JPH04140322A

JPH04140322A - 変位抑制装置を有する重力着底式海洋構造物

Info

Publication number: JPH04140322A
Application number: JP25897790A
Authority: JP
Inventors: Haruo Yamamoto; 山本　治生; Takachika Imai; 今井　貫爾; Masashi Nagatomi; 政司永富
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1990-09-28
Filing date: 1990-09-28
Publication date: 1992-05-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、地盤に対する接地圧を調整することにより
、波、潮位差、潮流などに対して変位がなく、地震時に
少々の滑動変位を許すことによる滑動免震機能を持った
重力着底式海洋構造物に、有害な滑動変位を抑制する抑
制装置を取付けてなる変位抑制装置を有する重力着底式
海洋構造物に関するものである。

（従来の技術）従来の重力着底式海洋構造物の一般的な建設方法は、ま
ずトライドッグ内で構造物を建造し、トライドッグに注
水して構造物本体を浮遊状態にして設備を遊装する。し
かる後、浮遊状態の構造物を現地へ曳航し構造物を沈設
して据え付けを行っていた。そして潮位差、潮流、高潮
、波、風、地震、水圧力などに対し浮き上ったり、滑動
変位しないように注水した後に、必要に応じ砂バラスト
の投入、コンクリートバラストの打設などにより、重量
を付加して外力に対する抵抗を増すよう構成されていた
。

（発明が解決しようとする課題）上述のような重力着底式海洋構造物を、日本など地震域
の沿岸、湾内、沖合の海または湖、河川などに建設しよ
うとする場合、以下の問題がある。

（１）従来の方法では、地震に対して滑動しないよう重
量を付加するために、地震慣性力が増し、十分な滑動の
安全率を確保することが難かしい。

（２）海洋構造物は陸上構造物に比べ、浮力を受けてお
り、さらに地震時にはまわりの海水による動水圧を受け
ることになり、滑動の安全率を確保することが容易でな
い。

（３）従来の方法では、構造物に重量を付加するので、
再移動や撤去は困難である。

（４）また、海底が軟弱である場合は地盤改良などの工
費がかさむだけでなく、重力式の海洋構造物の建設が不
可能となる場合がある。

この発明はこれら従来の難点を解消するために開発され
たものである。

（課題を解決するための手段）前記目的を達成するた狛に、この発明では設備用空間と
バラスト用空間を有する中空の構造物本体と、この構造
物本体の係留点において防舷材に連結するように錨鎖が
繋がれ、錨鎖の先端部には海底に固定したアンカーが繋
がれるよう形成したものである。

（実　施　例）次に図示した実施例に基いて説明する。第１図、第２図
および第３図は一実施例として、海洋石油プラットホー
ムに、本発明における変位抑制装置を有する重力着底式
海洋構造物を適用した場合を示したものである。

１は構造物本体を示し、この構造物本体１は直方体状ま
たは円筒状にドッグにおいて製作され、設備空間２を中
心としてその両側にバラスト用空間３を設けた中空状に
形成されている。

そして上載設備４を搭載した状態で現地に曳航され、現
地にて係留した後にバラスト用空間３に水バラスト５を
注水して地盤６の上に直接据え付けられ、また必要に応
じて砂バラスト７が投入される。

構造物本体１の各隅角部における側壁１ａの下端にはそ
れぞれ係留点８が設けてあり、これら各係留点８におい
てそれぞれ対角延長線外側方向に向けてシャックル９を
介して錨鎖１０が繋がれ、その端部はコンクリートまた
は鋳物製のシンカー１１を経由し、で、二股に分れた錨
鎖１０のそれぞれの先端にアンカー１２が繋がれた構成
からなっている。

構造物本体１を再移動または撤去する場合は、シャック
ル９をはづし、砂バラスト７を撤去し、この本体１に設
置したバラストポンプ１３により水バラスト５を排水す
ることにより再浮上し移動可能となる。

第３図は構造物本体１の係留点部分８の詳細を示したも
のである。係留点８は構造物本体１の側壁１ａの下端に
設けてあり、側壁１ａには内側から外側に貫通してスリ
ーブ１４が取付けである。このスリーブ１４に環付きボ
ルト１５が挿通し、その先端ｉ！部分１５ａにシャック
ル９を介して錨鎖１０が繋がれている。一方、環付きボ
ルト１５の基端部分１５ｂを囲んでスリーブ１４内には
止水のだ狛のゴムバッキング１６が挿嵌されており、ス
リーブ１４の側壁１ａにおける内側開口部分には座金１
７を介して、急激な張力を和げるフランジ１．８　ａ付
きのゴム防舷材１８が前記環付きボルト１５の突端邪に
挿通されて取付けてあり、さらにゴム防舷材１８を取付
けるための座金物１９が環付きボルト１５に緊結しであ
る。構造物本体１の内部に突設された環付きボルト１５
の基端部１５ｂには座金物１９との間に「あそび」δを
保たせて座金２０とナツト２１が緊結された構成からな
っている。なお「あそび」δは滑動挙動解析の結果任意
に設定されるものである。

（発明の効果）この発明は以上の通り構成されているので以下の効果を
有する。

（１）構造物本体は海底に着底しているので、潮位差、
潮流、波、風、水圧力などに対しては浮体構造物の様に
動揺することはない。また設備を含む海洋構造物の通常
の設計寿命の間に一回起るかもしれない様な地震荷重（
例えば再起率５０年以下）に対しては通常の固定された
構造物と同様に滑動変位はない。

（２）設計地震および事故荷重に対しては滑動変位を許
すことにより免震効果が期待出来、本体構造物および上
載設備に働く地震力を軽減することができる。

（３）最悪の場合は変位抑制装置がずれ変位を起こすな
どの事態に至るが、ずれの過程において大きな地震エネ
ルギーを吸収することにより構造物本体は致命的破壊に
至らなく、または浮遊したり大変位をして他の港湾施設
への衝突、航路閉塞および油流出による海洋汚濁などの
悪影響を及ぼさない。

（４）構造物本体に急激な外力が働いた場合、防舷材部
分により衝撃が緩和されるため、構造物本体、アンカー
および係留点の破壊は免れる。

（５）再移動や撤去が可能である。

（６）設計地震および事故荷重後、構造物本体に係留変
位を生じ不都合を来した場合は、バラスト水を撤去し接
地圧を無くするかまたは非常に小さくした状態で位置修
正が可能である。

（７）海底が軟弱であっても大規模な地盤改良をせずに
、重力着底式海洋構造物の建設が可能である。

（８）経済的に重力着底式海洋構造物を建設することが
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は縦断面図、第３図は構造物本
体の係留点部分の縦断面図である。１・・・構造物本体、２・・・設備空間、３・・・バラ
スト用空間、４−・・上載設備、５・・・水バラスト、
６・・・地盤、７・・・砂バラスト、８・・・係留点、
９・・・シャックル、１０・・・錨鎖、１１・・・シン
カー　１２パアンカー　１３・・・バラストポンプ、１
４・・・スリーブ、１５・・環付きボルト、１６・・・
バッキング、１７・・・座金、１８・・・ゴム防舷材、
１９・・・座金物、２０・・・座金、２１・・・ナツト
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）設備用空間とバラスト用空間を有する中空の構造
物本体と、この構造物本体の係留点において防舷材に連
結するように錨鎖が繋がれ、錨鎖の先端部には海底に固
定したアンカーが繋がれてなる変位抑制装置を有する重
力着底式海洋構造物。
（２）構造物本体の係留点には、側壁を貫通してスリー
ブが取付けてあり、このスリーブを挿通してボルトが挿
通され、ボルトの先端には構造物本体の外側に延設する
錨鎖が取付けてあり、一方、ボルトの内側突端部には防
舷材を取付けてなる請求項１記載の変位抑制装置を有す
る重力着底式海洋構造物。