法とすることも可能とするものでる。
(実施例) 次に本発明を実施例と比較例によって説明する。
実施例1 直径20.0閣φ、長さ180.OwaのSS41鋼製
の丸棒に、外径26.0amφ、内径20.02閣φ、
幅10.Omの5541m製の円環2本を、それぞれの
幅の中心が丸棒の両端から70m+になるようにして嵌
め、共に丸棒の端の側で3箇所で丸棒に対して点溶接し
た。
点溶接は、隅肉溶接で、隅肉部分が円環の表面から盛り
上がらないようにして、盛り上がった部分はグラインダ
で磨り落として円環の表面となだらかに繋がるようにし
た。次にFee+B+:+、 5si3.5Cz(原子
比率)の組成のアモルファスで、幅50mn、長さ81
.68謳、厚さ30μ鴎のものを両端が円環の両端に一
致するようにして丸棒の周囲に巻きつけた。この結果、
アモルファス箔は丸棒の長さ方向の中心部分の周囲を、
3III11の隙間を置いて包囲し、その軸周りの両端
は互いに突き合わされる状態になった。別に外径30.
0awm、内径25.9mm、幅10.Omの5S41
鋼製の円環2本を用意し、それぞれを約600°Cに過
熱して、アモルファス箔の上から丸棒に点溶接した円環
の上に重なるようにして嵌めた。その際、アモルファス
箔が過熱されないように、丸棒を水に入れた容器の中に
垂直に立てて入れ、アモルファス箔の円環を嵌め合わせ
る部分以外は水中に浸るようにしてから一方の円環を嵌
め、次に丸棒を転倒させて同じ作業を実施した。アモル
ファス箔の外側に嵌め合わされた円環は、伝熱によって
冷却されてその径が加熱前の寸法に戻り、アモルファス
箔は締め付けられて固定された。
以上によって得られた丸棒と歪みセンサの組合体(以後
組合体)に対して、応力が負荷された際の歪み測定を実
施した。第9図は組合体の丸棒端面側からの側面図と測
定装置のブロックダイアグラムを示し、測定方法を説明
するためのものである0図中門、は丸棒、B、は環状ス
ペーサ、C7は環状固定金具、S、はアモルファス箔の
センサ素子、d。
は検出素子、t、は温度検出素子、F、は信号処理装置
である。組合体の一方の端を十分に剛性と重量のある作
業台に取り付けたバイスで固定し、他端にトルクを負荷
して丸棒−7の捩れに対するセンサ素子の出力を測定し
た。検出素子d、にGaAsホール素子を使用して、信
号処理装置F、の増幅率を雑音成分に影響されない増幅
率に設定して、その電気出力からセンサ素子の歪みを推
定したところ、第10図に示す値が得られた。第10図
は横軸に丸棒りに負荷したトルクと、それから推定した
丸棒門、の捩れ角、縦軸に信号処理装置F、の電気出力
から推定したセンサ素子S、の捩れ角を示す。
図で、20kgf−一のトルクを加えた場合、捩れ角ψ
は約1.3“を示しているが、これは(2)式から求め
ると材料の長さが150mである場合に相当する。この
理由は、丸棒門、の長さ180m+のうち、30閣がバ
イスまたはトルク負荷のために固定されているためと考
えられる。また、アモルファス箔の幅50+maのうち
、20mは環状スペーサB、と環状固定金具C9に固定
され、丸棒の捩れに伴って捩れる部分の丸棒の軸に沿っ
た長さは30mmである。丸棒の捩れ角ψは、(3)式
から測定基準位置からの距離に比例するため、30mの
長さに対応する捩れ角ψ3゜は、150閣の場合の11
5であり、約0.26゜(0,00454rad、)と
なる。丸棒表面での剪断歪みは、(4)式から、 r=rψ/L=10 mX0.00454/30m++
+=O,0O151であり、アモルファス基の剪断歪み
τ1は、その表面が丸棒表面から3.03mm外側に位
置するため、τ=rψ/L=13.03 mmX0.0
0489/30mo+=O,0O197と増加する。
図の縦軸の値は、この知見に基づいてアモルファスの捩
れ角ψ1を推定したものであるが、捩れ角1″程度まで
は丸棒の捩れに対応して、センサ素子(アモルファス基
)の捩れも同じ角度を示しているのに対して、丸棒の捩
れ角がそれより大きい部分では、センサの捩れは低くな
っている。この理由は、センサの丸棒に対する固定が、
機械的な締め付けのみによっているため、負荷が大きく
なると応力が完全に伝わらず、ずれを生じるためと考え
られる。しかし、負荷即ち歪みが十分に小さい場合は、
問題なく使用できることを意味している。
実施例2 実施例1の実験に用いたものと同様な組合体を用意した
。ただし、第11図に示すように、アモルファス基のセ
ンサ素子Sl+ の両端を環状スペーサBl+ と環状
固定金具CI+ に、線溶接−1,で固定した。溶接は
、溶接部分を上向きにして、そこから下の部分を容器に
入れた水の中に浸して冷却しながら実施した。実施例1
と同じ方法で歪み測定を実施したところ、第12図に示
すように、丸捧旧。
の歪みとセンサSllの歪みが全測定範囲で直線的に対
応した測定値が得られた。これは、溶接によって機械的
なずれが防止できたことによると考えられる。
実施例3 実施例2で作成した組立体と同じものを作成した。ただ
し、溶接を銀製による鑞付けに変更した。
銀製材は、JIS Z 3261−1976のBAg−
1相当品を使用した。鑞付けに際しては、実施例2と同
様にして冷却しながら行った。歪み測定を実施例1の方
法で行ったところ、第12図に示すものと同じ測定結果
が得られた。
実施例4 実施例1の実験に用いたものと同様な組合体を用意した
。ただし、アモルファス基のセンサ素子の長さ81.6
8−の端に沿って、両端から5wnの位置に直径4mの
穴をケミカルミリングによってピンチ1311II11
で各6箇所設け、環状スペーサの表面には、アモルファ
ス基のセンサ素子を巻きつけた際に穴が位置する部分に
、直径3.5 m、深さ0.6から0.8 mの皿型の
窪みを設けた。環状スペーサを点溶接で丸棒に取り付け
、アモルファス基のセンサを穴位置を窪みに合わせて巻
きつけてから、外径と幅は実施例1のものと等しく、内
径を26.15薗とした環状固定金具を嵌め、第6図に
示す方法で環状固定金具を塑性変形させて内面がアモル
ファス基のセンサ素子に設けた穴を通して環状スペーサ
の窪みに入り込み、アモルファス基のセンサ素子をしっ
かりと環状スペーサを介して丸棒に固定させるようにし
た。実施例1と同じ方法で歪み測定を実施したところ、
第12図に示すものと同様に、丸棒Ml+ の歪みとセ
ンサSl、の歪みが全測定範囲で直線的に対応した測定
値が得られた。これは、環状固定金具の塑性変形により
機械的なずれが防止できたことによって、応力が高い部
分でも直線性が保持されたためと考えられる。
実施例5 第4図に示す形状の組立体を作成した。円筒状の軸M4
(lは、直径40.0m、肉厚3.Owta、長さ15
0鵬の鋼管の一端に、中心に10.2閣φの穴を開けた
直径40.0■φ、厚さ1.0閣の銅板を銀製付けし、
銅板を銀製付けした端の側面にはM40F−+、 sの
雄ねじを長さ301mにわたって設けたものとし、細い
軸M41 には、13.0■φ、長さ100閣の5S4
1鋼の一端にMIO”’・5のねじを長さ20閣にわた
って設けたものとした。また、センサ素子S4として実
施例1で使用した組成と厚さのアモルファス基を、直径
40.0■φの円盤で中央に10.5閣φの穴を開けた
形状にケミカルミリングによって加工したものとし、環
状固定金具C4には、外径47.O閣φ、041部分の
内径32mφ、041部分のセンサ素子を抑えっける部
分の幅2.5mm、全体の長さ35鵬でH4゜にはめ込
む部分に長さ281mにわたってM40F−+、 sの
雌ねじを設けたものとした。以上の部品にそれぞれ適合
するナツトや平座金を取り付けて第4図の形状に組み立
てた。その際、環状固定金具C4を円筒状の軸M4゜に
締めつけてセンサ素子S4を固定した後に、締め付けが
緩むのを防止するため、環状固定金具C4と円筒状の軸
M4゜にノックビンを打って固定を確実にした。
円筒状の軸M4゜の細い軸M41 と結合した側と反対
側の端をバイスで固定して、細い軸L+ の端にトルク
を負荷し、第9図に示す方法を回転円盤に適合するよう
に改変した方法でセンサ素子の歪みを測定した。その結
果、円筒状の軸M4゜の端に接合した銅板の弾性領域全
般にわたって、負荷したトルクに直線的に対応する歪み
出力を得ることができた。
実施例6 実施例1で使用したアモルファスと同じ組成で、冷却速
度かや\遅いため、微結晶を生じた金属箔を使用して、
第7図に示す応力変換機構を有する組立体を作成した。
金属丸棒トには、545C綱を熱処理によってfi!し
て硬度H,C38としたもので、直径25闘φ、長さ1
20 mのものを用い、環状固定金具C?mとCabに
は外径33.0mgn、内径25.05 m、環状部分
の幅10IIIIIのもので長さ20園の技が出ている
5s41鋼製のものを用いた。環状固定金具ChiとC
wbを金属丸棒M7の長手方向の中央部に、向き合った
側が30mmの間隔を置くようにして嵌め合わせ、それ
ぞれの端面を各6カ所で金属丸棒M7に点溶接した。一
方、幅10.Om+++、長さ25mに切断した金属箔
の両端を、箔の中央部を水冷しながら環状固定金具C?
aとCabから出た技に銀製付けし、第7図の形状とし
た。その際、L”を155w+とじた。
この組立体を圧縮試験に供し、第7図の Styの方向
に応力をかけつつ、第9図の測定方法を静置体向げに改
変した方法で、微結晶を生じた金属箔からなるセンサ素
子の歪みを測定した。その結果、センサS7に加わる剪
断歪みと金属丸棒M7に加わる圧縮応力St、は良好な
直線性で対応することが判明した。
実施例7 第13図に示した方法で、爆発圧接によって歪みセンサ
を取り付けた丸棒を製作した。丸棒門、3の軸上対称位
置の2カ所に環状スペーサBI3を点溶接−1,で取り
付け、その上からアモルファス箔S11を巻きつけると
ころまでは実施例1と同様にしたが、環状固定金具C1
は一体の外径30.0m、内径26.2閣、幅10.O
閣の5S41鋼製の円環とし、アモルファス箔の上面全
体を被うようにして取り付けた。別に爆発速度6,30
0m/sの板厚3■の板状爆薬Fl!を、外径36■、
長さ60閣の円筒形に成型し、円筒の一端に板厚2■、
直径36閤の同種の円板状の爆薬G1ffを接着して、
環状固定金具C1ffの上から、爆薬の長さにして81
11が重なるようにして、第13図の断面図のようにし
て接着した。***PI3を起爆して、円筒状の爆薬を爆
発させると、環状固定金具COXは、爆発圧力によって
強く圧縮されて外径を減少され、アモルファス箔はその
部分で環状スペーサB13上に固定された。それと同じ
作業を他の端にも施したところ、アモルファス箔は両端
で環状スペーサBI3上に固定された。実施例1と同様
の計測方法で、丸棒M+3にトルクを負荷し、センサs
kiの出力を計測したところ、実施例2と同様な計測結
果が得られた。
(発明の効果) 本発明による歪みセンサの特徴は、材料に負荷される応
力を磁気的な方法で測定する際、材料に高性能の磁気材
料を取り付ける構造として、磁気材料に加わる熱を最小
限に止めてその特性の劣化を事実上無視できる構造を提
供すると共に、歪みを機械的に増幅することを可能とす
る構造をも提供し、測定精度を向上させることができる
。ようにしたものである。更に、応力が負荷される磁気
材料である場合、それがセンサ素子による応力測定に影
響することを最小限に止める構造をも提供するものであ
る。また、センサ素子に負荷される歪み(応力)を、材
料に負荷される応力と異なった形態とすることによって
、最も適した計測方法をとることを可能とするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図aと第1図すは本発明による歪みセンサの原理を
説明するための図である。 Lm 、Mlb  :半径R1oa及びR1゜5の丸棒
S+s 、Slb  :?t+a及びMtb O)周囲
を取す巻くセンサ素子 B1.:環状のスペーサ C1a 、Cl1l  ’環状の固定金具−+m、j’
l+b:溶接部分 A11l 、Alb  ’丸棒Mlll及びMlbの長
手方向の軸R11,、Rzb’センサ素子sea及びS
lbの外周半径 Llm 、L+b  :センサ素子seaとSlbの有
効長さd:センサ素子S1mの外周半径R311と丸棒
M1の半径RIOIIの差 第2図は、一定の幅を有する紐状のセンサ素子が丸棒の
外周の一部に軸に沿う方向に取り付けられた状況をセン
サ素子を取り付けた側から見た平面図である。 B2:センサ素子 A2:丸棒 C2:環状固定金具 −2:溶接部分 第3図aは、平板を対象とする場合を示す断面図である
。 B3.:センサ素子 Co :固定金具 門1.:平板 F:Im  :ボルト、ナツトのセット第3図すは、第
3図aに示す平板用の歪みセンサを第3図aの矢印の方
向から見た図である。 5311  :センサ素子 Crb  :固定金具 阿8.:平板 B3.:ボルト、ナツトのセット 第4図は、丸棒の軸回りの捩れを測定する場合の変形例
を示す断面図である。 B4:センサ素子 A4゜:円筒状の軸 A41:細い軸 N4:ナツト B4:平座金 C4:環状固定金具 第5図a及びbは、センサ素子S、を冶金的手段によら
ず、確実に固定する方法の1例を示すための図で、第5
図aは固定部分の丸棒軸に沿った断面図、第5図すは軸
に直角な断面図である。 S、:センサ素子 Ms:丸棒 C1:環状固定金具 第6図は塑性流動加工法の一例を示す図で、塑性流動加
工前の状態を示す。 B6:センサ素子 C1:環状固定金具 Db:塑性流動加工用の型 B6:塑性流動加工用のパンチ vb:環状固定金具C6が塑性流動によって流れ込む空
間 第7図は本発明による歪みセンサにおいて、歪みの種類
を変換する機構を有するものの一例である。 S7:センサ素子 A7:丸棒 C?ll+C’?b  ’固定金具 Stフ :圧縮荷重 第8図は、歪みの種類を変換する機構を有するものの他
の例である。 B8:センサ素子 A8:丸棒 C@m+ Cab  :固定金具 Sts  :圧縮荷重 第9図は組合体の丸棒端面側からの側面図と測定装置の
ブロックダイアグラムを示し、測定方法を説明するため
のものである。 A9:丸棒 B、:環状スペーサ C9:環状固定金具 S、:アモルファス箔のセンサ素子 b9:検出素子 t、:温度検出素子 F、:信号処理装置 第10図は横軸に丸棒−7に負荷したトルクと、それか
ら推定した丸棒H1の捩れ角、縦軸に信号処理装置F、
の電気出力から推定したセンサ素子S、の捩れ角を示す
。 第11図は、アモルファス箔のセンサ素子の両端を環状
スペーサと環状固定金具に線溶接で固定した例を示す。 S、:アモルフアス箔のセンサ素子 Bll:環状スペーサ C1:環状固定金具 Ll:線溶接 第12図は、アモルファス箔のセンサ素子の両端を環状
スペーサと環状固定金具に線溶接で固定した場合の丸棒
の歪みとセンサの歪みを測定した結果を示す。 第13図は、爆発圧接によって歪みセンサを取り付けた
丸棒を製作する方法を示す。 旧、:丸棒 B1.:環状スペーサ 点溶接 アモルファス箔のセ 環状固定金具 円筒状の板状爆薬 円板状の爆薬 *** ンサ素子

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、磁歪現象を利用して電気、磁気的に歪みを測定する
    方法において、歪み測定対象物に板状または薄膜状の素
    子の両端を固定し、固定されていない部分の素子の磁歪
    を測定することによって、対象物の歪みを知ることを特
    徴とする歪み測定方法。 2、板状または薄膜状の磁性金属ないしアモルファスよ
    りなる素子からなり、該素子の両端が冶金的もしくは機
    械的に測定対象物に固定されてなる歪みセンサ。
JP26662990A 1990-10-05 1990-10-05 歪み測定方法およびそれに用いる歪みセンサ Pending JPH04143601A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090883A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Ichiro Sasada トルク伝達軸体及びその製造方法並びにトルク伝達軸体を用いたトルクセンサ
JP2008241615A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Nissan Motor Co Ltd 応力測定装置およびこれを用いた応力測定方法
JP2011117965A (ja) * 2009-12-04 2011-06-16 Qinghua Univ ひずみ測定装置及びそれを利用したひずみの測定方法
JP2012230099A (ja) * 2011-04-12 2012-11-22 Mitsubishi Electric Corp ひずみセンサ、測定装置およびひずみ測定方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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